JPH1040746A - 高圧放電ランプの電力供給電線及びその製造方法並びに高圧放電ランプを用いた照明装置 - Google Patents
高圧放電ランプの電力供給電線及びその製造方法並びに高圧放電ランプを用いた照明装置Info
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- JPH1040746A JPH1040746A JP8198985A JP19898596A JPH1040746A JP H1040746 A JPH1040746 A JP H1040746A JP 8198985 A JP8198985 A JP 8198985A JP 19898596 A JP19898596 A JP 19898596A JP H1040746 A JPH1040746 A JP H1040746A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 フード内に収容される民生用高圧放電ランプ
に電力を供給する電線の耐電圧性を簡単かつ安価な構造
で高く維持し、また、その電線を簡単にかつ能率よく製
造する。 【解決手段】 シリコン製絶縁層を有し、フード４内の
高圧放電ランプ２に接続される電力供給電線１０のう
ち、フード４内に配線される部分Ａと略同等の部分の
み、その絶縁層表面をフッ素樹脂等からなる耐熱層で覆
う。この電力供給電線は、導体及び絶縁層をもつ電線本
体の外径とほぼ等しい内径を有する所定長の耐熱樹脂製
チューブを成形しておき、このチューブ内に上記電線本
体を挿通してこの電線本体の所定部分に上記チューブを
被着する方法により、製造できる。
に電力を供給する電線の耐電圧性を簡単かつ安価な構造
で高く維持し、また、その電線を簡単にかつ能率よく製
造する。 【解決手段】 シリコン製絶縁層を有し、フード４内の
高圧放電ランプ２に接続される電力供給電線１０のう
ち、フード４内に配線される部分Ａと略同等の部分の
み、その絶縁層表面をフッ素樹脂等からなる耐熱層で覆
う。この電力供給電線は、導体及び絶縁層をもつ電線本
体の外径とほぼ等しい内径を有する所定長の耐熱樹脂製
チューブを成形しておき、このチューブ内に上記電線本
体を挿通してこの電線本体の所定部分に上記チューブを
被着する方法により、製造できる。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、体育館の照明等に
用いられる民生用高圧放電ランプに対して電力を供給す
るための電力供給電線及びその製造方法並びに当該ラン
プを用いた照明装置に関するものである。
用いられる民生用高圧放電ランプに対して電力を供給す
るための電力供給電線及びその製造方法並びに当該ラン
プを用いた照明装置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】近年、体育館や球場、トンネル内、街路
の照明等に用いられる民生用ランプとして、従来の白熱
真空ランプやハロゲンランプに代え、高圧水銀ランプ、
メタルハライドランプ、高圧ナトリウムランプといった
高圧放電ランプが注目されている。この高圧放電ランプ
は、ＨＩＤ（High Intensity Discharge）ランプとも称
され、比較的小型で大光束を出し、効率が高く、寿命が
長いという利点を有する。
の照明等に用いられる民生用ランプとして、従来の白熱
真空ランプやハロゲンランプに代え、高圧水銀ランプ、
メタルハライドランプ、高圧ナトリウムランプといった
高圧放電ランプが注目されている。この高圧放電ランプ
は、ＨＩＤ（High Intensity Discharge）ランプとも称
され、比較的小型で大光束を出し、効率が高く、寿命が
長いという利点を有する。
【０００３】この高圧放電ランプを用いた照明装置の一
例を図１に示す。図において、光源である高圧放電ラン
プ２は、下方にのみ開口する金属製のフード４内に配さ
れ、このフード４の下端開口には、ガラス等の透明もし
くは半透明材料からなる透光板６が装着されている。フ
ード４には、これを貫通する状態でコネクタ８が取付け
られており、このコネクタ８を介して上記高圧放電ラン
プ２と電力供給電線１０の一端とが接続されている。各
電力供給電線１０の他端は図略の電源に接続されてお
り、これら電力供給電線１０を通じて上記高圧放電ラン
プ２に電力が供給されるようになっている。各電力供給
電線１０は、単線や撚線等からなる導体を有し、この導
体の周囲に高い耐電圧性をもつシリコン製の絶縁層が形
成された構成となっている。
例を図１に示す。図において、光源である高圧放電ラン
プ２は、下方にのみ開口する金属製のフード４内に配さ
れ、このフード４の下端開口には、ガラス等の透明もし
くは半透明材料からなる透光板６が装着されている。フ
ード４には、これを貫通する状態でコネクタ８が取付け
られており、このコネクタ８を介して上記高圧放電ラン
プ２と電力供給電線１０の一端とが接続されている。各
電力供給電線１０の他端は図略の電源に接続されてお
り、これら電力供給電線１０を通じて上記高圧放電ラン
プ２に電力が供給されるようになっている。各電力供給
電線１０は、単線や撚線等からなる導体を有し、この導
体の周囲に高い耐電圧性をもつシリコン製の絶縁層が形
成された構成となっている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】前記図１に示す装置で
は、コネクタ８がフード４を貫通しており、電力供給電
線１０はその全体がフード４の外部に配線されている
が、フード４の大型化や、フード４内での高圧放電ラン
プ２のレイアウト変更、配線の向き等の関係上、図２に
示すようにフード４に上記コネクタ８でなく電力供給電
線１０を貫通させ、この電力供給電線１０の一部をフー
ド４内に配さなければならない場合がある。
は、コネクタ８がフード４を貫通しており、電力供給電
線１０はその全体がフード４の外部に配線されている
が、フード４の大型化や、フード４内での高圧放電ラン
プ２のレイアウト変更、配線の向き等の関係上、図２に
示すようにフード４に上記コネクタ８でなく電力供給電
線１０を貫通させ、この電力供給電線１０の一部をフー
ド４内に配さなければならない場合がある。
【０００５】ここで、上記高圧放電ランプ１０は、通常
のハロゲンランプ等に比べてランプ電圧やランプ電流が
高く、この高圧放電ランプ１０を収容するフード４内は
２００℃を超える高温雰囲気となるので、上記電力供給
電線１０においてフード４内に配されている部分Ａが著
しく加熱される。ここで、絶縁層を構成するシリコン
は、耐熱性に劣る（許容雰囲気温度が約１８０℃）た
め、その劣化が進んで本来もつ高い耐電圧性が損なわれ
るとともに、このシリコンからシロキサンガスが発生し
て上記透光板６を曇らせ、照明装置の照度を低下させる
おそれがある。
のハロゲンランプ等に比べてランプ電圧やランプ電流が
高く、この高圧放電ランプ１０を収容するフード４内は
２００℃を超える高温雰囲気となるので、上記電力供給
電線１０においてフード４内に配されている部分Ａが著
しく加熱される。ここで、絶縁層を構成するシリコン
は、耐熱性に劣る（許容雰囲気温度が約１８０℃）た
め、その劣化が進んで本来もつ高い耐電圧性が損なわれ
るとともに、このシリコンからシロキサンガスが発生し
て上記透光板６を曇らせ、照明装置の照度を低下させる
おそれがある。
【０００６】本発明は、このような事情に鑑み、安価な
構造でフード内での使用にも十分耐え得る高圧放電ラン
プの電力供給電線と、この電力供給電線を簡単に製造で
きる製造方法と、上記高圧放電ランプ及び電力供給電線
を用いた照明装置とを提供することを目的とする。
構造でフード内での使用にも十分耐え得る高圧放電ラン
プの電力供給電線と、この電力供給電線を簡単に製造で
きる製造方法と、上記高圧放電ランプ及び電力供給電線
を用いた照明装置とを提供することを目的とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の手段として、本発明は、高圧放電ランプを収容するフ
ードを貫通する状態で上記高圧放電ランプに接続され、
この高圧放電ランプに電力を供給する高圧放電ランプの
電力供給電線において、導体の周囲にシリコンからなる
絶縁層が形成されることにより電線本体が構成され、か
つ、この電線本体において上記フード内に配線される部
分と略同等の部分のみその絶縁層の表面が上記シリコン
よりも耐熱性の高い樹脂（例えばフッ素樹脂やポリエー
テルイミド樹脂）からなる耐熱層で覆われているもので
ある。
の手段として、本発明は、高圧放電ランプを収容するフ
ードを貫通する状態で上記高圧放電ランプに接続され、
この高圧放電ランプに電力を供給する高圧放電ランプの
電力供給電線において、導体の周囲にシリコンからなる
絶縁層が形成されることにより電線本体が構成され、か
つ、この電線本体において上記フード内に配線される部
分と略同等の部分のみその絶縁層の表面が上記シリコン
よりも耐熱性の高い樹脂（例えばフッ素樹脂やポリエー
テルイミド樹脂）からなる耐熱層で覆われているもので
ある。
【０００８】この電力供給電線では、その電線本体にお
いて上記フード内に配される部分と略同等の部分におけ
るシリコン製絶縁層が耐熱層（フッ素樹脂製の場合、許
容温度約２００〜２５０℃）で覆われているので、上記
絶縁層を構成するシリコンの劣化が防がれ、このシリコ
ンが本来有する高い耐電圧性を長期に亘って維持できる
とともに、上記シリコンからシロキサンガスが発生する
のも防止することができる。一方、上記電線本体におい
て上記フードの外側に配される部分と略同等の部分には
耐熱層が設けられていないので、その分材料が節約でき
る上、電線の太径化を回避でき、また、電線本来の柔軟
性も確保できる。
いて上記フード内に配される部分と略同等の部分におけ
るシリコン製絶縁層が耐熱層（フッ素樹脂製の場合、許
容温度約２００〜２５０℃）で覆われているので、上記
絶縁層を構成するシリコンの劣化が防がれ、このシリコ
ンが本来有する高い耐電圧性を長期に亘って維持できる
とともに、上記シリコンからシロキサンガスが発生する
のも防止することができる。一方、上記電線本体におい
て上記フードの外側に配される部分と略同等の部分には
耐熱層が設けられていないので、その分材料が節約でき
る上、電線の太径化を回避でき、また、電線本来の柔軟
性も確保できる。
【０００９】そして、上記電力供給電線は、上記導体の
周囲にシリコンからなる絶縁層を形成して電線本体を製
造する一方、この電線本体の外径とほぼ等しい内径を有
し、かつ、電線において上記フード内に配線される領域
の長さとほぼ同等の長さをもつ耐熱樹脂製のチューブを
成形しておき、このチューブ内に上記電線本体の所定部
分を挿通することにより当該部分に上記チューブを被着
する方法により、簡単に製造することができる。
周囲にシリコンからなる絶縁層を形成して電線本体を製
造する一方、この電線本体の外径とほぼ等しい内径を有
し、かつ、電線において上記フード内に配線される領域
の長さとほぼ同等の長さをもつ耐熱樹脂製のチューブを
成形しておき、このチューブ内に上記電線本体の所定部
分を挿通することにより当該部分に上記チューブを被着
する方法により、簡単に製造することができる。
【００１０】この方法では、予め耐熱樹脂製のチューブ
を成形しておくようにしているので、例えばその成形後
に両端を切断する等してチューブの寸法を正確に調節す
ることができる。従って、電線本体において耐熱層によ
る絶縁層の被覆が真に必要な部分にのみ正確に耐熱層を
配することができる。また、電線本体の製造とチューブ
の製造とを並行して行うことができるので、生産能率も
高い。
を成形しておくようにしているので、例えばその成形後
に両端を切断する等してチューブの寸法を正確に調節す
ることができる。従って、電線本体において耐熱層によ
る絶縁層の被覆が真に必要な部分にのみ正確に耐熱層を
配することができる。また、電線本体の製造とチューブ
の製造とを並行して行うことができるので、生産能率も
高い。
【００１１】特に、上記チューブとして、上記電線本体
の外径よりも大きな内径を有する耐熱樹脂製の熱収縮チ
ューブを成形しておき、この熱収縮チューブ内に上記電
線本体の所定部分を挿通してから上記チューブを加熱し
て縮径させるようにすれば、チューブ内への電線本体の
挿通作業がさらに容易となり、しかも、挿通後は熱収縮
チューブの熱収縮によって当該熱収縮チューブを確実に
絶縁層表面に密着させることができる。
の外径よりも大きな内径を有する耐熱樹脂製の熱収縮チ
ューブを成形しておき、この熱収縮チューブ内に上記電
線本体の所定部分を挿通してから上記チューブを加熱し
て縮径させるようにすれば、チューブ内への電線本体の
挿通作業がさらに容易となり、しかも、挿通後は熱収縮
チューブの熱収縮によって当該熱収縮チューブを確実に
絶縁層表面に密着させることができる。
【００１２】また本発明は、光源である高圧放電ランプ
と、この高圧放電ランプを収容するフードと、このフー
ドを貫通する状態で上記高圧放電ランプに接続され、こ
の高圧放電ランプに電力を供給する電力供給電線とを備
えた照明装置において、上記電力供給電線の本体が、導
体の周囲にシリコンからなる絶縁層が形成されてなり、
かつ、この電線本体において上記フード内に配線される
部分と略同等の部分のみその絶縁層の表面が上記耐熱層
で覆われているものである。
と、この高圧放電ランプを収容するフードと、このフー
ドを貫通する状態で上記高圧放電ランプに接続され、こ
の高圧放電ランプに電力を供給する電力供給電線とを備
えた照明装置において、上記電力供給電線の本体が、導
体の周囲にシリコンからなる絶縁層が形成されてなり、
かつ、この電線本体において上記フード内に配線される
部分と略同等の部分のみその絶縁層の表面が上記耐熱層
で覆われているものである。
【００１３】
【発明の実施の形態】本発明の好ましい実施の形態を図
面に基づいて説明する。なお、この実施の形態における
照明装置全体の概要は前記図２に示したものと全く同等
であり、各電力供給電線１０は、高圧放電ランプ２を収
容するフード４を貫通する状態で上記高圧放電ランプ２
に接続され、各電力供給電線１０には上記フード４内に
配される部分（以下、フード内部分と称する）Ａが存在
する。
面に基づいて説明する。なお、この実施の形態における
照明装置全体の概要は前記図２に示したものと全く同等
であり、各電力供給電線１０は、高圧放電ランプ２を収
容するフード４を貫通する状態で上記高圧放電ランプ２
に接続され、各電力供給電線１０には上記フード４内に
配される部分（以下、フード内部分と称する）Ａが存在
する。
【００１４】上記電力供給電線１０の本体は、図３
（ａ）に示すように、単線や撚線等で構成された導体１
１の周囲にシリコンからなる絶縁層１２が形成されてな
っている。そして、この実施の形態の特徴として、上記
電力供給電線１０のうち、上記フード内部分Ａもしくは
これと略同等の部分にのみ、図３（ｂ）に示すように、
その絶縁層１２の表面が円筒状の耐熱層１４によって覆
われている。この耐熱層１４の材質は、シリコンよりも
耐熱性の高い樹脂（耐熱樹脂）、例えばフッ素樹脂や、
ポリエーテルイミド樹脂をはじめとするポリイミド樹脂
が好適であり、耐熱層１４の層厚は0.1〜0.5mm程度が好
適である。
（ａ）に示すように、単線や撚線等で構成された導体１
１の周囲にシリコンからなる絶縁層１２が形成されてな
っている。そして、この実施の形態の特徴として、上記
電力供給電線１０のうち、上記フード内部分Ａもしくは
これと略同等の部分にのみ、図３（ｂ）に示すように、
その絶縁層１２の表面が円筒状の耐熱層１４によって覆
われている。この耐熱層１４の材質は、シリコンよりも
耐熱性の高い樹脂（耐熱樹脂）、例えばフッ素樹脂や、
ポリエーテルイミド樹脂をはじめとするポリイミド樹脂
が好適であり、耐熱層１４の層厚は0.1〜0.5mm程度が好
適である。
【００１５】この電力供給電線１０及びこれを用いた照
明装置によれば、電力供給電線１０の本体において、上
記フード内部分Ａもしくはこれと略同等の部分では絶縁
層１２が耐熱層１４で覆われているので、上記高圧放電
ランプ２の使用によってフード４内の温度が高温（例え
ば２００℃）になっても、絶縁層１２を構成するシリコ
ンの劣化が阻止され、また、このシリコンからのシロキ
サンガスの発生が防がれる。従って、シリコンのもつ高
い耐電圧性を長期にわたって維持することができ、ま
た、上記シロキサンガスに起因する透光板６の曇りも防
止できる。
明装置によれば、電力供給電線１０の本体において、上
記フード内部分Ａもしくはこれと略同等の部分では絶縁
層１２が耐熱層１４で覆われているので、上記高圧放電
ランプ２の使用によってフード４内の温度が高温（例え
ば２００℃）になっても、絶縁層１２を構成するシリコ
ンの劣化が阻止され、また、このシリコンからのシロキ
サンガスの発生が防がれる。従って、シリコンのもつ高
い耐電圧性を長期にわたって維持することができ、ま
た、上記シロキサンガスに起因する透光板６の曇りも防
止できる。
【００１６】一方、フード４の外側に配線される部分も
しくはこれと略同等の部分では、上記耐熱層１４を配し
ていないので、その分材料費を節約できるのに加え、電
線太径化を避けることができ、また電線本来の柔軟性を
維持することができる。
しくはこれと略同等の部分では、上記耐熱層１４を配し
ていないので、その分材料費を節約できるのに加え、電
線太径化を避けることができ、また電線本来の柔軟性を
維持することができる。
【００１７】しかも、上記電力供給電線１０は、例えば
次の方法によって簡単に製造することが可能である。 導体１１の周囲にシリコンからなる絶縁層１２を押
出し成形し、これを加硫した後、巻取る（電線本体の製
造）。 で製造した電線本体を適当に切断し、その端末を
皮剥ぎ処理する。 ，を行う一方で、耐熱樹脂からなるチューブを
成形しておく。このチューブの内径は上記電線本体の外
径と略同等に設定し、チューブ長さは前記フード内部分
Ａの長さと略同等に設定する。 で製造したチューブ内に電線本体を挿通し、この
電線本体のフード内部分に上記チューブを被着する。
次の方法によって簡単に製造することが可能である。 導体１１の周囲にシリコンからなる絶縁層１２を押
出し成形し、これを加硫した後、巻取る（電線本体の製
造）。 で製造した電線本体を適当に切断し、その端末を
皮剥ぎ処理する。 ，を行う一方で、耐熱樹脂からなるチューブを
成形しておく。このチューブの内径は上記電線本体の外
径と略同等に設定し、チューブ長さは前記フード内部分
Ａの長さと略同等に設定する。 で製造したチューブ内に電線本体を挿通し、この
電線本体のフード内部分に上記チューブを被着する。
【００１８】このような方法によれば、電線本体の製造
とチューブの製造を並行して行うことにより、生産能率
を高めることができる。また、耐熱層１４に相当するチ
ューブのみを先に成形しておくようにしているので、例
えばその成形後に両端を適宜切断する等して、耐熱層１
４の長さを目標長さに正確に合わせることが可能であ
り、これにより、真に耐熱層１４が必要な個所にのみ当
該耐熱層１４を配することができる。
とチューブの製造を並行して行うことにより、生産能率
を高めることができる。また、耐熱層１４に相当するチ
ューブのみを先に成形しておくようにしているので、例
えばその成形後に両端を適宜切断する等して、耐熱層１
４の長さを目標長さに正確に合わせることが可能であ
り、これにより、真に耐熱層１４が必要な個所にのみ当
該耐熱層１４を配することができる。
【００１９】さらに、上記チューブとして、電線本体の
外径よりも大きい内径をもつ熱収縮チューブを製造して
おき、この熱収縮チューブ内に電線本体を挿通した後、
この電線本体のフード内部分Ａもしくはこれと略同等の
部分の位置と上記熱収縮チューブの位置とを合わせ、こ
の位置で熱収縮チューブを加熱して縮径させるようにす
れば、チューブ内への電線本体の挿通作業をより容易に
できるとともに、挿通後はチューブの縮径によって絶縁
層１２の表面に熱収縮チューブを確実に密着させること
ができる利点も得られる。
外径よりも大きい内径をもつ熱収縮チューブを製造して
おき、この熱収縮チューブ内に電線本体を挿通した後、
この電線本体のフード内部分Ａもしくはこれと略同等の
部分の位置と上記熱収縮チューブの位置とを合わせ、こ
の位置で熱収縮チューブを加熱して縮径させるようにす
れば、チューブ内への電線本体の挿通作業をより容易に
できるとともに、挿通後はチューブの縮径によって絶縁
層１２の表面に熱収縮チューブを確実に密着させること
ができる利点も得られる。
【００２０】
【実施例】本発明の実施例及び比較例にかかる電線を前
記図２に示した装置に導入し、フード４内を２００℃の
雰囲気にして４００００時間使用したところ、次のよう
な結果を得ることができた。
記図２に示した装置に導入し、フード４内を２００℃の
雰囲気にして４００００時間使用したところ、次のよう
な結果を得ることができた。
【００２１】
【表１】
【００２２】この表１に示されるように、シリコンとフ
ッ素樹脂等の耐熱樹脂との組み合わせにより、高温雰囲
気下でも長時間に亘って高い耐電圧性を維持できること
が判明した。
ッ素樹脂等の耐熱樹脂との組み合わせにより、高温雰囲
気下でも長時間に亘って高い耐電圧性を維持できること
が判明した。
【００２３】
【発明の効果】以上のように本発明は、フード内に収容
される民生用の高圧放電ランプに電力を供給する電力供
給電線のうち、上記フード内に配線される部分もしくは
これと略同等の部分のみ、シリコン製絶縁層の表面をフ
ッ素樹脂等からなる耐熱層で覆うようにしたものである
ので、上記高圧放電ランプの使用によってフード内温度
が上昇するにもかかわらず、上記シリコン製絶縁層の高
い耐電圧性を長期に亘り維持でき、また、シリコンから
のシロキサンガス発生に起因する照度の低下を防ぐ一
方、フード外の部分では上記耐熱層を省略することによ
り、安価でかつ細径の構造を維持でき、また本来の柔軟
性も確保できる効果がある。
される民生用の高圧放電ランプに電力を供給する電力供
給電線のうち、上記フード内に配線される部分もしくは
これと略同等の部分のみ、シリコン製絶縁層の表面をフ
ッ素樹脂等からなる耐熱層で覆うようにしたものである
ので、上記高圧放電ランプの使用によってフード内温度
が上昇するにもかかわらず、上記シリコン製絶縁層の高
い耐電圧性を長期に亘り維持でき、また、シリコンから
のシロキサンガス発生に起因する照度の低下を防ぐ一
方、フード外の部分では上記耐熱層を省略することによ
り、安価でかつ細径の構造を維持でき、また本来の柔軟
性も確保できる効果がある。
【００２４】そして、上記電力供給電線の製造方法とし
て、上記導体の周囲にシリコンからなる絶縁層を形成し
て電線本体を製造する一方、この電線本体の外径とほぼ
等しい内径を有し、かつ、電線において上記フード内に
配線される領域の長さとほぼ同等の長さをもつ耐熱樹脂
製のチューブを成形しておき、このチューブ内に上記電
線本体の所定部分を挿通することにより当該部分に上記
チューブを被着する方法によれば、上記電線を簡単にか
つ能率よく製造することができ、また、耐熱層をこれに
よる被覆が真に必要な部分にのみ正確に配することがで
きる効果が得られる。
て、上記導体の周囲にシリコンからなる絶縁層を形成し
て電線本体を製造する一方、この電線本体の外径とほぼ
等しい内径を有し、かつ、電線において上記フード内に
配線される領域の長さとほぼ同等の長さをもつ耐熱樹脂
製のチューブを成形しておき、このチューブ内に上記電
線本体の所定部分を挿通することにより当該部分に上記
チューブを被着する方法によれば、上記電線を簡単にか
つ能率よく製造することができ、また、耐熱層をこれに
よる被覆が真に必要な部分にのみ正確に配することがで
きる効果が得られる。
【００２５】特に、上記チューブとして、上記電線本体
の外径よりも大きな内径を有する耐熱樹脂製の熱収縮チ
ューブを成形しておき、この熱収縮チューブ内に上記電
線本体の所定部分を挿通してから上記チューブを加熱し
て縮径させるようにすれば、チューブ内への電線本体の
挿通作業を容易に行うことができ、しかも、挿通後は熱
収縮チューブの熱収縮によって当該熱収縮チューブを確
実に絶縁層表面に密着させることができる効果が得られ
る。
の外径よりも大きな内径を有する耐熱樹脂製の熱収縮チ
ューブを成形しておき、この熱収縮チューブ内に上記電
線本体の所定部分を挿通してから上記チューブを加熱し
て縮径させるようにすれば、チューブ内への電線本体の
挿通作業を容易に行うことができ、しかも、挿通後は熱
収縮チューブの熱収縮によって当該熱収縮チューブを確
実に絶縁層表面に密着させることができる効果が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図１】フード内に電力供給電線が配線されない照明装
置の概要を示す説明図である。
置の概要を示す説明図である。
【図２】フード内に電力供給電線の一部が配線される照
明装置の概要を示す説明図である。
明装置の概要を示す説明図である。
【図３】（ａ）は本発明にかかる高圧放電ランプの電力
供給電線におけるフード内部分以外の部分の断面図、
（ｂ）はフード内部分の断面図である。
供給電線におけるフード内部分以外の部分の断面図、
（ｂ）はフード内部分の断面図である。
２ 高圧放電ランプ ４ フード １０ 高圧放電ランプの電力供給電線 １１ 導体 １２ 絶縁層 １４ 耐熱層
Claims (5)
- 【請求項１】 高圧放電ランプを収容するフードを貫通
する状態で上記高圧放電ランプに接続され、この高圧放
電ランプに電力を供給する高圧放電ランプの電力供給電
線において、導体の周囲にシリコンからなる絶縁層が形
成されることにより電線本体が構成され、かつ、この電
線本体において上記フード内に配線される部分と略同等
の部分のみその絶縁層の表面が上記シリコンよりも耐熱
性の高い樹脂からなる耐熱層で覆われていることを特徴
とする高圧放電ランプの電力供給電線。 - 【請求項２】 請求項１記載の高圧放電ランプの電力供
給電線において、上記耐熱層がフッ素樹脂もしくはポリ
イミド樹脂からなることを特徴とする高圧放電ランプの
電力供給電線の製造方法。 - 【請求項３】 請求項１または２記載の高圧放電ランプ
の電力供給電線を製造するための方法であって、上記導
体の周囲にシリコンからなる絶縁層を形成して電線本体
を製造する一方、この電線本体の外径とほぼ等しい内径
を有し、かつ、電線において上記フード内に配線される
領域の長さとほぼ同等の長さをもつ耐熱樹脂製のチュー
ブを成形しておき、このチューブ内に上記電線本体を挿
通することによりこの電線本体において上記フード内に
配線される部分と略同等の部分に上記チューブを被着す
ることを特徴とする高圧放電ランプの電力供給電線の製
造方法。 - 【請求項４】 請求項３記載の高圧放電ランプの電力供
給電線の製造方法において、上記チューブとして、上記
電線本体の外径よりも大きな内径を有する耐熱樹脂製の
熱収縮チューブを成形しておき、この熱収縮チューブ内
に上記電線本体の所定部分を挿通してから上記チューブ
を加熱して縮径させることを特徴とする高圧放電ランプ
の電力供給電線の製造方法。 - 【請求項５】 光源である高圧放電ランプと、この高圧
放電ランプを収容するフードと、このフードを貫通する
状態で上記高圧放電ランプに接続され、この高圧放電ラ
ンプに電力を供給する電力供給電線とを備えた照明装置
において、上記電力供給電線の本体が、導体の周囲にシ
リコンからなる絶縁層が形成されてなり、かつ、この電
線本体において上記フード内に配線される部分と略同等
の部分のみその絶縁層の表面が上記シリコンよりも耐熱
性の高い樹脂からなる耐熱層で覆われていることを特徴
とする高圧放電ランプを用いた照明装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8198985A JPH1040746A (ja) | 1996-07-29 | 1996-07-29 | 高圧放電ランプの電力供給電線及びその製造方法並びに高圧放電ランプを用いた照明装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8198985A JPH1040746A (ja) | 1996-07-29 | 1996-07-29 | 高圧放電ランプの電力供給電線及びその製造方法並びに高圧放電ランプを用いた照明装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1040746A true JPH1040746A (ja) | 1998-02-13 |
Family
ID=16400203
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8198985A Abandoned JPH1040746A (ja) | 1996-07-29 | 1996-07-29 | 高圧放電ランプの電力供給電線及びその製造方法並びに高圧放電ランプを用いた照明装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1040746A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN100405507C (zh) * | 2006-02-20 | 2008-07-23 | 关铿强 | 电感式荧光灯线路的启辉器连接导线 |
| JP2011076783A (ja) * | 2009-09-29 | 2011-04-14 | Kaixen Co Ltd | ゼノンランプを内装した照明装置 |
-
1996
- 1996-07-29 JP JP8198985A patent/JPH1040746A/ja not_active Abandoned
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN100405507C (zh) * | 2006-02-20 | 2008-07-23 | 关铿强 | 电感式荧光灯线路的启辉器连接导线 |
| JP2011076783A (ja) * | 2009-09-29 | 2011-04-14 | Kaixen Co Ltd | ゼノンランプを内装した照明装置 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20040220 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040224 |
|
| A762 | Written abandonment of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A762 Effective date: 20040318 |