JPH1036870A - 軸受油組成物 - Google Patents

軸受油組成物

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JPH1036870A
JPH1036870A JP18902696A JP18902696A JPH1036870A JP H1036870 A JPH1036870 A JP H1036870A JP 18902696 A JP18902696 A JP 18902696A JP 18902696 A JP18902696 A JP 18902696A JP H1036870 A JPH1036870 A JP H1036870A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軸受、特に焼結合金軸受において、その
摩擦係数を低下させ、耐摩耗性,高温安定性及び軸受材
適合性を向上せしめる含油軸受油組成物として好適な軸
受油組成物を提供すること。 【解決手段】 ポリオレフィンを主成分として含有する
合成油からなる基油に、(A)OH基を有する脂肪酸同
士またはOH基を有する脂肪酸とOH基を有しない脂肪
酸とが縮合した2量体以上のオキシ脂肪酸オリゴマーで
あるエストリドと(B)アルコールとのエステルを配合
することを特徴とし、特に、ポリオレフィンの含有量
が、基油全体に対して70重量%以上である軸受油組成
物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は軸受油組成物に関
し、特に、焼結合金軸受部における摩擦係数を低下さ
せ、摩耗を防止することができ、かつ高温における安定
性に優れ、また各種軸受材適合性に優れる、含油軸受油
として好適な軸受油組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】軸受は、重要な機械要素の一つとして、
各種大型機械設備から音響,家電製品,自動車電装部品
などの小型,精密機械に至るまで多くのものに使用され
ている。その中でも、特に、音響,家電製品,自動車電
装部品などの用途に多用されてきた焼結合金軸受は、
鉄,銅,錫,鉛,亜鉛,炭素,その他の金属粉末を原料
として、これを焼結成形して得られる多孔性物質に潤滑
油を含浸させたものであり、この焼結材料は銅系と鉄系
に大別できる。銅系のものは音響、家電製品(VTR,
カーステレオ,扇風機等)などの各種モーターに、ま
た、鉄系のものは自動車電装部品(ファンモーター等)
などの各種モーターに用いられているが、その品質は含
浸している潤滑油(焼結合金軸受油)の性能に支配され
る。即ち、このような焼結合金軸受油は、高温時の耐熱
性・酸化安定性に優れ、回転部の発熱による蒸発性が低
いことが要求され、またその多くは無補給運転のため、
長寿命性が要求される。更に、高低温時における潤滑性
や、焼結材料やその周辺部に使用されているプラスチッ
ク材料などに対する適合性も要求されている。加えて近
年、焼結合金軸受の小型化や薄型化とともに、使用環境
が過酷かつ多様になってきたため、焼結合金軸受油にお
いては耐摩耗性、耐焼付き性及び酸化安定性に加え、高
温安定性の更なる向上が急務となっている。また、ポー
タブルラジカセ,ポータブルCDプレイヤー,ポータブ
ルMDプレイヤーのキャプスタン軸受やモーター軸受に
用いる焼結合金軸受油には消費電力の点から、摩擦係数
の低減が望まれている。このような軸受油として、例え
ば特開平7−53984号公報には、基油に特定の含金
属添加剤等を添加してなるものが記載されているが、該
軸受油によっても焼結合金軸受油の要求特性である耐摩
耗性,酸化安定性,高温安定性,低摩擦係数のすべての
特性を満足することは出来なかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような状
況下でなされたものである。即ち、本発明は軸受油組成
物の改良に関するものであり、特に焼結合金軸受におい
て、その摩擦係数を低減させ、かつ耐摩耗性,高温安定
性及び軸受材適合性を向上せしめる軸受油組成物を提供
することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、特定の基油に、O
H基を有する特定の脂肪酸のエステル化合物を配合する
ことにより、軸受、特に焼結合金軸受における摩擦係数
を低下させ、またその耐摩耗性及び軸受材適合性を向上
せしめ、更には高温安定性を向上せしめることができる
ことを見出した。すなわち、本発明は、ポリオレフィン
を主成分として含有する合成油からなる基油に、(A)
OH基を有する脂肪酸同士またはOH基を有する脂肪酸
とOH基を有しない脂肪酸とが縮合した2量体以上のオ
キシ脂肪酸オリゴマーであるエストリドと(B)アルコ
ールとのエステルを配合することを特徴とする軸受油組
成物、特に、ポリオレフィンの含有量が、基油全体に対
して70重量%以上である軸受油組成物を提供するもの
である。
【0005】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を更に詳細に説明
する。本発明の軸受油組成物の基油としては、ポリオレ
フィンを主成分として含有する合成油が使用される。上
記基油に用いられるポリオレフィンとしては、40℃に
おける動粘度が5〜300mm2 /秒の範囲にあるもの
を使用することができる。上記動粘度が5mm2 /秒未
満の場合は耐蒸発性,耐荷重性等に不具合を生じる場合
があり、また300mm2 /秒を超える場合は低温での
粘度が大きくなり低温流動性が損なわれる場合がある。
このような理由から、上記範囲は15〜200mm2
秒の範囲であることが更に好ましい。
【0006】また、本発明においては、ポリオレフィン
として粘度指数が110以上、好ましくは120以上で
あるものを使用することができる。この値が上記範囲よ
り低い場合は高温安定性や潤滑特性などが不十分になる
恐れがある。更に、上記ポリオレフィンとしては、流動
点が−30℃以下、好ましくは,−40℃以下のものが
使用できる。この値がこの範囲を超える場合は低温粘度
特性が不十分になる恐れがある。
【0007】本発明において基油として用いられるポリ
オレフィンとしては、ポリ−α−オレフィンあるいはエ
チレン−α−オレフィン共重合体またはそれらの水素化
物を含むものが好ましく用いられ、特に、ポリ−α−オ
レフィンとしては炭素数6〜14のα−オレフィンのオ
リゴマ−が好ましく使用され、とりわけ1−デセンのオ
リゴマーが好ましい。エチレン−α−オレフィン共重合
体としてはエチレン−プロピレン共重合体が好ましく使
用される。特に、本発明においては、基油として、
(a)ポリ−α−オレフィンまたはその水素化物、
(b)エチレン−α−オレフィン共重合体またはその水
素化物、及び(c)(c−1)ポリ−α−オレフィン,
エチレン−α−オレフィン共重合体あるいはこれらの水
素化物と、(c−2)その他の合成油との混合物、から
選ばれる少なくとも一種を使用することが、低温特性や
熱安定性などの点から好ましい。
【0008】本発明においては、基油として上記ポリオ
レフィンと組み合わせて、その他の合成油を用いること
ができるが、このようなその他の合成油としては特に制
限はないが、例えば、ヒンダードエステル,二塩基酸エ
ステル,コンプレックスエステル,フタル酸エステル,
トリメリット酸エステルなどのエステル系油;アルキル
ベンゼン,アルキルナフタレンなどの芳香族炭化水素
油;ポリエチレングリコール,ポリプロピレングリコー
ル,ポリブチレングリコールなどのポリグリコール油な
どが挙げられ、特に酸化安定性や低温流動性などの点か
ら、ヒンダードエステル,二塩基酸エステル,アルキル
ベンゼンなどが好ましく用いられる。上記における、ポ
リオレフィン及びその他の合成油の使用量は、(ポリオ
レフィン)/(その他の合成油)重量比で70/30〜
100/0の範囲にあることが好ましい。この範囲内の
使用量においては、本発明の軸受油組成物は、安定性並
びに低温流動性に優れ、さらにゴム,樹脂などの有機材
に対する優れた適合性を示す。すなわち、上記重量比に
おいてポリオレフィンが70より少ない場合は上記有機
材適合性に劣るなどの不都合な場合がある。本発明にお
いては、上記使用量は摩擦係数等の点から、80/20
〜100/0の範囲であることが更に好ましい。
【0009】また、本発明の基油としては、粘度指数で
110以上、好ましくは120以上のものを用いること
が望ましい。上記基油は、本発明の軸受油組成物中に7
0重量%以上含有されることが好ましい。この含有量が
70重量%未満の場合は耐樹脂性や低温流動性などが不
十分となる。上記基油は、高温での使用時に、軸受材料
の油透過性による“油圧の逃げ”を生じ、油膜強度が低
下したり、軸受からの油の漏洩量が増加し、軸受の寿命
を短くしたり、周辺を汚すなどの不具合がなく、また低
温始動時に油の流動性低下により潤滑部への油の供給が
不足するなどの問題も生じない。
【0010】本発明の軸受油組成物は、添加剤として
(A)OH基を有する脂肪酸同士またはOH基を有する
脂肪酸とOH基を有しない脂肪酸とが縮合した2量体以
上のオキシ脂肪酸オリゴマーであるエストリドと(B)
アルコールとのエステルを必須成分とするものである。
OH基を有する脂肪酸同士またはOH基を有する脂肪酸
とOH基を有しない脂肪酸とを縮合反応させれば2量体
以上のオキシ脂肪酸オリゴマーであるエストリドが得ら
れるが、例えば、本発明におけるOH基を有する直鎖不
飽和脂肪酸同士のエストリド(オキシ脂肪酸オリゴマ
ー)としては、以下のようなものが挙げられる。
【0011】
【化1】
【0012】
【化2】 〔各々の式中、m及びnは各々整数を表す〕
【0013】ここで、OH基を有する脂肪酸としては、
従来用いられる種々の脂肪酸が使用可能であるが、好適
には、主成分がリシノール酸(m=5,n=7)である
ヒマシ油脂肪酸,主成分が12−ヒドロキシステアリン
酸である水添ヒマシ油脂肪酸などが用いられ、また、こ
れらの混合物も使用できる。また、OH基を有しない脂
肪酸としては、例えば、ラウリン酸,ミリスチン酸,パ
ルミチン酸,ステアリン酸,アラキン酸,ベヘン酸,モ
ンタン酸,オレイン酸,リノール酸,リノレン酸などが
あげられ、これらの成分を含むヤシ油脂肪酸,パーム油
脂肪酸,オリーブ油脂肪酸,牛脂脂肪酸,水添牛脂脂肪
酸なども用いることができる。なお、酪酸,吉草酸,カ
プロン酸,エナント酸,カプリル酸,カプリン酸などの
低級ないし中級の脂肪酸も用いることができるが、その
場合はエストリドとしたときの脂肪酸残基の炭素数が合
計で36以上となるようにすることが好ましい。
【0014】上記(A)成分のエストリド(すなわち、
オキシ脂肪酸オリゴマー)は、2量体以上のものである
が、特に、2量体から7量体までのものが適当であり、
さらに多量体とすることもできる。なお、用途によって
は単量体が混在していても差し支えないが、この場合で
も全体を平均した場合には1.3量体以上、殊に1.5量体
以上、さらには1.8量体以上、特に好ましくは2.0量体
以上となるようにすることが好ましい。2量体以上のエ
ストリドの割合が余りに少ないときは潤滑性能や基油に
対する溶解性が不足する場合がある。このエストリド
は、OH基を有する脂肪酸同士、またはOH基を有する
脂肪酸とOH基を有しない脂肪酸とを、不活性ガス雰囲
気下において180〜240℃程度の温度(特に還流条
件下)に加熱することにより得られる。この場合、系に
キシレン等を共存させ、副生する水を共沸により系外に
除去することが好ましい。触媒は通常は使用しなくても
よいが、パラトルエンスルホン酸,硫酸などの触媒を存
在させることも可能である。
【0015】本発明において使用される(B)成分のア
ルコールとしては、一価アルコール及び多価アルコール
がいずれも使用可能であり、また合成アルコール,天然
アルコールのいずれも使用できる。一価アルコールとし
ては、炭素数1〜30の直鎖または分岐のものを好まし
く使用することができ、具体的には、イソブチルアルコ
ール,2−エチルヘキシルアルコール,イソステアリル
アルコールや炭素数4以上の合成アルコールなどが好適
に用いられるが、基油に対する溶解性などの点から特に
分岐状のアルコールが好ましい。多価アルコールとして
は、ネオペンチルグリコール,トリメチロールプロパ
ン,ペンタエリスリトール,ジトリメチロールプロパ
ン,ジペンタエリスリトール等のヒンダードアルコー
ル、グリセリン又はその誘導体(例えば、ポリグリセリ
ンなど)、ソルビタン,蔗糖,エチレングリコール,プ
ロピレングリコール,ブチレングリコール等のポリグリ
コール類等が好ましく使用できる。
【0016】上記エストリド(A)とアルコール(B)
とのエステル化反応は、例えば、パラトルエンスルホン
酸,硫酸,塩酸,リン酸,ナトリウムメチラート,塩化
亜鉛などの触媒の存在下に、不活性ガス雰囲気中で17
0〜270℃の温度条件下に加熱反応させて行うことが
できる。上記エステル化反応により得られるエステル化
合物としては、上記OH基含有脂肪酸同士、または該O
H基含有脂肪酸とその他の各種脂肪酸との各種エストリ
ド(またはその水素添加物)からなる各種エステル化合
物があげられる。本発明においては、上記エステル化合
物のなかで、潤滑性や基油に対する溶解性の点からリシ
ノール酸のオリゴマー及びその水素添加物から選ばれる
もののエステルが好ましく用いられる。本発明において
は、上記エステル化合物は、本発明の軸受油組成物中に
0.01〜10重量%の範囲で含有されることが好まし
い。上記含有量が0.01重量%未満では摩擦係数低減効
果が小さく、また10重量%を超える場合は安定性を低
下させることがあり好ましくない場合がある。このよう
な理由から、上記含有量は0.1〜5重量%の範囲内の値
であることが更に好ましい。
【0017】また、本発明においては、上記軸受油組成
物に更に粘度指数向上剤を配合することが好ましい。使
用できる粘度指数向上剤としては、ポリメタアクリレー
ト,ポリイソブチレン,エチレン−プロピレン共重合体
などが挙げられ、数平均分子量で10,000〜1,000,
000、更に10,000〜500,000、特に10,00
0〜200,000であるものが、剪断安定性などの点か
ら好ましく使用できる。本発明においては、これらのう
ちポリメタアクリレートが低温特性などの点から特に好
ましく用いられる。上記粘度指数向上剤は、本発明の軸
受油組成物中1〜20重量%含有されることが好まし
い。上記含有量が1重量%未満では粘度指数向上効果が
小さく、20重量%を超える場合は粘度が高くなりすぎ
る恐れがある。これらの粘度指数向上剤は一種用いるこ
ともできるが、2種以上組み合わせて使用することもで
きる。
【0018】本発明の軸受油組成物には、更に必要に応
じ、油性剤,無灰系分散剤,金属系清浄剤,摩擦調整
剤,酸化防止剤,界面活性剤,流動点降下剤,防錆剤,
腐食抑制剤,消泡剤などを用途に応じて適宜配合するこ
とができる。これらの添加剤は軸受油組成物中、合計で
10重量%以下の量で使用することができる。また上記
添加剤は一種あるいは二種以上組み合わせて使用するこ
ともできる。これらのうち、酸化防止剤としては、例え
ば2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール(D
BPC)やビスフェノールなどのフェノール系酸化防止
剤,ジフェニルアミン,ジアルキル(特に、炭素数4〜
16のアルキル)ジフェニルアミン,フェニル−α−ナ
フチルアミンなどのアミン系酸化防止剤,ジチオリン酸
亜鉛(ZnDTP)などのチオリン酸塩やチオカルバミ
ン酸塩などの有機金属系酸化防止剤などが使用できる。
上記酸化防止剤は、本発明の軸受油組成物中に0.01〜
5重量%程度添加することができる。
【0019】また、防錆剤としては脂肪族アミン類,リ
ン酸エステル類,有機スルホン酸塩,カルボン酸,カル
ボン酸塩などが使用できる。特に、有機スルホン酸塩と
しては中性あるいは塩基性のアルカリ金属またはアルカ
リ土類金属スルホネートが挙げられる。上記防錆剤は、
本発明の軸受油組成物中に0.01〜5重量%程度添加す
ることができる。更に、腐食抑制剤としては、ベンゾト
リアゾール系化合物,チアジアゾール系化合物等が用い
られ、その使用量は本発明の軸受油組成物中に0.01〜
1重量%程度である。本発明の軸受油組成物は、特に、
含油軸受油組成物として各種焼結金属材に含浸して焼結
合金軸受として使用することが好ましい。このような焼
結合金軸受は各種の軸受に使用することができるが、例
えばポータブルラジカセ,ポータブルCDプレイヤー,
ポータブルMDプレイヤー等のキャプスタン軸受やモー
ター軸受に適用することができる。
【0020】
【実施例】次に、本発明を実施例によりさらに具体的に
説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定
されるものではない。なお、軸受油組成物の性能は、以
下に示す方法に従い評価した。 (1) シェル摩耗試験 (社)石油学会 JPI−5S−32−90に従い、下
記条件にて摩耗痕の直径(mm)を測定した。 回転数:1200rpm, 荷重 :40kgf 油温 :50℃, 時間 :60分 (2) 振り子試験 (社)自動車技術会 JASO M314−88に従
い、下記条件にて摩擦係数を測定した。 ボール :SUJ2(3/16インチ) ローラピン:SUJ2, 油温 :25℃ (3) 軸受材浸漬試験 下記軸受材を150℃で100時間、各試験油に浸漬し
た後、軸受材の腐食の有無、及び試験油のスラッジの有
無を評価した。 軸受材:鉄系、ポーライトPIB01 銅系、ポーライトPCA01 (4) 熱安定度試験 JIS K 2540に従い、熱安定度試験を行った
後、試験油の蒸発量(wt%)及びスラッジの有無を評
価した。 温度 :150℃ 時間 :200時間 (5) 流動点 JIS K 2261に従い、流動点を観測した。 (6) 樹脂浸漬試験 下記有機材(樹脂)を100℃で300時間、各試験油
に浸漬した後、樹脂の重量を測定し、試験前後の重量変
化率で評価した。 樹脂:アクリル樹脂(住友3M社製VHB,Y−495
9)
【0021】実施例1〜8及び比較例1〜5 第1表に示す基油及び第2表に示す添加剤を用いて、第
2表に示す配合割合(重量%)で軸受油組成物を調製
し、その各種性能を評価した。結果を第2表に示す。
【0022】
【表1】
【0023】(1)ポリオレフィン :1−デセ
ンオリゴマーの水素化物〔動粘度(40℃);63mm
2/s〕 (2)エチレン−プロピレン共重合体 :動粘度(40
℃);60mm2 /s,三井石油化学工業(株)製ルー
カントHC−10 (3)アルキルベンゼン :C12のアルキル基を1
〜3個有する分岐型重質アルキルベンゼン〔動粘度(4
0℃);50mm2/s〕 (4)ヒンダードエステル :トリメチロールプロパ
ンと脂肪酸とのエステル〔動粘度(40℃);33mm
2/s,花王(株)製カオルーブ268〕 (5)鉱油A :150ニュートラル鉱
油〔動粘度(40℃):30mm2/s,出光興産(株)
製〕 (6)鉱油B :500ニュートラル鉱
油〔動粘度(40℃):100mm2/s,出光興産
(株)製〕
【0024】
【表2】
【0025】
【表3】
【0026】
【表4】
【0027】A: グリセリントリリシノール酸トリエ
ステル〔伊藤製油(株)製ミネラゾールLB601〕 B: 2−エチルヘキシルトリリシノール酸モノエステ
ル〔伊藤製油(株)製ミネラゾールLB702〕 C: トリメチロールプロパントリリシノール酸トリエ
ステル〔伊藤製油(株)製ミネラゾールLB700〕 D: 大豆白絞油〔日華油脂(株)製〕 E: オレイン酸メチル〔日本油脂(株)製ユニスター
M182A〕 F: ソルビタンモノオレエート〔日光ケミカル(株)
製〕 G: 酸化防止剤(ジアルキルジフェニルアミン) H: 防錆剤(Ca−スルホネート) I: 粘度指数向上剤(ポリメタアクリレート,数平均
分子量120,000)
【0028】
【発明の効果】本発明の軸受油組成物は、通常の軸受に
使用して優れた性能を示すとともに、特に含油軸受油組
成物として各種焼結金属材に含浸して焼結合金軸受とし
て使用すると、その摩擦係数を低下させ、耐摩耗性,高
温安定性及び軸受材適合性を向上せしめることができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10N 30:06 30:08 40:02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリオレフィンを主成分として含有する
    合成油からなる基油に、(A)OH基を有する脂肪酸同
    士またはOH基を有する脂肪酸とOH基を有しない脂肪
    酸とが縮合した2量体以上のオキシ脂肪酸オリゴマーで
    あるエストリドと(B)アルコールとのエステルを配合
    することを特徴とする軸受油組成物。
  2. 【請求項2】 ポリオレフィンの含有量が、基油全体に
    対して70重量%以上である請求項1記載の軸受油組成
    物。
  3. 【請求項3】 ポリオレフィンが、(a)ポリ−α−オ
    レフィンまたはその水素化物、及び(b)エチレン−α
    −オレフィン共重合体またはその水素化物から選ばれる
    少なくとも一種からなる請求項1または2に記載の軸受
    油組成物。
  4. 【請求項4】 アルコールが、分岐状一価アルコール及
    び/又は多価アルコールである請求項1〜3のいずれか
    に記載の軸受油組成物。
  5. 【請求項5】 OH基を有する脂肪酸が、リシノール酸
    である請求項1〜4のいずれかに記載の軸受油組成物。
  6. 【請求項6】 含油軸受油として用いるものであること
    を特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の軸受油組
    成物。
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