JPH1039892A - 音声認識方法及び音声認識装置 - Google Patents

音声認識方法及び音声認識装置

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JPH1039892A
JPH1039892A JP8194820A JP19482096A JPH1039892A JP H1039892 A JPH1039892 A JP H1039892A JP 8194820 A JP8194820 A JP 8194820A JP 19482096 A JP19482096 A JP 19482096A JP H1039892 A JPH1039892 A JP H1039892A
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Toshifumi Kato
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 過去の誤認識を考慮することで同じ認識誤り
を繰り返さないようにして認識精度を向上させることが
できながら、利用者が誤認識であることのみを明確な動
作で通知することが不要にでき、利用者の利便を向上さ
せる。 【解決手段】 入力された音声データに対して辞書部3
1b内に記憶されている辞書データを用いて照合を行
い、その照合結果により定まった上位比較対象パターン
を、対話制御部32の候補決定部32aへ通知する。候
補決定部32aでは、通知された上位比較対象パターン
に対し、記憶部32bに記憶されている除外パターンを
削除して最終的な認識結果としての上位比較対象パター
ンを決定する。確定指示をするまでは、利用者が正しい
地名を繰り返し音声入力するだけで前回の認識結果であ
る地名が自動的に除外パターンとなった状態で認識処理
されるため、同じ誤認識は繰り返されず精度が向上しな
がら利便も向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、音声認識方法及び
音声認識装置に関し、例えばナビゲーションシステムに
おける目的地の設定や空調システムにおける設定温度を
音声によって入力できるようにする場合などに有効な音
声認識の方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、入力された音声を予め記憶さ
れている複数の比較対象パターン候補と比較し、一致度
合の高いものを認識結果とする音声認識方法あるいはそ
の方法を用いた装置が既に実用化されている。但し、現
在の認識技術ではその認識結果が完全に正確なものとは
限らない。例えばナビゲーションシステムにおいて設定
すべき目的地を利用者が地名を音声で入力するために音
声認識装置を用いる場合を考える。利用者は例えば「愛
知県刈谷市昭和(ショーワ)町」と設定したいためにそ
の地名を音声で入力した場合に、例えば「愛知県刈谷市
松栄(ショーエー)町」と誤って認識してしまうことが
考えられる。そして、このような誤認識には所定の傾向
があり、発音の似た単語などが誤って認識され易い。つ
まり、上述の「愛知県刈谷市昭和町」は、誤認識される
場合にはいつも「愛知県刈谷市松栄町」になるといった
ようなことである。
【0003】このような誤認識が生じることを念頭にお
いたものとして、複数の上位候補を提示して最終的な決
定を利用者に委ねる方法も普通に用いられている。つま
り、上位候補として上述の「愛知県刈谷市昭和町」及び
「愛知県刈谷市松栄町」、あるいはその他の地名も含め
て提示する。しかしこの場合は複数候補からの選択を利
用者がしなくてはならない。また表示装置の画面に候補
を表示させるといった方法が採れない場合には、例えば
音声で全て読み上げるといったような方法となり、提示
及び利用者の対処がしづらいといった不都合がある。
【0004】また、特開平1−154098号公報に
は、認識結果の合否を利用者が入力する入力手段を持
ち、前回の認識結果が誤認識であった場合にはその認識
結果(例えば単語)を次回の認識に用いる辞書から除外
する、あるいは次回の認識結果候補から前回の認識結果
を除外して最終的な認識結果を決定するという音声認識
装置が提案されている。この装置では、認識結果が誤っ
ている場合、利用者が「誤認識ボタン」を操作したり
「いいえ」という音声を入力してしたりすることで誤認
識であることを通知する構成である。その後、利用者が
もう一度「愛知県刈谷市昭和町」と言い直して音声入力
する。音声認識装置では、前回の誤った認識結果であっ
た「愛知県刈谷市松栄町」を認識に用いる辞書から除外
した上で今回の認識を行なうことにより、同じ誤りを繰
り返すことを回避するのである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように、上述の特
開平1−154098号公報記載の音声認識装置によれ
ば、似ているために誤って認識してしまい易いカテゴリ
の単語等が一時的に辞書から除外された上で認識処理を
実行するため、同じ誤りを繰り返すことが回避され、言
い直した場合の認識性能が向上する。
【0006】しかしながら、この従来装置の場合には、
上述したように認識結果が誤っていることを音声認識装
置側に利用者が通知する明確な動作が必要となってく
る。つまり、利用者が「誤認識ボタン」を操作したり
「いいえ」という音声を入力するという動作である。そ
のため、誤認識が複数回連続してしまうと、認識結果が
誤っていることを音声認識装置側に利用者が通知する明
確な動作がその都度必要となり、面倒である。特に、カ
ーナビゲーションシステムにおいて目的地等を音声で入
力しようとするためにこの音声認識装置を用いた場合な
どを想定すると、運転中の利用者にとって音声入力でき
ることは非常に便利ではあるが、誤認識の度に「誤認識
ボタン」の操作や「いいえ」という音声入力が必要とな
ってくるのは、面倒であると共に、車両の運転という優
先度のより高い操作への集中度合を下げてしまう可能性
があり、好ましいことではない。
【0007】本発明は、このような問題を解決して、過
去の誤認識を考慮することで同じ認識誤りを繰り返さな
いようにして認識精度を向上させることができながら、
利用者が誤認識であることのみを明確な動作で通知する
ことが不要にでき、利用者の利便を向上させることを目
的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】本発明の
音声認識方法によれば、一度認識結果が報知された後の
所定期間内に再度音声入力がなされ、その入力音声が前
回の認識結果と同じ所定のカテゴリに属する場合には、
前回の認識結果及びそれを実質的同一と見なされるもの
に対応する比較対象パターンを除外して認識結果を決定
する。この比較対象パターンを除外して認識結果を決定
する方法としては、例えば次回の認識処理において、除
外すべき比較対象パターンを予め比較対象パターン候補
から除外した上で比較をするようにしてもよいし、ある
いは比較する際には前回と同様とし、その比較結果とし
ての比較対象パターン候補から除外すべき比較対象パタ
ーンを除外して最終的な認識結果を決定するようにして
もよい。
【0009】このようにすることで、今回の認識処理に
おいては、前回の認識結果及びそれを実質的同一と見な
されるものに対応する比較対象パターンが認識結果とし
て得られることはない。つまり、再度音声入力がなさ
れ、その入力音声が前回の認識結果と同じ所定のカテゴ
リに属する場合というのは、前回の認識結果が利用者の
意図したものと異なっている誤認識である場合が考えら
れるため、本方法によれば、同じ誤認識を繰り返さない
という利点がある。
【0010】そして、上述の特開平1−154098号
公報記載の音声認識と比較しても次のような利点があ
る。つまり、この公報記載の場合には、認識結果が誤っ
ていた場合には、利用者自身が「誤認識ボタン」を操作
したり「いいえ」という音声を入力して音声認識装置側
に通知する明確な動作と行った後で、再度、言い直すこ
とになっていたため、誤認識が複数回連続してしまう
と、認識結果が誤っていることを音声認識装置側に利用
者が通知する明確な動作がその都度必要となり、面倒で
あった。これに対して、本発明方法によれば、認識結果
が誤っていた場合でも、利用者が誤認識であることのみ
を明確な動作で通知する必要がなく、そのまま言い直す
だけでよい。それでいて、過去の誤認識を考慮すること
で同じ認識誤りを繰り返さないようにして認識精度を向
上させることができるため、利用者の利便の向上の点で
優れている。
【0011】特に、カーナビゲーションシステムの目的
地等を音声で入力しようとするためにこの音声認識装置
を用いた場合などを想定すると、運転中の利用者にとっ
て音声入力できることは非常に便利ではあるが、上記公
報記載の発明のように、誤認識の度に「誤認識ボタン」
の操作や「いいえ」という音声入力が必要となってくる
のは好ましくないため、直接言い直しの動作につなげる
ことのできる本発明方法はこのような状況において非常
に有効である。
【0012】なお、認識結果の報知後に所定の確定指示
がなされた場合には、その認識結果を確定したものとし
て所定の確定後処理へ移行する。この「所定の確定後処
理」とは、例えばナビゲーションシステムに用いられた
場合には、認識結果としての目的地を設定する処理自体
あるいは目的地設定処理を実行する装置側へその目的地
を設定するよう指示する処理などが考えられる。また、
認識結果の報知後の「所定の確定指示」に関しては、や
はり音声で入力(例えば「はい」と発声することで入
力)したり、確定ボタンのようなスイッチ類の操作によ
って指示したりすることが考えられる。
【0013】また、本発明方法では、比較対象パターン
を除外して認識結果を決定する場合の条件として、認識
結果を報知した後の所定期間内に再度音声入力がなされ
ることを挙げているが、この「所定期間内」としては、
認識結果の報知後に前記所定の確定指示がなされるまで
とすることが考えられる。つまり、確定指示がなされて
所定の確定後処理へ移行するということは正しい認識結
果であったことを意味するため、次回の音声入力につい
ての最初の認識処理については、比較対象パターンを除
外しないで行なうことが好ましいからである。
【0014】さらに、前記認識結果の報知に関しては、
例えば請求項3に示すように、音声発生装置から、認識
結果の内容を音声にて出力することにより行うことが考
えられる。カーナビゲーションシステムなどの車載機器
用として用いる場合には、音声で出力されれば、ドライ
バーは視点を表示装置にずらしたりする必要がないの
で、安全運転のより一層の確保の点では有利であると言
える。但し、音声出力に限定されるものではなく、画面
上に文字または記号を表示できる表示装置に、認識結果
の内容を、文字または記号による画像にて表示すること
により行ったり、音声及び画像の両方にて報知するよう
にしてもよいし、それら以外の報知の手法を採用しても
よい。車載機器として適用する場合に音声出力が有利で
あることを述べたが、もちろん車両が走行中でない状況
もあるので、音声及び画像の両方で報知すれば、ドライ
バーは表示による確認と音声による確認との両方が可能
となる。
【0015】上述した音声認識方法を装置として構成し
た場合には、例えば、請求項4のような構成を挙げるこ
とができる。利用者が音声入力手段を介して音声を入力
すると、認識手段は、その入力音声を、予め辞書手段に
記憶されている複数の比較対象パターン候補と比較して
一致度合の高いものを認識結果とし、報知手段がその認
識結果を報知する。そして、認識結果が報知された後に
所定の確定指示がなされた場合には、確定後処理手段
が、その認識結果を確定したものとして所定の確定後処
理を実行する。「所定の確定指示」及び「所定の確定後
処理」については上述したので省略する。
【0016】そして、認識結果を報知した後の所定期間
内に音声入力手段を介して音声入力がなされ、その入力
音声が前回の認識結果と同じ所定のカテゴリに属する場
合、認識手段は、前回の認識結果及び当該認識結果と実
質的同一と見なされるものに対応する比較対象パターン
を除外して認識結果を決定する。
【0017】したがって、本音声認識装置によれば、認
識結果が誤っていた場合でも、利用者が誤認識であるこ
とのみを明確な動作で通知する必要がなく、そのまま言
い直すだけでよく、それでいて、過去の誤認識を考慮す
ることで同じ認識誤りを繰り返さないようにして認識精
度を向上させることができるため、利用者の利便が向上
する。
【0018】なお、上述したように、確定指示がなされ
て所定の確定後処理へ移行するということは正しい認識
結果であったことを意味するため、次回の音声入力につ
いての最初の認識処理については、比較対象パターンを
除外しないで行なうことが好ましい。したがって、請求
項5に示すように、認識手段が比較対象パターンを除外
して認識結果を決定することの許容される所定期間は、
認識結果の報知後に所定の確定指示がなされるまでとす
ることが考えられる。
【0019】また、請求項6に示すように、報知手段
が、音声を出力することにより報知する手段であれば、
認識結果の内容が音声として報知手段から出力されるこ
ととなる。このように音声で出力されれば、例えば車載
機器用として用いた場合に、認識結果の確認のためにド
ライバーが視点を移動する必要がないので、一層の安全
運転に貢献できる。報知手段については、それ以外に
も、画面上に文字または記号を表示することにより報知
する手段が考えられる。
【0020】もちろん、報知手段を、音声を出力するこ
とにより報知すると共に画面上に文字または記号を表示
することにより報知するようにしてもよい。また、請求
項4〜6のいずれか記載の音声認識装置をナビゲーショ
ンシステム用として用いる場合には、請求項7に示すよ
うに構成することが考えられる。
【0021】すなわち、音声入力手段は、ナビゲーショ
ンシステムがナビゲート処理をする上で指定される必要
のある所定のナビゲート処理関連情報の指示を、利用者
が音声にて入力するために用いる。そして、確定後処理
手段による所定の確定後処理は、ナビゲーションシステ
ムに対するナビゲート処理関連情報の指示を含むものと
する。この場合の「所定のナビゲート処理関連情報」と
しては、目的地が代表的なものとして挙げられるが、そ
れ以外にもルート探索に関する条件選択など、ナビゲー
ト処理をする上で指定の必要のある指示が含まれる。
【0022】そしてこの場合は、認識結果としてのナビ
ゲート処理関連情報を報知することとなるが、その報知
後の所定期間内に再度ナビゲート処理関連指示が音声入
力された場合には、前回の認識結果と同じカテゴリであ
ると判断し、認識手段は、前回の認識結果としてのナビ
ゲート処理関連情報及び当該ナビゲート処理関連情報と
実質的同一と見なされるものに対応する比較対象パター
ンを除外して認識結果を決定する。
【0023】目的地のように単語のみで構成されること
の多い場合にはナビゲート処理関連情報そのものだけと
なるが、条件選択などにおいては、例えば「使用しな
い」が標準パターンであったとしても、「使わない」あ
るいは「不使用」という言葉でも対処できるようにして
おくことが好ましいので、このように実質的同一、つま
り同一の指示を意味していると見なされる場合にも除外
して認識結果を決定することで、余分な誤認識の繰り返
しをより好適に防止することができる。
【0024】なお、このようにナビゲーションシステム
を前提して構成する場合には、報知手段を画面上に文字
または記号を表示することにより報知する手段として構
成すると共に、その報知手段を、ナビゲーションシステ
ムの地図情報を表示するための表示手段と兼ねさせても
よい。もちろん、兼用させずに別個に構成しても構わな
い。また、この場合の音声認識装置は、ナビゲーション
システム自体に含めても構わないし、別体とし、その他
の機器にも対応する汎用装置として構成してもよい。そ
して、ナビゲーションシステムにおいて地図情報が利用
されるため、辞書手段はその地図情報中の地名情報など
の必要な情報のみを読み出して記憶しておくようにすれ
ばよい。
【0025】一方、請求項4〜6のいずれか記載の音声
認識装置を空調システム用として用いる場合には、請求
項8に示すように構成することが考えられる。すなわ
ち、音声入力手段は、空調システムにおける空調状態関
連指示を利用者が音声にて入力するために用いる。確定
後処理手段による所定の確定後処理は、空調システムに
対する空調状態関連指示を含むものとする。この場合の
「空調状態関連情報」は、設定温度や空調モード選択
(冷房・暖房・ドライ)、あるいは風向モード選択とい
った種々の指示に対応したものが考えられる。そして、
この場合にも、認識結果としての空調状態関連情報を報
知した後の所定期間内に再度空調状態関連指示が音声入
力された場合には、認識手段が、前回の認識結果として
の空調状態関連情報及び当該空調状態関連情報と実質的
同一と見なされるものに対応する比較対象パターンを除
外して認識結果を決定する。
【0026】空調状態関連情報そのものだけでなく、そ
の空調状態関連情報と実質的同一と見なされるものにつ
いても除外しているのは、上記ナビゲーションシステム
を前提とした場合と同様の理由である。例えば、温度設
定を指示する場合を考えてみると、設定したい温度その
ものを指示する場合もあれば、現在の設定温度からの変
更を指示する場合も考えられる。例えば、利用者が「気
温を2度下げる」と発声したにも関わらず「気温を5度
下げる」と誤認識した場合、除外するものとしては、
「気温を5度下げる」だけでなく、それと同一の意味と
見なされるもの、例えば「5度下げる」あるいは「5度
冷やす」といったものも全て含めて除外するのである。
【0027】なお、上述のナビゲーションシステム及び
空調システムは、例えば携帯型ナビゲーション装置や屋
内用空調装置などのように、車載機器として用いられる
場合だけではない。但し、これまで説明したように車載
機器用として用いる場合には利用者がドライバーである
ことが考えられ、その場合には運転自体が最重要であ
り、それ以外の車載機器については、なるべく運転に支
障がないことが好ましい。したがって、車載機器として
のナビゲーションシステムや空調システムを前提とした
音声認識装置の場合には、より一層の利点がある。もち
ろん、このような視点で考えるならば、ナビゲーション
システムや空調システム以外の車載機器に対しても同様
に利用することができる。例えば、カーオーディオ機器
などは有効である。また、いわゆるパワーウインドウの
開閉やミラー角度の調整などを音声によって指示するよ
うな構成を考えれば、そのような状況でも有効である。
【0028】また、車載機器用とした場合にはそれ特有
の利点があることは述べたが、本発明の音声認識方法あ
るいは装置の適用先としては、利用者がスイッチ操作や
音声入力等によって指示したものを受けて制御装置が間
接的に対象物を操作・制御しているような物であれば同
様に考えられる。
【0029】
【発明の実施の形態】
[実施の形態1]図1は本発明の実施の形態1としての
カーナビゲーションシステム2の全体構成を示すブロッ
ク図である。本カーナビゲーションシステム2は、位置
検出器4、地図データ入力器6、操作スイッチ群8、こ
れらに接続された制御回路10、制御回路10に接続さ
れた外部メモリ12、表示装置14及びリモコンセンサ
15及び音声認識装置30を備えている。尚、制御回路
10は通常のコンピュータとして構成されており、内部
には、CPU、ROM、RAM、I/O及びこれらの構
成を接続するバスラインが備えられている。
【0030】位置検出器4は、周知の地磁気センサ1
6、ジャイロスコープ18、距離センサ20、及び衛星
からの電波に基づいて車両の位置を検出するGPS(Gl
obalPositioning System)のためのGPS受信機22を
有している。これらのセンサ等16,18,20,22
は各々が性質の異なる誤差を持っているため、複数のセ
ンサにより、各々補間しながら使用するように構成され
ている。なお、精度によっては上述した内の一部で構成
してもよく、更に、ステアリングの回転センサ、各転動
輪の車輪センサ等を用いてもよい。
【0031】地図データ入力器6は、位置検出の精度向
上のためのいわゆるマップマッチング用データ、地図デ
ータ及び目印データを含む各種データを入力するための
装置である。媒体としては、そのデータ量からCD−R
OMを用いるのが一般的であるが、メモリカード等の他
の媒体を用いても良い。
【0032】表示装置14はカラー表示装置であり、表
示装置14の画面には、位置検出器4から入力された車
両現在位置マークと、地図データ入力器6より入力され
た地図データと、更に地図上に表示する誘導経路や後述
する設定地点の目印等の付加データとを重ねて表示する
ことができる。
【0033】また、本カーナビゲーションシステム2
は、リモートコントロール端末(以下、リモコンと称す
る。)15aを介してリモコンセンサ15から、あるい
は操作スイッチ群8により目的地の位置を入力すると、
現在位置からその目的地までの最適な経路を自動的に選
択して誘導経路を形成し表示する、いわゆる経路案内機
能も備えている。このような自動的に最適な経路を設定
する手法は、ダイクストラ法等の手法が知られている。
操作スイッチ群8は、例えば、表示装置14と一体にな
ったタッチスイッチもしくはメカニカルなスイッチ等が
用いられ、各種入力に使用される。
【0034】そして、音声認識装置30は、上記操作ス
イッチ群8あるいはリモコン15aが手動操作により目
的地などを指示するために用いられるのに対して、利用
者が音声で入力することによっても同様に目的地などを
指示することができるようにするための装置である。
【0035】この音声認識装置30は、「認識手段」及
び「確定後処理手段」としての音声認識部31及び対話
制御部32と、音声合成部33と、音声入力部34と、
「音声入力手段」としてのマイク35と、PTT(Push
-To-Talk)スイッチ36と、「報知手段」としてのスピ
ーカ37とを備えている。
【0036】音声認識部31は、音声入力部34から入
力された音声データを、対話制御部32からの指示によ
り入力音声の認識処理を行い、その認識結果を対話制御
部32に返す。対話制御部32は、その認識結果及び自
身が管理する内部状態から、音声合成部33への応答音
声の発声指示や、システム自体の処理を実行する制御回
路10に対して例えばナビゲート処理のために必要な目
的地を通知して設定処理を実行させるよう指示する処理
を実行する。このような処理が確定後処理であり、結果
として、この音声認識装置30を利用すれば、上記操作
スイッチ群8あるいはリモコン15aを手動しなくて
も、音声入力によりナビゲーションシステムに対する目
的地の指示などが可能となるのである。
【0037】また前記音声入力部34は、マイク35に
て取り込んだ周囲の音声をデジタルデータに変換して音
声認識部31に出力するものであり、本実施形態におい
ては、利用者がPTTスイッチ36を押しながらマイク
35を介して音声を入力するようにされている。つま
り、PTTスイッチ36が押されていない場合には、音
声入力部34は音声認識部31へ音声データを出力しな
いようにされている。
【0038】ここで、音声認識部31と対話制御部32
についてさらに説明する。図2は、この音声認識部31
と対話制御部32の構成をさらに詳しく示したものであ
り、(A),(B)の2つの構成例を説明する。まず、
図2(A)に示す構成では、音声認識部31が照合部3
1aと辞書部31bとで構成されており、対話制御部3
2が候補決定部32a、記憶部32b及び後処理部32
cで構成されている。
【0039】音声認識部31においては、照合部31a
が、音声入力部34から取得した音声データに対し、辞
書部31b内に記憶されている辞書データを用いて照合
を行ない、詳しくは複数の比較対象パターン候補と比較
して一致度の高い上位比較対象パターンを対話制御部3
2の候補決定部32aへ出力する。そして候補決定部3
2aでは、この上位比較対象パターンに対し、記憶部3
2bに記憶されている除外すべき比較対象パターンを削
除して最終的な認識結果としての上位比較対象パターン
を決定する。それと共に、記憶部32bに、次回の認識
にて除外すべき比較対象パターンを除外パターンとして
記憶させたり、あるいは所定の確定指示がなされた場合
には記憶されている除外パターンをクリアしたりする処
理を行なう。
【0040】そして、後処理部32cでは、例えば上記
所定の確定指示がなされた場合に制御回路10へデータ
を送って所定の処理をするように指示する「確定後処
理」を実行したり、あるいは音声合成部33へ音声デー
タを送って発音させるように指示する処理を実行する。
なお、この場合の制御回路10へ送るデータとしては、
最終的な認識結果としての上位比較対象パターンの全て
でもよいし、あるいはその内の最上位のものだけでもよ
い。
【0041】一方、図2(B)に示す構成では、音声認
識部31が照合部131aと辞書部131bとで構成さ
れており、対話制御部32が記憶部132a、辞書制御
部132b及び後処理部132cで構成されている。上
記図2(A)に示す構成では、対話制御部32の候補決
定部32aが照合部31aからの照合結果を得て、記憶
部32b内の辞書データに基づいて候補を決定していた
が、図2(B)の構成では、照合部131aからの照合
結果が対話制御部32の記憶部132a及び後処理部1
32cへ出力され、辞書制御部132bが音声認識部3
1における認識処理に先だって、記憶部132aに記憶
されている除外パターンを、辞書部131b内の辞書デ
ータから一時的に削除あるいは利用しないように制御す
る。照合部131aは、その状態での辞書部131b内
の辞書データを用いて照合を行い、上位比較対象パター
ンを後処理部132c及び記憶部132aへ出力するこ
ととなる。記憶部132aでは、次回の認識にて除外す
べき比較対象パターンを除外パターンとして記憶させる
か、あるいは所定の確定指示がなされた場合には記憶さ
れている除外パターンをクリアするかの処理を行なう。
【0042】なお、後処理部132cの動作は、上記図
2(A)の場合と同様なので、ここでは説明を省略す
る。次に、本実施形態1のカーナビゲーションシステム
2の動作について説明する。なお、音声認識装置30に
関係する部分が特徴であるので、カナビゲーションシス
テムとしての一般的な動作を簡単に説明した後、音声認
識装置30に関係する部分の動作について詳しく説明す
ることとする。
【0043】カーナビゲーションシステム2の電源オン
後に、表示装置14上に表示されるメニューから、ドラ
イバーがリモコン15a(操作スイッチ群8でも同様に
操作できる。以後の説明においても同じ)により、案内
経路を表示装置14に表示させるために経路情報表示処
理を選択した場合、あるいは、音声認識装置30を介し
て希望するメニューをマイク35を介して音声入力する
ことで、対話制御部32から制御回路10へ、リモコン
15aを介して選択されるのを同様の指示がなされた場
合、次のような処理を実施する。
【0044】すなわち、ドライバーが表示装置14上の
地図に基づいて、音声あるいはリモコンなどの操作によ
って目的地を入力すると、GPS受信機22から得られ
る衛星のデータに基づき車両の現在地が求められ、目的
地と現在地との間に、ダイクストラ法によりコスト計算
して、現在地から目的地までの最も短距離の経路を誘導
経路として求める処理が行われる。そして、表示装置1
4上の道路地図に重ねて誘導経路を表示して、ドライバ
ーに適切なルートを案内する。このような誘導経路を求
める計算処理や案内処理は一般的に良く知られた処理で
あるので説明は省略する。
【0045】次に、音声認識装置30における動作につ
いて、上述の経路案内のための目的地を音声入力する場
合を例にとって説明する。図3は、その場合の音声認識
部31及び対話制御部32における処理を示すフローチ
ャートである。まず最初のステップS10においては音
声入力があるかどうかを判断する。
【0046】音声入力があれば、S20へ移行して音声
認識処理を実行する。この音声認識処理については後で
詳述することとして、続くS30では、S20での音声
認識処理による認識結果が、「はい」という音声入力で
あるかどうかを判断する。そして、「はい」という音声
入力でなければ(S30:NO)、続くS40にて認識
結果が所定カテゴリに属するものであるかどうかを判断
する。ここでは経路案内のための目的地を設定する処理
を前提としているので、この所定カテゴリとは、地名に
関するカテゴリである。
【0047】この所定カテゴリであれば(S40:YE
S)、S50へ移行して、その認識結果を除外すべき比
較対象パターン(以下、除外パターンと称す。)として
記憶部32b(図2参照)に記憶させる。そして、続く
S60にて、音声応答処理を実行する。これは、音声合
成部33及びスピーカを介して認識結果を音声として出
力する処理である。
【0048】一方、所定カテゴリでなければ(S40:
NO)、S70へ移行してその他の処理を実行する。S
30あるいはS70の処理の後はS10へ戻って、処理
を繰り返す。また、S30で肯定判断、すなわち認識結
果が「はい」という音声入力であった場合には、S80
へ移行して認識結果を確定する。そして続くS90に
て、所定の確定後処理を実行する。この場合の確定後処
理とは、認識結果としての「経路案内のための目的地」
に関するデータを、制御回路10へ(図1参照)へ出力
する処理などとなる。
【0049】このような確定後処理が終了した後は、S
100へ移行して、S50の処理で記憶部32bに記憶
されていた除外パターンをクリアする。その後、S10
へ戻る。次に、上記S20での音声認識処理の詳細につ
いて説明する。なお、この音声認識処理は、音声認識部
31及び対話制御部32が図2(A)の構成の場合と、
図2(B)の構成の場合とで処理手順が多少異なるた
め、それぞれの場合を分けて説明する。
【0050】最初に図2(A)に示す構成の場合の処理
を説明する。まず、取得した音声データに対して辞書部
31b内に記憶されている辞書データを用いて照合を行
なう。そしてその照合結果により定まった上位比較対象
パターンを、対話制御部32の候補決定部32aへ通知
する。候補決定部32aでは、通知された上位比較対象
パターンに対して、S50の処理によって記憶部32b
に記憶されている除外パターンを削除した上で、最終的
な認識結果としての上位比較対象パターンを決定する。
これにより認識結果が決定される。なお、上述の図3の
処理にて説明したように、確定はS80の処理によって
行われるため、ここでは一応の決定ということとなる。
【0051】次に図2(B)に示す構成の場合の処理を
説明する。この場合は、辞書制御部132bが音声認識
部31における認識処理に先だって、図3のS50の処
理で記憶部132aに記憶された除外パターンを、辞書
部131b内の辞書データから一時的に削除あるいは利
用しないように制御する。その後、照合部131aは、
取得した音声データに対して辞書部131b内に記憶さ
れている辞書データを用いて照合する。
【0052】さらに、この場合は、照合部131aが図
3のS30〜S50及びS80,S100に相当する処
理まで実行することとなる。つまり、「はい」という音
声入力がされたと判断した場合(S30:YES)に
は、その認識結果を確定して(S80)、後処理部13
2cへ認識結果を送出し、S100に相当する処理とし
て、記憶部132aに記憶されている除外パターンをク
リアさせる処理を行なうこととなる。また、所定カテゴ
リであった場合(S40:YES)の、認識結果を除外
パターンとして記憶部132aへ記憶させるまでの処理
も実行することとなる。
【0053】以上が、経路案内のための目的地を音声入
力する場合を例にとった場合の動作説明であるが、本発
明の音声認識に係る特徴をより明確に理解するために、
目的地として「愛知県刈谷市昭和(ショーワ)町」を指
定するという具体例で説明を続ける。
【0054】利用者がマイク35を介して「愛知県刈谷
市昭和町」と音声入力したとする。音声認識の精度が1
00%でない場合には誤認識してしまう可能性がある。
例えば「愛知県刈谷市松栄(ショーエー)町」と誤って
認識してしまった場合には、音声認識装置30はその音
声をスピーカ37を介して出力する。
【0055】これにより利用者は誤って認識されている
ことが判るので、再度「愛知県刈谷市昭和町」と音声入
力する。この場合の音声入力に対する処理においては、
前回の音声入力に対応する一連の処理において図3のS
50に示すように認識結果が除外パターンとして記憶さ
れている。そのため、例えば図2(A)に示す構成であ
れば、今回の音声認識処理の際には、「愛知県刈谷市松
栄町」が照合部31aからの照合結果として候補決定部
32aに通知されたとしても、記憶部32bには「愛知
県刈谷市松栄町」が記憶されているので、候補決定部3
2aにおいてそれが除外されることとなる。一方、図2
(B)に示す構成であれば、記憶部132aに記憶され
ている「愛知県刈谷市松栄町」が辞書制御部132bの
制御によって辞書部131b内の辞書データから自動的
に除外された状態で照合部131aによる照合が実施さ
れる。したがって、再度「愛知県刈谷市松栄町」が認識
結果とされることは決してなく、認識精度は向上する。
【0056】さらに、今回もまた誤認識があり、例えば
「愛知県刈谷市大正(タイショー)町」と認識してしま
った場合には、利用者が再度「愛知県刈谷市昭和町」と
音声入力することによって、この場合の音声認識処理の
際には、「愛知県刈谷市松栄町」に加えて「愛知県刈谷
市大正町」が自動的に除外される。したがって、「愛知
県刈谷市松栄町」及び「愛知県刈谷市大正町」が認識結
果とされることは決してなく、認識精度は向上する。
【0057】そして、今度は正しく認識して「愛知県刈
谷市昭和町」と応答してきた場合には、利用者が「は
い」と音声入力することで、図3のS90の確定後処理
として、制御回路10(図1参照)にその「愛知県刈谷
市昭和町」が目的地として通知される。これにより、制
御回路10は、「愛知県刈谷市昭和町」を目的地として
設定し、その後の所定の経路案内処理を実行することと
なる。なお、「はい」という音声入力がされて確定後処
理がされているので、次回の認識処理においては、「愛
知県刈谷市松栄町」及び「愛知県刈谷市大正町」は除外
されることなく、比較対象パターンとして適格を有する
こととなる。
【0058】なお、従来技術として提示した特開平1−
154098号公報記載の音声認識装置と比較した利点
を確認しておく。この公報記載の場合には、認識結果が
誤っていた場合には、利用者自身が「誤認識ボタン」を
操作したり「いいえ」という音声を入力して音声認識装
置側に通知する明確な動作と行った後で、再度、言い直
すことになっていたため、誤認識が複数回連続してしま
うと、認識結果が誤っていることを音声認識装置側に利
用者が通知する明確な動作がその都度必要となり、面倒
であった。
【0059】これに対して、本カーナビゲーションシス
テム2における音声認識装置30によれば、認識結果が
誤っていた場合でも、利用者が誤認識であることのみを
明確な動作で通知する必要がなく、そのまま言い直すだ
けでよい。つまり、上記具体例で言えば、「愛知県刈谷
市松栄町」と誤認識された場合でも、利用者自身が「誤
認識ボタン」を操作したり「いいえ」という音声を入力
する必要がなく、再度「愛知県刈谷市昭和町」と音声入
力するだけでよいのである。
【0060】つまり、過去の誤認識を考慮することで同
じ認識誤りを繰り返さないようにして認識精度を向上さ
せることができるという利点を保持したまま、認識結果
が誤っていた場合でも、利用者が誤認識であることのみ
を明確な動作で通知する必要がなく、そのまま言い直す
だけでよいため、利用者の利便の向上の点で優れている
のである。
【0061】また、本実施形態では、図3に示すよう
に、「はい」という音声入力がされ(S30:YE
S)、確定後処理(S90)がされた後でS100に
て、除外パターンをクリアしている。つまり、確定指示
がなされて所定の確定後処理へ移行するということは正
しい認識結果であったことを意味するため、次回の音声
入力についての最初の認識処理については、除外パター
ンがない状態で始めることによって、適切な認識処理が
行えるのである。なお、本実施形態では、「報知手段」
としてスピーカ37を用い、音声出力により認識結果を
報知するようにしたが、このように音声で出力されれ
ば、認識結果の確認のためにドライバーが視点を移動す
る必要がないので、一層の安全運転に貢献できる。つま
り、ナビゲーションシステムを車載機器用として用いて
いるので、このような音声出力には利点がある。もちろ
ん、画面上に文字または記号を表示することにより認識
結果を報知してもよいし、音声を出力することにより報
知すると共に画面上に文字または記号を表示することに
より報知するようにしてもよい。そして、画面上に認識
結果を表示させる場合には、ナビゲーションシステムの
地図情報を表示するための表示装置14(図1参照)に
表示させるような構成を採用することもできる。
【0062】なお、上記図3のS40の処理において
は、認識結果が所定カテゴリに属するものであるかどう
かを判断するものとし、その所定カテゴリとは目的地の
設定を前提にするため地名に関するカテゴリであると説
明した。しかしながら、本発明の主旨はこのような地名
等に限定されるものではなく、抽象的に言えば、認識結
果を出力し、利用者の確認を得てから正式に確定する必
要があるような情報に関するカテゴリということであ
る。具体的に上述のカーナビゲーションシステム2で言
うならば、ナビゲート処理をする上で指定される必要の
ある所定のナビゲート処理関連情報の指示ということと
なる。この「所定のナビゲート処理関連情報」の代表的
なものが目的地がであるが、それ以外にもルート探索に
関する条件選択など、ナビゲート処理をする上で指定の
必要のある指示が含まれる。
【0063】そして、目的地の設定に関する上記例で
は、「愛知県刈谷市昭和町」に対する誤認識結果として
の「愛知県刈谷市松栄町」や「愛知県刈谷市大正町」そ
のものだけを次回の認識において除外するようにした
が、実質的同一と見なされるものについても除外するこ
とが考えられる。これは、目的地であれば単語のみの一
致度合だけを考慮すればよい場合が多いが、条件選択な
どにおいては、例えば「使用しない」が標準パターンで
あったとしても、「使わない」あるいは「不使用」とい
う言葉でも対処できるようにしておくことが好ましいの
で、このように実質的同一、つまり同一の指示を意味し
ていると見なされる場合にも次回の認識において除外し
ておくことで、余分な誤認識の繰り返しをより好適に防
止することができる。
【0064】[実施の形態2]上述の実施形態1では、
カーナビゲーションシステムに適用した場合を説明した
が、この実施の形態2では、車載空調装置(いわゆるカ
ーエアコン)に適用した場合を説明する。
【0065】基本的な構成は、図1に示したカーナビゲ
ーションシステム2の場合と同様であり、音声認識装置
30によって空調状態関連指示を利用者が音声にて入力
することができるようにされており、図1における制御
回路10が空調の関する各種制御、例えば温度変更や空
調モード(冷房・暖房・ドライ)の変更、あるいは風向
の変更といった制御を実行することとなる。
【0066】この場合の音声認識装置の動作について
も、基本的には上記カーナビゲーションシステム2の場
合と同様であるので詳しくは説明しないが、音声で入力
指示する空調状態関連情報に対する認識処理において
は、単語の一致度合だけで判断できる場合だけでないこ
とが多いと考えられるので、その点を説明しておく。
【0067】空調状態の指示において、温度設定を「2
5度」や「28度」と指示したり、空調モードを「冷
房」、「暖房」あるいは「ドライ」というように指示し
たりする場合は単語の一致度合だけで判断しても構わな
い。しかし、利用者の使い勝手を考慮すると、現在の温
度から「5度下げる」あるいは「5度冷やす」というよ
うに多少表現が異なる指示であっても許容することが好
ましい。つまり、「5度」という数値的指示と「下げ
る」あるいは「冷やす」といった制御方向の指示が合体
したものであり、その両者を限定的に単語の一致度合だ
けで捉えていると、「5度下げる」が誤認識であった場
合に、実質的に同一の「5度冷やす」が次回の認識結果
とされる可能性があり、余分な認識処理となってしまう
からである。
【0068】したがって、この場合の音声認識処理にお
いては、例えば温度設定を指示する場合に利用者が「気
温を2度下げる」と発声したにも関わらず「気温を5度
下げる」と誤認識した場合、次回の認識処理において
は、「気温を5度下げる」だけでなく、それと同一の意
味と見なされるもの、例えば「5度下げる」あるいは
「5度冷やす」といったものも全て含めて除外するので
ある。
【0069】[その他]前記各実施の形態では、ナビゲ
ーションシステムや空調システムを車載機器として捉え
た例として説明したが、例えば携帯型ナビゲーション装
置や屋内用空調装置などのように車載機器として用いら
れる場合だけではないため、そのような実施形態として
も実現可能である。但し、これまで説明したように車載
機器用として用いる場合には利用者がドライバーである
ことが考えられ、その場合には運転自体が最重要であ
り、それ以外の車載機器に対する操作については、なる
べく運転に支障がないことが好ましい。したがって、車
載機器としてのカーナビゲーションシステム2や空調シ
ステムを前提とした音声認識装置30の場合には、より
一層の利点がある。
【0070】もちろん、このような視点で考えるなら
ば、ナビゲーションシステムや空調システム以外の車載
機器に対しても同様に利用することができ、例えばカー
オーディオ機器などは有効である。また、それ以外に
も、いわゆるパワーウインドウの開閉やミラー角度の調
整などを音声によって指示するような構成を考えれば、
そのような制御対象についても同様に適用でき、やはり
有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1としてのカーナビゲー
ションシステムの概略構成を示すブロック図である。
【図2】 音声認識装置における音声認識部と対話制御
部の構成を示すブロック図である。
【図3】 音声認識装置における音声認識及び対話制御
に係る処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
2…カーナビゲーションシステム 4…位置検出器 6…地図データ入力器 8…操作スイッチ
群 10…制御回路 12…外部メモリ 14…表示装置 15…リモコンセ
ンサ 15a…リモコン 16…地磁気セ
ンサ 18…ジャイロスコープ 20…距離センサ 22…GPS受信機 30…音声認識装
置 31…音声認識部 31a…照合部 31b…辞書部 32…対話制御
部 32a…候補決定部 32b…記憶部 32c…後処理部 33…音声合成
部 34…音声入力部 35…マイク 36…PTTスイッチ 37…スピーカ 131a…照合部 131b…辞書部 132a…記憶部 132b…辞書制
御部 132c…後処理部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 利文 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力された音声を予め記憶されている複
    数の比較対象パターン候補と比較して、一致度合の高い
    ものを認識結果として報知し、その認識結果の報知後に
    所定の確定指示がなされた場合には、当該認識結果を確
    定したものとして所定の確定後処理へ移行する音声認識
    方法であって、 前記認識結果を報知した後の所定期間内に再度音声入力
    がなされ、その入力音声が前回の認識結果と同じ所定の
    カテゴリに属する場合、前回の認識結果及び当該認識結
    果と実質的同一と見なされるものに対応する比較対象パ
    ターンを除外して認識結果を決定するようにしたことを
    特徴とする音声認識方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の音声認識方法において、 前記比較対象パターンを除外して認識結果を決定するこ
    との許容される所定期間は、前記認識結果の報知後に前
    記所定の確定指示がなされるまでであることを特徴とす
    る音声認識方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の音声認識方法にお
    いて、 前記認識結果の報知は、音声発生装置から、前記認識結
    果の内容を音声にて出力することにより行われることを
    特徴とする音声認識方法。
  4. 【請求項4】 音声を入力するための音声入力手段と、 該音声入力手段を介して入力された音声を、予め辞書手
    段に記憶されている複数の比較対象パターン候補と比較
    して一致度合の高いものを認識結果とする認識手段と、 該認識手段による認識結果を報知する報知手段と、 該報知手段によって認識結果が報知された後に所定の確
    定指示がなされた場合には、当該認識結果を確定したも
    のとして所定の確定後処理を実行する確定後処理手段と
    を備える音声認識装置であって、 前記認識結果を報知した後の所定期間内に前記音声入力
    手段を介して音声入力がなされ、その入力音声が前回の
    認識結果と同じ所定のカテゴリに属する場合、前記認識
    手段は、前回の認識結果及び当該認識結果と実質的同一
    と見なされるものに対応する比較対象パターンを除外し
    て認識結果を決定するよう構成されていることを特徴と
    する音声認識装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の音声認識装置において、 前記認識手段が比較対象パターンを除外して認識結果を
    決定することの許容される所定期間は、前記認識結果の
    報知後に前記所定の確定指示がなされるまでであること
    を特徴とする音声認識方法。
  6. 【請求項6】 請求項4又は5記載の音声認識装置にお
    いて、 前記報知手段は、音声を出力することにより報知する手
    段であり、前記認識結果の報知は、前記認識結果の内容
    を音声として前記音声出力手段から出力することによっ
    て行われることを特徴とする音声認識装置。
  7. 【請求項7】 請求項4〜6のいずれか記載の音声認識
    装置において、 前記音声入力手段は、ナビゲーションシステムがナビゲ
    ート処理をする上で指定される必要のある所定のナビゲ
    ート処理関連情報の指示を、利用者が音声にて入力する
    ために用いられ、前記確定後処理手段による所定の確定
    後処理は、ナビゲーションシステムに対するナビゲート
    処理関連情報の指示を含むものであり、前記認識結果と
    してのナビゲート処理関連情報を報知した後の所定期間
    内に再度音声入力手段を介してナビゲート処理関連指示
    が音声入力された場合には、前回の認識結果と同じカテ
    ゴリであると判断し、前記認識手段は、前回の認識結果
    としてのナビゲート処理関連情報及び当該ナビゲート処
    理関連情報と実質的同一と見なされるものに対応する比
    較対象パターンを除外して認識結果を決定するよう構成
    されていることを特徴とする音声認識装置。
  8. 【請求項8】 請求項4〜6のいずれか記載の音声認識
    装置において、 前記音声入力手段は、空調システムにおける空調状態関
    連指示を利用者が音声にて入力するために用いられ、前
    記確定後処理手段による所定の確定後処理は、空調シス
    テムに対する空調状態関連指示を含むものであり、 前記認識結果としての空調状態関連情報を報知した後の
    所定期間内に再度音声入力手段を介して空調状態関連指
    示が音声入力された場合には、前回の認識結果と同じカ
    テゴリであると判断し、前記認識手段は、前回の認識結
    果としての空調状態関連情報及び当該空調状態関連情報
    と実質的同一と見なされるものに対応する比較対象パタ
    ーンを除外して認識結果を決定するよう構成されている
    ことを特徴とする音声認識装置。
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