JPH10339940A - ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法 - Google Patents

ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法

Info

Publication number
JPH10339940A
JPH10339940A JP4428398A JP4428398A JPH10339940A JP H10339940 A JPH10339940 A JP H10339940A JP 4428398 A JP4428398 A JP 4428398A JP 4428398 A JP4428398 A JP 4428398A JP H10339940 A JPH10339940 A JP H10339940A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bleaching
solution
group
acid
silver
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4428398A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideo Miyazaki
英男 宮崎
Hiroyuki Seki
裕之 関
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP4428398A priority Critical patent/JPH10339940A/ja
Publication of JPH10339940A publication Critical patent/JPH10339940A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 再生漂白液を使用したときのステイン、かぶ
りを抑え、泡立ちを抑えて再生作業の効率を向上させる
とともに、漂白力回復を速やかにすることで脱銀を良化
する。 【解決手段】 像様露光されたハロゲン化銀カラー写真
感光材料を発色現像処理後、漂白処理するに当り、下記
一般式(I)で表されるアミノポリカルボン酸化合物の
鉄(III) 錯塩を含有する漂白液を用いて、漂白補充液2
の補充下に漂白処理を行い、補充によって生じる漂白浴
4からのオーバーフロー液6を、発色現像浴から漂白浴
に持ち込まれる、被処理感光材料1m2 当りの発色現像
液量よりも少ない量の漂白液再生剤13で再生処理した
のち、漂白補充液2として使用する。一般式(I) (式中、R1 は、水素原子、脂肪族炭化水素基などをL
1 及びL2 はアルキレン基をM1 及びM2 は水素原子又
はカチオンを表す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はハロゲン化銀カラー
写真感光材料の処理方法に関するものであり、詳しくは
漂白液のオーバーフロー液を再生使用する漂白工程に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】一般にハロゲン化銀カラー写真感光材料
の処理は、基本的には発色現像工程と脱銀工程からな
り、脱銀工程は漂白と定着の2工程で行われる場合と、
漂白定着といった1工程で行われる場合、又はこの両者
を組み合わせた場合がある。またこれ以外の処理工程と
して、水洗、安定化、リンス処理等の工程がある。漂白
工程では、現像浴で感光材料中のハロゲン化銀が現像薬
で還元されてできた現像銀を漂白剤と呼ばれる酸化剤を
用いて酸化し定着可能な銀塩にする。この時漂白剤は酸
化された銀の当量分だけ還元される。
【0003】銀を酸化することによって還元された漂白
剤は、漂白能力がなくなるため、通常の処理において
は、新しい酸化剤を含んだ漂白補充液を補充しながら処
理を行うことが一般的である。しかしながら、補充をす
ることでその量に相当する液が処理廃液として排出され
る。近年、水質汚染等の問題から処理廃液を低減するこ
とが、市場の大きな要望の1つになっている。これに答
えるために、処理廃液を低減する目的で補充液の濃度を
濃くして少ない補充量で活性を維持する低補充法や、処
理廃液自体を発生させない目的で漂白液のオーバーフロ
ー液を再び補充液として使用する再生利用法が知られて
いる。
【0004】後者の漂白液の再生とは、廃液となる漂白
浴からのオーバーフロー液を、漂白槽外に貯留し、その
貯留されたオーバーフロー液に対して、前浴からの液の
持込みによる希釈、反応による消費、感光材料に付着し
て次浴への持ち出し、等によって減少する漂白液成分を
補うことにより、再び補充液として使用する方法であ
る。ここでの漂白液成分を補う方法としては、漂白浴か
らのオーバーフロー液に漂白液中の漂白剤、再ハロゲン
化剤、等の漂白液成分の消費されたものを液を再生する
時に添加する方法がよく知られている。その中で、漂白
剤については、新たに薬品を添加する量を最小限にする
ために、現像銀を酸化する反応によって漂白能力が無く
なった漂白剤を再酸化することによって再びもとの漂白
能力のある漂白剤に戻す手段が知られている。その1つ
として、漂白剤よりもより強力な他の酸化剤の添加によ
って、還元された漂白剤を漂白可能な形に戻し、漂白液
の活性を復活させる方法があるが、強力な酸化剤の扱い
が不便であり、また薬品を添加することによる塩の蓄積
が漂白速度を阻害する問題がある。漂白剤の活性を戻す
他の酸化方法としては、漂白液の中に空気を吹き込むこ
とにより、空気中の酸素で酸化させる方法がある。この
方法は簡便であり、市場で多く用いられている。
【0005】この方法においては、環境汚染上の間題も
少なく、エアレーションと言った簡便な酸化方法で再生
可能な漂白剤としてエチレンジアミン四酢酸や、1,3
−ジアミノプロパン四酢酸の第二鉄錯塩が現在多用され
ている。しかし、前者を用いた漂白液は酸化力が小さい
ため高濃度での使用や漂白促進剤の併用で漂白速度を確
保しているが、漂白液の再生を行っているうちに現像液
成分の蓄積や、蒸発による濃縮などで主として現像主薬
が酸化して生ずるものと思われるタールの発生や、漂白
剤自身が析出した沈殿を発生することがあり、これらの
発生物が処理されている感光材料に付着し汚れ(以下ス
テイン)の原因となったり、現像機のフィルター目詰ま
りを起こす等の問題を生じていた。後者を用いた漂白液
は前者に比べ漂白速度が大きく、前者より希薄な液とし
て用いることができるので、漂白剤自身の沈殿析出発生
は回避できる。しかし、その酸化力が大きいために、前
浴である発色現像液が感光材料に付着して漂白液中に持
ち込まれた時に現像主薬の酸化により生じる漂白かぶり
が出易い。また、前者に比べ還元型の第一鉄錯塩が第二
鉄錯塩に戻るところのいわゆる再酸化速度が小さく、よ
り長時間に渡るエアレーションが必要となり、その間に
混入している発色現像液中の現像主薬の酸化によるもの
と思われるタールが発生、再生後使用すると感光材料に
付着しステインが認められると言った問題があった。ス
テインや漂白かぶりは感光材料の最小濃度部(Dmi
n)の濃度測定で容易に検知できるのでこれらをより小
さくできる漂白液が望まれていた。
【0006】また両者に共通した間題としてはエアレー
ション中の泡立ちによる作業性の低下があった。即ち、
主として感材から溶出してきた界面活性剤や高分子成分
が漂白液中に蓄積し、再生時に長時間エアレーションす
ることで容器から激しい泡立ちとなって作業環境を汚
染、或いは液の一部が流出することで目的とした再生漂
白液量が得られなくなるなどの問題である。特に再生時
に用いる漂白液再生剤量が少ないと泡立ちが大きい傾向
が認められ、エアレーションを中断するなどの消泡作業
が必要となっている。以上の間題は顕在していたにもか
かわらず、これまで適切な対応方法が講じられておら
ず、再生作業に当たる作業者が個々の場合について対応
することで対処されているという状況であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、再生
漂白液を使用したときのステイン、かぶりを抑え、再生
時の泡立ちを抑え、再生作業の効率を向上させるととも
に、漂白性能を損なうことなく再生使用できる環境負荷
の小さい、ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法
を提供する。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は次のような方法
によって上記課題を達成することができた。即ち、 (1)像様露光されたハロゲン化銀カラー写真感光材料
を発色現像処理後、漂白処理するに当り、下記一般式
(I)で表されるアミノポリカルボン酸化合物の鉄(II
I) 錯塩を含有する漂白液を用いて、漂白補充液の補充
下に漂白処理を行い、補充によって生じる漂白浴からの
オーバーフロー液を発色現像浴から漂白浴に持ち込まれ
る、被処理感光材料1m2 当りの発色現像液量よりも少
ない量の漂白液再生剤で再生処理したのち、漂白補充液
として使用することを特徴とするハロゲン化銀カラー写
真感光材料の処理方法。 一般式(I)
【0009】
【化2】
【0010】(式中、R1 は、水素原子、脂肪族炭化水
素基、アリール基又はヘテロ環基を表す。L1 及びL2
はそれぞれアルキレン基を表す。M1 及びM2 はそれぞ
れ水素原子又はカチオンを表す。) (2)漂白液中のアミノポリカルボン酸鉄(III)錯塩の
アミノポリカルボン酸がモル分率で2分の1以下の1,
3−ジアミノプロパン4酢酸又はエチレンジアミン4酢
酸からなることを特徴とする(1)項に記載の処理方
法。 (3)漂白液中にジカルボン酸又はヒドロキシカルボン
酸又はスルホカルボン酸を含むことを特徴とする(1)
又は(2)項に記載の処理方法。 (4)漂白液中にピコリン酸誘導体を含むことを特徴と
する(1)、(2)又は(3)項に記載の処理方法。 (5)漂白後の水洗浴pHが3.5〜8.0であること
を特徴とする(1)、(2)、(3)又は(4)項に記
載の処理方法。
【0011】本発明の一般式(I)で示されるアミノポ
リカルボン酸鉄(III)錯塩を再生使用する漂白剤として
用いると、上記した漂白液の再生工程に付随した問題点
が解消され、かつその効果が1,3−ジアミノプロパン
4酢酸、エチレンジアミン4酢酸、特定のカルボン酸類
またはピコリン酸誘導体との併用により更に増大するこ
とは当初予想できなかった驚くべき効果であった。この
効果増大の要因についての詳細は不明であるが、アミノ
ポリカルボン酸鉄(III)錯塩の漂白性能に関わる錯安定
度の向上、錯体構造変化が再酸化反応を促進するといっ
たいわゆる協奏効果が働いているものと思われる。ま
た、漂白後の水洗浴のpHを制御することでDmin 増加
に寄与するステインを防止する効果は本発明の一般式
(I)で示されるアミノポリカルボン酸鉄(III) 錯塩を
用いた時に特有のものであり、pH調整という簡便な方
法で課題解決に有効な道が開かれることは、従来のエチ
レンジアミン4酢酸や1,3−ジアミノプロパン4酢酸
の使用状況からは思いもよらないことである。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明に用いる漂白液は、前記一
般式(I)で表される化合物の第2鉄錯塩を、処理され
る感光材料1m2 当たりに用いる漂白液再生剤量が、該
面積当たりの発色現像浴から持ち込まれる溶液量より少
ない様に再生使用されることを特徴とする。まず、下記
一般式(I)で表される化合物について説明する。一般
式(I)
【0013】
【化3】
【0014】(式中、R1 は、水素原子、脂肪族炭化水
素基、アリール基又はヘテロ環基を表す。L1 及びL2
はそれぞれアルキレン基を表す。M1 及びM2 はそれぞ
れ水素原子又はカチオンを表す。) 尚、以下で述べる炭素数とは、置換基部分を除いた炭素
数である。
【0015】R1 で表される脂肪族炭化水素基は、直
鎖、分岐または環状のアルキル基(好ましくは炭素数1
〜12、より好ましくは1〜10、更に好ましくは1〜
8)、アルケニル基(好ましくは炭素数2〜12、より
好ましくは2〜10、更に好ましくは2〜7)、アルキ
ニル基(好ましくは炭素数2〜12、より好ましくは2
〜10、更に好ましくは2〜7)であり、置換基を有し
ていてもよい。
【0016】置換基としては例えばアリール基(好まし
くは炭素数6〜12、より好ましくは炭素数6〜10、
特に好ましくは炭素数6〜8であり、例えばフェニル、
p−メチルフェニルが挙げられる。)、アルコキシ基
(好ましくは炭素数1〜8、より好ましくは炭素数1〜
6、特に好ましくは炭素数1〜4であり、例えばメトキ
シ、エトキシが挙げられる。)、アリールオキシ基(好
ましくは炭素数6〜12、より好ましくは炭素数6〜1
0、特に好ましくは炭素数6〜8であり、例えばフェニ
ルオキシが挙げられる。)、アシル基(好ましくは炭素
数1〜12、より好ましくは炭素数2〜10、特に好ま
しくは炭素数2〜8であり、例えばアセチルが挙げられ
る。)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2
〜12、より好ましくは炭素数2〜10、特に好ましく
は炭素数2〜8であり、例えばメトキシカルボニルが挙
げられる。)、アシルオキシ基(好ましくは炭素数1〜
12、より好ましくは炭素数2〜10、特に好ましくは
炭素数2〜8であり、例えばアセトキシが挙げられ
る。)、アシルアミノ基(好ましくは炭素数1〜10、
より好ましくは炭素数2〜6、特に好ましくは炭素数2
〜4であり、例えばアセチルアミノが挙げられる。)、
スルホニルアミノ基(好ましくは炭素数1〜10、より
好ましくは炭素数1〜6、特に好ましくは炭素数1〜4
であり、例えばメタンスルホニルアミノが挙げられ
る。)、スルファモイル基(好ましくは炭素数0〜1
0、より好ましくは炭素数0〜6、特に好ましくは炭素
数0〜4であり、例えばスルファモイル、メチルスルフ
ァモイルが挙げられる。)、カルバモイル基(好ましく
は炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜6、特に
好ましくは炭素数1〜4であり、例えばカルバモイル、
メチルカルバモイルが挙げられる。)、アルキルチオ基
(好ましくは炭素数1〜8、より好ましくは炭素数1〜
6、特に好ましくは炭素数1〜4であり、例えばメチル
チオ、エチルチオが挙げられる。)、スルホニル基(好
ましくは炭素数1〜8、より好ましくは炭素数1〜6、
特に好ましくは炭素数1〜4であり、例えばメタンスル
ホニルが挙げられる。)、スルフィニル基(好ましくは
炭素数1〜8、より好ましくは炭素数1〜6、特に好ま
しくは炭素数1〜4であり、例えばメタンスルフィニル
が挙げられる。)、ヒドロキシ基、ハロゲン原子(例え
ばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、シ
アノ基、スルホ基、カルボキシ基、ニトロ基、ヘテロ環
基(例えばイミダゾリル、ピリジル)が挙げられる。こ
れらの置換基は更に置換されてもよい。また、置換基が
二つ以上ある場合は、同じでも異なってもよい。
【0017】R1 で表される脂肪族炭化水素基の置換基
として好ましくは、アルコキシ基、カルボキシ基、ヒド
ロキシ基、スルホ基であり、より好ましくは、カルボキ
シ基、ヒドロキシ基である。R1 で表される脂肪族炭化
水素基として好ましくはアルキル基であり、より好まし
くは鎖状アルキル基であり、更に好ましくはメチル、エ
チル、カルボキシメチル、1−カルボキシエチル、2−
カルボキシエチル、1,2−ジカルボキシエチル、1−
カルボキシ−2−ヒドロキシエチル、2−カルボキシ−
2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシエチル、2−メ
トキシエチル、2−スルホエチル、1−カルボキシプロ
ピル、1−カルボキシブチル、1,3−ジカルボキシプ
ロピル、1−カルボキシ−2−(4−イミダゾリル)エ
チル、1−カルボキシ−2−フェニルエチル、1−カル
ボキシ−3−メチルチオプロピル、2−カルバモイル−
1−カルボキシエチル、4−イミダゾリルメチルであ
り、特に好ましくはメチル、カルボキシメチル、1−カ
ルボキシエチル、2−カルボキシエチル、1,2−ジカ
ルボキシエチル、1−カルボキシ−2−ヒドロキシエチ
ル、2−カルボキシ−2−ヒドロキシエチル、2−ヒド
ロキシエチル、1−カルボキシプロピル、1−カルボキ
シブチル、1,3−ジカルボキシプロピル、1−カルボ
キシ−2−フェニルエチル、1−カルボキシ−3−メチ
ルチオプロピルである。
【0018】R1 で表されるアリール基としては、好ま
しくは炭素数6〜20の単環または二環のアリール基
(例えばフェニル、ナフチル等)であり、より好ましく
は炭素数6〜15のフェニル基、更に好ましくは6〜1
0のフェニル基である。R1 で表されるアリール基は置
換基を有してもよく、置換基としては、R1 で表される
脂肪族炭化水素の置換基として挙げたものの他、アルキ
ル基(好ましくは炭素数1〜8、より好ましくは炭素数
1〜6、特に好ましくは炭素数1〜4であり、例えばメ
チル、エチルが挙げられる。)、アルケニル基(好まし
くは炭素数2〜8、より好ましくは炭素数2〜6、特に
好ましくは炭素数2〜4であり、例えばビニル、アリル
が挙げられる。)、アルキニル基(好ましくは炭素数2
〜8、より好ましくは炭素数2〜6、特に好ましくは炭
素数2〜4であり、例えばプロパルギルが挙げられ
る。)が挙げられる。
【0019】R1 で表されるアリール基の置換基として
好ましくは、アルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシ
基、スルホ基であり、より好ましくはアルキル基、カル
ボキシ基、ヒドロキシ基である。R1 で表されるアリー
ル基の具体例としては、2−カルボキシフェニル、2−
カルボキシメトキシフェニルが挙げられる。
【0020】R1 で表されるヘテロ環基は、N、Oまた
はS原子の少なくとも一つを含む3ないし10員の飽和
もしくは不飽和のヘテロ環であり、これらは単環であっ
てもよいし、更に他の環と縮合環を形成してもよい。ヘ
テロ環基として好ましくは、5ないし6員の芳香族ヘテ
ロ環基であり、より好ましくは窒素原子を含む5ないし
6員の芳香族ヘテロ環基であり、更に好ましくは窒素原
子を1ないし2原子含む5ないし6員の芳香族ヘテロ環
基である。ヘテロ環基の具体例としては、例えばピロリ
ジニル、ピペリジル、ピペラジニル、イミダゾリル、ピ
ラゾリル、ピリジル、キノリルが挙げられ、好ましくは
イミダゾリル、ピリジルである。
【0021】R1 で表されるヘテロ環基は置換基を有し
てもよく、置換基としては、R1 で表される脂肪族炭化
水素の置換基として挙げたものの他、アルキル基(好ま
しくは炭素数1〜8、より好ましくは炭素数1〜6、特
に好ましくは炭素数1〜4であり、例えばメチル、エチ
ルが挙げられる。)、アルケニル基(好ましくは炭素数
2〜8、より好ましくは炭素数2〜6、特に好ましくは
炭素数2〜4であり、例えばビニル、アリルが挙げられ
る。)、アルキニル基(好ましくは炭素数2〜8、より
好ましくは炭素数2〜6、特に好ましくは炭素数2〜4
であり、例えばプロパルギルが挙げられる。)が挙げら
れる。
【0022】R1 で表されるヘテロ環基の置換基として
好ましくは、アルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシ
基、スルホ基であり、より好ましくはアルキル基、カル
ボキシ基、ヒドロキシ基である。R1 としては水素原
子、炭素数1〜8のアルキル基が好ましく、より好まし
くは水素原子、メチル、エチル、1−カルボキシエチ
ル、2−カルボキシエチル、ヒドロキシエチル、2−カ
ルボキシ−2−ヒドロキシエチルであり、特に好ましく
は水素原子である。
【0023】L1 およびL2 で表されるアルキレン基
は、同一または互いに異なっていてもよく、直鎖状、分
岐状または環状であってもよい。また、置換基を有して
もよく、置換基としては例えばR1 で表される脂肪族炭
化水素の置換基として挙げたものの他、アルケニル基
(好ましくは炭素数2〜8、より好ましくは炭素数2〜
6、特に好ましくは炭素数2〜4であり、例えばビニ
ル、アリルが挙げられる。)、アルキニル基(好ましく
は炭素数2〜8、より好ましくは炭素数2〜6、特に好
ましくは炭素数2〜4であり、例えばプロパルギルが挙
げられる。)等が挙げられる。L1 およびL2 表される
アルキレン基の置換基として好ましくは、アリール基、
アルコキシ基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、スルホ基
であり、より好ましくはアリール基、カルボキシ基、ヒ
ドロキシ基である。L1 およびL2 で表されるアルキレ
ン基として好ましくは、アルキレン基部分の炭素数が1
〜6であり、より好ましくは炭素数1〜4であり、更に
好ましくは置換または無置換のメチレン、エチレンであ
る。
【0024】アルキレン基の好ましい具体例としては、
例えばメチレン、エチレン、トリメチレン、メチルメチ
レン、エチルメチレン、n−プロピルメチレン、n−ブ
チルメチレン、1,2−シクロヘキシレン、1−カルボ
キシメチレン、カルボキシメチルメチレン、カルボキシ
エチルメチレン、ヒドロキシメチルメチレン、2−ヒド
ロキシエチルメチレン、カルバモイルメチルメチレン、
フェニルメチレン、ベンジルメチレン、4−イミダゾリ
ルメチルメチレン、2−メチルチオエチルメチレンが挙
げられ、より好ましくはメチレン、エチレン、メチルメ
チレン、エチルメチレン、n−プロピルメチレン、n−
ブチルメチレン、1−カルボキシメチレン、カルボキシ
メチルメチレン、カルボキシエチルメチレン、ヒドロキ
シメチルメチレン、ベンジルメチレン、4−イミダゾリ
ルメチルメチレン、2−メチルチオエチルメチレン挙げ
られ、更に好ましくはメチレン、エチレン、メチルメチ
レン、エチルメチレン、n−プロピルメチレン、n−ブ
チルメチレン、1−カルボキシメチレン、カルボキシメ
チルメチレン、ヒドロキシメチルメチレン、ベンジルメ
チレンである。
【0025】M1 およびM2 で表されるカチオンは、有
機または無機のカチオンを表し、例えばアルカリ金属
(Li+ 、Na+ 、K+ 、Cs+ など)、アルカリ土類
金属(Mg2+、Ca2+など)、アンモニウム(アンモニ
ウム、トリメチルアンモニウム、トリエチルアンモニウ
ム、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニ
ウム、テトラブチルアンモニウム、1,2−エタンジア
ンモニウムなど)、ピリジニウム、イミダゾリウム、ホ
スホニウム(テトラブチルホスホニウムなど)が挙げら
れる。M1 、M2 として好ましくは、アルカリ金属、ア
ンモニウムであり、より好ましくは、Na+ 、K+ 、N
4 + である。一般式(I)で表される化合物のうち、
好ましくは一般式(I−a)で表される化合物である。 一般式(I−a)
【0026】
【化4】
【0027】(式中、L1 およびM1 は、それぞれ一般
式(I)におけるそれらと同義であり、また好ましい範
囲も同様である。Ma1およびMa2は、一般式(I)にお
けるM 2 と同義である。) 一般式(I−a)においてより好ましくは、L1 が置換
または無置換のメチレン、エチレンであり、M1
a1、Ma2が水素原子、アルカリ金属、アンモニウムの
いずれかの場合であり、更に好ましくは、L1 が置換ま
たは無置換のメチレンであり、M1 、Ma1、Ma2が水素
原子、アルカリ金属、アンモニウムのいずれかの場合で
あり、特に好ましくは、L1 が置換基を含めた総炭素数
が1〜10の置換または無置換のメチレンであり、
1 、Ma1、Ma2が水素原子、Na+ 、K+ 、NH4 +
のいずれかの場合である。
【0028】なお、一般式(I)で表される化合物が分
子中に不斉炭素を有する場合、少なくとも一つの不斉炭
素がL体であることが好ましい。更に二つ以上不斉炭素
を有する場合、不斉炭素部のL体構造が多いほど好まし
い。以下に一般式(I)で表される化合物の具体例を挙
げるが本発明はこれらに限定されるものではない。尚、
化合物中にLと記載されたものは、記載部分の不斉炭素
部分がL体であることを示し、記載のないものはD,L
混合体であることを示す。
【0029】
【化5】
【0030】
【化6】
【0031】
【化7】
【0032】
【化8】
【0033】
【化9】
【0034】
【化10】
【0035】
【化11】
【0036】
【化12】
【0037】上記の化合物は、カルボキシ基の水素原子
がカチオンになったものでもよい。その場合のカチオン
としては、一般式(I)におけるM1 、M2 で表される
カチオンで定義されたものと同義である。本発明の一般
式(I)で表される化合物は、例えば“ジャーナル オ
ブ インオーガニック アンド ニュークリアー ケミ
ストリー”第35巻523頁(1973年)(Jour
nal of Inorganic and Nucl
ear Chemistry Vol.35,523
(1973))、スイス特許第561504号、ドイツ
特許第3912551A1号、同3939755A1
号、同3939756A1号、特開平5−265159
号、同6−59422号(例示化合物I−42、I−4
3、I−46、I−52、I−53のL体合成法が合成
例1、2、3、4、6に記載さている。)、同6−95
319号(例示化合物I−8、I−11、I−37、I
−38、I−40のL体合成法が合成例2〜6に記載さ
れている)、同6−161054号、同6−16106
5号等の記載の方法に準じて合成できる。
【0038】本発明において、補充液とは、現像処理時
に感光材料の処理量に応じて各処理を行なっている各処
理タンクへ添加し現像処理を連続的に安定して行なうた
めのものである。その成分としては疲労分、消費分を補
うものである。本発明においては、漂白液補充液は、オ
ーバーフロー液に再生剤を添加して作成される。つまり
オーバーフロー液を再使用するために必要な成分からな
る。具体的には、漂白剤、有機酸、pH調整剤、再ハロ
ゲン化剤などである。本発明を構成する漂白再生剤液と
は、本発明の漂白浴からのオーバーフロー液に添加し、
漂白補充液を調製するものであり、基本的には後に詳述
する漂白液に含まれる成分からなる。具体的には漂白
剤、有機酸の他、臭化物、例えば臭化カリウム、臭化ナ
トリウム、臭化アンモニウム又は塩化物、例えば塩化カ
リウム、塩化ナトリウム、塩化アンモニウム等の再ハロ
ゲン化剤を含むことができる。複数の再ハロゲン化剤を
併用してもよい。再ハロゲン化剤の濃度は漂白液1リッ
トルあたり0.1〜2モル、好ましくは0.2〜1.5
モルである。他に、硝酸ナトリウム、硝酸アンモニウム
等の硝酸塩、硼酸、硼砂、メタ硼酸ナトリウム、酢酸、
酢酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、亜燐
酸、燐酸、燐酸ナトリウム等の塩類を添加してもよい。
更に本発明の漂白再生剤液には、漂白促進剤を用いても
よい。漂白促進剤の例としては、米国特許第3,89
3,858号、英国特許第1,138,842号、特開
昭53−141623号、同53−95631号、同5
4−52534号等に記載の種々メルカプト化合物、特
開昭53−95630号に記載のジスルフィド化合物、
特公昭45−8506号、同49−42349号に記載
のチオ尿素誘導体、特開昭53−94927号に記載の
イソチオ尿素誘導体、特公昭53−9854号に記載の
チアゾリジン誘導体、特開昭42349号に記載のチオ
アミド化合物、特開昭55−26506号に記載のジチ
オカルバミン酸塩類などが用いることができる。本発明
の漂白再生剤液のpHは2.8〜4.0の範囲で使用さ
れるが、3.0以上4.0以下が好ましく、特に好まし
いのは3.1〜3.9の範囲である。pH調整剤として
は、前述のジカルボン酸の他に有機及び無機の酸やアル
カリを用いることができるが、酢酸、硝酸及び水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウム、アンモニアや前述したジカ
ルボン酸の量を調節するのが好ましい。
【0039】通常、再生剤は、別途設けられたオーバー
フロー液の貯留槽へ導入され、調液後補充タンクへ移液
される。本発明において、発色現像浴から漂白浴へ持ち
込まれる液とは処理機、設定条件などによって異なる
が、通常30〜100ml/m2 、好ましくは40〜9
0ml/m2 の範囲でほぼ一定となっている。本発明で
は漂白補充液を、補充によって生じる漂白浴からのオー
バーフロー液にこの漂白剤を加え調製する際、再生剤の
量を上記発色現像浴から漂白浴へ持ち込まれる液量より
も少なくすることを特徴とする。すなわち、以下の関係
を特徴とする。被処理感光材料1m2 当りについて発色
現像浴から漂白浴に持ち込まれる発色現像液量をA、被
処理感光材料1m2 処理する際に必要となる漂白補充液
の調製時添加する再生剤量をBとすると次の関係とす
る。 A>B ここで被処理感光材料1m2 処理する際必要となる漂白
補充液量は被処理感光材料1m2 処理する際生じる漂白
浴からのオーバーフロー量であるのでここでの補充液量
は以下の様にして算出できる。 補充液量ml/m2 =(処理によって生じた漂白液オー
バーフロー総量ml)/(処理した感材総量m2 ) 前述した様に、この補充液を調製する際再生剤を添加す
るが、この添加量Bについては後で述べる。本発明にお
いて一般式(I)で表される化合物の鉄(III) 錯塩は、
予め鉄(III) 錯塩としたものを添加してもよいし、ある
いは溶液中で、一般式(I)で表される化合物と鉄(II
I) 塩(例えば硝酸鉄(III) 、塩化第二鉄等)と共存さ
せて、処理液中で錯形成をさせてもよい。又、本発明に
おける一般式(I)で表される化合物は単独で用いて
も、2種類以上を併用して用いてもよい。本発明におい
て一般式(I)で表される化合物は、鉄(III) イオンの
錯形成に必要とする量(例えば、鉄(III) イオンに対し
て0.5モル、等倍モル、2倍モル等の量)よりもやや
過剰にしてもよく、過剰にするときは通常0.01〜1
5モル%の範囲で過剰にすることが好ましい。本発明に
おいて用いられる漂白液中のアミノポリカルボン酸化合
物の鉄(III)錯塩のアミノポリカルボン酸化合物中、
1,3−ジアミノプロパン4酢酸及び/又はエチレンジ
アミン4酢酸はモル分率で、好ましくは1/2以下0以
上であり、より好ましくは1/3以下0以上である。
【0040】本発明の漂白能を有する処理液に含有され
る有機酸鉄(III)錯塩はアルカリ金属塩又はアンモニウ
ム塩として用いてもよい。アルカリ金属塩としてはリチ
ウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩等、アンモニウム塩
としては、アンモニウム塩、テトラエチルアンモニウム
塩等を挙げることが出来るが、本発明においては漂白能
を有する処理液中のアンモニウムイオン濃度は0〜0.
4モル/リットルが好ましく、特に0〜0.2モル/リ
ットルが好ましい。本発明において、漂白剤として、上
記した有機酸の鉄錯塩を単独で用いても良く、2種類以
上併用しても良い。本発明には漂白液中にジカルボン酸
又はヒドロキシカルボン酸又はスルホカルボン酸を含ん
でいることが好ましい。これらの酸化合物とは1分子内
にカルボキシル基を有する他、更に1つのカルボキシル
基又はヒドロキシル基又はスルホ基を有する飽和カルボ
ン酸や不飽和カルボン酸、芳香族カルボン酸及びこれら
のアルカリ金属塩、アンモニウム塩を示す。本発明にお
いては下記一般式(D)で示されるジカルボン酸又はヒ
ドロキシカルボン酸又はスルホカルボン酸及びその塩が
好ましい。 一般式(D) X−L−COOH (式中、Lは炭素数1〜4の飽和または不飽和の脂肪族
基を表す。Xはカルボキシル基又はヒドロキシ基又は1
−スルホカルボキシメチル基を表す。) 好ましい添加量は、漂白液1リットル中に0.1モル〜
2.0モル、更に好ましくは0.3モル〜1.5モルの
範囲である。以下に好ましいこれらの酸類の例を挙げる
が、これに限定されるものではない。シュウ酸、マロン
酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、マレイン酸、
フマル酸、リンゴ酸、酒石酸、フタル酸、グリコール
酸、ジグリコール酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、
スルホコハク酸等が挙げられる。この中でも特に好まし
いのが、マロン酸、コハク酸、グリコール酸、グルタル
酸、マレイン酸であり、これらを2種以上組み合わせて
使用することが好ましく、特にコハク酸とマレイン酸の
またはグリコール酸とコハク酸あるいはマロン酸2種を
併用することが最も好ましい。本発明を構成する漂白液
には、漂白剤及び上記化合物の他に、臭化物、例えば臭
化カリウム、臭化ナトリウム、臭化アンモニウム又は塩
化物、例えば塩化カリウム、塩化ナトリウム、塩化アン
モニウム等の再ハロゲン化剤を含むことができる。複数
の再ハロゲン化剤を併用してもよい。再ハロゲン化剤の
濃度は漂白液1リットルあたり0.1〜2モル、好まし
くは0.2〜1.5モルである。他に、硝酸ナトリウ
ム、硝酸アンモニウム等の硝酸塩、硼酸、硼砂、メタ硼
酸ナトリウム、酢酸、酢酸ナトリウム、炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウム、亜燐酸、燐酸、燐酸ナトリウム等の
塩類を添加してもよい。更に本発明の漂白液には、漂白
促進剤を用いてもよい。漂白促進剤の例としては、米国
特許第3,893,858号、英国特許第1,138,
842号、特開昭53−141623号、同53−95
631号、同54−52534号等に記載の種々メルカ
プト化合物、特開昭53−95630号に記載のジスル
フィド化合物、特公昭45−8506号、同49−42
349号に記載のチオ尿素誘導体、特開昭53−949
27号に記載のイソチオ尿素誘導体、特公昭53−98
54号に記載のチアゾリジン誘導体、特開昭42349
号に記載のチオアミド化合物、特開昭55−26506
号に記載のジチオカルバミン酸塩類などが用いることが
できる。本発明の漂白液においては、1,2−ベンゾイ
ソチアゾリン−3−オン又はその誘導体の少なくとも1
種を含有することが好ましい。これら化合物の具体例を
以下に示すが、これらに限定されるものではない。
【0041】1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オ
ン、2−メチル−1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−
オン、2−エチル−1,2−ベンゾイソチアゾリン−3
−オン、2−(n−プロピル)−1,2−ベンゾイソチ
アゾリン−3−オン、2−(n−ブチル)−1,2−ベ
ンゾイソチアゾリン−3−オン、2−(sec−ブチ
ル)−1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン、2−
(t−ブチル)−1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−
オン、2−メトキシ−1,2−ベンゾイソチアゾリン−
3−オン、2−エトキシ−1,2−ベンゾイソチアゾリ
ン−3−オン、2−(n−プロピルオキシ)−1,2−
ベンゾイソチアゾリン−3−オン、2−(n−ブチルオ
キシ)1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン、5−
クロロ−1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン、5
−メチル−1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン、
6−エトキシ−1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オ
ン、6−シアノ−1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−
オン、5−ニトロ−1,2−ベンゾイソチアゾリン−3
−オン。
【0042】これらの化合物の好ましい添加量として
は、漂白液1リットル当たり0.001〜1gが好まし
く、更には0.01〜0.5gが好ましく、特には0.
02〜0.2gが好ましい。これらの化合物は塩の形で
添加してもよく、2種以上を併用しても構わない。
【0043】本発明の漂白液には、種々の防バクテリア
剤、防カビ剤を含有させることが好ましい。これらの防
バクテリア剤、防カビ剤としては特開平8−33906
3号に記載されている4級アンモニウム塩、ベンゾイミ
ダゾール系化合物、アルキルグアニジン系化合物、コハ
ク酸イミド系化合物、スルフィミド系化合物、イソチア
ゾロン系化合物、ヒドロキシ安息香酸エステル系化合
物、フェノキシアルコール系化合物の少なくとも1種、
あるいはゲンタマイシン類、アミカシン、トプラマイシ
ン、ジベカシン、アルベカシン、ミクロノマイシン、イ
セパマイシン、シソマイシン、ネチルマイシン及びアス
トロマイシンよりなる群から選ばれるアミノグリコシド
類が好ましい。中でもベンゾイソチアゾロン系化合物が
より好ましく、特に1,2−ベンゾイソチアゾリン−3
−オンが好ましい。また、これらの防バクテリア剤、防
カビ剤は2種以上、種々の比率で用いることができる。
【0044】更に本発明の漂白液にはピコリン酸の誘導
体を含有させるのが好ましい。ピコリン酸誘導体の例と
してはピコリン酸の他2,6−ピリジンジカルボン酸、
4−クロロ−2,6−ピリジンジカルボン酸、4−ヒド
ロキシ−2,6−ピリジンジカルボン酸、4−メトキシ
−2,6−ピリジンジカルボン酸、2,3−ピリジンジ
カルボン酸、2,4−ピリジンジカルボン酸、2,5−
ピリジンジカルボン酸などがあり、この他特開平8−3
39063号にも記載されている。この中ではピコリン
酸、2,6−ピリジンジカルボン酸、4−クロロ−2,
6−ピリジンカルボン酸が好ましく、2,6−ピリジン
ジカルボン酸が特に好ましい。これらの化合物の添加量
は0.005〜3.0モル/リットルが適当であり、
0.01〜2.0モル/リットル含有することが好まし
く、特に0.05〜1.50モル/リットルが好まし
い。
【0045】また、本発明の漂白液には、下記一般式
(S)で示されるスルフィン酸化合物を用いることが好
ましい。
【0046】
【化13】
【0047】式中、Rはアルキル基、アルケニル基、ア
ラルキル基、シクロアルキル基、アリール基、又はヘテ
ロ環基を表し、Mは陽イオンを表す。nは1又は2であ
る。
【0048】スルフィン酸を処理液に添加することは既
に知られており、例えば特開平1−230039号には
芳香族一級アミンカラー現像主薬を含む処理時に、処理
工程の少なくとも1つの工程にスルフィン酸が含まれる
処理方法の記載があり、漂白液に含んでも良いと記載さ
れているが、漂白液自身についてスルフィン酸を添加す
る記載はなく、また本発明で問題としているステインや
かぶりについても述べられていない。本発明ではこのス
ルフィン酸化合物がステインやかぶりに効果があること
を見い出した。この作用の内容について詳細は不明だ
が、一つには現像主薬の酸化によって生じ、ステインの
原因となると考えられるタールの発生を、自身の還元作
用によって防ぐものと推察される。また、還元的作用
は、当然カブリに寄与する過剰の酸化力を弱める効果が
あると考えられるので、スルフィン酸化合物が本発明の
目的に特に有効なものとなっていると思われる。
【0049】一般式(S)の化合物について詳細に説明
する。Rは置換もしくは無置換のアルキル基(メチル
基、エチル基、n−プロピル基、ヒドロキシエチル基、
スルホエチル基、カルボキシエチル基、メトキシエチル
基、等)、置換もしくは無置換のアルケニル基(アリル
基、ブテニル基、等)、置換もしくは無置換のアラルキ
ル基(ベンジル基、フェネチル基、4−カルボキシフェ
ニルメチル基、3−スルホフェニルメチル基、等)、置
換もしくは無置換のシクロアルキル基(シクロヘキシル
基、等)、置換もしくは無置換のアリール基(フェニル
基、4−メチルフェニル基、ナフチル基、3−カルボキ
シフェニル基、4−メトキシフェニル基、3−スルホフ
ェニル基、4−カルボキシメトキシフェニル基、3−カ
ルボキシメトキシフェニル基、4−カルボキシエトキシ
フェニル基、4−スルホエトキシフェニル基、4−カル
ボキシメチルフェニル基、4−(N−カルボキシメチル
−N−メチル)フェニル基、等)、または置換もしくは
無置換のヘテロ環基(ピリジル基、フリル基、チエニル
基、ピラゾリル基、インドリル基、等)を表す。Mは陽
イオンを表し、例えば、水素原子、アルカリ金属、アル
カリ土類金属、含窒素有機塩基またはアンモニウム基、
等があげられる。アルカリ金属としてはNa、K、Li
等、アルカリ土類金属としてはCa、Ba等、含窒素有
機塩基としてはスルフィン酸と塩を形成しうる通常のア
ミン類、またアンモニウム基としては無置換アンモニウ
ム基、テトラメチルアンモニウム基、等があげられる。
【0050】ここで一般式(S)において、Rで表され
る基が置換基を有する場合、その例としてはニトロ基、
ハロゲン原子(塩基原子、臭素原子、等)、シアノ基、
アルキル基(メチル基、エチル基、プロピル基、カルボ
キシメチル基、カルボキシエチル基、カルボキシプロピ
ル基、スルホエチル基、スルホプロピル基、ジメチルア
ミノエチル基、等)、アリール基(フェニル基、ナフチ
ル基、カルボキシフェニル基、スルホフェニル基、
等)、アルケニル基(アリル基、ブテニル基、等)、ア
ラルキル基(ベンジル基、フェネチル基、等)、スルホ
ニル基(メタンスルホニル基、p−トルエンスルホニル
基、等)、アシル基(アセチル基、ベンゾイル基、
等)、カルバモイル基(無置換カルバモイル基、ジメチ
ルカルバモイル基、等)、スルファモイル基(無置換ス
ルファモイル基、メチルスルファモイル基、ジメチルス
ルファモイル基、等)、カルボンアミド基(アセトアミ
ド基、ベンズアミド基、等)、スルホンアミド基(メタ
ンスルホンアミド基、ベンゼンスルホンアミド基、
等)、アシルオキシ基(アセチルオキシ基、ベンゾイル
オキシ基、等)、スルホニルオキシ基(メタンスルホニ
ルオキシ基、等)、ウレイド基(無置換ウレイド基、
等)、チオウレイド基(無置換チオウレイド基、メチル
チオウレイド基、等)、カルボン酸またはその塩、スル
ホン酸またはその塩、ヒドロキシ基、アルコキシ基(メ
トキシ基、エトキシ基、カルボキシエトキシ基、カルボ
キシメトキシ基、スルホエトキシ基、スルホプロピルオ
キシ基、等)、アルキルチオ基(メチルチオ基、カルボ
キシメチルチオ基、スルホエチルチオ基、等)、アミノ
基(無置換アミノ基、ジメチルアミノ基、N−カルボキ
シエチル−N−メチルアミノ基、等)があげられる。
【0051】一般式(S)で示される化合物を具体的に
例示する。
【0052】
【化14】
【0053】
【化15】
【0054】
【化16】
【0055】この中でも、S−2、S−4、S−7、S
−11が好ましく、特にS−7が好ましい。これらの化
合物の適当な使用量は、漂白液1リットルあたり0.0
05〜0.1モル、好ましくは0.01〜0.08モ
ル、より好ましくは0.015〜0.05モルである。
複数を併用してもよい。
【0056】また、本発明の漂白液には、下記一般式
(II)及び(III) で示される群から選ばれる界面活性剤
を用いることが好ましい。 一般式(II)
【0057】
【化17】
【0058】式中Rは、炭素数8〜25の直鎖又は分岐
した、置換基を有してもよいアルキル基又は
【0059】
【化18】
【0060】であり、R1 は、炭素原子数6〜20の直
鎖又は分岐したアルキル基、R2 は、水素原子又は炭素
原子数1〜20の直鎖又は分岐したアルキル基を示し、
lは、0〜4の整数、mは、nが0のときは40〜20
0で、nが5〜9のときは10から100、nが10以
上のときは0から100、nは、0又は5〜50の整
数、Xは、水素原子又はSO3 M、Mは、水素原子又は
アルカリ金属である。 一般式(III)
【0061】
【化19】
【0062】R1 は、置換基を有してもよいアルキル
基、アルケニル基又はアルコキシアルキル基、R2 は、
水素原子、アルキル基、ヒドロキシアルキル基又はアル
コキシ基、R3 、R4 は、独立に水素原子、ヒドロキシ
ル基、置換基を有してもよいアルキル基またはCO2
1 で、M及びM1 は水素原子又はアルカリ金属、nは、
0又はlである。
【0063】界面活性剤は先記したタールを分散させ、
可溶化し、処理される感光材料への付着を妨げる効果を
有すると期待されるが、加えて本発明の課題の一つであ
るかぶり防止に効果することは予想だにし得ない事象で
あった。以下に特に効果の大きかった界面活性剤、すな
わち一般式(II)および(III) で表される化合物につい
て説明する。一般式(II)において、Rが、炭素数8〜
25の直鎖又は分岐した、置換基を有してもよいアルキ
ル基の場合、好ましい炭素数は9〜18であり、とくに
好ましくは10〜16である。また、Rが
【0064】
【化20】
【0065】である場合、R1 は、炭索数6〜20の直
鎖又は分岐したアルキル基で、好ましくは8〜16であ
り、とくに好ましい鎖長は9から12である。R2 は、
炭素数1〜20の直鎖又は分岐したアルキル基で、好ま
しくは炭素数1〜20の直鎖又は分岐したアルキル基
で、とくに好ましいものは、メチル基、エチル基、n−
またはi−プロピル基、n−、i−またはt−ブチル、
ペンチル基、及びn−またはt−オクチル、ノニル基で
ある。mは、nが0のときは40〜200で、好ましく
は50〜150、さらに好ましくは80〜130の整数
である。nが5から9のときは、mは10から100、
好ましくは、20〜80、さらに好ましくは30〜70
の整数である。nが10以上のときは、mは0から10
0、好ましくは、5〜50、さらに好ましくは10〜4
0の整数である。nは、0又は5〜50の整数であり、
好ましくは、0又は5〜30、特に好ましくは0又は1
0〜20の整数である。Xは、水素原子又はSO3 Mで
あるが、好ましくは、水素原子であり、Mは、水素原子
又はアルカリ金属、好ましくはナトリウムを示す。
【0066】好ましい化合物(II)の具体的化合物例
[II]−1〜[II]−52を次に示すが、本発明に用い
る界面活性剤はこれらに限定されない。
【0067】
【化21】
【0068】
【化22】
【0069】
【化23】
【0070】
【化24】
【0071】
【化25】
【0072】一般式(III)において、R1 は、置換基を
有してもよいアルキル基、アルケニル基又はアルコキシ
アルキルであり、その炭素原子数は、3〜30であり、
好ましくは5〜18、さらに好ましくは8〜16であ
る。その好ましい置換基としてはアルキル基、アルケニ
ル基又はアルコキシアルキル、カルボキシアルキル、ス
ルホアルキル基、ジカルボキシアルキル基、スルホカル
ボキシアルキル基などである。とくにジカルボキシメチ
ル基、スルホカルボキシメチル基が好ましい例に含まれ
る。R2 は、水素原子、アルキル基またはヒドロキシア
ルキル基、アルコキシ基、アルコキシアルキル基であ
り、R2 、R4 は、独立に水素原子、ヒドロキシル基、
カルボキシアルキル基など置換基を有してもよいアルキ
ル基、又はCO21 で、M及びM1 は水素原子又はア
ルカリ金属であり、nは、0又は1である。とくにカル
ボキシメチル基、カルボキシエチル基などの低級カルボ
キシアルキル基とメチル基、エチル基、プロピル基など
の低級アルキル基が好ましい。
【0073】好ましい化合物(III)の具体的化合物例[I
II] −1〜[III] −56を次に示すが、本発明に用いる
界面活性剤はこれらに限定されるものではない。
【0074】
【化26】
【0075】
【化27】
【0076】
【化28】
【0077】
【化29】
【0078】
【化30】
【0079】
【化31】
【0080】上記の一般式(II)及び(III) の界面活性
剤の添加量は、漂白液1リットル当たり0.02〜5g
であり、好ましくは0.1〜3g、更に好ましくは0.
2〜2gである。式(II)及び(III) の界面活性剤を併
用するとより効果を高めることができるが、その場合の
添加量はそれぞれについて漂白液1リットル当たり0.
01〜3gであり、好ましくは0.04〜2g、より好
ましくは0.1〜1gであり、その合計量は、漂白液1
リットル当たり0.02〜5gであり好ましくは0.1
〜3g、より好ましくは0.2g〜2gである。
【0081】漂白能を有する液の補充液には、基本的に
以下の式で算出される各成分の濃度を含有させる。これ
により、母液中の濃度を一定に維持することができる。 CR =CT ×(V1 +V2 )/V1 +CPR :補充液中の成分の濃度 CT :母液(処理タンク液)中の成分の濃度 CP :処理中に消費された成分の濃度 V1 :1m2の感光材料に対する漂白能を有する補充液の
補充量(ml) V2 :1m2の感光材料による前浴からの持ち込み量(m
l)
【0082】本発明において、漂白剤の使用量は0.0
05〜3.0モル/リットル含有することが適当であ
り、0.02〜2.0モル/リットル含有することが好
ましく、特に、0.05〜1.50モル/リットルが好
ましい。液のpHは、2.9〜7.5が適当であり、好
ましくは3.1〜6.5、特に好ましくは3.3〜5.
5の範囲である。pH調整剤としては、有機及び無機の
酸やアルカリを用いることができるが、酢酸、硝酸及び
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニアや先述
したジカルボン酸の量を調節するのが好ましい。本発明
において、漂白工程の時間が長いほうが発明の効果が顕
著になるが、適当な処理時間としては、カラー撮影材料
の場合40秒から10分であり、好ましくは1分30秒
から8分、特に好ましくは2分から7分の範囲である。
プリント材料の場合は10秒から3分であり、好ましく
は15秒から2分、より好ましくは20秒から1分45
秒の範囲である。本発明において漂白液を補充により連
続処理する場合、漂白補充液のpH値は漂白液よりも
0.1〜1.0程度低めに設定することがこのましい。
またこの補充はオーバーフローを再生することによって
作られた補充液を用いることも好ましい。本発明におい
て漂白浴からのオーバーフロー液量は実質的に漂白浴へ
の補充量に相当する量であり、処理感光材料1m2
り、カラー撮影材料の場合通常100〜2000ml、
好ましくは150〜1500ml、より好ましくは30
0〜1000mlである。プリント材料の場合は20〜
900ml、好ましくは25〜500mlであり、より
好ましくは30〜200mlである。オーバーフロー液
とは上記の液補充に伴い更新のために漂白浴から抜き出
す漂白液のことをいい、必ずしも現象としてオーバーフ
ローするものだけではない。このオーバーフロー液の再
利用される割合は、全体を1として、通常0.1〜1、
好ましくは0.2〜1、より好ましくは0.5〜1であ
る。次に、本発明における漂白液のオーバーフロー液の
再生について述べる。本発明の漂白処理は、オーバーフ
ロー液に漂白液再生剤液を添加することによって漂白補
充液を作り、その液を補充液として使用する際に発明の
効果が顕著になる。まず、感光材料の処理量に応じた補
充が処理タンクになされ、その補充量に相当するオーバ
ーフロー液が、漂白槽から排出される。オーバーフロー
は、ポンプ等で汲みだしてもよいが漂白槽上部に切込み
や穴を設けることで簡単になされる。このオーバーフロ
ー液は一度漂白槽外のタンクに貯留し、一定量溜まった
所でバッチ的に処理が行われる。漂白液では、現像浴で
感光材料中のハロゲン化銀が現像薬で還元されてできた
現像銀を漂白剤と呼ばれる酸化剤を用いて酸化し銀イオ
ンにする。このとき漂白剤は酸化された銀の当量分だけ
還元される。再生時にはこの還元された漂白剤を漂白液
中にエアレーションを導入し、空気中の酸素によって酸
化して元の漂白剤に戻す。このエアレーション工程は処
理タンクに直接行うこともできる。エアレーションには
当業界で公知の手段が使用でき、漂白能を有する液への
空気の吹き込みや、エゼクターを利用した空気の吸収な
どを利用できる。空気の吹き込みに際しては、微細なポ
アを有する散気管を通じて、液中に空気を放出させるこ
とが好ましい。エアレーションに関しては、イーストマ
ン・コダック社発行のZ−121,ユージング・プロセ
ス・C−41 第3版(1982年)、BL−1〜BL
−2ページに記載の内容を利用できる。漂白液のオーバ
ーフロー液の再生作業は、先述した漂白液再生剤を上記
エアレーションを施したオーバーフロー液に添加するこ
とによってでき、補充液として使用することが可能にな
る。漂白液再生剤は補充液、使用液と基本的に同一成分
からなり補充液よりも一般的に濃度を高くしてあり、そ
の添加により、エアレーション後のオーバーフロー液を
補充液として再使用しうるようにする。この場合の漂白
液再生剤液の液量は、漂白処理液のオーバーフロー液量
の0.03〜0.2倍が好ましく、0.04〜0.15
倍がより好ましい。カラー撮影材料の場合漂白処理液の
オーバーフロー液量の0.03〜0.1倍が好ましい
が、更に好ましくは0.04〜0.09倍である。カラ
ープリント材料の場合は0.05〜0.2倍が好ましく
0.07〜0.15倍がより好ましい。少なすぎると濃
縮等で液量が減少したり、現像液の成分が相対的に大き
くなり、晶出、沈殿の恐れがある。また多すぎると、再
生時に液が増えることになり、オーバーフロー液を再生
して廃液を少なくするメリットがなくなってしまう。処
理される感光材料1m2 当たりに使用される再生剤量に
ついて言えば、該面積当たりの発色現像浴から持ち込ま
れる溶液量より少なくなることが好ましい。即ち該液量
の0.96倍以下(前記A、Bにおける容量比B/A)
が好ましく、0.92倍以下がより好ましく、0.88
倍以下が特に好ましい。前記した様に少な過ぎても問題
が生ずるので0.60倍以上で用いることが好ましい。
漂白液再生剤の液量の下限は処理される感光材料1m2
当り、好ましくは18ml以上、より好ましくは24m
l以上である。
【0083】一般に漂白工程の液について、処方中のア
ンモニウム塩が河川や湖沼に蓄積した場合、水質を富栄
養化させ環境に影響を与えることが知られている。本発
明においては、アンモニウム塩はアルカリ金属塩に置き
換えることが可能である。具体的には有機酸第二鉄錯塩
のナトリウム塩、カリウム塩、臭化カリウム、臭化ナト
リウム、硝酸カリウム、硝酸ナトリウム、などが各アン
モニウム塩の代わりに使用することが好ましい。また、
pH調整用に使用するアンモニア水は、水酸化カリウ
ム、水酸化ナトリウムに変更することが好ましい。従
来、漂白能を有する液にアンモニウム塩が使用されてき
たのは、漂白速度を上げることが大きな理由であった。
しかしながら、本発明のような漂白促進剤を含有した系
においては、アルカリ金属塩でも十分な速度が得られる
為、アンモニウム塩以外の塩でも問題ない。本発明で
は、漂白工程の後に水洗による処理工程を設けることが
好ましい。本水洗処理工程のpHは3.5〜8.0が好
ましく、より好ましくは3.8〜7.0、また4.0〜
6.0が更に好ましい。漂白処理中に被処理感光材料の
感光層中に拡散した鉄錯体は、漂白処理後、本水洗処理
により感光層から洗い出される。この時鉄錯体は錯体構
造を安定に維持したまま感光層を形成するゼラチン膜外
に除去されなくてはならない。しかしながら鉄錯体の安
定性が小さい場合、膜中で錯体が解離し、残留した鉄に
起因するステインが生じることになる。前述した本発明
の一般式(I)で表されるモノアミン化合物の鉄(III)
錯体はこれまで広く用いられてきたジアミン化合物であ
るエチレンジアミン4酢酸や1,3−ジアミノプロパン
4酢酸の鉄(III) 錯体に比べ鉄錯体の安定性すなわち安
定度定数が小さい。ここに記した安定度定数の大小につ
いては「入門キレート化学」上野景平著(南江堂)12
2頁に詳しい。本発明者らは漂白工程の後の水洗浴pH
を前述のごとく制御するだけで上記した問題を回避でき
ることを見い出した。更にこのpH制御による効果は、
水洗浴中で鉄錯体が解離して生じる、処理作業上好まし
からざる水酸化鉄沈澱を防止することにも有効であるこ
とを見い出した。水洗水のpH制御はこれまで知られて
いるいかなる方法を用いても良く、本発明においては限
定されない。例えば酸、アルカリを用いた調整や、イオ
ン交換体による調整または電気分解によって生じる酸、
アルカリを利用する方法などである。特に好ましいのは
硫酸、硝酸等の無機酸または酢酸、クエン酸等の有機
酸、およびアルカリ金属、アルカリ土類金属塩、または
アンモニアによるpH調整である。このpH調整はpH
スタット等による自動制御がより好ましい。
【0084】次に本発明に用いられるその他の処理につ
いて順次説明する。本発明に於ける好ましい処理工程を
次に挙げるが、これらに限定されるものではない。 発色現像−漂白−定着−水洗−安定−乾燥 発色現像−漂白−漂白定着−定着−水洗−安定−乾
燥 発色現像−漂白−漂白定着−水洗−安定−乾燥 発色現像−漂白−水洗−定着−水洗−安定−乾燥 発色現像−漂白定着−水洗−安定−乾燥 発色現像−停止−水洗−漂白−定着−水洗−安定−
乾燥 上記の処理工程においては、安定の前の工程の水洗は省
略することが出来る。また最終の安定浴も省略すること
も可能である。本発明に適用できる感光材料は、如何な
るカラー感光材料も適応できるが、カラーネガフイルム
またはカラー反転フイルムまたはカラー印画紙に好まし
い。カラー反転感光材料の処理を行う場合は、上記の工
程に先立って黒白現像、反転露光あるいは反転浴による
処理、必要に応じて水洗工程を行う。
【0085】カラーネガフイルムまたはカラー反転フイ
ルムの処理に用いられる処理液については、特開平5−
34887号公報、カラム81第8行からカラム93第
17行までの記載を引用できる。特に発色現像液として
は特開平3−158849号公報や同3−174152
号公報に記載の置換基を有するヒドロキルアミンを保恒
剤として含有する液が好ましく、特に置換基としてスル
ホアルキル基を有するヒドロキシルアミンを含有するも
のが好ましい。またキレート剤としてジエチレントリア
ミン五酢酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホ
スホン酸、4,5−ジヒドロシベンゼン−1,3−ジス
ルホン酸を含有するものが好ましい。発色現像液の補充
液は、補充量低減の観点から臭化物イオン濃度を0.0
04モル/リットル以下に低減したものが好ましく、特
には臭化物イオン濃度が0.002モル/リットル以下
のものが好ましい。これらの発色現像液の好ましい例と
しては、富士写真フイルム株式会社製のプロセスCN−
16X、CN−16Q、CN−16FAの発色現像液及
び発色現像補充液や、プロセスCR−56Pの発色現像
液及び発色現像補充液があげられる。
【0086】本発明の処理においては、発色現像液は発
色現像補充液で補充されていることが好ましい。発色現
像補充液には、発色現像液に含有される化合物が含まれ
る。発色現像補充液の役割は、感光材料の処理や自動現
像機内での経時中の劣化によって減少する化合物の発色
現像液への補給と、逆に処理によって感光材料から溶出
する化合物の濃度をコントロールすることにより、現像
性能を一定に保つことである。従って、前者の化合物は
発色現像タンク液よりも高濃度に、また後者の化合物は
低濃度になっている。前者の化合物としては発色現像主
薬や保恒剤であり、補充液中にはタンク液の1.1〜2
倍量含まれる。また、後者の化合物としてはハロゲン化
物(例えば臭化カリウム)を代表とする現像抑制剤であ
り、補充液中にはタンク液の0〜0.6倍含まれる。補
充液中のハロゲン化物濃度としては通常0.006モル
/リットル以下であるが、低補充化するほど濃度を減少
させる必要があり、全く含まない場合もある。また、処
理や経時により濃度変化を起こしにくい化合物は、通常
発色現像タンク液とほぼ同濃度で含有される。この例と
してはキレート剤や緩衝剤である。更に、発色現像補充
液のpHは、処理によるタンク液のpH低下を防ぐ為、
タンク液よりも0.05〜0.5程度高くする。このp
Hの差も補充量の減少と共に大きくする必要がある。発
色現像液の補充量は、感光材料1m2 当たり3000ml
以下で行われるが、100ml〜1500mlであることが
好ましく、最も好ましくは100ml〜600mlである。
【0087】発色現像液での処理温度は20〜55℃が
適当であり、好ましくは30〜50℃である。処理時間
は20秒〜5分が適当であり、好ましくは30秒〜3分
30秒であり、更に好ましくは1分〜3分20秒であ
る。また、発色現像浴は必要に応じて2浴以上に分割
し、最前浴あるいは最後浴から発色現像補充液を補充
し、現像時間の短縮化や更に補充量の低減を実施しても
よい。発色現像液は使用済みの発色現像液をアニオン交
換樹脂や電気透析を行ったり、あるいは再生剤と呼ばれ
る処理薬品を加えることにより現像液の活性を上げ、即
ち再生して再び処理液として使用することでできる。こ
の場合、再生率(補充液中のオーバーフロー液の割合)
は、50%以上が好ましく、特に70%以上が好まし
い。発色現像液再生を用いた処理としては、発色現像液
のオーバーフロー液を再生後、発色現像補充液とする。
再生の方法としては、アニオン交換樹脂を用いるの好ま
しい。特に好ましいアニオン交換樹脂の組成及び樹脂の
再生方法に関しては、三菱化成工業(株)発行のダイア
イオン・マニュアル(I)(1986年第14版)に記
載のものをあげることができる。また、アニオン交換樹
脂のなかでは特開平2−952号や特開平1−2811
52号に記載された組成の樹脂が好ましい。
【0088】カラー印画紙現像液や現像補充液は、カラ
ー現像主薬を含有するが、好ましい例は公知の芳香族第
1級アミンカラー現像主薬、とくにp−フェニレンジア
ミン誘導体であり、代表例を以下に示すがこれらに限定
されるものではない。また、近年黒白感光材料の中に
は、カプラーを黒色に発色するように添加しておき、汎
用の一般の発色現像液を用いて黒白画像を形成するもの
もあるが、本発明のカラー現像液は、この種の感光材料
の処理にも適用される。
【0089】1)N,N−ジエチル−p−フェニレンジ
アミン 2)4−アミノ−N,N−ジエチル−3−メチルアニリ
ン 3)4−アミノ−N−(β−ヒドロキシエチル)−N−
メチルアニリン 4)4−アミノ−N−エチル−N−(β−ヒドロキシエ
チル)アニリン 5)4−アミノ−N−エチル−N−(β−ヒドロキシエ
チル)−3−メチルアニリン 6)4−アミノ−N−エチル−N−(3−ヒドロキシプ
ロピル)−3−メチルアニリン 7)4−アミノ−N−エチル−N−(4−ヒドロキシブ
チル)−3−メチルアニリン 8)4−アミノ−N−エチル−N−(β−メタンスルホ
ンアミドエチル)−3−メチルアニリン 9)4−アミノ−N,N−ジエチル−3−(β−ヒドロ
キシエチル)アニリン 10)4−アミノ−N−エチル−N−(β−メトキシエ
チル)−3−メチル−アニリン 11)4−アミノ−N−(β−エトキシエチル)−N−
エチル−3−メチルアニリン 12)4−アミノ−N−(3−カルバモイルプロピル−
N−n−プロピル−3−−メチルアニリン 13)4−アミノ−N−(4−カルバモイルブチル−N
−n−プロピル−3−メチルアニリン 14)N−(4−アミノ−3−メチルフェニル)−3−
ヒドロキシピロリジン 15)N−(4−アミノ−3−メチルフェニル)−3−
(ヒドロキシメチル)ピロリジン 16)N−(4−アミノ−3−メチルフェニル)−3−
ピロリジンカルボキサミド
【0090】上記p−フェニレンジアミン誘導体のうち
特に好ましくは例示化合物5)、6)、7)、8)及び
12)であり、その中でも化合物5)と8)が好まし
い。また、これらのp−フェニレンジアミン誘導体は、
固体素材の状態では、通常硫酸塩、塩酸塩、亜硫酸塩、
ナフタレンジスルホン酸、p−トルエンスルホン酸など
の塩の形である。現像液あるいは補充液中の該芳香族第
1級アミン現像主薬の濃度は現像液1リットル当たり好
ましくは2ミリモル〜200ミリモル、より好ましくは
12ミリモル〜200ミリモル、更に好ましくは12ミ
リモル〜150ミリモルであり、補充液は現像液よりも
現像による消費分だけ濃度が高く設計される。
【0091】カラー印画紙の現像処理方法では、対象と
する感光材料の種類によって現像液中に少量の亜硫酸イ
オンを含んだり、あるいは実質的に含まない場合もあ
る。また、ヒドロキシルアミンも対象とする感光材料の
種類によって組成物の構成成分中に含ませたり、また含
ませないこともある。現像液の保恒剤としての機能と同
時に自身が銀現像活性を持っているために写真特性に影
響することもあるためである。
【0092】本発明に用いる現像剤組成物には、亜硫酸
イオンのような無機保恒剤や、有機保恒剤を含有するこ
とが好ましい。有機保恒剤とは、感光材料の処理液へ含
ませることで、芳香族第一級アミンカラー現像主薬の劣
化速度を減じる有機化合物全般を指している。即ち、カ
ラー現像主薬の空気酸化などを防止する機能を有する有
機化合物類であるが、中でも、ヒドロキシルアミン誘導
体、ヒドロキサム酸類、ヒドラジド類、フェノール類、
α−ヒドロキシケトン類、α−アミノケトン類、糖類、
モノアミン類、ジアミン類、ポリアミン類、四級アンモ
ニウム塩類、ニトロキシラジカル類、アルコール類、オ
キシム類、ジアミド化合物類、縮環式アミン類などが特
に有効な有機保恒剤である。これらは、特開昭63−4
235号、同63−30845号、同63−21647
号、同63−44655号、同63−53551号、同
63−43140号、同63−56654号、同63−
58346号、同63−43138号、同63−146
041号、同63−44657号、同63−44656
号、米国特許第3,615,503号、同2,494,
903号、特開昭52−143020号、特公昭48−
30496号などの各公報又は明細書に開示されてい
る。
【0093】その他保恒剤として、特開昭57−441
48号及び同57−53749号公報に記載の各種金属
類、特開昭59−180588号公報に記載のサリチル
酸類、特開昭54−3532号公報に記載のアルカノー
ルアミン類、特開昭56−94349号公報に記載のポ
リエチレンイミン類、米国特許第3,746,544号
明細書等に記載の芳香族ポリヒドロキシ化合物等を必要
に応じて含有しても良い。その中でもアルカノールアミ
ン類は、現像液や現像補充液そのものや、それらを処理
剤として供給するための濃縮状態の組成物の経時安定性
を高めるのに効果がある。
【0094】特に経時安定性を向上させるのに有効なア
ルカノールアミン類は、トリイソプロパノールアミン、
ジイソプロパノールアミン、モノイソプロパノールアミ
ン、ジエタノールアミンなどであり、なかでもトリイソ
プロパノールアミンが好ましい。そのほかにトリエタノ
ールアミン類も好ましく用いることができる。
【0095】上記のアルカノールアミン類の添加量は、
処理液1リットル当たり0.01〜1モルであり、好ま
しくは0.02〜0.2モルである。その外にジスルホ
エチルヒドロキシルアミン、ジエチルヒドロキシルアミ
ンのような置換又は無置換のジアルキルヒドロキシルア
ミンなどのヒドロキシルアミン誘導体、あるいは芳香族
ポリヒドロキシ化合物の添加を好ましく添加できる。前
記の有機保恒剤のなかでもヒドロキシルアミン誘導体が
特に好ましく、その詳細については、特開平1−979
53号、同1−186939号、同1−186940
号、同1−187557号公報などに記載されている。
【0096】カラー印画紙現像液中には必要に応じて塩
素イオンを添加してもよく、通常塩素イオンを3.5×
10-2〜1.5×10-1モル/リットル含有することが
多いが、塩素イオンは、通常現像の副生成物として現像
液に放出されるので補充液には添加不要のことも多い。
【0097】臭素イオンの含有に関しても塩素イオンの
場合と同じ事情にある。プリント材料の処理では、1.
0×10-3モル/リットル以下であることが好ましい。
臭素イオン濃度がこの範囲になるように必要に応じて現
像補充液中に臭素イオンを加えることもある。現像液や
必要により補充液にこれらを含ませる場合、塩素イオン
供給物質として、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化
アンモニウム、塩化リチウム、塩化ニッケル、塩化マグ
ネシウム、塩化マンガン、塩化カルシウム、が挙げられ
るが、そのうち好ましいものは塩化ナトリウム、塩化カ
リウムである。臭素イオンの供給物質として、臭化ナト
リウム、臭化カリウム、臭化アンモニウム、臭化リチウ
ム、臭化カルシウム、臭化マグネシウム、臭化マンガ
ン、臭化ニッケル、臭化セリウム、臭化タリウムが挙げ
られるが、そのうち好ましいものは臭化カリウム、臭化
ナトリウムである。
【0098】現像処理される感光材料がカラー印画紙の
場合は、画面の背景の白地が白いことが重要な画質特性
なので、蛍光増白剤によって通常肉眼では感じにくい短
波長光を可視光に変えて視覚が捉える光量を増加させ、
かつみかけ上白く仕上げることは重要である。現像液中
には、蛍光増白剤を含んでもよい。蛍光増白剤として
は、トリアジニル−4,4−ジアミノスチルベン系化合
物が好ましい。
【0099】また、スチルベン系蛍光増白剤は、発色現
像液のほか、脱銀液あるいは感光材料のいずれにも添加
できる。
【0100】カラー印画紙の現像液又は補充液のpH
は、9.5〜13.0、より好ましくは9.8〜12.
5の範囲で用いられる。このpHを保持するためには、
各種緩衝剤を用いるのが好ましい。緩衝剤としては、炭
酸カリウム及び炭酸ナトリウムのほかに、その他の炭酸
塩、リン酸塩、ホウ酸塩、四ホウ酸塩、ヒドロキシ安息
香酸塩、グリシル塩、N,N−ジメチルグリシン塩、ロ
イシン塩、ノルロイシン塩、グアニン塩、3,4−ジヒ
ドロキシフェニルアラニン塩、アラニン塩、アミノ酪酸
塩、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオー
ル塩、バリン塩、プロリン塩、トリスヒドロキシアミノ
メタン塩、リシン塩などを用いることができる。特に炭
酸塩、リン酸塩、四ホウ酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩
は、pH9.0以上の高pH領域での緩衝能に優れ、カ
ラー現像液に添加しても写真性能面への悪影響(カブリ
など)がなく、安価であるといった利点を有し、これら
の緩衝剤を用いることが特に好ましい。
【0101】これらの緩衝剤の具体例としては、炭酸ナ
トリウム、炭酸カリウムのほかに重炭酸ナトリウム、重
炭酸カリウム、リン酸三ナトリウム、リン酸三カリウ
ム、リン酸二ナトリウム、リン酸二カリウム、ホウ酸ナ
トリウム、ホウ酸カリウム、四ホウ酸ナトリウム(ホウ
砂)、四ホウ酸カリウム、o−ヒドロキシ安息香酸ナト
リウム(サリチル酸ナトリウム)、o−ヒドロキシ安息
香酸カリウム、5−スルホ−2−ヒドロキシ安息香酸ナ
トリウム(5−スルホサリチル酸ナトリウム)、5−ス
ルホ−2−ヒドロキシ安息香酸カリウム(5−スルホサ
リチル酸カリウム)などを挙げることができる。しかし
ながら本発明は、これらの化合物に限定されるものでは
ない。上記の緩衝剤の量は、カラー現像補充液中の濃度
が、緩衝剤の合計で0.04〜2.0モル/リットル、
特に0.1モル/リットル〜0.4モル/リットルであ
る。
【0102】本発明に関わる現像剤組成物には、その他
のカラー現像液成分、例えばカルシウムやマグネシウム
の沈澱防止剤でもあり、あるいはカラー現像液の安定性
向上剤でもある各種キレート剤を添加することもでき
る。例えば、ニトリロ三酢酸、ジエチレントリアミン五
酢酸、エチレンジアミン四酢酸、N,N,N−トリメチ
レンホスホン酸、エチレンジアミン−N,N,N’,
N’−テトラメチレンスルホン酸、エチレンジアミン
N,N−ジ琥珀酸、N,N−ジ(カルボキシラート)−
L−アスパラギン酸、β−アラニンジ琥珀酸、エチレン
ジアミン−N,N,N’,N’−テトラメチレンスルホ
ン酸、トランスシクロヘキサンジアミン四酢酸、1,2
−ジアミノプロパン四酢酸、グリコールエーテルジアミ
ン四酢酸、エチレンジアミンオルトヒドロキシフェニル
酢酸、2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン
酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン
酸、N,N’−ビス(2−ヒドロキシベンジル)エチレ
ンジアミン−N,N’−ジ酢酸、1,2−ジヒドロキシ
ベンゼン−4,6−ジスルホン酸等が挙げられる。これ
らのキレート剤は必要に応じて2種以上併用しても良
い。これらのキレート剤の量はカラー現像液中の金属イ
オンを封鎖するのに十分な量であれば良い。通常、現像
液や補充液の濃度が1リットル当り0.1g〜10gで
ある。
【0103】現像液及び補充液には、必要により任意の
現像促進剤を添加できる。現像促進剤としては、特公昭
37−16088号、同37−5987号、同38−7
826号、同44−12380号、同45−9019号
及び米国特許第3,813,247号等の各公報又は明
細書に表わされるチオエーテル系化合物、特開昭52−
49829号及び同50−15554号公報に表わされ
るp−フェニレンジアミン系化合物、特開昭50−13
7726号、特公昭44−30074号、特開昭56−
156826号及び同52−43429号公報等に表わ
される4級アンモニウム塩類、米国特許第2,494,
903号、同3,128,182号、同4,230,7
96号、同3,253,919号、特公昭41−114
31号、米国特許第2,482,546号、同2,59
6,926号及び同3,582,346号等の各公報又
は明細書に記載のアミン系化合物、特公昭37−160
88号、同42−25201号、米国特許第3,12
8,183号、特公昭41−11431号、同42−2
3883号及び米国特許第3,532,501号等の各
公報又は明細書に表わされるポリアルキレンオキサイ
ド、その他1−フェニル−3−ピラゾリドン類、イミダ
ゾール類、等を必要に応じて添加することができる。
【0104】さらに、必要に応じて、任意のカブリ防止
剤を添加できる。カブリ防止剤としては、塩化ナトリウ
ム、臭化カリウム、沃化カリウムの如き前記のアルカリ
金属ハロゲン化物及び有機カブリ防止剤が使用できる。
有機カブリ防止剤としては、例えばベンゾトリアゾー
ル、6−ニトロベンズイミダゾール、5−ニトロイソイ
ンダゾール、5−メチルベンゾトリアゾール、5−ニト
ロベンゾトリアゾール、5−クロロ−ベンゾトリアゾー
ル、2−チアゾリル−ベンズイミダゾール、2−チアゾ
リルメチル−ベンズイミダゾール、インダゾール、ヒド
ロキシアザインドリジン、アデニンの如き含窒素ヘテロ
環化合物を代表例としてあげることができる。
【0105】また、必要に応じて、各種界面活性剤を添
加することができる。界面活性剤の具体例としては、特
開平4−195037号記載の一般式(I)及び(II)
の化合物、特開平4−81750号記載の一般式(I)
〜(X)の化合物等を挙げることができる。また、上記
化合物を添加することにより、カラー現像液及びカラー
現像補充液の表面張力が20〜60dyn/cmとする
ことが好ましい。処理槽中のタンクまたはラックと処理
液と空気が接する部分への析出防止、特にカラー現像主
薬の析出防止という点で、特開平5−333505号記
載の一般式(I)の化合物を添加することが特に好まし
い。
【0106】本発明における発色現像の処理温度は、現
像処理される感光材料がカラープリント材料の場合、3
0〜55℃であり、好ましくは35〜55℃であり、よ
り好ましくは38〜45℃である。現像処理時間は、5
〜90秒であり、好ましくは、15〜60秒であり、と
りわけ10〜30秒という極めて迅速な現像にも適して
いる。補充量は少ない方が好ましいが、感光材料1m2
当たり20〜600mlが適当であり、好ましくは30
〜120ml、特に好ましくは15〜60mlである。
【0107】本発明において漂白液により処理された後
の感光材料は、定着能を有する処理液で処理される。こ
こでいう定着能を有する処理液とは、具体的には定着液
及び漂白定着液である。漂白液での漂白処理後に漂白定
着液で処理する工程では漂白液と漂白定着液の漂白剤を
同じでも異なるものにしてもよい。漂白液での漂白処理
後に漂白定着液で処理する間に水洗工程を有してもよ
い。
【0108】定着能を有する処理液には定着剤が含有さ
れる。定着剤としてはチオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸ア
ンモニウム、チオ硫酸アンモニウムナトリウム、チオ硫
酸カリウムのようなチオ硫酸塩、チオシアン酸ナトリウ
ム、チオシアン酸アンモニウム、チオシアン酸カリウム
のようなチオシアン酸塩(ロダン塩)、チオ尿素、チオ
エーテル等をあげることができる。なかでも、チオ硫酸
アンモニウムを用いることが好ましい。定着剤の量は定
着能を有する処理液1リットル当り0.3〜3モル、好
ましくは0.5〜2モルである。また、定着促進の観点
から、チオ硫酸塩に前記チオシアン酸アンモニウム(ロ
ダンアンモニウム)、チオ尿素、チオエーテル(例えば
3,6−ジチア−1,8−オクタンジオール)、チオス
ルホン酸(例えばメタンチオスルホン酸アンモニウム)
を併用することも好ましい。これらのうちチオ硫酸塩と
チオシアン酸塩、或いはチオ硫酸塩とチオスルホン酸塩
とを併用することが最も好ましい。特に、チオ硫酸アン
モニウムとメタンチオスルホン酸アンモニウムとの併用
が好ましい。併用するこれらの化合物の量は、定着能を
有する処理液1リットル当り0.01〜1モル、好まし
くは、0.1〜0.5モルで使用するのがよいが、チオ
シアン酸の場合は、1〜3モル使用することで定着促進
効果を大巾に高めることもできる。またチオスルホン酸
を使用する場合は、後述するスルフィン酸を併用するこ
とが好ましい。
【0109】定着能を有する処理液には、保恒剤として
亜硫酸塩(例えば亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、
亜硫酸アンモニウム)、ヒドロキシルアミン類、ヒドラ
ジン類、アルデヒド化合物の重亜硫酸塩付加物(例えば
アセトアルデヒド重亜硫酸ナトリウム、特に好ましくは
特願平1−298935号記載の化合物)又は特開平1
−231051号明細書に記載のスルフイン酸化合物な
どを含有させることができる。さらに、各種の蛍光増白
剤や消泡剤あるいは界面活性剤、ポリビニルピロリド
ン、メタノール等の有機溶剤を含有させることができ
る。さらに定着能を有する処理液には処理液の安定化の
目的で各種アミノポリカルボン酸類や、有機ホスホン酸
類等のキレート剤の添加が好ましい。好ましいキレート
剤としては、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホ
スホン酸、エチレンジアミン−N,N,N’,N’−テ
トラメチレンホスホン酸、ニトリロトリメチレンホスホ
ン酸、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン
五酢酸、シクロヘキサンジアミン四酢酸、1,2−プロ
ピレンジアミン四酢酸、1,3−ジアミノプロパン四酢
酸等をあげることができる。この中でも、1−ヒドロキ
シエチリデン−1,1−ジホスホン酸、1,3−ジアミ
ノプロパン四酢酸及びエチレンジアミン四酢酸が特に好
ましい。キレート剤の添加量としては、処理液1リット
ル当り0.01〜0.3モル、好ましくは0.03〜
0.2モルである。定着液のpHとしては、5〜9が好
ましく、さらには6〜8が好ましい。また、漂白定着液
においては、4.0〜7.0が好ましく、更に好ましく
は、5.0〜6.5である。定着能を有する処理液をこ
のようなpH領域に調整するため、また緩衝剤として、
pKaが6.0〜9.0の範囲の化合物を含有すること
が好ましい。これらの化合物としては、イミダゾール、
2−メチル−イミダゾールの如きイミダゾール類が好ま
しい。これらの化合物は好ましくは、処理液1リットル
あたり0.1〜10モル、好ましくは0.2モル〜3モ
ルである。
【0110】漂白定着液はその他に前述した漂白液に含
有することのできる化合物を含有することができる。本
発明において、処理開始時の漂白定着液(スタート液)
は、前記した漂白定着液に用いられる化合物を水に溶解
して調製されるが、別途調製された漂白液と定着液を適
量混合して調製してもよい。補充方式を採用する場合の
定着液または漂白定着液の補充量としてはカラー撮影材
料の場合感光材料1m2 あたり100〜3000mlが
好ましいが、より好ましくは300〜1800mlであ
る。カラープリント材料の場合は20〜1500ml、
好ましくは30〜600mlであり、より好ましくは3
0〜200mlである。漂白定着液の補充は漂白定着補
充液として補充してもよいし、特開昭61−14375
5号や特願平2−216389号記載のように漂白液と
定着液のオーバーフロー液を使用して行ってもよい。ま
た、本発明において定着能を有する処理の合計処理時間
はカラー撮影材料の場合0.5〜5分、好ましくは1.
5〜4分、特に好ましくは2〜3.5分である。カラー
プリント材料の場合5秒〜2分、好ましくは10秒〜1
分40秒であり、より好ましくは10秒〜45秒であ
る。本発明の定着能を有する処理液において、処理温度
は25〜50℃、好ましくは35〜45℃である。
【0111】本発明の定着能を有する処理液は公知の方
法で銀回収を行うことができ、このような銀回収を施し
た再生液を使用することができる。銀回収を行う場合の
定着能を有する液は、定着液が好ましい。銀回収法とし
ては、電気分解法(仏国特許第2,299,667号記
載)、沈澱法(特開昭52−73037号、独国特許第
2,331,220号記載)、イオン交換法(特開昭5
1−17114号、独国特許第2,548,237号記
載)及び金属置換法(英国特許第1,353,805号
記載)等が有効である。これらの銀回収法はタンク液中
からインラインで行うと迅速処理適性が更に良好となる
ため好ましい。
【0112】これらの方法の中では、電気分解法をイン
ライン方式で行うのが好ましく、この時の定着能を有す
る液の銀の濃度は3g/リットル以下に保つとよいが、
好ましくは1g/リットル以下である。また、この様な
銀回収を行った場合、定着能を有する液の補充量は更に
少なくすることができ、カラー撮影材料の場合感光材料
1m2 あたり100〜300mlが好ましい。
【0113】本発明において、漂白定着または定着工程
の後や漂白工程と定着能を有する工程の間には、一般的
に行われている水洗および安定化などの処理工程を行う
ことができ、定着能を有する処理液で処理後、実質的な
水洗を行わず安定化処理を行う簡便な処理方法を用いる
こともできる。特に定着能を有する工程で銀回収を行う
場合は定着能を有する工程の前に、水洗やリンス及び安
定化等の処理工程が或ることが好ましい。水洗工程に用
いられる水洗水には処理後の感光材料の乾燥時の水滴ム
ラを防止するため、種々の界面活性剤を含有することが
できる。これらの界面活性剤としては、ポリエチレング
リコール型非イオン性界面活性剤、多価アルコール型非
イオン性界面活性剤、アルキルベンゼンスルホン酸塩型
アニオン性界面活性剤、高級アルコール硫酸エステル塩
型アニオン性界面活性剤、アルキルナフタレンスルホン
酸塩型アニオン性界面活性剤、4級アンモニウム塩型カ
チオン性界面活性剤、アミン塩型カチオン性界面活性
剤、アミノ塩型両性界面活性剤、ベタイン型両性界面活
性剤があるが、イオン性界面活性剤は、処理に伴って混
入してくる種々のイオンと結合して不溶性物質を生成す
る場合があるため、ノニオン性界面活性剤を用いるのが
好ましく、特にアルキルフェノールエチレンオキサイド
付加物が好ましい。アルキルフェノールとしては特にオ
クチル、ノニル、ドデシル、ジノニルフェノールが好ま
しく、またエチレンオキサイドの付加モル数としては特
に8〜14が好ましい。さらに消泡効果の高いシリコン
系界面活性剤を用いることも好ましい。
【0114】また水洗水中には、水アカの発生や処理後
の感光材料に発生するカビの防止のために、種々の防バ
クテリア剤、防カビ剤を含有させることもできる。これ
らの防バクテリア剤、防カビ剤の例としては特開昭57
−157244号及び同58−105145号に示され
るような、チアゾリルベンゾイミダゾール系化合物、特
開昭57−8542号に示されるようなイソチアゾロン
系化合物、トリクロロフェノールに代表されるようなク
ロロフェノール系化合物、ブロモフェノール系化合物、
有機スズや有機亜鉛化合物、チオシアン酸やイソチオシ
アン酸系の化合物、酸アミド系化合物、ダイアジンやト
リアジン系化合物、チオ尿素系化合物、ベンゾトリアゾ
ールアルキルグアニジン化合物、ベンズアルコニウムク
ロライドに代表されるような4級アンモニウム塩、ペニ
シリンに代表されるような抗生物質等、ジャーナル・ア
ンティバクテリア・アンド・アンティファンガス・エイ
ジェント(J. Antibact. Antifung. Agents) Vol 1. N
o.5, p.207〜223(1983)に記載の汎用の
防バイ剤を1種以上併用してもよい。また、特開昭48
−83820号記載の種々の殺菌剤も用いることができ
る。また、各種キレート剤を含有することが好ましい。
キレート剤の好ましい化合物としては、エチレンジアミ
ン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸などのアミノポ
リカルボン酸や1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジ
ホスホン酸、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリ
アミン−N,N,N’,N’−テトラメチレンホスホン
酸などの有機ホスホン酸、あるいは、欧州特許3451
72A1に記載の無水マレイン酸ポリマーの加水分解物
などをあげることができる。また、前記の定着液や漂白
定着液に含有することができる保恒剤を水洗水に含有さ
せることが好ましい。
【0115】安定化工程に用いる安定液としては、色素
画像を安定化させる処理液である。例えば、pH3〜6
の緩衝能を有する液、アルデヒド(例えばホルマリン)
を含有した液などを用いることもできるが、以下に、本
発明において好ましく用いられる安定液について述べ
る。本発明においては、安定液には実質的にホルムアル
デヒドを含有しないことが好ましい。実質的にホルムア
ルデヒドを含有しないとは、遊離のホルムアルデヒド及
びその水和物の合計が安定液1リットル当り0.003
モル以下を表す。この様な安定液を用いることにより、
処理時のホルムアルデヒド蒸気の飛散を抑制できる。こ
の場合、マゼンタ色素の安定化の目的で、ホルムアルデ
ヒド放出化合物を安定液もしくは、漂白液あるいはその
前浴(例えば調製浴)に存在させることが好ましい。
【0116】ホルムアルデヒド放出化合物として好まし
い化合物はヘキサメチレンテトラミン、およびその誘導
体、ホルムアルデヒド重亜硫酸付加物、アゾリルメチル
アミン類及びN−メチロール化合物である。これらの好
ましい化合物は、マゼンタ色素の安定化の他に、経時に
よるイエローステインの発生を抑止する。ヘキサメチレ
ンテトラミン及びその誘導体としては「バイルシュタイ
ンズ・ハンドブック・デア・オルガニッシェン・ヘミ
ー」(Beilsteins Handbuch der Organishen Chemie) の
第II増補編26巻P.200−P.212に記載されている
化合物が使用できるが、特に、ヘキサメチレンテトラミ
ンが好ましい。また、ホルムアルデヒド重亜硫酸付加物
としてはホルムアルデヒド重亜硫酸ナトリウムが好まし
い。
【0117】アゾリルメチルアミンとしては、トリアゾ
ール、ピラゾール、イミダゾール、から選ばれるアゾー
ル、またピペラジン、モルホリン、4−ヒドロキシエチ
ルピペリジン、4−ヒドロキシピペリジンから選ばれる
アミン、及びホルムアルデヒドの3つの化合物を反応さ
せることによって得られるものが好ましい。これらの
内、特にN,N’−ビス(1,2,4−トリアゾール−
1−イルメチル)ピペラジン、N,N’−ビス(ピラゾ
ール−1−イルメチル)ピペラジンが好ましい。N−メ
チロール化合物としては,特にピラゾールおよびその誘
導体のN−メチロール化合物、トリアゾールおよびその
誘導体のN−メチロール化合物、ウラゾールおよびその
誘導体のN−メチロール化合物が好ましい。これらのN
−メチロール化合物の具体例を挙げると、 1−ヒドロキシメチルピラゾール 1−ヒドロキシメチルトリアゾール 1−ヒドロキシメチルウラゾール これらの内、最も好ましいのは、1−ヒドロキシメチル
ピラゾールである。上記のN−メチロール化合物は、メ
チロール基のついていないアミン化合物とホルムアルデ
ヒド又はパラホルムアルデヒドとを反応させることによ
って、容易に合成できる。
【0118】以上のホルムアルデヒド放出化合物の内、
特に好ましいのは、ヘキサメチレンテトラミン、ホルム
アルデヒド重亜硫酸ナトリウム、および前記の好ましい
としたアゾリルメチルアミンやN−メチロール化合物で
ある。なかでも、N,N’−ビス(1,2,4−トリア
ゾール−1−イルメチル)ピペラジン、N,N’−ビス
(ピラゾール−1−イルメチル)ピペラジンが最も好ま
しい。上記のアゾリルメチルアミンやN−メチロール化
合物を用いる場合、処理液中にトリアゾールやピラゾー
ル等のアミン化合物を共存させることが好ましく、アゾ
リルメチルアミンやN−メチロール化合物の0.2〜1
0倍モル濃度の共存が好ましい。上記ホルムアルデヒド
放出化合物の好ましい添加量は処理液1リットル当り
0.003〜0.2モル、好ましくは0.005〜0.
05モルである。これらのホルムアルデヒド放出化合物
は、浴中で2種以上を併用して用いてもよい。
【0119】また、安定液には水洗水に添加できる化合
物を全て含有することができ、その他に必要に応じて塩
化アンモニウムや亜硫酸アンモニウム等のアンモニウム
化合物、Bi、Alなどの金属化合物、蛍光増白剤、硬
膜剤、米国特許4786583号に記載のアルカノール
アミンなどを用いることができる。また、水洗工程や安
定化工程は、多段向流方式が好ましく、段数としては2
〜4段が好ましい。補充量としては単位面積当り前浴か
らの持込量の1〜50倍、好ましくは2〜30倍、より
好ましくは2〜15倍である。これらの水洗工程もしく
は安定化工程に用いられる水としては、水道水が使用で
きるが、イオン交換樹脂などによつてCa、Mg濃度を
5mg/リットル以下に脱イオン処理した水、ハロゲン、
紫外線殺菌灯等より殺菌された水を使用するのが好まし
い。また、各処理液の蒸発分を補正するための水は、水
道水を用いてもよいが、上記の水洗工程もしくは安定化
工程に好ましく使用される脱イオン処理した水、殺菌さ
れた水とするのがよい。現像液、漂白液、漂白定着液、
定着液のみならず、他の処理液でも蒸発による濃縮を補
正するために、適当量の水または補正液ないし処理補充
液を補充することは好ましい。蒸発補正については発明
協会公開技報94−4992号第1頁右欄26行目〜第
3頁左欄28行目に記載されている方法などがあげられ
る。また、水洗工程または安定化工程のオーバーフロー
液は、前浴である定着能を有する浴に流入させる方法を
用いることにより、廃液量を低減させることもできる。
本発明を実施する現像処理装置は、市販されているもの
を使用できる。本発明を実施するに好ましい現像処理装
置の例としては、富士写真フイルム株式会社製のFP2
30B、FP350、FP360B、FP560B、F
P900、FNCP900、FNCP900II、FNC
P900III 、FNCP600II、FNCP300II、
ノーリツ鋼機株式会社製のHM−55S、H8−440
W−4、HM−60R、HR4−8360、米国HOP
E社製HOPE138、HOPE2409V、AGFA
CABOMATOR45、Hostert Foto
mataなどが挙げられる。現像処理装置の攪拌方式、
材質等については、特開平4−130432号公報に記
載されているものが好ましい。
【0120】本発明が好ましく適用できるハロゲン化銀
カラ−写真感光材料は、沃臭化銀乳剤を塗布したカラー
ネガフイルム、カラー反転フイルム等の撮影用感光材
料、カラー印画紙などのプリント用感光材料があげられ
るが、特にはカラーネガフイルムが好ましく、中でも支
持体上に磁気記録層を有するものが好ましい。ここで撮
影用感光材料としては、塗布銀量で3〜8g/m2 程度
のものが好ましく用いられ、ハロゲン化銀乳剤のハロゲ
ン組成としては沃臭化銀(ここで沃化銀としては3〜1
0モル%)が好ましい。また、プリント用感光材料とし
ては、塗布銀量で1g/m2 以下、特に0.3〜0.8
g/m2 のものが好ましく用いられ、ハロゲン化銀乳剤
のハロゲン組成としては高塩化銀が好ましい。次いで、
本発明の処理に好ましいハロゲン化銀カラー撮影用写真
感光材料について記す。
【0121】次ぎに、本発明で処理されるに好ましい磁
気記録層を有する感光材料について説明する。磁気記録
層は磁性体粒子をバインダー中に分散した水性もしくは
有機溶媒系塗布液を支持体上に塗設したものであり、磁
性体粒子には、γFe2O3 などの強磁性酸化鉄、Co被着γ
Fe2O3 、Co被着マグネタイト、Co含有マグネタイト、強
磁性二酸化クロム、強磁性金属、強磁性合金、六方晶系
のBaフェライト、Srフェライト、Pbフェライト、Caフェ
ライトなどが使用される。中でもCo被着γFe2O3 などの
Co被着強磁性酸化鉄が好ましい。形状としては針状、米
粒状、球状、立方体状、板状等いずれでもよい。比表面
積では SBET で20m2/g以上が好ましく、30m2/g以上が特
に好ましい。強磁性体の飽和磁化(σs)は、好ましくは
3.0×104 〜 3.0×105A/mであり、特に好ましくは4.0
×104 〜2.5 ×105A/mである。強磁性体粒子には、シリ
カおよび/またはアルミナや有機素材による表面処理を
施してもよい。さらに、磁性体粒子は特開平6-161032に
記載された如くその表面にシランカップリング剤又はチ
タンカップリング剤で処理されてもよい。又特開平4-25
9911、同5-81652 号に記載の表面に無機、有機物を被覆
した磁性体粒子も使用できる。
【0122】磁性粒子に用いられるバインダーには、特
開平4-219569に記載の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、放
射線硬化性樹脂、反応型樹脂、酸、アルカリ又は生分解
性ポリマー、天然物重合体(セルロース誘導体,糖誘導
体など)およびそれらの混合物を使用することができ
る。上記樹脂のガラス転位温度Tgは -40℃〜 300℃、重
量平均分子量は 0.2万〜 100万である。例えばビニル系
共重合体、セルロースジアセテート、セルローストリア
セテート、セルロースアセテートプロピオネート、セル
ロースアセテートブチレート、セルローストリプロピオ
ネートなどのセルロース誘導体、アクリル樹脂、ポリビ
ニルアセタール樹脂を挙げることができ、ゼラチンも好
ましい。特にセルロースジ(トリ)アセテートが好まし
い。バインダーは、エポキシ系、アジリジン系、イソシ
アネート系の架橋剤を添加して硬化処理することができ
る。イソシアネート系の架橋剤としては、トリレンジイ
ソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシア
ネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレン
ジイソシアネート、などのイソシアネート類、これらの
イソシアネート類とポリアルコールとの反応生成物(例
えば、トリレンジイソシアナート3molとトリメチロール
プロパン1molの反応生成物)、及びこれらのイソシアネ
ート類の縮合により生成したポリイソシアネートなどが
あげられ、例えば特開平6-59357 に記載されている。
【0123】前述の磁性体を上記バインダ−中に分散す
る方法は、特開平6-35092 に記載されている方法のよう
に、ニーダー、ピン型ミル、アニュラー型ミルが好まし
く併用も好ましい。特開平5-088283に記載の分散剤や、
その他の公知の分散剤が使用できる。磁気記録層の厚み
は 0.1μm〜10μm、好ましくは 0.2μm〜 5μm、よ
り好ましくは 0.3μm〜 3μmである。磁性体粒子とバ
インダーの重量比は好ましくは 0.5:100〜60:100からな
り、より好ましくは1:100 〜30:100である。磁性体粒子
の塗布量は 0.005〜 3g/m2、好ましくは0.01〜 2g/m2
さらに好ましくは0.02〜 0.5g/m2である。本発明に用い
られる磁気記録層は、写真用支持体の裏面に塗布又は印
刷によって全面またはストライプ状に設けることができ
る。磁気記録層を塗布する方法としてはエアードクタ
ー、ブレード、エアナイフ、スクイズ、含浸、リバース
ロール、トランスファーロール、グラビヤ、キス、キャ
スト、スプレイ、ディップ、バー、エクストリュージョ
ン等が利用でき、特開平5-341436等に記載の塗布液が好
ましい。
【0124】磁気記録層には、潤滑性向上、カール調
節、帯電防止、接着防止、ヘッド研磨などの機能を合せ
持たせてもよいし、別の機能性層を設けて、これらの機
能を付与させてもよく、粒子の少なくとも1種以上がモ
ース硬度が5以上の非球形無機粒子の研磨剤が好まし
い。非球形無機粒子の組成としては、酸化アルミニウ
ム、酸化クロム、二酸化珪素、二酸化チタン、シリコン
カーバイト等の酸化物、炭化珪素、炭化チタン等の炭化
物、ダイアモンド等の微粉末が好ましい。これらの研磨
剤は、その表面をシランカップリング剤又はチタンカッ
プリング剤で処理されてもよい。これらの粒子は磁気記
録層に添加してもよく、また磁気記録層上にオーバーコ
ート(例えば保護層,潤滑剤層)しても良い。この時使
用するバインダーは前述のものが使用でき、好ましくは
磁気記録層のバインダーと同じものがよい。磁気記録層
を有する感材については、US 5,336,589、同 5,250,40
4、同 5,229,259、同 5,215,874、EP 466,130に記載さ
れている。
【0125】本発明で処理される感光材料は、撮影用感
光材料であることが好ましく、その支持体はポリエステ
ルであることが好ましく、その詳細については、公開技
報、公技番号94-6023(発明協会;1994.3.15.)に記載され
ている。本発明に用いられるポリエステルはジオールと
芳香族ジカルボン酸を必須成分として形成され、芳香族
ジカルボン酸として2,6−、1,5−、1,4−、及
び2,7−ナフタレンジカルボン酸、テレフタル酸、イ
ソフタル酸、フタル酸、ジオールとしてジエチレングリ
コール、トリエチレングリコール、シクロヘキサンジメ
タノール、ビスフェノールA、ビスフェノールが挙げら
れる。この重合ポリマーとしては、ポリエチレンテレフ
タレート、ポリエチレンナフタレート、ポリシクロヘキ
サンジメタノールテレフタレート等のホモポリマーを挙
げることができる。特に好ましいのは2,6−ナフタレ
ンジカルボン酸を50モル%〜 100モル%含むポリエステ
ルである。中でも特に好ましいのはポリエチレン 2,
6−ナフタレートである。平均分子量の範囲は約 5,000
ないし 200,000である。本発明のポリエステルのTgは50
℃以上であり、さらに90℃以上が好ましい。
【0126】次にポリエステル支持体は、巻き癖をつき
にくくするために40℃以上Tg未満、より好ましくはTg−
20℃以上Tg未満で熱処理を行う。熱処理はこの温度範囲
内の一定温度で実施してもよく、冷却しながら熱処理し
てもよい。この熱処理時間は0.1時間以上1500時間以
下、さらに好ましくは 0.5時間以上 200時間以下であ
る。支持体の熱処理は、ロール状で実施してもよく、ま
たウェブ状で搬送しながら実施してもよい。表面に凹凸
を付与し(例えばSnO2や Sb2O5等の導電性無機微粒子を
塗布する)、面状改良を図ってもよい。又端部にローレ
ットを付与し端部のみ少し高くすることで巻芯部の切り
口写りを防止するなどの工夫を行うことが望ましい。こ
れらの熱処理は支持体製膜後、表面処理後、バック層塗
布後(帯電防止剤、滑り剤等)、下塗り塗布後のどこの
段階で実施してもよい。好ましいのは帯電防止剤塗布後
である。このポリエステルには紫外線吸収剤を練り込ん
でもよい。又ライトパイピング防止のため、三菱化成製
のDiaresin、日本化薬製のKayaset 等ポリエステル用と
して市販されている染料または顔料を練り込むことによ
り目的を達成することが可能である。
【0127】次に、本発明に使用される感光材料では、
支持体と感材構成層を接着させるために、表面処理する
ことが好ましい。薬品処理、機械的処理、コロナ放電処
理、火焔処理、紫外線処理、高周波処理、グロー放電処
理、活性プラズマ処理、レーザー処理、混酸処理、オゾ
ン酸化処理、などの表面活性化処理があげられる。表面
処理の中でも好ましいのは、紫外線照射処理、火焔処
理、コロナ処理、グロー処理である。次に下塗法につい
て述べると、単層でもよく2層以上でもよい。下塗層用
バインダーとしては、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ブ
タジエン、メタクリル酸、アクリル酸、イタコン酸、無
水マレイン酸などの中から選ばれた単量体を出発原料と
する共重合体を始めとして、ポリエチレンイミン、エポ
キシ樹脂、グラフト化ゼラチン、ニトロセルロース、ゼ
ラチンが挙げられる。支持体を膨潤させる化合物として
レゾルシンとp−クロルフェノールがある。下塗層には
ゼラチン硬化剤としてはクロム塩(クロム明ばんな
ど)、アルデヒド類(ホルムアルデヒド、グルタールア
ルデヒドなど)、イソシアネート類、活性ハロゲン化合
物(2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−S−トリアジ
ンなど)、エピクロルヒドリン樹脂、活性ビニルスルホ
ン化合物などを挙げることができる。SiO2、TiO2、無機
物微粒子又はポリメチルメタクリレート共重合体微粒子
(0.01〜10μm)をマット剤として含有させてもよい。
【0128】また本発明に使用される感光材料において
は、帯電防止剤が好ましく用いられる。それらの帯電防
止剤としては、カルボン酸及びカルボン酸塩、スルホン
酸塩を含む高分子、カチオン性高分子、イオン性界面活
性剤化合物を挙げることができる。帯電防止剤として最
も好ましいものは、 ZnO、TiO2、SnO2、Al2O3 、In
2O3 、SiO2、 MgO、 BaO、MoO3、V2O5の中から選ばれた
少くとも1種の体積抵抗率が107 Ω・cm以下、より好ま
しくは105 Ω・cm以下である粒子サイズ 0.001〜 1.0μ
m結晶性の金属酸化物あるいはこれらの複合酸化物(Sb,
P,B,In,S,Si,C など)の微粒子、更にはゾル状の金属酸
化物あるいはこれらの複合酸化物の微粒子である。感材
への含有量としては、 5〜500mg/m2が好ましく特に好ま
しくは10〜350mg/m2である。導電性の結晶性酸化物又は
その複合酸化物とバインダーの量の比は1/300 〜 100/1
が好ましく、より好ましくは 1/100〜 100/5である。
【0129】また、感光材料には滑り性がある事が好ま
しい。滑り剤含有層は感光層面、バック面ともに用いる
ことが好ましい。好ましい滑り性としては動摩擦係数で
0.25以下0.01以上である。この時の測定は直径 5mmのス
テンレス球に対し、 60cm/分で搬送した時の値を表す
(25℃、60%RH)。この評価において相手材として感光
層面に置き換えてももほぼ同レベルの値となる。使用可
能な滑り剤としては、ポリオルガノシロキサン、高級脂
肪酸アミド、高級脂肪酸金属塩、高級脂肪酸と高級アル
コールのエステル等であり、ポリオルガノシロキサンと
しては、ポリジメチルシロキサン、ポリジエチルシロキ
サン、ポリスチリルメチルシロキサン、ポリメチルフェ
ニルシロキサン等を用いることができる。添加層として
は乳剤層の最外層やバック層が好ましい。特にポリジメ
チルシロキサンや長鎖アルキル基を有するエステルが好
ましい。
【0130】さらに、感光材料にはマット剤があること
が好ましい。マット剤としては乳剤面、バック面のどち
らでもよいが、乳剤側の最外層に添加するのが好まし
い。マット剤は処理液可溶性でも処理液不溶性でもよ
く、好ましくは両者を併用することである。例えばポリ
メチルメタクリレート、ポリ(メチルメタクリレート/
メタクリル酸= 9/1又は5/5(モル比))、ポリスチレン粒
子が好ましい。粒径としては 0.8〜10μmが好ましく、
その粒径分布も狭いほうが好ましく、平均粒径の 0.9〜
1.1倍の間に全粒子数の90%以上が含有されることが好
ましい。また、マット性を高めるために 0.8μm以下の
微粒子を同時に添加することも好ましく、例えばポリメ
チルメタクリレート(0.2μm)、ポリ(メチルメタクリ
レート/メタクリル酸= 9/1(モル比)、 0.3μm))、
ポリスチレン粒子(0.25μm)、コロイダルシリカ(0.
03μm)があげられる。
【0131】本発明に使用される感光材料は、特開平4
−125558号、第14ページ左上欄第1行〜第18
ページ左下欄第11行に記載のものが好ましい。特にハ
ロゲン化銀乳剤としては、平均ヨウ化銀含有率が3〜2
0モル%のヨウ臭化銀乳剤が好ましく、アスペクト比が
5以上の平板状粒子や、内部と外部が異なるハロゲン組
成を有する二重構造粒子であることが好ましい。また内
部と外部が明確な層状構造をなしていてもよい。アスペ
クト比は特に5〜20が好ましく、さらには6〜12が
好ましい。また、米国特許第3574628号、同36
55394号に記載された単分散乳剤も好ましい。本発
明に使用される感光材料は、平均粒径0.02〜0.2
μm の非感光性微粒子ハロゲン化銀を含有する層を有す
ることが好ましい。微粒子ハロゲン化銀は好ましくは
0.5〜10モル%のヨウ化銀を含有する臭化銀であ
る。
【0132】本発明に使用される感光材料に用いられる
添加剤は以下に記載されている。 添加剤の種類 RD17643 RD18716 RD307105 1.化学増感剤 23頁 648 頁右欄 866頁 2.感度上昇剤 648 頁右欄 3. 分光増感剤、 23〜24頁 648 頁右欄 866 〜868 頁 強色増感剤 〜649 頁右欄 4. 増 白 剤 24頁 647 頁右欄 868頁 5. 光吸収剤、 25 〜26頁 649 頁右欄 873頁 フィルター 〜650 頁左欄 染料、紫外 線吸収剤 6. バインダー 26頁 651 頁左欄 873 〜874 頁 7. 可塑剤、 27頁 650 頁右欄 876頁 潤滑剤 8. 塗布助剤、 26 〜27頁 650 頁右欄 875 〜876 頁 表面活性剤 9. スタチツク 27頁 650 頁右欄 876 〜877 頁 防止剤 10. マツト剤 878 〜879 頁
【0133】本発明の感光材料には種々の色素形成カプ
ラーを使用することができるが、以下のカプラーが特に
好ましい。 イエローカプラー: EP 502,424A の式(I),(II)で表わさ
れるカプラー; EP 513,496A の式(1),(2) で表わされる
カプラー (特に18頁のY-28); EP 568,037Aのクレーム1
の式(I) で表わされるカプラー; US 5,066,576のカラム
1の45〜55行の一般式(I) で表わされるカプラー; 特開
平4-274425の段落0008の一般式(I) で表わされるカプラ
ー; EP 498,381A1の40頁のクレーム1に記載のカプラー
(特に18頁のD-35); EP 447,969A1 の4頁の式(Y) で表
わされるカプラー(特にY-1(17頁),Y-54(41 頁)); US
4,476,219のカラム7の36〜58行の式(II)〜(IV)で表わ
されるカプラー(特にII-17,19( カラム17),II-24(カラ
ム19))。 マゼンタカプラー; 特開平3-39737(L-57(11 頁右下),L-
68(12 頁右下),L-77(13頁右下); EP 456,257 の A-4 -6
3(134頁), A-4 -73,-75(139頁); EP 486,965 のM-4,-6
(26 頁),M-7(27頁); EP 571,959AのM-45(19 頁);特開平
5-204106の(M-1)(6 頁);特開平4-362631の段落0237のM-
22。 シアンカプラー: 特開平4-204843のCX-1,3,4,5,11,12,1
4,15(14 〜16頁); 特開平4-43345 のC-7,10(35 頁),3
4,35(37頁),(I-1),(I-17)(42 〜43頁); 特開平6-67385
の請求項1の一般式(Ia)または(Ib)で表わされるカプ
ラー。 ポリマーカプラー: 特開平2-44345 のP-1,P-5(11頁) 。
【0134】発色色素が適度な拡散性を有するカプラー
としては、US 4,366,237、GB 2,125,570、EP 96,873B、
DE 3,234,533に記載のものが好ましい。発色色素の不要
吸収を補正するためのカプラーは、EP 456,257A1の5 頁
に記載の式(CI),(CII),(CIII),(CIV) で表わされるイエ
ローカラードシアンカプラー(特に84頁のYC-86)、該EP
に記載のイエローカラードマゼンタカプラーExM-7(202
頁) 、 EX-1(249 頁) 、 EX-7(251 頁) 、US 4,833,069
に記載のマゼンタカラードシアンカプラーCC-9 (カラム
8)、CC-13(カラム10) 、US 4,837,136の(2)(カラム8)、
WO92/11575のクレーム1の式(A) で表わされる無色のマ
スキングカプラー(特に36〜45頁の例示化合物)が好ま
しい。
【0135】次に本発明の方法で処理される感光材料の
収納容器(パトローネ)について記す。使用されるパト
ローネの主材料は金属でも合成プラスチックでもよい
が、好ましくは、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリフェニルエーテルなどのプラスチック材
料である。また本発明のパトローネは各種の帯電防止剤
を含有してもよく、カーボンブラック、金属酸化物粒
子、ノニオン、アニオン、カチオン及びベタイン系界面
活性剤やポリマー等を好ましく用いることができる。こ
れらの帯電防止されたパトローネは特開平1-312537、同
1-312538に記載されている。特に25℃、25%RHでの抵抗
が1012Ω以下が好ましい。通常プラスチックパトローネ
は、遮光性を付与するためにカーボンブラックや顔料な
どを練り込んだプラスチックを使って製作される。パト
ローネのサイズは現在 135サイズのままでもよいし、カ
メラの小型化には、現在の 135サイズの25mmのカートリ
ッジの径を22mm以下とすることも有効である。パトロー
ネのケースの容積は、30cm3 以下好ましくは 25cm3以下
とすることが好ましい。パトローネおよびパトローネケ
ースに使用されるプラスチックの重量は5g〜15g が好ま
しい。
【0136】また、パトローネはスプールを回転してフ
イルムを送り出すものでもよいし、フイルム先端がパト
ローネ本体内に収納され、スプール軸をフイルム送り出
し方向に回転させることによってフイルム先端をパトロ
ーネのポート部から外部に送り出す構造でもよい。これ
らはUS 4,834,306、同 5,226,613、同 5,296,887に開示
されている。現像処理された感光材料は、再びパトロー
ネに収納することもできる。この場合、使用されるパト
ローネは処理前の感光材料と同じものでもよいし、異な
るものでもよい。具体的なフィルムフォーマットの例と
しては、富士写真フイルム株式会社発行のFUJIFILM ADV
ANCED PHOTO SYSTEM LAB SYSTEM GUIDE の3〜5頁目に
記載されているような、フィルムの幅が24mmで磁気
記録機能が付与された感光材料をプラスチック製の小型
のカートリッジに収納されたようなものが好ましい。
【0137】その他、本発明に用いられる感光材料に
は、特開平4−62543号第6ページ右上欄第17行
〜第10ページ右上欄第17行に記載の内容を好ましく
適用することができる。また、ホルムアルデヒドガスに
よる写真性能の劣化を防止するために、米国特許4,4
11,987号や同第4,435,503号に記載され
たホルムアルデヒドと反応して、固定化できる化合物を
感光材料に添加することが好ましい。本発明の感光材料
に特開昭60−107029号、特開昭60−2523
40号、特開平1−44940号、特開平1−4568
7号等に記載の現像薬の酸化体との酸化還元反応により
かぶらせ剤、現像促進剤、ハロゲン化銀溶剤等を放出す
る化合物を含有させることができる。本発明の感光材料
に米国特許4,740,454号、特開昭62−018
539号、米国特許4,788,132号、特開平1−
283551号等に記載のメルカプト化合物を含有させ
ることが好ましい。
【0138】本発明の感光材料に、特開平1−1060
52等に記載の現像処理によって生成した現像銀量とは
無関係にカブラセ剤、現像促進剤、ハロゲン化銀溶剤ま
たはそれらの前駆体を放出する化合物を含有させること
ができる。本発明に用いられる感光材料に、国際公開番
号WO88/04794、特表平1−502912号に
記載された方法で分散された染料、ヨーロッパ特許EP
−0317308A2号、米国特許4,420,555
号、特開平1−259358号等に記載の染料を好まし
く含有させることができる。
【0139】本発明の感光材料中には、フェネチルアル
コールや特開昭63−257747号、同62−272
248号、および特開平1−80941号に記載の1,
2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、n−ブチル、p
−ヒドロキシベンゾエート、フェノール、4−クロル−
3,5−ジメチルフェノール、2−フェノキシエタノー
ル、2−(4−チアゾリル)ベンズイミダゾール等の各
種の防腐剤もしくは防黴剤を添加することが好ましい。
【0140】本発明を適用するに好ましい感光材料の具
体的な例を以下に列挙する。 富士写真フイルム株式会社製 フジカラーSUPER G100 〃 フジカラーSUPER G200 〃 フジカラーSUPER G400 〃 フジカラーSUPER HG1600 〃 フジカラーREALA 〃 フジカラー写ルンです Super800 〃 フジカラー160プロフェッショナルNS 〃 フジカラー160プロフェッショナルL イーストマンコダック社製 コダック スーパーゴールド100 〃 コダック スーパーゴールド200 〃 コダック ゴールド400 〃 コダック ゴールド1600 〃 コダック エクター25 〃 コダック エクター100 〃 コダック エクター1000 〃 ベリカラーIII プロフェッショナルフイルムタイプS 〃 ベリカラーIII プロフェッショナルフイルムタイプL コニカ株式会社製 コニカカラー Super DD100 〃 コニカカラー Super DD200 〃 コニカカラー XG400 〃 コニカカラー GX3200 など,イーストマンコダック社のC−41処理や富士写
真フイルム社のCN−16処理が可能な感光材料など
が、好ましく用いられる。
【0141】本発明の適用対象であるカラー写真プリン
ト用感光材料について説明する。本発明の方法は、一般
用、プロフェッショナル用のいずれにも適用できる。ピ
ロロトリアゾール誘導体をシアンカプラーとして含有す
るハロゲン化銀カラー写真感光材料への適用も有効であ
る。ピロロトリアゾール誘導体をカプラーとして用いる
ことは、特開平5−150423号、同5−25533
3号、同5−202004号、同7−48376号、同
9−189988号などに開示されている。
【0142】つぎに上記のピロロトリアゾール型シアン
カプラー以外の感光材料の構成について説明する。カラ
ーペーパーなどのポジ材料としての感光材料中の感光性
ハロゲン化銀乳剤は、塩化銀含有率が少なくとも95モ
ル%で残りが臭化銀であり、実質的に沃化銀を含まない
ハロゲン化銀粒子からなることが好ましい。ここで「実
質的に沃化銀を含まない」とは、沃化銀含有率が1モル
%以下、好ましくは0.2モル%以下、更に好ましくは
0モル%を意味する。また上記のハロゲン化銀乳剤は迅
速処理性の観点から、特に塩化銀含有率が98モル%以
上のハロゲン化銀乳剤が好ましい。このようなハロゲン
化銀のなかでも塩化銀粒子の表面に臭化銀局在相を有す
るものが、高感度が得られ、しかも写真性能の安定化が
図れることから特に好ましい。少なくとも一層の感光性
ハロゲン化銀乳剤層に含有されるハロゲン化銀乳剤は、
粒子サイズ分布の変動係数(粒子サイズ分布の標準偏差
を平均粒子サイズで除したもの)が15%以下であるも
のが好ましく、10%以下の単分散乳剤がより好まし
い。また広いラチチュードを得る目的で上記の単分散乳
剤を2種以上同一層中に混合して使用するのが好まし
い。このとき、各々の単分散乳剤はその平均粒子サイズ
が15%以上異なるのが好ましく、20〜60%異なる
のがより好ましく、更には25〜50%異なるのが特に
好ましい。また各々の単分散乳剤の感度差は0.15〜
0.50 logE(logEは対数露光量)であるこ
とが好ましく、0.20〜0.40 logEであるこ
とがより好ましく、0.25〜0.35 logEであ
ることが更に好ましい。
【0143】本発明の適用対象であるポジ用感光材料
は、実質的に沃化銀を含有しない塩化銀含有率95モル
%以上の塩臭化銀に鉄および/またはルテニウムおよび
/またはオスミウム化合物をハロゲン化銀1モル当たり
1×10-5〜1×10-3モル含有させ、かつ臭化銀局在
相中にハロゲン化銀1モル当たり1×10-7〜1×10
-5モルのイリジウム化合物を含有するハロゲン化銀乳剤
を用いることが有効である。
【0144】ハロゲン化銀乳剤は通常、物理熟成、化学
熟成および分光増感を行ったものを使用する。このよう
な工程で使用される添加剤はRD No.17643、
同No.18716および同No.307105に記載
されており、その該当箇所を後掲の表にまとめた。本発
明の感光材料には感光性ハロゲン化銀乳剤の粒子サイ
ズ、粒子サイズ分布、ハロゲン組成、粒子の形状、感度
の少なくとも1つの特性の異なる2種類以上の乳剤を、
同一層中に混合して使用することができる。US4,0
82,553に記載の粒子表面をかぶらせたハロゲン化
銀粒子、US4,626,498、特開昭59−214
852に記載の粒子内部をかぶらせたハロゲン化銀粒
子、コロイド銀を感光性ハロゲン化銀乳剤層および/ま
たは実質的に非感光性の親水性コロイド層に適用するこ
とが好ましい。粒子内部または表面をかぶらせたハロゲ
ン化銀粒子とは感光材料の未露光部および露光部を問わ
ず一様に(非像様に)現像が可能となるハロゲン化銀粒
子のことをいい、その調製法はUS4,626,49
8、特開昭59−214852に記載されている。粒子
内部がかぶらされたコア/シェル型ハロゲン化銀粒子の
内部核を形成するハロゲン化銀は、ハロゲン組成が異な
っていてもよい。粒子内部または表面をかぶらせたハロ
ゲン化銀としては塩化銀、塩臭化銀、沃臭化銀、塩沃臭
化銀のいずれをも用いることができる。これらのかぶら
されたハロゲン化銀粒子の平均粒子サイズとしては0.
01〜0.75μm、特に0.05〜0.6μmが好ま
しい。また、粒子形状は規則的な粒子でもよく、多分散
乳剤でもよいが、単分散性(ハロゲン化銀粒子の重量ま
たは粒子数の少なくとも95%が平均粒子径の±40%
以内の粒子径を有するもの)であることが好ましい。
【0145】本発明の対象となるプリント用及び撮影用
のハロゲン化銀写真感光材料には、従来公知の写真用素
材や添加剤を使用できる。例えば写真用支持体として
は、透過型支持体や反射型支持体を用いることができ
る。透過型支持体としては、セルロースナイトレートフ
ィルムやポリエチレンテレフタレートなどの透明フィル
ム、更には2,6−ナフタレンジカルボン酸(NDC
A)とエチレングリコール(EG)とのポリエステルや
NDCAとテレフタル酸とEGとのポリエステル等に磁
性層などの情報記録層を設けたものが好ましく用いられ
る。本発明の目的にとっては、反射型支持体が好まし
く、特に複数のポリエチレン層やポリエステル層でラミ
ネートされ、このような耐水性樹脂層(ラミネート層)
の少なくとも一層に酸化チタン等の白色顔料を含有する
反射支持体が好ましい。
【0146】更に前記の耐水性樹脂層中には蛍光増白剤
を含有するのが好ましい。また、蛍光増白剤は感材の親
水性コロイド層中に分散してもよい。蛍光増白剤とし
て、好ましくは、ベンゾオキサゾール系、クマリン系、
ピラゾリン系が用いる事ができ、更に好ましくは、ベン
ゾオキサゾリルナフタレン系及びベンゾオキサゾリルス
チルベン系の蛍光増白剤である。使用量は、特に限定さ
れないが、好ましくは1〜100mg/m2 である。耐
水性樹脂に混合する場合の混合比は、好ましくは樹脂に
対して0.0005〜3重量%であり、更に好ましくは
0.001〜0.5重量%である。体上に、白色顔料を
含有する親水性コロイド層を塗設したものでもよい。ま
た、反射型支持体は、鏡面反射性または第2種拡散反射
性の金属表面をもつ支持体であってもよい。本発明に係
わる感光材料には、画像のシャープネス等を向上させる
目的で親水性コロイド層に、欧州特許EP0,337,
490A2号明細書の第27〜76頁に記載の、処理に
より脱色可能な染料(なかでもオキソノール系染料)を
該感光材料の680nmに於ける光学反射濃度が0.7
0以上になるように添加したり、支持体の耐水性樹脂層
中に2〜4価のアルコール類(例えばトリメチロールエ
タン)等で表面処理された酸化チタンを12重量%以上
(より好ましくは14重量%以上)含有させるのが好ま
しい。
【0147】また、本発明に係わる感光材料には、親水
性コロイド層中に繁殖して画像を劣化させる各種の黴や
細菌を防ぐために、特開昭63−271247号公報に
記載のような防黴剤を添加するのが好ましい。
【0148】本発明に係わる感光材料は可視光で露光さ
れても赤外光で露光されてもよい。露光方法としては低
照度露光でも高照度短時間露光でもよく、特に後者の場
合には一画素当たりの露光時間が10-4秒より短いレー
ザー走査露光方式が好ましい。
【0149】また、本発明の対象となる感光材料は、上
記したピロロトリアゾール型カプラーを含む場合に白地
の白さの改善などの発明の効果が大きいが、このカプラ
ー以外のシアンカプラーを含んだ感光材料も本発明の方
法の適用対象である。シアン、マゼンタまたはイエロー
カプラーは前出表中記載の高沸点有機溶媒の存在下で
(または不存在下で)ローダブルラテックスポリマー
(例えば米国特許第4,203,716号)に含浸させ
て、または水不溶性かつ有機溶媒可溶性のポリマーとと
もに溶かして親水性コロイド水溶液に乳化分散させるこ
とが好ましい。好ましい水不溶性かつ有機溶媒可溶性の
ポリマーは、米国特許第4,857,449号明細書の
第7欄〜15欄及び国際公開WO88/00723号明
細書の第12頁〜30頁に記載の単独重合体または共重
合体が挙げられる。とくにメタクリレート系あるいはア
クリルアミド系ポリマーが色像安定性等の上で特に好ま
しい。
【0150】本発明の適用対象の感光材料には、欧州特
許EP0,277,589A2号明細書に記載のような
色像保存性改良化合物をピラゾロアゾールカプラーや、
上記ピロロトリアゾールカプラー、アシルアセトアミド
型イエローカプラーと併用するのが好ましい。
【0151】またシアンカプラーとしては、前記の表の
公知文献に記載されていたようなフェノール型カプラー
やナフトール型カプラーの他に、特開平2−33144
号公報、欧州特許EP0,333,185A2号、特開
昭64−32260号、欧州特許EP0,456,22
6A1号明細書、欧州特許EP0,484,909号、
欧州特許EP0,488,248号明細書及びEP0,
491,197A1号に記載のシアンカプラーを使用し
てもよい。
【0152】本発明に用いられるマゼンタカプラーとし
ては、前記の表の公知文献に記載されたような5−ピラ
ゾロン系マゼンタカプラーのほかに、国際公開WO92
/18901号、同WO92/18902号や同WO9
2/18903号に記載のものも好ましい。これらの5
−ピラゾロンマゼンタカプラーの他にも、公知のピラゾ
ロアゾール型カプラーが本発明に用いられるが、中でも
色相や画像安定性、発色性等の点で特開昭61−652
45号公報、特開昭61−65246号、特開昭61−
14254号、欧州特許第226,849A号や同第2
94,785A号に記載のピラゾロアゾールの使用が好
ましい。
【0153】イエローカプラーとしては、公知のアシル
アセトアニリド型カプラーが好ましく使用されるが、中
でも、欧州特許EP0,447,969A号、特開平5
−107701号、特開平5−113642号、欧州特
許EP0,482,552A号、同EP0,524,5
40A号等に記載のカプラーが好ましく用いられる。
【0154】発色色素が適度な拡散性を有するカプラー
としては、US4,366,237、GB2,125,
570、EP96,873、DE3,234,533に
記載のものが好ましい。発色色素の不要吸収を補正する
ためのカプラーはEP456,257A1の5頁に記載
の式(CI)、(CII) 、(CIII)、(CIV) で表わさ
れる、イエローカラードシアンカプラー(特に84頁の
YC−86)、該EPに記載のイエローカラードマゼン
タカプラーExM−7(202頁)、EX−1(249
頁)、EX−7(251頁)、US4,833,069
に記載のマゼンタカラードシアンカプラーCC−9(カ
ラム8)、CC−13(カラム10)、US4,83
7,136の(2)(カラム8)、WO92/1157
5のクレーム1の式(A)で表わされる無色のマスキン
グカプラー(特に36〜45頁の例示化合物)が好まし
い。
【0155】現像主薬酸化体と反応して写真的に有用な
化合物残基を放出する化合物(カプラーを含む)として
は以下のものが挙げられる。現像抑制剤放出化合物:E
P378,236A1の11頁に記載の式(I)、(I
I) 、(III)、(IV)、で表わされる化合物(特にT−
101(30頁)、T−104(31頁)、T−113
(36頁)、T−131(45頁)、T−144(51
頁)、T−158(58頁))、EP436,938A
2の7頁に記載の式(I)で表わされる化合物(特にD
−49(51頁))、EP568,037Aの式(1)
で表わされる化合物(特に(23)(11頁))、EP
440,195A2の5〜6頁に記載の式(I)、(I
I)、(III)で表わされる化合物(特に29頁のI−
(1));
【0156】漂白促進剤放出化合物:EP310,12
5A2の5頁の式(I)、(I’)で表わされる化合物
(特に61頁の(60)、(61))及び特開平6−5
9411号の請求項1の式(C)で表わされる化合物
(特に(7)(7頁);リガンド放出化合物:US4,
555,478のクレーム1に記載のLIG−Xで表わ
される化合物(特にカラム12の21〜41行目の化合
物);ロイコ色素放出化合物:US4,749,641
のカラム3〜8の化合物1〜6;蛍光色素放出化合物:
US4,774,181のクレーム1のC0UP−DY
Eで表わされる化合物(特にカラム7−10の化合物1
−11);現像促進剤又はカブラセ剤放出化合物:US
4,656,123のカラム3の式(1)、(2)、
(3)で表わされる化合物(特にカラム25の(I−2
2))及びEP450,637A2の75頁36〜38
行目のExZK−2;離脱して初めて色素となる基を放
出する化合物:US4,857,447のクレーム1の
式(I)で表わされる化合物(特にカラム25〜36の
Y−1〜Y−19)。
【0157】カプラー以外の添加剤としては以下のもの
が好ましい。 油溶性有機化合物の分散媒:特開昭62−215272
号のP−3、5、16、19、25、30、42、4
9、54、55、66、81、85、86、93(14
0〜144頁);油溶性有機化合物の含浸用ラテック
ス:US4,199,363に記載のラテックス;現像
主薬酸化体スカベンジャー:US4,978,606の
カラム2の54〜62行の式(I)で表わされる化合物
(特にI−、(1)、(2)、(6)、(12)(カラ
ム4〜5)、US4,923,787のカラム2の5〜
10行の式(特に化合物1(カラム3);ステイン防止
剤:EP298,321Aの4頁30〜33行の式
(I)〜(III)、特にI−47、72、III −1、27
(24〜48頁);褪食防止剤:EP298,321A
のA−6、7、20、21、23、24、25、26、
30、37、40、42、48、63、90、92、9
4、164(69〜118頁)、US5,122,44
4のカラム25〜38のII−1〜III −23、特にIII
−10、EP471,347Aの8〜12頁のI−1〜
III −4、特にII−2、US5,139,931のカラ
ム32〜40のA−1〜48、特にA−39、42;発
色増強剤または混色防止剤の使用料を低減させる素材:
EP411,324Aの5〜24頁のI−1〜II−1
5、特にI−46;ホルマリンスカベンジャー:EP4
77,932Aの24〜29頁のSCV−1〜28、特
にSCV−8;
【0158】硬膜剤:特開平1−214845号の17
頁のH−1、4、6、8、14、US4,618,57
3のカラム13〜23の式(VII)〜(XII)で表わされる
化合物(H−1〜54)、特開平2−214852号の
8頁右下の式(6)で表わされる化合物(H−1〜7
6)特にH−14、US3,325,287のクレーム
1に記載の化合物;現像抑制剤プレカーサー:特開昭6
2−168139号のP−24、37、39(6〜7
頁);US5,019,492のクレーム1に記載の化
合物、特にカラム7の28、29;防腐剤、防黴剤:U
S4,923,790のカラム3〜15のI−1〜III
−43、特にII−1、9、10、18、III−25;安
定剤、かぶり防止剤:US4,923,793のカラム
6〜16のI−1〜(14)、特にI−1、60、
(2)、(13)、US4,952,483のカラム2
5〜32の化合物1〜65、特に36:化学増感剤:ト
リフェニルホスフィン セレニド、特開平5−4032
4号の化合物50;
【0159】染料:特開平3−156450号の15〜
18頁のa−1〜b−20、特にa−1、12、18、
27、35、36、b−5、27〜29頁のV−1〜2
3、特にV−1、EP445,627Aの33〜55頁
のF−I−1〜F−II−43、特にF−I−11、F−
II−8、EP457,153Aの17〜28頁のIII−
1〜36、特にIII −1、3、WO88/04794の
8〜26のDye−1〜124の微結晶分散体、EP3
19,999Aの6〜11頁の化合物1〜22、特に化
合物1、EP519,306Aの式(1)ないし(3)
で表わされる化合物D−1〜87(3〜28頁)、US
4,268,622の式(I)で表わされる化合物1〜
22(カラム3〜10)、US4,923,788の式
(I)で表わされる化合物(1)〜(31)(カラム2
〜9);UV吸収剤:特開昭46−3335号の式
(1)で表わされる化合物(18b)〜(18r)、1
01〜427(6〜9頁)、EP520,938Aの式
(I)で表わされる化合物(3)〜(66)(10〜4
4頁)及び式(III)で表わされる化合物HBT−1〜1
0(14頁)、EP521,823Aの式(1)で表わ
される化合物(1)〜(31)(カラム2−9)。
【0160】
【実施例】以下に本発明を実施例を以て更に詳しく説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。 実施例1 下塗りを施した三酢酸セルロースフィルム支持体上に、
下記に示すような組成の各層よりなる多層カラー写真感
光材料を作成した。 (感光層組成)各層に使用する素材の主なものは下記の
ように分類されている; ExC:シアンカプラー UV :紫外線吸収剤 ExM:マゼンタカプラー HBS:高沸点有機溶剤 ExY:イエローカプラー H :ゼラチン硬化剤 ExS:増感色素 各成分に対応する数字は、g/m2単位で表した塗布量を
示し、ハロゲン化銀については、銀換算の塗布量を示
す。ただし増感色素については、同一層のハロゲン化銀
1モルに対する塗布量をモル単位で示す。
【0161】第1層(ハレーション防止層) 黒色コロイド銀 銀 0.09 ゼラチン 1.60 ExM−1 0.12 ExF−1 2.0×10-3 固体分散染料ExF−2 0.030 固体分散染料ExF−3 0.040 HBS−1 0.15 HBS−2 0.02
【0162】第2層(中間層) 沃臭化銀乳剤M 銀 0.065 ExC−2 0.04 ポリエチルアクリレートラテックス 0.20 ゼラチン 1.04
【0163】第3層(低感度赤感乳剤層) 沃臭化銀乳剤A 銀 0.25 沃臭化銀乳剤B 銀 0.25 ExS−1 6.9×10-5 ExS−2 1.8×10-5 ExS−3 3.1×10-4 ExC−1 0.17 ExC−3 0.030 ExC−4 0.10 ExC−5 0.020 ExC−6 0.010 Cpd−2 0.025 HBS−1 0.10 ゼラチン 0.87
【0164】第4層(中感度赤感乳剤層) 沃臭化銀乳剤C 銀 0.70 ExS−1 3.5×10-4 ExS−2 1.6×10-5 ExS−3 5.1×10-4 ExC−1 0.13 ExC−2 0.060 ExC−3 0.0070 ExC−4 0.090 ExC−5 0.015 ExC−6 0.0070 Cpd−2 0.023 HBS−1 0.10 ゼラチン 0.75
【0165】第5層(高感度赤感乳剤層) 沃臭化銀乳剤D 銀 1.40 ExS−1 2.4×10-4 ExS−2 1.0×10-4 ExS−3 3.4×10-4 ExC−1 0.10 ExC−3 0.045 ExC−6 0.020 ExC−7 0.010 Cpd−2 0.050 HBS−1 0.22 HBS−2 0.050 ゼラチン 1.10
【0166】第6層(中間層) Cpd−1 0.090 固体分散染料ExF−4 0.030 HBS−1 0.050 ポリエチルアクリレートラテックス 0.15 ゼラチン 1.10
【0167】第7層(低感度緑感乳剤層) 沃臭化銀乳剤E 銀 0.15 沃臭化銀乳剤F 銀 0.10 沃臭化銀乳剤G 銀 0.10 ExS−4 3.0×10-5 ExS−5 2.1×10-4 ExS−6 8.0×10-4 ExM−2 0.33 ExM−3 0.086 ExY−1 0.015 HBS−1 0.30 HBS−3 0.010 ゼラチン 0.73
【0168】第8層(中感度緑感乳剤層) 沃臭化銀乳剤H 銀 0.80 ExS−4 3.2×10-5 ExS−5 2.2×10-4 ExS−6 8.4×10-4 ExC−8 0.010 ExM−2 0.10 ExM−3 0.025 ExY−1 0.018 ExY−4 0.010 ExY−5 0.040 HBS−1 0.13 HBS−3 4.0×10-3 ゼラチン 0.80
【0169】第9層(高感度緑感乳剤層) 沃臭化銀乳剤I 銀 1.25 ExS−4 3.7×10-5 ExS−5 8.1×10-5 ExS−6 3.2×10-4 ExC−1 0.010 ExM−1 0.020 ExM−4 0.025 ExM−5 0.040 Cpd−3 0.040 HBS−1 0.25 ポリエチルアクリレートラテックス 0.15 ゼラチン 1.33
【0170】第10層(イエローフィルター層) 黄色コロイド銀 銀 0.015 Cpd−1 0.16 固体分散染料ExF−5 0.060 固体分散染料ExF−6 0.060 油溶性染料ExF−7 0.010 HBS−1 0.60 ゼラチン 0.60
【0171】第11層(低感度青感乳剤層) 沃臭化銀乳剤J 銀 0.09 沃臭化銀乳剤K 銀 0.09 ExS−7 8.6×10-4 ExC−8 7.0×10-3 ExY−1 0.050 ExY−2 0.22 ExY−3 0.50 ExY−4 0.020 Cpd−2 0.10 Cpd−3 4.0×10-3 HBS−1 0.28 ゼラチン 1.20
【0172】第12層(高感度青感乳剤層) 沃臭化銀乳剤L 銀 1.00 ExS−7 4.0×10-4 ExY−2 0.10 ExY−3 0.10 ExY−4 0.010 Cpd−2 0.10 Cpd−3 1.0×10-3 HBS−1 0.070 ゼラチン 0.70
【0173】第13層(第1保護層) UV−1 0.19 UV−2 0.075 UV−3 0.065 HBS−1 5.0×10-2 HBS−4 5.0×10-2 ゼラチン 1.8
【0174】第14層(第2保護層) 沃臭化銀乳剤M 銀 0.10 H−1 0.40 B−1(直径 1.7 μm) 5.0×10-2 B−2(直径 1.7 μm) 0.15 B−3 0.05 S−1 0.20 ゼラチン 70
【0175】更に、各層に適宜、保存性、処理性、圧力
耐性、防黴・防菌性、帯電防止性及び塗布性をよくする
ために W−1ないしW−3、B−4ないしB−6、F
−1ないしF−17及び、鉄塩、鉛塩、金塩、白金塩、
パラジウム塩、イリジウム塩、ロジウム塩が含有されて
いる。
【0176】
【表1】
【0177】表1において、 (1)乳剤J〜Lは特開平2-191938号の実施例に従い、
二酸化チオ尿素とチオスルフォン酸を用いて粒子調製時
に還元増感されている。 (2)乳剤A〜Iは特開平3-237450号の実施例に従い、
各感光層に記載の分光増感色素とチオシアン酸ナトリウ
ムの存在下に金増感、硫黄増感とセレン増感が施されて
いる。 (3)平板状粒子の調製には特開平1-158426号の実施例
に従い、低分子量ゼラチンを使用している。 (4)平板状粒子には特開平3-237450号に記載されてい
るような転位線が高圧電子顕微鏡を用いて観察されてい
る。 (5)乳剤Lは特開昭60-143331 号に記載されている内
部高ヨードコアーを含有する二重構造粒子である。
【0178】有機固体分散染料の分散物の調製 下記、ExF−2を次の方法で分散した。即ち、水21.7
ミリリットル及び5%水溶液のp−オクチルフェノキシエトキ
シエトキシエタンスルホン酸ソーダ3ミリリットル並びに5%
水溶液のp−オクチルフェノキシポリオキシエチレンエ
−テル(重合度10) 0.5gとを 700ミリリットルのポットミル
に入れ、染料ExF−2を 5.0gと酸化ジルコニウムビ
−ズ(直径1mm) 500ミリリットルを添加して内容物を2時間
分散した。この分散には中央工機製のBO型振動ボール
ミルを用いた。分散後、内容物を取り出し、12.5%ゼラ
チン水溶液8gに添加し、ビーズを濾過して除き、染料
のゼラチン分散物を得た。染料微粒子の平均粒径は0.44
μmであった。
【0179】同様にして、ExF−3、ExF−4及び
ExF−6の固体分散物を得た。染料微粒子の平均粒径
はそれぞれ、0.24μm、0.45μm、0.52μmであった。
ExF−5は欧州特許出願公開(EP)第549,489A号明細
書の実施例1に記載の微小析出(Microprecipitation)
分散方法により分散した。平均粒径は0.06μmであっ
た。
【0180】
【化32】
【0181】
【化33】
【0182】
【化34】
【0183】
【化35】
【0184】
【化36】
【0185】
【化37】
【0186】
【化38】
【0187】
【化39】
【0188】
【化40】
【0189】
【化41】
【0190】
【化42】
【0191】
【化43】
【0192】
【化44】
【0193】
【化45】
【0194】
【化46】
【0195】
【化47】
【0196】上記感光材料をJIS規格「JIS K−
7519(1982年)」に定められた135型フィル
ムの寸法に裁断したものを試料101とした。試料10
1に像様露光を与えて以下に示す処理液処方で漂白液の
補充量の累計が8000mlになるまで連続処理を行っ
た。漂白工程はオーバーフロー液の再生を100リット
ルずつ行った。再生の方法は、図1のチャートに示すよ
うに補充タンク1から漂白槽4中の漂白液3に漂白補充
液2が補充され、漂白槽4からのオーバーフロー液6が
ストックタンク5に貯留される。ここで100リットル
溜まるごとに、エアーポンプ7により溜まったオーバー
フロー液6の中に空気8を4時間吹き込む。その後、後
述する漂白液再生剤13の表3に示す量を添加して再生
補充液を調合し、この液を次からの漂白補充液として用
いて処理を継続した。また、オーバーフロー液6の酸化
力を回復するための空気8の吹き込み時間を2時間とし
た実験も併せて行なった。また漂白工程の中では処理中
に毎分500mlの空気を、散気管を通じてタンクの底
から供給した。
【0197】 処理工程 工程 処理時間 処理温度 補充量* タンク容量 (℃) (ml) (リットル) 発色現像 3分15秒 38.0 630 2 漂 白 3分00秒 38.0 715 2 水洗 (1) 30秒 38.0 430 2 定 着 3分00秒 38.0 430 2 水洗 (2) 1分00秒 38.0 770 2 安 定 30秒 38.0 570 2 乾 燥 3分 50 *補充量は感光材料1m2 当たりの量 水洗(1) は2タンク、水洗 (2)は3タンクに分かれてお
り、後ろ側から前への向流方式である。尚、各工程から
の次工程への持ち込み量は感光材料1m2 当たり60ml
であった。また、クロスオーバーの時間はいずれも3秒
であり、この時間は前工程の処理時間に包含される。以
下に処理液の組成を示す。
【0198】 (発色現像液) 母液(g) 補充液(g) ジエチレントリアミン五酢酸 1.2 1.2 1−ヒドロキシエチリデン−1,1− 2.7 3.3 ジホスホン酸 苛性カリ 1.72 1.9 亜硫酸ナトリウム 3.84 4.8 重炭酸ナトリウム 1.8 − 炭酸カリウム 31.7 39.0 臭化カリウム 1.4 0.37 ヨウ化カリウム 1.3mg − ヒドロキシルアミン硫酸塩 2.5 3.1 4−ヒドロキシ−6−メチル− 0.044 − 1,3,3a,7− テトラアザインデン 2−メチル−4−〔N−エチル−N− 4.7 5.9 (β−ヒドロキシエチル)アミノ〕 アニリン硫酸塩 水を加えて 1.0リットル 1.0リットル pH 10.05 10.15 (スタート漂白補充液) 漂白剤(*) 表2に記載 マレイン酸 33g コハク酸 36g 硝酸アンモニウム 7g 臭化カリウム 60g 水を加えて 1.0リットル pH[アンモニア水で調整] 4.9 *漂白剤は実験No.1〜3に各々表2に記載の化合物の第二鉄錯塩を用いた。 (スタートタンク液)スタート補充液を1.1倍に希釈
して、pHを5.0にアンモニア水で調整して使用し
た。 (漂白再生剤) 漂白剤(**) 表2に記載 マレイン酸 56g コハク酸 60g 硝酸アンモニウム 14g 臭化カリウム 80g 水を加えて 1.0リットル pH[アンモニア水で調整] 3.8 **漂白剤は実験No.1〜3に各々表2に記載の化合物の第二鉄錯塩を用いた 。
【0199】
【表2】
【0200】 (定着液) 母液(g) 補充液(g) 亜硫酸アンモニウム 21 23 チオ硫酸アンモニウム水溶液 288 320ml (750g/リットル) エチレンジアミン四酢酸 0.6 0.68 水を加えて 1.0リットル 1.0リットル pH〔アンモニア水、 酢酸で調整〕 6.8 6.8
【0201】(水洗水)水道水をH型強酸性カチオン交
換樹脂(ロームアンドハース社製アンバーライトIR−
120B)と、OH型強塩基性アニオン交換樹脂(同ア
ンバーライトIRA−400)を充填した混床式カラム
に通水してカルシウム及びマグネシウムイオン濃度を3
mg/リットル以下に処理し、続いて二塩化イソシアヌー
ル酸ナトリウム20mg/リットルと硫酸ナトリウム15
0mg/リットルを添加した。この液のpHは6.5〜
7.5の範囲にあった。 (安定液及び安定補充液)(単位g) トリアゾール 1.5 N,N’−ビス(1,2,4−トリアゾー 0.5 ル−1−イルメチル)ピペラジン p−トルエンスルフィン酸 0.05 ナトリウム ポリオキシエチレン−p−モノノニル 0.2 フェニルエーテル(平均重合度 10) エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 0.05 水を加えて 1.0リットル pH 8.0
【0202】連続処理終了後の液で試料101に20C
MSの露光を与えたものと、未露光のものを処理し、露
光部の残留銀量を蛍光X線分析装置で定量し、また未露
光部はステイン・かぶりの程度を測るためそのイエロー
の透過濃度(Dminと記す)を富士写真フイルム
(株)製写真濃度計FSD103を用いて測定した。更
に漂白液再生時の空気吹き込みによる泡立ちの状況も記
録した。結果を表3に示す。
【0203】
【表3】
【0204】表3に示すように、本発明の方法によれば
漂白再生時の泡立ちが無く、ステイン・かぶりが小さ
く、かつ速やかな再酸化に基づく脱銀性の向上が認めら
れる。
【0205】実施例2 感光材料の支持体及びバック層を下記のように作成した
ものに、実施例1に記載の感光層を塗布し、感光材料試
料102とした。
【0206】1)支持体 本実施例で用いた支持体は、下記の方法により作成し
た。ポリエチレン−2,6−ナフタレートポリマー 100
重量部と紫外線吸収剤としてTinuvin P.326(チバ・ガイ
ギーCiba-Geigy社製)2重量部とを乾燥した後、300℃
にて溶融後、T型ダイから押し出し、 140℃で 3.3倍の
縦延伸を行ない、続いて 130℃で 3.3倍の横延伸を行
い、さらに 250℃で6秒間熱固定して厚さ90μmの PEN
フイルムを得た。なおこの PENフィルムにはブルー染
料,マゼンタ染料及びイエロー染料(公開技報: 公技番
号 94-6023号記載のI-1,I-4,I-6,I-24,I-26,I-27,II-5)
を適当量添加した。さらに、直径20cmのステンレス巻き
芯に巻付けて、 110℃、48時間の熱履歴を与え、巻き癖
のつきにくい支持体とした。
【0207】2)下塗層の塗設 上記支持体は、その両面にコロナ放電処理、UV放電処
理、さらにグロー放電処理をした後、それぞれの面にゼ
ラチン 0.1g/m2、ソジウムα−スルホジ−2−エチルヘ
キシルサクシネート0.01g/m2、サリチル酸0.04g/m2、p
−クロロフェノール 0.2g/m2、(CH2=CHSO2CH2CH2NHCO)2
CH2 0.012g/m2 、ポリアミド−エピクロルヒドリン重縮
合物0.02g/m2の下塗液を塗布して(10cc/m2、バーコータ
ー使用)、下塗層を延伸時高温面側に設けた。乾燥は 1
15℃、6分実施した(乾燥ゾーンのローラーや搬送装置
はすべて 115℃となっている)。 3)バック層の塗設 下塗後の上記支持体の片方の面にバック層として下記組
成の帯電防止層、磁気記録層さらに滑り層を塗設した。
【0208】3−1)帯電防止層の塗設 平均粒径 0.005μmの酸化スズ−酸化アンチモン複合物
の比抵抗は5Ω・cmの微粒子粉末の分散物(2次凝集粒
子径 約0.08μm)を0.2g/m2、ゼラチン0.05g/m2、(C
H2 =CHSO2CH2CH2NHCO)2CH2 0.02g/m2 、ポリ(重合度1
0)オキシエチレン−p−ノニルフェノール 0.005g/m2
及びレゾルシンと塗布した。 3−2)磁気記録層の塗設 3−ポリ(重合度15) オキシエチレン−プロピルオキシ
トリメトキシシラン(15 重量%)で被覆処理されたコバ
ルト−γ−酸化鉄 (比表面積43m2/g、長軸0.14μm、単
軸0.03μm、飽和磁化 89emu/g、Fe+2/Fe +3=6/94 、表
面は酸化アルミ酸化珪素で酸化鉄の2重量%で処理され
ている)0.06g/m2をジアセチルセルロース1.2g/m2(酸化
鉄の分散はオープンニーダーとサンドミルで実施し
た)、硬化剤としてC2H5C(CH2OCONH-C6H3(CH3)NCO)3
0.3g/m2を、溶媒としてアセトン、メチルエチルケト
ン、シクロヘキサノンを用いてバーコーターで塗布し、
膜厚 1.2μmの磁気記録層の得た。マット剤としてシリ
カ粒子(0.3μm)と3−ポリ(重合度15) オキシエチレン
−プロピルオキシトリメトキシシラン(15重量%)で処
理被覆された研磨剤の酸化アルミ(0.15μm)をそれぞれ
10mg/m2となるように添加した。乾燥は 115℃、6分実
施した(乾燥ゾーンのローラーや搬送装置はすべて 115
℃)。X−ライト(ブルーフィルター)での磁気記録層
のDB の色濃度増加分は約 0.1、また磁気記録層の飽和
磁化モーメントは4.2emu/g、保磁力 7.3×104A/m、角形
比は65%であった。
【0209】3−3)滑り層の調製 ジアセチルセルロース(25mg/m2)、C6H13CH(OH)C10H20C
OOC40H81 (化合物a,6mg/m2) /C50H101O(CH2CH2O)16H
(化合物b,9mg/m2)混合物を塗布した。なお、この混合
物は、キシレン/プロピレンモノメチルエーテル (1/1)
中で 105℃で溶融し、常温のプロピレンモノメチルエー
テル(10倍量)に注加分散して作製した後、アセトン中
で分散物(平均粒径0.01μm)にしてから添加した。マッ
ト剤としてシリカ粒子(0.3μm)と研磨剤の3−ポリ(重
合度15) オキシエチレン−プロピルオキシトリメトキシ
シラン(15重量%で被覆された酸化アルミ(0.15μm)を
それぞれ 15mg/m2となるように添加した。乾燥は 115
℃、6分行なった(乾燥ゾーンのローラーや搬送装置は
すべて 115℃)。滑り層は、動摩擦係数0.06(5mmφのス
テンレス硬球、荷重100g、スピード6cm/分)、静摩擦係
数0.07(クリップ法)、また後述する乳剤面と滑り層の
動摩擦係数も0.12と優れた特性であった。
【0210】以上のように作成した試料102を24mm
幅、160cmに裁断し、更に感光材料の長さ方向の片側
幅方向から0.7mmの所に2mm四方のパーフォレーショ
ンを5.8mm間隔で2つ設ける。この2つセットを32
mm間隔で設けたものを作成し、米国特許5296887
号のFig.1〜Fig.7に説明されているプラスチック製の
フィルムカートリッジに収納した。
【0211】この試料102に対してヘッドギャップ5
μm、ターン数50、パーマロイ材質の磁気記録装置を
持つカメラに装填して、記録波長50μmのデジタル飽
和記録及び撮影を行った。撮影済の試料102を以下に
示す処理液及び処理方法で、漂白液の補充量の累計が6
000mlになるまで連続処理を行った。漂白工程はオ
ーバーフロー液の再生を1リットルずつ行った。再生の
方法は、図1のチャートに示すように補充タンク1から
漂白槽4中の漂白液3に漂白補充液2が補充され、漂白
槽4からのオーバーフロー液6がストックタンク5に貯
留される。ここで1リットル溜まるごとに、エアーポン
プ7により溜まったオーバーフロー液6の中に空気8を
4時間吹き込む。その後、後述する漂白液再生剤13を
50mlを添加して再生補充液を調合し、この液を次か
らの漂白補充液として用いて処理を継続した。
【0212】 処理工程 工程 処理時間 処理温度 補充量* タンク容量 (℃) (ml) (リットル) 発色現像 3分15秒 38.0 630 2 漂 白 3分00秒 38.0 715 2 水洗 (1) 30秒 38.0 430 2 定 着 3分00秒 38.0 430 2 水洗 (2) 1分00秒 38.0 770 2 安 定 30秒 38.0 570 2 乾 燥 3分 50 *補充量は感光材料1m2 当たりの量 水洗(1) は2タンク、水洗 (2)は3タンクに分かれてお
り、後ろ側から前への向流方式である。尚、各工程から
の次工程への持ち込み量は感光材料1m2 当たり60ml
であった。また、クロスオーバーの時間はいずれも3秒
であり、この時間は前工程の処理時間に包含される。以
下に処理液の組成を示す。
【0213】発色現像液、定着液、水洗水は母液補充液
とも実施例1と同じものを用いた。 (漂白再生剤) 漂白剤 表4に記載 有機酸 表4に記載 硝酸鉄 110g 27%アンモニア水 70g ピコリン酸誘導体 表4に記載 臭化アンモニウム 95g 1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン 0.01g 水を加えて 1.0リットル pH[アンモニア水で調整] 3.5 (スタート漂白補充液)上記漂白再生剤を0.4倍濃度
に希釈したものを用いた。pHは硝酸で3.4に調整し
た。 (スタートタンク液)上記再生剤を0.35倍濃度に希
釈して用いた。pHはアンモニア水で3.6に調整し
た。
【0214】
【表4】
【0215】連続処理終了後の液で試料102に20C
MSの露光を与えたものと、未露光のものを処理し、露
光部の残留銀量を蛍光X線分析装置で定量し、また未露
光部はステイン・かぶりの程度を測るためそのイエロー
の透過濃度(Dminと記す)を富士写真フイルム
(株)製写真濃度計FSD103を用いて測定した。更
に漂白液再生時の空気吹き込みによる泡立ちの状況も記
録した。結果を表5に示す。
【0216】
【表5】
【0217】実施例3 実施例1の実験を富士写真フイルム株式会社製の現像処
理装置FNCP900IIを用いて行った。実施例1では
漂白再生剤の添加量をオーバーフロー100リットル当
たり4水準について行ったが、ここでは更に減量した4
リットルの水準も試みた。この水準では処理感材1m2
当たり28.6mlの再生剤を用いたことになる。その
結果、7、8、9、10リットルの水準では実施例1の
表3に示した結果と殆ど同様の結果が得られた。再生剤
4リットルの水準でも本発明の効果が証明される次の結
果が得られた。 使用漂白剤 空気吹込み2時間 空気吹込み4時間 Dmin 泡 残留銀 Dmin 泡 残留銀 mg/m2 mg/m2 I−15 0.798 ○ 21 0.800 ○ 20 1,3−ジアミノ プロパン4酢酸 0.870 × 49 1.001 × 44 エチレンジアミン− N,N’−ジコハク酸 0.887 × 68 1.021 × 60
【0218】実施例4 実施例2の実験を富士写真フイルム株式会社製の現像処
理装置FNCP900IIを用いて行った。実施例5では
漂白再生剤の添加量をオーバーフロー1リットル当たり
50mlで行ったが、ここでは39mlで行った。その
結果、実施例4で得られたものと殆ど同じ結果が得られ
た。
【0219】実施例5 実施例4で用いた漂白剤を化合物I−1、I−8、I−
19、I−20、I−26、I−31、I−32、I−
37、I−52に変えて実施例4と同様の実験を行った
ところ、本発明の対応による良好な漂白処理ができるこ
とが認められた。
【0220】実施例6 実施例2の実験No3〜19において、漂白浴後の水洗
浴のpHを表6の示した値に制御し、その効果を調べ
た。水洗浴のpH制御には東京理科器械pHコントロー
ラーFC−10を用いた。また、水洗水もあらかじめ硝
酸にて規定のpHとした水を流入するようにした。感光
材料10m2 を処理したところで終了し、最終の処理感
材のDmin を測定した。水洗浴中の水酸化鉄沈殿の発生
の様子は処理後に水洗浴底に沈めておいた直径5cmの
円形濾紙上に沈積した橙色沈殿量を2昼夜経た後に目視
観察した。結果を表6に示す。
【0221】
【表6】
【0222】表6から明らかなようにステイン低減効果
のみならずpHを8以下にすることで発生沈殿量を抑え
ることができ、特に6以下では全く沈殿が発生しないこ
とがわかる。
【0223】実施例7 〔感光材料試料の調製〕紙の両面をポリエチレン樹脂で
被覆してなる支持体の表面に、コロナ放電処理を施した
後、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを含むゼラ
チン下塗層を設け、さらに第一層〜第七層の写真構成層
を順次塗設して、以下に示す層構成のハロゲン化銀カラ
ー写真感光材料の2通りの試料(試料A及び試料B)を
作製した。各写真構成層用の塗布液は、以下のようにし
て調製した。以下に示す乳剤の平均粒子サイズとは、い
わゆるプロジェクションエリア法によって測定された粒
子の面積の換算直径の平均値である。
【0224】(塗布液の調製) 第五層塗布液調製 シアンカプラー(それぞれ下記のアシルアミノフェノー
ルカプラー(試料A)又はピロロトリアゾールカプラー
(試料B)を使用)300g、色像安定剤(Cpd−
1)250g、色像安定剤(Cpd−9)10g、色像
安定剤(Cpd−10)10g、色像安定剤(Cpd−
12)20g、紫外線吸収剤(UV−1)14g、紫外
線吸収剤(UV−2)50g、紫外線吸収剤(UV−
3)40gおよび紫外線吸収剤(UV−4)60gを、
溶媒(Solv−6)230gおよび酢酸エチル350
m1に溶解し、この液を10%ドデシルベンゼンスルホ
ン酸ナトリウム200m1を含む10%ゼラチン水溶液
6500gに乳化分散させて乳化分散物Cを調製した。
【0225】
【化48】
【0226】一方、塩臭化銀乳剤C(立方体、平均粒子
サイズ0.50μmの大サイズ乳剤Cと0.41μmの
小サイズ乳剤Cとの1:4混合物(銀モル比)。粒子サ
イズ分布の変動係数は、それぞれ0.09と0.11で
あり、各サイズ乳剤とも臭化銀0.5モル%を、塩化銀
を基体とする粒子表面の一部に局在含有させた)を調製
した。この乳剤には下記に示す赤感性増感色素Gおよび
Hが、銀1モル当り、大サイズ乳剤Cに対してはそれぞ
れ6.0×10-5モル、また小サイズ乳剤Cに対しては
それぞれ9.0×10-5モル添加されている。また、こ
の乳剤の化学熟成は硫黄増感剤と金増感剤が添加して最
適に行われた。前記乳化分散物Cとこの塩臭化銀乳剤C
とを混合溶解し、後記組成となるように第五層塗布液を
調製した。乳剤塗布量は銀量換算塗布量を示す。
【0227】第一層〜第四層および第六層〜第七層用の
塗布液も第五層塗布液と同様の方法で調製した。各層の
ゼラチン硬化剤としては、1−オキシ−3,5−ジクロ
ロ−s−トリアジンナトリウム塩を用いた。また、各層
にAb−1、Ab−2、Ab−3およびAb−4をそれ
ぞれ全量が15.0mg/m2 、60.0mg/m2
5.0mg/m2 および10.0mg/m2 となるよう
に添加した。
【0228】
【化49】
【0229】各感光性乳剤層の塩臭化銀乳剤には以下の
分光増感色素をそれぞれ用いた。 青感性乳剤層
【0230】
【化50】
【0231】(増感色素A、BおよびCをハロゲン化銀
1モル当り、大サイズ乳剤に対してはそれぞれ1.4×
10-4モル、小サイズ乳剤に対してはそれぞれl.7×
10-4モル添加した。) 緑感性乳剤層
【0232】
【化51】
【0233】(増感色素Dをハロゲン化銀1モル当り、
大サイズ乳剤に対しては3.0×10 -4モル、小サイズ
乳剤に対しては3.6×10-4モル、また、増感色素E
をハロゲン化銀1モル当り、大サイズ乳剤に対しては
4.0×10-5モル、小サイズ乳剤に対しては7.0×
10-5モル、また、増感色素Fをハロゲン化銀1モル当
たり、大サイズ乳剤に対しては2.0×10-4モル、小
サイズ乳剤に対しては2.8×10-4モル添加した。) 赤感性乳剤層
【0234】
【化52】
【0235】(増感色素GおよびHを、ハロゲン化銀1
モル当り、大サイズ乳剤に対してはそれぞれ6.0×1
-5モル、小サイズ乳剤に対してはそれぞれ9.0×1
-5モル添加した。) さらに、下記の化合物Iを赤感性乳剤層にハロゲン化銀
1モル当たり2.6×10-3モル添加した。)
【0236】
【化53】
【0237】また、青感性乳剤層、緑感性乳剤層および
赤感性乳剤層に対し、1−(3−メチルウレイドフェニ
ル)−5−メルカプトテトラゾールを、それぞれハロゲ
ン化銀1モル当り3.3×10-4モル、1.0×10-3
モルおよび5.9×10-4モル添加した。さらに、第二
層、第四層、第六層および第七層にも、それぞれ0.2
mg/m2 、0.2mg/m2 、0.6mg/m2
0.1mg/m2 となるように添加した。また、青感性
乳剤層および緑感性乳剤層に対し、4−ヒドロキシ−6
−メチル−1,3,3a,7−テトラザインデンを、そ
れぞれハロゲン化銀1モル当たり、1×10-4モル、2
×10-4モル添加した。また、赤感性乳剤届にメタクリ
ル酸とアクリル酸プチルの共重合体(重量比1:1、平
均分子量200000〜400000)を0.05g/
2 を添加した。また、第二層、第四層および第六層に
カテコール−3,5−ジスルホン酸二ナトリウムをそれ
ぞれ6mg/m2 、6mg/m2 、18mg/m2 とな
るように添加した。また、イラジエーション防止のため
に、乳剤層に以下の染料(カッコ内は塗布量を表す)を
添加した。
【0238】
【化54】
【0239】(層構成)以下に、各層の構成を示す。数
字は塗布量(g/m2 )を表す。ハロゲン化銀乳剤は、
銀換算塗布量を表す。 支持体 ポリエチレン樹脂ラミネート紙 [第一層側のポリエチレン樹脂に白色顔料(TiO2
含有率16重量%、ZnO;含有率4重量%)と蛍光増
白剤4,4−ビス(5−メチルベンゾオキサゾリル)ス
チルベン:含有率0.05重量%)、青味染料(群青)
を含む]
【0240】 第一層(青感性乳剤層) 塩臭化銀乳剤(立方体、平均粒子サイズ0.72μmの大サイズ乳剤Aと0. 60μmの小サイズ乳剤Aとの3:7混合物(銀モル比)。粒子サイズ分布の変 動係数はそれぞれ0.08と0.10。各サイズ乳剤とも臭化銀0.3モル%を 、塩化銀を基体とする粒子表面の一部に局在含有させた) 0.26 ゼラチン 1.35 イエローカプラー(ExY) 0.62 色像安定剤(Cpd−1) 0.08 色像安定剤(Cpd−2) 0.04 色像安定剤(Cpd−3) 0.08 溶媒(Solv−1) 0.23
【0241】 第二層(混色防止層) ゼラチン 0.99 混色防止剤(Cpd−4) 0.09 色像安定剤(Cpd−5) 0.018 色像安定剤(Cpd−6) 0.13 色像安定剤(Cpd−7) 0.01 溶媒(Solv−1) 0.06 溶媒(Solv−2) 0.22
【0242】 第三層(緑感性乳剤層) 塩臭化銀乳剤B(立方体、平均粒子サイズ0.45μmの大サイズ乳剤Bと0. 35μmの小サイズ乳剤Bとの1:3混合物(銀モル比)。粒子サイズ分布の変 動係数はそれぞれ0.10と0.08。各サイズ乳剤とも臭化銀0.4モル%を 塩化銀を基体とする粒子表面の一部に局在含有させた) 0.14 ゼラチン 1.36 マゼンタカプラー(ExM) 0.15 紫外線吸収剤(UV−1) 0.05 紫外線吸収剤(UV−2) 0.03 紫外線吸収剤(UV−3) 0.02 紫外線吸収剤(UV−4) 0.04 色像安定剤(Cpd−2) 0.02 色像安定剤(Cpd−4) 0.002 色像安定剤(Cpd−6) 0.09 色像安定剤(Cpd−8) 0.02 色像安定剤(Cpd−9) 0.03 色像安定剤(Cpd−10) 0.01 色像安定剤(Cpd−11) 0.0001 溶媒(Solv−3) 0.11 溶媒(Solv−4) 0.22 溶媒(Solv−5) 0.20
【0243】 第四層(混色防止層) ゼラチン 0.71 混色防止剤(Cpd−4) 0.06 色像安定剤(Cpd−5) 0.013 色像安定剤(Cpd−6) 0.10 色像安定剤(Cpd−7) 0.007 溶媒(Solv−1) 0.04 溶媒(Solv−2) 0.16
【0244】 第五層(赤感性乳剤層) 塩臭化銀乳剤C(立方体、平均粒子サイズ0.50μmの大サイズ乳剤Cと0 .41μmの小サイズ乳剤Cとの1:4混合物(銀モル比)。粒子サイズ分布の 変動係数はそれぞれ0.09と0.11。各サイズ乳剤とも臭化銀0.5モル% を塩化銀を基体とする粒子表面の一部に局在含有させた) 0.20 ゼラチン 1.11 シアンカプラー(A又はB) 0.30 紫外線吸収剤(UV−1) 0.14 紫外線吸収剤(UV−2) 0.05 紫外線吸収剤(UV−3) 0.04 紫外線吸収剤(UV−4) 0.06 色像安定剤(Cpd−1) 0.25 色像安定剤(Cpd−9) 0.01 色像安定剤(Cpd−10) 0.01 色像安定剤(Cpd−12) 0.02 溶媒(Solv−6) 0.23
【0245】 第六層(紫外線吸収層) ゼラチン 0.66 紫外線吸収剤(UV−1) 0.19 紫外線吸収剤(UV−2) 0.06 紫外線吸収剤(UV−3) 0.06 紫外線吸収剤(UV−4) 0.05 紫外線吸収剤(UV−5) 0.09 溶媒(Solv−7) 0.25
【0246】 第七層(保護層) ゼラチン 1.00 ポリビニルアルコールのアクリル変性共重合体(変性度17%) 0.04 流動パラフィン 0.02 界面活性剤(Cpd−13) 0.01
【0247】
【化55】
【0248】
【化56】
【0249】
【化57】
【0250】
【化58】
【0251】
【化59】
【0252】
【化60】
【0253】以上の如くのカラー写真感光材料を127
mm巾のロール状に加工し、自動プリンターで像様露光
したのち、自動現像機を用い以下に記載の方法で漂白液
の補充量の累計が漂白液のタンク容量の3倍になるまで
処理した。 (処理方法) 工程 処理時間 処理温度 補充量 タンク容量 発色現像 45秒 32℃ 45ミリリットル 20リットル 停 止 15秒 32℃ 150ミリリットル 20リットル 水 洗 15秒 32℃ 1.5リットル 10リットル 漂 白 1分15秒 32℃ 100ミリリットル 40リットル 水洗(1) 20秒 32℃ (2) から(1) への 10リットル 向流配管方式 水洗(2) 20秒 32℃ 1.5リットル 10リットル 定 着 3分00秒 32℃ 55ミリリットル 30リットル 水洗(3) 45秒 32℃ (4) から(3) への 10リットル 向流配管方式 水洗(4) 45秒 32℃ 2.0リットル 10リットル 乾 燥 1分20秒 80℃ *補充量は感光材料1m2 当たり 漂白工程はオーバーフロー液の再生を10リットルずつ
行った。再生の方法は実施例1と同様の方法であり再生
時の空気吹き込みは2時間とした。また、その時に用い
た再生剤は下記した。なお感材による前浴からの持ち込
み量は80mlであった。
【0254】以下に各処理液の組成を示す。 (カラー現像液) [タンク液] [補充液] 水 800ミリリットル 800ミリリットル ジメチルポリシロキサン系界面活性剤 (シリコーンKF351A、信越化学工業製) 0.1g 0.1g トリイソプロパノールアミン 15.0g 15.0g エチレンジアミン四酢酸 4.0g 4.0g 4,5−ジヒドロキシベンゼン−1,3−ジスルホン酸 ナトリウム 0.5g 0.5g 塩化カリウム 10.0g − 臭化カリウム 0.04g 0.01g 蛍光増白剤(Blankophor BSU-PN (バイエル社製)) 5.0g 15.0g 蛍光増白剤(ハッコールBRK(昭和化学製)) 0.5g 2.0g 亜硫酸ナトリウム 0.1g 0.1g ジナトリウム−N,N−ビス(スルホナートエチル)ヒドロキシルアミン 8.5g 11.1g N−エチル−N−(β−メタンスルホンアミドエチル)−3−メチル−4−アミ ノ−4−アミノアニリン・3/2硫酸・1水塩 5.0g 14.5g 炭酸カリウム 26.3g 26.3g 水を加えて 1000ミリリットル 1000ミリリットル pH(25℃/水酸化カリウム及び硫酸にて調整) 10.15 12.50
【0255】(停止液)0.7%酢酸水溶液を用いた。 (水洗水)実施例1と同様のものを用いた。 (スタート漂白補充液)下記漂白再生剤を4倍に希釈し
20%硫酸にてpHを3.2に調整した。 (スタートタンク液)下記漂白再生剤を6倍に希釈し補
充液と同様にしpH3.4とした。 (漂白再生剤)漂白剤(表7に記載したが、各化合物の
第二鉄錯塩を用いた) 1,3−ジアミノプロパン4酢酸 63g 25%アンモニア水 30g 70%グリコール酸 20g 75%酢酸 60g 硝酸第2鉄・9水塩 167g 臭化アンモニウム 110g 水を加えて 1.0リットル pH[アンモニア水で調整] 3.2
【0256】
【表7】
【0257】 (定着液) 母液(g) 補充液(g) メタ重亜硫酸ナトリウム 1.8 2.3 75%チオ硫酸アンモニウム 170 213 無水亜硫酸ナトリウム 28 35 エチレンジアミン4酢酸2ナトリウム2水塩 3 3.8 水を加えて 1.0リットル 1.0リットル pH[アンモニア、酢酸で調整] 7.56 7.57
【0258】処理後の試料A、試料Bの露光部の残存銀
量を蛍光X線装置で定量し、また未露光部のイエロー反
射濃度(Dmin と記す)をX−Rite社製デンシトメ
ーター310型を用いて測定した。試料Aについての結
果を表8に示す。
【0259】
【表8】
【0260】また試料Bについても同様な結果となり、
本発明の効果が認められた。
【0261】
【発明の効果】本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材
料によれば、少ない再生剤使用量で繰り返し液を再生使
用してもステインの発生がなく、良好な漂白処理が実現
でき、環境負荷も小さくできるという優れた作用効果を
奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の漂白液のオーバーフロー液を再生
し、補充液として使用するフローチャートを示すもので
ある。
【符号の説明】 1 補充タンク 2 補充液 3 漂白液 4 漂白浴 5 ストックタンク 6 オーバーフロー液 7 エアーポンプ 8 空気 9 配管 10 エアー吹き出し 11 撹拌子 12 補充タンクへの配管 13 漂白液再生剤

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 像様露光されたハロゲン化銀カラー写真
    感光材料を発色現像処理後、漂白処理するに当り、下記
    一般式(I)で表されるアミノポリカルボン酸化合物の
    鉄(III) 錯塩を含有する漂白液を用いて、漂白補充液の
    補充下に漂白処理を行い、補充によって生じる漂白浴か
    らのオーバーフロー液を発色現像浴から漂白浴に持ち込
    まれる、被処理感光材料1m2 当りの発色現像液量より
    も少ない量の漂白液再生剤で再生処理したのち、漂白補
    充液として使用することを特徴とするハロゲン化銀カラ
    ー写真感光材料の処理方法。 一般式(I) 【化1】 (式中、R1 は、水素原子、脂肪族炭化水素基、アリー
    ル基又はヘテロ環基を表す。L1 及びL2 はそれぞれア
    ルキレン基を表す。M1 及びM2 はそれぞれ水素原子又
    はカチオンを表す。)
  2. 【請求項2】 漂白液中のアミノポリカルボン酸鉄(II
    I)錯塩のアミノポリカルボン酸がモル分率で2分の1以
    下の1,3−ジアミノプロパン4酢酸又はエチレンジア
    ミン4酢酸からなることを特徴とする請求項1に記載の
    処理方法。
  3. 【請求項3】 漂白液中にジカルボン酸又はヒドロキシ
    カルボン酸又はスルホカルボン酸を含むことを特徴とす
    る請求項1又は2に記載の処理方法。
  4. 【請求項4】 漂白液中にピコリン酸誘導体を含むこと
    を特徴とする請求項1、2又は3に記載の処理方法。
  5. 【請求項5】 漂白後の水洗浴pHが3.5〜8.0で
    あることを特徴とする請求項1、2、3又は4に記載の
    処理方法。
JP4428398A 1997-04-07 1998-02-12 ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法 Pending JPH10339940A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4428398A JPH10339940A (ja) 1997-04-07 1998-02-12 ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10243597 1997-04-07
JP9-102435 1997-04-07
JP4428398A JPH10339940A (ja) 1997-04-07 1998-02-12 ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10339940A true JPH10339940A (ja) 1998-12-22

Family

ID=26384138

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4428398A Pending JPH10339940A (ja) 1997-04-07 1998-02-12 ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10339940A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0800111B1 (en) Photographic processing composition in slurry form
US5534395A (en) Method of processing silver halide color photographic materials
JP3372994B2 (ja) ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法
JP3506296B2 (ja) ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法
EP0871065B1 (en) Method for processing a silver halide color photographic light-sensitive material
JP3963548B2 (ja) ハロゲン化銀カラー写真感光材料の現像処理方法及び現像処理剤組成物
JP3856255B2 (ja) ハロゲン化銀カラー写真感光材料用の発色現像剤組成物及び現像処理方法
JPH10339940A (ja) ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法
JPH10104809A (ja) 撮影用ハロゲン化銀カラー写真感光材料の現像処理方法
JP3813720B2 (ja) ハロゲン化銀カラー写真感光材料用の発色現像剤組成物及び現像処理方法
JP3359469B2 (ja) ハロゲン化銀カラー写真感光材料及び画像形成方法
US5738978A (en) Method for processing silver halide color photographic material and processing composition therefor
JPH11202459A (ja) ハロゲン化銀カラー写真感光材料用の発色現像剤組成物及び現像処理方法
JPH11194462A (ja) ハロゲン化銀カラー写真感光材料用の発色現像剤組成物及び現像処理方法
JP2001125231A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JPH08190184A (ja) ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法
JP2003066570A (ja) ハロゲン化銀カラー写真感光材料用の発色現像用液体処理剤組成物及び現像処理方法
JPH11194460A (ja) ハロゲン化銀カラー写真感光材料の現像処理方法
JPH09251197A (ja) ハロゲン化銀カラー写真感光材料
JP2002268191A (ja) ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法
JPH09166854A (ja) ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法
JPH08328220A (ja) ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法
JPH08328222A (ja) ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法
JPH09265173A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法及び処理装置
JPH08292527A (ja) ハロゲン化銀カラー写真感光材料及びカラー画像の形成方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040227

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20051108

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060228

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060428

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060613

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060810

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20061031