JPH1042722A

JPH1042722A - 茶樹内収容式低所型の茶園用防霜ファン装置

Info

Publication number: JPH1042722A
Application number: JP20398496A
Authority: JP
Inventors: Mikio Furuta; 幹雄古田
Original assignee: FURUTA DENKI KK
Current assignee: FURUTA DENKI KK
Priority date: 1996-08-01
Filing date: 1996-08-01
Publication date: 1998-02-17
Anticipated expiration: 2016-08-01
Also published as: JP3317638B2

Abstract

(57)【要約】【課題】建柱方法は、建柱が邪魔となること、及び景
観上好ましくないこと、等の課題がある。また移動式防
霜ファン装置は、装置が比較的大きくなり、その移動又
は収容にも時間及び労力、スペース又は手間を要し、こ
れらの一面において改良すべき課題がある。【解決手段】茶畝の地中に埋設した筒体、当該筒体へ
の挿入・当該筒体より延設可能でかつ当該筒体に回転・
固定可能に設けた環状の支柱、当該支柱と前記筒体を固
定する固定具、支柱に設けられた防霜ファン、で構成な
る低所型の茶園用防霜ファン装置である。この防霜ファ
ン装置の本体部は、支柱の筒体への挿入を利用して茶畝
に収容できる。また防霜ファン装置は、支柱の延設及び
回転・固定とを利用して茶樹上でかつ回転位置を選択
し、この選択位置により茶園の所定方向に送風できる。
収容で各茶管理作業の遂行・安全等に役立つ効果、又は
送風で茶園の防霜効果が図れる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、茶樹内（茶畝内）
に収容できる低所型の茶園用防霜ファン装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、茶園における防霜ファン装置とし
て周知の構成は、茶園圃場に立設した建柱を介して、圃
場の地面より６ｍ〜８ｍ（一例である。）の空中に防霜
ファンを設置し、当該６ｍ〜８ｍ付近の暖気を茶樹に吹
き降す方法、即ち、建柱式防霜ファン装置（特公平３−
６２９２０号）と、茶樹（茶樹は通常５００mm〜９００
mmの高さである。）を跨ぎ、かつ畝方向に向って移動可
能とするフレームと、このフレーム上に設けた防霜ファ
ンとで構成し、茶樹の上面に向ってほぼ水平方向（茶樹
にほぼ平行する方向）に送風する移動式防霜ファン装置
（特開平４−２８１７２１号）とかが挙げられる。

【０００３】尚、先行技術として、収納ケースに設けた
ポールの上下動を利用してファンを昇降する構成、又は
一部にファンをポールに昇降自在とする構成、（実開平
５−８３３９２号、実開平６−９４４２号）がある。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】前記建柱を利用する方
法は、当該建柱が邪魔となること、及び景観上好ましく
ないこと、等の課題がある。前記の如く、邪魔とは、近
時機械化が進んでいる茶刈機、防除機（防虫機）、その
他茶園管理装置の移動、作業、その他作業の際に、前記
建柱が邪魔（弊害）となり前記移動等がスムーズに行え
ないことである。殊に、当該建柱が茶樹、茶畝（茶畝と
する。）、茶園（圃場）に立設されている状況下では、
前記弊害が大きく改良すべき課題となっている。

【０００５】次に移動式の防霜ファン装置（移動式防霜
ファン装置とする。）を利用する方法は、前記弊害は解
消される。しかし、装置が比較的大きくなり、当該移動
式防霜ファン装置の移動又は納屋等の建屋への収容にも
時間及び労力、スペース又は手間を要し、これらの一面
において改良すべき課題がある。またフレームが茶樹を
跨ぐように茶園に据付けられることから、当該フレーム
下の茶樹には送風されず、いわゆる霜害が発生すると考
えられる。

【０００６】尚、前記先行技術は、ゴルフ場における芝
対策であり、本発明の茶園における防霜とは利用分野が
異なる。また先行技術はポールが回転する構成となって
いない。したがって、風方向を所定の方向に変更するこ
とが不可能であり、霜の流れに対応した広域的な送風が
できない課題がある。又はポールの延設固定が地面より
高くなり、不安定であること、及びファンは取外し自在
でなく、屋外設置が必須となり、例えば、降雨、降雪、
強風等による故障又は衝撃による故障等が発生し易いこ
と、又は修理発生頻度が高くなること、等の課題があ
る。またファンを降下した場合に、当該ファンはガード
を備えず危険である。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は、防霜ファンの
本体部（ファン及びガードを取外した防霜ファンを云
う。）の全体を茶畝に収容できること、又使用時には茶
園の全方向に防霜ファンの方向を選択できること、本体
部の収容、取出し（使用設置）が容易に行い得ること、
等を目的として下記の構成を採用する。

【０００８】即ち、本発明の茶樹内収容式低所型の茶園
用防霜ファン装置は、茶樹の畝（茶畝）がある地中に埋
設された開放の筒体、及び当該筒体への挿入・当該筒体
からの延設可能でかつ当該筒体に回転・固定可能に設け
られた環状等の支柱、当該支柱と前記筒体とを固定する
固定具、並びに前記支柱に設けられた防霜ファン、で構
成される低所型の茶園用防霜ファン装置であって、前記
防霜ファンは、前記支柱の前記筒体への挿入を利用して
茶畝に収容できる構成であるとともに、当該防霜ファン
は、前記支柱の前記延設及び前記回転・固定とを利用し
て前記茶樹上でかつ回転位置を選択し、この選択位置に
より前記茶園の所定方向に送風できる構成であり、前記
収容で茶園の景観を維持できること、又は前記送風で茶
園の防霜効果が図れること、を特徴とする。

【０００９】

【発明の実施の形態】図２の如く、本体装置は茶畝に収
容されている状況下では、茶樹に隠蔽されており、外
部、例えば、茶畝方向からはほとんど視認できない状況
となっており、しかも茶園管理装置の移動（主として畝
方向）又は各種作業等（以下、移動、作業とする。）の
邪魔とならず有益である。

【００１０】一方、防霜ファンを使用する場合は、本体
部を取出して茶樹の上方に位置させた後、筒体と支柱と
を固定するか又はファン及びガードを取付ける（このフ
ァン及びガードを取付け、前記作業の途中でなすことも
可能である。）。この作業により、本体部の取出し及び
当該本体部の設置作業が終了し、防霜ファンの使用設置
が図れ、かつ防霜ファンは茶園の所定方向に向って設置
される。その後の使用は従来の防霜ファンとほぼ同様で
ある。

【００１１】そして、防霜ファンの使用後の収容は、例
えば、少し支柱を降下させた後、ファン及びガードを取
外すことにより本体部が構成される。その後、支柱と筒
体とをフリーとし、当該本体部を有する支柱を筒体に挿
入するとともに、当該本体部を降下して、当該本体部を
茶畝に収容する（図２参照）。これにより、この例では
最初の状態に戻る。

【００１２】勿論、ファン及びガードを取外すとき、支
柱の昇降等の動作及び手順は一例であり、この例に限定
されない。

【００１３】このように本体部が茶畝内に設けられる
が、この本体部の上方が、茶畝より５０mm以上の下方に
収容されるので、例えば、摘採作業、剪枝作業、防除作
業、補虫作業等の作業における茶園管理台車のスムーズ
な移動及び確実かつ安全な各作業が行える特徴がある。

【００１４】尚、ファン及びガードを取外さないと仮定
すると（図３参照）、前述の如く、摘採作業、剪枝作業
等の作業における茶園管理台車のスムーズな移動及び確
実かつ安全な各作業が行えないこと、及び当該ファン及
びガードが茶畝より突出し、体裁が悪く、前記の如く、
景観上で問題となること、又は降雨、降雪等による故障
又は衝撃による故障等が発生し易いこと、等の弊害があ
る。また地面に凹部を設ける必要があり、雨水の滞留に
よる弊害が発生する。

【００１５】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。

【００１６】１は茶樹Ｈが植設されている茶園Ａの各茶
畝Ｂの地中ＧＬ１に立設された開放で筒状の筒体で、こ
の筒体１は茶園Ａの地面ＧＬよりやや突出させる。この
突出させる目的は、筒体１への雨水（留水）の当該筒体
１への侵入防止にある。

【００１７】２は筒体１に昇降自在かつ回転自在に設け
られた筒状（環状、円柱状、角柱等）の支柱で、この支
柱２は筒体１にほぼ完全に収容される構成となってい
る。したがってほぼ最上位で後述する防霜ファンが茶樹
Ｈのやや上方に位置し、最下位で後述する本体部が茶樹
Ｈ（茶畝Ｂ）に隠蔽される構成となっている。したがっ
て、例えば、地面ＧＬに凹部Ｃ等を設けずして収容でき
る。尚、筒体１と支柱２とは固定装置３の緊締で固定さ
れ、又固定装置３の開放で自由に昇降（筒体１への挿入
・当該筒体１からの延設）及び回転（支柱２の回転）に
構成される。

【００１８】４は支柱２に設けられた俯角調整自在及び
首振り自在（地面ＧＬの面に対して）に設けられた従来
より背丈の低い防霜ファンで、この防霜ファン４の一例
を説明すると、防霜ファン４は、首振り用のモータ、部
材等が収容された架台４１（首振り装置）と、この架台
４１より立設した軸４２に設けた俯角調整用のモータベ
ース４３と、このモータベース４３に設けられたファン
駆動用のモータ４４と、このモータ４４の出力軸４４ａ
に着脱自在に設けられたファン４５と、前記モータ４４
に設けた安全保護用のガード４６と、で構成されてい
る。そして、前述の如く、防霜ファン４よりファン４５
及びガード４６を取外すことにより本体部４ａが形成さ
れ、この本体部４ａを茶畝Ｂに収容する。尚、前記背丈
を低くす構成は、部品の省略、又は架台４１の低寸法、
モータの小型化等の個々の要素又はこれらの組合せ等を
介して達成する。

【００１９】

【発明の効果】本発明は、茶畝の地中に筒体を埋設し、
当該筒体に防霜ファンを有する環状の支柱を昇降・回転
自在に設け、当該支柱と筒体とを固定する固定具で構成
される低所型の茶園用防霜ファン装置である。

【００２０】したがって、防霜ファンは、支柱を筒体に
挿入して茶畝に収容し、また支柱を筒体より延設固定し
て茶樹上に設置し得る有益な取扱いが可能となること、
また当該防霜ファンは、支柱の自由な回転及びこの回転
を利用して所定位置に固定することにより茶園の所定位
置に設置されるとともに、この所定方向に確実に送風で
きること、等の特徴を有する。

【００２１】尚、前述の如く、本体部を茶畝より５０mm
以上の下方に収容することにより、例えば、摘採作業、
剪枝作業、防除作業、補虫作業等の作業における茶園管
理台車のスムーズな移動及び確実かつ安全な各作業が行
える特徴がある。また防霜ファンは、景観を壊さず収容
できること、及び茶園の防霜効果が図れること、等の特
徴を有する。また高所設置に基づく、種々の弊害を回避
できる特徴がある。

【００２２】また本発明は、防霜ファンよりファン及び
ガードを取外し、茶畝に本体部のみを収容する構成であ
る。したがって、低木の茶畝にも簡便に収容できる特徴
及び効果、又は景観維持に有益である特徴等を有する。
また保守管理、点検等も容易である等の実用面での効果
を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】防霜ファンの使用状態を示す模式図である。

【図２】本体部の収容状態を示す模式図である。

【図３】防霜ファンの収容状態の好ましくない参考例を
示す模式図である。

【符号の説明】

１筒体２支柱３固定装置４防霜ファン４ａ本体部４１架台４２軸４３モータベース４４モータ４４ａ出力軸４５ファン４６ガードＡ茶園Ｂ茶畝Ｃ凹部ＧＬ地面ＧＬ１地中Ｈ茶樹

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】茶樹の畝（茶畝）がある地中に埋設され
た開放の筒体、及び当該筒体への挿入・当該筒体からの
延設可能でかつ当該筒体に回転・固定可能に設けられた
環状等の支柱、当該支柱と前記筒体とを固定する固定
具、並びに前記支柱に設けられた防霜ファン、で構成さ
れる低所型の茶園用防霜ファン装置であって、前記防霜ファンは、前記支柱の前記筒体への挿入を利用
して茶畝に収容できる構成であるとともに、当該防霜フ
ァンは、前記支柱の前記延設及び前記回転・固定とを利
用して前記茶樹上でかつ回転位置を選択し、この選択位
置により前記茶園の所定方向に送風できる構成であり、
前記収容で茶園の景観を維持できること、又は前記送風
で茶園の防霜効果が図れること、を特徴とする茶樹内収
容式低所型の茶園用防霜ファン装置。
【請求項２】上記の防霜ファンのファン及びガードを
着脱自在に設ける構成とした請求項１に記載の茶樹内収
容式低所型の茶園用防霜ファン装置。