JPH1035014A - マルチビーム走査装置 - Google Patents

マルチビーム走査装置

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JPH1035014A
JPH1035014A JP8197791A JP19779196A JPH1035014A JP H1035014 A JPH1035014 A JP H1035014A JP 8197791 A JP8197791 A JP 8197791A JP 19779196 A JP19779196 A JP 19779196A JP H1035014 A JPH1035014 A JP H1035014A
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light
rotation
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JP8197791A
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Tatsuya Ito
達也 伊藤
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 回転駆動装置が誤動作したときに、回転駆動
装置や光源装置を破壊することなく正常な状態に復帰す
ることを可能にする。 【解決手段】 光源装置11をマルチビーム走査装置の
ハウジング12に対して当接し、かつ、該光源装置11
の光軸回りに回転可能に支持する。光源装置11をハウ
ジング12に対して光軸の方向に押圧する手段10と、
光源装置11を光軸回りの方向に回転駆動する回転駆動
装置20と、光源装置11の回転位置を光学的に検出す
る光学的検出手段30,31を備えている。光源装置の
初期位置検出手段に非接触な検出手段である光学式検出
手段30,31を用いることにより、検出位置の経時的
な劣化を少なくして信頼性を向上させ、初期位置を検出
する方向と回転角度を設定する方向を同一とすることに
より精度の良い初期位置検出を可能とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マルチビーム走査
装置、より詳細には、デジタル複写機、レーザプリンタ
等の書き込み系に用いられる光走査装置に適用され、特
に、マルチビーム化により記録速度を著しく向上させる
ことができる光走査装置に係わる。
【0002】
【従来の技術】光書き込み系に用いられる光走査装置に
おいて、記録速度を上げる手段として、偏向手段として
の回転多面鏡の回転速度を上げる方法がある。しかし、
この方法ではモータの耐久性や半導体レーザの変調スピ
ード等が問題となり限界がある。そこで、一度に複数の
レーザ光を同時に走査して記録速度を向上させるマルチ
ビーム化が検討されている。このようなマルチビーム走
査装置の一例としては、複数の半導体レーザの光ビーム
を合成する方式や、特開昭56−42248号公報に示
されるような複数の発光源がアレイ状に配列された半導
体レーザアレイを用いた方式が提案されている。このよ
うな複数のレーザ光源を用いた光源装置によって記録を
行う際に、複数のレーザ光間の走査線ピッチを所望の間
隔に設定するために光源装置の光軸を中心に光源装置を
回転する方法が用いられている。
【0003】図23は、本発明が適用されるマルチビー
ム走査装置の光源装置の一形態を説明するための図で、
図中、1,2は半導体レーザ、3,4はコリメータレン
ズ、5,6はアパチャ、7は1/2波長板、8はビーム
合成プリズム、9,10はレーザ光である。
【0004】図23において、半導体レーザ1,2は、
同一平面上に配列され、共に、P−n接合面に垂直な方
向をX0,X1とし、X0,X1と直角なY0,Y1方向を有
している。半導体レーザ1,2からは、X0,Y0および
1,Y1の面に直角な方向にレーザビームが出射され
る。各々のビームの出射方向にコリメータレンズ3,4
およびアパチャ5,6が配置され、各々平行レーザ光
9,10に変換され、所定の光束径に整形される。これ
らのレーザ光のうち、レーザ光10は、1/2波長板7
により偏光面を90度回転させてビーム合成プリズム8
に入射し、斜面8aで内面反射し、さらに偏光ビームス
プリッタ面8bで反射して基準となる光束9の光軸近傍
に合成され、レーザ光9は、ビーム1として出射され
る。この際、半導体レーザ2とコリメータレンズ4とを
わずかに偏心させることで、主走査方向に所定の角度α
を隔ててビーム2が出射されるようにしている。
【0005】図24は、図23に示した光源装置から出
射されたビームが記録面上に走査される副走査ピッチと
光源装置の回転角との関係を説明するための図であり、
ビーム1を基準としてビーム1まわりに距離Lを隔てて
回転したときのビーム2の副走査線上の位置を示す。
【0006】図24において、ビーム1を中心にして距
離Lを隔てたビーム2を角度θ1を回転したときのビー
ム2は、副走査線S1−S1の位置にあり、ビーム1に対
するビーム2の副走査線上の間隔はP1であり、ビーム
2を角度θ2(θ2>θ1),角度θ3(θ3>θ2)回転し
たときの副走査線上の間隔は、各々P2,P3となり、P
3>P2>P1が得られ、回転角θが小さい程解像度が高
くなる。
【0007】上述の例は2個の半導体レーザを用いた例
であるが、特開昭56−42248号公報の示されるよ
うなレーザアレイを用いた場合の副走査ピッチの可変法
も、上述の例と同様に主走査方向にレーザ光を所定の間
隔を隔てて、基準となるレーザ光の光軸回りに回転する
ことにより、副走査ピッチを変化することができる。本
発明でいう光源装置とは、上述のごとき原理により副走
査ピッチを調整することができる光源装置を示す。
【0008】図25は、図23に示した光源装置を用い
たマルチビーム走査装置の実施の形態を説明するための
分解斜視図、図26は、図25の光軸方向の組立部要部
断面図、図27は、ステッピングモータの軸部断面の詳
細図、図28は、光軸側からみたステッピングモータの
軸部断面図であり、図中、11は光源装置、12はマル
チビーム走査装置のハウジング、13は摺動部材、14
はモータブラケット、15はバネ押え板、16,17,
24,25はネジ、18はバネ、19はバネ押圧板、2
0はステッピングモータ、21はガイド、22は軸、2
3は球、26はスイッチ、27は導電物質、28は微調
整ネジである。なお、図25以外の図面において、図2
5と同様の作用をする部分には、図25と同様の参照番
号を付してある。
【0009】図26に示した光源装置11は、図23に
示した光源装置を一体に構成して収納した光学装置の外
郭部品のみを示している。すなわち、ビーム1,2を照
射する光源装置11は、図23に示した構成部品を外郭
部材裏側に収納して構成したものであり、走査装置のハ
ウジング12に設けられた嵌合穴12aにフランジ型の
摺動部材13の円筒部13aが嵌合してハウジング12
の外側に取り付けられる。光源装置11は、その円筒部
11aと摺動部材13の円筒部13aが勘合するととも
に、光源装置11の当接面11bと摺動部材13のフラ
ンジ部13bが当接することにより取り付けられる。光
源装置11のレーザ光の光軸は円筒部11aの中心と一
致している。このように光源装置11は、光軸中心に回
転可能な構成になっている。モータブラケット14は、
その嵌合穴14aが摺動部材13のフランジ部13bの
外形と嵌合し、ネジ16,17を用いてハウジング12
に取り付けられる。この際、ネジ16,17を用いてハ
ウジング11の内側にバネ押圧板15もハウジング12
に取り付けられる。
【0010】光源装置11の円筒部11aの先端には円
筒部11cがあり、その先端には突起11d,11eが
設けられている。この円筒部11aの外周にバネ18を
挿入し、バネ18を両端で圧縮しながらバネ押圧板15
とバネ押圧板19で係止する。この際、バネ18の端部
18aをバネ押圧板19に設けられた穴19aに挿入す
る。また、バネ18の端部18bを回転方向18cに回
転することにより、バネ押圧板15の突起15aに取り
付ける。バネ押圧板19の突起19bと光源装置11の
突起11d,11eを結合することにより、光源装置1
1はバネ18のねじり復元力により、光源装置11を図
26のX方向に引っ張り込む力が働き、光源装置11と
ハウジング12側に押しつけられると同時に、光軸中心
に回転方向11cの方向に回転しようとする力が働く。
【0011】一方、図25において、ステッピングモー
タ20は、光源装置11を基準となるビーム1の光軸ま
わりに回転する動力源となるものである。ステッピング
モータ20の回転軸には雄ネジ20aが設けられてい
る。このネジは、モータの回転軸に直接ネジを加工した
もの、あるいは別部品にネジを加工し、それを回転軸に
取り付けたもののどちらであっても構わない。軸22
は、雄ネジ20aと螺合するための雌ネジ22aが軸の
中心に設けられている。軸22の断面はD型をしてい
る。また、軸22の先端には軸22の径より若干小さい
球23が図27に示すように収納されており、転動が可
能な構造になっている。このため、軸22が平行移動す
るときに軸22と光源装置11の当接点が摩耗すること
が防止される。
【0012】ガイド21には、軸22の外形と嵌合する
D型の貫通穴21aが設けられている。軸22の雌ネジ
22aとステッピングモータ20の雄ネジ20aは螺合
し、軸22がガイド21の貫通穴21aに挿入される。
これによりステッピングモータ20が回転するとき、軸
22は、回転せずに回転軸の軸方向22bに移動する。
図28にその断面図を示す。なお、図28において光源
装置11の説明に必要のない部分は省略した。ステッピ
ングモータ20とガイド21をネジ24,25を用いて
モータブラケット14に取り付ける。この時、球23が
光源装置11のアーム部11fに当接する。光源装置1
1は、バネ18の復元力により球23を押圧する。モー
タブラケット14にはスイッチ26が取り付けてある。
スイッチ26は、2つの端子26a,26bからなる。
アーム部11fには導電物質27が設置されており、2
つの端子26a,26bと導電物質27が接触すると、
スイッチ26に電流が流れる。このスイッチ26と導電
物質27の設置は、アーム部11fとブラケット14の
どちらでも良い。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上述の光走査装置にお
いては、図25,図28に示したようにスイッチ26が
設けられており、このスイッチ26は、何らかの予期せ
ぬ事態によって電源が急に遮断されたときに光源装置の
回転位置検出するために用いられる。また、このスイッ
チ26が入るところを光源装置の回転角度の初期位置と
して走査ピッチの設定を行うことも可能である。
【0014】しかしながら、前記スイッチ26が、前述
のように接触式のスイッチである場合には、端子26
a,26bが変形したり、導電物質27が磨耗したりす
るため、光源装置の回転角度の検出精度が経時的に悪く
なる。また、端子26a,26bや導電物質2が錆やご
みの付着により接触不良の状態になった場合、誤動作に
よりスイッチ26や回転駆動装置を破壊する危険性があ
る。
【0015】さらに、前述の構成においては、回転駆動
装置を駆動してスイッチ26が入るのを検出する方向
と、走査ピッチを設定する方向が逆方向である。このた
め、スイッチ26を検出してから走査ピッチを設定する
際に駆動装置のネジ螺合部にガタ等によって生じるバッ
クラッシュの影響を受けてしまい走査ピッチの設定精度
が悪い。このように、光源装置の回転角度の初期位置を
検出する方式としては、 ・非接触な検出手段であり、 ・経時的に検出誤差が生じない検出手段であり、 ・検出する方向が走査ピッチを設定するために光源装置
を回転駆動する方向と同じ方向である、ような検出手段
であることが望まれる。
【0016】本発明は、上記の技術課題を解決し、高精
度かつ安定した回転位置検出手段を提供するものであ
る。さらに、回転駆動装置が誤動作したときに回転駆動
装置や光源装置を破壊することなく正常な状態に復帰す
ることを可能にすることを目的とするものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、複数
のレーザ光源を備えた光源装置から発光された複数のレ
ーザ光を偏向装置により記録媒体上に走査することによ
り情報を記録するマルチビーム走査装置であって、前記
光源装置を該マルチビーム走査装置のハウジングに対し
て当接し、かつ、該光源装置の光軸回りに回転可能に支
持するとともに、該光源装置を前記ハウジングに対して
該光軸の方向に押圧する手段と、該光源装置を該光軸回
りの方向に回転駆動する回転駆動装置と、該光源装置の
回転位置を光学的に検出する光学的検出手段を備えたこ
とを特徴とし、もって、光源装置の初期位置検出手段に
非接触な検出手段である光学式検出手段を用いることに
より、検出位置の経時的な劣化を少なくして信頼性が向
上させ、また、初期位置を検出する方向と回転角度を設
定する方向を同一とすることにより精度の良い初期位置
検出を可能としたものである。
【0018】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、前記光源装置を初期位置に移動するために回転駆動
する方向と、該光源装置を任意の回転角度に設定するた
めに回転駆動する方向が同一方向であることを特徴と
し、もって、光源装置の回転駆動装置のバックラッシュ
の影響を受けることがないようにし、走査ピッチを正確
に設定可能としたものである。
【0019】請求項3の発明は、請求項1の発明におい
て、前記光源装置の回転角度を変化させる前に必ず一度
初期位置に移動させることを特徴とし、もって、走査ピ
ッチを切り換えるときに常に同じ動作を行うようにし、
走査ピッチを正確に設定定可能としたものである。
【0020】請求項4の発明は、請求項1の発明におい
て、前記光学的検出手段を覆う開閉可能な防塵手段を設
けたことを特徴とし、もって、光学的初期位置検出手段
を開閉可能な回動カバー(防塵手段)によって覆うこと
により、ごみやほこりなどが付着し、検出精度が悪くな
ることを防止し、精度の良い初期位置検出を可能とした
ものである。
【0021】請求項5の発明は、請求項1の発明におい
て、前記光源装置の回転駆動により該光学的検出手段を
清掃する手段を設けたことを特徴とし、光学検出手段を
清掃する手段を設けることにより、光学的検出手段の出
力が低下せず、精度の良い初期位置検出が可能としたも
のである。
【0022】請求項6の発明は、請求項3の発明におい
て、前記光源装置が回転駆動される際に該光源装置に設
けられた遮光板と回動カバーが当接し、前記光源装置が
回転駆動することにより該回動カバーが開閉することを
特徴とし、もって、遮光板により回動カバーを開閉する
ようにした回動カバーの開閉のための駆動装置を設ける
必要がなく、低コストに防塵機構を実現することを可能
としたものである。
【0023】請求項7の発明は、請求項1の発明におい
て、前記光学的検出手段の出力電力を任意のタイミング
でサンプリングし記憶すると同時に基準電圧として出力
する回路と、該基準電圧を一定の割合に分圧した電圧と
該光学的検出手段の出力電圧を比較するコンパレータを
備え、該コンパレータの出力により該光源装置の初期位
置を検出することを特徴とし、もって、光学的初期位置
検出手段にごみやほこりが付着するなどしてフォトイン
タラプタの出力電圧が降下した場合でも、フォトインタ
ラプタが遮光されていない状態における出力電圧を基準
電圧としてその基準電圧を一定の割合に分圧した電圧と
動作時におけるフォトインタラプタの出力とをコンパレ
ータによって比較し、その出力を初期位置検出の検出信
号として用いるため、常に、同じ位置で光源装置の回転
角度を検出することを可能とし、初期位置の検出精度を
向上させたものである。
【0024】請求項8の発明は、請求項1の発明におい
て、前記光学的検出手段の出力電圧を任意のタイミング
でサンプリングし基準電圧として記憶する回路と、該基
準電圧と該光学的検出手段の出力電圧を比較し、両電圧
が一致するように該光学的検出手段の発光素子の電流を
制御する制御回路を備えたことを特徴とし、もって、光
学的初期位置検出手段にごみやほこりが付着するなどし
てフォトインタラプタの出力電圧が降下した場合でも、
フォトインタラプタが遮光されていない状態における出
力電圧を基準電圧として、その基準電圧と光学的検出手
段の出力電圧が一致するように光学的検出手段の発光素
子の電流を制御し、常に同じ位置で光源装置の回転角度
を検出可能とし、初期位置の検出精度を向上させるよう
にしたものである。
【0025】請求項9の発明は、請求項1の発明におい
て、前記光源装置の回転位置の可動限界を検出する手段
を備えたことを特徴とし、もって、光源装置を回転駆動
中に駆動装置が暴走した際、駆動装置が破壊される前に
異常を検出し、駆動装置を停止することを可能とし、駆
動装置の信頼性を向上させたものである。
【0026】請求項10の発明は、請求項1の発明にお
いて、前記光源装置の回転軌道上に該光源装置の回転駆
動方向に対向して設けられた係止手段を備えたことを特
徴とし、もって、光源装置を回転駆動中に駆動装置が暴
走した際、駆動装置のアクチュエータに対して弾性体が
弾性変形しながら当接されることにより駆動装置が破壊
されることを防止すると同時に機能を復帰させることを
容易に可能とし、駆動装置の信頼性を向上させ、かつ、
それを低コストに実現するようにしたものである。
【0027】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の一実施例を説明
するための分解斜視図で、以下、図25乃至28に示し
た先行技術と同様の作用をする部分には、図25乃至図
28の場合と同一の参照番号を付し、その詳細な説明は
省略する。而して、本発明においては、図1に示すよう
に、光源装置11のアーム部11fに遮光板30を一体
的に取り付けて有し、該遮光板30は、ハウジング12
に固定された状態で取り付けられたフォトインタラプタ
31の空隙部31aの中をホトインタラプタ31と接触
せずに移動することができるようになっている。
【0028】図2に示す光束31bは、フォトインタラ
プタ31の光束を示す。光源装置11が回転駆動される
際に、それと一体に取り付けられた遮光板30が光束3
1bを遮断する。光束31bを遮光板30が遮光しない
状態においてフォトインタラプタ31はONの状態であ
り、光束31bを遮光板30がある一定量遮光すること
によりフォトインタラプタ31がOFFになる。このよ
うにフォトインタラプタ31を光源装置11の回転位置
を検出するスイッチとして用いることができる。なお、
図は省略するが、フォトインタラプタを光源装置11に
設置し、遮光板をハウジング12に設置することも可能
である。
【0029】フォトインタラプタ31は、光源装置11
の回転駆動における初期位置の検出などに用いられ、機
器内のごみやほこりにより発光部と受光部が汚れた場
合、光源装置11の回転位置検出に誤差を生じてしま
う。そこで、以下の構成にすることにより、フォトイン
タラプタ31にごみやほこりが付くすることを防止する
ことができる。
【0030】図3及び図4は、フォトインタラプタ31
の防塵機構の構造を示したもので、図中、32は回動カ
バーで、該回動カバー32は、容器形状をしており、内
部が中空である。図3においては直方体の形状をしてい
るが、外形が円形や楕円形などの曲面で形成された形状
でも構わない。回動カバー32の周辺部には、該回動カ
バー32と一体化された湾曲部32a,32bが設けら
れている。ハウジング12にはフォトインタラプタ31
が固定されており、その近傍には2カ所の突出部12
a,12bが設けられている。突出部12a,12bに
はそれぞれ穴が設けられている。この2つの穴の中心は
同一の直線上にある。
【0031】回動カバー32の湾曲部32a,32bの
内側と、ねじりコイルバネ35の内側と、突出部12
a,12bの穴とを貫くように、軸33を一直線に貫通
させ、軸33の端部に止め輪34を設け、回動カバー3
2を軸11を中心に回動可能な状態でハウジング12に
固定する。この際、ねじりコイルバネ35は無負荷状態
よりねじられて取り付けられる。このため、ねじりコイ
ルバネ35のねじり力により回動カバー32は常にフォ
トインタラプタ31を覆い隠す方向に付勢されている。
これにより、フォトインタラプタ31は、回動カバー3
2の内部に密封される。
【0032】また、フォトインタラプタ31と回動カバ
ー32が接触する部分には弾性体36が設けられてい
る。ねじりコイルバネ35による付勢力によって弾性体
36がフォトインタラプタ31の表面形状に合わせて変
形するために、回動カバー32のフォトインタラプタ3
1に対する密閉効果が高められる。この弾性体36は、
フォトインタラプタ31と回動カバー32のどちらか一
方に設けられていればよい。このように、回動カバー3
2がフォトインタラプタ31を密封した状態において
は、フォトインタラプタ31にごみやほこりが付着し
て、光源装置11の回転位置検出に誤差を生じてしまう
ことを防止できる。
【0033】次に、図5及び図6を用いて回動カバー3
2の開閉動作とフォトインタラプタ31のON・OFF
動作について説明する。図5は、回動カバー32が閉じ
た状態を示している。この時、フォトインタラプタ31
の光束31bを遮るものはなくフォトインタラプタ31
はONの状態である。回動カバー32には湾曲部32c
が設けられている。光源装置11に取り付けられた遮光
板30は、光源装置11が回転することにより湾曲部3
2cに接触する位置に配置されている。すなわち、遮光
板30の回転軌道上に回動カバー32の湾曲部32cが
配置されている。図5は、回動カバー32の湾曲部32
cが遮光板30に接触していない状態を示す。図5にお
いて、光源装置11が回転中心Oを中心に図中左回りに
回転すると遮光板30と回動湾曲部32cが接触する。
さらに、光源装置11が回転すると回動カバー32は、
遮光板30と湾曲部32cを摺動させながら軸33を中
心として回動して開かれる。この時、湾曲部32cの曲
面部のために遮光板30との摩擦が低減されて回動カバ
ー32のスムーズな回動が行われる。
【0034】図6は、光源装置11がさらに回転するこ
とにより遮光板30が光束31cを遮光し、フォトイン
タラプタ31がOFFになった状態を示す。このように
光源装置11の回転駆動に連動して回動カバー32が開
閉し、フォトインタラプタ31のスイッチがON・OF
Fされる。また、遮光板30が回動カバー32に接触し
ない状態においては、フォトインタラプタ31は密閉状
態になっている。このため、回動カバー32は、光源装
置の回転位置の初期位置を検出する時だけ開き、それ以
外の所定の回転位置に設定するときにおいては遮光板3
0が図5,図6中の右回りに回転し、回動カバー32が
閉じた状態になる。実際の使用する場合、光源装置11
の回転位置は、初期状態を検出する状態より所定の回転
位置に設定した状態にあって使用されることがほとんど
である。このため、ごみやほこりがフォトインタラプタ
31に付着するのを防止する効果が高い。
【0035】図7に示す実施例は、遮光板30の表面に
起毛30aを設けたもので、この起毛30aは、光源装
置11が回転し、遮光板30がフォトインタラプタ31
の光束31bを遮光するときにフォトインタラプタ31
のLED31cの前面に設けられたスリット31dそれ
に対向するフォトダイオード31eの前面に設けられた
スリット31f(図示していない)に接触する。この
時、スリット31dとスリット31fに付着していたご
みやほこりなどが取り除かれ、フォトインタラプタ31
の出力が低下することを防止し、精度の高い初期位置検
出が可能になる。
【0036】図8は、フォトインタラプタ31の動作説
明をするための図で、フォトインタラプタ31は、LE
D31cが発光し、その光31bがフォトダイオード3
1eに達し、電流が流れる。この時、遮光板30がこの
光を遮ることによりフォトダイオード31eに流れる電
流が減少する。そこで、この電流によって生じる電圧を
検出し、一定の電圧値と比較することによりスイッチの
ON・OFFを検出する。
【0037】図9は、フォトインタラプタ31と光源装
置11の回転位置(遮光板30の位置)とフォトインタ
ラプタ31の出力の関係を示したものである。フォトイ
ンタラプタ31に劣化がなく、ごみやほこりなどが全く
ついていない理想的な状態における出力をAとする。出
力Aは、角度θ0以下において出力は0、角度θ1におい
て出力V0、角度θ0からθ1までは一様に変化する。フ
ォトインタラプタ31にごみ等が付着すると出力量が低
下し、図9の出力B,Cのように変化する。出力B,C
においてAとの違いは、θ1において出力がV1,V2
低下することである。
【0038】上述のように、フォトインタラプタ31の
ONとOFFの検出は、ある一定のスレッシュドレベル
電圧と出力を比較するものである。そこで、スレッシュ
ドレベル電圧を図9において一定値Vsとした場合、ス
イッチが切り替わる角度θが出力がAの時はθs、Bの
時はθs′になる。このため、検出位置にθs′−θs
だけ誤差が生じてしまう。これはそのまま光源装置11
の初期位置の誤差になってしまうため、このままでは光
源装置11の走査ピッチの設定精度が悪化する。
【0039】そこで、図10に示す回路を用いてフォト
インタラプタ31の出力が相対的に変化した場合におい
ても検出角度が変化しないようにする。図10の回路に
おいて、遮光板30によって遮光されていない状態(す
なわち、最大の出力が得られる状態)におけるフォトイ
ンタラプタ31の出力をA/Dコンバータ41によって
任意のタイミングで取り込みA/D変換する。図9のA
の出力であれば最大電圧のV0が検出される。同じよう
に、図9のBの出力であれば最大電圧のV1が検出され
る。サンプリングのタイミングはCPU45によって制
御できるが、光源装置11の初期位置を回転駆動によっ
て検出する直前に行うことにより精度を高めることが望
ましい。A/D変換されたデジタル信号はD/A変換器
42によりアナログ化され基準信号となる。この基準信
号をアンプ43によって増幅し、固定抵抗R1とR2に
より分圧した電圧をスレッシュドレベルとしてフォトイ
ンタラプタ31の出力とコンパレータ44によって比較
することにより初期位置を検出する。
【0040】図10の回路を用いれば、図9において出
力がAの時、基準電圧はV0、スレッシュドレベル電圧
はVs、出力がBの時、基準電圧はV1、スレッシュド
レベル電圧はVs′になることにより、 V0:Vs=(θ1−θ0):(θs−θ0)=(R1
+R2):R2 V1:Vs′=(θ1−θ0):(θs′−θ0)=
(R1+R2):R2 よって、 θs−θ0=θs′−θ0 したがって θs=θs′ すなわち、基準電圧が変化してもそれに連動してスレッ
シュドレベル電圧が変化することにより常に同じ位置に
おいてフォトインタラプタ31のスイッチが切り替わ
る。このため、フォトインタラプタ31がごみ等により
出力量が変動した場合においても光源装置11の初期位
置の検出に誤差を生じない。
【0041】図11に示す回路は、フォトインタラプタ
31にごみ等がついて出力が低下するのを防止する、2
つ目の実施例を示す。図9のAの状態における最大出力
電圧V0をA/Dコンバータ41によりA/D変換し、
その値をCPU45に接続された記憶装置40に記録す
る。この電圧を基準電圧として、CPU45は、フォト
インタラプタ31の出力と基準電圧の値を比較し、両者
が一致するようにLED31cの電流を制御する。すな
わち、図9のBのようにフォトインタラプタ31の最大
出力が小さいときは、LED31cに通電する電流の量
を増加することによりフォトダイオード31の出力を増
加させ、基準電圧と一致させる。これにより、フォトイ
ンタラプタ31の出力は、図9のAと同じ形状になり、
常に光源装置11の回転位置が同じところでスイッチの
ON・OFFが切り替わり、精度の良い初期位置検出が
可能となる。
【0042】以上の動作を行うために、遮光板30によ
って遮光されていない状態(すなわち最大の出力が得ら
れる状態)におけるフォトインタラプタ31の出力を検
出したいが、予期せぬ電源の遮断などにより光源装置1
1の回転位置が不明になることがある。また、現在の回
転位置を記憶しておく回路などがない場合には遮光板3
0がフォトインタラプタ31の光束をわずかに遮光して
いるのかそれとも全く遮光していないかの判断ができな
い。
【0043】フォトインタラプタ31と遮光板30の関
係としては、 .全く遮光していなくてスイッチがONになってい
る。 .遮光しているがスイッチがONになっている。 .遮光してスイッチがOFFになっている。 のどれかである。の状態において最大出力をサンプリ
ングすれば良いが、フォトインタラプタのスイッチの出
力からでは,の区別が付かない。
【0044】そこで、図5の状態、すなわち、のケー
スの状態になるように、,のケースも回転駆動を行
う。具体的には、,,のすべてのケースにおいて
も(とは区別がつかないが)適当なステップ数Sだ
け回転駆動して(図6において右回りに)図5の状態に
し、図12に示す制御方法によりフォトインタラプタ3
1の最大の出力をサンプリングを行う。フォトインタラ
プタ31の光束31bを遮光板30が遮光するときに、
遮光板30が光束31bにさしかかり、遮光し、さらに
遮光しなくなるまで、すなわち、図13における回転角
をθsとする。ステップ数Sは、確実にの状態にする
ためにθsに相当するステップ数から数倍のステップ数
とする。
【0045】光源装置11の回転位置の制御は、CPU
45とピッチ可変制御回路47を用いて行う。走査ピッ
チの切換において、CPU45は走査ピッチの切換に必
要なステッピングモータのステップ数をピッチ可変制御
回路47に送る。ピッチ可変制御回路47はパルスを発
生してステッピングモータを回転させる。この際、走査
ピッチを増加させたり、減少させたりするが、このと
き、回転駆動機構に存在するバックラッシュが問題とな
る。バックラッシュとは、図1において、ステッピング
モータ20と軸22の螺合部や軸22とガイド21の摺
動部に存在するガタによって生じるものである。
【0046】実際の回転駆動におけるバックラッシュの
影響について図14を用いて説明する。ステッピングモ
ータ20を正転させて光源装置11をステップ数n1、
角度θ1の位置まで送ったとする(図14中、の位
置)。この状態から光源装置11を角度θ2の状態に切
り換え、θ2<θ1であるから逆転して送らなくてはな
らない。そこで、ステッピングモータ20を逆転させる
が、はじめのうちはステップ数が変化しても回転角度が
変化しない。これは、上述のガタがステッピングモータ
20が正転するときに螺合部や摺動部においてネジや軸
が片方に寄ってガタがとられていた状態であったもの
が、逆転する際に逆側に寄ろうとしたためである。この
時、ネジや軸が逆側に寄り終わるまで角度θはほとんど
変化しない。このような現象をバックラッシュという。
図14において、矢印Aで示した部分がバックラッシュ
である。図14中、の位置に到達するとステッピング
モータ20が逆転し始めることにより角度θは減少し、
光源装置11が逆の方向に動く。
【0047】このように、ステッピングモータ20を正
転したときと逆転したときにステップ数と回転角度の関
係が異なり、図14に示す正転と逆転の2つの軌跡を描
き、その隔たりがバックラッシュとなる。さらにステッ
プングモータ20の逆転を続けることにより、光源装置
11は、θ2に達する。この時、ピッチ切り換えに要し
たステップ数はn1−n3である。次に、この状態から
θ1に設定を行う場合、正転を行わなくてはいけない
が、同じくバックラッシュが存在するためステップ数が
変化しても角度が変化しない矢印Bの軌跡を通り、図1
4中、の位置に変化する。光源装置11が図14中の
の位置に達したところで角度の増加が始まりに到達
する。
【0048】バックラッシュを経てピッチの切換を行う
ことはガタを取り除くなどの不安定な動作を行うために
角度設定の再現性が悪くなり、結果として精度も悪くな
る。また、角度をθ2からθ1に変化せるときに光源
装置11が正転状態で図14中の位置にあったとき、
からへの変化はn1−n4のステップ数、光源装置
11が逆転状態で図14中のの位置にあった場合、
からへの変化はn1−n3のステップ数を送らなけれ
ばならない。このように角度の切換において正転状態か
逆転状態かを検出して2通りのパターンで制御しなくて
はならないため、角度設定の再現性が悪くなり、結果と
して精度も悪くなる。また、制御方法が複雑になり、機
器のコストがアップする。
【0049】そこで、光源装置11を回転駆動装置によ
り所定の角度に設定する時において、どの角度の設定す
るときも正転または逆転にどちらか一方方向に回転駆動
すれば、バックラッシュを除去する動作の影響を受けな
いため精度よく回転駆動をすることができる。そこで、
フォトインタラプタ31のスイッチ変化を検出したとこ
ろを回転駆動の初期位置とした場合、図14における正
転または逆転の軌跡において初期位置が設定可能なすべ
ての回転角度の設定位置に対して外側にある必要があ
る。すなわち、図15,図16に示すような関係に初期
位置とすべての回転角度の設定位置を設定することによ
り、正転、または逆転のどちらか一方の回転で光源装置
11の回転位置設定ができるようになり、走査ピッチの
設定精度も向上する。初期位置の角度θ0とそのステッ
プ数n0、設定したい角度θ1とそのステップ数n1、
同様に、θ2とn2とする。説明において設定値は二種
類であるが、いくつあっても同様である。
【0050】図15においては、ステッピングモータ2
0を正転して角度の切換を行う。この時、ステップ数が
n0がn1とn2より必ず小さい必要がある。回転角度
をθ1に設定したい場合には、バックラッシュを取り除
き、正転した状態でθ0(ステップ数n0)に移動し、
そこからθ1まで図15のの正転の軌跡を通って移動
する。θ2の場合も同様である。
【0051】図16においては、ステップングモータ2
0を逆転して角度の切換を行う。この時、ステップ数が
n0がn1とn2より必が大きい必要がある。回転角度
をθ1に設定したい場合には、バックラッシュを取り除
き、逆転した状態でθ0(ステップ数n0)に移動し、
そこからθ1まで図16のの逆転の軌跡を通って移動
する。θ2の場合も同様である。初期位置の設定は、
フォトインタラプタの取付位置を調整して決定する。ま
た、初期位置から所定の角度θへの移動ステップ数は、
予め実験等を行うことにより求めたステップ数をCPU
に接続された記憶装置に保存しておき、必要に応じてC
PUが参照する。このような方法によりバックラッシュ
の影響を受けないと同時にある回転角度θに設定する方
法が1通りで行われることにより光源装置11の設定の
再現性が良くなり走査ピッチ設定の精度が向上する。
【0052】次に、実際の走査ピッチの切換方法につい
て、バックラッシュの除去方法を含めて説明する。図1
7において光源装置11の回転位置をからに切り換
えるときの動作を考える。まず、からの初期位置に
移動しなくてはならない。最初に図12で示されるフロ
ーチャートにより、フォトインタラプタ31を遮光しな
い状態における出力をサンプリングして基準電圧とす
る。以下、図18に示されるフローチャートによって制
御を行う。まず、図10におけるB点の出力、すなわ
ち、フォトインタラプタ31のON・OFFをチェック
する。ここで、B点の出力をモニタしながらステッピン
グモータ20を1ステップずつ逆転するとバックラッシ
ュを取り除かれてに移動する。さらに逆転を続け、B
点の出力がONになるの位置まで移動する。ここから
正転し、バックラッシュを除去することもできるが、バ
ックラッシュを除去しながら初期位置を検出するのは精
度的に良くない。そこで、の位置に達した後も適当な
ステップ数だけ逆転を続け、の位置に達したところか
ら正転を行う。正転を行うことにより、バックラッシュ
が除去されての位置に達する。このバックラッシュが
除かれた状態で1ステップずつ正転を行い、B点の出力
がONになるの位置まで移動する。これで正転した状
態において初期位置に設定されたことになる。次に、図
19で示すフローチャートに基づき予め記憶装置に記録
されている初期位置からの位置までの所要ステップ数
nb−n0を読み出し、そのステップ数だけ正転し、
の位置に移動する。
【0053】バックラッシュを除去し、初期位置を検出
するためには、先行技術に記載したような接触式の検出
スイッチでは対応できなく、本発明のようにフォトイン
タラプタと遮光板によって構成することにより初期位置
より逆回転側にも光源装置11を回転させることが可能
になる。
【0054】ステッピングモータ20と軸22は螺合し
ているが、ステッピングモータ20をあるステップ数以
上送ると螺合がはずれてしまう。正常な動作を行ってい
る場合、ステッピングモータ20の制御回路等によりこ
のようなことは起こらないが、予期せぬ事態によってス
テッピングモータ20の制御回路が暴走した場合、螺合
がはずれてしまう可能性がある。この時、ステッピング
モータ20と軸22の螺合を元に戻す修理が必要になる
が、それだけではなく最悪の場合には光源装置11を破
壊してしまう危険性もある。
【0055】図20の実施例は、ステッピングモータ2
0と軸22との螺合がはずれることを防止し、ステッピ
ングモータ20の暴走後に修理を施さなくても速やかに
正常な螺合状態に復帰することができるものである。光
源装置11のアーム11fの軌道上には、ハウジング1
2に固定された弾性体36が設けられている。アーム1
1fと弾性体36は、通常の走査ピッチ切換の時には接
触することはない。ステッピングモータ20が暴走し、
軸22を図20中の下向きに送り続けた際、ステッピン
グモータ20と軸22の螺合がはずれる直前にアーム1
1fは、弾性体36と接触する。弾性体36は、このよ
うな位置に固定されている。その後、さらに軸22が前
進し、弾性体36を変形させ、ステッピングモータ20
と軸22の螺合がはずれる。このあとステッピングモー
タ20の回転が続けば軸22は前進せずに軸22、アー
ム11f、弾性体36はそのままの状態でステッピング
モータ20が空転する。このとき、図21に示すように
アーム11fは、力Fによって弾性体36を押圧変形さ
せる。このため弾性体36は、アーム11fに対して反
力Fを生じる。
【0056】その後、ステッピングモータ20の暴走が
止まるとアーム11fが弾性体36を変形させる力が除
去される。弾性体36は、変形によって生じた反力Fに
よりアーム11fを押す。さらに、軸22がアーム11
fによって図中上向きに押される。この状態においてス
テッピングモータ20を先ほどの暴走と反対の方向に回
転すればステッピングモータ20と軸22の螺合が復活
し、正常な動作を行うことが可能になる。
【0057】図22に示す実施例は、同じくステッピン
グモータ20の暴走時にステッピングモータ20と軸2
2の螺合がはずれないようにした実施例である。光源装
置11の回転駆動時に光源装置11に取り付けられた遮
光板30がとる軌道上に第2のフォトインタラプタ37
が設けられている。第2のフォトインタラプタ37は、
その光束が遮光板30によって遮られることによりスイ
ッチのON・OFFに切り替わる。第2のフォトインタ
ラプタ37の取付位置は、常通の動作においては遮光板
30によってスイッチが切り替わることがない外側の位
置にあり、同時にステッピングモータ20の暴走時に螺
合がはずれる直前にスイッチが切り替わる位置にある。
ステッピングモータ20の回転を制御するCPUは、常
にこのフォトインタラプタ37の出力を観察し、もしス
イッチが切り替われば瞬時にステッピングモータ20へ
の電力の供給を停止し、ステッピングモータ20の回転
を停止する。
【0058】図20,図21の実施例は、簡単かつ低コ
ストな構成でステッピングモータ20の暴走に対応でき
るが、ステッピングモータ20の暴走が瞬時に停止しな
いので、発熱による他への影響がある可能性がある。図
22の実施例は、フォトインタラプタ37を付加するた
め、その分、コストアップになるが、ステッピングモー
タ20の回転を瞬時に停止することができ信頼性が高い
というメリットがある。
【0059】
【発明の効果】
請求項1に対する効果:複数のレーザ光源を備えた光源
装置から発光された複数のレーザ光を偏向装置により記
録媒体上に走査することにより情報を記録するマルチビ
ーム走査装置であり、該光源装置を該マルチビーム走査
装置のハウジングに対して当接し、該光源装置の光軸回
りに回転可能に支持するとともに、該光源装置を該ハウ
ジングに対して該光軸の方向に押圧する手段と、該光源
装置を該光軸回りの方向に回転駆動する回転駆動装置
と、該光源装置の回転位置を光学的に検出する検出手段
を備え、光源装置の初期位置検出手段に非接触な検出手
段である光学式検出手段を用いたので、検出位置の経時
的な劣化が少なく、信頼性が向上する、また、初期位置
を検出する方向と回転角度を設定する方向が同一なこと
により精度の良い初期位置検出が可能となる。
【0060】請求項2に対する効果:請求項1の発明に
おいて、光源装置を初期位置に移動するために回転駆動
する方向と、該光源装置を任意の回転角度に設定するた
めに回転駆動する方向とを同一方向としたので、光源装
置の回転駆動装置のバックラッシュの影響を受けること
がないため、走査ピッチを正確に設定することが可能に
なる。
【0061】請求項3に対する効果:請求項1の発明に
おいて、光源装置の回転角度を変化させる前に必ず一度
初期位置に移動させ、走査ピッチを切り換えるときに常
に同じ動作を行うようにしたので、走査ピッチを正確に
設定することが可能になる。
【0062】請求項4に対する効果:請求項1の発明に
おいて、光学的検出手段を覆う開閉可能な防塵手段を設
け、光学的初期位置検出手段を開閉可能な回動カバーに
よって覆うようにしたので、ごみやほこりなどが付着
し、検出精度が悪くなるのを防止し、精度の良い初期位
置検出が可能となる。
【0063】請求項5に対する効果:請求項1の発明に
おいて、光源装置の回転駆動により該光学的検出手段を
清掃する手段を設けたので、光学的検出手段の出力が低
下せず、精度の良い初期位置検出が可能となる。
【0064】請求項6に対する効果:請求項1の発明に
おいて、光源装置が回転駆動される際に該光源装置に設
けられた遮光板と該回動カバーが当接し、該光源装置が
回転駆動することにより該回動カバーが開閉するように
したので、回動カバーの開閉のための駆動装置を設ける
必要がなく、低コストに防塵機構を実現することが可能
となる。
【0065】請求項7に対する効果:請求項1の発明に
おいて、光学的検出手段の出力電力を任意のタイミング
でサンプリングし記憶すると同時に基準電圧として出力
する回路と、該基準電圧を一定の割合に分圧した電圧と
該光学的検出手段の出力電圧を比較するコンパレータを
備え、該コンパレータの出力により該光源装置の初期位
置を検出するようにしたので、光学的初期位置検出手段
にごみやほこりが付着するなどしてフォトインタラプタ
の出力電圧が降下した場合でも、フォトインタラプタが
遮光されていない状態における出力電圧を基準電圧とし
てその基準電圧を一定の割合に分圧した電圧と動作時に
おけるフォトインタラプタの出力とをコンパレータによ
って比較し、その出力を初期位置検出の検出信号として
用いるために、常に同じ位置で光源装置の回転角度を検
出することが可能になり、初期位置検出精度が高まる。
【0066】請求項8に対する効果:請求項1の発明に
おいて、光学的検出手段の出力電圧を任意のタイミング
でサンプリングし基準電圧として記憶する回路と、該基
準電圧と該光学的検出手段の出力電圧を比較し、両電圧
が一致するように該光学的検出手段の発光素子の電流を
制御する制御回路を備え、光学的初期位置検出手段にご
みやほこりが付着するなどしてフォトインタラプタの出
力電圧が降下した場合でも、フォトインタラプタが遮光
されていない状態における出力電圧を基準電圧として、
その基準電圧と光学的検出手段の出力電圧が一致するよ
うに光学的検出手段の発光素子の電流を制御するように
したので、常に同じ位置で光源装置の回転角度を検出す
ることが可能になり、初期位置検出精度が高まる。
【0067】請求項9に対する効果:請求項1の発明に
おいて、光源装置の回転位置の可動限界を検出する手段
を備えたので、光源装置を回転駆動中に駆動装置が暴走
した際、駆動装置が破壊される前に異常を検出し、駆動
装置を停止することが可能になり、駆動装置の信頼性が
向上する。
【0068】請求項10に対する効果:請求項1の発明
において、光源装置の回転軌道上に該光源装置の回転駆
動方向に対向して設けられた係止手段を備えたので、光
源装置を回転駆動中に駆動装置が暴走した際、駆動装置
のアクチュエータに対して弾性体が弾性変形しながら当
接することにより駆動装置が破壊されるのを防止すると
同時に機能を復帰させることが容易に可能となり、駆動
装置の信頼性が向上し、また、それを低コストに実現す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるマルチビーム走査装置の一実施
例を説明するための分解斜視図である。
【図2】 光源装置とフォトインタラプタの光束との関
係を示す図である。
【図3】 フォトインタラプタの防塵機構の分解構造を
示す図である。
【図4】 フォトインタラプタの防塵機構の組立構造を
示す図である。
【図5】 回動カバーの湾曲部が遮光板に接触していな
い状態を示す図である。
【図6】 光源装置がさらに回転することにより遮光板
が光束を遮光した状態を示す図である。
【図7】 遮光板の表面に起毛を設けた例を示す図であ
る。
【図8】 フォトインタラプタの動作説明をするための
図である。
【図9】 フォトインタラプタと光源装置の回転位置
(遮光板の位置)とフォトインタラプタの出力の関係を
示す図である。
【図10】 フォトインタラプタの動作説明をするため
の電気回路の一例を示す図である。
【図11】 フォトインタラプタの他の動作説明をする
ための電気回路の一例を示す図である。
【図12】 ステッピングモータの制御例を示すフロー
(最大光量検出サブルーチン)図である。
【図13】 遮光板のステップ数と光束の遮光との関係
を示す図である。
【図14】 ステッピングモータの回転駆動におけるバ
ックラッシュを説明するための図である。
【図15】 ステッピングモータを正転して角度の切り
換えを行う場合の例を説明するための図である。
【図16】 ステッピングモータを逆転して角度の切り
換えを行う場合の例を説明するための図である。
【図17】 光源装置の回転位置をからに切り換え
る時の動作説明をするための図である。
【図18】 図17の動作説明をするためのフローチャ
ート(初期位置サブルーチン)である。
【図19】 ステッピングモータのピッチ切り換えサブ
ルーチンを示す図である。
【図20】 ステッピングモータの暴走時に、モータと
モータ軸との螺合がはずれるのを防止するようにした例
を説明するための図である。
【図21】 ステッピングモータ暴走時の状態を示す図
である。
【図22】 ステッピングモータの暴走時に、モータと
モータ軸との螺合がはずれるのを防止するようにした他
の例を説明するための図である。
【図23】 本発明が適用されるマルチビーム走査装置
の光源装置の一形態を説明するための図である。
【図24】 図23に示した光源装置から出射されたビ
ームが記録面上に走査される副走査ピッチと光源装置の
回転角との関係を説明するための図である。
【図25】 図23に示した光源装置を用いたマルチビ
ーム走査装置の実施の形態を説明するための分解斜視図
である。
【図26】 図25の光軸方向の組立部要部断面図であ
る。
【図27】 ステッピングモータの軸部断面の詳細図で
ある。
【図28】 光軸側からみたステッピングモータの軸部
断面図である。
【符号の説明】
11…光源装置、12…マルチビーム走査装置のハウジ
ング、13…摺動部材、14…モータブラケット、15
…バネ押え板、16,17,24,25…ネジ、18…
バネ、19…バネ押圧板、20…ステッピングモータ、
21…ガイド、22…軸、23…球、26…スイッチ、
27…導電物質、28…微調整ネジ、30…遮光板、3
1…フォトインタラプタ、32…回動カバー。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のレーザ光源を備えた光源装置から
    発光された複数のレーザ光を偏向装置により記録媒体上
    に走査することにより情報を記録するマルチビーム走査
    装置であって、前記光源装置を該マルチビーム走査装置
    のハウジングに対して当接し、かつ、該光源装置の光軸
    回りに回転可能に支持するとともに、該光源装置を前記
    ハウジングに対して該光軸の方向に押圧する手段と、該
    光源装置を該光軸回りの方向に回転駆動する回転駆動装
    置と、該光源装置の回転位置を光学的に検出する光学的
    検出手段を備えたことを特徴とするマルチビーム走査装
    置。
  2. 【請求項2】 前記光源装置を初期位置に移動するため
    に回転駆動する方向と、該光源装置を任意の回転角度に
    設定するために回転駆動する方向が同一方向であること
    を特徴とする請求項1記載のマルチビーム走査装置。
  3. 【請求項3】 前記光源装置の回転角度を変化させる前
    に必ず一度初期位置に移動させることを特徴とする請求
    項1記載のマルチビーム走査装置。
  4. 【請求項4】 前記光学的検出手段を覆う開閉可能な防
    塵手段を有することを特徴とする請求項1記載のマルチ
    ビーム走査装置。
  5. 【請求項5】 前記光源装置の回転駆動により前記光学
    的検出手段を清掃する手段を有することを特徴とする請
    求項1記載のマルチビーム走査装置。
  6. 【請求項6】 前記光源装置が回転駆動される際に該光
    源装置に設けられた遮光板と回動カバーが当接し、該光
    源装置が回転駆動することにより該回動カバーが開閉す
    ることを特徴とする請求項3記載のマルチビーム走査装
    置。
  7. 【請求項7】 前記光学的検出手段の出力電力を任意の
    タイミングでサンプリングし記憶すると同時に基準電圧
    として出力する回路と、該基準電圧を一定の割合に分圧
    した電圧と該光学的検出手段の出力電圧を比較するコン
    パレータを備え、該コンパレータの出力により前記光源
    装置の初期位置を検出することを特徴とする請求項1記
    載のマルチビーム走査装置。
  8. 【請求項8】 前記光学的検出手段の出力電圧を任意の
    タイミングでサンプリングし基準電圧として記憶する回
    路と、該基準電圧と該光学的検出手段の出力電圧を比較
    し、両電圧が一致するように該光学的検出手段の発光素
    子の電流を制御する制御回路を備えたことを特徴とする
    請求項1記載のマルチビーム走査装置。
  9. 【請求項9】 前記光源装置の回転位置の可動限界を検
    出する可動限界検出手段を備えたことを特徴とする請求
    項1記載のマルチビーム走査装置。
  10. 【請求項10】 前記光源装置の回転軌道上に該光源装
    置の回転駆動方向に対向して設けられた係止手段を備え
    たことを特徴とする請求項1記載のマルチビーム走査装
    置。
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