JPH1041205A - 走査型露光装置 - Google Patents

走査型露光装置

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JPH1041205A
JPH1041205A JP8189153A JP18915396A JPH1041205A JP H1041205 A JPH1041205 A JP H1041205A JP 8189153 A JP8189153 A JP 8189153A JP 18915396 A JP18915396 A JP 18915396A JP H1041205 A JPH1041205 A JP H1041205A
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JP
Japan
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stage
reticle
wafer
mask
scanning
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JP8189153A
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English (en)
Inventor
Susumu Makinouchi
進 牧野内
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
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Priority to US08/896,128 priority patent/US5877845A/en
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Pending legal-status Critical Current

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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70216Mask projection systems
    • G03F7/70358Scanning exposure, i.e. relative movement of patterned beam and workpiece during imaging

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 走査露光時にステージ系の機械的な共振等を
励起することなく、レチクルとウエハとの間の位置ずれ
量を小さくする。 【解決手段】 干渉計17で計測されたウエハステージ
の4箇所の位置WX1,WX2,WY1,WY2を演算
手段15cに供給し、演算手段15c及び差分器31X
〜31Rではその位置より求めたレチクルステージの目
標位置と実際のレチクルステージの位置との誤差ΔR
X,ΔRL,ΔRRを求め、この誤差をレチクルステー
ジ制御系17にフィードバックする。更に、ウエハステ
ージとレチクルステージとの走査方向の傾斜角に対応す
る補正速度αX・VW *を演算手段15dで求め、この補
正速度をレチクルステージ制御系17にフィードフォワ
ード方式で供給して、その傾斜角の補正を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば半導体素
子、撮像素子(CCD等)、液晶表示素子、又は薄膜磁
気ヘッド等を製造するためのフォトリソグラフィ工程中
で、マスクパターンを感光基板上に転写するために使用
される露光装置に関し、更に詳しくはマスクと感光基板
とを投影光学系に対して同期走査して転写を行うステッ
プ・アンド・スキャン方式の投影露光装置のような走査
型露光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば半導体素子を製造する際に、マス
クとしてのレチクルのパターンをフォトレジストが塗布
されたウエハの各ショット領域に転写するための露光装
置として、従来はステップ・アンド・リピート方式(一
括露光方式)の縮小投影型露光装置(ステッパー)が多
用されていた。これに対して最近、投影光学系に対する
負担をあまり重くすることなく、高精度に大面積の回路
パターンを転写するという要請に応えるために、レチク
ル上のパターンの一部を投影光学系を介してウエハ上に
投影した状態で、レチクルとウエハとを投影光学系に対
して同期走査することにより、レチクル上のパターンの
像を逐次ウエハ上の各ショット領域に転写する所謂ステ
ップ・アンド・スキャン方式の投影露光装置が開発され
ている。
【0003】従来より知られている、一体型のステージ
による1回の走査露光でレチクル全面のパターンを等倍
の正像でウエハの全面に転写するアライナは、走査型露
光装置の原型とも言えるものである。これに対して、ス
テップ・アンド・スキャン方式では通常縮小倍率の投影
光学系が使用されるため、レチクルステージとウエハス
テージとをその縮小倍率に応じた速度比で独立に駆動す
る必要があり、且つ各ショット領域間の移動はステッピ
ング方式で行うため、ステージ系の機構は複雑で、極め
て高度な制御が必要である。
【0004】従来のステップ・アンド・スキャン方式の
投影露光装置のステージ系の制御方式は、一例として次
のようになっていた。即ち、走査開始前にレチクルステ
ージとウエハステージとのアライメントを行った後、ウ
エハステージを所定方向に所定速度で走査するのと同期
して、その所定速度に対応する速度で且つ対応する方向
にレチクルステージを走査すると共に、両ステージの走
査方向、及び非走査方向(走査方向に垂直な方向)への
位置ずれ量をレーザ干渉計によって計測し、このように
計測された位置ずれ量をサーボ制御方式で小さくするよ
うにしていた。言い換えると従来は、クローズド・ルー
プ中で計測された位置ずれ量をフィードバックして、そ
の位置ずれ量を小さくするようにしていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のように従来のス
テップ・アンド・スキャン方式の投影露光装置では、走
査露光時にサーボ制御方式で位置ずれ量をフィードバッ
クすることによって、レチクルステージとウエハステー
ジとの走査方向、及び非走査方向への位置ずれ量を小さ
くするようにしていた。しかしながら、そのような位置
ずれ量に追従して動作するフィードバック系の応答速度
には所定の限界があるため、通常或る程度の追従誤差
(位置ずれ量)が残存するという不都合があった。
【0006】具体的に、例えばウエハステージとレチク
ルステージとの走査方向は平行であるべきであるが、機
械的な組立誤差等によってそれらの走査方向の間に所定
の角度誤差の存在することがある。このような角度誤差
が存在すると、走査露光時にレチクルステージ側では常
時非走査方向への位置ずれ量が発生するため、その位置
ずれ量をフィードバックすることによって、その位置ず
れ量を補正するような付勢力が発生する。しかしなが
ら、フィードバック系の応答速度には限界があるため、
常に非走査方向に対して或る程度の追従誤差が残存する
ことになる。
【0007】これに関して、そのような追従誤差を減少
させるための手法の1つに、フィードバック系のゲイン
を高める手法もある。しかしながら、単にフィードバッ
ク系のゲインを高めると、ステージ系の機械的な共振現
象が励起され易くなり、且つ走査露光中にステージ系が
振動する恐れがある。本発明は斯かる点に鑑み、走査露
光時にステージ系の機械的な共振等を励起することな
く、レチクルとウエハとの間の位置ずれ量を小さくでき
る走査型露光装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明による走査型露光
装置は、転写用のパターンが形成されたマスク(12)
を移動するマスク側ステージ(9〜11)と、感光性の
基板(5)を移動する基板側ステージ(1〜4)とを有
し、マスク(12)を露光用の照明光で照明した状態
で、マスク側ステージ(9〜11)を介してマスク(1
2)を所定方向に走査するのと同期して、基板側ステー
ジ(1〜4)を介して基板(5)をその所定方向に対応
する方向に走査することにより、基板(5)上にマスク
(12)のパターンを逐次露光する走査型露光装置にお
いて、そのマスク側ステージ及びその基板側ステージの
動作を所定の位置関係を保って制御するための制御情報
を生成する演算制御手段(15c,31X,32X)
と、そのマスク側ステージとその基板側ステージとの予
め計測してある位置関係の誤差を補正するための補正情
報を演算制御手段(15c,31X)で生成されるその
制御情報に加算する誤差補正手段(15d,33)と、
を有するものである。
【0009】斯かる本発明によれば、例えば図2に示す
ように、マスク側ステージ(9〜11)の位置及び回転
角は、非走査方向に所定間隔で配置された2箇所の計測
点での走査方向の位置(RR,RL)、及び非走査方向
の位置(RX)により表され、基板側ステージ(1〜
4)の位置及び回転角は、2箇所の計測点での走査方向
の位置(WY1,WY2)、及び2箇所の計測点での非
走査方向の位置(WX1,WX2)により表される。こ
の場合の位置(RR,RL,RX,WY1,WY2,W
X1,WX2)は、例えばレーザ干渉計によって高精度
に計測される。
【0010】そして、予め走査開始前にマスク(12)
と基板(5)との位置合わせを行った状態で、そのマス
ク側ステージとその基板側ステージとの位置関係を求め
ておき、走査開始後に、演算制御手段(15c,31
X,32X)では例えば基板側ステージ(1〜4)の位
置(WY1,WY2,WX1,WX2)に所定の演算を
施すことによって、対応するマスク側ステージ(9〜1
1)の目標位置(RR*,RL*,RX*)を求める。更に、
演算制御手段(15c,31X,32X)ではその目標
位置(RR*,RL*,RX*)からそのマスク側ステージの
実際の位置(RR,RL,RX)を差し引いて、制御情
報としての位置ずれ量(ΔRR,ΔRL,ΔRX)を得
てフィードバックし、その位置ずれ量を例えば(0,
0,0)にするようにそのマスク側ステージの位置を補
正する。
【0011】更に本発明では、予めそのマスク側ステー
ジとその基板側ステージとの間の位置関係の誤差を計測
しておく。そして、誤差補正手段(15d,33)で
は、その位置関係の誤差を補正するための補正情報を求
め、この補正情報を演算制御手段(15c,31X)で
生成されるその制御情報に加算する。この加算結果に基
づいてそのマスク側ステージの位置が補正される。これ
は、その補正情報に基づいてフィードフォワード方式で
そのマスク側ステージが駆動されることを意味する。こ
れによって、前者のフィードバック系のゲインを上げる
ことなく、即ち、ステージ系の機械的な共振等を励起す
ることなく、そのマスク側ステージとその基板側ステー
ジとの位置関係の誤差、ひいてはマスク(12)と基板
(5)との位置ずれ量が小さくなる。
【0012】この場合、その予め計測してある位置関係
の誤差の一例は、機械的な組立誤差である。この機械的
な組立誤差とは、例えばそのマスク側ステージの走査方
向とその基板側ステージの走査方向との角度誤差、又は
何れかのステージで走査位置に応じて発生するヨーイン
グ等である。このような機械的な組立誤差は、予め高精
度に計測しておくことができるため、本発明によってフ
ィードフォワード方式で高速に補正できる。
【0013】また、そのマスク側ステージ又はその基板
側ステージの一方のステージが走査用の粗動ステージ
(9,10)と位置補正用の微動ステージ(11)とか
ら構成され、その予め計測してある位置関係の誤差が粗
動ステージ(9,10)の移動方向の角度誤差である場
合に、演算制御手段(15c,31X,32X)は、そ
の制御情報として微動ステージ(11)の速度情報(G
PX・ΔRX)を生成し、誤差補正手段(15d,3
3)はその粗動ステージの角度誤差を補正するための補
正速度情報(αX・VW)を演算制御手段(15c,3
1X,32X)により生成されるその微動ステージの速
度情報(GPX・ΔRX)に加算することが望ましい。
【0014】この場合、例えば粗動ステージ(9,1
0)は一定速度で駆動され、残存する位置ずれ量を補正
するように微動ステージ(11)が駆動される。微動ス
テージ(11)は軽量化できるため、高い応答速度で位
置ずれ量が補正できる。更に、例えば図4に示すよう
に、基板側ステージ(1〜4)の走査方向(23)と粗
動ステージ(9,10)の走査方向(24)との間に角
度誤差φが存在する場合には、基板側ステージ(1〜
4)と粗動ステージ(9,10)との間の非走査方向の
位置ずれ量は次第に増加する。そして、演算制御手段
(15c,31X,32X)によって算出される位置ず
れ量も増加するため、この位置ずれ量に応じた速度(G
PX・ΔRX)で微動ステージ(11)が非走査方向に
駆動される。但し、この動作はフィードバック方式であ
るため、そのままでは応答速度の限界によって一定の誤
差が残存する。
【0015】そこで、誤差補正手段(15d,33)に
よってその角度誤差φに応じた速度(αX・VW)で、
フィードフォワード方式で微動ステージ(11)を非走
査方向に駆動することによって、その角度誤差φが実質
的にほぼリアルタイムで補正される。また、微動ステー
ジ(11)を速度で制御しているため、その角度誤差φ
を補正するためには、微動ステージ(11)を単に非走
査方向に一定速度で駆動するのみでよく、制御が簡単で
ある。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明による走査型露光装
置の実施の形態の一例につき図面を参照して説明する。
本例はステップ・アンド・スキャン方式の投影露光装置
に本発明を適用したものである。図1は本例の投影露光
装置を示し、この図1において、図示省略された照明光
学系からの露光用の照明光ILによる矩形の照明領域
(以下、「スリット状の照明領域」という)21Rによ
り、レチクル12のパターン形成面のパターンが照明さ
れ、その照明領域21R内のパターンが投影光学系8を
介して倍率β(βは例えば1/4,1/5等)で縮小さ
れて、ウエハ5上のスリット状の露光領域21Wに投影
露光される。以下、投影光学系8の光軸に平行な方向に
Z軸を取り、Z軸に垂直な平面内で図1の紙面に平行に
X軸、図1の紙面に垂直にY軸を取って説明する。走査
露光方式で露光が行われている際には、照明領域21R
に対して、レチクル12が−Y方向(又は+Y方向)に
速度VR で走査されるのに同期して、ウエハ5は+Y方
向(又は−Y方向)に速度β・VR で走査される。
【0017】レチクル12及びウエハ5の駆動系につい
て説明すると、レチクル支持台9上にY方向に駆動され
るレチクルY軸駆動ステージ10が載置され、レチクル
Y軸駆動ステージ10上にレチクル微小駆動ステージ1
1が載置され、レチクル微小駆動ステージ11上にレチ
クル12が真空吸着により保持されている。レチクル微
小駆動ステージ11は、投影光学系8の光軸に垂直な面
内で図1の紙面に平行なX方向、Y方向及び回転方向
(θ方向)にそれぞれ微小量だけ且つ高精度にレチクル
12の位置制御を行う。レチクル微小駆動ステージ11
上には移動鏡13が配置され、レチクル支持台9上に配
置されたレチクル側の干渉計14によって、常時レチク
ル微小駆動ステージ11のX方向、Y方向及びθ方向の
位置がモニターされている。干渉計14により得られた
位置情報S1が主制御系15に供給されている。
【0018】一方、ウエハ支持台1上には、Y方向に駆
動されるウエハY軸駆動ステージ2が載置され、その上
にX方向に駆動されるウエハX軸駆動ステージ3が載置
され、その上にZθ軸駆動ステージ4が設けられ、この
Zθ軸駆動ステージ4上にウエハ5が真空吸着によって
保持されている。Zθ軸駆動ステージ4上にも移動鏡6
が固定され、外部に配置されたウエハ側の干渉計7によ
り、Zθ軸駆動ステージ4のX方向、Y方向及びθ方向
の位置がモニターされ、干渉計7により得られた位置情
報も主制御系15に供給されている。主制御系15は、
ウエハステージ制御系16を介してウエハY軸駆動ステ
ージ2〜Zθ軸駆動ステージ4の動作を制御し、レチク
ルステージ制御系17を介してレチクルY軸駆動ステー
ジ10、及びレチクル微小駆動ステージ11の動作を制
御すると共に、装置全体の動作を統轄的に制御する。
【0019】また、Zθ軸駆動ステージ4上には、レチ
クル12及びウエハ5のアライメントの基準となる基準
マークが形成された基準マーク部材(不図示)が固定さ
れ、レチクル12の上方には、その基準マークとレチク
ル12上のマークとの位置ずれ量を検出するためのレチ
クルアライメント顕微鏡(不図示)が配置されている。
更に、投影光学系8のY方向の側面部に、ウエハ5上の
アライメント用のウエハマークの位置を検出するための
オフ・アクシス方式のアライメントセンサ18が配置さ
れている。これらの基準マーク部材、及びアライメント
センサ18等によって、レチクル12とウエハ5とのア
ライメントが行われる。
【0020】次に、図2を参照してウエハステージ及び
レチクルステージの詳細な構成につき説明する。図2
(a)はウエハステージの平面図であり、この図2
(a)において、Zθ軸駆動ステージ4の上にウエハ5
が載置されている。Zθ軸駆動ステージ4上には、X軸
用移動鏡6X及びY軸用移動鏡6Yが固定され、露光時
にはウエハ5上のスリット状の露光領域21Wに、レチ
クルのパターン像が投影されるようになっている。そし
て、Zθ軸駆動ステージ4は、Y方向(走査方向)には
図1のウエハY軸駆動ステージ2によりリニアモータ方
式で駆動され、X方向にはウエハX軸駆動ステージ3に
より送りねじ方式で駆動されるようになっている。
【0021】その移動鏡6Xには、X軸用の干渉計7X
1及び7X2より、X軸に平行で且つそれぞれ投影光学
系8の光軸及びアライメントセンサ18の光軸を通る光
路に沿って間隔Lでレーザビーム19X1及び19X2
が照射され、移動鏡6Yには、Y軸用の干渉計7Y1及
び7Y2よりY軸に平行な光路に沿って、間隔Lでレー
ザビーム19Y1及び19Y2が照射されている。本例
では、Zθ軸駆動ステージ4の位置情報として、干渉計
7X1及び7X2によるX軸の計測値WX1及びWX2
と、干渉計7Y1及び7Y2によるY軸の計測値WY1
及びWY2とからなる4自由度の情報が使用される。従
って、本例ではZθ軸駆動ステージ4のX方向、Y方向
の位置の他に、ヨーイングに起因する回転角も検出でき
るようになっている。なお、例えば干渉計7X2、又は
干渉計7Y2を省略しても回転角を検出できるが、本例
のように4自由度の位置情報を検出して、平均化効果を
得ることにより、位置及びヨーイングの検出精度が高ま
っている。
【0022】また、オフ・アクシス方式のアライメント
センサ18を使用する場合のX方向の位置は、レーザビ
ーム19X2を使用する干渉計7X2の計測値に基づい
て制御している。これにより、所謂アッベ誤差が生じな
い様になっている。図2(b)は、レチクルステージの
平面図であり、この図2(b)において、レチクルY軸
駆動ステージ10上にレチクル微小駆動ステージ11が
載置され、その上にレチクル12が保持されている。ま
た、レチクル微小駆動ステージ11にはX軸用の移動鏡
13X及びY軸用の2個のコーナキューブ13L,13
Rが固定され、移動鏡13Xには干渉計14XからX軸
に平行にレーザビーム20Xが照射されている。また、
Y軸用の干渉計14L及び14Rからそれぞれコーナキ
ューブ13L及び13Rに対して、Y軸に平行に間隔M
でレーザビーム20L及び20Rが照射されている。
【0023】そして、コーナキューブ13L,13Rで
反射されたレーザビーム20L,20Rはそれぞれ反射
ミラー22L,22Rを介してコーナキューブ13L,
13Rに戻された後、干渉計14L,14Rに戻されて
いる。即ち、レチクル用の干渉計14L及び14Rはダ
ブルパス干渉計であり、これによって、レチクル微小駆
動ステージ11の回転によるレーザビームの位置ずれが
生じない構成になっている。また、露光時には、レチク
ル12上のスリット状の照明領域21Rが露光光により
均一な照度で照明される。
【0024】本例のレチクルY軸駆動ステージ10は、
レーザビーム20L及び20Rにほぼ平行な2つの駆動
軸に沿ってY方向にそれぞれリニアモータ方式で駆動さ
れ、レチクル微小駆動ステージ11は、レチクルY軸駆
動ステージ10に対してレーザビーム20Xにほぼ平行
な駆動軸に沿ってX方向に不図示のアクチュエータで駆
動されている。この場合、Y軸の2つのリニアモータの
駆動量のバランスを変化させることにより、所定範囲内
でレチクルY軸駆動ステージ10、ひいてはレチクル微
小駆動ステージ11を回転できるようになっている。即
ち、レチクル微小駆動ステージ11は全体として3自由
度の駆動系で駆動されている。
【0025】そして、レチクル微小駆動ステージ11の
X方向への位置情報として、干渉計14Xによる計測値
RXが使用され、レチクル微小駆動ステージ11の2つ
のリニアモータの駆動軸に沿ったY方向への位置情報と
して、干渉計14L及び14Rによる計測値RL及びR
Rが使用されるようになっている。図1及び図2より分
かるように、図1のレチクル側の干渉計14は3個の干
渉計14X,14R,14Lを総称しており、ウエハ側
の干渉計7は4個の干渉計7X1,7X2,7Y1,7
Y2を総称している。
【0026】なお、レチクルY軸駆動ステージ10に対
してレチクル微小駆動ステージ11を、ほぼレーザビー
ム20L,20R,20Xに平行な駆動軸に沿って3自
由度で微動できるようにした構成を採用してもよい。こ
の場合、レチクル側のステージは、全体として5つの自
由度で駆動されるが、例えばレチクルY軸駆動ステージ
10をY方向に駆動するための2つのリニアモータをオ
ープンループで一定速度で駆動し、レチクル12とウエ
ハ5との位置ずれを補正するためにレチクル微小駆動ス
テージ11を微動するための3自由度の駆動系をクロー
ズドループで制御することにより、本例の制御系がほぼ
そのまま使用できる。
【0027】次に、図3を参照して本例の投影露光装置
の走査露光時のステージ系の同期制御方法につき説明す
る。図3は本例のステージ系の制御系の構成を示し、こ
の図3において、レチクルとウエハとのアライメントが
行われて、レチクル及びウエハがそれぞれ走査開始位置
に位置決めされているものとする。そして、主制御系1
5内の制御手段15aが走査露光開始のコマンドを速度
指令発生手段15b、演算手段15c、及び乗算手段1
5dに供給すると、速度指令発生手段15bからウエハ
ステージ制御系16及び乗算手段15dに対して、図2
のウエハ側のZθ軸駆動ステージ4のX方向への目標速
度(通常は0)、及びY方向への目標走査速度VW *を示
す速度指令信号が供給される。後者のY方向への目標走
査速度VW *は、0から次第に増大して一定の走査速度V
W0に達して所定時間経過した後、再び次第に0に戻ると
いうように、時間に対して台形状に変化する。なお、制
御手段15a、速度指令発生手段15b、演算手段15
c、及び乗算手段15dはそれぞれコンピュータのソフ
トウェア上の機能である。
【0028】それに応じて、乗算手段15dでは、その
目標走査速度VW *に後述のように予め定められて記憶さ
れている係数αXを乗算し、この結果得られる補正速度
αX・VW *をレチクルステージ制御系17内の加算器3
3の一方の入力部に供給する。また、ウエハステージ制
御系16は、オープンループ制御で図1のウエハY軸駆
動ステージ2をその目標走査速度VW *でY方向に駆動
し、必要に応じてウエハX軸駆動ステージ3を目標速度
でX方向に駆動する。この際に、図2(a)の4個の干
渉計7X1,7X2,7Y1,7Y2で計測されるZθ
軸駆動ステージ4の位置WX1,WX2,WY1,WY
2が、所定のサンプリング周波数で図3の演算手段15
cに供給される。演算手段15cでは、先ず図2(a)
の2つのレーザビーム19X1,19X2の間隔L、及
びレーザビーム19Y1,19Y2の間隔Lを用いて、
計測値WX1,WX2,WY1,WY2よりなるベクト
ルに次式で定義される行列T1を乗算して、Zθ軸駆動
ステージ4のX方向の位置WX、Y方向の位置WY、及
び回転角Wθよりなるベクトルに換算する。
【0029】
【数1】
【0030】次に、演算手段15cでは、アライメント
によって求められたレチクル12とウエハ5との相対的
な回転角θ、及びレチクル12からウエハ5への投影倍
率βの関数を成分とする次式の行列T3,T2、及びオ
フセットベクトルBを導入する。そして、Zθ軸駆動ス
テージ4の位置、及び回転角を成分とするベクトル(W
X,WY,Wθ)から、図2(b)のレチクル微小駆動
ステージ11のX方向の目標位置RX* 、Y方向の目標
位置RY* 、及び目標回転角Rθ* を成分とするベクト
ル(RX*,RY*,Rθ*)を算出する。
【0031】
【数2】
【0032】更に、演算手段15cは、次式のように図
2(b)のレーザビーム20L,20Rの間隔Mを成分
とする行列T4を用いて、ベクトル(RX*,RY*,Rθ
*)を図2(b)のレチクル微小駆動ステージ11の3軸
の駆動軸に対応する目標位置よりなるベクトル(RX*,
RL*,RR*)に変換する。言い換えると、ベクトル(R
*,RL*,RR*)は、走査露光時に干渉計14X,14
L,14Rによって計測されるべきレチクル微小駆動ス
テージ11の目標位置を示すベクトルである。そのベク
トルの各要素RX*,RL*,RR* はそれぞれ差分器31
X,31L,31Rの加算側の入力部に供給される。
【0033】
【数3】
【0034】また、図3において、差分器31X,31
L,31Rの減算側の入力部にはそれぞれ、レチクル側
の干渉計14X,14L,14Rによって実際に計測さ
れる位置RX,RL,RRも供給されている。差分器3
1X,31L,31Rでは全体として、次式のようにレ
チクル微小駆動ステージ11の目標位置を示すベクトル
(RX*,RL*,RR*)から、レチクル微小駆動ステージ
11の実際の位置を示すベクトル(RX,RL,RR)
を差し引いて誤差ベクトル(ΔRX,ΔRL,ΔRR)
を求める。この誤差ベクトルは、上述のZθ軸駆動ステ
ージ4の位置を示すベクトル(WX1,WX2,WY
1,WY2)、及び行列T1〜T4等の演算式としても
表されている。
【0035】
【数4】
【0036】そして、差分器31X,31L,31Rか
らそれぞれその誤差ベクトルの要素ΔRX,ΔRL,Δ
RRがレチクルステージ制御系17に供給(フィードバ
ック)され、レチクルステージ制御系17では、供給さ
れた誤差ベクトルの要素ΔRX,ΔRL,ΔRRがそれ
ぞれ0となるように、図2(b)のレチクル微小駆動ス
テージ11の3自由度の駆動系の制御を行う。
【0037】また、本例ではその誤差ベクトルの要素を
速度に変換して、レチクル微小駆動ステージ11の駆動
系の速度を制御している。即ち、レチクルステージ制御
系17において、誤差ベクトルの要素ΔRX,ΔRL,
ΔRRはそれぞれ位置ゲイン器32X,32L,32R
に供給され、位置ゲイン器32X,32L,32Rでそ
れぞれ位置ゲインGPX,GPL,GPRが乗算されて
速度に変換される。そして、位置ゲイン器32Xから出
力される速度GPX・ΔRXは加算器33の他方の入力
部に供給され、加算器33で乗算手段15dからの補正
速度αX・VW *とその速度GPX・ΔRXとを加算して
得られる速度が速度ゲイン器34Xに供給される。この
速度ゲイン器34Xでその供給された速度が駆動電力に
変換され、この駆動電力でX軸のアクチュエータ用のモ
ータ35Xが駆動されて、レチクル微小駆動ステージ1
1がX方向に微動する。なお、実際には速度ゲイン器3
4Xの入力部の直前に、モータ35Xの速度の計測値が
フィードバックされているが、そのフィードバック回路
は省略してある。他のモータについても同様である。
【0038】それと並行に、位置ゲイン器32L及び3
2Rから出力される速度GPL・ΔRL及びGPR・Δ
RRは、それぞれ速度ゲイン器34L及び34Rに供給
され、速度ゲイン器34L及び34Rから出力される駆
動電力によってそれぞれ、レチクルY軸駆動ステージ1
0(ひいてはレチクル微小駆動ステージ11)をY方向
及び回転方向に駆動するためのリニアモータ35L及び
35Rが駆動される。そして、それらのモータ35X、
リニアモータ35L,35Rにより駆動されたレチクル
微小駆動ステージ11の位置が、3個の干渉計14X,
14L,14Rの計測値として差分器31X,31L,
31Rにフィードバックされ、レチクル微小駆動ステー
ジ11はクローズドループ制御で駆動される。その結
果、ウエハY軸駆動ステージ2とレチクルY軸駆動ステ
ージ10との移動方向が平行である場合には、Zθ軸駆
動ステージ4(ウエハ5)が+Y方向に一定速度VW0
駆動されるのに同期して、レチクル微小駆動ステージ1
1(レチクル12)は、相対回転角θを保った状態で速
度(1/β)VW0で−Y方向に駆動される。
【0039】しかしながら、実際には図1のウエハY軸
駆動ステージ2の移動方向をY軸に平行であるとして、
例えば組立誤差によって、レチクルY軸駆動ステージ1
0の移動方向がY軸に対して傾斜している場合がある。
このような場合には、単に誤差ベクトルをフィードバッ
クするのみでは、所定の位置ずれ量が残存してしまう。
本例では図3の乗算手段15d及び加算器32Xを用い
て、その位置ずれ量をフィードフォワード方式で補正し
ている。
【0040】図4(a)及び(b)は、レチクル側のス
テージの平面図であり、この図4(a)及び(b)にお
いて、ウエハ側のZθ軸駆動ステージ4のレチクル側へ
の投影像が点線の投影像4Rとして示されている。走査
露光時には、ウエハ側のZθ軸駆動ステージ4の投影像
4Rが例えば+Y方向に駆動されるのに同期して、レチ
クルY軸駆動ステージ10が+Y方向から所定の微小な
傾斜角φだけ傾斜した方向に駆動される。即ち、投影像
4Rの速度ベクトル23は+Y方向を向いており、レチ
クルY軸駆動ステージ10の速度ベクトル24は+Y方
向に対して傾斜角φで傾斜している。
【0041】ここで、図4(a)に示すように、或る時
点でウエハ上の回路パターンのレチクルへの投影像25
とレチクル上のパターン26とが重なっているものとし
て、その時点からレチクル微小駆動ステージ11が速度
ベクトル24の方向に距離LYだけ移動した状態を図4
(b)の状態であるとする。このとき、投影像4Rも+
Y方向にほぼLYだけ移動している。そして、レチクル
微小駆動ステージ11のX方向への位置調整が行われな
い場合、言い換えると、図3において誤差ベクトルの要
素ΔRXのフィードバック、及び補正速度αX・VW *
フィードフォワードが行われない場合には、図4(b)
に示すように、ウエハ上の回路パターンの投影像25と
レチクル上のパターン26との間には、ほぼLY・sin
φ(=ΔXとする)だけのX方向への位置ずれ量が発生
する。
【0042】このとき、レチクル微小駆動ステージ11
の移動鏡13X(図2(b)参照)の反射面がY軸に平
行であるとして、レーザビーム20Xを介して計測され
るレチクル微小駆動ステージ11の位置RXがその位置
ずれ量ΔXだけ変化する。そこで、図3の誤差ベクトル
の要素ΔRXのフィードバック制御のみを行うものとす
ると、図4(b)に示すように、レチクル微小駆動ステ
ージ11に対して速度ベクトルVRXで示す駆動力が作
用して、レチクル微小駆動ステージ11の位置は次第に
−X方向に変位して、その傾斜角φに起因するX方向へ
の位置ずれが補正される。
【0043】しかしながら、このフィードバック制御の
追従速度には限界があるため、図5(a)に示すよう
に、レチクル微小駆動ステージ11の速度ベクトル27
Aは、ウエハ側のZθ軸駆動ステージ4の投影像4Rの
速度ベクトル23とレチクルY軸駆動ステージ10の速
度ベクトル24との中間程度のベクトルとなり、誤差ベ
クトル28が残存する。本例ではその誤差ベクトル28
を小さくするために、フィードフォワード方式でその傾
斜角φに対応する補正速度を図3の加算器33に供給す
る。この場合、投影光学系8の投影倍率βを用いて、実
際のウエハ側のZθ軸駆動ステージ4の走査速度を目標
走査速度VW *とすると、レチクル微小駆動ステージ11
の走査速度はほぼVW */βとなる。また、単位時間当た
りでレチクル微小駆動ステージ11の位置は+X方向
に、sin φ・VW */βだけずれるため、そのずれ量を補
正するためには予めレチクル微小駆動ステージ11を+
X方向に−sin φ・VW */βの速度で駆動すればよいこ
とになる。従って、図3の乗算手段15dで目標走査速
度VW *に乗算する係数αXは次のようになる。
【0044】
【数5】αX=−sin φ/β この係数αXを使用して、乗算手段15dで算出された
補正速度αX・VW *を加算器33に供給することによっ
て、フィードフォワード方式でレチクル微小駆動ステー
ジ11は傾斜角φによる位置ずれ量を相殺するように−
X方向に駆動される。その結果、図5(b)に示すよう
に、レチクル微小駆動ステージ11の実際の速度ベクト
ル27Bは、ウエハ側のZθ軸駆動ステージ4の投影像
4Rの速度ベクトル23とほぼ等しくなって、レチクル
12とウエハ5とが高精度に位置合わせされた状態で同
期走査が行われる。この際に、図3のクローズドループ
中の位置ゲイン器32X,32L,32Rにおけるゲイ
ンを高める必要がないため、ステージ系の機械的な共振
が励起されにくく、走査露光中の振動が減少する。
【0045】また、本例では補正速度をフィードフォワ
ード方式で加算することによってレチクル微小駆動ステ
ージ11の動作を制御しているため、レチクルY軸駆動
ステージ10の移動方向の傾斜角の補正を行うために
は、一定の補正速度αX・VW *を加算するのみでよく、
制御が簡単である。なお、上述の実施の形態では、ウエ
ハステージの走査方向とレチクルY軸駆動ステージ10
の走査方向との傾斜角の補正を行うために、レチクル微
小駆動ステージ11をX方向に駆動するためのモータ3
5X側でのみ補正速度がフィードフォワード方式で加算
されている。しかしながら、例えばレチクルY軸駆動ス
テージ10がY方向に走査される際に予め決まった位置
でヨーイングが発生することが分かっているような場合
には、そのヨーイングを補正するための補正速度を、レ
チクルY軸駆動ステージ10をY方向に駆動するための
リニアモータ35L,35R側にフィードフォワード方
式で加算すればよい。このためには、図3の速度ゲイン
器34L,34Rの前に加算器を挿入して、これらの加
算器に所定の演算手段で求められた補正速度を供給すれ
ばよい。
【0046】また、図3の構成では補正速度をフィード
フォワード方式で加算しているが、例えば誤差ベクトル
の要素ΔRX,ΔRL,ΔRRに対して補正位置をフィ
ードフォワード方式で加算することによって、位置ずれ
量を補正するようにしてもよい。また、既に説明したよ
うに、レチクルY軸駆動ステージ10を一定速度で駆動
して、位置ずれ量の補正をレチクル微小駆動ステージ1
1の駆動で行うようにしてもよい。この場合には、図3
に示すように、速度指令発生手段15bからの目標走査
速度VW *より乗算手段36によってレチクル側の目標走
査速度VW */βを求め、この目標走査速度VW */βでレ
チクルY軸駆動ステージ10の駆動部10aを駆動すれ
ばよい。更に、ウエハステージ制御系16を位置基準で
制御してもよい。
【0047】また、図1の構成では、レチクルY軸駆動
ステージ10上にレチクル微小駆動ステージ11を介し
てレチクル12が載置されているが、レチクル微小駆動
ステージ11を省略し、ウエハY軸駆動ステージ2とウ
エハ5との間で、X方向に所定間隔離れた2箇所の位置
に、Y方向に所定範囲でウエハ5の位置を変えるための
微動ステージを配しても良い。この場合、レチクルY軸
駆動ステージ10をオープンループで制御し、レチクル
Y軸駆動ステージ10の計測される位置から算出される
目標位置に応じて、ウエハ側のウエハY軸駆動ステージ
2、及び微動ステージ等をクローズドループ方式で制御
するようにするとよい。
【0048】更に、上述の例では図2に示すように、ウ
エハ側のステージの位置は4自由度で計測され、レチク
ル側のステージの位置は3自由度で計測されているが、
ウエハ側のステージ、及びレチクル側のステージの位置
をそれぞれ3自由度で計測してもよい。又は、例えばウ
エハ側のステージの位置を3自由度で計測して、レチク
ル側のステージの位置を4自由度で計測してもよく、ウ
エハ側及びレチクル側のステージの位置をそれぞれ4自
由度以上で計測してもよい。このように計測の自由度が
増す程に、平均化効果によって位置、及び回転角の計測
精度が向上する。
【0049】このように、本発明は上述の実施の形態に
限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の構
成を取り得る。
【0050】
【発明の効果】本発明による走査型露光装置によれば、
マスク側ステージと基板側ステージとの予め計測してあ
る位置関係の誤差を補正するための補正情報を演算制御
手段で生成される制御情報に加算する誤差補正手段が設
けられているため、その予め計測してある位置関係の誤
差をフィードフォワード方式で補正できる。従って、そ
の演算制御手段で生成される制御情報をフィードバック
して制御を行う場合のゲインを高める必要がないため、
走査露光時にステージ系の機械的な共振等を励起するこ
となく、マスクと基板との間の位置ずれ量を小さくでき
る利点がある。
【0051】また、その予め計測してある位置関係の誤
差が、機械的な組立誤差である場合には、その位置関係
の誤差はほぼ一定で正確に計測できるため、その位置関
係の誤差をフィードフォワード方式で正確に補正できる
利点がある。また、そのマスク側ステージ又はその基板
側ステージの一方のステージが走査用の粗動ステージと
位置補正用の微動ステージとから構成され、その予め計
測してある位置関係の誤差とはその粗動ステージの移動
方向の角度誤差であり、演算制御手段が、制御情報とし
てその微動ステージの速度情報を生成し、誤差補正手段
がその粗動ステージの角度誤差を補正するための補正速
度情報をその演算制御手段により生成されるその微動ス
テージの速度情報に加算する場合には、その角度誤差に
対応する一定の補正速度をフィードフォワード方式で加
算するのみの簡単な制御で、その角度誤差に起因する位
置ずれ量を補正できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による走査型露光装置の実施の形態の一
例の主にステージ機構を示す正面図である。
【図2】(a)は図1のウエハ側のステージ構成を示す
平面図、(b)は図1のレチクル側のステージ構成を示
す平面図である。
【図3】その実施の形態のステージ系の制御系を示す一
部機能ブロック図を含む構成図である。
【図4】ウエハステージの走査方向とレチクルY軸駆動
ステージ10の走査方向との間に傾斜角φがある場合に
発生する位置ずれ量の説明図である。
【図5】(a)はフィードバック制御のみを行った場合
のレチクル微小駆動ステージ11の速度ベクトル27A
を示す図、(b)はフィードフォワード制御も行った場
合のレチクル微小駆動ステージ11の速度ベクトル27
Bを示す図である。
【符号の説明】
1 ウエハ支持台 2 ウエハY軸駆動ステージ 5 ウエハ 7X1,7X2,7Y1,7Y2 ウエハ側の干渉計 8 投影光学系 9 レチクル支持台 10 レチクルY軸駆動ステージ 11 レチクル微小駆動ステージ 12 レチクル 14X,14L,14R レチクル側の干渉計 15 主制御系 15b 速度指令発生手段 15c 演算手段 15d 乗算手段 16 ウエハステージ制御系 17 レチクルステージ制御系 32X,32L,32R 位置ゲイン器 34X,34L,34R 速度ゲイン器

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 転写用のパターンが形成されたマスクを
    移動するマスク側ステージと、感光性の基板を移動する
    基板側ステージとを有し、前記マスクを露光用の照明光
    で照明した状態で、前記マスク側ステージを介して前記
    マスクを所定方向に走査するのと同期して、前記基板側
    ステージを介して前記基板を前記所定方向に対応する方
    向に走査することにより、前記基板上に前記マスクのパ
    ターンを逐次露光する走査型露光装置において、 前記マスク側ステージ及び前記基板側ステージの動作を
    所定の位置関係を保って制御するための制御情報を生成
    する演算制御手段と、 前記マスク側ステージと前記基板側ステージとの予め計
    測してある位置関係の誤差を補正するための補正情報を
    前記演算制御手段で生成される制御情報に加算する誤差
    補正手段と、を有することを特徴とする走査型露光装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の走査型露光装置であっ
    て、 前記予め計測してある位置関係の誤差とは、機械的な組
    立誤差であることを特徴とする走査型露光装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の走査型露光装置で
    あって、 前記マスク側ステージ又は前記基板側ステージの一方の
    ステージは走査用の粗動ステージと位置補正用の微動ス
    テージとから構成され、 前記予め計測してある位置関係の誤差とは前記粗動ステ
    ージの移動方向の角度誤差であり、 前記演算制御手段は、前記制御情報として前記微動ステ
    ージの速度情報を生成し、 前記誤差補正手段は前記粗動ステージの角度誤差を補正
    するための補正速度情報を前記演算制御手段により生成
    される前記微動ステージの速度情報に加算することを特
    徴とする走査型露光装置。
JP8189153A 1996-05-28 1996-07-18 走査型露光装置 Pending JPH1041205A (ja)

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US08/896,128 US5877845A (en) 1996-05-28 1997-07-17 Scanning exposure apparatus and method

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003523567A (ja) * 2000-01-11 2003-08-05 エレクトロ サイエンティフィック インダストリーズ インコーポレーテッド アッベ誤差補正装置及び方法
JP2008060563A (ja) * 2006-08-29 2008-03-13 Asml Netherlands Bv 可動物体の位置を制御するための方法、位置決めシステム、および、リソグラフィ装置
JP2017516124A (ja) * 2014-04-28 2017-06-15 エーエスエムエル ネザーランズ ビー.ブイ. パターニングデバイスの変型および/またはその位置の変化の推測

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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