JPH1047280A - 圧縮機内部の乾燥方法及びその装置 - Google Patents

圧縮機内部の乾燥方法及びその装置

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JPH1047280A
JPH1047280A JP20866096A JP20866096A JPH1047280A JP H1047280 A JPH1047280 A JP H1047280A JP 20866096 A JP20866096 A JP 20866096A JP 20866096 A JP20866096 A JP 20866096A JP H1047280 A JPH1047280 A JP H1047280A
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JP
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compressor
pressure
drying
suction pipe
water
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JP20866096A
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Takanori Imai
孝典 今井
Shoichiro Hara
正一郎 原
Hiroshi Terui
拓 照井
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧縮機内の真空引きと気体注入とを交互に行
うことにより、確実に短時間で圧縮機内の水分除去、乾
燥を行うことができる乾燥方法及びその装置を提供す
る。 【解決手段】 この発明にかかる圧縮機内部の乾燥方法
は、圧縮機の吸入管及び吐出管のいずれか一方または両
方から真空引きを行い圧縮機の内部の圧力を下げる減圧
工程と、減圧された圧縮機内に吸入管または吸入管及び
吐出管から乾燥した気体を注入して圧縮機の内部の圧力
を上げる気体注入工程と、圧縮機内部の水分を圧縮機外
部に排出させる水分排出工程とを含んでいる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧縮機の製造組立
工程における圧縮機内部の除湿乾燥を短時間で確実に行
なうための圧縮機内部の乾燥方法及びその装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】一般に圧縮機は、圧縮機内部に水分が溜
っていたり、圧縮機内部の構成部品に水分が付着してい
ると、この水分が冷媒と反応して塩素を発生したり、冷
凍サイクル内で凍結したりするので、これらを防ぐため
に、組立後工程において圧縮機内部の水分除去が行なわ
れている。図5は従来の圧縮機内部の乾燥方法を示した
図である。図において、1は圧縮機、2は圧縮機1内部
に取り付けられ圧縮機1内に冷媒を吸入させるための冷
媒吸入管、3は圧縮機1内部に取り付けられ圧縮機1内
から冷媒を吐出させるための冷媒吐出管、4は冷媒吸入
管2と冷媒吐出管3に接続された真空ポンプ、5は圧縮
機1内部に設けられたステータ、6はステータ5に接続
されている外部電源である。
【0003】次に、圧縮機内部の乾燥方法を説明する。
まず、圧縮機1内部の除湿乾燥のため、吸入管2および
吐出管3へ接続された真空ポンプ4を運転し、圧縮機内
部を真空引きする。これと共に、圧縮機内のステータ5
に外部電源6から電圧をかけて通電し、ステータ5を発
熱させて圧縮機1を加熱する。この時、真空引きにより
圧縮機1の内圧は著しく低下しており、こうした低圧下
では水の沸点も大気圧下に比べて下がっているため、ス
テータ5から発せられる熱により、圧縮機1内部の水分
は気化して蒸気となる。次に、蒸気となった水分を、真
空ポンプ4による真空引きで圧縮機1外部へ排気するこ
とで圧縮機1内部の除湿乾燥が行なわれる。
【0004】また、圧縮機の加熱方法としては、圧縮機
を乾燥炉内に入れて圧縮機全体を外部から加熱する方法
もある。
【0005】また真空引きによる排気ではなく、ドライ
エアを吸入管から供給し、ドライエアが圧縮機内の各部
を通って乾燥させた後、仕事を終えたドライエアを吐出
管から排気することによる圧縮機内部の除湿乾燥方法も
ある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の圧
縮機内部の乾燥方法では、圧縮機の内圧が低下していく
と共に圧縮機内部の除湿乾燥効率が低下していくので、
充分な乾燥が行なわれるためには少なくとも40分以上
の長時間を要するという不都合があった。これは、圧縮
機内には各部の表面に付着している水分だけではなく、
非常に小さな穴(キズ)しかないような閉空間内に溜っ
て残留している水分の存在や、圧縮機組立時に使用され
る油の影響等によって、真空ポンプによる真空引きだけ
では排気が困難な水分が存在するためと考えられる。
【0007】本発明は、このような問題点を解決するた
めになされたもので、圧縮機内の真空引きと気体注入と
を交互に行うことにより、確実に短時間で圧縮機内の水
分除去、乾燥を行うことができる乾燥方法及びその装置
を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明にかかる圧縮機
内部の乾燥方法は、圧縮機の吸入管及び吐出管のいずれ
か一方または両方から真空引きを行い圧縮機の内部の圧
力を下げる減圧工程と、減圧された圧縮機内に吸入管ま
たは吸入管及び吐出管から乾燥した気体を注入して圧縮
機の内部の圧力を上げる気体注入工程と、圧縮機内部の
水分を圧縮機外部に排出させる水分排出工程とを含んで
いる。
【0009】また、水分排出工程は、圧縮機内の温度を
上げることにより水分を蒸発させるとともに真空引きを
行い、水分を圧縮機の吸入管及び吐出管のいずれか一方
または両方から排出させる。さらに、水分排出工程は、
圧縮機の吸入管から乾燥した気体を注入し、圧縮機内部
の水分を吐出管から排出する。また、気体注入工程は、
圧縮機の内部の温度に応じた圧力まで前記圧縮機の圧力
を上げる。さらに、気体注入工程は、大気圧まで圧縮機
の圧力を上げる。
【0010】また、減圧工程及び気体注入工程のいずれ
か一方または両方は圧縮機を加熱しながら行われる。さ
らに、減圧工程及び気体注入工程を複数回繰り返す。さ
らにまた、減圧工程と気体注入工程との時間間隔を圧縮
機の容積及び真空引きするための真空ポンプの能力のい
ずれか一方または両方に応じた間隔にする。また、乾燥
した気体は、ドライエアまたは不活性ガスである。
【0011】この発明にかかる圧縮機内部の乾燥装置
は、圧縮機の吸入管及び吐出管に直接または間接的に接
続され、接続を切り換えることにより、圧縮機の吸入管
及び吐出管のいずれか一方または両方からの真空引き操
作と圧縮機の吸入管または吸入管及び吐出管からの乾燥
した気体の注入操作とを選択する切り換え装置を備えて
いる。また、圧縮機の吐出管に直接または間接的に接続
され、接続を切り換えることにより、圧縮機の吐出管か
らの真空引き操作と水分排出操作とを選択する吐出口切
り換え装置を備えている。
【0012】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.図1は本発明の実施の形態1の圧縮機1
内部の乾燥装置を示した図である。図において、1は密
閉された圧縮機、2は圧縮機1に取り付けられ圧縮機1
内に冷媒を吸入させるための冷媒吸入管、3は圧縮機1
に取り付けられ圧縮機1内から冷媒を吐出させるための
冷媒吐出管、4は冷媒吸入管2と冷媒吐出管3に接続さ
れた真空ポンプ、5は圧縮機1内部に設けられたステー
タ、6はステータ5に接続されている外部電源である。
そして、7は冷媒吸入管2からドライエアや窒素等の不
活性ガス(以下乾燥気体という)を供給する乾燥気体供
給源、8は冷媒吸入管2及び冷媒吐出管3と真空ポンプ
4及び乾燥気体供給源7との配管途中に設けられた弁
で、この弁8を切り換えることにより圧縮機1内部の真
空引きと圧縮機1内部への乾燥気体の注入とが切り換え
られるようになっている。
【0013】次に圧縮機内部の乾燥方法を説明する。ま
ず、外部電源6によりステータ5を通電させる。このこ
とによりステータ5を発熱させ、このステータ5による
発熱を利用して圧縮機1を加熱する。このとき、過度な
加熱でステータ5が破損することがないように、圧縮機
1内部に設けられたロータが回転しない範囲の電圧でス
テータ5への通電を行なう。また、ステータ5に通電す
る電圧を制御することにより異常な温度低下による除湿
効率の低下や、巻線温度の過度な上昇または低下を防
ぐ。
【0014】ステータ5への通電による圧縮機1の加熱
と共に、弁8を真空ポンプ4側に切り換え、真空ポンプ
4を運転させて冷媒吸入管2および冷媒吐出管3から圧
縮機1内部の真空引きを行う。このことにより、もとも
と大気圧であった圧縮機1の内圧は低下していき、圧縮
機1内に存在する水の蒸発を促進すると共に圧縮機1内
の蒸気を圧縮機外へと排気する。
【0015】本実施の形態では、圧縮機1の内容積がお
よそ3〜4リットル、真空ポンプ4の実排気能力が30
0リットル毎分のものを用い、圧縮機1内の真空引きを
続ける時間を60秒、75秒、100秒、120秒とし
てそれぞれの通電乾燥の実験を行った。その結果、10
0秒間続けることが最適であった。このように、真空引
きを続ける時間の最適な時間は使用する圧縮機の容積や
真空ポンプの能力などから定まると考えられる。
【0016】真空ポンプ4による真空引きを行った後、
真空引きを一時中断させて、弁8を乾燥気体供給源7側
に切り換える。そして、乾燥気体供給源7から乾燥気体
を圧縮機1内部へ注入することにより圧縮機1の内圧を
上げていき、真空破壊を行なう。そして、圧縮機1の内
圧が大気圧になったところで乾燥気体の注入を終了す
る。
【0017】本実施の形態では、注入圧を700mmH
gG、0mmHgG、−300mmHgGとしてそれぞ
れ実験を行い、その実験結果から注入圧を大気圧(0m
mHgG)にすることが最適であった。
【0018】図2は本実施の形態の圧縮機内部の閉空間
に残留している水分の排出を説明した図である。図にお
いて、10は圧縮機1内のワニスで固められた巻線の間
やステータコア積みの間等の閉空間である。図2(a)
は、圧縮機1内を真空引きしたときの圧縮機1内の閉空
間10を、図2(b)は、圧縮機1内に気体を注入させ
ることにより圧縮機1内の圧力を上げたときの閉空間1
0を示した図である。このように、圧縮機1の内圧を上
げることにより、図2(b)に示すように上記真空引き
により除去されきれていない水分が残留している閉空間
10が縮み、その閉空間10から残留水分が排出される
ので、真空引きだけでは除去しきれない閉空間10内か
らの水分流出が促進される。
【0019】また、本実施の形態では圧縮機1の内圧を
大気圧まで上昇させているが、これは特に大気圧に限定
するものではなく、圧縮機1内の蒸気が液化せず、真空
引きによって除去されきれなかった水分が残留している
領域の圧力より低い圧力であればよい。これは、以下の
理由から決定される。図3は、本実施の形態の圧縮機内
部の閉空間を示した図である。図3に示すように圧縮機
1内の閉空間10内の圧力はその閉空間10内の温度か
ら定まる蒸気圧となる。この場合、ステータ5を通電す
ることによる加熱で圧縮機1内の温度は約100゜C強
程度になっているので、この温度における閉空間10内
の蒸気圧はおよそ大気圧になる。したがって、圧縮機1
の内圧を大気圧以上に上げると、この閉空間10からの
水分の流出が妨げられることになるからである。
【0020】この後、再び弁8を真空ポンプ4側に切り
換えて、真空ポンプ4により圧縮機1内の真空引きを行
ない、圧縮機1内の蒸気を圧縮機1外部へ排気する。こ
のとき、再度の真空引きによって再び圧縮機1の内圧は
下がるので、同様に一定時間(約100秒)経過後に再
び乾燥気体の注入を行なう。
【0021】この圧縮機1内の真空引きと乾燥気体の注
入による圧縮機1内部の真空破壊のサイクルを繰り返す
ことにより、圧縮機1内部の除湿乾燥効率を上げ、内部
乾燥に要する時間を低減することができる。
【0022】本実施の形態では、圧縮機1内部の加熱方
法としてステータ5の通電による方法を説明したが、圧
縮機1の加熱方法は特にこの方法に限定するものではな
く、圧縮機1を約120゜Cに保たれた乾燥炉のなかに
入れて加熱させる方法やリボンヒータを巻き付ける方法
を用いてもよい。このような乾燥炉等を用いた加熱方法
では、圧縮機1全体から内の温度を上げることができる
ので、ステータ5の通電による加熱方法に比べて効率よ
く圧縮機1の内部温度を上げることができる。また、圧
縮機1の冷媒吸入管2及び冷媒吐出管3の両方から真空
引きを行っているがこれは特に両方に限定するものでは
ない。さらに、乾燥気体の注入に関しては、冷媒吸入管
2または冷媒吸入管2及び冷媒吐出管3から乾燥気体を
注入するものとする。さらにまた、本実施の形態では加
熱しながら真空引き及び気体注入を行ったが、加熱を施
さなくても行うことは可能である。
【0023】本実施の形態では、加熱しながら真空引き
を行い圧縮機1内部の表面等に付着した水分を排出させ
ると共に圧縮機1内部の圧力を下げ、その後、乾燥気体
を注入することによって圧縮機1内部の圧力を上げるこ
とにより非常に小さな穴(キズ)しかないような閉空間
内に溜って残留している水分や、圧縮機組立時に使用さ
れる油の影響等によって、真空ポンプによる真空引きだ
けでは排気されきれなかった水分を閉空間外に排出させ
る。そして、再び真空引きを行うことによりこれら閉空
間から排出された水分を圧縮機1外部に排出するので、
短時間で圧縮機1内部の水分の排出を行うことができ
る。
【0024】実施の形態2.図4は本実施の形態2の圧
縮機内部の乾燥装置を示した図である。図において、9
は圧縮機1の冷媒吐出管と弁8との配管途中に設けられ
た弁で、この弁9を切り換えることにより真空引きと大
気開放を行うことができる。その他は実施の形態1の図
1と同じであるので説明は省略する。実施の形態1では
圧縮機1の乾燥工程として、真空引きにより圧縮機1の
内部を乾燥させていたが、本実施の形態では、圧縮機1
の冷媒吸入管2から乾燥気体を供給し、この乾燥気体を
圧縮機1内の各部に通すことにより圧縮機1内部を乾燥
させた後、仕事を終えた乾燥気体を冷媒吐出管3から排
気させて圧縮機1の内部を乾燥させる。
【0025】まず、図4(a)に示したように、弁8を
真空ポンプ4側に切り換え、弁9を弁8側に切り換え
る。そして、実施の形態1の場合と同様に圧縮機1を加
熱しながら圧縮機1内部の真空引きを行なう。加熱方法
は、ステータ5への通電による方法のほかに、圧縮機1
を約120゜Cに保たれた乾燥炉の中に入れて加熱させ
る方法やリボンヒータを巻き付ける方法がある。
【0026】真空ポンプ4による真空引きを行った後、
真空引きを一時中断させて、図4(b)に示すように、
弁8を乾燥気体供給源7側に切り換える。そして、実施
の形態1の場合と同様に乾燥気体供給源7から乾燥気体
を圧縮機1内部へ注入することにより圧縮機1の内圧を
上げていき、真空破壊を行なう。そして、圧縮機1の内
圧が大気圧になったところで乾燥気体の注入を終了す
る。
【0027】次に、図4(c)に示すように、弁9を排
出口側に切り換えて冷媒吐出管3側は大気開放とする。
そして、乾燥気体供給源7からの乾燥気体を冷媒吸入管
2から注入する。この注入された乾燥気体が、圧縮機1
内の各部を通ることにより圧縮機1内部を乾燥させ、乾
燥させた乾燥気体は冷媒吐出管3から排気されるように
する。
【0028】再度、圧縮機1内の真空引きを行ない、圧
縮機1内の圧力を下げて水分の蒸発を促進し、圧縮機1
内の除湿乾燥効率を高める。この圧縮機1内の真空引き
と乾燥気体供給のサイクルを繰り返すことにより、圧縮
機1内部の除湿乾燥効率を上げ、内部乾燥に要する時間
を低減することができる。
【0029】本実施の形態では、加熱しながら真空引き
を行い圧縮機1内部の表面等に付着した水分を排出させ
ると共に圧縮機1内部の圧力を下げ、その後、乾燥気体
を注入することによって圧縮機1内部の圧力を上げるこ
とにより非常に小さな穴(キズ)しかないような閉空間
内に溜って残留している水分や、圧縮機組立時に使用さ
れる油の影響等によって、真空ポンプによる真空引きだ
けでは排気されきれなかった水分を閉空間外に排出させ
る。そして、乾燥気体を圧縮機1の冷媒吸入管2から注
入し、これらの乾燥気体を圧縮機1の冷媒吐出管3から
排出させることにより閉空間から排出された水分を圧縮
機1外部に排出するので、短時間で圧縮機1内部の水分
の排出を行うことができる。さらに、真空引きを行うこ
とにより、圧縮機の内部乾燥に要する時間を低減させる
ことができる。
【0030】実施の形態3.実施の形態2では真空引き
を行った後、圧縮機1の冷媒吸入管2より乾燥気体を供
給し、さらに、圧縮機1の冷媒吸入管2から乾燥気体を
注入し、この乾燥気体を圧縮機1内の各部に通すことに
より圧縮機1内部を乾燥させているが、本実施の形態で
は真空引きを行った後、圧縮機1の冷媒吸入管2から乾
燥気体を注入し、この乾燥気体を圧縮機1内の各部に通
すことにより圧縮機1内部を乾燥させるようにする。
【0031】まず、図4(a)に示すように、弁8を真
空ポンプ4側に切り換え、弁9を弁8側に切り換える。
そして、実施の形態1の場合と同様に圧縮機1を加熱し
ながら圧縮機1内部の真空引きを行なう。
【0032】次に、図4(c)に示すように、圧縮機1
を加熱しながら真空引きを行なった後、弁8を乾燥気体
供給源7側に切り換え、弁9を排出口側に切り換えて冷
媒吐出管3側は大気開放とする。そして、乾燥気体供給
源7からの乾燥気体を冷媒吸入管2から注入する。この
ように乾燥気体を注入することにより圧縮機1内の内圧
を上げると共にこの乾燥気体が圧縮機1内の各部を通る
ことにより圧縮機1内を乾燥させ、この乾燥気体を冷媒
吐出管3から排気されるようにする。
【0033】また、再度、圧縮機1内の真空引きを行な
い、圧縮機1内の圧力を下げて水分の蒸発を促進し、圧
縮機1内の除湿乾燥効率を高める。この圧縮機1内の真
空引きと乾燥気体供給のサイクルを繰り返すことによ
り、圧縮機1内部の除湿乾燥効率を上げ、内部乾燥に要
する時間を低減することができる。
【0034】本実施の形態では、弁9を排出口側に切り
換えて冷媒吐出管3側を大気開放とするので、排出口側
から圧縮機1内の高圧室に外部気体が流入するが、これ
らは圧縮機1内の低圧室に流入することはなく、その後
の気体注入によって除去することができるので特に問題
となることはない。
【0035】本実施の形態では、真空引きを行った後に
乾燥気体を注入させるので、乾燥気体の注入工程と圧縮
機内部の水分排出工程とを乾燥気体の注入工程のみで行
うことができ少ない工程で圧縮機内部の乾燥を行うこと
ができる。
【0036】
【発明の効果】この発明は以上説明したように構成され
ているので、以下に示すような効果を奏する。本発明の
圧縮機内部の乾燥方法によれば、圧縮機の吸入管及び吐
出管のいずれか一方または両方から真空引きを行い圧縮
機の内部の圧力を下げ、減圧された圧縮機内に吸入管ま
たは吸入管及び吐出管から乾燥した気体を注入して圧縮
機の内部の圧力を上げ、さらに、圧縮機内部の水分を圧
縮機外部に排出させるので、圧縮機内の水分残留箇所か
らの水分の気化・蒸発および流出を促進して、蒸気の排
気を容易にする効果がある。
【0037】また、圧縮機内の温度を上げることにより
水分を蒸発させるとともに真空引きを行い、この水分を
圧縮機の吸入管及び吐出管のいずれか一方または両方か
ら排出させるので、圧縮機内の内圧を下げると共に圧縮
機内の水分の排出を行うことができる。
【0038】さらに、圧縮機の吸入管から乾燥した気体
を注入し、圧縮機内部の水分を吐出管から排出するの
で、気体注入と共に圧縮機内の水分の排出を行うことが
できる。
【0039】また、圧縮機の内部の温度に応じた圧力ま
たは大気圧まで圧縮機の圧力を上げることにより、水の
沸点上昇による圧縮機内の蒸気の液化を防ぎ、また水分
残留箇所からの水分流出を妨げないようにして、蒸気の
排気効率を下げない効果がある。
【0040】さらに、減圧工程及び気体注入工程のいず
れか一方または両方は圧縮機を加熱しながら行うので、
圧縮機内の水分を蒸気にし、水分排出を容易にする。
【0041】また、減圧工程及び気体注入工程を複数回
繰り返すことにより、圧縮機内の水分の気化・蒸発と水
分残留箇所からの水分流出の促進効率をより高めて、排
気される蒸気の量を増やす効果がある。
【0042】さらに、減圧工程と気体注入工程との時間
間隔を圧縮機の容積及び真空引きするための真空ポンプ
の能力のいずれか一方または両方に応じた間隔にするこ
とにより、圧縮機内の水分の気化・蒸発と水分残留箇所
からの水分流出を促進しつつ、蒸気の排気を行ない、圧
縮機内の除湿乾燥効率を最大とする効果がある。
【0043】さらにまた、注入する気体として、ドライ
エアまたは不活性ガスを使用することにより、圧縮機内
に余分な水分が流入することを防ぎ、圧縮機内部の除湿
乾燥効率を低下させない効果がある。
【0044】本発明の圧縮機内部の乾燥装置によれば、
圧縮機の吸入管及び吐出管に直接または間接的に接続さ
れ、接続を切り換えることにより、圧縮機の吸入管及び
吐出管のいずれか一方または両方からの真空引き操作と
圧縮機の吸入管または吸入管及び吐出管からの乾燥した
気体の注入操作とを選択する切り換え装置を備えている
ので、弁を切り換えることにより真空引き操作と気体注
入操作とを行うことができ、効率よく圧縮機内部の水分
排出ができる。
【0045】また、圧縮機の吐出管に直接または間接的
に接続され、接続を切り換えることにより、圧縮機の吐
出管からの真空引き操作と水分排出操作とを選択する吐
出口切り換え装置を備えているので、弁を切り換えるこ
とにより圧縮機の吐出管の大気開放が行え、気体注入に
より圧縮機内部の水分排出ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1の圧縮機内部の除湿乾
燥装置を示した図。
【図2】 本発明の実施の形態1の圧縮機内の閉空間を
示した図。
【図3】 本発明の実施の形態1の圧縮機内の閉空間を
示した図。
【図4】 本発明の実施の形態2の圧縮機内部の除湿乾
燥装置を示した図。
【図5】 従来の圧縮機内部の除湿乾燥方法(通電乾燥
法)を示した図。
【符号の説明】
1 圧縮機 2 冷媒吸入管 3 冷媒吐出管 4 真空ポンプ 5 ステータ 6 外部電源 7 乾燥気体供給源 8 三方弁 9 三方弁 10 閉空間

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮機の吸入管及び吐出管のいずれか一
    方または両方から真空引きを行い前記圧縮機の内部の圧
    力を下げる減圧工程と、前記減圧された圧縮機内に前記
    吸入管または前記吸入管及び前記吐出管から乾燥した気
    体を注入して前記圧縮機の内部の圧力を上げる気体注入
    工程と、前記圧縮機内部の水分を前記圧縮機外部に排出
    させる水分排出工程とを含むことを特徴とする圧縮機内
    部の乾燥方法。
  2. 【請求項2】 水分排出工程は、圧縮機内の温度を上げ
    ることにより水分を蒸発させるとともに真空引きを行
    い、前記水分を前記圧縮機の吸入管及び吐出管のいずれ
    か一方または両方から排出させることを特徴とする請求
    項1記載の圧縮機内部の乾燥方法。
  3. 【請求項3】 水分排出工程は、圧縮機の吸入管から乾
    燥した気体を注入し、圧縮機内部の水分を吐出管から排
    出することを特徴とする請求項1記載の圧縮機内部の乾
    燥方法。
  4. 【請求項4】 気体注入工程は、圧縮機の内部の温度に
    応じた圧力まで前記圧縮機の圧力を上げることを特徴と
    する請求項1〜3のいずれか1項記載の圧縮機内部の乾
    燥方法。
  5. 【請求項5】 気体注入工程は、大気圧まで圧縮機の圧
    力を上げることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1
    項記載の圧縮機内部の乾燥方法。
  6. 【請求項6】 減圧工程及び気体注入工程のいずれか一
    方または両方は圧縮機を加熱しながら行われることを特
    徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の圧縮機内部
    の乾燥方法。
  7. 【請求項7】 減圧工程及び気体注入工程を複数回繰り
    返すことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項記載
    の圧縮機内部の乾燥方法。
  8. 【請求項8】 減圧工程と気体注入工程との時間間隔を
    圧縮機の容積及び真空引きするための真空ポンプの能力
    のいずれか一方または両方に応じた間隔にすることを特
    徴とする請求項7記載の圧縮機内部の乾燥方法。
  9. 【請求項9】 乾燥した気体は、ドライエアまたは不活
    性ガスであることを特徴とする請求項1〜8のいずれか
    1項記載の圧縮機内部の乾燥方法。
  10. 【請求項10】 圧縮機の吸入管及び吐出管に直接また
    は間接的に接続され、接続を切り換えることにより、前
    記圧縮機の吸入管及び吐出管のいずれか一方または両方
    からの真空引き操作と前記圧縮機の吸入管または前記吸
    入管及び前記吐出管からの乾燥した気体の注入操作とを
    選択する切り換え装置を備えたことを特徴とする圧縮機
    内部の乾燥装置。
  11. 【請求項11】 圧縮機の吐出管に直接または間接的に
    接続され、接続を切り換えることにより、前記圧縮機の
    吐出管からの真空引き操作と水分排出操作とを選択する
    吐出口切り換え装置を備えたことを特徴とする請求項1
    0記載の圧縮機内部の乾燥装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013199891A (ja) * 2012-03-26 2013-10-03 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 送風機の運転休止方法、及び送風機
JP2015114070A (ja) * 2013-12-13 2015-06-22 三菱電機株式会社 冷媒排気装置及び冷媒排気方法
KR101868915B1 (ko) * 2017-02-13 2018-06-19 허준영 진공펌프 수분제거 시스템의 트랩장치
KR101868914B1 (ko) * 2017-02-13 2018-06-20 허준영 진공펌프 수분제거 시스템

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