JPH1046U - スポーツ用低流体抵抗衣服 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 空気又は水との抵抗を小さくし、特に競泳用
として好適なスポーツ用低流体抵抗衣服を提供する。 【構成】 生地材料により縫製した水着等衣服の襟、脇
及び背中の開口部と隣接する水着等の衣服本体の生地
に、少なくともその表面に突出するように、塩化ビニ
ル、ポリウレタン及びシリコン等の樹脂を一体成形によ
り一体化して伸縮性を有する非通気通水性シート部を構
成した衣服である。その非通気通水性シート部を、表面
が平滑な多数の非通気通水性シート片を並列した非通気
通水性シート群によって構成し、衣服の襟、脇及び背中
の開口部から侵入する空気又は水を阻止すると共に、こ
れらの開口部と隣接する衣服の生地を透過する空気又は
水の出入りを阻止することを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案はスポーツ衣服の流体抵抗減少技術に係り、自転車競技やスケート競技 等における空気との抵抗を小さくした殊にスピード競技用ウエア、或は水泳競技 等における水との抵抗を小さくした殊に競泳用水着として好適なスポーツ用低流 体抵抗衣服に関する。

【０００２】

【従来の技術】

自転車競技やスケート競技或は水泳競技等、１／１００秒のスピードを競う競 技では、空気又は水との流体抵抗がそのタイムに大きく影響する。例えば水着に 例をとると、特に泳中の流体抵抗が大きいため、競泳の女性用水着では水との流 体抵抗の大小によって記録に重大な違いが生じてしまうことが判明している。

【０００３】 従って、従来より水着の形態の改良による抵抗力の軽減と共に、水着材質の表 面状態の研究も行われてきており、後者の材質改良の技術ではできる限り滑らか な表面にすることによって水との流体抵抗を小さくしようとするものが一般的で ある。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかし乍ら、例えば女性用水着などは、襟ぐり、背中及び脇部等に大きい開口 部を有しているため、泳中に該開口部から水及び空気が必然的に侵入してしまう 。この水又は空気の侵入は、該開口部の縁を振動させて乱流を形成する結果とな り、従って水との推進抵抗を増大することとなる。

【０００５】 該開口部から侵入した水及び空気が水着と人体との間に停留して、移動質量を 増大する欠点も有している。これらの現象が相重なって、結果として水中での推 進抵抗が大きくなり、既に人間の運動能力の限界に近づいている競泳種目におい ては競技記録の短縮が非常に困難となっている。

【０００６】 更に水の侵入は上記開口部からだけではなく、該開口部に隣接する水着の生地 を透しても行われており、該開口部を身体に密着させるだけでは前記問題は解決 しないことが判明した。 上記現象は水着だけでなく空気との流体抵抗が問題になるようなスピードを競 う自転車競技やスケート競技についても全く同様である。

【０００７】 本考案は上記問題に鑑みてなされたものであり、 （１）スポーツ用低流体抵抗衣服の襟、脇及び背中の開口部から侵入する空気又 は水を阻止する。 （２）これらの開口部と隣接するスポーツ用低流体抵抗衣服の生地を透過する空 気又は水の出入りを阻止する。 （３）流体流による衣服縁部の振動を阻止する。 （４）スポーツ用低流体抵抗衣服の表面における流体流の乱れを抑制する。 （５）スポーツ用低流体抵抗衣服に続く着用者の皮膚の振動を阻止する。 ことによって、空気又は水との抵抗を小さくし、特に競泳用として好適なスポー ツ用低流体抵抗衣服を提供することを目的とするものである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

本考案に係るスポーツ用低流体抵抗衣服は、各種繊維生地材料又はシート生地 材料により縫製した水着等衣服の襟、脇及び背中の開口部の一つ又は二つ以上に 隣接する水着等の衣服本体の生地において、少なくともその表面に突出するよう に、塩化ビニル、ポリウレタン及びシリコン等の樹脂を一体成形により一体化し て伸縮性を有する非通気通水性シート部を構成した衣服であり、該非通気通水性 シート部を、表面が平滑な多数の非通気通水性シート片を並列した非通気通水性 シート群によって構成されることを要旨とするものである。

【０００９】 また上記非通気通水性シート片の表面に微細な凸条及び／又は凹条を、着用競 技時に流体の流れる方向に構成したことを要旨とするものである。 そして、該非通気通水性シート部の表面に設けた微細な凸条及び／又は凹条は 、高さ０．０５ｍｍ以上、ピッチ１０ｍｍ以下の適宜断面形状をなすことが好ま しい。

【００１０】 更に、非通気通水性シート部の表面に構成した微細な凸条及び／又は凹条に代 えて、微細な凹凸からなる凹凸列を、着用競技時に流体の流れる方向に配列する 構成とし、該微細な凹凸からなる凹凸列を、高さ０．０５ｍｍ以上、ピッチ０． １ｍｍ以上、列間隔１０ｍｍ以下の配置にすることが好ましい。

【００１１】 また非通気通水性シート部の肉厚は、被着者の体表凹凸形状に沿った厚さを呈 し、内側面が体表と密接することが好ましい。この密接構造については、被着者 の皮膚との間を剥離可能に一時的に接着する構造にすることもできる。 また非通気通水性シート部の上端は、スポーツ用低流体抵抗衣服本体の襟、脇 及び／又は背中の開口部縁を包む形態で被覆形成することもできる。

【００１２】 更に、上記スポーツ用低流体抵抗衣服本体のボトム部を、少なくとも被着者の 大腿部を包む形態にして、臀部に被覆した非通気通水性シート部を大腿部に連続 することをによって被着者の競技時に波打ちする体表を包むことができる。 加えて非通気通水性シート部の表面は、ブランド名等の各種表示面として使用 することもできる。

【００１３】 上記構成によれば、 （１） 襟、脇及び背中のくり部に隣接したスポーツ用低流体抵抗衣服の生地面 を、多数のシート片によって構成した非通気通水性シート部によって面方向に覆 い、生地を透しての空気又は水の流通を積極的に遮断しているため、スポーツ用 低流体抵抗衣服の生地を境界とする内外圧差に伴う空気又は水の吸引又は吐出を 解消し、該非通気通水性シート部での空気又は水の攪乱を少なくする。 （２） 非通気通水性シート部の肉厚が被着者の体形に沿った形状を呈し、殊に 襟、脇及び背中のくり部の縁で体表に密接すると共に必要に応じて被着者の皮膚 との間を剥難可能に一時的に接着する密接構造になるため、開口部からの空気又 は水の侵入を解消する。 （３） 非通気通水性シート部がその上端をスポーツ用低流体抵抗衣服本体の襟 、脇及び／又は背中の開口部縁を包む形態で被覆形成されており、流体流による 縁部の振動を阻止する。 （４） 微細な凹凸条又は微細な凹凸列によって後方に移動する空気又は水を整 流して推進抵抗の低減を図る。 ようになり、上記構成による付随的な作用としては、 （５） 非通気通水性シート部が被着者の体表に強く密着し皮膚の弛緩を制御す るため、競技中の空気又は水に対する抵抗を小さくするようになると共に、流体 の移動により波打ちする体表を非通気通水性シート部によって覆う構造になるた め、乱流の形成を抑制して空気又は水との抵抗を軽減する。 （６） 非通気通水性シート部が被着者の体表に強く密着し皮膚の弛緩を制御す るため、着用者の体表に対する締付力を調節して筋力を向上させる。 ようになり、前述した推進抵抗の低減と相俟って各種スピードを競う競技用のス ポーツ用低流体抵抗衣服として有用である。

【００１４】

【考案の実施の形態】

第１図乃至第３図は女子用水着における非通気通水性シート部の位置と該部の 断面構造を示すものである。

【００１５】 水着本体１は伸縮性を有する各種繊維生地材料またはシート生地材料により縫 製してあり、襟ぐり２の両側と脇カット３．３から延びる肩紐４が、腰部まで大 きく繰った背中カット５上端中央で連結されている。またボトム部は両脚孔６， ６間に股布部７を構成したデザインを呈している。上記襟ぐり２と脇カット３及 び背中カット５の縁には縁布８をそれぞれ縫合してトリミングしてあり、肩紐４ も該縁布８を有する。

【００１６】 上記水着本体１の表面には、胸部斜向面（矢印Ａ）部に襟ぐり２中央の縁布８ に一縁を接した略逆三角形の胸部非通気通水性シート部９を設け、脇部斜向面（ 矢印Ｂ）部に脇カット３中央の縁布８に一縁を接した略逆三角形の脇部非通気通 水性シート部１０を設け、更に腰椎部斜向面（矢印Ｃ）部に背中カット５中央の 縁布８に一縁を接した略逆三角形の背中部非通気通水性シート部１１を設けてな る。

【００１７】 上記各非通気通水性シート部９，１０，１１は、塩化ビニル、合成ゴム、ポリ ウレタン及びシリコン等の樹脂を水着本体１の生地と一体成形等により一体化し 、生地の表面側に伸縮性を有するシート状を構成したものである。また内側は被 着者の体表と密着する彎曲した形態を持つようになり、表面は平滑面を形成し、 胸部及び背中部の非通気通水性シート部９，１１には商標又はネーミング等の各 種表示１２を表示することもできる。

【００１８】 そして該各非通気通水性シート部９，１０，１１は、水着本体１の伸縮性と相 俟って、被着者の体表に強く密着する構造になる。 上記構成によれば、着用した状態で泳ぐとき、胸部斜向面（矢印Ａ）と腰椎部 斜向面（矢印Ｃ）はそれぞれ非通気通水性シート部９，１１が水の流動方向に対 して傾斜対向した状態になっており、該シート面に当たった水は平滑な表面を滑 って後方へ移動する。従って該部（矢印Ａ，Ｃ）での水着を透しての水の侵入が なく、ボトム部からの水の排出もあって水着本体１を泳者の身体表面に強く密着 させることができる。

【００１９】 また胸部斜向面（矢印Ｂ）に設けた胸部非通気通水性シート部１０は、水の流 動方向に対して傾斜背向した状態になっているが、該シート部によって該部水着 本体１の伸びを阻止し、縁の煽り振動を抑制するように作用する。この結果、該 シート面に当たった水は平滑な表面を滑って後方へ移動し、水着本体１を泳者の 身体表面に強く密着させることができる。

【００２０】 これらの非通気通水性シート部９，１０，１１の流水の透通阻止と平滑な表面 による流動性により、水着の生地を境界とする内外圧差に伴う水の吸引又は排出 を解消し、該非通気通水性シート面での水の攪乱を少なくすることができ、水中 における推進に対する抗力を減少することができる。

【００２１】

【実施例】

以下、前記非通気通水性シート部９，１０，１１を改善した本考案に係るスポ ーツ用低流体抵抗衣服の実施例を説明する。

【００２２】 〔実施例１〕 第４図は、前記非通気通水性シート部９，１０，１１を改善して整流機能を付 加した第一の実施例を示すものであり、非通気通水性シート部を流体の流れる方 向の分割構造によって分割した非通気通水性シート片２４，２４…からなる非通 気通水性シート群２５によって構成したものを示す。

【００２３】 〔実施例２〕 第５図乃至第７図は、前記非通気通水性シート部９，１０，１１の第二の実施 例を示すものであり、該シート部の表面には着用使用時に水の移動方向と略平行 になるような凹凸条１４（高さＨ＝０．０５ｍｍ以上、ピッチＰ＝１０ｍｍ以下 ）が形成してある。該凹凸条１４の断面は第６図に示すような三角形又は第７図 に示すような台形等の種々の形態が実施できる。

【００２４】 即ち、該非通気通水性シートの構成では、表面に水の移動方向と略平行になる 凹凸条１４を構成しているため、水を凹凸条１４方向に流し、且つ異方向の乱流 を消失するように作用するため、整流効果を発揮して後方での乱流を制御するこ とができる。

【００２５】 〔実施例３〕 また、第８図及び第９図は、第三の実施例を示すものである。前記非通気通水 性シート部９，１０，１１には、該表面に水の移動方向と略平行になるような多 数の微細な凹凸２２，２２…からなる凹凸列２３（高さＨ＝０．０５ｍｍ以上、 ピッチＰ＝０．１ｍｍ以上、列間隔Ｌ＝１０ｍｍ以下）を形成している。そして この凹凸列２３は、前記凹凸条１４と同様に水を凹凸列２３方向に流し、且つ異 方向の乱流を消失するため、整流効果を発揮して後方での乱流を抑制することが できる。

【００２６】 〔実施例４〕 第１０図は、水着本体１の両臀部に臀部非通気通水性シート部１５，１５を形 成した第四の実施例を示すものである。 水着本体１の該部は着用者の臀部を完全に完全に覆う形状をなし、臀部非通気 通水性シート部１５，１５の張力によって臀部を強く締め付ける構造になってい る。該臀部非通気通水性シート部１５は、前述した他の非通気通水性シート部と 同様に、流水の透過阻止と平滑な表面による流動性によりシート面での水の攪乱 を抑制することができ、上記強い締付による臀部の表面の波打ちの制御と相俟っ て水中における推進に対する抗力を減少することができる。

【００２７】 〔実施例５〕 第１１図及び第１２図は、第五の実施例を示すものであり、水着本体の襟ぐり ２と背中カット５の縁布８によるトリミング構造を廃止し、胸部非通気通水性シ ート部９と臀部非通気通水性シート部１５，１５の上端９ａ，１５ａによってそ れぞれ生地の縁を構成するようにしたものである。更に胸部非通気通水性シート 部９の肉厚を調整して該部内面を着用者の両乳房間を埋める膨出部１７とし、該 膨出部１７の体表側の当接面に剥離紙１８ａを添付した接着層１８を構成したも のである。

【００２８】 該構成によれば、非通気通水性シート部９，１５に連続して上端９ａ，１５ａ が形成されているため外形の段差を少なくすることができるだけでなく、非通気 通水性シート部９，１５の引張り弾性により縁部を着用者の皮膚に強く密着させ ることができるようになり、該部からの水の侵入を阻止する構造になる。また剥 離紙１８ａを剥して着用者の体表に一時的に接着する構造になるため、該部から の水の侵入を積極的に阻止することができる。

【００２９】 〔実施例６〕 更に第１３図はボトム部の形状を異にする水着本体１の臀部に非通気通水性シ ート部を構成した第六の実施例を示すものである。 この実施例の水着本体１は、そのボトム部の形状が臀部及び大腿部のつけ根位 置まで覆う形状の、身体に密着するトランクス型を呈している。而して該ボトム 部の臀部と大腿部を覆う形態で臀部及び天部下非通気通水性シート部１６を形成 してなる。この実施例の構成では、大腿部つけ根を非通気通水性シート部１６に よって覆っているため、泳時における大腿上部の波打ちを解消して乱流を消失せ しめることができる。

【００３０】 〔実施例７〕 第１４図は第七の実施例を示すものであり、本考案の非通気通水性シート部２ ０をスイミングキャップ１９の一部に構成したものである。該非通気通水性シー ト部２０は、泳時の水の流れと略平行になるように微細な凹凸条２１が表面に形 成されている。

【００３１】 〔実施例８〕 更に第１５図及び第１６図は第八の実施例を示すものであり、空気抵抗が問題 になる自転車スピードレース用スーツに本考案を実施したものである。 この実施例では、ウエア本体２６の両肩から袖にかけて肩部非通気通水性シー ト部２７と、大腿部両側に大腿部非通気通水性シート部２８と、背筋に沿って背 中非通気通水性シート部２９を構成したものである。そして各非通気通水性シー ト部の微細な凹凸条３０の向きは、矢印Ａで表すように、使用時に空気が流れる 向きと略平行に設定してある。即ち、肩部非通気通水性シート部２７と大腿部非 通気通水性シート部２８は、袖と大腿部に挿通する腕又は脚を横断する方向に微 細な凹凸条３０が延びるように構成される。

【００３２】 尚、前記各実施例に示した非通気通水性シートの面積は必要に応じて拡縮する ことができるものであり、運動を妨げない程度に水着本体の略全面を覆うことが できることは云うまでもない。

【００３３】

【考案の効果】

以上述べたように本考案のスポーツ用低流体抵抗衣服によれば、 （１） スポーツ用低流体抵抗衣服の生地を境界とする内外圧差に伴う空気又は 水の吸引又は吐出を解消し、該非通気通水性シート部における表面での空気又は 水の攪乱を少なくすることができる。 （２） スポーツ用低流体抵抗衣服の開口部からの空気又は水の侵入が解消され る。 （３） 流体流によるスポーツ用低流体抵抗衣服縁部の振動を阻止する。 （４） 空気又は水を整流してスポーツ用低流体抵抗衣服の推進抵抗の低減を図 る。 （５） 被着者の体表に密着して競技時の抵抗を小さくするようになると共に、 着用者の体表の波打ちを阻止する。 ことができ、泳時において記録向上が可能となる。

【００３４】 また上記構成による付随的な効果としては、 （６） スポーツ用低流体抵抗衣服着用者の筋力を向上させることができる。 （７） スポーツ用低流体抵抗衣服本体の透視を防ぐことができる。 等の特徴を得るものである。

【００３５】 更に別の意味では、非通気通水性シートを被着者の体形を生体強調するように 記置することができるものであり、スポーツ用低流体抵抗衣服だけでなくファッ ション性の大きい水着等のレジャー用衣服としても有用である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る水着において、非通気通水性シー
トと水着本体の関係を示す斜視図である。

【図２】同側断面図である。

【図３】第１図におけるＩＩＩ−ＩＩＩ線拡大断面図で
ある。

【図４】非通気通水性シート部の第一の実施例を示すシ
ート部の斜視図である。

【図５】非通気通水性シート部の第二の実施例を示すシ
ートの斜視図である。

【図６】同シートの凹凸条を示す拡大断面図である。

【図７】凹凸条の他の実施例を示す拡大断面図である。

【図８】非通気通水性シート部の第三の実施例を示すシ
ートの斜視図である。

【図９】同シートの凹凸列を示す拡大斜視図である。

【図１０】第四の実施例を示す水着のボトム部背面図で
ある。

【１１図】第五の実施例を示す水着の背面図である。

【１２図】第１１図におけるＸＩＩ−ＸＩＩ線拡大断面
図である。

【１３図】第六の実施例を示す水着ボトム部の背面図で
ある。

【１４図】第七の実施例を示すスイミングキャップの一
部に実施した正面図である。

【１５図】第八の実施例を示す自転車スピードレース用
スーツの実施例を示す正面図である。

【１６図】同背面図である。

【符号の説明】

１ 水着本体 ８ 縁布 ９，１０，１１，１５，１６，２０，２７，２８，２９
非通気通水性シート部 １４，３０ 凹凸条 １７ 膨出部 １８ 接着層 １８ａ 剥離紙 １９ スイミングキャップ ２２ 凹凸 ２３ 凹凸列 ２４ 非通気通水性シート片 ２５ 非通気通水性シート群 ２６ ウエア本体

Claims (10)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 各種繊維生地材料又はシート生地材料に
   より縫製した水着等衣服の襟、脇及び背中の開口部の一
   つ又は二つ以上に隣接する水着等の衣服本体の生地にお
   いて、少なくともその表面に突出するように、塩化ビニ
   ル、ポリウレタン及びシリコン等の樹脂を一体成形によ
   り一体化して伸縮性を有する非通気通水性シート部を構
   成した衣服であり、該非通気通水性シート部が、表面が
   平滑な多数の非通気通水性シート片を並列した非通気通
   水性シート群によって構成されることを特徴とするスポ
   ーツ用低流体抵抗衣服。
2. 【請求項２】 非通気通水性シート片の表面に微細な凸
   条及び／又は凹条を、着用競技時に流体の流れる方向に
   構成したことを特徴とする請求項１記載のスポーツ用低
   流体抵抗衣服。
3. 【請求項３】 非通気通水性シート片の表面に設けた微
   細な凸条及び／又は凹条が、高さ０．０５ｍｍ以上、ピ
   ッチ１０ｍｍ以下の適宜断面形状をなすことを特徴とす
   る請求項２記載のスポーツ用低流体抵抗衣服。
4. 【請求項４】 非通気通水性シート片の表面に構成した
   微細な凸条及び／又は凹条に代えて、微細な凹凸からな
   る凹凸列を、着用競技時に流体の流れる方向に構成した
   ことを特徴とする請求項２記載のスポーツ用低流体抵抗
   衣服。
5. 【請求項５】 非通気通水性シート片の表面に構成した
   微細な凹凸からなる凹凸列が、高さ０．０５ｍｍ以上、
   ピッチ０．１ｍｍ以上、列間隔１０ｍｍ以下の配置にな
   ることを特徴とする請求項４記載のスポーツ用低流体抵
   抗衣服。
6. 【請求項６】 非通気通水性シート部の肉厚が、被着者
   の体表凹凸形状に沿った厚さを呈し、内側面が体表と密
   接することを特徴とする請求項１乃至５の何れかに記載
   のスポーツ用低流体抵抗衣服。
7. 【請求項７】 非通気通水性シート部の上端が、スポー
   ツ用低流体抵抗衣服本体の襟、脇及び／又は背中の開口
   部縁を包む形態で一体形成したことを特徴とする請求項
   １乃至６の何れかに記載のスポーツ用低流体抵抗衣服。
8. 【請求項８】 スポーツ用低流体抵抗衣服本体のボトム
   部が、少なくとも被着者の大腿部を包む形態になり、臀
   部に成形した非通気通水性シート部が大腿部に連続する
   ことを特徴とする請求項１乃至７の何れかに記載のスポ
   ーツ用低流体抵抗衣服。
9. 【請求項９】 非通気通水性シート部の少なくとも一つ
   が、その内面に被着用者の体表と一時的に接着可能な接
   着層を構成してなることを特徴とする請求項１乃至８の
   何れかに記載のスポーツ用低流体抵抗衣服。
10. 【請求項１０】 少なくとも一つの非通気通水性シート
    部の表面に、ブランド名等の各種表示を表示して成るこ
    とを特徴とする請求項１乃至９の何れかに記載のスポー
    ツ用低流体抵抗衣服。