JPH1034253A - 金属製網状材の製造方法 - Google Patents

金属製網状材の製造方法

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JPH1034253A
JPH1034253A JP21511796A JP21511796A JPH1034253A JP H1034253 A JPH1034253 A JP H1034253A JP 21511796 A JP21511796 A JP 21511796A JP 21511796 A JP21511796 A JP 21511796A JP H1034253 A JPH1034253 A JP H1034253A
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extruded
shearing
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cord
plate portion
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JP21511796A
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English (en)
Inventor
Masaaki Kamebayashi
正明 亀林
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TAKASAGO SEISAKUSHO KK
Takasago Ltd
Original Assignee
TAKASAGO SEISAKUSHO KK
Takasago Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 切目6の形成をカスを出さずに行うことがで
き、しかも、怪我の危険性のない取扱い安全性に優れた
金属製網状材に製造できるようにすること。 【解決手段】 板部3の表裏両面に、V字状の溝が、表
裏対応配置関係において、幅方向に複数条、所定の間隔
おきに押出成形され、該V字状溝間がコード部5とされ
たアルミニウム製押出型材を用い、切目6の形成は、該
押出型材のV字状溝を挟む両側のコード部5、5を、板
部3と直交する方向において互いに逆向きに塑性変位さ
せて、該V字状溝部において剪断裂きすることにより行
う。これを幅方向に引っ張り拡張加工する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、面格子、
防音壁、手摺り、フェンス、建築現場の足場材などに用
いられる金属製網状材の製造方法に関する。
【0002】なお、本明細書において、「アルミニウ
ム」の語は、その合金を含む意味において用いる。
【0003】
【従来の技術】従来より、金属製網状材の製造方法とし
て、素材の板部に長手に延びる多数の切目を千鳥状配置
に形成したのち、該素材板部を幅方向に引っ張って拡張
し網状部を形成する方法は、よく知られている。
【0004】この方法は、従来、具体的には次のように
して実施されていた。即ち、素材として、図12(イ)
に示されるような板部(51)を有するアルミニウム製押
出型材(52)を用いる。板部(51)は、コード部(53)
…と、それよりも薄肉で所定の幅を有するウェブ部(5
4)…とが幅方向に交互配置に連接されたものである。
これらコード部(53)…及びウェブ部(54)…は、押出
型材(52)の押出加工時に同時押出成形されたものであ
る。
【0005】この押出型材(52)を用い、そのウェブ部
(54)…において、長手に延びる多数の切目(55)…を
千鳥状配置に形成する。切目(55)の形成は、図12
(ロ)に示されるように、上下の打抜きロール(56)
(56)間に押出型材(52)を通し、該上下のロール(5
6)(56)にてウェブ部(54)…に長孔スロット状の孔
(55)を打抜き形成することにより行う。図12(ハ)
には、切目(55)が形成された押出型材(52)を示す。
【0006】しかるのち、図12(ニ)に示されるよう
に、この押出型材(52)の両側縁部を把持し、幅方向に
引っ張って拡張する。これによって各切目(55)…が開
かれ、押出型材(52)の上記板部(51)が網状部(57)
に形成され、網状材ができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記製
造法では、切目(55)…の形成を、上下の打抜きロール
(56)(56)にて薄肉のウェブ部(54)…に長孔スロッ
ト状の孔(55)を打抜いて行うものであるため、抜きカ
ス(59)が発生する。そのため、打抜き後に抜きカス
(59)の除去作業を行わなければならず、これが非常に
面倒であった。のみならず、抜きカス(59)の除去が不
十分であると、残った抜きカスが打抜きロール(56)の
刃部を破損させてしまう危険性もあった。
【0008】また、切目(55)…の形成は、上記のよう
に打抜きによるものであったため、各切目(55)…の隙
間幅はその全長にわたってかなり大きなものになってし
まう。そのため、切目(55)の長手方向の両端部におい
ても隙間幅がかなり大きく、従って、切目(55)…の形
成後に押出型材(52)を幅方向に引っ張って拡張して形
成した網状部(57)において、指が、拡張された切目
(55)の端部内方に深く入り込んでしまいやすく、その
部分に存在するバリにて指を傷つけてしまう危険性があ
った。特に、上記のような打抜きによる場合、切目(5
5)の周縁部に、外方に突出する態様のバリが生じやす
く、そのため、打抜きにより切目(55)の長手方向の両
端部の隙間が大きなものとなってしまうことと相俟っ
て、怪我をする危険性が高く、取扱いにかなりの注意を
要していた。
【0009】本発明は、上記のような従来の問題点に鑑
み、切目の形成をカスを出さずに行うことができ、しか
も、怪我の危険性のない取扱い安全性に優れた金属製網
状材に製造することができる金属製網状材の製造方法を
提供することを主たる課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題は、素材の板部
に長手に延びる多数の切目を千鳥状配置に形成したの
ち、該素材板部を幅方向に引っ張って拡張し網状部を形
成する金属製網状材の製造方法であって、前記素材とし
て、その板部の表裏両面に、長手方向に延びる横断面V
字状の溝が、表裏対応配置関係において、幅方向に複数
条、所定の間隔おきに押出成形され、該V字状溝間がコ
ード部とされたアルミニウム製押出型材を用い、前記切
目の形成は、該押出型材のV字状溝を挟む両側のコード
部を、素材板部と直交する方向において互いに逆向きに
塑性変位させて、該V字状溝部において、剪断裂きする
ことにより行うことを特徴とする金属製網状材の製造方
法によって解決される。
【0011】即ち、上記製造方法では、切目の形成を、
打抜きにて行うのではなく、V字状溝を挟む両側のコー
ド部を、素材板部と直交する方向において互いに逆向き
に変位させて、剪断裂きすることにより行うものである
ことにより、打抜きの場合のようなカスが出ない。従っ
て、カスの除去作業が不要であり、このようなカスによ
る剪断用の刃部破損の危険性も排除される。
【0012】しかも、上記のように剪断裂きにて切目を
形成するものであることにより、形成された切目の長さ
方向両端部には、打抜きの場合のような大きな隙間がで
きず、隙間はほとんど存在しない。しかも、上記のよう
な剪断裂きによれば外方に突出する態様のバリを生じる
こともない。従って、切目の形成後に押出型材を幅方向
に引っ張って拡張して形成された網状部において、開か
れた切目の両端部内方に指が深く入り込んでバリにて怪
我をしてしまうというようなこともなく、取扱い安全性
に優れた網状材が得られる。
【0013】上記切目の形成に用いる装置としては、押
出型材の板部を挟む両側にそれぞれ、剪断用のロールが
配備され、該板部を挟む一方の側に配備されるロール
は、特定のコード部の幅方向の一方の側を押す剪断刃部
と、該特定コード部の幅方向のもう一方の側を押す剪断
刃部とを、外周部に周方向に千鳥状配置に有し、板部を
挟むもう一方の側に配備されるロールは、前記特定コー
ド部とV字条溝部を挟んで隣り合うコード部の一方の側
を押す剪断刃部と、該コード部の幅方向のもう一方の側
を押す剪断刃部とを、外周部に周方向に千鳥状配置に有
し、前記両ロール間に押出型材を通していくことによ
り、前記一方の側のロールの剪断刃部が前記特定コード
部を押すと共に、前記もう一方の側のロールの剪断刃部
が前記特定のコード部の隣りのコード部を押し、それに
よって、これら隣り合うコード部同士を素材板部と直交
する方向において互いに逆向きに塑性変位させ、V字状
溝部において剪断裂きするようになされている切目形成
装置が好適に用いられる。
【0014】即ち、この切目形成装置によれば、上記の
ような剪断裂きがV字状溝部において確実に遂行される
と共に、該V字状溝部を挟む両側のコード部が素材板部
と直交する方向において互いに逆向きに確実かつ安定性
良く塑性変位される。のみならず、押出型材をこの切目
形成装置の剪断用のロール間に通していくだけでよいか
ら、切目の形成が、該押出型材の長手方向に休みなく連
続して遂行されていき、切目が能率良くかつ綺麗に形成
されていく。また、打抜き場合に比べ、ロールへの力学
的負荷も低減されてロール寿命も延長される。更に、ラ
インを単純化、高速化し得る。
【0015】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。
【0016】まず、使用する素材について説明する。素
材は、図1(イ)(ロ)に示されるような、例えばA6
000系合金からなるアルミニウム製の押出型材(1)
である。この押出型材(1)において、(2)(2)
(2)は骨格部、(3)(3)は網状部形成用の板部、
(4)…は横断面V字状の溝、(5)…はコード部であ
る。
【0017】即ち、押出型材(1)は、平板部(1a)の
幅方向両側縁部の下面に外向きL字状の足(1b)(1b)
が突出されると共に、幅方向中央部の下面にT字状の足
(1c)が突出されていて、それにより、幅方向両側縁部
及び中央部が、高剛性の骨格部(2)(2)(2)とさ
れている。これら骨格部(2)(2)(2)間に、網状
部形成用の平板状の板部(3)(3)が押出成形されて
いる。
【0018】そして、各板部(3)において、その表裏
両面にそれぞれ、長手方向に延びる横断面V字状の溝
(4)…が、表裏対応配置関係において、幅方向に複数
条、所定の間隔おきに押出成形されており、かつ、V字
状溝部(4)…間がコード部(5)…とされている。
【0019】なお、上記押出型材(1)において、その
全幅Bは例えば約130mm、全高Hは例えば約40m
m、各板部(3)(3)の厚さTは例えば約3mm、V
字状溝(4)…の間隔寸法bは例えば約4mm、V字状
溝部(4)の溝深さdは例えば約1mmである。
【0020】上記のように、素材として、アルミニウム
製押出型材(1)を用い、V字状溝(4)…及びコード
部(5)を押出成形にて形成することにより、素材を容
易に製作することができる。
【0021】次に、切目形成工程では、上記のアルミニ
ウム製押出型材(1)を用い、図2に示されるように、
その板部(3)に、V字状溝部(4)…の位置において
これに沿うように、長手方向に延びる多数の切目(6)
…を千鳥状配置に形成する。各切目(6)…の形成は、
図3(イ)(ロ)(ハ)に示されるように、V字状溝部
(4)を挟む両側のコード部(5)(5)を、板部
(3)と直交する方向において互いに逆向きに塑性変位
させて、該V字状溝部(4)において剪断裂きすること
により行う。
【0022】上記のような千鳥状配置で剪断裂き態様の
切目(6)…の形成は、図6ないし図9に示されるロー
ル式の切目形成装置を用いて効果的に実現し得る。この
切目形成装置において、(7)(7)は剪断ロールであ
る。各ロール(7)において、(9)…は環状の剪断刃
本体凸部、(10)…はコード部の逃げ空間部である。ま
た、各剪断刃本体凸部(9)において、(9a)…(9b)
…は剪断刃部である。
【0023】剪断ロール(7)(7)は、押出型材
(1)の板部(3)を挟むように上下両側に対向して配
備されている。各ロール(7)(7)は、互いに同一直
径サイズに形成されている。また、各ロール(7)
(7)は、複数の単位ロール(7a)…を重ね合わせて一
体的に組み合わせて構成されている。これは形成しよう
とする切目(6)の列数の変更に対応し得るようにする
ためである。
【0024】剪断刃本体凸部(9)…は、各ロール
(7)(7)の外周部に、その全周にわたって環状に、
それぞれ複数条、幅方向に環状の逃げ空間部(10)…を
存置させながら間隔的に備えられている。剪断刃本体凸
部(9)…は、一つの単位ロール(7a)に一つづつ備え
られ、単位ロール(7a)…が重合わ状に一体化されるこ
とによって、このように幅方向に間隔的に形成されてい
る。
【0025】図8に拡大して示されるように、各剪断刃
本体凸部(9)の幅は、押出型材(1)のコード部
(5)1つ分の幅に対応する幅に設計されると共に、逃
げ空間部(10)…の幅もコード部(5)1つ分の幅に対
応する幅に設計されており、各剪断刃本体凸部(9)…
がコード部(5)…と一つおきに対向されるようになさ
れている。そして、同図に示されるように、上下のロー
ル(7)(7)は、その一方のロール(7)の各剪断刃
本体凸部(9)…が、もう一方のロール(7)の各逃げ
空間部(10)…と対向されるように、軸線方向位置をず
らせて配備されている。
【0026】剪断刃部(9a)(9b)は、図8に示される
ように、各剪断刃本体凸部(9)において、その幅方向
の両側にそれぞれ、半径線方向外方に突出するように備
えられている。これら両剪断刃部(9a)(9b)は、その
先端部に向けてテーパー状に幅狭くなるように形成され
ており、その幅方向外面側は垂直面(12)に、幅方向内
面側は傾斜面(13)にそれぞれ形成され、刃部(11)の
先端は面取りされて幅狭い平坦面(14)に形成されてい
る。傾斜面(13)の傾斜角度は例えば約30°、先端平
坦面(14)の幅は例えば約1mmである。
【0027】そして、図7(ハ)に示されるように、幅
方向一方の側の剪断刃部(9a)は、周方向に間隔的に複
数本備えられている。また、幅方向のもう一方の側の剪
断刃部(9b)も同様に、図7(ロ)に示されるように、
周方向に間隔的に複数本備えられているが、前記一方の
側の剪断刃部(9a)に対して千鳥状配置となるように周
方向に位相を異にして備えられている。そして、単位ロ
ール(7a)…を組み合わせたロール(7)の外周部で
は、すべての剪断刃部(9a)…(9b)…が多数列で千鳥
状に配置された構成とされている。なお、各剪断刃部
(9a)(9b)の周方向長さはそれぞれ例えば約80m
m、周方向における各剪断刃部(9a)…(9b)…間の間
隔距離はそれぞれ例えば約20mmである。このような
千鳥状配置により、ロール(7)の周方向位置によっ
て、図9(イ)に示されるように幅方向の一方の側にの
み剪断刃部(9a)…が突出している部分と、図9(ロ)
に示されるようにその幅方向両側に剪断刃部(9a)…
(9b)…が突出している部分と、図9(ハ)に示される
ように幅方向のもう一方の側にのみ剪断刃部(9b)…が
突出している部分とが形成される。
【0028】そして、両ロール(7)(7)間の関係で
は、図9(イ)(ロ)(ハ)に示されるように、それら
のかみ合い部において、一方のロール(7)において突
出している剪断刃部に対応して、もう一方のロール
(7)では、前記一方のロール(7)において突出して
いる剪断刃部と協働して剪断裂き作動を行う剪断刃部が
同期的に突出されるようになされている。なお、ロール
(7)(7)は、図示しないスプロケットなどによって
連動して同期回転されるようになされている。
【0029】上記のような構成の切目成形装置を用い、
上下のロール(7)(7)を連動回転駆動させながら、
押出型材(1)をロール(7)(7)間に通していくこ
とにより、該押出型材(1)の板部(3)に、V字状溝
(4)の位置において、図3に示されるような剪断裂き
態様の切目(6)…が図2に示されるような千鳥状配置
に形成されていく。
【0030】このように、切目の形成を、打抜きにて行
うのではなく、V字状溝(4)を挟む両側のコード部
(5)(5)を板部(3)と直交する方向において互い
に逆向きに変位させて、剪断裂きして行うものとしてい
るから、打抜きの場合のようなカスは出ず、そのため、
カス取り作業が排除され、カスによる剪断刃部(9a)…
(9b)…の破損事故の発生も排除される。
【0031】加えて、素材として、その板部(3)の表
裏両面に、長手方向に延びる横断面V字状の溝(4)…
が、表裏対応配置関係において、幅方向に複数条、所定
の間隔おきに成形され、該V字状溝間がコード部(5)
…とされたアルミニウム製押出型材(1)を用い、上記
のように、該V字状溝(4)…において剪断裂きして切
目(6)…を形成するものであるから、V字状溝部
(4)の切欠き効果によって剪断裂きを小さな力にて無
理なく容易に、しかも適正かつ綺麗に遂行することがで
きる。また、上下のロール(7)(7)の剪断刃部同士
の食い込み深さも浅くし得る。更に、装置のロール
(7)(7)の寿命も長くなる。特に、後述するプレス
式の切目形成装置と比べた場合、相対的に言って、小さ
な力にて切目(6)…を剪断裂きしていくことができ
る。
【0032】上記切目形成装置にて切目(6)…を入れ
られた押出型材(1)の横断面を見ると、図3(ロ)に
示されるように、隣り合うV字状溝部(4)…に切目
(6)…が存在する長手方向位置では、隣り合うコード
部(5)…が、互いに分断されて、それぞれ上下逆向き
に塑性変位されている。また、図3(イ)(ハ)に示さ
れるように、一つおきのV字状溝部(4)…に切目
(6)…が存在する長手方向位置では、切目(6)を挟
む両側のコード部(5)(5)は上下逆向きに塑性変位
され、切目(6)がなくV字状溝部(4)位置で連接状
態にある両コード部(5)(5)は捩じれ状に塑性変形
されている。
【0033】しかる後、図4及び図5に示されるよう
に、この押出型材(1)を幅方向に引っ張って板部
(3)を拡張し、網状部(15)を形成する。この引っ張
り拡張加工においては、上記のように、押出型材(1)
のV字状溝(4)を挟む両側のコード部(5)(5)
が、板部(3)と直交する方向において互いに逆向きに
塑性変位されているから、コード部(5)…のこのよう
な塑性変位によって、押出型材(1)の板部(3)がそ
の幅方向に引っ張り拡張されやすい。特に、V字状溝部
(4)位置で連接している両コード部(5)(5)はそ
の領域において捩じれ状に塑性変形されており、そのた
め、より一層、引っ張り拡張されやすい。従って、切目
(6)…を入れられた押出型材(1)を小さな力で引っ
張り拡張加工することができると共に、この引っ張り拡
張加工によって押出型材(1)がその長手方向において
捩じれたり、歪んだりするのも抑制ないしは防止され、
しかも、引っ張り拡張加工中、骨格部(2)(2)
(2)への負荷も小さくなる。以上のようにして、網状
材(16)が得られる。
【0034】上記のようにして製作された網状材(16)
は、切目(6)…を上記のように剪断裂きにて形成した
から、図3に示されるようにその切目(6)の長さ方向
両端部には隙間がほとんどなく、しかも、外方に突出す
る態様のバリも生じず、従って、拡張加工にて形成され
た網状部(15)において、その開かれた切目(6)の両
端部は狭く、そのため、その内方に指が深く入り込んで
バリにて怪我をしてしまうということもなく、取扱い安
全性に優れている。
【0035】また、上記のようにして製作された網状材
(16)は、図5に示されるように、コード部(5)…
が、板部厚さ方向に凹凸変位していると共に、捩じれを
生じている部分も存在しており、従って、これを足場材
などとして用いることによって、滑止め効果も発揮され
る。
【0036】図10及び図11には、プレス式の切目形
成装置を示す。上下のプレス型(20)(20)が備えら
れ、その対向面に、上記ロールタイプの切目形成装置と
同様の形式にて、剪断刃本体凸部(9)…、剪断刃部
(9a)…(9b)…が直線状に備えられている。また、各
プレス型(20)(20)は、複数の単位プレス型(20a )
…を重ね合わせて一体的に組み合わせて構成されてい
る。この形成装置では、上下のプレス型(20)(20)が
相対的に接近・離反駆動されるようになさると共に、押
出型材(1)を所定のピッチで間欠的に送っていく図示
しない間欠送り機構が備えられており、押出型材(1)
を所定距離送っては停止させ、上下のプレス型(20)
(20)を相対接近させてV字状溝部において剪断裂きし
ていくという動作が繰り返され、切目が形成されてい
く。このようなプレス式の切目形成装置を用いることに
よっても、切目(6)…を形成していくことができる。
【0037】以上の本発明の実施形態を示したが、本発
明は、これに限定されるものではなく、各種変形が可能
である。例えば、押出型材(1)として、骨格部が中空
管状部にて形成されたものを用いてもよいし、骨格部そ
のものを有しない板状の押出型材を用いてもよい。
【0038】
【発明の効果】上述の次第で、本発明の金属製網状材の
製造方法は、切目の形成を、打抜きにて行うのではな
く、V字状溝を挟む両側のコード部を、素材板部と直交
する方向において互いに逆向きに変位させて、剪断裂き
することにより行うものであるから、打抜きの場合のよ
うなカスが出ず、カス取り作業を排除し得ると共に、カ
スによる剪断用刃部の破損事故も排除し得る。
【0039】しかも、上記のように剪断裂きにて切目を
形成するものであるから、形成された切目の長さ方向両
端部に隙間がほとんどできず、しかも、外方に突出する
態様のバリも生じず、従って、引っ張り拡張して形成さ
れた網状部において、その拡張された切目の両端部内方
に指が深く入り込んでバリにて怪我をしてしまうという
ようなこともなくなり、取扱い安全性に優れた網状材に
製造することができる。
【0040】加えて、素材として、その板部の表裏両面
に、長手方向に延びる横断面V字状の溝が、表裏対応配
置関係において、幅方向に複数条、所定の間隔おきに成
形され、該V字状溝間がコード部とされたアルミニウム
製押出型材を用い、上記のように、該V字状溝部におい
て剪断裂きして切目を形成するものであるから、コード
部に十分な強度をもたせつつも、V字状溝部の切欠き効
果によって剪断裂きを小さな力にて無理なく容易に、し
かも適正かつ綺麗に遂行することができる。
【0041】のみならず、素材が、上記のように、アル
ミニウム製押出型材からなり、V字状溝及びコード部が
押出成形されたものであるから、上記のような素材を容
易に製作することができる。
【0042】更に、本発明方法は、剪断裂きにおいて、
押出型材のV字状溝を挟む両側のコード部を、素材板部
と直交する方向において互いに逆向きに塑性変位させる
ものであることにより、コード部のこの塑性変形によっ
て、押出型材の板部がその幅方向に引っ張り拡張されや
すくなり、従って、切目を入れられた押出型材を小さな
力で引っ張り拡張加工することができるようになる。の
みならず、この引っ張り拡張加工によって押出型材がそ
の長手方向において捩じれたり、歪んだりするのも抑制
ないしは防止することができて、捩じれや歪みのない形
状の良好な網状材に引っ張り拡張加工することができ
る。
【0043】更にまた、剪断裂きによるものだから、切
目のためのコード部間の間隔幅はわずかでよく、従っ
て、単位幅当たりのコード本数を多くすることができ
て、幅方向に目の細かい網状材を製作することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】素材として押出型材を示すもので、図(イ)は
斜視図、図(ロ)は板部の拡大端面図である。
【図2】切目を入れられた押出型材の平面図である。
【図3】図(イ)は図2のI−I線断面図、図(ロ)は
図2のII−II線断面図、図(ハ)は図2のIII −III 線
断面図である。
【図4】引っ張り拡張して形成された網状材の平面図で
ある。
【図5】図(イ)は図4のIV−IV線断面図、図
(ロ)は図4のV−V線断面図、図(ハ)は図4のVI
−VI線断面図である。
【図6】ロール式切目形成装置をその上下のロールを離
間状態にして示すもので、図(イ)は側面図、図(ロ)
は図(イ)のVII−VII線断面図である。
【図7】図(イ)はロールの断面図、図(ロ)は図
(イ)のVIII −VIII 線断面図、図(ハ)は図(イ)
のIX−IX線断面図である。
【図8】図6(ロ)の要部拡大断面図である。
【図9】図(イ)(ロ)(ハ)は素材の板部が上記目形
成装置にて剪断裂きされている状態を示す断面図であ
る。
【図10】プレス式切目形成装置をその上下のプレス型
を離間状態にして示すもので、図(イ)は側面図、図
(ロ)は正面図である。
【図11】図(イ)は図10(イ)のX−X線断面図、
図(ロ)は図10(イ)のXI−XI線断面図、図
(ハ)は図10(イ)のXII−XII線断面図であ
る。
【図12】従来例を示すもので、図(イ)は素材の斜視
図、図(ロ)は切目の形成方法を示す断面図、図(ハ)
は切目を入れられた押出型材の平面図、図(ニ)は引っ
張り拡張して形成された網状部の平面図である。
【符号の説明】
1…押出型材 3…板部 4…V字状溝 5…コード部 6…切目 16…網状材

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 素材の板部に長手に延びる多数の切目を
    千鳥状配置に形成したのち、該素材板部を幅方向に引っ
    張って拡張し網状部を形成する金属製網状材の製造方法
    であって、 前記素材として、その板部の表裏両面に、長手方向に延
    びる横断面V字状の溝が、表裏対応配置関係において、
    幅方向に複数条、所定の間隔おきに押出成形され、該V
    字状溝間がコード部とされたアルミニウム製押出型材を
    用い、 前記切目の形成は、該押出型材のV字状溝を挟む両側の
    コード部を、素材板部と直交する方向において互いに逆
    向きに塑性変位させて、該V字状溝部において、剪断裂
    きすることにより行うことを特徴とする金属製網状材の
    製造方法。
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