JPH1047240A - 増圧型ポンプ - Google Patents

増圧型ポンプ

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JPH1047240A
JPH1047240A JP8219213A JP21921396A JPH1047240A JP H1047240 A JPH1047240 A JP H1047240A JP 8219213 A JP8219213 A JP 8219213A JP 21921396 A JP21921396 A JP 21921396A JP H1047240 A JPH1047240 A JP H1047240A
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pressure
piston
intensifiers
intensifier
outlet
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Izumi Nishina
泉 仁科
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 脈動を発生させることなく増圧した液体を連
続的に供給可能な増圧型ポンプを提供することを目的と
する。 【解決手段】 各高圧側排出口が一つの流出口20にそ
れぞれ接続され各ピストン22,24,26の往復動の
動作タイミングが互いに異なる複数の増圧器12,1
4,16を備えて構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は増圧型ポンプに関
し、さらに詳細には高圧の液体を途切れることなく供給
可能な増圧型ポンプに関するものである。
【0002】
【従来の技術】高圧の液体を供給する機構として、パス
カルの原理を利用した増圧器が従来から使用されてい
る。増圧器は低圧側から供給される入口圧力をピストン
の受圧面積比に逆比例して増圧し高圧側に出力するもの
であって、一方の受圧面にのみロッドが装着されたピス
トン(片ロッドという)を用いた単動型増圧器と、両方
の受圧面にロッドが装着されたピストン(両ロッドとい
う)を用いた複動型増圧器とのいずれかが用いられてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、単動型
増圧器は、ピストンの往復動の1行程中において、ピス
トンの戻り行程の間は増圧できないという課題がある。
また、複動型増圧器は、チェック弁、方向切換弁を用い
て、増圧した液体を高圧側に連続して供給できるように
したものであるが、ピストンのストロークエンドにおい
て、つまりピストンの移動方向が反転する際に、一時的
に増圧できずに高圧側の圧力がゼロになる点が必ず生
じ、このため、いわゆる脈動が発生するという課題があ
る。したがって、例えば、複動型増圧器で消火用ポンプ
を構成した場合、消火水が出たり出なかったりしたり、
出たとしても散水ポイントに連続して正確に散水するこ
とができないという問題点がある。
【0004】そこで、本発明は、かかる課題を解決すべ
くなされたものであり、脈動を発生させることなく増圧
した液体を連続的に供給可能な増圧型ポンプを提供する
ことを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく請
求項1記載の増圧型ポンプは、各高圧側排出口が一つの
流出口にそれぞれ接続され各ピストンの往復動の動作タ
イミングが互いに異なる複数の増圧器を備えていること
を特徴とする。
【0006】この増圧型ポンプでは、各増圧器のピスト
ンがストロークエンドに到達する時間が相互にずれてい
る。したがって、脈動が発生することなく、高圧の液体
が流出口に連続して供給される。
【0007】請求項2記載の増圧型ポンプは、請求項1
記載の増圧型ポンプにおいて、複数の増圧器のいずれか
一つの増圧器には、ピストンが所定距離だけ移動したと
きに検出信号を出力する検出手段が、いずれか一つの増
圧器以外の他の増圧器の個数分だけピストンの移動方向
に沿ってずらして配置され、他の増圧器は、各々に対応
して設けられた検出手段の検出信号に基づいてピストン
の移動方向をそれぞれ切り換えることを特徴とする。
【0008】この増圧型ポンプでは、他の増圧器は、検
出手段の検出信号に応じて、そのピストンの移動方向を
切り換える。したがって、各増圧器のピストンのストロ
ークエンドに到達する時間が確実にずれるため、高圧の
液体が、常に連続して流出口に供給される。
【0009】請求項3記載の増圧型ポンプは、請求項1
記載の増圧型ポンプにおいて、複数の増圧器は、各々の
ピストンのストローク長を相互に異ならせることによっ
て往復動の動作タイミングが互いに異なるようにそれぞ
れ形成されていることを特徴とする。
【0010】この増圧型ポンプでは、各増圧器の往復動
の1行程の周期は、ストローク長が相互に異なるため、
互いにそれぞれ相違する。このため、各各増圧器は個々
に非同期の状態でそれぞれ増圧動作を開始する。このよ
うに、この増圧型ポンプでは、ピストンのストローク長
を相互に異ならせるという簡単な構造でありながら、各
増圧器の各ピストンが同時にストロークエンドに到達す
ることによって流出口の圧力がゼロになる機会を確実に
減少させることができ、これにより、増圧された流体が
流出口に連続して供給される。
【0011】請求項4記載の増圧型ポンプは、請求項1
記載の増圧型ポンプにおいて、複数の増圧器は、各々の
ピストンにおける低圧側の受圧面の面積を相互に異なら
せることによって往復動の動作タイミングが互いに異な
るようにそれぞれ形成されていることを特徴とする。
【0012】この増圧型ポンプでも、各増圧器の往復動
の1行程の周期は、各ピストンにおける低圧側の受圧面
の面積が相互に異なるため、互いにそれぞれ相違する。
このため、各各増圧器は個々に非同期の状態でそれぞれ
増圧動作を開始する。このように、この増圧型ポンプで
は、ピストンにおける低圧側の受圧面の面積を相互に異
ならせるという簡単な構造でありながら、各増圧器の各
ピストンが同時にストロークエンドに到達することによ
って流出口の圧力がゼロになる機会を確実に減少させる
ことができ、これにより、増圧された流体が流出口に連
続して供給される。
【0013】また、請求項5記載の増圧型ポンプは、請
求項1から4のいずれかに記載の増圧型ポンプにおい
て、アキュムレータが流出口に配置されていることを特
徴とする。
【0014】この増圧型ポンプでは、流出口に配置され
たアキュムレータが、流出口における圧力を一定に維持
するため、脈動の発生や急激な圧力の変化が低減され
る。
【0015】さらに、請求項6記載の増圧型ポンプは、
請求項1から5のいずれかに記載の増圧型ポンプにおい
て、圧力補償流量制御弁が流出口に配置されていること
を特徴とする。
【0016】この増圧型ポンプでは、流出口に配置され
た圧力補償流量制御弁が、流出口における圧力を一定に
維持するため、脈動の発生や急激な圧力の変化を低減す
ると共に、流出口から供給される液体の流量を一定にす
ることが可能となる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
に係る増圧型ポンプの好適な実施の形態について説明す
る。
【0018】本発明の増圧型ポンプの基本的な概念は、
従来から存在する増圧器を単独で使用する構成に代え
て、複数の増圧器を含んで構成し、複数の増圧器のそれ
ぞれの高圧側排出口を一つの流出口に接続すると共に、
各増圧器のピストンの動作タイミングを互いにずらして
往復動させることにある。この構成を採用することによ
って、各増圧器のピストンがストロークエンドに到達す
る時間をずらすことができる。したがって、一つの増圧
器のピストンがストロークエンドに到達して移動方向を
反転すべく移動速度がゼロになり、このため、その増圧
器の高圧側排出口の圧力がゼロになった場合でも、他の
増圧器のうちのいずれか一つのピストンはストロークエ
ンドに到達しておらず、流出口には他の増圧器から所定
の圧力に増圧された液体が供給され続け、これにより脈
動の発生が防止される。
【0019】なお、各増圧器のピストンは結果として動
作タイミングがずれて往復動していればよい。このた
め、後述するように動作タイミングがずれるように意図
的に各増圧器の形状を異ならしめたり、形状が同一でも
各増圧器のピストンの往復動の動作タイミングをずらし
たりする方法もあるが、各増圧器のピストンの形状やチ
ェック弁、方向切換弁等の仕様が設計上同一の場合で
も、設計上の許容誤差や製作上発生する組み立て誤差等
によって実際には必ず各増圧器毎に微細な仕様上の差異
が生じており、各増圧器のピストンを同時に作動させ始
めたとしても、各ピストンの往復動の動作タイミングに
は差が生じ始める。したがって、このような現実に発生
する動作タイミングのずれを期待して同一形状の複数の
増圧器を一つの流出口に接続するという構成であっても
よい。
【0020】(第1の実施の形態)具体的な実施の形態
について図1を用いて説明する。なお、本実施の形態で
は増圧器を3個使用するものについて説明するが、少な
くとも2個以上であれば脈動を抑えることが可能であ
る。
【0021】増圧型ポンプ10は、第1の増圧器12
と、第2の増圧器14と、第3の増圧器16と、各増圧
器12,14,16に作動流体を供給する作動ポンプ部
18と、各増圧器12,14,16の高圧側排出口が共
に接続されている一つの流出口20と、第1の増圧器1
2のピストン22の動きに基づいて他の増圧器14,1
6のピストン24,26の移動方向の切換制御を行うコ
ントローラ28とを有している。なお、増圧対象の流体
を取り込む流入口は各増圧器12,14,16毎に設け
てもよいが、本実施の形態では流入口30も共通であ
り、流体は、フィルタ32を介してタンク34から各増
圧器12,14,16に供給される。
【0022】また、このような脈動のない増圧した液体
を供給する増圧型ポンプ10は、一例として図1に示す
ようにアクチュエータ36に使用することで、スムーズ
にアクチュエータ36を作動させることができる。
【0023】この増圧型ポンプ10の特徴は、アルミニ
ウムを材質とするシリンダ内に収納され鉄を材質とする
ピストン22がそのストローク長未満の所定距離だけ移
動したことを磁気的に検出して検出信号を出力する検出
手段を、残りの増圧器14,16の個数分(本実施の形
態では2個)だけピストン22の移動方向に沿って互い
の位置をずらして、第1の増圧器12に配置し、かつ、
残りの増圧器14,16が各々に対応して設けられた検
出手段の検出信号に基づいて移動方向を切り換えること
により、各増圧器12,14,16の各ピストン22,
24,26が同時にストロークエンドに到達しないよう
にしている点にある。
【0024】第1の増圧器12は、第1の両ロッド複動
シリンダ(以下、単に、「第1の複動シリンダ」とい
う)38と、第1の複動シリンダ38の両方の高圧側シ
リンダ40a,40bの先端に配され、常時はバネ42
により付勢されて閉状態にあり、ピストン22に突設さ
れた各ロッド44a,44bによって押された場合にの
み開状態となる2個の2位置2ポート弁(以下、単に2
ポート弁)46a,46bと、作動ポンプ部18からこ
の2ポート弁46a,46bのいずれか一方を介して供
給される作動流体によって弁位置が切り換えられ、第1
の複動シリンダ38への作動流体の方向を反転させるパ
イロット作動型2位置4ポート切換弁(以下、単に、
「第1の切換弁」という)48と、第1の複動シリンダ
38の低圧側シリンダ50にピストン22のストローク
長(ロッド44aが一方のストロークエンドに到達した
位置からロッド44bが他方のストロークエンドに到達
するまでに移動する距離)未満の所定距離だけ離間して
配された二対の磁気近接型スイッチ(以下、単に、近接
スイッチ」という)52a,52bおよび近接スイッチ
52c,52dからなる2組の検出手段と、各高圧側シ
リンダ40a,40bと流出口20との間および各高圧
側シリンダ40a,40bと流入口30との間にそれぞ
れ介挿されたチェック弁54a,54a,54b,54
bとを備えている。
【0025】また、2組の近接スイッチ52a,52b
および近接スイッチ52c,52d(近接スイッチ52
a,52bは第2の増圧器14用、近接スイッチ52
c,52dは第3の増圧器16用)はピストン22の移
動方向に沿って互いにその位置をずらして配置されてい
る。これにより、例えば、ピストン22が同図中の右側
のストロークエンドから移動を開始したとすると、ピス
トン22がそのストロークエンドにある際にはいずれの
近接スイッチ52a〜52dも検出信号を出力しない
が、移動開始後しばらくして、まず、第3の増圧器16
用の近接スイッチ52dが検出信号(パルス状の信号で
ある)dを発生し、続いて第2の増圧器14用の近接ス
イッチ52b、第3の増圧器16用の他の近接スイッチ
52c、第2の増圧器14用の他の近接スイッチ52a
の順番でそれぞれ検出信号b,c,aを出力し、ピスト
ン22が左側のストロークエンドに達した際にはいずれ
の近接スイッチ52a〜52dも検出信号の出力は行わ
ない。ピストン22が再度反対方向に移動する場合に
は、上述した順番とは逆の順番で各近接スイッチ52a
〜52dがそれぞれ作動して検出信号を出力する。
【0026】第2の増圧器14は、第1の複動シリンダ
38と同じ構造の第2の複動シリン56と、コントロー
ラ28から出力される切換信号によって弁位置が切り換
えられ、第2の複動シリンダ56への作動流体の方向を
反転させる2位置4ポート電磁切換弁(以下、単に、
「第2の切換弁」という)58と、第2の複動シリンダ
56の両高圧側シリンダ59a,59bと流出口20と
の間および各高圧側シリンダ59a,59bと流入口3
0との間にそれぞれ介挿されたチェック弁54a,54
a,54b,54bとを備えている。
【0027】第3の増圧器16は、第2の増圧器14と
同じ構成に形成され、第1の複動シリンダ38と同じ構
造の第3の複動シリンダ60と、コントローラ28から
出力される切換信号によって弁位置が切り換えられ、第
3の複動シリンダ60への作動流体の方向を反転させる
第2の切換弁58と同じ構造の第3の切換弁62と、第
3の複動シリンダ60の両高圧側シリンダ64a,64
bと流出口20との間および各高圧側シリンダシリンダ
64a,64bと流入口30との間にそれぞれ介挿され
たチェック弁54a,54a,54b,54bとを備え
ている。
【0028】作動ポンプ部18は、ポンプ本体66と、
ポンプ本体66を駆動する電動モータ68と、ポンプ本
体66に取り付けられたタービン70とを備えて構成さ
れている。タービン70は、各増圧器12,14,16
から排出される作動流体の有効利用を図るために設けら
れたものであり、作動流体により回転して得られた回転
力をポンプ本体66に伝達するので、ポンプ本体66の
補助駆動源としての機能を果たしている。
【0029】コントローラ28は、第1の増圧器12に
取り付けられた4つの近接スイッチ52a,52b,5
2c,52dがそれぞれ出力する検出信号a,b,c,
dに基づいて、第2の切換弁58と第3の切換弁62と
を切り換えるための切換信号e,f,g,hを出力す
る。
【0030】具体的には、コントローラ28は、検出信
号dが入力された際には切換信号hを出力して第3の切
換弁62の右側の電磁ソレノイドを作動させ、第3の切
換弁62内にストレートの流路が形成される弁位置とす
る。また、検出信号bが入力された際には切換信号fを
出力して第2の切換弁58の右側の電磁ソレノイドを作
動させ、第2の切換弁58内にストレートの流路が形成
される弁位置とする。また、検出信号cが入力された際
には切換信号gを出力して第3の切換弁62の左側の電
磁ソレノイドを作動させ、第3の切換弁62内にクロス
の流路が形成される弁位置とする。また、検出信号aが
入力された際には切換信号eを出力して第2の切換弁5
8の左側の電磁ソレノイドを作動させ、第2の切換弁5
8内にクロスの流路が形成される弁位置とする。なお、
コントローラ28では、一つの増圧器用の二つの近接ス
イッチに関して、そのうちの一つの近接スイッチが連続
して検出信号を出力した場合は、後に出力された検出信
号は無視し、最初の検出信号のみを有効として取り扱
う。したがって、例えば、第2の増圧器14用の切換信
号は、必ず、・・・、切換信号e、切換信号f、切換信
号e、切換信号f、・・・というように交互に出力され
る。第3の増圧器16についても、同様に、必ず、・・
・切換信号g、切換信号h、切換信号g、切換信号h、
・・・というように交互に出力される。
【0031】次に、増圧型ポンプ10の動作について説
明する。なお、各ピストン22,24,26や切換弁4
8,58,62等は、当初は図1に示す位置にあるもの
とする。
【0032】電動モータ68を作動させてポンプ本体6
6から作動流体を各増圧器12,14,16に送り始め
ると、各切換弁48,58,62を介して各低圧側シリ
ンダ50,72,74の右側のシリンダ室に作動流体が
供給されて各ピストン22,24,26は左方向に移動
をそれぞれ開始する。
【0033】第1の増圧器12のピストン22が左方向
に移動していくと、まず第3の増圧器16用の近接スイ
ッチ52cが、接近するピストン22を検知して検出信
号cを出力する。この検出信号cを入力したコントロー
ラ28は切換信号gを出力して第3の切換弁62内にク
ロスの流路を形成させる。これにより、第3の増圧器1
6の低圧側シリンダ74には逆に左側のシリンダ室に作
動流体が供給されるため、ピストン26はその移動方向
が切り換えられて右方向に移動を開始する。
【0034】第1の増圧器12のピストン22がさらに
左方向に移動していくと、次に第2の増圧器14用の近
接スイッチ52aが、接近するピストン22を検知して
検出信号aを出力する。この検出信号aを入力したコン
トローラ28は切換信号eを出力して第2の切換弁58
内にクロスの流路を形成させる。これにより、第2の増
圧器14の低圧側シリンダ56には逆に左側のシリンダ
室に作動流体が供給されるため、ピストン24はその移
動方向が切り換えられて右方向に移動を開始する。
【0035】第1の増圧器12のピストン22がさらに
左方向に移動し、ピストン22が左方向のストロークエ
ンドに達すると、ピストン22の左ロッド44aが左側
の高圧側シリンダ40aの先端に配された2ポート弁4
6aをバネ42の付勢力に抗して押圧する。これによ
り、2ポート弁46aは開状態となり、この2ポート弁
46aを介して作動ポンプ部18からの作動流体が第1
の切換弁48の左側にパイロット圧を与える。したがっ
て、第1の切換弁48の弁位置は流路がクロスする状態
に移動するため、第1の切換弁48を介して第1の複動
シリンダ38の低圧側シリンダ50に供給される作動流
体の向きが反転し、逆に左側のシリンダ室に作動流体が
供給される。これにより、ピストン22はその移動方向
が切り換えられて右方向に移動を開始する。
【0036】第1の増圧器12のピストン22が右方向
に移動していくと、近接スイッチ52a,54cから検
出信号a,cが出力されるが、コントローラ28では一
つの近接スイッチについてその近接スイッチから連続し
て検出信号が入力された場合には後に入力した検出信号
は無視するように取り扱うため、これら検出信号a,c
の入力に際しては切換信号を出力しない。
【0037】第1の増圧器12のピストン22がさらに
右方向に移動していくと、次に第2の増圧器14用の近
接スイッチ52bが、接近するピストン22を検知して
検出信号bを出力する。この検出信号bを入力したコン
トローラ28は切換信号fを出力して第2の切換弁58
内にストレートの流路を形成させる。これにより、第2
の増圧器14の低圧側シリンダ72には逆に右側のシリ
ンダ室に作動流体が供給されるため、ピストン24はそ
の移動方向が切り換えられて再度左方向に移動を開始す
る。
【0038】第1の増圧器12のピストン22がさらに
右方向に移動していくと、次に第3の増圧器16用の近
接スイッチ52dが、接近するピストン22を検知して
検出信号dを出力する。この検出信号dを入力したコン
トローラ28は切換信号hを出力して第3の切換弁62
内にストレートの流路を形成させる。これにより、第3
の増圧器16の低圧側シリンダ74には逆に右側のシリ
ンダ室に作動流体が供給されるため、ピストン26はそ
の移動方向が切り換えられて再度左方向に移動を開始す
る。
【0039】第1の増圧器12のピストン22がさらに
右方向に移動し、ピストン22が右方向のストロークエ
ンドに達すると、ピストン22の右ロッド44bが第1
の複動シリンダ38の右側の高圧側シリンダ40bの先
端に配された2ポート弁46bをバネ42の付勢力に抗
して押圧する。これにより、2ポート弁46bは開状態
となり、この2ポート弁46bを介して作動ポンプ部1
8からの作動流体が第1の切換弁48の右側にパイロッ
ト圧を与える。したがって、第1の切換弁48の弁位置
は流路がストレートとなる状態に変わり、第1の切換弁
48を介して第1の複動シリンダ38の低圧側シリンダ
50に供給される作動流体の向きが反転し、逆に右側の
シリンダ室に作動流体が供給される。これにより、ピス
トン22はその移動方向が切り換えられて再度左方向に
移動を開始する。
【0040】以上の動作を繰り返すことによって、各増
圧器12,14,16のピストン22,24,26はそ
れぞれ連続して往復動を繰り返すが、各増圧器12,1
4,16において各ピストン22,24,26の移動方
向の反転が同時に行われないため、流出口20での圧力
がゼロになることはなく、脈動を防止することが可能と
なる。また、各増圧器12,14,16の高圧側と流出
口20との間に、同図に示すようにアキュムレータ76
を配置することによって、流出口20に発生する急激な
圧力の変化を吸収することができる。さらに、流出口2
0に圧力補償流量制御弁78を配置することによって、
流出口20から供給される液体の流量を一定にすること
もできる。
【0041】なお、ここでアキュムレータ76とは、油
圧等の液体圧回路に使用され、回路内の脈動やサージ圧
(急激な変動圧)の吸収を行う機能を有するものとして
公知のものである。その構成および動作原理の概要は、
内部に液体を取り込む液室が設けられ、この液室には重
力、ばね、気体などによって一定の圧力が常時加えられ
ている。したがって、液室と回路とが連通する状態で連
結されていると、回路内の液体の圧力が急激に上昇した
場合には液室内に回路内の液体が流入し、回路内の液体
の圧力の上昇を緩和させる。また、逆に回路内の液体の
圧力が急激に低下した場合には液室内の液体が回路内に
流入して回路内の液体の圧力の低下を緩和する。
【0042】なお、圧力補償流量制御弁78もまた油圧
等の液体圧回路に使用されるものとして公知のものであ
り、特にその構成および動作原理については詳細には説
明しないが、その概要は圧力補償バルブ78aとスプリ
ング78bが可変絞り78cの前後の圧力差(p1−p
2)を一定に保つ役目を果たすため、弁としての流量が
一定となる。
【0043】また、上述した実施の形態では、第1の増
圧器12に近接スイッチ52a,52b,52c,52
dを取り付けると共に、第2の増圧器14、第3の増圧
器16のそれぞれのピストン24,26の移動方向の切
換をコントローラ28で制御する構成について説明した
が、この構成に代えて、例えば第1の増圧器12のピス
トン22に一端側が第1の複動シリンダ38の外方に突
出するシャフトを取り付け、このシャフト上に第2の増
圧器14用、第3の増圧器16用の突出片をそれぞれ2
つずつ離間して取り付けると共に、シャフトの側方に第
2の増圧器14用、第3の増圧器16用のリミットスイ
ッチをそれぞれ2つずつ離間して配置し、突出片で押さ
れた場合にリミットスイッチから出力される検出信号に
よって第2の増圧器14、第3の増圧器16のそれぞれ
のピストン24,26の移動の切換をコントローラ28
で制御する構成としてもよい。
【0044】(第2の実施の形態)また、増圧型ポンプ
の他の実施の形態として、上述した第1の実施の形態に
おける各増圧器12,14,16を、図2に示すような
増圧器80,82,84に置き換えてもよい。これらの
増圧器80,82,84はそれぞれ一般的な増圧器の基
本構成を有しており、各増圧器80,82,84の各ピ
ストン86,88,90のストローク長が相互に異なる
点でのみ相違する。なお、上述した実施の形態と同じ構
成については同じ符号を付し、その詳細説明は省略す
る。
【0045】一例として増圧器80の概要構成を説明す
ると、増圧器80は、両ロッド複動シリンダ(以下、単
に、「複動シリンダ」という)92と、複動シリンダ9
2の両方の高圧側シリンダ94a,94bの先端に配さ
れた2ポート弁46a,46bと、作動ポンプ部18か
ら2ポート弁46a,46bのいずれか一方を介して供
給される作動流体によって弁位置が切り換えられ、複動
シリンダ92への作動流体の方向を反転させるパイロッ
ト作動型2位置4ポート切換弁(以下、単に、「切換
弁」という)96とを備えるほか、図1におけるチェッ
ク弁54a,54b(図示せず)を、各高圧側シリンダ
94a,94bと流出口20(図示せず)との間に介挿
して構成されている。
【0046】この構成において、各増圧器80,82,
84に作動ポンプ部18から作動流体が供給されると、
各増圧器80,82,84の往復動の1行程の周期は、
ストローク長が互いに異なるため、相互にそれぞれ相違
する。このため、各各増圧器80,82,84は個々に
非同期の状態でそれぞれ増圧動作を開始し、流出口20
には増圧された流体が供給される。
【0047】一方、この構成では、各ピストン86,8
8,90の低圧側の受圧面および高圧側の与圧面の各面
積がそれぞれ同一に形成されると共に、そのストローク
長のみが互いに相違するように設定されている。このた
め、同一の作動ポンプ部18から同じ量の作動流体が供
給されると、各ピストン86,88,90の単位時間当
たりの移動距離は同じであるが、そのストローク長が異
なっている(つまり、各ピストン86,88,90から
延出する各ロッドの長さ、および、そのロッドに対応す
る各2ポート弁46a,46bの互いの距離が各増圧器
80,82,84で相違している)ため、各増圧器8
0,82,84における2ポート弁46a,46bの切
換タイミングが相互に異なる。したがって、各ピストン
86,88,90のストローク長のみを相互に異ならせ
るだけで、各ピストン86,88,90の往復動の周期
を互いにそれぞれ異ならしめ、全部のピストン86,8
8,90が同時にその移動方向を反転する状態を極めて
少なくすることができ、簡易な構成でありながら、流出
口20での流体の圧力がゼロになることを効果的に抑制
できる。これにより、増圧された流体を流出口20に連
続して供給することができる。
【0048】(第3の実施の形態)また、さらに増圧型
ポンプの他の実施の形態として、上述した第2の実施の
形態における各増圧器80,82,84を図3に示すよ
うな増圧器98,100,102に置き換えてもよい。
これらの増圧器98,100,102は、第2の実施の
形態の増圧器80,82,84とは異なり、各ピストン
104,106,108の各受圧面の面積が相互に異な
る(これにより、低圧側シリンダ容積も相互に異なる)
点でのみ相違する。また、各ピストン104,106,
108の各与圧面の面積は、各増圧器98,100,1
02の高圧側から出力される液体の圧力が一定となるよ
うに受圧面の面積に比例して変更されている。なお、上
述した実施の形態と同じ構成についての説明は省略す
る。
【0049】この構成において、各増圧器98,10
0,102に作動ポンプ部18から作動流体が供給され
ると、各増圧器98,100,102は個々に非同期の
状態でそれぞれ増圧動作を開始し、流出口20には増圧
された流体が連続して供給される。
【0050】一方、各ピストン104,106,108
の低圧側の受圧面は互いに相違しており低圧側シリンダ
内に作動流体が充填される時間が互いに異なるため、同
一の作動ポンプ部18から同じ量の作動流体が供給され
ると各ピストン104,106,108の単位時間当た
りの移動距離が異なる。このため、本実施の形態のよう
に各ピストン104,106,108から延出するロッ
ドの長さが一定の長さに揃えてあると、各増圧器98,
100,102における2ポート弁46a,46b(図
示せず)の切換タイミングが相互に異なる。具体的に
は、各増圧器98,100,102の順に切換周期が長
くなる。このように、各ピストン104,106,10
8の低圧側の受圧面を互いに相違させるという簡単な構
成によって、各ピストン104,106,108の往復
動の周期をそれぞれ異ならしめることができ、結果とし
て、全部のピストン104,106,108が同時にそ
の移動方向を反転する状態を極めて少なくして、流出口
20での流体の圧力がゼロになることを効果的に抑制で
きる。これにより、増圧された流体を流出口20に連続
して供給することができる。
【0051】以上、本発明の好適な実施形態について種
々述べてきたが、本発明は上述する実施形態に限定され
るものではなく、複数の増圧器の各ピストンの往復動の
動作タイミング、つまり往復動の周期が相互に異なるよ
うに設定できるのであれば、各増圧器のピストンのスト
ロークと受圧面の面積の両方が相違するように設定して
もよい。また、両ロッド複動シリンダに代えて、片ロッ
ド複動シリンダを用いてもよいし、また単動シリンダを
用いてもよい等、発明の精神を逸脱しない範囲で多くの
改変を施し得るのは勿論である。
【0052】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の増圧型ポ
ンプによれば、複数の増圧器のピストンが、相互に動作
タイミングがずれた状態で往復動することで増圧した液
体を一つの流出口に供給することによって、脈動を発生
させることなく、増圧した液体を流出口に連続して供給
することができる。
【0053】また、請求項2記載の増圧型ポンプによれ
ば、他の増圧器が、検出手段の検出信号に応じて、その
ピストンの移動方向を切り換えることにより、各増圧器
のピストンのストロークエンドに到達する時間が確実に
ずらせる結果、高圧の液体を、常に連続して流出口に供
給することができる。
【0054】さらに、請求項3記載の増圧型ポンプによ
れば、複数の増圧器の各々のピストンを相互に異なるス
トローク長で往復動することにより、簡単な構造であり
ながら、流出口の圧力がゼロになる機会を確実に減少さ
せることができ、これにより、増圧した液体を流出口に
連続して供給することができる。
【0055】また、請求項4記載の増圧型ポンプによれ
ば、複数の増圧器の各々のピストンにおける低圧側の受
圧面の面積を相互に異なるようにそれぞれ形成すること
により、簡単な構造でありながら、流出口の圧力がゼロ
になる機会を確実に減少させることができ、これによ
り、増圧した液体を流出口に連続して供給することがで
きる。
【0056】また、請求項5記載の増圧型ポンプによれ
ば、アキュムレータを流出口に配置することにより、流
出口における圧力が一定に維持され、これにより、脈動
の発生や急激な圧力の変化を低減することができる。
【0057】さらに、請求項6記載の増圧型ポンプによ
れば、圧力補償流量制御弁を流出口に配置することによ
り、流出口における圧力が一定に維持され、これによ
り、脈動の発生や急激な圧力の変化を低減することがで
きると共に、流出口から供給される液体の流量を一定に
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る増圧型ポンプの第1の実施の形態
の構成を示す回路図である。
【図2】本発明に係る増圧型ポンプの第2の実施の形態
の構成を示す説明図である。
【図3】本発明に係る増圧型ポンプの第3の実施の形態
の構成を示す説明図である。
【符号の説明】
10 増圧型ポンプ 12 第1の増圧器 14 第2の増圧器 16 第3の増圧器 20 流出口 22 ピストン 24 ピストン 26 ピストン 28 コントローラ 52a 近接スイッチ 52b 近接スイッチ 52c 近接スイッチ 52d 近接スイッチ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各高圧側排出口が一つの流出口にそれぞ
    れ接続され各ピストンの往復動の動作タイミングが互い
    に異なる複数の増圧器を備えていることを特徴とする増
    圧型ポンプ。
  2. 【請求項2】 前記複数の増圧器のいずれか一つの増圧
    器には、当該ピストンが所定距離だけ移動したときに検
    出信号を出力する検出手段が、当該いずれか一つの増圧
    器以外の他の増圧器の個数分だけ当該ピストンの移動方
    向に沿ってずらして配置され、 前記他の増圧器は、各々に対応して設けられた前記検出
    手段の前記検出信号に基づいて前記ピストンの移動方向
    をそれぞれ切り換えることを特徴とする請求項1記載の
    増圧型ポンプ。
  3. 【請求項3】 前記複数の増圧器は、各々の前記ピスト
    ンのストローク長を相互に異ならせることによって前記
    往復動の動作タイミングが互いに異なるようにそれぞれ
    形成されていることを特徴とする請求項1記載の増圧型
    ポンプ。
  4. 【請求項4】 前記複数の増圧器は、各々の前記ピスト
    ンにおける低圧側の受圧面の面積を相互に異ならせるこ
    とによって前記往復動の動作タイミングが互いに異なる
    ようにそれぞれ形成されていることを特徴とする請求項
    1記載の増圧型ポンプ。
  5. 【請求項5】 アキュムレータが前記流出口に配置され
    ていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記
    載の増圧型ポンプ。
  6. 【請求項6】 圧力補償流量制御弁が前記流出口に配置
    されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか
    に記載の増圧型ポンプ。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015070114A1 (en) * 2013-11-08 2015-05-14 Kmt Waterjet Systems Inc. Injection pump system and control

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WO2015070114A1 (en) * 2013-11-08 2015-05-14 Kmt Waterjet Systems Inc. Injection pump system and control

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