JPH1041268A - 基板処理装置 - Google Patents

基板処理装置

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JPH1041268A
JPH1041268A JP19754096A JP19754096A JPH1041268A JP H1041268 A JPH1041268 A JP H1041268A JP 19754096 A JP19754096 A JP 19754096A JP 19754096 A JP19754096 A JP 19754096A JP H1041268 A JPH1041268 A JP H1041268A
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Akio Tsuchiya
昭夫 土屋
Akira Izumi
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Abstract

(57)【要約】 【課題】基板に対する処理の均一性を確保する。 【解決手段】基板に対して供給される処理液の状態は、
状態検出手段2によって検出される。状態検出手段2の
検出信号に基づき、三方弁3が開閉制御され、基板Wに
処理液が供給される時間が制御される。また、状態検出
手段2の検出信号に基づいて状態変更手段1が制御さ
れ、処理液の状態がフィードバック制御される。 【効果】処理液の状態に応じた時間だけ基板が処理され
るから、処理の均一性を確保できる。また、処理液の状
態がフィードバック制御されるから、処理時間の短縮が
併せて図られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体ウエハや液
晶表示装置用ガラス基板のような基板に対して処理を行
う基板処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置や液晶表示装置の製造工程で
は、半導体ウエハや液晶表示装置用ガラス基板上に薄膜
を形成したり、その薄膜をエッチングしてパターニング
したりするために、処理液を用いた基板処理工程が不可
欠である。ところが、たとえば、ウエットエッチングに
おいては、エッチングの進行速度は、処理液(エッチン
グ液)の温度および/または濃度に大きく左右される。
そこで、従来の基板処理装置においては、処理液の供給
路において、処理液の温度や濃度を検出し、その検出結
果に基づいて、処理液の温度や濃度をフィードバック制
御している。
【0003】このフィードバック制御のための構成を図
解的に示せば、図6のとおりである。すなわち、処理液
を基板Wに向けて供給するための供給経路105の途中
部には、処理液の状態を変更するための状態変更手段1
01と、処理液の状態を検出するための状態検出手段1
02と、三方弁103とが介在されている。状態変更手
段101は、たとえば、ヒータからなり、処理液の温度
を変化させることができるものであり、この場合、状態
検出手段102は処理液の温度を検出するための温度セ
ンサからなる。
【0004】状態検出手段102は、検出結果に相当す
る温度検出信号を出力し、この温度検出信号に基づい
て、状態制御部104が、処理液の温度を所定の温度に
変化させるべく、状態変更手段101を制御する。これ
により、基板Wに供給される処理液の温度がフィードバ
ック制御される。三方弁103は、供給経路105から
の処理液を、基板W側、または状態変更手段101の上
流側に処理液を帰還させるための循環経路106側に、
選択的に供給することができるものである。基板W側に
処理液が供給されない期間には、循環経路106を介し
て処理液が帰還され、これにより、基板Wの処理が開始
される当初から所定の温度の処理液を基板Wに供給でき
るようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述の従来
技術においては、たとえば、基板処理中に処理液の状態
が変化した場合に、この状態変化した処理液を所望の状
態に戻すまでにある程度の時間が必要である。また、処
理液の循環によって、所定の状態の処理液を当初から供
給しようとしてはいるものの、処理液が所定の状態に至
る以前に基板Wの処理が開始される可能性は否定できな
い。
【0006】したがって、上述の従来技術では、必ずし
も所定の状態の処理液を基板Wに供給できるとは限らな
いから、複数枚の基板Wを処理する際に、処理の均一性
が必ずしも良くなかった。そこで、本発明の目的は、上
述の技術的課題を解決し、基板に対する処理の均一性を
確保することができる基板処理装置を提供することであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの請求項1記載の発明は、基板に対して処理液を供給
し、この処理液による処理を基板に施す基板処理装置で
あって、上記基板に対して供給される処理液の状態を検
出し、検出結果に対応した検出信号を出力する状態検出
手段と、この状態検出手段によって状態が検出された後
の処理液を基板に供給するための処理液供給路と、上記
状態検出手段が出力する検出信号に基づいて、処理液に
よる基板の処理時間を制御する処理時間制御手段と、上
記処理液の状態を変更するための状態変更手段と、上記
状態検出手段が出力する検出信号に基づいて上記状態変
更手段に制御信号を与えることにより、上記処理液の状
態を制御するための状態制御手段とを含むことを特徴と
する基板処理装置である。
【0008】上記の構成によれば、基板の処理のために
用いられる処理液の状態が状態検出手段によって検出さ
れ、この状態検出手段が出力する検出信号に基づいて状
態変更手段が制御されることにより、処理液の状態が調
整される。一方、状態検出手段の検出信号に基づき、処
理液による基板の処理時間が制御され、これにより、処
理液の状態に対応した最適な時間だけ、基板に対する処
理を施すことができる。
【0009】このように、この発明によれば、処理液の
状態に応じて処理時間を最適化できるから、処理液の状
態によらずに、基板に対して均一な処理を施すことがで
きる。また、処理液の状態は、状態制御手段による状態
変更手段の制御によって所定の状態に制御することがで
きるから、処理液の状態はすみやかに安定するので、基
板の処理時間は、ほぼ一定の時間に収束していくことに
なる。これにより、たとえば、複数枚の基板に対して処
理を施す際に、当初は、処理液の温度が低いために長い
処理時間を要するとしても、状態変更手段によって処理
液の温度が上昇させられることにより、処理時間を短く
していくことができる。その結果、基板に対する処理を
均一にできるだけでなく、複数枚の基板の処理時間を短
縮することもできる。
【0010】請求項2記載の発明は、上記処理液供給路
から処理液が供給され、内部に蓄えた処理液中に基板を
浸漬させることができる処理槽と、この処理槽に蓄えら
れた処理液に基板を出し入れするための基板出入れ手段
とをさらに含み、上記処理時間制御手段は、上記基板出
入れ手段による基板の出し入れのタイミングを制御する
ことよって、処理液による基板の処理時間を制御するも
のであることを特徴とする請求項1記載の基板処理装置
である。
【0011】この構成によれば、処理槽に貯留された処
理液中に基板を浸漬することによって、基板が処理され
る。基板は、基板出入れ手段にって、処理液に出し入れ
される。基板は処理液に浸漬されている期間にのみ処理
液の作用を受けるから、処理時間制御手段は、基板出入
れ手段を制御することによって、処理液による基板の処
理時間を制御することができる。
【0012】請求項3の発明は、上記処理液供給路から
処理液が供給され、内部に蓄えた処理液中に基板を浸漬
させることができる処理槽と、この処理槽に蓄えられた
処理液を排出するための処理液排出手段とをさらに含
み、上記処理時間制御手段は、上記処理液排出手段によ
る処理液の排出タイミングを制御することによって、処
理液による基板の処理時間を制御するものであることを
特徴とする請求項1記載の基板処理装置である。
【0013】この構成によれば、請求項2の発明の場合
と同じく、処理槽に貯留された処理液に基板を浸漬する
ことによって、基板が処理される。ただし、この発明で
は、処理時間制御手段は、処理槽から処理液を排出する
ための処理液排出手段の動作タイミングを制御すること
によって、処理液による基板処理時間を制御する。すな
わち、処理液の状態に対応した所定のタイミングで処理
液を処理槽から排出させることによって、処理液による
基板処理を停止させることができる。
【0014】なお、状態検出手段は、請求項4に記載さ
れているように、処理液の温度、濃度、流量および圧力
のうちの少なくとも1つを検出し、その検出結果に対応
する検出信号を出力するものであってもよい。
【0015】
【発明の実施の形態】以下では、本発明の実施の形態
を、添付図面を参照して詳細に説明する。図1は、この
発明の第1の実施形態に係る基板処理装置の基本的な構
成を示すブロック図である。この基板処理装置は、半導
体ウエハや液晶表示装置用ガラス基板などの基板Wに対
してエッチング液などの処理液による処理を施すための
装置である。
【0016】この基板処理装置は、基板Wに処理液を供
給するための処理液供給経路5の途中に、処理液の状態
を変化させるための状態変更手段1と、処理液の状態を
検出して、検出結果に対応する検出信号を出力する状態
検出手段2と、三方弁3とを有している。基板処理装置
は、さらに、状態検出手段2が出力する検出信号に基づ
いて状態変更手段1を制御する状態制御部4と、状態検
出手段2が出力する検出信号に基づいて三方弁3を制御
し、これにより基板Wに処理液が供給される時間を制御
する処理時間制御部6とを有している。三方弁3には、
基板Wに処理液を供給するための処理液供給管7と、処
理液を処理液供給経路5において状態変更手段1よりも
上流側に帰還させるための循環路管8とが接続されてお
り、処理液供給管7と循環路管8とのうちのいずれか一
方に三方弁3からの処理液が流通させられるようになっ
ている。
【0017】状態変更手段1は、たとえば、ヒータや冷
却器のような熱交換装置からなり、処理液が流通する管
や処理液を貯留するためのプロセスタンクに配置され
て、処理液の温度を変化させるものであってもよい。こ
の場合に、状態検出手段2は、基板Wに向けて供給され
る処理液の温度を検出して、検出温度に対応する温度検
出信号を出力する温度センサからなる。したがって、状
態制御部4は、状態検出手段2から入力される温度検出
信号と、予め定められた設定温度とを比較し、その比較
結果に基づいて、処理液の温度を設定温度に近づけるべ
く状態変更手段1を制御する。そして、処理時間制御部
6は、状態検出手段2からの温度検出信号に基づいて三
方弁3を制御し、検出温度に対応する時間だけ処理液供
給管7側に処理液を供給する。これにより、基板Wに
は、処理液の温度に対応した時間だけ処理液が供給され
ることになる。
【0018】基板Wに処理液が供給されない期間には、
三方弁3は、循環路管8側に処理液を供給するように制
御される。これにより、処理液は、状態変更手段1、状
態検出手段2、三方弁3および循環路管8を順に通る閉
ループを循環する。その結果、三方弁3から処理液供給
管7側に処理液が供給されるときには、設定温度または
それに近い温度の処理液を基板Wに供給することができ
る。
【0019】状態制御部4および処理時間制御部6は、
たとえば、マイクロコンピュータにより構成されてもよ
い。この場合に、状態制御部4および処理時間制御部6
は、個別のマイクロコンピュータで構成されてもよく、
共通のマイクロコンピュータが実行するソフトウエアに
よって状態制御部4および処理時間制御部6の各機能が
実現されてもよい。
【0020】状態変更手段1は、温度とともに、または
温度の代わりに、処理液の濃度を変更することができる
ものであってもよい。この場合、状態変更手段1は、た
とえば、処理用の薬液と、この薬液を所定濃度に薄める
ための純水との混合比を変更するための混合比変更手段
を含む。混合比変更手段は、たとえば、薬液と純水とを
混合してプロセスタンクに供給するミキシングバルブで
あってもよい。
【0021】状態変更手段1が処理液の濃度を変更する
ことができるものである場合に、状態検出手段2は、温
度センサとともに、または温度センサの代わりに、処理
液の濃度を検出するための濃度センサを含む。この場
合、状態検出手段2は、検出濃度に対応する濃度検出信
号を出力する。そして、状態制御部4は、濃度検出信号
に基づいて、処理液の濃度を予め定められた設定濃度に
調整すべく、状態変更手段1を制御する。また、処理時
間制御部6は、温度検出信号に代えて、または温度検出
信号とともに、濃度検出信号を参照し、この濃度検出信
号に基づいて、基板Wの処理時間を決定し、この決定さ
れた処理時間だけ処理液が処理液供給管7側に供給され
るように三方弁3を制御する。
【0022】図2(a) は、たとえばエッチング液のよう
な処理液の温度と適切な基板処理時間との関係を示す図
であり、図2(b) は、処理液の濃度と適切な基板処理時
間との関係を示す図である。この図2(a) および(b) か
ら理解されるとおり、一般に、処理液の温度が高いほど
その処理液による基板処理時間を短くすることが好まし
く、処理液の濃度が高いほどその処理液による基板処理
時間を短くすることが好ましい。
【0023】そこで、処理時間制御部6は、図2に示さ
れているような処理時間と温度および/または濃度との
関係に基づいて基板Wに処理液を供給すべき時間を決定
し、その時間の間だけ、三方弁3を処理液供給管7側に
開放する。以上のようにこの実施形態によれば、処理液
の温度および/または濃度に基づいて、状態変更手段1
がフィードバック制御され、かつ、基板Wの処理時間が
制御される。基板Wの処理時間の制御は、供給途中の処
理液の状態に基づいて、供給先(ユースポイント)にお
ける処理液の使用態様を変更するものであるから、いわ
ばフィードフォワード制御であると言える。このよう
に、この実施形態では、処理液の状態に基づく処理液の
状態のフィードバック制御と、処理液の使用態様のフィ
ードフォワード制御との組み合わせにより、処理液の状
態の最適化とともに、処理時間の最適化が図られてい
る。
【0024】したがって、処理液の状態に対応して処理
時間を設定することにより、複数枚の基板Wを処理する
際に、各基板に均一な処理を施すことができる。また、
処理液の状態をフィードバック制御することにより、処
理液の状態をすみやかに所望の状態とすることができ
る。これにより、たとえば、複数枚の基板Wに対して処
理を施す際に、当初は処理液の温度が低く、そのために
長い処理時間を要する場合であっても、処理液の温度を
すみやかに所望の温度まで上昇させることができるか
ら、処理時間をすみやかに短縮していくことができる。
したがって、複数枚の基板に対して均一な処理を施すこ
とができるだけでなく、全体の処理時間を短縮できると
いう効果を併せて奏することができる。
【0025】さらには、基板の処理時間を三方弁3の開
閉によって決定するようにしているので、必要量の処理
液のみが消費されることになるから、処理液の消費量を
低減することができる。図3は、この発明の第2の実施
形態に係る基板処理装置の基本的な構成を示すブロック
図である。この基板処理装置は、プロセスタンク20に
蓄積された薬液をポンプ21で汲み出し、薬液供給路2
2を介してミキシングバルブ11に供給し、このミキシ
ングバルブ11において純水供給路23からの純水で薬
液を希釈して得られた処理液を、処理液供給路24およ
び三方弁13などを介して基板Wに供給するようにした
ものである。三方弁13から基板Wに処理液を供給する
ための処理液供給管17の途中部には、処理液の圧力を
検出するための圧力センサ25と、処理液の流量を検出
するための流量センサ26とが配置されており、また、
処理液供給管17の先端には、基板Wに向けて処理液を
噴出するためのノズル27が取り付けられている。
【0026】ミキシングバルブ11は、薬液供給路22
を開閉するための第1弁11aと、純水供給路23を開
閉するための第2弁11bと、純水の供給量を可変する
ための流量制御弁11cと、第1弁11aおよび流量制
御弁11cからの薬液および純水を混合して処理液を作
成するための混合室11dとを備えている。したがっ
て、流量制御弁11cの開度を制御することによって、
処理液供給路24に供給される処理液の濃度を制御する
ことができる。処理液の濃度は、処理液供給路24の途
中部に配置された濃度センサ28によって検出される。
また、処理液の温度は、処理液供給路24の途中部に配
置された温度センサ12によって検出される。
【0027】プロセスタンク20には、薬液供給管14
から薬液が供給されるようになっており、さらに、三方
弁13からの処理液が循環路管18を通して帰還される
ようになっている。そして、プロセスタンク20の内部
には、薬液を加熱するためのヒータ15と、薬液を冷却
するための冷却器19とが配置されており、さらに、薬
液の温度を検出するための温度センサ29が配置されて
いる。冷却器19には、冷却水が循環するようになって
おり、冷却水供給路には、冷却水供給弁19Aが配置さ
れている。
【0028】この基板処理装置には、処理液の状態や処
理液による基板Wの処理時間を制御するために、マイク
ロコンピュータを有する制御装置30が備えられてい
る。制御装置30には、処理液供給路24の途中部の温
度センサ12、濃度センサ28、圧力センサ25、流量
センサ26、およびプロセスタンク20内の温度センサ
29がそれぞれ出力する検出信号が入力されている。こ
れらのセンサ類からの検出信号に基づき、制御装置30
は、ミキシングバルブ11の流量制御弁11cの開度、
プロセスタンク20内のヒータ15への通電、および冷
却水供給弁19Aの開閉を制御し、これにより、基板W
に供給される処理液の状態を変更するための状態変更手
段として機能する。つまり、濃度センサ28が出力する
濃度検出信号に基づいて流量制御弁11cの開度を制御
することよって処理液の濃度が予め定める設定濃度に調
整される。また、温度センサ12および29が出力する
温度検出信号に基づいてヒータ15への通電を制御し、
または冷却水供給弁19Aを開閉することにより、処理
液の温度が予め定める設定温度に調整される。こうし
て、処理液の状態のフィードバック制御が達成される。
【0029】制御装置30はさらに、上記センサ類から
の検出信号に基づいて、基板Wを処理液により処理する
際に、三方弁13を処理液供給管17側に開放する時間
を制御し、これによって処理液による基板Wの処理時間
を制御するための処理時間制御手段として機能する。す
なわち、制御装置30は、温度センサ12、濃度センサ
28、圧力センサ25、ならびに流量センサ26が出力
する温度検出信号、濃度検出信号、圧力検出信号および
流量検出信号に基づき、処理液の状態に対応する適切な
処理時間を求め、この処理時間の間だけ、三方弁13か
ら処理液供給管17に処理液を供給する。こうして、処
理液の状態に応じて、基板Wの処理時間のフィードフォ
ワード制御が実現される。
【0030】処理時間の決定に際しては、一般に、処理
液の温度および濃度に大きなウエイトが置かれる。さら
に、たとえば基板Wに形成された薄膜のエッチングを行
うような場合には、処理液の圧力および流量にも考慮し
て処理時間が定められることが好ましい。以上のように
この実施形態においても、処理液の状態のフィードバッ
ク制御と、処理液による基板Wの処理時間に関するフィ
ードフォワード制御が行われるので、上述の第1の実施
形態の場合と同様の効果を達成できる。
【0031】なお、この実施形態の構成では、処理液の
圧力および流量を可変制御するための構成は備えられて
いないが、たとえば、ポンプ21の制御により、あるい
は、処理液供給管17の途中部にオートレギュレータを
設けて、処理液の圧力を設定圧力にフィードバック制御
するようにしてもよく、また、処理液供給管17の途中
部に流量制御弁を設けて、処理液の流量を制御するよう
にしてもよい。
【0032】また、この実施形態では、プロセスタンク
20内に配置されたヒータ15および冷却器19によっ
て処理液の温度制御が図られているが、このヒータ15
および冷却器19に加えて、図3において二点鎖線で示
すように、ミキシングバルブ11と温度センサ12との
間の処理液供給路24に熱交換装置15Aを配置し、こ
の熱交換装置15Aを制御装置30で制御するようにし
て、処理液の温度を設定温度に制御するようにすれば、
温度制御性はさらに向上する。
【0033】さらに、この実施形態では、プロセスタン
ク20から薬液を供給し、この薬液をミキシングバルブ
11において純水で希釈することによって処理液が作成
されているが、ミキシングバルブ11を設けずに、プロ
セスタンク20に予め作成された処理液を蓄積しておく
ようにしてもよい。この場合、処理液の濃度は、プロセ
スタンク20に供給される薬液および純水の供給比を制
御装置30によって制御することにより達成される。具
体的には、プロセスタンクに向かう薬液供給路および純
水供給路にそれぞれバルブを設けて、このバルブの開度
や開放時間を制御すればよい。また、プロセスタンクに
薬液および純水をそれぞれ供給するための薬液供給路お
よび純水供給路からの薬液および純水をミキシングバル
ブで混合したうえでプロセスタンクに供給するようにし
てもよい。この場合には、当該ミキシングバルブの制御
によって、処理液の濃度の制御が達成されることにな
る。
【0034】図4は、本発明の第3の実施形態に係る基
板処理装置の基本的な構成を示すブロック図である。こ
の図4において、上述の図1に示された各部に相当する
部分には同一の参照符号を付して示し、第1の実施形態
と異なる点を中心に説明する。この実施形態の基板処理
装置は、処理槽35内に貯留された処理液36に基板W
を浸漬して、この基板Wに処理液36による処理を施す
ものである。処理槽35に関連して、基板Wを保持する
ための保持手段37と、この保持手段37を昇降するこ
とによって基板Wを処理液36に出し入れするための移
動手段38とが配置されており、この保持手段37およ
び移動手段38が基板出入れ手段を構成している。そし
て、移動手段38の動作が、処理時間制御部6Aによっ
て制御されるようになっている。保持手段37は、1枚
の基板Wを保持することができるものであってもよく、
また、複数枚の基板Wを処理液による処理が可能な状態
で保持することができる基板カセットを保持できるよう
に構成されたものであってもよい。
【0035】三方弁3から処理液供給管7を通った処理
液は、処理槽35に供給されるようになっている。ま
た、処理液供給経路5に介装されている状態検出手段2
が出力する検出信号は、処理時間制御部6Aに与えられ
る。処理時間制御部6Aは、状態検出手段2が出力する
検出信号に基づいて、基板Wの処理時間を決定する。基
板Wに対する処理の開始に当たり、処理時間制御部6A
は、移動手段38に下降制御信号を出力する。これによ
り、移動手段38は、保持手段37を下降させ、基板W
を処理液36に浸漬させる。そして、基板Wが処理液3
6に浸漬された後、上記検出信号に基づいて決定された
処理時間が経過すると、処理時間制御部6Aは、移動手
段38に上昇制御信号を与える。これにより、移動手段
38は保持手段37を上昇させ、基板Wを処理液36外
に取り出す。こうして、状態検出手段2によって検出さ
れた処理液の状態に対応した時間だけ、処理液による処
理を基板Wに施すことができる。
【0036】処理液供給経路5に配置された状態変更手
段1が状態検出手段2の検出信号に基づいてフィードバ
ック制御される点は、第1の実施形態の場合と同様であ
る。図5は、この発明の第4の実施形態に係る基板処理
装置の基本的な構成を示すブロック図である。この図5
においては、上述の図1に示された各部に相当する部分
には同一の参照符号が付されており、以下では、第1の
実施形態と相違する点を中心に説明する。
【0037】この基板処理装置は、第3の実施形態の場
合と同じく、処理槽35Aに貯留された処理液36Aに
基板Wを浸漬して、この基板Wに処理を施す形態のもの
である。処理槽35Aは、底面に排液口41を有してお
り、この排液口41は排液管42に結合されている。排
液管42の途中部には、処理液排出手段43が配設され
ている。処理液排出手段43は、排液管42を開閉する
弁からなる。
【0038】処理液排出手段43の開閉動作は、処理時
間制御部6Bにより制御される。処理時間制御部6B
は、処理液供給経路5の途中に設けられた状態検出手段
2が出力する検出信号に基づいて、処理液排出手段43
の動作を制御する。処理時間制御部6Bは、また、三方
弁3を開閉制御する。三方弁3から処理液供給管7に導
かれた処理液は、処理槽35Aに供給されるようになっ
ている。
【0039】基板Wに対する処理に際しては、まず、処
理槽35A内に、予め1枚または複数枚の基板Wが収容
され、処理液排出手段43は排液管42を閉塞した状態
に制御される。その後、処理時間制御部6Bの制御の
下、三方弁3が開放されて処理液が処理槽35Aに供給
される。処理槽35A内に必要量の処理液36Aが貯留
されると、三方弁3が閉塞され、処理液は循環路管8に
流通させられる。処理時間制御部6Bは、状態検出手段
2からの検出信号に基づいて、処理液により基板Wに処
理を施すべき処理時間を予め演算しており、三方弁3を
処理液供給管7側に開放した時点(または三方弁3を処
理液供給管7に対して閉塞した時点)から、上記演算さ
れた処理時間が経過したことに応答して、処理液排出手
段43を開成して、処理槽35A内の処理液36Aを排
出させる。これにより、処理槽35A内の基板Wには、
状態検出手段2によって検出された処理液の状態に対応
した時間だけ、処理液による処理が施されることにな
る。処理液36Aの処理槽35Aからの排出と並行し
て、他の種類の処理液を処理槽35Aに供給すれば、複
数種類の処理液による処理を連続的に行うことができ
る。
【0040】なお、処理液供給経路5に配置された状態
変更手段1が状態検出手段2の検出信号に基づいてフィ
ードバック制御される点は、第1の実施形態の場合と同
様である。このように、上記第3および第4の実施形態
のいずれにおいても、処理液の状態を所定の状態にする
ためのフィードバック制御と、処理液の状態に対応した
時間だけ基板Wに処理を施すためのフィードフォワード
制御とが組み合わせられて行われている。これにより、
上記第1の実施形態の場合と同様な効果が達成される。
【0041】以上、この発明の4つの実施形態について
説明したが、この発明が他の実施形態を採りうることは
いうまでもない。たとえば、第3の実施形態において
は、処理液に対する基板の出し入れのために、基板を保
持した保持手段を昇降させているが、処理槽を昇降させ
ることによっても、基板を処理液に対して出し入れする
ことができる。
【0042】その他、特許請求の範囲に記載された技術
的事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能であ
る。
【0043】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、処理液の
状態に応じて処理時間を最適化できるから、処理液の状
態によらずに、基板に対して均一な処理を施すことがで
きる。また、状態制御手段による状態変更手段の制御に
よって、処理液の状態を所定の状態に制御できるから、
処理液の状態はすみやかに安定する。これにより、たと
えば、複数枚の基板に対して処理を施す際に、当初は、
処理液の温度が低いために長い処理時間を要するとして
も、状態変更手段によって処理液の温度が上昇させられ
ることにより、処理時間を短くしていくことができる。
その結果、基板に対する処理を均一にできるだけでな
く、複数枚の基板に対する総処理時間の短縮を併せて達
成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態に係る基板処理装置
の基本的な構成を示すブロック図である。
【図2】処理液の状態と最適処理時間との関係を示すグ
ラフであり、(a) は処理液の温度と処理時間との関係を
示し、(b) は処理液の濃度と処理時間との関係を示す。
【図3】この発明の第2の実施形態に係る基板処理装置
の基本的な構成を示すブロック図である。
【図4】この発明の第3の実施形態に係る基板処理装置
の基本的な構成を示すブロック図である。
【図5】この発明の第4の実施形態に係る基板処理装置
の基本的な構成を示すブロック図である。
【図6】従来の基板処理装置の構成を示すブロック図で
ある。
【符号の説明】
1 状態変更手段 2 状態検出手段 3 三方弁 4 状態制御部 5 処理液供給経路 6 処理時間制御部 7 処理液供給管 11 ミキシングバルブ 12 温度センサ 13 三方弁 15 ヒータ 17 処理液供給管 19 冷却器 20 プロセスタンク 21 ポンプ 24 処理液供給路 25 圧力センサ 26 流量センサ 28 濃度センサ 29 温度センサ 30 制御装置 35 処理槽 36 処理液 37 保持手段 38 移動手段 6A 処理時間制御部 35A 処理槽 36A 処理液 43 処理液排出手段 6B 処理時間制御部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板に対して処理液を供給し、この処理液
    による処理を基板に施す基板処理装置であって、 上記基板に対して供給される処理液の状態を検出し、検
    出結果に対応した検出信号を出力する状態検出手段と、 この状態検出手段によって状態が検出された後の処理液
    を基板に供給するための処理液供給路と、 上記状態検出手段が出力する検出信号に基づいて、処理
    液による基板の処理時間を制御する処理時間制御手段
    と、 上記処理液の状態を変更するための状態変更手段と、 上記状態検出手段が出力する検出信号に基づいて上記状
    態変更手段に制御信号を与えることにより、上記処理液
    の状態を制御するための状態制御手段とを含むことを特
    徴とする基板処理装置。
  2. 【請求項2】上記処理液供給路から処理液が供給され、
    内部に蓄えた処理液中に基板を浸漬させることができる
    処理槽と、 この処理槽に蓄えられた処理液に基板を出し入れするた
    めの基板出入れ手段とをさらに含み、 上記処理時間制御手段は、上記基板出入れ手段による基
    板の出し入れのタイミングを制御することよって、処理
    液による基板の処理時間を制御するものであることを特
    徴とする請求項1記載の基板処理装置。
  3. 【請求項3】上記処理液供給路から処理液が供給され、
    内部に蓄えた処理液中に基板を浸漬させることができる
    処理槽と、 この処理槽に蓄えられた処理液を排出するための処理液
    排出手段とをさらに含み、 上記処理時間制御手段は、上記処理液排出手段による処
    理液の排出タイミングを制御することによって、処理液
    による基板の処理時間を制御するものであることを特徴
    とする請求項1記載の基板処理装置。
  4. 【請求項4】上記状態検出手段は、処理液の温度、濃
    度、流量および圧力のうちの少なくとも1つを検出し、
    その検出結果に対応する検出信号を出力するものである
    ことを特徴とする請求項1、請求項2または請求項3記
    載の基板処理装置。
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