JPH10339589A - プレート式熱交換器 - Google Patents

プレート式熱交換器

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JPH10339589A
JPH10339589A JP9152125A JP15212597A JPH10339589A JP H10339589 A JPH10339589 A JP H10339589A JP 9152125 A JP9152125 A JP 9152125A JP 15212597 A JP15212597 A JP 15212597A JP H10339589 A JPH10339589 A JP H10339589A
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JP
Japan
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refrigerant
passage
gas
plate
liquid
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Withdrawn
Application number
JP9152125A
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English (en)
Inventor
Mitsuharu Numata
光春 沼田
Taisei Kema
大成 毛馬
Isao Kondo
功 近藤
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Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P60/00Technologies relating to agriculture, livestock or agroalimentary industries
    • Y02P60/80Food processing, e.g. use of renewable energies or variable speed drives in handling, conveying or stacking
    • Y02P60/85Food storage or conservation, e.g. cooling or drying

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  • Heat-Exchange Devices With Radiators And Conduit Assemblies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 気液二相冷媒の偏流を防止し、蓄熱媒体の温
度分布を均一化する。 【解決手段】 四隅部に開口(61)〜(64)が形成された伝
熱プレート(P) に、長手方向に延びる互いに並列な溝面
(65)及び平滑面(40)を設ける。冷媒流入路(61a)となる
第1開口(61)の上方に、冷媒流入路(61a) から平滑面(4
0)の入口部(40a)に向かって傾斜する凸部(41)を設け
る。平滑面(40)はガス通路(GP)を構成し、凸部(41)は冷
媒流入路(61a) から流入した気液二相冷媒を気液分離
し、ガス冷媒(RG)をガス通路(GP)に導く導入手段(I) を
構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プレート式熱交換
器に係り、特に、二相状態で流入する冷媒によって蓄熱
媒体を過冷却する熱交換器の熱交換効率の向上に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、空気調和装置や冷凍装置、冷
蔵装置などにおいて、各種の熱交換器が使用されてい
る。それらの熱交換器のうち、プレート式熱交換器は、
熱通過率が大きくコンパクトな熱交換器として知られて
いる。
【0003】図14に示すように、一般的に、プレート
式熱交換器は、複数枚の略矩形状の伝熱プレート(e) を
積層することにより構成されている。これらの伝熱プレ
ート(e) の四隅部には、開口(a)〜(d)が設けられてい
る。熱交換を行う各流体の流路は、積層された伝熱プレ
ート(e) の間に交互に形成されている。各開口(a)〜(d)
の周囲は伝熱プレート(e) の積層方向のいずれか一方に
膨出し、隣り合う伝熱プレート(e) の膨出部分同士が当
接している。
【0004】そして、伝熱プレート(e) の上記開口(a)
〜(d)は、熱交換を行う2流体の流入路(a),(c) 及び流
出路(b),(d) を構成している。また、各伝熱プレート
(e) の中央部には、流体の伝熱を促進する溝面(f) が成
形されている。
【0005】流入路(a) から流入した一方の流体は、溝
面(f) を通過しながら他方の流体と熱交換を行う。そし
て、熱交換を行った後、流出路(b) から流出する。
【0006】このように、熱交換を行う2流体は、伝熱
プレート(e) の表面近傍を流れる。しかも、溝面(f) に
よって流れを乱されながら流れるので、伝熱が促進さ
れ、効率的な熱交換を行う。
【0007】ところで、例えば特開平4−251177
号公報に開示されているように、従来より、冷房負荷の
ピーク時における電力需要の軽減およびオフピーク時に
おける電力需要の拡大を図ることに鑑みて、いわゆるダ
イナミック式の氷蓄熱式空気調和装置が用いられてい
る。この種の空気調和装置では、冷房負荷のオフピーク
時に、スラリー状の氷を生成して蓄熱槽に貯蔵してお
き、冷房負荷のピーク時に、この氷を冷熱源として利用
する。
【0008】このようなスラリー状の氷は、過冷却水の
過冷却状態を解消することにより生成される。一般に、
過冷却水は、低温の水を冷媒回路を流れる冷媒の蒸発潜
熱を利用して冷却することにより、生成される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、冷媒回路に
設けられた蒸発器では、一般に、冷媒は気液二相状態で
流入する。プレート式熱交換器を上記空気調和装置の過
冷却水生成用の蒸発器として用いた場合、液冷媒とガス
冷媒とではその比重が異なるため、流路内では、冷媒は
偏流を生じやすい。このような冷媒の偏流が原因とな
り、プレート式熱交換器では以下のような課題があっ
た。
【0010】図14に模式的に示すように、冷媒流入路
(a) から流入した気液二相冷媒は、冷媒流出路(b) に向
かって流通する。ここで、気液二相冷媒のうちのガス冷
媒は、気泡となって冷媒流路を流通する。ガス冷媒は液
冷媒に比べて比重が軽いため、冷媒流入路(a) の上方の
領域を流れやすい。その結果、気液二相状態で流入した
冷媒は、液冷媒とガス冷媒とが不均一に混じり合った偏
りのある流れとなる。
【0011】周知のように、液冷媒は熱伝達率が大きい
のに対し、ガス冷媒は熱伝達率が小さい。また、液冷媒
は熱交換を行うことにより蒸発するので、熱流束が大き
い。
【0012】一方、上記冷媒と熱交換を行って冷却され
る水は、液体であるため、流路内において偏りの少ない
比較的均一な流れとなる。従って、この水は、流路内を
均一に流れる一方、冷媒によって不均一に冷却されるこ
とになる。そのため、流路内の水は、図15に示すよう
に、温度分布に偏りを生ずる。
【0013】ところで、過冷却水は、一定の限界温度以
下になるとその過冷却状態を解消する。さらに、過冷却
が解消して氷化した部分は、種氷となって、他の過冷却
水の過冷却状態を解消する要因となる。そのため、過冷
却水の過冷却状態を維持するためには、すべての領域を
上記限界温度よりも高温に維持する必要がある。
【0014】一方、過冷却水を効率よく生成するために
は、水の平均温度をできるだけ低温にすることが望まし
い。従って、過冷却状態を維持しつつ効率よく過冷却水
を生成するためには、熱交換器内の過冷却水の温度を均
一化することが好ましい。例えば、平均温度が−3℃の
過冷却水を生成する場合には、局所的に−4℃以下の領
域を有するような温度分布が不均一な状態よりも、すべ
ての領域が−3℃の均一な状態の方が好ましい。限界温
度が−4℃だと仮定すると、このような不均一な状態で
は、−4℃以下の領域で氷化が起こるからである。
【0015】ところが、上述の通り、従来のプレート式
熱交換器では、冷媒の偏流により、過冷却水の温度分布
が不均一になっていた。そのため、過冷却解消による流
路の閉塞を防止するため、過冷却水の最も低温領域の温
度を、上記限界温度よりも高温にする必要があった。そ
の結果、過冷却水の平均温度を低くすることができず、
スラリー状の氷の生成効率を向上することに限界があっ
た。
【0016】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、プレート式熱交換器
における気液二相冷媒の偏流を防止し、熱媒体の温度分
布を均一化するとともに、熱交換効率を向上することに
ある。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、ガス冷媒(RG)と液冷媒(RL)とを分離し、
あるいはガス冷媒(RG)を液冷媒(RL)に均等に分散させる
ことにより、冷媒の偏流を防止することとした。
【0018】具体的には、請求項1に記載の発明が講じ
た手段は、複数の伝熱プレート(P)を積層し、該伝熱プ
レート(P) 間に、互いに平行な複数の熱媒体通路(B1,B
1,…)と、互いに平行な複数の冷媒通路(A1,A1,…)とを
交互に形成し、該熱媒体通路(B1,B1,…)を流れる熱媒体
と該冷媒通路(A1,A1,…)を流れる冷媒との間で熱交換を
行わせるプレート式熱交換器において、上記複数の冷媒
通路(A1,A1,…)から成る冷媒流路(A) は、該冷媒流路
(A) に流入した気液二相冷媒のうちのガス冷媒(RG)を流
通させるガス通路(GP)と、上記気液二相冷媒のうちの液
冷媒(RL)を流通させる液通路(LP)と、上記気液二相冷媒
のうちのガス冷媒(RG)と液冷媒(RL)とを分離して、該ガ
ス冷媒(RG)を上記ガス通路(GP)に導く導入手段(I) とを
備えている構成としたものである。
【0019】上記発明特定事項により、導入手段(I) が
気液二相冷媒を気液分離し、ガス冷媒(RG)をガス通路(G
P)に導く。その結果、ガス冷媒(RG)は専らガス通路(GP)
を流れる。そのため、液通路(LP)には液冷媒(RL)が流
れ、液通路(LP)内の冷媒は均一な流れとなる。熱媒体通
路(B1)を流れる熱媒体は、主として液通路(LP)内の冷媒
によって冷却され、温度分布が均一化する。その結果、
例えば、熱媒体として過冷却される蓄熱媒体を用いた場
合には、その過冷却状態が安定する。
【0020】請求項2に記載の発明が講じた手段は、請
求項1に記載のプレート式熱交換器において、垂直方向
に立設されて水平方向に積層された伝熱プレート(P) の
四隅部には開口(61)〜(64)が設けられ、下部の開口(61,
63) のうちのいずれか一方が冷媒通路(A1)の冷媒流入路
(61a) を構成し、上部の開口(62,64) のうちのいずれか
一方が冷媒通路(A1)の冷媒流出路(64a) を構成し、上記
伝熱プレート(P) には、上記冷媒流入路(61a) と上記冷
媒流出路(64a) との間に、垂直方向に延びる互いに並列
な波形の溝面(65)と平滑面(40)とが設けられ、液通路(L
P)は、上記溝面(65)から成り、ガス通路(GP)は、上記平
滑面(40)から成り、導入手段(I) は、上記伝熱プレート
(P) の冷媒流入路(61a) の上方近傍に設けられ、該冷媒
流入路(61a) から上記平滑面(40)に向かう方向に延びる
凸部(41)によって構成されている構成としたものであ
る。
【0021】上記発明特定事項により、冷媒流入路(61
a) から流入した冷媒は、冷媒通路(A1)を上向きに流れ
る。気液二相冷媒のうちのガス冷媒(RG)は、冷媒流入路
(61a)を通過した後、導入手段(I) たる凸部(41)に接触
する。ガス冷媒(RG)は、凸部(41)に沿って流れることに
より、ガス通路(GP)に導かれる。そのため、気液二相冷
媒は気液分離され、ガス冷媒(RG)はガス通路(GP)を流れ
る一方、液通路(LP)は液通路(LP)を流れる。液通路(LP)
は溝面(65)により構成されているので、液冷媒(RL)と熱
媒体との熱交換が促進される。その結果、熱媒体の温度
分布が均一化されるとともに、熱交換効率が向上する。
【0022】請求項3に記載の発明が講じた手段は、請
求項1に記載のプレート式熱交換器において、垂直方向
に立設されて水平方向に積層された伝熱プレート(P) の
四隅部には開口(61)〜(64)が設けられ、下部の開口(61,
63) のうちのいずれか一方が冷媒通路(A1)の冷媒流入路
(61a) を構成し、上部の開口(62,64) のうちのいずれか
一方が冷媒通路(A1)の冷媒流出路(64a) を構成し、伝熱
プレート(P) 群の積層方向の両側にはフレーム(51,52)
が固着され、少なくとも一方のフレーム(51)には、冷媒
流入路(61a) に通じる冷媒導入配管(75)が設けられ、ガ
ス通路(GP)は、複数の冷媒通路(A1,A1,…)のうちの上記
冷媒導入配管(75)側に位置する一部の冷媒通路(A1') か
ら成り、液通路(LP)は、上記複数の冷媒通路(A1,A1,…)
のうちの上記ガス通路(GP)以外の冷媒通路(A1,A1,…)か
ら成り、導入手段(I) は、上記ガス通路(GP)を区画形成
する伝熱プレート(68)の冷媒流入路(61a) の上部に設け
られたじゃま板(67)により構成されている構成としたも
のである。
【0023】上記発明特定事項により、冷媒は、冷媒導
入配管(75)を通じてプレート式熱交換器に導入される。
気液二相冷媒は、上部にガス冷媒(RG)が、下部に液冷媒
(RL)が位置する流れとなる。ガス冷媒(RG)はじゃま板(6
7)によってせき止められ、流れ方向を変化させてガス通
路(GP)を流れる。一方、液冷媒(RL)は、じゃま板(67)に
せき止められることなく冷媒流入路(61a) の下部を通過
し、各冷媒通路(A1,A1,…)を流通する。そのため、冷媒
は、気液が分離された状態となって冷媒流路(A) を流れ
る。その結果、熱媒体は液冷媒(RL)によって均一に冷却
され、均一な温度分布を有する過冷却状態となる。ま
た、良好な熱交換を阻害する要因となるガス冷媒(RG)を
ガス通路(GP)を通じてバイパスさせるので、熱交換効率
が向上する。
【0024】請求項4に記載の発明が講じた手段は、複
数の伝熱プレート(P) を積層し、該伝熱プレート(P) 間
に互いに平行な複数の熱媒体通路(B1,B1,…)と、互いに
平行な複数の冷媒通路(A1,A1,…)とを交互に形成し、該
熱媒体通路(B1,B1,…)を流れる熱媒体と該冷媒通路(A1,
A1,…)を流れる冷媒との間で熱交換を行わせるプレート
式熱交換器において、上記各冷媒通路(A1)は、該冷媒通
路(A1)に流入した気液二相冷媒のうちのガス冷媒(RG)を
液冷媒(RL)に対して均一に分散させる分散手段(D) を備
えている構成としたものである。
【0025】上記発明特定事項により、冷媒通路(A1)に
流入した気液二相冷媒は、そのガス冷媒(RG)が分散手段
(D) によって分散されるので、気液が均等に混合した状
態となって冷媒通路(A1)を流通する。そのため、熱媒体
通路(B1)を流れる熱媒体は均等に冷却され、均一な温度
分布を有する状態となる。
【0026】請求項5に記載の発明が講じた手段は、請
求項4に記載のプレート式熱交換器において、垂直方向
に立設されて水平方向に積層された伝熱プレート(P) の
四隅部には開口(61)〜(64)が設けられ、下部の開口(61,
63) のうちのいずれか一方が冷媒通路(A1)の冷媒流入路
(61a) を構成し、上部の開口(62,64) のうちのいずれか
一方が冷媒通路(A1)の冷媒流出路(64a) を構成し、分散
手段(D) は、伝熱プレート(P) の冷媒流入路(61a) の上
方に該冷媒流入路(61a) から斜め上向きに階段状に配列
された複数の凸部(81〜86,101〜107) から構成されてい
る構成としたものである。
【0027】上記発明特定事項により、気液二相冷媒の
うちのガス冷媒(RG)は、冷媒流入路(61a) を通過して冷
媒通路(A1)に流入した後、上方に流れて複数の凸部(81
〜86,101〜107) に接触する。ガス冷媒(RG)は、各凸部
(81〜86,101〜107) に接触することにより分散される。
複数の凸部(81〜86,101〜107) は階段状に配列されてい
るので、ガス冷媒(RG)は、上方に流れながら順次分散す
る。その結果、冷媒通路(A1)の全体に分散することにな
り、冷媒通路(A1)内の冷媒は、気液が均等に混合した状
態となる。従って、熱媒体通路(B1)内の熱媒体は均一に
冷却され、均一な温度分布を有する状態となる。
【0028】請求項6に記載の発明が講じた手段は、請
求項5に記載のプレート式熱交換器において、分散手段
(D) を構成する各凸部(81〜86,101〜107) は、水平方向
に細長く、その断面形状が山形形状に構成されている構
成としたものである。
【0029】上記発明特定事項により、具体的かつ簡易
な構成により、分散手段(D) を構成する凸部(81〜86,10
1〜107) が得られる。
【0030】
【発明の実施の形態1】以下、本発明の実施の形態を図
面に基づいて説明する。
【0031】−空気調和装置(10)の構成− 実施形態1に係るプレート式熱交換器(50)を備えた空気
調和装置(10)は、冷媒循環回路(20)と水循環回路(30)と
から構成されている。
【0032】冷媒循環回路(20)は、圧縮機(21)、四路切
換弁(22)、室外熱交換器(23)、室外電動膨張弁(EV-1)、
室内電動膨張弁(EV-2)、室内熱交換器(24)、及びアキュ
ムレータ(25)が、冷媒配管(26)によって接続されて構成
される可逆運転自在なメイン冷媒回路(27)を備えてい
る。さらに、冷媒循環回路(20)には、蓄熱冷媒回路(2
a)、種氷回路(2b)、及びホットガス回路(2c)が設けられ
ている。
【0033】蓄熱冷媒回路(2a)は、後述する冷蓄熱運転
時に冷媒が循環する回路であって、一端がメイン冷媒回
路(27)の室外熱交換器(23)と室外電動膨張弁(EV-1)との
間に、他端が四路切換弁(22)とアキュムレータ(25)との
間に接続されている。この蓄熱冷媒回路(2a)には、第1
電磁弁(SV-1)、予熱器(11)、蓄熱電動膨張弁(EV-3)、本
実施形態に係るプレート式熱交換器(50)、及び第2電磁
弁(SV-2)が順に設けられている。
【0034】種氷回路(2b)は、水循環回路(30)において
種氷を生成させるための回路であって、一端が蓄熱冷媒
回路(2a)における蓄熱電動膨張弁(EV-3)とプレート式熱
交換器(50)との間に、他端がプレート式熱交換器(50)と
第2電磁弁(SV-2)との間に接続されている。この種氷回
路(2b)には、キャピラリーチューブ(CP)及び種氷生成器
(13)が順に設けられている。
【0035】ホットガス回路(2c)は、蓄熱槽(31)に蓄え
られた氷を利用する冷房運転時等に圧縮機(21)の吐出冷
媒をプレート式熱交換器(50)に供給する回路であって、
一端が圧縮機(21)の吐出側に、他端が蓄熱冷媒回路(2a)
における第2電磁弁(SV-2)とプレート式熱交換器(50)と
の間に接続され、第3電磁弁(SV-3)を備えている。
【0036】以上が冷媒循環回路(20)の構成である。
【0037】一方、水循環回路(30)は、図2に示すよう
に、蓄熱槽(31)、ポンプ(32)、予熱器(11)、混合器(3
3)、プレート式熱交換器(50)、及び過冷却解消器(34)が
水配管(35)によって接続されて構成されている。
【0038】このように、プレート式熱交換器(50)は、
冷媒循環回路(20)を流れる冷媒と水循環回路(30)を流れ
る水との間で熱交換を行わせ、冷蓄熱運転時には水を過
冷却状態にまで冷却する過冷却熱交換器として用いられ
る。
【0039】予熱器(11)は、冷媒循環回路(20)を流れる
冷媒によって蓄熱槽(31)から流れてきた氷水を加熱し
て、水配管(35)を流れる氷片を融解する熱交換器であ
る。混合器(33)は、予熱器(11)で加熱された水と氷とを
撹拌して氷の融解を促進させる。種氷生成器(13)は、水
配管(35)を流れる水の一部を冷媒循環回路(20)を流れる
冷媒によって冷却氷化し、それを種氷として過冷却解消
器(34)に向かって供給する。過冷却解消器(34)は、種氷
生成器(13)で生成された種氷とプレート式熱交換器(50)
で生成された過冷却水とを撹拌して、その過冷却状態を
解消する。
【0040】−プレート式熱交換器(50)の構成− 次に、プレート式熱交換器(50)について説明する。
【0041】図3の分解斜視図に示すように、プレート
式熱交換器(50)は、2枚のフレーム(51),(52) の間に、
複数枚の伝熱プレート(P) を積層することにより構成さ
れている。
【0042】伝熱プレート(P) は、金属製の平板から成
り、後述するように、その一部がプレス加工によって波
板状に形成されて溝面(65)を構成している。なお、図3
においては、プレート式熱交換器(50)の全体構成の理解
を容易にするために、波形状の図示は省略している。こ
れら伝熱プレート(P) は、波形状の異なる2種類の伝熱
プレート、すなわち第1タイプの伝熱プレートである第
1プレート(P1)と、第2タイプの伝熱プレートとである
第2プレート(P2)とから構成されている。そして、プレ
ート式熱交換器(50)は、第1プレート(P1)と第2プレー
ト(P2)とが一定の間隔を存して交互に重ね合わされ、こ
れらがろう付けにより一体的に接合されて構成されてい
る。
【0043】一方のフレーム(51)には、その四隅部に開
口が設けられ、配管(75)〜(78)がそれぞれ接続されてい
る。すなわち、フレーム(51)の左下部には冷媒導入配管
(75)が、左上部には冷媒導出配管(78)が、右下部には水
導入配管(77)が、右上部には水導出配管(76)がそれぞれ
接続されている。
【0044】各伝熱プレート(P) は、隣り合う伝熱プレ
ート(P) の周縁部(66)同士がろう付けされることによっ
て互いに接合されるように形成されている。
【0045】また、各伝熱プレート(P) には、その四隅
部に開口(61)〜(64)が設けられている。伝熱プレート
(P) の左下部には第1開口(61)が、右上部には第2開口
(62)が、右下部には第3開口(63)が、左上部には第4開
口(64)がそれぞれ設けられている。
【0046】伝熱プレート(P) の接合に際して、所定の
開口(61)〜(64)の周囲には、水と冷媒との混合を防止す
るシール部材(71)が挟まれる。具体的には、冷媒通路(A
1)を形成する面には、第3開口(63)及び第2開口(62)の
周囲にシール部材(71)が挟まれている。一方、水通路(B
1)を形成する面には、第1開口(61)及び第4開口(64)の
周囲にシール部材(71)が挟まれている。つまり、伝熱プ
レート(P) の間には、水通路(B1)に冷媒が流入せず、か
つ冷媒通路(A1)に水が流入しないように、所定の開口(6
1)〜(64)の周囲を覆うシール部材(71)が設けられてい
る。その結果、第1開口(61)は冷媒通路(A1)への冷媒流
入路(61a) を構成し、第4開口(64)は冷媒流出路(64a)
を構成する。一方、第3開口(63)は水通路(B1)への水流
入路を構成し、第2開口(62)は水流出路を構成する。ま
た、伝熱プレート(P) を積層することにより、冷媒導入
配管(75)に通じる冷媒分流通路(91)が第1開口(61)とシ
ール部材(71)とにより区画形成され、冷媒導出配管(78)
に通じる冷媒合流通路(94)が第4開口(64)とシール部材
(71)とにより区画形成される。また、水導入配管(7
7)に通じる水分流通路(93)が第3開口(63)とシー
ル部材(71)とにより区画形成され、水導出配管(76)に通
じる水合流通路(92)が第2開口(62)とシール部材(71)と
により区画形成される。
【0047】上記のような構成により、各伝熱プレート
(P) の間には、複数の冷媒通路(A1,A1,…)と水通路(B1,
B1,…)とが交互に形成されている。つまり、図3に示す
実線矢印のように、冷媒は冷媒導入配管(75)から冷媒分
流通路(91)に導入され、各第1開口(61,61,…)を経て冷
媒通路(A1,A1,…)に流入する。冷媒通路(A1,A1,…)を通
過した冷媒は、各第4開口(64,64,…)を通じて冷媒合流
通路(94)に流出し、冷媒導出配管(78)から導出されるよ
うになっている。同様に、水は、図3の破線矢印のよう
に、水導入配管(77)から水分流通路(93)に導入され、各
第3開口(63,63,…)から水通路(B1,B1,…)に流入する。
その後、各第2開口(62,62,…)を経て水合流通路(92)に
流出し、水導出配管(76)から導出されるようになってい
る。このように、複数の冷媒通路(A1,A1,…)及び複数の
水通路(B1,B1,…)によって冷媒流路(A) 及び水流路(B)
が構成され、伝熱プレート(P) を介して、冷媒と水とが
熱交換を行うようになっている。
【0048】次に、本発明の特徴となる伝熱プレート
(P) の構成について説明する。上述したように、伝熱プ
レート(P) は、第1プレート(P1)と第2プレート(P2)と
から構成されている。まず、第1プレート(P1)について
説明する。
【0049】図4に示すように、第1プレート(P1)の中
央部には、波板状の溝面(65)が成形されている。具体的
には、開口(61)〜(64)の周囲及び後述するガス通路(GP)
以外の部分は、溝面(65)に成形されている。この波形状
は、波を形成する山部(図4における太線部分)と谷部
(図4における細線部分)とが交互に形成された形状と
なっている。波形状は、山部と谷部の延長方向が図4の
右方向に向かうにしたがって上側に傾斜するように配設
された上方傾斜部(53a) と、下側に傾斜するように配設
された下方傾斜部(53b) とが交互に形成されたいわゆる
ヘリンボーン形状となっている。その結果、溝面(65)
は、冷媒及び水の流れの乱れを大きくし、それらの熱交
換を促進する伝熱促進溝を構成している。また、この溝
面(65)は、本発明でいうところの液通路(LP)を構成して
いる。
【0050】溝面(65)に対する第1開口(61)側の側方、
つまり図4に示す左側には、溝面(65)と並列に設けられ
た平滑面(40)が形成されている。すなわち、溝面(65)の
左側には、第1開口(61)と第4開口(64)とを連続する平
坦な通路が設けられている。この平滑面(40)は、第1プ
レート(P1)の長手方向に直線状に延びている。そして、
この平滑面(40)が、本発明でいうところのガス通路(GP)
を構成している。
【0051】また、第1開口(61)の上方には、第1開口
(61)から気液二相状態で流入してきた冷媒のうちのガス
冷媒のみを平滑面(40)に導入する導入手段(I) が設けら
れている。導入手段(I) は、第1開口(61)の上方近傍に
形成された凸部(41)によって構成されている。この凸部
(41)は、第1開口(61)から流入した気泡状のガス冷媒を
平滑面(40)にスムーズに導くように、第1開口(61)から
平滑面(40)に向かう方向に傾斜して形成されている。つ
まり、第1開口(61)から上方に向かって流れてきたガス
冷媒は凸部(41)に受け止められ、そのまま凸部(41)の長
手方向に沿って左上方向に流れることにより、平滑面(4
0)の入口部(40a) に導かれるようになっている。
【0052】一方、図5に示すように、第2プレート(P
2)も第1プレート(P1)と同様に、四隅部に開口(61)〜(6
4)が形成されているとともに、中央部にはヘリンボーン
形状からなる溝面(65)が形成されている。また、左端部
には、ガス通路(GP)を構成する平滑面(40)が形成されて
いる。この第2プレート(P2)では、ヘリンボーン形状の
山部及び谷部の延長方向が、第1プレート(P1)と異なっ
ている。すなわち、上述した第1プレート(P1)では、図
4に示すように、左端から上方傾斜部(53a) 、下方傾斜
部(53b) の順でヘリンボーン形状が構成されているのに
対し、第2プレート(P2)では、図5に示すように、左端
から下方傾斜部(54b) 、上方傾斜部(54a) の順でヘリン
ボーン形状が構成されている。
【0053】−運転動作− 次に、空気調和装置(10)の運転動作(冷蓄熱運転動作)
について説明する。
【0054】冷蓄熱運転では、図1に示すように、四路
切換弁(22)が実線側に切り換えられ、蓄熱電動膨張弁(E
V-3)が所定開度に調整される一方、他の電動膨張弁(EV-
1,EV-2) は閉鎖される。また、第1及び第2電磁弁(SV-
1,SV-2) は開口し、第3電磁弁((SV-3)は閉鎖してい
る。
【0055】この状態において、冷媒循環回路(20)で
は、圧縮機(21)から吐出された冷媒は、図1に実線矢印
で示すように、室外熱交換器(23)で外気と熱交換して凝
縮する。その後、この冷媒は、蓄熱電動膨張弁(EV-3)で
減圧した後、プレート式熱交換器(50)で水と熱交換して
蒸発し、この水を過冷却状態にまで冷却する。その後、
上記冷媒はアキュムレータ(25)を経て圧縮機(21)に吸入
される。
【0056】また、本運転にあっては、冷媒の一部が、
蓄熱電動膨張弁(EV-3)の下流側から種氷回路(2b)に分流
し、キャピラリチューブ(CP)により減圧された後、種氷
生成器(13)で蒸発して、アキュムレータ(25)を経て圧縮
機(21)に吸入される。この種氷生成器(13)において、冷
媒は、水配管(35)を流れる水と熱交換し、種氷を水配管
(35)の内壁面に生成する。
【0057】一方、水循環回路(30)では、ポンプ(32)を
駆動することにより、水を循環させる。図2に示すよう
に、蓄熱槽(31)から流出した水は、ポンプ(32)を経て、
予熱器(11)で加熱された後、混合器(33)で攪拌される。
その後、この水はプレート式熱交換器(50)で冷媒と熱交
換して冷却され、所定の過冷却状態になってプレート式
熱交換器(50)から流出する。そして、プレート式熱交換
器(50)から流出した過冷却状態の水は、種氷生成器(13)
において更に冷却され、種氷を水配管(35)の内壁面に生
成する。その後、この種氷の周囲で氷核が生成され、こ
の氷核を含んだ過冷却水は過冷却解消器(34)に供給され
る。そして、過冷却解消器(34)において、氷核と過冷却
水とが攪拌され、蓄熱用のスラリー状の氷が生成されて
蓄熱槽(31)に回収貯留される。
【0058】−プレート式熱交換器(50)内の冷媒及び水
の流れ− 次に、プレート式熱交換器(50)内の冷媒及び水の流れに
ついて説明する。
【0059】プレート式熱交換器(50)に流入する冷媒
は、気液二相状態の低温冷媒である。この気液二相冷媒
は、図3に実線矢印で示すように、冷媒導入配管(75)を
経て、冷媒分流通路(91)に導入される。そして、この冷
媒分流通路(91)から各第1開口(61,61,…)を通じて各冷
媒通路(A1,A1,…)に流入する。
【0060】図6に示すように、第1開口(61)を通過し
た気液二相冷媒は、冷媒通路(A1)を上向きに流れる。こ
のとき、破線矢印で示すガス冷媒(RG)は気泡となり、凸
部(41)に接触する。そして、凸部(41)の側面に沿って流
れ、そのまま平滑面(40)の入口部(40a) に達する。な
お、この際、ガス冷媒(RG)のみならず、実線矢印で示す
液冷媒(RL)の一部も凸部(41)によってせき止められる
が、液冷媒(RL)は凸部(41)を回り込んで上方に流れるた
め、結果的に、ガス冷媒(RG)のみが平滑面(40)に導入さ
れることになる。従って、気液二相冷媒は、この導入手
段(I) によって、流通しながら気液分離されている。
【0061】ガス冷媒(RG)はそのまま平滑面(40)を流れ
る。一方、液冷媒(RL)は、溝面(65)を流れて水通路(B1)
内の水と熱交換を行い、蒸発する。そして、水通路(B1)
内の水を過冷却状態にまで冷却する。その後、平滑面(4
0)を流れたガス冷媒と、溝面(65)を流れて蒸発した冷媒
とが合流し、第4開口(64)を通じて冷媒通路(A1)から流
出する。
【0062】各冷媒通路(A1,A1,…)を流出したガス冷媒
は、冷媒合流通路(94)で合流した後、冷媒導出配管(78)
を通じてプレート式熱交換器(50)から導出される。な
お、図6においては、伝熱プレート(P) の波形状の図示
は省略している。
【0063】一方、水は、図3に破線矢印で示すよう
に、水導入配管(77)を経て水分流通路(93)に導入され、
各第3開口(63,63,…)より水通路(B1,B1,…)に流入す
る。そして、水通路(B1,B1,…)を流通した後、各第4開
口(64,64,…)を経て、水合流通路(92)で合流する。その
後、水導出配管(76)から導出される。このとき、水は、
冷媒通路(A1)を流れる冷媒によって冷却され、過冷却状
態となってプレート式熱交換器(50)から導出される。つ
まり、過冷却水が生成される。
【0064】以上のようにして、プレート式熱交換器(5
0)を過冷却熱交換器として利用した冷蓄熱運転が行われ
る。
【0065】なお、本空気調和装置(10)では、上記の冷
蓄熱運転の他に、四路切換弁(22)や各電磁弁(SV-1,SV-
2,SV-3)等を切り換えることによって、蓄熱槽(31)内に
貯留された氷の冷熱を利用した室内冷房運転が可能にな
っている。また、冷媒循環回路(20)のみを利用して室内
の空調を行う通常冷房運転や通常暖房運転も可能であ
る。
【0066】−プレート式熱交換器(50)の効果− 実施形態1に係るプレート式熱交換器(50)によれば、導
入手段(I) が気液二相冷媒を気液分離して、ガス冷媒(R
G)をガス通路(GP)に導入する。そして、ガス冷媒(RG)は
専らガス通路(GP)を流れる。そのため、液通路(LP)とな
る溝面(65)には専ら液冷媒(RL)が流れるので、溝面(65)
を流れる冷媒は、水通路(B1)内の水を均一に冷却する。
言い換えると、溝面(65)を流れる冷媒は、ガス冷媒(RG)
と液冷媒(RL)とが不均一に混在した流れとはならないの
で、水通路(B1)内の水を不均一に冷却する事態は回避さ
れる。
【0067】従って、図7に示すように、水通路(B1)内
の水の温度分布は、流れ方向に向かって温度が徐々に低
下する一様な分布となり、流れ方向と直交する方向の温
度分布は均一となる。そのため、水の過冷却状態は安定
し、より低温まで過冷却状態を維持することが可能とな
る。その結果、より低温の過冷却水を生成することが可
能となり、同一の熱交換量を得るために必要な熱交換器
の大きさを低減することができるため、プレート式熱交
換器(50)を小型化することが可能となる。なお、図7に
おいて、伝熱プレート(P) の表面形状の図示は省略して
いる。
【0068】また、良好な熱交換を阻害する一因となる
ガス冷媒(RG)を、溝面(65)とは分離されたガス通路(GP)
を通じてバイパスさせるので、熱交換効率が向上する。
【0069】導入手段(I) は、伝熱プレート(P) に設け
られた凸部(41)で構成しているので、導入手段(I) を簡
易かつ安価に作製することができる。この凸部(41)は第
1開口(61)からガス通路(GP)の入口部(40a) に向かう方
向に傾斜しているので、ガス冷媒(RG)はこの傾斜に沿っ
て流れる。その結果、ガス冷媒(RG)は確実にガス通路(G
P)に導かれる。従って、第1開口(61)から流入した気液
二相冷媒を確実に気液分離し、ガス冷媒(RG)のみをガス
通路(GP)に導入することができる。
【0070】また、ガス通路(GP)は、伝熱プレート(P)
の側部に設けられた長手方向に延びる平滑面(40)によっ
て構成されているので、簡易かつ安価に形成することが
できる。この平滑面(40)は、気泡の流れの障害となるも
のがないので、ガス冷媒(RG)をスムーズに流すことがで
きる。
【0071】
【発明の実施の形態2】実施形態2に係るプレート式熱
交換器(50a) は、各冷媒通路(A1,A1,…)ごとにガス通路
(GP)を設けるのではなく、複数の冷媒通路(A1,A1,…)の
うちの一部(A1') を冷媒流路(A) 全体のガス通路(GP)と
したものである。
【0072】−プレート式熱交換器(50a) の構成− 図8に示すように、本プレート式熱交換器(50a) では、
最も冷媒導入配管(75)側に位置する冷媒通路(A1') をガ
ス通路(GP)としている。具体的には、最も冷媒導入配管
(75)側に位置する伝熱プレート(68)の第1開口(61)を、
下半分が開口した半円状に形成している。つまり、第1
開口(61)の上半分がじゃま板(67)によって閉塞された形
状に構成している。その結果、このじゃま板(67)は、気
液二相冷媒のガス冷媒(RG)を冷媒通路(A1') に導く導入
手段(I) を構成している。
【0073】各伝熱プレート(P) は、実施形態1の伝熱
プレート(P) において、凸部(41)及び平滑面(40)をなく
し、平滑面(40)があった箇所にもヘリンボーン形状の波
形状を施したものである。つまり、四隅部に開口(61)〜
(64)を有し、その他の部分にヘリンボーン形状の溝面(6
5)を備えた伝熱プレート(P) である。
【0074】その他の構成は、実施形態1と同様なの
で、その説明は省略する。なお、図8では、理解を容易
にするため、伝熱プレート(P) の波形状は省略し、伝熱
プレート(P) を平板状に図示している。また、伝熱プレ
ート(P) の積層枚数も、実際よりは少なく図示してい
る。
【0075】−プレート式熱交換器(50a) 内の冷媒及び
水の流れ− 図8に示すように、冷媒導入配管(75)からプレート式熱
交換器(50a) に導入された気液二相冷媒は、上部にガス
冷媒(RG)が位置し、下部に液冷媒(RL)が位置する流れに
なっている。そして、液冷媒(RL)は、伝熱プレート(68)
のじゃま板(67)に遮られることなくそのまま伝熱プレー
ト(68)の第1開口(61)を通過する一方、ガス冷媒(RG)は
じゃま板(67)によってせき止められ、流れ方向を変えて
ガス通路(GP)を上方に向かって流れていく。その結果、
冷媒導入配管(75)から流入した気液二相冷媒は、流通し
ながらじゃま板(67)によって気液分離され、ガス冷媒(R
G)がガス通路(GP)としての冷媒通路(A1') に導かれる。
【0076】従って、ガス冷媒(RG)は専ら冷媒通路(A
1') を流れる一方、液冷媒(RL)は冷媒通路(A1') 以外の
各冷媒通路(A1,A1,…)を流通する。
【0077】一方、水流路(B) を流れる水は、実施形態
1と同様である。すなわち、水導入配管(77)を経て各第
3開口(63,63,…)より水通路(B1,B1,…)に流入し、水通
路(B1,B1,…)を流通した後、各第4開口(64,64,…)を経
て、水導出配管(76)から導出される。
【0078】その結果、各冷媒通路(A1,A1,…)を流れる
液冷媒(RL)と、水通路(B1,B1,…)を流れる水とが熱交換
を行い、液冷媒(RL)が蒸発することにより、水は過冷却
状態まで冷却される。蒸発して気化した冷媒は、冷媒通
路(A1') を流れたガス冷媒と合流した後、冷媒導出配管
(78)を通じてプレート式熱交換器(50a) から導出され
る。
【0079】−プレート式熱交換器(50a) の効果− このように、実施形態2のプレート式熱交換器(50a) に
よれば、最も冷媒導入配管(75)側に位置する冷媒通路(A
1') をガス通路(GP)として用い、その他の冷媒通路(A1,
A1,…)には、専ら液冷媒(RL)が流れるようにしている。
従って、冷媒通路(A1') 以外の冷媒通路(A1,A1,…)に
は、冷媒の流れは液単相の均一した流れとなるので、隣
接する水通路(B1,B1,…)内の水を均一に冷却することが
できる。そのため、水通路(B1,B1,…)内の水の温度分布
は、流れ方向に向かって温度が徐々に低下する一様な分
布となり、水の過冷却状態は安定する。従って、より低
温の過冷却水を生成することが可能となり、同一の熱交
換量を得るために必要な熱交換器の大きさを低減するこ
とができる。その結果、プレート式熱交換器(50a) を小
型化することが可能となる。
【0080】また、良好な熱交換を阻害する一因となる
ガス冷媒(RG)を、液冷媒(RL)が流れる冷媒通路(A1,A1,
…)とは分離された冷媒通路(A1') を通じてバイパスさ
せるので、熱交換効率が向上する。
【0081】導入手段(I) は、伝熱プレート(68)の第1
開口(61)部分に設けられたじゃま板(67)によって構成さ
れているので、導入手段(I) を簡易かつ安価に形成する
ことができる。
【0082】また、伝熱プレート(P) 間に形成された冷
媒通路(A1,A1,…)の一部(A1') をそのままガス通路(GP)
として利用しているので、ガス通路(GP)を簡易かつ安価
に作製することができる。
【0083】−変形例− なお、ガス通路(GP)は、上記のような単一の冷媒通路(A
1') には限定されない。すなわち、二つ以上の冷媒通路
(A1,A1,…)をガス通路(GP)として利用する構成であって
もよい。
【0084】
【発明の実施の形態3】実施形態1及び2のプレート式
熱交換器(50,50a)が気液二相状態の冷媒を気液分離する
ことにより水の温度分布を均一化させていたのに対し、
実施形態3のプレート式熱交換器(50b) は、ガス冷媒を
液冷媒に均等に分散させて混合させることにより、水の
温度分布を均一化させたものである。
【0085】−プレート式熱交換器(50b) の構成− 図9に示すように、本プレート式熱交換器(50b) の伝熱
プレート(P) には、ガス冷媒を分散させる分散手段(D)
が設けられている。分散手段(D) は、伝熱プレート(P)
の幅方向、つまり水平方向に延びる複数の凸部(81)〜(8
6)から構成されている。具体的には、分散手段(D) は、
第1〜第6の線状の凸部(81)〜(86)から成り、冷媒流入
路(61a) の真上に第1凸部(81)が配置され、第1凸部(8
1)の左上に第2凸部(82)が配置されている。また、第1
凸部(81)の右上には、第3凸部(83)〜第6凸部(86)が右
上の方向に順に階段状に配設されている。
【0086】伝熱プレート(P) の四隅部には、実施形態
1と同様に、第1開口(61)〜第4開口(64)が設けられて
いる。また、これらの開口(61)〜(64)の周囲以外の部分
には、ヘリンボーン形状から成る溝面(65)が設けられて
いる。
【0087】上記の伝熱プレート(P) の形状以外は、実
施形態1のプレート式熱交換器(50)と同様なので、その
他の部分の説明は省略する。
【0088】−プレート式熱交換器(50b) 内の冷媒及び
水の流れ− 第1開口(61)から冷媒通路(A1)に流入した気液二相冷媒
は、上方に向かって流れる。その際、ガス冷媒(RG)は気
泡となって、主に第1凸部(81)に接触する。第1凸部(8
1)に接触したガス冷媒(RG)は、そこから左右に分散し、
一部は第2凸部(82)に接触し、一部は第3凸部(83)に接
触する。また、他の一部は第1凸部(81)と、隣接する伝
熱プレート(P) の第1凸部(図示せず)との間の隙間か
ら、溝面(65)に流入する。第3凸部(83)に接触したガス
冷媒は、一部は第4凸部(84)に向かって流れる一方、他
の一部は隣接する伝熱プレート(P) の第3凸部(図示せ
ず)との間の隙間から溝面(65)に向かって流れる。そし
て、第4凸部(64)〜第6凸部(86)においても、ガス冷媒
(RG)は同様にして溝面(65)に向かって流れていく。この
ようにして、結果的に、ガス冷媒(RG)は伝熱プレート
(P) の幅方向の全体に一様に分散してから溝面(65)を流
れることになる。
【0089】水は、実施形態1と同様に、水導入配管(7
7)を経て各第3開口(63,63,…)より水流路(B,B,…)に流
入し、水流路(B,B,…)を流通した後、各第4開口(64,6
4,…)を経て、水導出配管(76)から導出される。
【0090】そして、ガス冷媒(RG)と液冷媒(RL)とが均
一に混合した冷媒は、溝面(65)において、水通路(B1,B
1,…)内の水と熱交換を行って蒸発し、この水を過冷却
状態にまで冷却する。蒸発した冷媒は、第4開口(64)を
通じて冷媒通路(A1,A1,…)から流出した後、冷媒導出配
管(78)を通じてプレート式熱交換器(50b) から導出され
る。
【0091】−プレート式熱交換器(50b) の効果− 本実施形態に係るプレート式熱交換器(50b) によれば、
分散手段(D) がガス冷媒(RG)を冷媒通路(A1)の全体に万
遍なく分散させるので、第1開口(61)から流入した気液
二相冷媒は、ガス冷媒(RG)と液冷媒(RL)とが均一に混合
した状態になって冷媒通路(A1)を流通する。そのため、
水通路(B1)内の水を均一に冷却することができる。その
結果、より低温になるまで水の過冷却状態を維持するこ
とが可能となり、同一の熱交換量を得るために必要な熱
交換器の大きさを低減することができる。従って、プレ
ート式熱交換器(50b) を小型化することができる。
【0092】また、伝熱プレート(P) の全体にわたって
良好な熱交換が行われるので、熱交換効率が向上する。
【0093】分散手段(D) は、伝熱プレート(P) に設け
た複数の凸部(81)〜(86)から形成されているので、簡易
かつ安価に作製することができる。
【0094】−変形例− 分散手段(D) を構成する凸部の個数は6つに限定される
ものではなく、個々の伝熱プレート(P) の種類に応じ
て、適当な数に設定することができる。また、凸部の形
状も、ガス冷媒(RG)を適当に分散することができるもの
であればよく、上記のような直線状の形状に限定される
ものではない。
【0095】
【発明の実施の形態4】実施形態4のプレート式熱交換
器(50c) は、実施形態3と同様に分散手段(D)を形成し
た熱交換器において、冷媒流入路(61a) を伝熱プレート
(P) の幅方向の中心位置に設けたものである。
【0096】−プレート式熱交換器(50c) の構成− 本プレート式熱交換器(50c) も、溝面(65)のヘリンボー
ン形状が異なる2種類の伝熱プレート(P) を、交互に積
層することにより構成されている。ここでは、そのうち
の1種類の伝熱プレート(P) の構成について説明し、他
方の種類の伝熱プレート(P) の説明は省略する。
【0097】図10に示すように、本実施形態に係る伝
熱プレート(P) は、長手方向の両端に水流入路となる第
3開口(63)と水流出路となる第2開口(62)とが設けられ
ているが、それらはいずれも伝熱プレート(P) の幅方向
の中心位置に設けられている。冷媒流入路(61a) を構成
する第1開口(61)は、第3開口(63)の上方に設けられて
いる。この第1開口(61)は、第3開口(63)及び第2開口
(62)と同様、伝熱プレート(P) の幅方向の中心部に位置
している。冷媒流出路(64a) を構成する第4開口(64)
は、第2開口(62)の下方であって、伝熱プレート(P) の
右端部に設けられている。つまり、第4開口(64)は、第
2開口(62)の右下に形成されている。
【0098】第1開口(61)と第4開口(64)との間には、
ヘリンボーン形状から成る伝熱促進溝(65)が形成されて
いる。一方、第1開口(61)の上方には、複数の凸部(10
1) 〜(107) から成る分散手段(D) が設けられている。
分散手段(D) の下方には、冷媒流入路(61a) から流入し
た冷媒を分散手段(D) に導くための整流部(69)が設けら
れている。
【0099】ここで、分散手段(D) の近傍の伝熱プレー
ト(P) の構成を、図11を参照しながら説明する。分散
手段(D) は、第1〜第7の凸部(101) 〜(107) で構成さ
れている。各凸部(101) 〜(107) は、直線状の凸部であ
り、その断面形状は図12に示すように、頂面が平面状
の山形形状に構成されている。
【0100】第1凸部(101) は、第1開口(61)の真上に
位置している。第2〜第4凸部(102) 〜(104) は、第1
凸部(101) の左上の方向に向かって順に階段状に配列さ
れている。第5〜第7凸部(105) 〜(107) は、第1凸部
(101) の右上の方向に向かって順に階段状に配列されて
いる。
【0101】第1開口(61)の左右の側方には、伝熱プレ
ート(P) の長手方向に延びる複数の直線状の凸部(98,9
8,…)が、互いに平行に配設されている。図13に示す
ように、凸部(98,98,…)の断面形状は、分散手段(D) を
構成する凸部(101) 〜(107) と同様の山形形状に構成さ
れている。そして、これらの凸部(98,98,…)は、整流部
(69)を形成している。この整流部(69)は、冷媒流入路(6
1a) から流入して冷媒流入路(61a) の周りに広がった気
液二相冷媒を、分散手段(D) に向かって流すことによ
り、ガス冷媒(RG)を確実に分散手段(D) に接触させて分
散させる役目を行う。また、分散手段(D) の上方近傍に
も、これらの整流部(69)と同様の整流部(69a) が設けら
れている。
【0102】−プレート式熱交換器(50c) 内の冷媒及び
水の流れ− 第1開口(61)から冷媒通路(A1)に流入した気液二相冷媒
は、上方に向かって流れる。気液二相冷媒のうちのガス
冷媒(RG)は、気泡となって分散手段(D) に接触する。こ
のとき、第1開口(61)の周囲の冷媒は、整流部(69)によ
って鉛直上向きに流れる。そのため、ガス冷媒(RG)は万
遍なく分散手段(D) に接触する。その後、実施形態3に
おいて説明したように、ガス冷媒(RG)は冷媒通路(A1)の
全体に均一に分散する。その結果、冷媒通路(A1)を流れ
る冷媒は、ガス冷媒(RG)と液冷媒(RL)とが均一に混ざり
合った流れとなる。
【0103】一方、水は、第3開口(63)から水通路(B1)
に流入し、整流部(69)を経た後、溝面(65)において冷媒
通路(A1)内の冷媒と熱交換を行う。溝面(65)を通過した
水は、第4開口(64)を通じて水通路(B1)から流出する。
【0104】そして、ガス冷媒(RG)と液冷媒(RL)とが均
一に混合した冷媒は、溝面(65)において、水通路(B1)内
の水と熱交換を行って蒸発し、この水を過冷却状態にま
で冷却する。蒸発した冷媒は、第4開口(64)を通じて冷
媒通路(A1)から流出した後、冷媒導出配管(78)を通じて
プレート式熱交換器(50c) から導出される。
【0105】−プレート式熱交換器(50c) の効果− 本実施形態に係るプレート式熱交換器(50c) において
も、実施形態3と同様、分散手段(D) がガス冷媒(RG)を
冷媒通路(A1)の全体に万遍なく分散させるので、気液二
相冷媒は、ガス冷媒(RG)と液冷媒(RL)とが均一に混合し
た状態となって冷媒通路(A1)を流通する。その結果、水
の過冷却度を高めることが可能となり、プレート式熱交
換器(50c) を小型化することができる。また、熱交換効
率を向上させることができる。実施形態3と同様、分散
手段(D) を簡易かつ安価に構成することができる。
【0106】さらに、本プレート式熱交換器(50c) によ
れば、冷媒流入路(61a) となる第1開口(61)を伝熱プレ
ート(P) の幅方向の中心位置に設けているので、第1開
口(61)から流入した冷媒は、左右に均等に流れる。従っ
て、ガス冷媒(RG)は一様に分散されやすく、ガス冷媒(R
G)と液冷媒(RL)とは、より均一に混じり合って流れる。
そのため、水通路(B1)の水をより均一に冷却することが
可能となり、その過冷却度を一層高めることができる。
【0107】−変形例− 本実施形態においても、分散手段(D) を構成する凸部の
個数は7個に限定されるものではなく、伝熱プレート
(P) の種類の応じて、適当な数にすることができる。ま
た、凸部の形状も、上記のような形状に限定されるもの
ではない。
【0108】−その他の実施形態− なお、上記の実施形態は、本発明に係るプレート式熱交
換器を蓄熱式空気調和装置の過冷却水生成用の熱交換器
として用い、熱媒体に水を使用した実施形態であった。
しかし、本発明に係るプレート式熱交換器は、上記のよ
うな実施形態に限定されるものではなく、熱媒体とし
て、ブライン等の他の流体を用いたものであってもよ
い。その場合、熱媒体の温度分布が均一化されることに
より、熱交換の効率が向上する効果を得ることができ
る。
【0109】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、以下の
ような効果が発揮される。
【0110】請求項1に記載の発明によれば、プレート
式熱交換器に流入した気液二相冷媒は導入手段によって
気液分離され、ガス冷媒はガス通路を、液冷媒は液通路
を流れる。そのため、液通路を流れる液単相の均一した
流れの冷媒によって熱媒体を冷却することができるの
で、熱媒体を均一な温度分布を有する状態にすることが
できる。その結果、例えば、熱媒体として蓄熱媒体を用
いた場合には、蓄熱媒体の過冷却状態を安定化すること
ができ、その過冷却度を高めることが可能となる。従っ
て、蓄熱の効率を向上することができ、また、プレート
式熱交換器を小型化・高効率化することが可能となる。
【0111】請求項2に記載の発明によれば、ガス通路
は平滑面によって形成されているので、ガス冷媒をスム
ーズに流すことができる。一方、液通路は伝熱プレート
に成形した溝面によって形成されているので、液冷媒と
熱媒体との熱交換を促進することができる。また、ガス
通路及び液通路を簡易かつ安価に作製することができ
る。伝熱プレートに形成された凸部によって導入手段を
構成しているので、導入手段を簡易かつ安価に作製する
ことができる。この凸部は、冷媒流入路からガス通路の
方向に傾斜しているので、凸部に沿ってガス冷媒をガス
通路に円滑に導くことができる。
【0112】請求項3に記載の発明によれば、冷媒通路
の一部をガス通路とし、その他の冷媒通路を液通路とす
ることにより、簡易にガス通路及び液通路を構成するこ
とができる。導入手段は、伝熱プレートの冷媒流入路部
分に設けたじゃま板により構成されているので、導入手
段を簡易に構成することができる。
【0113】請求項4に記載の発明によれば、分散手段
によってガス冷媒を液冷媒に均等に混合させるので、冷
媒通路を流れる冷媒の偏流を防止することができる。従
って、熱媒体通路を流れる熱媒体を均一に冷却すること
ができ、その過冷却度を高めることが可能となる。その
結果、蓄熱の効率を向上することができ、また、プレー
ト式熱交換器を小型化・高効率化することが可能とな
る。
【0114】請求項5に記載の発明によれば、複数の凸
部によって分散手段を構成しているので、分散手段を簡
易かつ安価に作製することができる。複数の凸部は冷媒
流入路の上方に階段状に配列されているので、ガス冷媒
を冷媒通路の全体に均一に分散させることができる。
【0115】請求項6に記載の発明によれば、具体的な
構成により、分散手段を構成する凸部を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】空気調和装置の冷媒循環回路図である。
【図2】空気調和装置の水循環回路図である。
【図3】プレート式熱交換器の分解斜視図である。
【図4】第1プレートの正面図である。
【図5】第2プレートの正面図である。
【図6】冷媒通路内の冷媒の流動図である。
【図7】水通路内の水の等温線図である。
【図8】プレート式熱交換器の縦断面図である。
【図9】伝熱プレートの正面図である。
【図10】伝熱プレートの正面図である。
【図11】伝熱プレートの拡大図である。
【図12】凸部の断面図である。
【図13】凸部の断面図である。
【図14】従来のプレート式熱交換器内の冷媒の流動図
である。
【図15】従来のプレート式熱交換器内の水の等温線図
である。
【符号の説明】
(40) 平坦部 (41) 凸部 (50) プレート式熱交換器 (65) 溝面 (75) 冷媒導入配管 (78) 冷媒導出配管 (GP) ガス通路 (LP) 液通路 (RG) ガス冷媒 (RL) 液冷媒 (P) 伝熱プレート

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の伝熱プレート(P) を積層し、該伝
    熱プレート(P) 間に、互いに平行な複数の熱媒体通路(B
    1,B1,…)と、互いに平行な複数の冷媒通路(A1,A1,…)と
    を交互に形成し、該熱媒体通路(B1,B1,…)を流れる熱媒
    体と該冷媒通路(A1,A1,…)を流れる冷媒との間で熱交換
    を行わせるプレート式熱交換器において、 上記複数の冷媒通路(A1,A1,…)から成る冷媒流路(A)
    は、 該冷媒流路(A) に流入した気液二相冷媒のうちのガス冷
    媒(RG)を流通させるガス通路(GP)と、 上記気液二相冷媒のうちの液冷媒(RL)を流通させる液通
    路(LP)と、 上記気液二相冷媒のうちのガス冷媒(RG)と液冷媒(RL)と
    を分離して、該ガス冷媒(RG)を上記ガス通路(GP)に導く
    導入手段(I) とを備えていることを特徴とするプレート
    式熱交換器。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のプレート式熱交換器に
    おいて、 垂直方向に立設されて水平方向に積層された伝熱プレー
    ト(P) の四隅部には開口(61)〜(64)が設けられ、下部の
    開口(61,63) のうちのいずれか一方が冷媒通路(A1)の冷
    媒流入路(61a) を構成し、上部の開口(62,64) のうちの
    いずれか一方が冷媒通路(A1)の冷媒流出路(64a) を構成
    し、 上記伝熱プレート(P) には、上記冷媒流入路(61a) と上
    記冷媒流出路(64a) との間に、垂直方向に延びる互いに
    並列な波形の溝面(65)と平滑面(40)とが設けられ、 液通路(LP)は、上記溝面(65)から成り、 ガス通路(GP)は、上記平滑面(40)から成り、 導入手段(I) は、上記伝熱プレート(P) の冷媒流入路(6
    1a) の上方近傍に設けられ、該冷媒流入路(61a) から上
    記平滑面(40)に向かう方向に延びる凸部(41)によって構
    成されていることを特徴とするプレート式熱交換器。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のプレート式熱交換器に
    おいて、 垂直方向に立設されて水平方向に積層された伝熱プレー
    ト(P) の四隅部には開口(61)〜(64)が設けられ、下部の
    開口(61,63) のうちのいずれか一方が冷媒通路(A1)の冷
    媒流入路(61a) を構成し、上部の開口(62,64) のうちの
    いずれか一方が冷媒通路(A1)の冷媒流出路(64a) を構成
    し、 伝熱プレート(P) 群の積層方向の両側にはフレーム(51,
    52) が固着され、少なくとも一方のフレーム(51)には、
    冷媒流入路(61a) に通じる冷媒導入配管(75)が設けら
    れ、 ガス通路(GP)は、複数の冷媒通路(A1,A1,…)のうちの上
    記冷媒導入配管(75)側に位置する一部の冷媒通路(A1')
    から成り、 液通路(LP)は、上記複数の冷媒通路(A1,A1,…)のうちの
    上記ガス通路(GP)以外の冷媒通路(A1,A1,…)から成り、 導入手段(I) は、上記ガス通路(GP)を区画形成する伝熱
    プレート(68)の冷媒流入路(61a) の上部に設けられたじ
    ゃま板(67)により構成されていることを特徴とするプレ
    ート式熱交換器。
  4. 【請求項4】 複数の伝熱プレート(P) を積層し、該伝
    熱プレート(P) 間に互いに平行な複数の熱媒体通路(B1,
    B1,…)と、互いに平行な複数の冷媒通路(A1,A1,…)とを
    交互に形成し、該熱媒体通路(B1,B1,…)を流れる熱媒体
    と該冷媒通路(A1,A1,…)を流れる冷媒との間で熱交換を
    行わせるプレート式熱交換器において、 上記各冷媒通路(A1)は、該冷媒通路(A1)に流入した気液
    二相冷媒のうちのガス冷媒(RG)を液冷媒(RL)に対して均
    一に分散させる分散手段(D) を備えていることを特徴と
    するプレート式熱交換器。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載のプレート式熱交換器に
    おいて、 垂直方向に立設されて水平方向に積層された伝熱プレー
    ト(P) の四隅部には開口(61)〜(64)が設けられ、下部の
    開口(61,63) のうちのいずれか一方が冷媒通路(A1)の冷
    媒流入路(61a) を構成し、上部の開口(62,64) のうちの
    いずれか一方が冷媒通路(A1)の冷媒流出路(64a) を構成
    し、 分散手段(D) は、伝熱プレート(P) の冷媒流入路(61a)
    の上方に該冷媒流入路(61a) から斜め上向きに階段状に
    配列された複数の凸部(81〜86,101〜107) から構成され
    ていることを特徴とするプレート式熱交換器。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載のプレート式熱交換器に
    おいて、 分散手段(D) を構成する各凸部(81〜86,101〜107) は、
    水平方向に細長く、その断面形状が山形形状に構成され
    ていることを特徴とするプレート式熱交換器。
JP9152125A 1997-06-10 1997-06-10 プレート式熱交換器 Withdrawn JPH10339589A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7669643B2 (en) * 2002-05-29 2010-03-02 Alfa Laval Corporate Ab Plate heat exchanger device and a heat exchanger plate
KR101188226B1 (ko) 2009-10-13 2012-10-05 한라공조주식회사 판형 열교환기
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