JPH1034430A - 長尺物切断機 - Google Patents

長尺物切断機

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Publication number
JPH1034430A
JPH1034430A JP21209996A JP21209996A JPH1034430A JP H1034430 A JPH1034430 A JP H1034430A JP 21209996 A JP21209996 A JP 21209996A JP 21209996 A JP21209996 A JP 21209996A JP H1034430 A JPH1034430 A JP H1034430A
Authority
JP
Japan
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cutting
workpiece
rotation
eccentric
crank
Prior art date
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Application number
JP21209996A
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English (en)
Inventor
Satoshi Takada
高田  智
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高速で切断することが出来ると共に切断面の
仕上がりが良好となる長尺物の切断機の提供。 【解決手段】 切断刃181を回転駆動する切断モータ
ー30と,クランクの偏心量rを調節することの出来る
クランク機構と,切断刃181を装着すると共にクラン
ク機構を介して切断モーター30により駆動され被加工
物(チューブ81)と平行に動くスライダー12と,偏
心量rを変更する偏心位置調整手段50と,被加工物の
移動センサー69と,切断モーターの回転位置の回転判
定手段と,制御手段60とを有しており,制御手段は,
回転刃が被加工物を切断している間に偏心量rを変化さ
せ,スライダーの移動速度vsと被加工物の移動速度v
tとが略同一となるよう上記偏心位置調整手段を制御す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は,クランク機構を介して往復運動
するスライダーに回転切断刃を装着し,移動する被加工
物を連続して切断する長尺物の切断機に関するものであ
り,特に被加工物の移動に対して高精度で追随し相対速
度を零近傍に抑制して被加工物を切断することの出来る
切断機に関する。
【0002】
【従来技術】自動車の放熱器や凝縮器等の熱交換器に
は,偏平形状のチューブが用いられることが多く,上記
部材に用いられるチューブは長尺のものを適当な長さに
切断して使用されている。長尺のチューブを所定の長さ
に連続して切断する従来の切断機9は,図8に示すよう
に,ほぼ一定の速度で連続して移送されてくるチューブ
81の供給側に移動量検知手段としてのコンタクトロー
ラー691を配置し,これによってチューブ81の移動
長を検知し,切断刃181によって所定の長さにチュー
ブ81を切断する(特公平3−58847号公報,特公
平6−98591号公報参照)。
【0003】上記切断刃181は,切断モーター30を
駆動源とする変速機構(歯車36→歯車59→歯車15
→ネジ歯車16→スプライン軸17)を介して回転駆動
され,チューブ81を切断する。また,切断刃181
は,クランク機構を介してチューブ81の移動方向に直
線往復運動を行うスライダー12に装着されており,ス
ライダー12がチューブ81と同方向に運動し,両者1
2,81の相対速度が出来るだけ小さい時点に切断刃1
81がチューブ81に切り込んでチューブ81を切断す
る。
【0004】上記クランク機構を構成する連結ロッド7
1の一端は,回転中心に対して偏心した位置にある偏心
ピン46に枢着されており,連結ロット71の他端は,
扇形歯車111を端部に設けた揺動アーム11に枢着さ
れている。そして,スライダー12の上部には,上記扇
形歯車111に噛合するラック14が配置されてはお
り,揺動アーム11の揺動に対応して,スライダー12
は矢印A,Bのように往復運動する。
【0005】即ち,スライダー12は,切断モーター3
0→歯車36→歯車59→連結ロッド71→扇形歯車1
11→ラック14の伝達経路により駆動され往復運動す
る。同図において,符号131,132はスライダー1
2が滑動するレールである。そして,スライダー12の
移動速度vsは,クランクの偏心量(軸心に対する偏心
ピン46の距離)をr,クランクの回転角度θ,クラン
クの回転の角速度をω,連結ロッド71の長さをLoと
すると次式により表すことができる。 vs=rω{sinθ+(r/2Lo)sin2θ} ・・・(1)
【0006】また,上記偏心ピン46は,以下に述べる
移動手段によって駆動され,クランクの径の方向に形成
された溝47に沿って移動可能であり,その偏心量rを
調整することが可能である。即ち,偏心ピン46は,上
記溝47に沿って移動すると共に遊星歯車43のピッチ
円C1(図6)上に位置しており,断取りモーター91
→歯車56→遊星歯車43の伝達経路により駆動され,
上記段取りモーター91を回転操作することにより,遊
星歯車43がβ(図6)だけ回転してそのピッチ円C
1’上に位置する偏心ピン46が溝に沿って移動し(図
6でP1→P2,r1→r2),偏心量rを変更するこ
とが出来る。図6において,円Coは遊星歯車43が噛
合する内歯歯車44のピッチ円である。
【0007】そして,偏心量rを変更すると,上記
(1)式に従ってスライダー12の速度vsが変化し,
図10に示すように,速度カーブが曲線61〜63のよ
うに変化する(但し,同図では(1)式の第2項のリッ
プルsin2θの成分はカットして表示している)。そ
して,切断刃181がチューブ81に切り込む時点にお
ける切断刃181とチューブ81との間の相対速度を極
小にするために,曲線62で示すように速度vsのピー
ク値をチューブ81の移動速度vtにほぼ等しくし,速
度vsのピーク値近傍においてチューブ81を切断す
る。同図において破線の位置は切断の中心点を示す。
【0008】図9は,上記のような制御を行うブロック
図である。図9に示すように,切断機9には,投入され
たチューブ81に接触して回転するコンタクトローラー
691が設けられており,コンタクトローラー691に
はコンタクトローラー691の回転量,即ちチューブ8
1の移動量に比例したパルスを発信するエンコーダ69
2が連結されている。エンコーダ692のパルスpは,
チューブ長設定部951に記録された切断長Lの情報
(品番情報)と共に切断モーター位置演算部952に入
力される。
【0009】切断モーター位置演算部952は,上記2
つの情報を基に,切断刃181がチューブ81に切り込
む位置が,移動するチューブ81の所定の位置(切断長
L)となるように切断時の切断モーター30の回転量θ
mを演算し,その値を切断モーター位置制御部955に
指令する。切断モーター位置制御部955は,上記回転
指令値と回転センサー961のフィードバック信号を基
に切断モーター30の回転量θmを制御する。
【0010】即ち,切断モーター位置演算部952は,
エンコーダ692の1パルスに対応する切断モーター3
0の回転量を,エンコーダ692の1パルス毎に切断モ
ーター制御部955に指令する。そして,上記1パルス
に対応する切断モーター30の回転量は,切断長Lによ
り変化するため,切断長設定部951に設定されたデー
タ(品番データ)よりその値(パルス当たりの回転量)
を指令する。上記のように刻々と変わるチューブ81の
移動量を検知して回転を制御しているから,チューブ8
1の速度が変動しても,所定の切断長にチューブ81を
切断することができる。
【0011】一方,段取りモーター91は,切断刃18
1の切り込み時(所謂切断ポイント)においてスライダ
ー12とチューブ81との間の相対速度が最小となるよ
うに,制御される。即ち,図10に示すようにクランク
機構により正弦波状に変動するスライダー12の 速度
vsのピーク時((1)式でθ≒90°)の値が,チュ
ーブ81の移動速度vtとほぼ等しくなるように,偏心
長rの大きさを制御する。(1)式におけるクランクの回
転の角速度ωは,例えばω=2πvt/L(但しL=切
断長)より求めることが出来るから,所望の偏心長r
は,(1)式のvs=vtと置くことにより算出するこ
とができる。
【0012】即ち,段取りモーター位置演算部956で
は,与えられた切断長Lの情報(品番情報)とチューブ
速度vtとから最適の偏心長rを算出し,更に段取りモ
ーター91の回転量θm’と偏心長rの関係式から,段
取りモーター91の回転量θm’を演算し,段取りモー
ター位置制御部957にその値θm’を指令する。段取
りモーター位置制御部957は上記指令値θm’の位置
に段取りモーター91を位置決めするように制御する。
実際には,上記切断長L,チューブ速度vt,指令値θ
m’の関係は,品番情報として予め内蔵されている。同
図において,符号962は,段取りモーター91の回転
量をフィードバック制御するための回転センサーであ
る。
【0013】
【解決しようとする課題】しかしながら,上記チューブ
切断機9には,以下に述べるような問題点がある。それ
は,図10I示すように,スライダー12のvsは,正
弦波を描いて変動するのに対して,チューブ81の速度
vtはおよそ一定速度であるから,短時間とはいえ一定
の幅のある切断時間(同図の矢印C)において両者の間
に速度差が生ずるのを回避することが出来ない。そのた
め,チューブ81の切断面が斜めになり,相対速度が更
に大きくなると,チューブ81の移動を切断刃181が
阻止する形になり,チューブがめり込んで所謂チューブ
詰まりを生ずるということである。
【0014】そのため,上記装置では,切断を高速化す
ることに限界がある。本発明は,かかる従来装置の問題
点に鑑みてなされたものであり,高速で切断することが
出来ると共に切断面の仕上がりが良好となる長尺物の切
断機を提供しようとするものである。
【0015】
【課題の解決手段】請求項1記載の発明において注目す
べきことは,切断機が,被加工物の移動量又は移動速度
を検知する移動センサーと,切断モーター又は回転切断
刃の回転位置を検知又は推定する回転判定手段と,上記
移動センサー及び回転判定手段の信号を受けて上記切断
モーター及び偏心位置調整手段を制御する制御手段とを
有していることであり,上記制御手段は,上記移動セン
サーの信号に基いて,上記切断刃が被加工物を横断して
切断する被加工物の切断長が所定値Lとなるように上記
切断モーターの回転量を制御すると共に,上記回転判定
手段の信号及び移動センサーの信号に基づいて,上記回
転刃が被加工物を切断している間に上記偏心量rを変化
させ,上記スライダーの移動速度vsと被加工物の移動
速度vtとが略同一となるよう上記偏心位置調整手段を
制御することである。
【0016】特に注目すべきことは,回転刃が被加工物
を切断している間に,上記偏心量rを変化させ,これに
よって図5に示すように正弦波状に変化するスライダー
の速度振幅(偏心量r)を65〜67のように刻々と変
化させ,図4に示すように切断時Cにおいてスライダー
の速度vsが正弦波でなく被加工物の速度vtと同じ値
となるようにフラット状にすることである。即ち,図5
に示すように,切断開始時の時刻t1迄は,曲線65
(偏心量r=r1とする)のように振幅が大きめの一定
の振幅であったものを,その後暫くの間は,例えば時刻
t2,t3の時点で曲線66,67に示す振幅の正弦波
となるように,時間と共に偏心量rをr2,r3と漸減
させていき(r1>r2>r3),時刻t1〜t3にお
ける速度vsの上昇を抑制し被加工物速度vtと同じ値
となるようにする。
【0017】そして,θが90°(時刻t=t4)を越
えた場合には,時刻t1〜t3とは反対に,速度カーブ
の正弦波振幅(偏心量r)を漸増させていき速度vsが
低下しないようにし被加工物速度vtと同じ値となるよ
うにする。それ故,本発明の切断機では,図4に示すよ
うに切断中における切断刃と被加工物とは等しい速度
(相対速度≒0)で移動する。その結果,切断刃は被加
工物の一点を真っ直ぐに切断し,切断面は被加工物の進
行方向に直角な平面となる。それ故。従来のように,切
断面が斜めになったり被加工物が切断刃に当接してめり
込んだりすることがない。
【0018】このようにする為の偏心量rの値は,例え
ば,(1)式で示すスライダーの速度vsを,求める時
刻(又はクランク角度θ)における被加工物の速度vt
に等しいと置き,求める時刻のクランク角度θを代入し
てrに関する2次方程式を解くことにより得ることが出
来る。上記方程式を解いた結果は,請求項2に示すよう
に,クランク回転角度θが0°<θ<90°の値である
ときには,偏心量rを, r≒A/cosθ+{B/cos2 θ+CL/(sin
θ×cosθ)}1/2 となるように変化させ,θが90°であるときには,r
≒Cとし,θが90°<θ<180°であるときには,
偏心量rが, r≒A/cosθ−{B/cos2 θ+CL/(sin
θ×cosθ)}1/2 となるように変化させるということになる。なお,切断
期間をθ1 〜θ2 とし,0<θ1 <90°<θ2 <18
0°としたときには,実質的にはθ1 ≦θ<90°の範
囲と90°<θ≦θ2 の範囲とθ=90°とによって上
式を区分する。
【0019】そして,前記偏心位置調整手段は,請求項
3に記載のように,構成することにより実施することが
出来る。即ち,偏心位置調整手段は,詳細を後述する図
3に示すように,機台に回転自在に取り付けた回転フラ
ンジ管(符号37)と,このフランジ管内に回転自在に
挿着した上記クランク機構のクランク軸(符35)と,
このクランク軸の端面に回転自在に取り付けられた遊星
歯車(符号43)と,上記回転フランジ管の端部に固定
され上記遊星歯車と噛合すると共にこの遊星歯車のピッ
チ円の2倍の径を有するピッチ円を有する内歯歯車(符
号44)と,前記切断モーターと上記回転フランジ管と
を連結する伝動経路内に配設され回転フランジ管の回転
速度を上記クランク軸の回転速度と同一及び異なる回転
速度の間で切り換える回転速度可変機構とにより構成
し,偏心ピンを上記遊星歯車の端面に植設して偏心ピン
の中心が上記遊星歯車のピッチ円上のくるように配設す
ることにより可能となる。
【0020】即ち,切断モーターにより駆動されて自在
に回動するフランジ管を設け,且つフランジ管の内側に
はスライダーを駆動するクランク軸を挿着する。更に,
クランク軸に遊星歯車を設け,上記フランジ管には内歯
歯車を設けて,遊星歯車を内歯歯車に噛合させる。そし
て,回転速度可変機構により,通常は互いに等速回転す
るフランジ管とクランク軸との間の速度差を生じさせる
ことにより,遊星歯車を回転させる。その結果,遊星歯
車の端面に植設した偏心ピンが図6に示すようにピッチ
円上の位置を移動し,偏心量rが例えばr1からr2に
変化する。
【0021】そして,上記回転速度可変機構は,例え
ば,後述する実施形態例に示すようにモーターと差動歯
車機構とにより実現することができる。即ち,差動歯車
を介してモーターによりフランジ管をクランク軸に対し
て回動させ,遊星歯車を内歯歯車に対して回動させる。
【0022】
【発明の実施の形態】
実施形態例 本例は,図1,図2に示すように,連続して供給される
長尺の被加工物(チューブ)81を所定の長さに連続し
て切断する長尺物の切断機1である。切断機1は,回転
切断刃181を設けた切断部材18(図7)と,変速機
構を介して切断歯181を回転駆動する切断モーター3
0(図3)と,クランクの偏心位置を調節することの出
来るクランク機構70(図2)と,切断歯181を装着
すると共にクランク機構70を介して切断モーター30
により駆動され被加工物81と平行方向に往復運動する
スライダー12と,クランク機構70の偏心量r(図
6)を変更する詳細を後述する偏心位置調整手段50
(図1)と,被加工物81の移動量を検知する移動セン
サー69と,切断モーター30の回転位置を推定するこ
との出来る詳細を後述する回転判定手段(後述する切断
モーター位置演算部601)と,移動センサー69及び
上記回転判定手段の信号を受けて切断モーター30及び
偏心位置調整手段50を制御する制御手段60(図1)
とを有する。
【0023】制御手段60は,図1に示すように,移動
センサー69の信号に基いて,切断刃181がチューブ
81を横断して切断するチューブ81の切断長が所定値
Lとなるように切断モーター30の回転量を制御する。
また,制御手段60は,上記回転判定手段の信号及び移
動センサー69の信号に基づいて,回転刃181が被加
工物81を切断している間(図4の区間C)に上記偏心
量rを変化させ,図4に示すように,スライダー12の
移動速度vsと被加工物81の移動速度vtとが略同一
となるよう上記偏心位置調整手段50を制御する。
【0024】即ち,制御手段60は,被加工物81の切
断長をL,被加工物81の切断時近傍におけるクランク
機構70のクランク回転角度をθとし且つ60°≦θ≦
120°とし,A,B,Cをクランクレバー長等によっ
て決まる定数としたとき,回転判定手段の信号からクラ
ンクの回転角θを算出し,クランク回転角度θが60°
≦θ<90°であるときには,切断時における上記偏心
量rを, r≒A/cosθ+{B/cos2 θ+CL/(sin
θ×cosθ)}1/2 となるように変化させ,θが90°であるときには,r
≒Cとし,θが90°<θ≦120°であるときには,
切断時における上記偏心量rが, r≒A/cosθ−{B/cos2 θ+CL/(sin
θ×cosθ)}1/2 となるように偏心位置調整手段50を制御する。
【0025】図2,図3に示すように,クランク機構7
0には,連結ロッド71を回動自在に連結し偏心量を規
定する偏心ピン46が設けられている。そして,偏心位
置調整手段50は,図3に示すように機台31に回転自
在に取り付けられた回転フランジ管37と,フランジ管
37内に回転自在に挿着したクランク機構70のクラン
ク軸35と,クランク軸35の端面に回転自在に取り付
けられた遊星歯車43と,回転フランジ管37の端部に
固定され上記遊星歯車43と噛合すると共にこの遊星歯
車43のピッチ円(図6符号C1)の2倍の径を有する
ピッチ円(図6符号Co)を有する内歯歯車44と,切
断モーター30と回転フランジ管37とを連結する伝動
経路内に配設され回転フランジ管37の回転速度を上記
クランク軸35の回転速度と同一及び異なる回転速度の
間で切り換える後述する回転速度可変機構(調整モータ
ー57,差動歯車53等)とを有している。
【0026】また,偏心ピン46は,遊星歯車43の上
面に植設されており,図6に示すように,偏心ピン46
の中心は遊星歯車43のピッチ円C1,C1’上にあ
る。そして,上記回転速度可変機構は,図3に示すよう
に,調整モーター57と差動歯車機構53とを有してお
り,調整モーター57は差動歯車53を介して歯車59
を変速させフランジ管37とクランク軸35との間に位
相(角度)差を生じさせ,遊星歯車43を内歯歯車44
に対して回動させる。
【0027】以下,それぞれについて説明を補足する。
図3に示すように,切断モーター30は,機台31に固
定したステー32に固定されており,切断モーター30
のシャフト33には歯車34が固着されている。そし
て,クランク軸35の下端に固定した歯車36が上記歯
車34に噛合する。一方,フランジ管37は,クランク
軸35に対してベアリング38,39により回動自在に
取り付けられており,また,機台31に対してもベアリ
ング40,41により回動自在に取り付けられている。
【0028】そして,クランク軸35の上面には,ピン
42を介して遊星歯車43が回動自在に取り付けられ,
フランジ管37の上面には内歯歯車44が固着してあ
り,両歯車43,44は噛合する。そして,図6に示す
ように,遊星歯車43と内歯歯車44のピッチ円の径の
比率は(1:2)に設定されている。また,図3に示す
ように,遊星歯車43の上面には,偏心ピン46の植設
板45が固定されており,偏心ピン46の中心は,遊星
歯車43のピッチ円C1の上にある。
【0029】そして,内歯歯車44の上面には,直線状
のガイド溝47(図2)を形成する一対のガイド48が
固定されている。一方,偏心ピン46には,回転自在の
スライドリング49が設けられており,スライドリング
49は上記ガイド溝47に沿ってスライドが可能なよう
に嵌着されている。そして,偏心ピン46には,連結ロ
ッド71の一端が回動自在に取り付けられている。
【0030】上記クランク機構70を構成する連結ロッ
ド71の一端は,回転中心に対して偏心した位置にある
偏心ピン46に枢着されており,連結ロット71の他端
は,扇形歯車111を端部に設けた揺動アーム11に枢
着されている。そして,スライダー12の上部には,上
記扇形歯車111に噛合するラック14が配置されては
おり,揺動アーム11の揺動に対応して,スライダー1
2は矢印A,Bのように往復運動する。
【0031】即ち,スライダー12は,切断モーター3
0→歯車36→歯車59→連結ロッド71→扇形歯車1
11→ラック14の伝達経路により駆動され往復運動す
る。同図において,符号131,132はスライダー1
2が滑動するレールである。また,切断部材18は,図
7に示すように,回転切断刃181と,チューブ81を
挿通する穴183を有する固定刃182とからなる。
【0032】一方,前記回転速度可変機構を構成する差
動歯車機構53は,図3に示すように,回動自在の2つ
のシャフト54,55が取り付けられると共に,シャフ
ト54には歯車56が固定されている。そして,シャフ
ト54は機台31に固定した調整モーター57と連結さ
れ,シャフト55には歯車58が固着されている。そし
て,歯車58は,クランク軸35に固定した歯車60と
噛合し,上記歯車56はフランジ管37に固定した歯車
59に噛合する。
【0033】上記歯車群53,56,58〜60の関係
は,調整モーター57が駆動されずシャフト54が回転
しないときには,クランク軸35とフランジ管37の回
転数が同一となるように設定されている。そして,調整
モーター57を駆動してシャフト54を回転させるとフ
ランジ管37の回転数が変化し,クランク軸35の回転
数との間に差が生じ,遊星歯車43が自転し,図6に示
すように差動角βが発生する。
【0034】そして,偏心ピン46の偏心量rがr1か
らr2に変化する。そして,調整モーター57を停止す
れば,遊星歯車43は自転を停止し,偏心量rはその値
r2に維持される。それ故,タイムスケジュールに従っ
て調整モーター57の回転角度θm’(t)を変えれ
ば,偏心量r(t)も時間と共に変化する。
【0035】図1に示すように,被加工物(チューブ)
81の投入側には,移動センサー69を構成するコンタ
クトローラー691が接している。コンタクトローラー
691にはエンコーダ692が取り付けられており,エ
ンコーダ692はコンタクトローラー691が一定の角
度だけ回転する毎にパルスを発信する。そして,エンコ
ーダ692のパルスpは,切断長設定部603に記録さ
れた切断長情報(品番情報)sと共に制御手段60を構
成する切断モーター位置演算部601に送られる。
【0036】切断モーター位置演算部601は,図9に
示した従来装置と同様に,上記2つの情報を基に,切断
刃181がチューブ81に切り込む位置が,移動するチ
ューブ81の所定の位置(切断長)となるように切断時
の切断モーター30の回転量θmを演算し,その値を切
断モーター位置制御部602に指令する。切断モーター
位置制御部602は,上記回転指令値θmと切断モータ
ー30の回転センサー301のフィードバック信号を基
に切断モーター30の回転量θmを制御する。
【0037】即ち,切断モーター位置演算部601は,
エンコーダ692の1パルスに対応する切断モーター3
0の回転量を積算し,エンコーダ692の1パルス毎に
切断モーター制御部602に指令する。そして,上記1
パルスに対応する切断モーター30の回転量は,設定さ
れた切断長Lにより変化するため,切断長設定部603
に設定されたデータ(品番データ)sよりその値(パル
ス当たりの回転量)を指令する。上記のように制御手段
60は刻々と変わるチューブ81の移動量を検知して回
転を制御しているから,チューブ81の速度が変動して
も,所定の切断長にチューブ81を切断することができ
る。
【0038】一方,調整モーター57は,切断刃181
の切り込み時(図4の区間C)においてスライダー12
とチューブ81との間の相対速度がほぼ等しくなるよう
に,制御手段60により制御される。即ち,図10の曲
線61〜63に示すように偏心量rが一定の場合には正
弦波状に速度vsが変動するスライダー12において,
偏心量rを連続的に変化させ,スライダー12のの速度
vsの値が,図4に示すように切断区間Cにおいてチュ
ーブ81の移動速度vtと等しくなるように,調整モー
ター57を制御する。
【0039】即ち,クランク角90°付近で切断すると
き,図5に示すように,切断開始時の時刻t1迄は,曲
線65のように大きめの一定の振幅であったものを,そ
の後クランク角θが90°になる迄の間は,例えば時刻
t2,t3の時点で曲線66,67で示す振幅(偏心量
r)の正弦波となるように,時間と共に偏心量rを漸減
させていき,時刻t1〜t3における速度vsが被加工
物速度vtと同じ値となるようにする。
【0040】そして,クランク角θが90°(t=t
4)を越えた場合には,時刻t1〜t4の変化とは反対
に,速度カーブvsの正弦波振幅(偏心量r)を漸増さ
せていき,切断期間Cにおいて速度vsが被加工物速度
vtと同じ値となるようにする。このようにする為の偏
心量rの値は,(1)式で示すスライダーの速度vsを
求める時刻(又はクランク角度θ)における被加工物の
速度vtに等しいと置き求める時刻のクランク角度θを
代入して,rに関する2次方程式を解くことにより得る
ことが出来る。
【0041】上記方程式を解いた結果は,クランク回転
角度θが60°≦θ<90°であるときには,偏心量r
を, r≒A/cosθ+{B/cos2 θ+CL/(sinθ×cosθ)}1/2 ・・・(3−1) とし,θが90°であるときには,r≒Cとし,θが9
0°<θ≦120°であるときには,偏心量rを, r≒A/cosθ−{B/cos2 θ+CL/(sinθ×cosθ)}1/2 ・・・(3−2) とするということである(Lは切断長)。
【0042】上記のように調整モーター57を制御する
ために,本例では,図1に示すように,チューブ81の
切断開始以前における偏心量ro(図5の曲線65相
当)を決めて,調整モーター57の回転角θm’を指令
する第1位置演算部605と,チューブ81切断時にお
いて上記偏心量をroから変化させるよう調整モーター
57の回転角の変化を指令する位置補正部606と,第
1位置演算部605及び位置補正部606の指令に則し
て調整モーター57を制御する調整モーター位置制御部
607とを有する。
【0043】第1位置演算部605は,切断開始時期の
近傍(例えばθ=60°)においてスライダー12の速
度vsがチューブ81の速度vtとほぼ等しくなるよう
に,大きめの偏心量roに設定し,roに対応する回転
角θm’を位置制御部607に指令する。そして,位置
補正部606は,切断開始時期の近傍(例えばθ=60
°)を判定して,前記(3−1),(3−2)に従って
偏心量rの補正値Δr(=r−ro)に相当する回転角
Δθm’を位置制御部607に指令する。
【0044】上記クランク角度θのタイミングを知るこ
と,即ち前記の回転位置判定手段は,図1に示す前記切
断モーター30の位置演算部601の出力値即ち切断モ
ーター30に対する角度指令値を取り込むことにより判
定可能である。これにより,実際に切断モーター30回
転制御が行われる前に先行してθの値を知ることができ
るから,調整モーター57に対する制御遅れが生じなく
なる。
【0045】調整モーター位置制御部607は,第1位
置演算部605及び位置補正部606の指令値θm’,
Δθm’の合計値に基づいて調整モーター57をフィー
ドバック制御する。図1において,符号571は調整モ
ーター57の回転量を検知し,位置制御部607にフィ
ードバック信号を与える回転センサーである。
【0046】上記のように,本例の切断機1では,切断
中における切断刃181とチューブ81とはほぼ等しい
速度(相対速度≒0)で移動する。その結果,切断刃1
81は被加工物であるチューブ81の一点を真っ直ぐに
切断し,切断面は被加工物81の進行方向に直角な平面
となる。それ故。従来装置のように,切断面が斜めにな
ったり被加工物が切断刃に圧接されてめり込んだりする
ことがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例1の研削機の制御回路図。
【図2】実施形態例1の研削機の平面図。
【図3】図2の要部断面図。
【図4】実施形態例1の研削機の被加工物の速度変化と
スライダー(切断刃)の速度変化の関係を示す図。
【図5】実施形態例1の研削機の切断前後における被加
工物の速度とスライダー(切断刃)の速度を示す正弦波
の振幅(クランクの偏心量r)の変化を示す図。
【図6】実施形態例1の研削機の遊星歯車と内歯歯車の
ピッチ円の関係,及び遊星歯車の自転に伴う偏心ピンの
偏心量rの変化を示す図。
【図7】実施形態例1の研削機の切断刃と固定刃の側面
図。
【図8】従来の研削機の平面図。
【図9】従来の研削機の制御回路図。
【図10】従来の研削機においてチューブの速度vtの
変化と偏心量を変化させた場合のスライダーの速度vt
の変化とを示す図。
【符号の説明】
12...スライダー, 181...回転切断刃, 30...切断モーター, 50...偏心位置調整手段, 60...制御手段, 69...移動センサー, 81...被加工物(チューブ),

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続して供給される長尺の被加工物を所
    定の長さに連続して切断する長尺物の切断機であって,
    回転切断刃を設けた切断部材と,変速機構を介して上記
    切断部材を回転駆動する切断モーターと,クランクの偏
    心位置を調節することの出来るクランク機構と,上記切
    断部材を装着すると共に上記クランク機構を介して上記
    切断モーターにより駆動され被加工物と平行方向に往復
    運動するスライダーと,上記クランク機構の偏心量rを
    変更する偏心位置調整手段と,被加工物の移動量又は移
    動速度を検知する移動センサーと,上記切断モーター又
    は回転切断刃の回転位置を検知又は推定する回転判定手
    段と,上記移動センサー及び回転判定手段の信号を受け
    て上記切断モーター及び偏心位置調整手段を制御する制
    御手段とを有しており,上記制御手段は,上記移動セン
    サーの信号に基いて,上記切断刃が被加工物を横断して
    切断する被加工物の切断長が所定値Lとなるように上記
    切断モーターの回転量を制御すると共に,上記回転判定
    手段の信号及び移動センサーの信号に基づいて,上記回
    転刃が被加工物を切断している間に上記偏心量rを変化
    させ,上記スライダーの移動速度vsと被加工物の移動
    速度vtとが略同一となるよう上記偏心位置調整手段を
    制御することを特徴とする長尺物の切断機。
  2. 【請求項2】 請求項1において,前記制御手段は,被
    加工物の切断長をL,被加工物の切断時近傍におけるク
    ランク機構のクランク回転角度をθとし,A,B,Cを
    クランクレバー長等によって決まる定数としたとき,上
    記制御手段は,前記回転判定手段の信号からクランクの
    回転角θを算出し,クランク回転角度θが0°<θ<9
    0°の値であるときには,切断時における前記偏心量r
    を, r≒A/cosθ+{B/cos2 θ+CL/(sin
    θ×cosθ)}1/2 となるように変化させ,θが90°であるときには,r
    ≒Cとし,θが90°<θ<180°であるときには,
    切断時における前記偏心量rが, r≒A/cosθ−{B/cos2 θ+CL/(sin
    θ×cosθ)}1/2 となるように前記偏心位置調整手段を制御することを特
    徴とする長尺物の切断機。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2において,前記
    クランク機構には,連結ロッドを回動自在に連結し且つ
    偏心量rの大きさを規定する偏心ピンが設けられてお
    り,前記偏心位置調整手段は,機台に回転自在に取り付
    けられた回転フランジ管と,このフランジ管内に回転自
    在に挿着した上記クランク機構のクランク軸と,このク
    ランク軸の端面に回転自在に取り付けられた遊星歯車
    と,上記回転フランジ管の端部に固定され上記遊星歯車
    と噛合すると共にこの遊星歯車のピッチ円の2倍の径を
    有するピッチ円を有する内歯歯車と,前記切断モーター
    と上記回転フランジ管とを連結する伝動経路内に配設さ
    れ回転フランジ管の回転速度を上記クランク軸の回転速
    度と同一及び異なる回転速度の間で切り換える回転速度
    可変機構とを有しており,上記偏心ピンを上記遊星歯車
    の端面に植設し且つこの偏心ピンの中心が上記遊星歯車
    のピッチ円上に来るように配設したことを特徴とする長
    尺物の切断機。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015530742A (ja) * 2012-08-08 2015-10-15 アプライド マテリアルズ インコーポレイテッドApplied Materials,Incorporated 半導体処理のための流動可能な炭素

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015530742A (ja) * 2012-08-08 2015-10-15 アプライド マテリアルズ インコーポレイテッドApplied Materials,Incorporated 半導体処理のための流動可能な炭素

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