JPH1038692A - 構造物の亀裂検査方法 - Google Patents

構造物の亀裂検査方法

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JPH1038692A
JPH1038692A JP19469096A JP19469096A JPH1038692A JP H1038692 A JPH1038692 A JP H1038692A JP 19469096 A JP19469096 A JP 19469096A JP 19469096 A JP19469096 A JP 19469096A JP H1038692 A JPH1038692 A JP H1038692A
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JP
Japan
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coating film
film layer
crack
coating layer
cracks
Prior art date
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Pending
Application number
JP19469096A
Other languages
English (en)
Inventor
Hisashi Ito
久 伊藤
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JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Publication date
Application filed by NKK Corp, Nippon Kokan Ltd filed Critical NKK Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、定期検査または不定期検査時に、
計測器を使用することなく、目視により簡単に亀裂を検
査できる方法を提供することを目的とする。 【解決手段】 構造物1の溶接ビード部2上に、所定の
色調を有した合成樹脂による第1の塗膜層4を形成し、
その上に前記第1の塗膜層と異なる色調を有するととも
に前記第1の塗膜層を隠蔽する第2の塗膜層5を形成す
る。そして、溶接ビード部2に亀裂6が発生すると、第
1の塗膜層4および第2の塗膜層5にも亀裂が伝播して
隙間7、8が発生する。その結果、矢印の方向から目視
することによって、前記第2の塗膜層5に生じた亀裂の
隙間8を通して前記第1の塗膜層4の色を感知すること
となり、容易に前記構造物の亀裂発生が検知される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は構造物の亀裂検査方
法に係り、特に溶接構造物の疲労亀裂の検査方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】溶接構造物は溶接後亀裂による欠陥を皆
無にするために、一般に磁粉探傷や、蛍光探傷等の機器
による厳重な検査を行なっている。上記検査にパスした
溶接構造物等は塗装を行ない、各用途に応じて使用され
る。
【0003】しかしながら、溶接構造物は経時によっ
て、局所に疲労亀裂を発生する場合がある。疲労亀裂は
徐々に進展するものであり、定期的、又は不定期的に溶
接構造物の亀裂検査を行なうことによって大事に至らな
いようにしている。
【0004】上記のような定期的、又は不定期的に溶接
構造物の亀裂検査を行なう検査方法としては、磁粉探傷
や、蛍光探傷等の機器による検査方法が採用されてい
る。
【0005】しかし、上記のような検査方法では検査機
器及びその付属品の運搬、取扱い等が煩雑であり、ま
た、時間を要していた。
【0006】そこで、そのような欠点を改善するものと
して、これまでに種々の検査方法が検討されてきた。
【0007】特開平4−50634号公報には、構造物
より疲労寿命が短いゲージの亀裂状態をクラックゲージ
の抵抗値変化として検出し、ゲージの破断時間を求める
ことにより、構造物の寿命を高精度に推定する方法が開
示されている(先行技術1)。
【0008】特開平4−169836公報には、細線の
破断時期から対象構造物の歪変動幅を求めることによ
り、精度良く疲労損傷発生時期を予知する方法が開示さ
れている(先行技術2)。
【0009】また、実開平1−180757号公報に
は、構造物の亀裂検出個所にリボン状導電膜を形成し、
その両端に導通検出器を接続して、リボン状導電膜が亀
裂の発生とともに破断されるのを導通検出器により検出
することで、早期に疲労亀裂の発生を検知する方法が開
示されている(先行技術3)。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た先行技術1、先行技術2、先行技術3に示される技術
には以下のような問題がある。
【0011】先行技術1では、構造物に固着したゲージ
の抵抗をテスターで測定する必要がある。
【0012】先行技術2では、構造物に貼付した細線の
導通状態を計測器で測定する必要がある。
【0013】先行技術3では、構造物の亀裂検出個所に
形成したリボン状導電膜の導通状態を導通検出器で測定
する必要がある。
【0014】つまり、いづれの先行技術も、高精度の検
査方法ではあるが、計測機器を必要として、取扱等が煩
雑で手間を要するという問題がある。また、狭隘な場所
とか部材が入り組んだ個所等を検査する場合には、計測
機器を使用することが難しく適用できないということも
ありえる。
【0015】本発明は、上記のような問題を解決するた
めになされたものであり、必要とされる亀裂検査精度
は、次の検査時までに事故につながる危険性のある寸法
の亀裂を見落とさない程度の検査精度でよいという立場
にたって、前記先行技術のような計測器を使用しなくと
も、簡単に亀裂を検査できる方法を提供することを目的
とするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明に係る亀裂検査方
法は、構造物上の亀裂発生の生じ易い個所に、所定の色
調を有する第1の塗膜層と、前記第1の塗膜層と異なる
色調を有するとともに前記第1の塗膜層を隠蔽する第2
の塗膜層とを形成しておき、前記構造物に亀裂が生じた
際に、それにともなって生じる前記第2の塗膜層の亀裂
の隙間から前記第1の塗膜層の色を感知することで前記
構造物の亀裂発生を検知できるようにしたことを特徴と
する構造物の亀裂検査方法である。
【0017】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施の形態の概略
を示す図である。
【0018】構造物1の疲労亀裂発生の危険性がある個
所、例えば、溶接ビード部2上に、所定の色調を有した
合成樹脂による第1の塗膜層4を形成し、その上に前記
第1の塗膜層と異なる色調を有するとともに前記第1の
塗膜層を隠蔽する第2の塗膜層5を形成する。
【0019】上記の合成樹脂としては、エポキシ樹脂、
フェノール樹脂、アルキド樹脂等を適宜選択して使用す
ればよい。そして、通常の塗料で使用される無機顔料及
び有機顔料を含有させることで必要な色調が得られる。
【0020】無機顔料では、白色には酸化チタン(Ti
2 )、亜鉛華(ZnO2 )等、黒色の場合にはカーボ
ンブラック(C)、黒鉛(C)、鉄黒(Fe2 3 )等
茶色の場合にはべんから(Fe2 3 )、橙色にはクロ
ムバーミリオン(PbCrO 4 ・PbO)、モリブデー
トオレンジ(PbCrO4 ・PbMoO4 ・PbS
4 )等、黄色には黄鉛(PbCrO4 ・PbS
4 )、チタンエロー(TiO2・NiO・Sb
2 2 )等、青色には紺青[〔Fe4 (CN)6 3
nH2 O]等を用いればよい。
【0021】有機顔料では、黄色〜赤色にはアゾレーキ
顔料、不溶性アゾレーキ顔料等、青色〜緑色にはフタロ
シアニン、インダンスレーンブルー等を用いればよい。
【0022】なお、第1の塗膜層4の色調と第2の塗膜
層5の色調とはできるだけコントラストがある方が好ま
しい。例えば、第1の塗膜層4を赤色、第2の塗膜層5
を白色にするといった具合である。
【0023】そして、溶接ビード部2に亀裂6が発生す
ると、第1の塗膜層4および第2の塗膜層5にも亀裂が
伝播して隙間7、8が発生する。その結果、定期検査ま
たは不定期検査時に、監視者が矢印の方向から目視する
ことによって、前記第2の塗膜層5に生じた亀裂の隙間
8を通して前記第1の塗膜層4の色を感知することとな
り、容易に前記構造物の亀裂発生が検知される。これに
より、監視者は適切な対応処置をとることができる。
【0024】なお、前記第2の塗膜層4にガラスを分散
させておけば、ガラス特有の反射等によって、より容易
に感知できる。
【0025】また、前記第2の塗膜層4として、蛍光塗
料による塗膜層を形成すれば、比較的暗い場所でも感知
が容易になる。
【0026】そして、疲労亀裂の進展速度を考慮して、
次の検査時までに事故につながる寸法の亀裂を見落とさ
ないように、例えば、溶接構造物では経験的な目安とし
て、長さ30mm深さ1〜2mm程度の亀裂を検知でき
るように、塗膜層の条件等を設定すればよい。
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、定期的、又は不定期的
に溶接構造物の亀裂検査を行なう際に、計測器を使用す
ることなく、次の検査時までに事故につながる危険性の
ある亀裂を容易に検知することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の概略を示す図である。
【符号の説明】
1 構造物 2 溶接ビード部 4 第1の塗膜層 5 第2の塗膜層 6 構造物の亀裂 7 第1の塗膜層の隙間 8 第2の塗膜層の隙間

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 構造物上の亀裂発生の生じ易い個所に、
    所定の色調を有する第1の塗膜層と、前記第1の塗膜層
    と異なる色調を有するとともに前記第1の塗膜層を隠蔽
    する第2の塗膜層とを形成しておき、前記構造物に亀裂
    が生じた際に、それにともなって生じる前記第2の塗膜
    層の亀裂の隙間から前記第1の塗膜層の色を感知するこ
    とで前記構造物の亀裂発生を検知できるようにしたこと
    を特徴とする構造物の亀裂検査方法。
JP19469096A 1996-07-24 1996-07-24 構造物の亀裂検査方法 Pending JPH1038692A (ja)

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