JPH1043131A - 内視鏡装置 - Google Patents

内視鏡装置

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JPH1043131A
JPH1043131A JP8205977A JP20597796A JPH1043131A JP H1043131 A JPH1043131 A JP H1043131A JP 8205977 A JP8205977 A JP 8205977A JP 20597796 A JP20597796 A JP 20597796A JP H1043131 A JPH1043131 A JP H1043131A
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JP
Japan
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endoscope
sheath
distal end
main body
insertion portion
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JP8205977A
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English (en)
Inventor
Hitoshi Karasawa
均 唐沢
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH1043131A publication Critical patent/JPH1043131A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は内視鏡先端面のカバーガラスを水で洗
浄するとともに、洗浄後、カバーガラスに残る水滴を略
完全に除去して良好な観察視野を確保することができる
内視鏡装置を提供することを目的とする。 【解決手段】本発明は、内視鏡本体11に外装されるシ
ース12と、このシース12の内面側に形成され前記内
視鏡本体11の操作部近傍と内視鏡本体11の挿入部先
端近傍とを連通する流路20を備え、この流路20を通
じて接続され前記内視鏡本体11の先端面35に少なく
とも流体を供給する内視鏡装置において、前記シース1
2の先端部に、前記流路20に連通し、内視鏡本体11
の先端面35の一部を覆うよう位置決めされた折曲げ部
36と、前記内視鏡本体11の先端面35の一部が露出
するように位置決めされた切欠き部37とを設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、体腔内の観察や処
置を行う内視鏡装置に係り、特に内視鏡先端面を洗浄し
得るようにした内視鏡装置に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、医療用等の様々な分野において多
種多様な内視鏡が用いられている。内視鏡は使用される
際に汚れ易い環境で使用されることが多く、特に内視鏡
の挿入部の先端面には観察に必要なカバーガラスなどの
透明な光学部材が外部に露出した状態で設けられてお
り、良好な観察視野を確保するためにはそのカバーガラ
ス等の外表面を清浄に保つ必要がある。このために、従
来の内視鏡では、例えば図8に示すように内視鏡1の手
元側から内視鏡挿入部2の先端までにわたり、その先端
面2aに洗浄水を導くためのチャンネル3が形成されて
おり、このチャンネル3の先端には前記先端面2aにお
けるカバーガラス4の外表面に向けて水を勢いよく吹き
付けるためのノズル5が設けられている。そして、前記
チャンネル3の手元側に送水管路6と連通させ、この送
水管路6を送水手段7と連結して、前記カバーガラス4
の外表面にノズル5を通じて水で吹き付け、その外表面
を洗浄し、カバーガラス4の曇りや汚れを除去するよう
にしている。
【0003】特に体腔内の臓器や組織の観察や処置を行
う内視鏡においては、実開昭57−42802号公報や
実公平2−7522号公報、及び実開昭57−1875
04号公報等において示されるように、内視鏡挿入部の
先端にあるカバーガラスの曇りや汚れを除去するため
に、そのカバーガラスの外表面に水を吹き付ける送水チ
ャンネル、そのガラス上の水滴に圧縮したガスを勢い良
く吹き付けて吹き飛ばす送気チャンネル、そのガラス上
の水滴を吸引除去するための吸引チャンネルが設けられ
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述したように従来の
内視鏡では内視鏡挿入部またはそのシースに設けられた
ノズルから内視鏡挿入部の先端面に噴き付けるためにそ
の先端面に残留した送水液が、ノズルからの圧縮空気の
吹き付けやノズルからの吸引だけでは完全除去すること
ができず、内視鏡挿入部の先端面にある例えばカバーガ
ラスの表面上に水滴として残り易く、内視鏡の観察視野
を悪化させてしまうことが多かった。
【0005】本発明はこれらに鑑みてなされたもので、
カバーガラスを水で洗浄するとともに、洗浄後、カバー
ガラスに残る水滴を略完全に除去して良好な観察視野を
確保することができる内視鏡装置を提供することを目的
とする。さらに本発明ではより簡単な構造で安価に製作
することができるようにすることの実現も併せてその目
的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、内視鏡本体に
外装されるシースと、このシースの内面側に形成され前
記内視鏡本体の少なくとも操作部近傍と内視鏡本体の挿
入部先端近傍とを連通する流路を備えた流体流通手段
と、この流体流通手段を通じて接続され前記内視鏡本体
の先端面に流体を供給する手段とを有する内視鏡装置に
おいて、前記シースの先端部に、前記流路に連通し、内
視鏡本体の挿入部先端面の一部を覆うよう位置決めされ
挿入部先端に対する流体の流れを規制する折曲げ部と、
前記内視鏡本体の先端面の一部が露出するように位置決
めされた切欠き部とを設けたことを特徴とする。
【0007】これによれば、シースの流路を通じてシー
ス先端まで流体を導き、そのシース先端に設けた折曲げ
部により流体の向きを挿入部先端面へと変えて噴き付け
ることにより内視鏡先端面のカバーガラス等の汚れや曇
りを除去することができる。また、汚れた液、汚れた流
体あるいは余分な流体は、挿入部先端の一部が露出する
ようにシース先端に設けた切欠き部を通して挿入部先端
から外部に流れ落ち、効率よく除去される。さらに、シ
ースの流路にシースの手元側で吸引手段を接続して陰圧
をかければシース先端で挿入部先端の例えばカバーガラ
スの外表面に陰圧をかけ、その表面上の汚れた流体や余
分な流体を吸引して除去することもできる。
【0008】
【発明の実施の形態】
<第1実施形態>図1を参照して、本発明の第1実施形
態を説明する。 (構成)内視鏡装置10は内視鏡本体11と、この内視
鏡本体11に着脱自在に外装されるシース12とを備え
て構成されている。内視鏡本体11は挿入部13とこれ
の手元側端に連設された操作部14とを備えてなる、い
わゆる光学視管を構成するものである。前記シース12
は内視鏡本体11の挿入部13の部分にのみ被嵌される
直管円筒状のシース挿入部15と前記内視鏡本体11の
挿入部13の基端付近から操作部14の先端部付近にわ
たり被嵌する略筒状のシース本体部16との2つの部分
に分れており、その両者は後述する接続手段によって軸
方向にスライド自在に連結されている。
【0009】前記シース12はロック機構17によって
内視鏡本体11の操作部14に固定されるようになって
いる。そして、このロック機構17の固定と開放により
シース12は内視鏡本体11に対しての着脱及び固定が
なされるようになっている。
【0010】ロック機構17は、シース本体部16の後
端に弾性片からなる爪状のストッパ18を一体に形成し
て設け、さらに内視鏡本体11の操作部14の外周に前
記ストッパ18が落ち込んで係止する溝状の係合部19
を設けてなる。そして、このストッパ18と係合部19
によって、内視鏡本体11の操作部14の軸方向に対す
るシース本体部16の位置を定め、その位置にシース本
体部16を固定し、また一定の力で簡単に解除できるロ
ック機構17を構成している。
【0011】また、シース本体部16の中間部内面には
周回溝21が形成されており、この周回溝21には弾性
的なOリング22が嵌め込んで装着されている。そし
て、このOリング22を内視鏡本体11における操作部
14の外周表面に押し当てることにより、操作部14の
外周とこれに被嵌するシース本体部16との間の水密を
確保する。また、このOリング22は操作部14の外周
表面に摺動可能であり、その内視鏡本体11の軸方向へ
の、シース本体部16の移動を妨げない。
【0012】内視鏡本体11の挿入部13と、これに外
装されるシース12のシース挿入部15とは同軸的では
なく、図1(c)で示すように、内視鏡本体11の挿入
部13が下側に偏心して配置され、その挿入部13の下
面がシース挿入部15の下方内面に接触するように配置
されている。したがって、挿入部13の外周面とシース
挿入部15の内周面との間には上側で集中的に広い隙間
が形成され、この隙間によって流路(チャンネル)20
を形成している。
【0013】一方、シース本体部16は内視鏡本体11
の操作部14に同軸的に装着されている。シース本体部
16の中間部の上壁には前記流路20に連通するポート
23が設けられており、このポート23には外部の送水
装置24あるいは吸引装置25が接続されるようになっ
ている。送水装置24あるいは吸引装置25に対するポ
ート23の接続は通常、図示しない切換え弁等を用いて
切り換えられ、選択的または同時に接続されるようにな
っている。
【0014】前記シース挿入部15とシース本体部16
とは次のような接続手段26によって軸方向及びそれに
直交する方向に相対的な移動を許容するとともに気密的
に接続される形式で接続されている。つまり、シース挿
入部15の後端には外方に屈曲した第1のフランジ27
が形成され、シース本体部16の先端には内方に屈曲し
た第2のフランジ28が形成されている。この第1のフ
ランジ27と第2のフランジ28が軸方向の前後方向で
向き合うように設けられている。第1のフランジ27と
第2のフランジ28の間にはゴム等からなる比較的大き
めの弾性Oリング29が圧縮された状態で嵌め込まれて
いる。弾性Oリング29はその外周部分がシース本体部
16の前端内周に形成された周回溝30に嵌まり込んで
保持されている。
【0015】このようにシース挿入部15とシース本体
部16とはこのような接続手段26の連結部によって少
なくとも軸方向へスライド自在であるとともに、シース
挿入部15は、弾性的な付勢部材(手段)としての弾性
Oリング29によって後方、つまりシース本体部16側
へ引き込む向きに弾性的に付勢されている。また、フリ
ーな状態であっても、シース挿入部15の後端がシース
本体部16の先端付近の内面に形成したストッパ31に
突き当たることにより、シース挿入部15はその衝止位
置以上の後退が阻止されるようになっている。
【0016】一方、シース挿入部15の先端には内視鏡
先端面35側へ屈曲して延出する折曲げ部36と、内視
鏡先端面35のカバーガラス等の機能部分を露出させる
切欠き部37が設けられている。すなわち、折曲げ部3
6は図1(b)で示すようにシース挿入部15の先端に
おいて上側部分の外周近傍の一部に設けられている。ま
た、折曲げ部36はその内面の一部、例えばその左右部
分のみを内視鏡先端面35に当接させることによりその
内視鏡先端面35との間に一定の間隔を維持した状態で
内視鏡先端面35の外周近傍の一部を覆っている。そし
て、この折曲げ部36の内面38と内視鏡先端面35と
の間に隙間39を形成している。この隙間39は内視鏡
本体11の挿入部13とこれに被嵌されるシース12と
の間に形成される前記流路20に連通し、内視鏡先端面
35の表面に沿うように向く先端ノズル40を構成して
いる。
【0017】一方、前記切欠き部37は折曲げ部36の
反対側に位置して設けられるが、図1(a)で示すよう
に、切欠き部36から内視鏡先端面35の一部および内
視鏡先端部分の側面41の一部を露出させている。内視
鏡先端面35には観察用光学系の一部であるカバーガラ
ス42と照明のためのライトガイド43の先端が外部に
露出するように配置されている。カバーガラス42の内
側には対物レンズ44が設置され、対物レンズ44には
リレーレンズ45が設置されている。
【0018】(作用)内視鏡装置10を使用する場合に
はその内視鏡本体11にシース12を装着して使用す
る。そして、体腔内に挿入したとき、視野確保のために
内視鏡先端面35を洗浄するにはポート23に送水装置
24に連通するように接続して送水させる。送水された
水は、ポート23を介してシース12の内部に入り、そ
のシース挿入部15の内面と挿入部13の外面の間に形
成される流路20を通じて先端側へ導かれ、シース挿入
部15の先端の折曲げ部36により流れが規制され、そ
の向きを変え、内視鏡先端面35に沿ってカバーガラス
42へ向かって噴出する。そして、内視鏡先端面35、
特にカバーガラス42の外表面を洗浄する。このとき、
カバーガラス42の外表面を洗った後の汚れた水あるい
は余分な水は切欠き部37を通って外へ確実に流れ落ち
る。
【0019】次に、ポート23への接続を切り換えて吸
引装置25で吸引すると同じく流路20を通じてカバー
ガラス42の上の水滴などを吸引して除去することがで
きる。そして、前記切欠き部37を通じての術野の照明
と術野の観察が良好に行われることになる。
【0020】なお、前記シース12のシース本体部16
はロック機構17によって内視鏡本体11の操作部14
に固定されており、この状態で、弾性Oリング29の弾
性によりシース挿入部15は手元側へと付勢されてい
る。このため、折曲げ部36の内面の一部は常に内視鏡
先端面35に押し付けられた状態で、その折曲げ部36
の内面38と内視鏡先端面35との間に隙間39を形成
している。
【0021】前記シース12は内視鏡本体11に装着さ
せない自然の状態では弾性Oリング29の弾性によりシ
ース挿入部15はシース本体部16側へ引き込まれてい
る。従って、シース12は内視鏡本体11に装着させる
際にはその先端同士が先に当たり、ロック機構17はク
リック係合しない状態にある。そこで、弾性Oリング2
9を潰すようにしてシース本体部16を後端側へ引き、
ストッパ18を係合部19に係合させる。すると、弾性
Oリング29の弾性復元力で折曲げ部36が部分的に内
視鏡先端面35に圧接し、所定の隙間39を形成し、ロ
ック機構17はその状態に保持する。前記弾性Oリング
29は気密のためだけではなく、内視鏡本体11とこれ
に外装されるシース12の軸方向またはその垂直な方向
のばらつきを吸収し、所定の隙間39を形成する。
【0022】(効果)この実施形態によれば、シース1
2の先端部に切欠き部37があるので、カバーガラス4
2を洗った後の汚れた水あるいは余分な水はその切欠き
部37を通って確実に外に流れ落ちる。
【0023】また、弾性Oリング29の付勢力により内
視鏡本体11やシース12にどのような力が加わっても
折曲げ部36の内面が内視鏡先端面35と一定の間隔を
保って維持されるように折曲げ部36の内面の一部が内
視鏡先端面35に押し付けられるので、常に安定した勢
いの送水、カバーガラス42への気体の噴き付け、およ
び吸引が可能となる。
【0024】<第1実施形態の変形例>図2および図3
は前述した第1実施形態の変形例を示すものである。こ
の変形例では前述した第1実施形態における折曲げ部3
6の噴き出し側端の両側にそれぞれ規制用脚部46を突
出して設けたものである。これらの脚部46の先端は内
視鏡本体11にシース12を装着したとき、その内視鏡
本体11の挿入部13の外側面に接して当たり遮蔽用壁
47を形成している。これにより流路20を通ってシー
ス12の先端に送り込まれた送水が折曲げ部36の内面
38に当たり向きを変えて隙間39から噴き出すとき、
前記遮蔽用壁47によって流れが規制され、効率よくカ
バーガラス42の外表面に向けて噴き出す。
【0025】この変形例のように折曲げ部36の両側に
脚部46を設けたことにより内視鏡本体11に対して確
実に位置決めする。これにより常に安定して折曲げ部3
6の内面と内視鏡との間のクリアランスを確保し、送水
及び吸引の安定した作用を得ることが可能となる。ま
た、脚部46を設けたことによりシース12の先端部の
強度を高めることができる。
【0026】また、この脚部46をシース挿入部13の
先端部分にだけ設けることなく、そのシース挿入部13
の軸方向に延長してシース挿入部13の内面にも配置す
るようにしてもよい。例えばシース挿入部13の全長に
わたって設ける。このようにすればシース挿入部13の
上側部分に流路20を通って流れる流体が横へ流れても
れにくくなり、上部のみに実質的に形成され、流体の案
内機能が向上する。
【0027】さらに、この変形例の発展した形態とし
て、図3で示すシース12の先端における前記折曲げ部
36を除く両側の狭い開口部分48の部分を塞ぐよう
に、シース12の先端に壁部(図示せず)を連設しても
よい。このようにすれば、送水等の漏れを極力少なくす
ることができる。その他は前述した第1の実施形態のも
のと同様である。
【0028】<第2実施形態>図4を参照して、本発明
の第2の実施形態を説明する。 (構成)この実施形態では図4(a)(b)に示すよう
に、前記シース挿入部15の先端における折曲げ部36
の内面50の一部に凹み51を設け、これによって隙間
52を形成するようにしたものである。切欠き部37は
第1の実施形態のものと同様に形成されている。凹み5
1は折曲げ部36の先端においてカバーガラス42側に
向けて開口するように切り欠いて形成されている。ま
た、この実施形態では内視鏡本体11の挿入部13とこ
れに外装されるシース12のシース挿入部15とが同軸
的に配設される。そして、シース12のシース挿入部1
5の内面における上部には軸方向に沿って長い溝53が
形成され、この溝53によって流路54を形成してい
る。
【0029】(作用)シース挿入部15の中に、内視鏡
挿入部13を挿入すると、その内視鏡先端面35が折曲
げ部36の内面50に突き当たり、内視鏡先端面35と
凹み51の間に隙間52を形成する。この隙間52はシ
ース挿入部15の内周面と内視鏡挿入部13の外周面の
間で形成される流路54と連通する。この流路54と隙
間52を介して送水が内視鏡先端面35に向かって噴き
付けられたりその内視鏡先端面35の上の水滴などの吸
引が行われる。また、切欠き部36から内視鏡先端面3
5が露出しており、第1実施形態と同じ作用を行う。
【0030】(効果)内視鏡先端面35と凹み51の間
に形成された隙間52により、カバーガラス35への送
水の噴き付けの勢いを高め、より高い洗浄効果が得られ
る。また、溝53によりシース挿入部15内で内視鏡本
体11の挿入部13が偏芯しても流路54が確実に形成
されるので、安定した送水及び吸引が可能となる。
【0031】<第3実施形態>図5を参照して、本発明
の第3の実施形態を説明する。 (構成)図5は内視鏡本体11の操作部14とシース1
2の連結部のみを示している。シース12のシース挿入
部15の後端はシース本体部16の先端側部分を覆うよ
うに緩く被嵌している。すなわち、シース本体部16の
先端には筒状の受部61が形成され、シース挿入部15
の後端はその受部61を囲む筒状の被嵌部62を形成し
ている。筒状の被嵌部62の内面には水密のための弾性
のあるOリング63を嵌め込む周回溝64が形成されて
いる。そして、この周回溝64に嵌め込まれたゴム等か
らなる比較的大きめのOリング63はシース挿入部15
の受部61における外周面に押し当たっている。また、
Oリング63はシース本体部16に対してシース挿入部
15が軸方向に移動しても常に水密を保つように構成さ
れているが、その軸方向に直角な方向にもずれさせるこ
とが可能であり、それにより位置ずれを吸収することも
できるようになっている。
【0032】シース挿入部15の後端の筒状の被嵌部6
2とシース本体部16の先端部との間には1つあるいは
複数のバネ65で連結されている。このバネ65は収縮
するように形成されたものであり、このバネ65の弾性
付勢手段によってシース挿入部15を常にシース本体部
16側へ、つまり手元側に向けて引くように付勢してい
る。
【0033】シース挿入部15とシース本体部16とは
このような接続手段による連結で少なくとも軸方向へス
ライド自在であるとともに、シース挿入部15はその弾
性Oリング63によって後方、つまりシース本体部16
側へ引き込む向きに弾性的に付勢されているのである。
その他の構成は前述した第1、第2の実施形態と同様な
構成になっている。
【0034】(作用)バネ65の付勢力により折曲げ部
36の内面の一部が常に内視鏡先端面35に押し付けら
れる。
【0035】(効果)この実施形態のものによれば、シ
ース本体部16に対するシース挿入部15の軸方向の移
動量を大きくできる。また、バネ65の付勢力によりシ
ース12や内視鏡本体11にどのような力が加わっても
折曲げ部36の内面が常に安定して内視鏡先端面35に
密着する。これにより、常に安定した送水の勢い、カバ
ーガラス42への吹き付けの勢いと安定した吸引が可能
となる。
【0036】<変形例>図6および図7を参照して内視
鏡のライトガイド用コネクタの例を説明する。(構成)
図6(a)(b)は一般的な内視鏡のライトガイド用コ
ネクタの部分のみを示している。このライトガイドコネ
クタは内視鏡の照明用ライトガイドケーブルの延出先端
に設けられ、内視鏡用照明光源装置の接続ソケットに差
し込んで接続されるものである。図6(a)のものは大
光量を伝達するのに適した太径ライトガイドケーブル用
コネクタ71であり、図6(b)のものは伝達する光量
は比較的小さいものの軽量で操作性の良い細径ライトガ
イドケーブル用コネクタ72である。これらはその目的
用途に応じて使い分けられる。
【0037】図6(a)に示すコネクタ71はファイバ
ーバンドル73の先端側に透明な光学材料から成るロッ
ドレンズ74が設けられ、それの先端側にはロッドレン
ズ74を保護するように覆うカバーガラス75が設けら
れている。このカバーガラス75はコネクタ71の外装
部分に取り付けられている。ロッドレンズ74は通常の
ファイバーケーブルと同様、コア76とそれを覆うクラ
ッド77から構成されている。ロッドレンズ74は金属
から成るロッド受け78により機械的に固定されてい
る。また、カバーガラス75はOリング79によりコネ
クタ71の外装部分に対して水密に固定されている。
【0038】これらの構造は図6(b)で示される細径
ライトガイドケーブル用コネクタ72についても同じで
ある。ここで、図6(a)の太径ライトガイドケーブル
用コネクタ71は太いファイバーバンドル73に応じて
外径の太いロッドレンズ74が使われ、図6(b)の細
径ライトガイドケーブル用コネクタ72では細いファイ
バーバンドル73に応じて外径の細いロッドレンズ74
が使われている。そして。これらロッドレンズ74はそ
のクラッド77の肉厚は同じであり、クラッド77の直
径の違いに応じてロッドレンズ74の外径が異なるよう
になっている。そして、ロッドレンズ74を固定するロ
ッド受け78はロッドレンズ74の外径に応じて内径が
異なり、それらの外径は同じである。
【0039】一方、図7で示すライトガイドケーブル用
コネクタ81は、細いファイバーバンドル82の先端側
に設けられているロッドレンズ83が図6(b)に示す
ロッドレンズ74のコアー部84とそのコアー部84の
直径が同じであるが、クラッド部85の肉厚は図6
(b)のコネクタ72のものよりも厚くし、ロッドレン
ズ83の外径を図6(a)の太径ライトガイドケーブル
用コネクタ71のロッドレンズ74と同じにしてある。
そしてロッド受け86の肉厚は図6(a)の太径ライト
ガイドケーブル用コネクタ71のロッド受け78と同じ
にしている。
【0040】このようにすれば、細径ライトガイドケー
ブル用コネクタ72のロッドレンズ74の外径を太くし
てロッド受け86の肉厚を図6(b)の細径ライトガイ
ドケーブル用コネクタ72のロッド受け78よりも薄く
したことにより、ロッド受け86に照明光が当たってロ
ッド受け86が発熱するのを抑えることができるように
なった。なお、各ロッド受け78,86の部材自身の素
材を光透過性のものとしてもよい。
【0041】[付記] 1.内視鏡本体に外装されるシースと、このシースの内
面側に形成され前記内視鏡本体の操作部近傍と内視鏡本
体の挿入部先端近傍とを連通する流路を備えた流体流通
手段と、この流体流通手段を通じて接続され前記内視鏡
本体の先端面に流体を供給し、かつ前記内視鏡本体の先
端面上の水滴などの吸引をする手段とを有する内視鏡装
置において、前記シースの先端部に、前記流路に連通
し、内視鏡本体の先端面の一部を覆うよう位置決めされ
た折曲げ部と、前記内視鏡本体の先端面の一部が露出す
るように位置決めされた切欠き部とを設けたことを特徴
とする内視鏡装置。
【0042】2.付記第1項において、前記切欠き部が
前記折曲げ部と相向かい合う位置に設けられていること
を特徴とする内視鏡装置。 3.付記第1項において、前記折曲げ部の両側に前記内
視鏡本体の側面に接する脚部を設け、また、その脚部は
内視鏡本体の長軸方向に延びるように設けたことを特徴
とする内視鏡装置。 4.付記第1項において、前記折曲げ部を、前記シース
の先端部分を塑性加工により折り曲げ変形して形成した
ことを特徴とする内視鏡装置。
【0043】5.内視鏡本体に外装されるシースと、こ
のシースに設けられ、内視鏡本体の操作部近傍と内視鏡
本体の挿入部先端近傍とを連通する流路を備えた流体流
通手段と、この流体流通手段を通じて接続され前記内視
鏡本体の先端面に流体を供給しかつ前記内視鏡本体の先
端面上の水滴などの吸引をする手段とを有する内視鏡装
置において、前記シースの先端部に前記流路に連通し、
前記内視鏡本体の先端面の一部を覆うよう位置決めされ
た折曲げ部を設けると共に、前記折曲げ部の内面の一部
を、内視鏡本体の挿入部先端面に密着するように手元側
へ付勢する手段を前記シースに設けたことを特徴とする
内視鏡装置。
【0044】6.内視鏡に着脱可能に装着した管と、内
視鏡と管との間に内視鏡本体の先端面上へ流体を流した
りその先端面上から流体を吸引したりするための隙間を
有する内視鏡装置において、前記管の先端に前記隙間に
連通し、内視鏡本体の先端の一部を覆うよう位置決めさ
れた折曲げ部と前記内視鏡本体の先端の一部が露出する
よう位置決めされた切欠き部とを設けたことを特徴とす
る内視鏡装置。
【0045】7.付記第6項において、前記折曲げ部の
両側に、前記内視鏡本体の側面に接し、その内視鏡本体
の長軸方向に延びる脚部を設けたことを特徴とする内視
鏡装置。 8.付記第6項において、前記折曲げ部を、前記管の先
端部分を塑性加工により折り曲げ変形して形成したこと
を特徴とする内視鏡装置。 9.付記第6項において、前記切欠き部が折曲げ部と相
向かい合う位置に設けられていることを特徴とする内視
鏡装置。
【0046】10.付記第9項において、前記折曲げ部
の内面の一部に前記折曲げ部の端面から管の内周まで達
し、前記隙間に連通する凹みを設けたことを特徴とする
内視鏡装置。 11.付記第9項において、前記管の内周に前記折曲げ
部の内面から手元部まで長手方向に伸びる溝を設けたこ
とを特徴とする内視鏡装置。
【0047】12.内視鏡に着脱可能に装着した管と、
内視鏡と管との間に内視鏡本体の先端面上ヘ流体を流し
たり先端面上から流体を吸引するための隙間を有する内
視鏡装置において、管の先端に前記隙間に連通し内視鏡
の先端面の一部を覆うよう位置決めされた折り曲げ部を
設けると共に、管の手元側に折り曲げ部の内面の一部を
内視鏡本体先端面に密着するように手元側へ付勢する手
段を設けたことを特徴とする内視鏡装置。
【0048】13.付記第12項において、前記折曲げ
部の内面の一部に前記折曲げ部の端面から管の内周まで
達し、前記隙間に連通する凹みを設けたことを特徴とす
る内視鏡装置。 14.付記第12項において、前記管の内周に前記折曲
げ部の内面から手元部まで長手方向に伸びる溝を設けた
ことを特徴とする内視鏡装置。
【0049】(付記第5項および付記12〜14に対し
ての従来例と課題)従来、ノズルと送水チャンネル、送
気チャンネルおよび吸引チャンネルを有するシースに内
視鏡挿入部を着脱自在に挿入し、内視鏡挿入部先端のカ
バーガラスに送水や圧縮空気を吹き付けたり、カバーガ
ラス上の水滴などを吸引できるようにしたものがある。
【0050】(付記第5項および付記12〜14の発明
の目的)上述の内視鏡装置では術中に内視鏡装置に力が
加わると内視鏡本体に着脱自在に外装されたシースが内
視鏡本体に対して長軸方向にずれたり外周方向に回転し
たりして、送水や圧縮空気がカバーガラスに命中しなか
ったり、水や空気の勢いが弱くなり洗浄効果が落ちるこ
とがあった。本発明はこうした不具合を解消して内視鏡
先端面への送水や圧縮空気などの吹き付けや吸引がで
き、常に安定したカバーガラスの洗浄ができる内視鏡装
置を提供することを目的としている。
【0051】(付記第5項および付記12〜14の発明
の効果)シースまたは管の一部に設けた付勢部材によっ
て強制的にシース先端の折り曲げ部を内視鏡先端面に押
し付けるように付勢しているので、手術の最中、シース
あるいは内視鏡にどのような力が加わっても常に安定し
て折り曲げ部と内視鏡先端の間のクリアランスを一定に
保つことができ、安定した送水と内視鏡先端面の洗浄、
つまり内視鏡先端面への送水の吹き付けと吸引の効果を
得られることができるようになった。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、シ
ース挿入部の先端に流路と連通する折曲げ部を設けた構
成により、送水の向きを変えて、内視鏡先端面を確実に
洗い、また吸引等も行うことができる。また、シース挿
入部の先端に内視鏡先端の一部が露出するように切欠き
部を設けたことによって洗浄に用いた余分な水をあるい
は汚れた水を内視鏡先端から外部に確実に外に排出でき
るため、視野を常に良好に保つことができるようにな
る。さらに、構造自身が簡単なものとなり、より安価に
作ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示し、(a)はその
内視鏡装置の縦断面図、(b)はその内視鏡装置の先端
の正面図、(c)は(a)中A−A線に沿う断面図。
【図2】前記第1の実施形態の変形例を示す内視鏡装置
の先端の正面図。
【図3】前記第1実施形態の変形例を示すその内視鏡装
置の先端部分の横断面図。
【図4】本発明の第2実施形態を示し、(a)はそのシ
ース先端部分の縦断面図、(b)はそのシース先端部分
の下面図、(c)はそのシース先端部分の横断面図。
【図5】本発明の第3実施形態を示し、その内視鏡本体
の操作部とシースの連結部を示す縦断面図。
【図6】(a)(b)はそれぞれ異なる内視鏡装置のラ
イトガイド用コネクタの例をそれぞれ示す縦断面図。
【図7】内視鏡装置のライトガイド用コネクタの他の例
を示す縦断面図。
【図8】従来の内視鏡内視鏡装置の断面図。
【符号の説明】
10…内視鏡装置、11…内視鏡本体、12…シース、
13…挿入部、14…操作部、15…シース挿入部、1
6…シース本体部、17…ロック機構、21…周回溝、
22…Oリング、26…接続手段、27…第1のフラン
ジ、28…第2のフランジ、29…弾性Oリング。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内視鏡本体に外装されるシースと、このシ
    ースの内面側に形成され前記内視鏡本体の少なくとも操
    作部近傍と内視鏡本体の挿入部先端近傍とを連通する流
    路を備えた流体流通手段と、この流体流通手段を通じて
    接続され前記内視鏡本体の先端面に流体を供給する手段
    とを有する内視鏡装置において、前記シースの先端部
    に、前記流路に連通し、内視鏡本体の挿入部先端面の一
    部を覆うよう位置決めされ挿入部先端に対する流体の流
    れを規制する折曲げ部と、前記内視鏡本体の先端面の一
    部が露出するように位置決めされた切欠き部とを設けた
    ことを特徴とする内視鏡装置。
JP8205977A 1996-08-05 1996-08-05 内視鏡装置 Withdrawn JPH1043131A (ja)

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Cited By (5)

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