JPH10340741A - 電気自動車用組電池の放電制御装置及び方法 - Google Patents

電気自動車用組電池の放電制御装置及び方法

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JPH10340741A
JPH10340741A JP9163374A JP16337497A JPH10340741A JP H10340741 A JPH10340741 A JP H10340741A JP 9163374 A JP9163374 A JP 9163374A JP 16337497 A JP16337497 A JP 16337497A JP H10340741 A JPH10340741 A JP H10340741A
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Kazuo Saito
和男 齋藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 組電池の電力を十分有効に活用することがで
きる電気自動車用組電池の放電制御装置及び方法を提供
する。 【解決手段】 電気自動車用組電池の放電制御方法にお
いて、組電池の各電池2の温度を検出し、検出された電
池温度を補正して、補正後の電池温度のばらつき範囲に
応じて組電池の下限総電圧を定めるように制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気自動車の駆動
源である2次組電池の放電を制御するための装置及び方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電気自動車用組電池の放電を制御
する場合には、図3に示すように組電池の総電圧が所定
の下限電圧になったときに放電を終了させる制御が行わ
れている。このときの組電池の総電圧の下限値は、最も
内部抵抗の大きなセルでもセルの下限電圧以下とならな
いように、あるマージンをもって定められている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが上述の従来の
技術ではマージンの分だけ放電がされないので、組電池
の電力を十分有効に活用することができていないという
問題点があった。
【0004】本発明は上記問題点に鑑みてなされたもの
で、組電池の電力を十分有効に活用することができる電
気自動車用組電池の放電制御装置及び方法を提供するこ
とを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の電気自動車用組電池の放電制御装置
は、電気自動車用組電池の各電池の温度を検出する温度
検出手段と、前記温度検出手段で検出された電池温度を
補正する補正手段と、補正後の電池温度のばらつき範囲
が所定の範囲内に収っているか否かを判断する温度範囲
判定手段と、前記温度範囲判定手段に応じて組電池の下
限総電圧を定めるように制御する制御手段とを有するこ
とを特徴とする。
【0006】この請求項1記載の電気自動車用組電池の
放電制御装置では、温度検出手段で組電池の各電池の表
面温度を検出し、検出された温度は補正手段によって各
電池の冷却環境の差を考慮した値での補正がなされる。
そして制御手段は、補正後の各電池の温度のばらつきが
所定の値よりも小さい場合には組電池を使用する下限総
電圧を引下げるように制御する。これにより、各電池の
ばらつきを考慮して設定されているマージン分も放電可
能となる。つまり電池の電力が有効に活用され、電気自
動車の走行距離が長くなる。また最も適した環境で電池
を駆動させることができ、電池劣化が防止できるととも
に電池寿命が長くなる。さらに複雑な制御マップ等を作
成する必要もないので本発明の実用化が大いに期待でき
る。
【0007】また請求項2記載の電気自動車用組電池の
放電制御方法は、電気自動車用組電池の放電制御方法に
おいて、組電池の各電池の温度を検出し、検出された電
池温度を補正して、補正後の電池温度のばらつき範囲に
応じて組電池の下限総電圧を定めるように制御すること
を特徴とする。
【0008】この請求項2記載の電気自動車用組電池の
放電制御方法では、組電池の各電池の温度を検出し、検
出された電池温度を補正して、補正後の電池温度のばら
つき範囲が所定の範囲内に収っているときには組電池を
使用する下限総電圧を下げるように制御する。これによ
り、各電池のばらつきを考慮して設定されているマージ
ン分も放電可能となる。つまり、電池の電力が有効に活
用され、電気自動車の走行距離が長くなる。また最も適
した環境で電池を駆動させることができ、電池劣化が防
止できるとともに電池寿命が長くなる。さらに複雑な制
御マップ等を作成する必要もないので本発明の実用化が
大いに期待できる。
【0009】
【発明の効果】請求項1及び2記載の電気自動車用組電
池の放電制御装置及び方法によれば、各電池のばらつき
を考慮して設定されているマージン分も放電可能となる
ので、電池の電力が有効に活用され、電気自動車の走行
距離を長くすることができる。また最も適した環境で電
池を駆動させることができ、電池劣化が防止できるとと
もに電池寿命を長くすることができる。さらに複雑な制
御マップ等を作成する必要もないので本発明の実用化が
大いに期待できる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の電気自動車用組電池の放電制御装置及び方法の実施形
態を説明する。
【0011】電気自動車用の組電池は、図1(a)に示
すように送風ダクト1内に複数の電池モジュール2が内
装されてできている。送風ダクト1の一端には吸気口3
が、他端には排気口4が設けられ、吸気口3より外部の
空気を取入れて排気口4の冷却ファン5により排出し
て、電池モジュール2を空冷冷却している。各電池モジ
ュール2の表面にはそれぞれ温度センサが取付けられて
いる。こうした組電池では、構造上から内部の冷却風の
風速は均一ではなくばらつきが生じている。つまり電池
の位置により冷却風の風速が異なっている。このように
電池モジュール2毎に冷却環境に差があるため同図
(b)に示すように電池モジュール2の表面温度を測定
してもそのままでは電池モジュール2毎のばらつきを検
出できない。
【0012】そこで本実施形態ではあらかじめ冷却ファ
ン5の出力毎に各電池モジュール2の周囲の風速分布を
測定しておく。そしてこの風速から係数を設定し、計測
された電池モジュール2の温度の上昇値に乗じて補正を
行う。すなわち最も温度上昇の高い電池モジュール2に
あわせて温度上昇を補正する。
【0013】次に同図(c)に示すように補正後の各電
池モジュール2の温度のばらつきが補正後の値の平均値
に対して±1℃以内に収っているか否かを判断する。そ
して収っている場合には同図(d)に示すように組電池
を使用する下限総電圧を引下げるように制御する。これ
により、各電池のばらつきを考慮して設定されているマ
ージン分も放電可能となる。
【0014】図2は本実施形態による制御動作を示すフ
ローチャートである。まずステップ#1では各電池モジ
ュール2に取付けられた温度センサからの温度の計測値
を読込む。この計測値に対して続くステップ#2で補正
値を掛け合せる。この補正値はそれぞれの電池モジュー
ル2の位置に応じた値があらかじめメモリ内に記憶され
たものである。ステップ#3では補正後の値のばらつき
範囲を調べる。補正後の値がそれらの平均値に対して±
1℃以内に収っている場合には、ステップ#4にて電池
を使用する下限総電圧を低くするように補正する。一
方、ばらつきが±1℃を越えていた場合にはステップ#
5にて更に±3℃以内に収っているか否かが判断され
る。補正後の各電池の温度のばらつきが補正後の値の平
均値±3℃以内の場合にはステップ#6で組電池を使用
する下限総電圧を通常の値に設定する。一方、補正後の
各電池の温度のばらつきが補正後の値の平均値±3℃を
越えた場合にはステップ#7で電池の異常と判断して処
理を行う。
【0015】なお、以上説明した実施の形態は、本発明
の理解を容易にするために記載されたものであって、本
発明を限定するために記載されたものではない。したが
って、上記の実施の形態に開示された各要素は、本発明
の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む
趣旨である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態による電気自動車用組電池の
放電制御装置及び方法を説明する図である。
【図2】図1の電気自動車用組電池の放電制御装置及び
方法の動作を説明するフローチャートである。
【図3】従来技術による電気自動車用組電池の放電制御
方法を説明する図である。
【符号の説明】
1 送風ダクト 2 電池モジュール 3 吸気口 4 排気口 5 冷却ファン

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気自動車用組電池の各電池の温度を検
    出する温度検出手段と、前記温度検出手段で検出された
    電池温度を補正する補正手段と、補正後の電池温度のば
    らつき範囲が所定の範囲内に収っているか否かを判断す
    る温度範囲判定手段と、前記温度範囲判定手段に応じて
    組電池の下限総電圧を定めるように制御する制御手段と
    を有することを特徴とする電気自動車用組電池の放電制
    御装置。
  2. 【請求項2】 電気自動車用組電池の放電制御方法にお
    いて、組電池の各電池の温度を検出し、検出された電池
    温度を補正して、補正後の電池温度のばらつき範囲に応
    じて組電池の下限総電圧を定めるように制御することを
    特徴とする電気自動車用組電池の放電制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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