JPH1041686A - テープ送出装置 - Google Patents

テープ送出装置

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JPH1041686A
JPH1041686A JP8210636A JP21063696A JPH1041686A JP H1041686 A JPH1041686 A JP H1041686A JP 8210636 A JP8210636 A JP 8210636A JP 21063696 A JP21063696 A JP 21063696A JP H1041686 A JPH1041686 A JP H1041686A
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ratchet
ratchet wheel
sprocket
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Takahiro Kitajima
高広 北島
Takeshi Kanai
健 金井
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Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 振動や騒音を低減できるとともに、オーバー
ランを防止しつつ、テープを所定のピッチずつ精度良く
短時間で送り出すことができるテープ送出装置を提供す
る。 【解決手段】 爪車52と、テープCの孔8に係合する
歯51aを有し、爪車52と一体に回転することにより
テープCを送り出すスプロケット51と、待機位置とテ
ープ送り位置との間で回動可能な揺動材53と、揺動材
53に回動自在で、揺動材53のテープ送り位置への回
動に伴い、爪車52の歯52aと係合することにより、
スプロケット51を回転させる送り爪54と、揺動材5
3の後側に配置され、不動の支軸60に取り付けられ、
揺動材53側にばね61で付勢され、揺動材53の後側
面に当接する揺動材当接部62と、この揺動材当接部6
2の後側に配置され、揺動材53がテープ送り位置に達
したときに、爪車52の歯52aに係合する爪車係止部
63とを有するストッパ55と、を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子部品装着装置
などにおいて、部品を所定の供給位置で供給するため
に、多数の部品を長さ方向に等間隔で保持するテープ
を、この間隔と等しいピッチずつ送り出すテープ送出装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種のテープ送り装置として、
例えば特開平7−66589号公報に記載されたものが
知られている。このテープ送出装置は、多数の部品を長
さ方向に等間隔で収納するテープ本体とこれを覆うカバ
ーテープとから成るテープを、部品の収納間隔と等しい
ピッチずつ送り出して、部品をその供給位置に位置決め
するものであり、カバーテープは部品が供給位置に達す
る直前に引き剥される。このテープ送出装置は、フレー
ムに回動可能に設けられたラチェットホイールと、この
ラチェットホイールと一体に回転するスプロケットホイ
ールとを備えている。スプロケットホイールの歯はテー
プに設けられたスプロケット孔と係合しており、スプロ
ケットホイールの回転により、テープを送り出す。
【0003】また、このテープ送出装置は、待機位置
(第1の位置)とテープ送り位置(第2の位置)の間で
回動駆動される送りレバーを備えている。この送りレバ
ーには送り爪が回動自在に取り付けられていて、送りレ
バーが待機位置からテープ送り位置に回動したとき、こ
の送り爪がラチェットホイールの歯に係合し、これを押
圧することにより、ラチェットホイールおよびこれと一
体のスプロケットホイールを送り方向に回転させる。こ
のときの送り爪の回動角度は、その近傍に設けられたピ
ン状の第1規制部材に当接することによって規制され、
それにより、スプロケットホイールを、部品の収納間隔
に対応する所定の1ピッチ分、送り方向に回転させるよ
うになっている。
【0004】また、送りレバーには、位置決め爪が回動
自在に取り付けられており、この位置決め爪は、送りレ
バーがテープ送り位置から待機位置に戻ったときに、ラ
チェットホイールの歯に係合するとともに、位置決め爪
の回動角度がピン状の第2規制部材に当接することによ
って規制され、それにより、ラチェットホイールおよび
スプロケットホイールが、その慣性やカバーテープの引
き剥し力などにより、送り方向に所定の1ピッチ分以上
回転して(以下「過回転」という)、テープが所定の1
ピッチ分以上送り出される(以下「オーバーラン」とい
う)のを防止し、それにより、部品を所定の供給位置に
位置決めするようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のテープ送出
装置では、位置決め爪がラチェットホイールの歯と係合
するのは、送りレバーが待機位置に戻ったときであるた
め、送りレバーがテープ送り位置から待機位置に戻るま
での間は、スプロケットホイールの過回転、したがって
テープのオーバーランを確実に防止できないという問題
がある。すなわち、位置決め爪がそのオーバーラン防止
効果を発揮するまでにタイムラグがあるため、この間は
テープがオーバーランするおそれがあり、部品の位置が
安定しないとともに、位置決め精度が低下してしまう。
【0006】また、同様の理由から、送りレバーがテー
プ送り位置から待機位置に戻るまでは、テープのオーバ
ーランのおそれがあって、その位置が安定しないため、
送りレバーが待機位置に戻るのを待って、部品の供給動
作を行わなければならず、その分、部品の供給動作が遅
れてしまうという欠点がある。このことは、最近の電子
部品装着装置などにおける高速化の大きな妨げになる。
【0007】さらに、スプロケットホイールを所定の1
ピッチずつ回転させるために、送り爪を第1規制部材に
当接させるとともに、テープのオーバーランを防止する
ために、位置決め爪を第2規制部材に当接させる構成で
あるため、送り爪や位置決め爪が第1および第2規制部
材に高速で頻繁に当接する際に、振動や騒音が発生する
とともに、これらの規制部材のたつきが生じやすく、そ
の場合には、送り爪や位置決め爪が所定の回動角度で停
止しなくなり、テープ送りの精度、したがって部品の位
置決め精度がさらに低下してしまう。
【0008】本発明は、このような課題を解決するため
になされたものであり、振動や騒音を低減できるととも
に、オーバーランを防止しつつ、テープを所定のピッチ
ずつ精度良く短時間で送り出すことができるテープ送出
装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明は、部品を所定の供給位置で供給するため
に、多数の部品を長さ方向に等間隔で保持するテープ
を、前記間隔と等しいピッチずつ送り出すテープ送出装
置であって、外周部に多数の歯を等間隔に有する回転可
能な爪車と、テープに形成されたスプロケット孔に係合
する多数の歯を外周部に等間隔に有し、爪車と一体に回
転可能に設けられ、送り方向への回転によりテープを送
り出すスプロケットと、待機位置とテープ送り位置との
間で回動可能な揺動材と、この揺動材に回動自在に取り
付けられ、この揺動材の待機位置からテープ送り位置へ
の回動に伴い、爪車の歯に係合することにより、スプロ
ケットを送り方向に回転させる送り爪と、テープ送り位
置へ回動するときの揺動材の後側に隣接して配置され、
不動の支軸に回動自在に取り付けられ、揺動材側にばね
で付勢されるとともに、揺動材の後側面に当接する揺動
材当接部と、この揺動材当接部の後側に配置され、揺動
材がテープ送り位置に達したときに、爪車の歯に係合す
ることにより、爪車の送り方向への回動を阻止する爪車
係止部とを有するストッパと、を備えていることを特徴
としている。
【0010】このテープ送出装置によれば、揺動材が待
機位置からテープ送り位置に回動するのに伴い、送り爪
が爪車の歯に係合して、これを突き上げることによっ
て、爪車およびこれと一体のスプロケットを、送り方向
に回転させる。一方、ストッパは、この揺動材の回動に
伴い、ばねの付勢力により、揺動材当接部が揺動材の後
側面に当接した状態で、揺動材に追随して回動し、スト
ッパの爪車係止部は、揺動材の回動が進むにつれて爪車
に次第に近づき、揺動材が所定の角度回動してテープ送
り位置に達した時点で、爪車の歯に係合して、爪車およ
びスプロケットを停止させる。
【0011】このストッパの係止により、爪車およびス
プロケットは、送り方向に所定の角度だけ回転した位置
に位置決めされ、かつ過回転を阻止された状態となる。
このスプロケットの回転に伴い、これに係合しているテ
ープが、そのオーバーランを阻止された状態で、部品の
収納間隔と等しい所定のピッチだけ正確に送り出され
る。したがって、部品を供給位置に精度良く位置決めす
るとともに、オーバーランを生じることなく、その位置
に安定的に保持することができる。
【0012】また、揺動材がテープ送り位置に達した時
点で、ストッパにより、テープの位置決めおよびオーバ
ーラン防止が行われ、部品が精度良く安定して位置決め
された状態になるので、従来と異なり、揺動材の待機位
置への復帰を待つことなく、部品の供給動作を即座に行
うことができ、その効率化を図ることができる。
【0013】さらに、ストッパが爪車の歯に直接、係合
することによって、爪車、スプロケットおよび揺動材の
停止と位置決めを行うので、同じ目的のために用いられ
ていた従来の第1および第2の規制部材は不要となる。
したがって、ストッパや送り爪がそのような規制部材に
衝突する際の騒音や振動がなくなり、騒音や振動を大幅
に低減することができる。
【0014】この場合、揺動材は、爪車の外側に位置
し、爪車と共通の支軸に取り付けられた揺動板で構成さ
れ、ストッパの揺動材当接部は、爪車係止部との間に段
差を有し、爪車係止部の外側に配置されていることが好
ましい。
【0015】この構成では、揺動材が、揺動板で構成さ
れ、かつ爪車の外側に位置して爪車と共通の支軸に取り
付けられていることにより、狭いスペースにも揺動材を
効率良く設置することができる。また、ストッパの揺動
材当接部が、爪車係止部との間に段差を有し、爪車係止
部の外側に配置されているので、揺動材当接部が、爪車
と干渉することなく揺動板に当接するとともに、揺動板
がテープ送り位置に達した場合のみ、爪車係止部を爪車
に係合させることができる。
【0016】これらの場合、ストッパは、爪車係止部が
爪車の歯に係合した状態において、揺動材当接部と揺動
材との間に隙間が存するように形成されていることが好
ましい。
【0017】この構成では、揺動材がテープ送り位置か
ら待機位置に回動する初期において、隙間が吸収される
までの間はストッパが回動せず、ストッパが爪車の歯に
係合した状態に保持されるので、この時間の分、スプロ
ケットおよびテープを所定のの位置に、より長く留めて
おくことができ、部品の供給動作を余裕をもって行うこ
とができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら、本発
明を適用した電子部品装着装置のテープ送出装置につい
て、詳細に説明する。図3および図4に示すように、こ
の電子部品装着装置1は、装置本体2と、電子部品(部
品)Aを供給する供給系3と、電子部品Aを基板Bに装
着する装着系4とを備え、供給系3および装着系4は、
装置本体2を挟んで互いに対向するように配置されてい
る。
【0019】装置本体2には、駆動系の主体をなすイン
デックスユニット11と、これに連結された回転テーブ
ル12と、回転テーブル12の外周部に沿って搭載され
た複数(例では12個)の装着ヘッド13などが、設け
られている。回転テーブル12は、インデックスユニッ
ト11によって駆動され、装着ヘッド13の個数に対応
する所定の角度ずつ、図4の時計方向に間欠的に回転す
る。回転テーブル12の間欠回転に伴い、装着ヘッド1
3が供給系3および装着系4に適宜、臨むようになって
おり、装着ヘッド13に取り付けた吸着ヘッド4が、供
給系3から供給された電子部品Aを吸着した後、回転テ
ーブル12と一緒に装着系4まで回転搬送され、装着系
4に導入された基板Bに電子部品Aを装着する。
【0020】供給系3は、基板Bに装着すべき電子部品
Aの種類に応じた数の複数の部品供給装置21を有し、
これらの部品供給装置21は、一対のガイドレール2
2、22にスライド自在に案内される供給台23に、横
に並んで着脱自在に設けられている。供給台23にはボ
ールねじ24が螺合しており、ボールねじ24の一端部
に連結した送りモータ25の正逆回転に伴って供給台2
3が進退することにより、部品供給装置21の1つが装
着ヘッド13の吸着位置に選択的に臨むようになってい
る。
【0021】各部品供給装置21は、電子部品供給用の
キャリアテープ(テープ)Cを巻回したテープリール2
6と、テープリール26からキャリアテープCを繰り出
す、本発明に係るテープ送出装置27と、キャリアテー
プCのカバーテープ6を巻き取るカバーテープリール2
8とによって構成されている。
【0022】図5に示すように、このキャリアテープC
は、テープ本体5と、これを覆う上記カバーテープ6か
ら成り、テープ本体5に長さ方向に所定の等間隔ピッチ
で形成された多数の凹部7に、電子部品Aが1個ずつ収
納されている。また、テープ本体5の一方の側部には、
多数のスプロケット孔8が等間隔に形成されている。
【0023】テープ送出装置27は、装置本体2に設け
たテープ送り駆動装置14により、回転テーブル12と
同期して駆動され、電子部品Aの収納間隔と等しい所定
のピッチずつ、キャリアテープCを間欠送りし、電子部
品Aを吸着位置(供給位置)に位置決めする。カバーテ
ープ6はこの吸着位置の直前で剥されるとともに、吸着
位置に達した電子部品Aは、下降してくる装着ヘッド1
3の吸着ノズル43に吸着される。テープ送出装置27
の詳細については、後述する。
【0024】カバーテープリール28も、テープ送出装
置27と同様に、テープ送り駆動装置14により回転テ
ーブル12と同期して駆動されるようになっており、キ
ャリアテープCから剥されたカバーテープ6は、カバー
テープリール28に、電子部品Aの装填ピッチと等しい
ピッチで巻き取られる。また、電子部品Aを取り出され
た後のテープ本体5は、装置本体2に設けた切断装置1
5により切断される。
【0025】装着系4は、載置した基板BをX軸方向お
よびY軸方向に移動させるXYテーブル31と、XYテ
ーブル31の前後に配置された基板搬入路32および基
板搬出路33と、基板Bを移送する基板移送装置34と
によって、構成されている。XYテーブル31は、基板
Bを直接載せるY軸テーブル35と、Y軸テーブル35
を載せるX軸テーブル36とから成り、Y軸テーブル3
5およびX軸テーブル36は、それぞれY軸モータ37
およびX軸モータ38によって、互いに独立して駆動さ
れる。
【0026】また、Y軸モータ37およびX軸モータ3
8は、図示しない制御装置によってその正逆回転が制御
され、それにより、XYテーブル31上の基板BをX軸
方向およびY軸方向に移動させ、電子部品Aを装着すべ
き基板Bの部品装着部位を装着ヘッド13の装着位置に
位置決めする。この状態で、装着ヘッド13は、吸着ノ
ズル43に吸着した電子部品Aを、基板Bに装着する。
以下、同様に、XYテーブル31上での基板Bの移動
と、装着ヘッド13からの電子部品Aの装着とを繰り返
し行うことによって、1枚の基板Bへの電子部品Aの装
着が完了する。
【0027】電子部品Aの装着を完了した基板Bは、基
板移送装置34によって、XYテーブル31から基板搬
出路33に移送され、これと同時に、基板移送装置34
により、次の基板Bが、基板搬入路32からXYテーブ
ル31に移送される。
【0028】次に、図1および図2を参照しながら、本
発明に係るテープ送出装置27の構成を、詳細に説明す
る。両図に示すように、テープ送出装置27は、キャリ
アテープCを繰り出すためのスプロケット51と、スプ
ロケット51と一体に回転する爪車52と、送り爪54
を介して爪車52を回転させる揺動板(揺動材)53
と、爪車52の回転角度位置を規制するストッパ55
と、揺動板53を駆動する揺動板駆動機構56とを備え
ている。
【0029】スプロケット51は、外周部に所定のピッ
チで等間隔に形成された多数の歯51aを有し、その所
定の回転角度位置で、一部の歯51aが、キャリアテー
プCのスプロケット孔8に係合している。スプロケット
51は爪車52に固定され、爪車52は支軸57に回転
自在に取り付けられていて、スプロケット51は、支軸
57を中心として爪車52と一体に回転する。
【0030】揺動板53は、下広がりの平面形状を有
し、爪車52の外側に位置し、爪車52とは独立して回
動できるように、支軸57に取り付けられており、揺動
板駆動機構56により、図1(a)および図2に示す待
機位置と、図1(c)に示すテープ送り位置との間で、
回動駆動される。
【0031】送り爪54は、揺動板53の内側に位置し
て、揺動板53の一方の側部の下端部に回動自在に取り
付けられている。また、送り爪54は、図示しないばね
により、図1および図2の反時計方向に常時、付勢され
ており、爪車52に押し付けられた状態で、その先端部
が爪車52の歯52aに下側から係合している。
【0032】この構成により、揺動板53が待機位置か
らテープ送り位置に回動するのに伴い、送り爪54の先
端部が爪車52の歯52aに係合し、これを突き上げる
ことによって、爪車52およびスプロケット51を所定
角度、回転させる一方、揺動板53がテープ送り位置か
ら原位置に戻るときは、送り爪54の先端部が爪車52
上を滑ることによって、爪車52およびスプロケット5
1を逆転駆動しないようになっている。なお、爪車52
およびスプロケット51の逆転は、先端部が爪車52の
歯52aに係合する逆転防止レバー58、およびこれを
付勢するばね59によって、確実に防止される。
【0033】ストッパ55は、その下端部で不動の支軸
60に回動自在に取り付けられているとともに、ねじり
コイルばね(ばね)61によって、時計方向に付勢され
ている。ストッパ55の上部は内外に段差を有する二股
状になっており、この二股部のうち、揺動板53側で且
つ外側に位置する一方が、揺動板当接部(揺動板当接
部)62を構成し、揺動板当接部62よりも一段内側に
位置する他方が、爪車係止部63を構成している。
【0034】すなわち、爪車係止部63よりも外側に位
置する揺動板当接部62は、爪車52と干渉することな
く、ねじりコイルばね61のばね力により、揺動板53
の送り爪54を取り付けた側と反対側の側面に押圧され
ており、この構成により、ストッパ55は、揺動板53
の原位置からテープ送り位置への回動時、これに追随し
て時計方向に回動する。一方、ストッパ55の爪車係止
部63は、通常は爪車52の歯52aから離れていて、
揺動板53がテープ送り位置に達した時点で、揺動板5
3により駆動されている爪車52の歯52aに係合し、
爪車52およびスプロケット51を停止させるととも
に、それらの過回転を阻止する。
【0035】揺動板駆動機構56は、テープ送り駆動装
置14の昇降棒20を駆動源として、揺動板53を駆動
するものであり、一端部が揺動板53に回動自在に連結
されたリンクレバー64と、中央部が支軸65に回動自
在に支持されるとともに、一端部がリンクレバー64の
他端部に偏心ピン66を介して回動自在に連結された伝
達レバー67と、中央部が支軸68に回動自在に支持さ
れるとともに、下端面に形成したカム面69が、伝達レ
バー67の他端部に設けたカムフォロア70に当接する
「コ」字状の揺動レバー71とによって構成されてい
る。伝達レバー67は、コイルばね72により反時計方
向に常時、付勢されている。また、揺動レバー71は、
図示しないばねにより、時計方向に常時、付勢されると
ともに、図示しないストッパにより、その回動限界位置
が規制されるようになっている。そして、揺動レバー7
1の横に延びる上腕部に、テープ送り駆動装置14の昇
降ロッド20が上方から臨んでいる。
【0036】次に、上記構成のテープ送出装置27の動
作を説明する。テープ送出装置27の待機状態は、図1
(a)および図2に示されている。すなわち、揺動板5
3は時計方向に回動した待機位置にあって、送り爪54
は爪車52の歯52aに係合しているとともに、ストッ
パ55の揺動板当接部62は揺動板53に当接する一
方、爪車係止部63は爪車52の歯52aから離れた状
態になっている。
【0037】この待機状態から、昇降棒20が下降して
揺動レバー71を押し下げると、伝達レバー67を介し
て、リンクレバー64が右方に引き寄せられることによ
り、揺動板53が、反時計方向に回動する。この揺動板
53の回動に伴い、送り爪54の先端部が爪車52の歯
52aを突き上げることによって、爪車52およびこれ
と一体のスプロケット51を、反時計方向(送り方向)
に回転させる。
【0038】一方、ストッパ55は、揺動板53の回動
に伴い、ねじりコイルばね61の付勢力により、揺動板
当接部62が揺動板53の側面に当接した状態で、揺動
板53に追随して回動し(図1(b))、ストッパ55
の爪車係止部63は、揺動板53の回動が進むにつれ
て、爪車52に次第に近づき、揺動板53が所定の角
度、回動し、テープ送り位置に達した時点で、爪車52
の歯52aに係合し、爪車52およびスプロケット51
を停止させる(図1(c))。
【0039】このストッパ55の係止により、爪車52
およびスプロケット51は、送り方向に所定の角度だけ
回転した位置に位置決めされ、かつ過回転を阻止された
状態となる。このスプロケット51の回転に伴い、これ
に係合しているキャリアテープCが、そのオーバーラン
を阻止された状態で、電子部品Aの収納間隔と等しいピ
ッチだけ正確に送り出される。したがって、電子部品A
を吸着位置に精度良く位置決めするとともに、オーバー
ランを生じることなく、その位置に安定的に保持するこ
とができ、その後に行われる装着ロッド13の吸着ノズ
ル43による電子部品Aの吸着動作を、正確に行うこと
ができる。
【0040】また、揺動板53がテープ送り位置に達し
た時点で、ストッパ55により、キャリアテープCの位
置決めおよびオーバーラン防止を行われ、電子部品Aが
精度良く安定して位置決めされた状態になるので、従来
と異なり、揺動板53の待機位置への復帰を待つことな
く、吸着ノズル43による電子部品Aの吸着動作を即座
に行うことができ、吸着工程の効率化、ひいては電子部
品装着装置1の全体工程の効率化を図ることができる。
【0041】さらに、ストッパ55が爪車52の歯52
aに直接、係合することによって、爪車52、スプロケ
ット51および揺動材53の停止と位置決めを行うの
で、同じ目的のために用いられていた従来の第1および
第2の規制部材は不要となる。したがって、ストッパ5
5や送り爪54がそのような規制部材に衝突する際の騒
音や振動がなくなり、騒音や振動を大幅に低減すること
ができる。
【0042】なお、爪車52の歯52aとストッパ55
の爪車係止部63の係合により、爪車52の回転がスト
ッパ55によって阻止される一方、その反作用として、
ストッパ55の回動が爪車52によって逆に阻止される
ため、両者が完全に係合した状態では、ストッパ55の
揺動板当接部62と揺動板53の間に若干の所定の隙間
(遊び)Gが生じている(図1(c)参照)。
【0043】以上のようなテープ送り状態から、昇降棒
20が上昇すると、揺動レバー71に取り付けた図示し
ないばねやコイばね72の付勢力により、伝達レバー6
7を介して、リンクレバー64が左方に引き寄せられる
ことによって、揺動板53が、図1(c)のテープ送り
位置から時計方向に回動し、図1(a)の待機位置に復
帰する。
【0044】この場合、揺動板53の復帰回動の初期に
おいては、ストッパ55の揺動板当接部62との間に隙
間Gが存在することにより、ストッパ55は、この隙間
Gが吸収されるまでの間、回動せずにその位置に留ま
り、その後、揺動板53の側面に押圧されて回動し、所
定のタイミングで爪車係止部63が爪車52の歯52a
から外れ、図1(a)の位置に復帰する。このように、
揺動板53が復帰回動し始めてからストッパ55が回動
し始めるまでにタイムラグを確保できるので、このタイ
ムラグの間も、キャリアテープCのオーバーランを防止
し、電子部品Aを所定の吸着位置に保持でき、その吸着
動作を余裕をもって行うことができる。
【0045】また、揺動板53の復帰回動の際には、送
り爪54は、爪車52の歯52aとは係合せず、その上
を滑るように回動することによって、爪車52およびス
プロケット51を逆転駆動しないとともに、逆転防止レ
バー58によって、爪車52およびスプロケット51の
逆転が確実に防止される。
【0046】なお、本発明は、説明した実施形態に限定
されることなく、種々の態様で実施することができる。
例えば、実施形態は、本発明を電子部品装着装置のテー
プ送出装置に適用した例であるが、本発明は、これに限
らず、適当な他の部品供給装置に適用することができ
る。また、揺動材やストッパなどの形状および配置など
の細部の構成は、実施形態で示したものに限らず、本発
明の趣旨の範囲で適宜、変更することが可能である。
【0047】
【発明の効果】以上のように、本発明のテープ送出装置
は、振動や騒音を低減できるとともに、オーバーランを
防止しつつ、テープを所定のピッチずつ精度良く短時間
で送り出すことができるなどの効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るテープ送出装置の要
部の動作を示す側面図である。
【図2】図1のテープ送出装置の側面図である。
【図3】テープ送出装置を搭載した電子部品装着装置の
側面図である。
【図4】図3の電子部品装着装置の平面図である。
【図5】キャリアテープの斜視図である。
【符号の説明】
8 スプロケット孔 27 テープ送出装置 51 スプロケット 51a スプロケットの歯 52 爪車 52a 爪車の歯 53 揺動板 54 送り爪 55 ストッパ 57 支軸 60 支軸 61 ねじりコイルばね 62 揺動板当接部 63 爪車係止部 A 電子部品 C キャリアテープ G 隙間

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 部品を所定の供給位置で供給するため
    に、多数の前記部品を長さ方向に等間隔で保持するテー
    プを、前記間隔と等しいピッチずつ送り出すテープ送出
    装置であって、 外周部に多数の歯を等間隔に有する回転可能な爪車と、 前記テープに形成されたスプロケット孔に係合する多数
    の歯を外周部に等間隔に有し、前記爪車と一体に回転可
    能に設けられ、送り方向への回転により前記テープを送
    り出すスプロケットと、 待機位置とテープ送り位置との間で回動可能な揺動材
    と、 この揺動材に回動自在に取り付けられ、この揺動材の前
    記待機位置から前記テープ送り位置への回動に伴い、前
    記爪車の前記歯に係合することにより、前記スプロケッ
    トを前記送り方向に回転させる送り爪と、 前記テープ送り位置へ回動するときの前記揺動材の後側
    に隣接して配置され、不動の支軸に回動自在に取り付け
    られ、前記揺動材側にばねで付勢されるとともに、 前記揺動材の後側面に当接する揺動材当接部と、この揺
    動材当接部の後側に配置され、前記揺動材が前記テープ
    送り位置に達したときに、前記爪車の前記歯に係合する
    ことにより、当該爪車の前記送り方向への回動を阻止す
    る爪車係止部とを有するストッパと、 を備えていることを特徴とするテープ送出装置。
  2. 【請求項2】 前記揺動材は、前記爪車の外側に位置
    し、当該爪車と共通の支軸に取り付けられた揺動板で構
    成され、前記ストッパの前記揺動材当接部は、前記爪車
    係止部との間に段差を有し、当該爪車係止部の外側に配
    置されていることを特徴とする、請求項1に記載のテー
    プ送出装置。
  3. 【請求項3】 前記ストッパは、前記爪車係止部が前記
    爪車の前記歯に係合した状態において、前記揺動材当接
    部と前記揺動材との間に隙間が存するように形成されて
    いることを特徴とする、請求項1または2に記載のテー
    プ送出装置。
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