JPH10336671A - 動きベクトル探索方法および動きベクトル探索装置ならびに動きベクトル探索プログラムを記憶した記憶媒体 - Google Patents

動きベクトル探索方法および動きベクトル探索装置ならびに動きベクトル探索プログラムを記憶した記憶媒体

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JPH10336671A
JPH10336671A JP13994897A JP13994897A JPH10336671A JP H10336671 A JPH10336671 A JP H10336671A JP 13994897 A JP13994897 A JP 13994897A JP 13994897 A JP13994897 A JP 13994897A JP H10336671 A JPH10336671 A JP H10336671A
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JP13994897A
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English (en)
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Takayasu Nitta
高庸 新田
Toshihiro Minami
俊宏 南
Takeshi Yoshitome
健 吉留
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】画像劣化を抑制し、少ない演算量で動きベクト
ルの探索手段を提供すること。 【解決手段】参照画像に対する現画像MB(マクロブロ
ック)の類似部分の探索処理によって求めたm個(m<
n)の動きベクトルを用いて、n個(n≧2)の動きベ
クトルを探索する方法であって、まず、画像メモリ30
に記憶してある参照画像および現画像を参照して、m個
(mは、m<nなる自然数)の動きベクトルを実際に探
索する(ステップS1000)。次に、残りのk個(k
=n−m)の動きベクトルの夫々を、実際に探索して求
めたn個の動きベクトルのいずれかで代用する(ステッ
プS1010)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、動画像符号化等を
行うために必要な動きベクトルを探索するための技術に
係わり、特に、少ない演算量でも画像劣化を発生させな
いような動きベクトルの探索手段を提供するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来の動きベクトル探索方法では、求め
るべき複数の動きベクトルの探索を夫々独立に行ってい
た。この探索は、時間軸上で近接する2つの動画像、例
えば、画像1、画像2において、画像2のうちで、画像
1の処理単位ブロック(マクロブロック(MB)と同
義)に最も類似した部分を特定し、特定した位置に対す
るマクロブロックのベクトルを求めることである。
【0003】具体的には、例えば、次式1によって動き
ベクトル集合Vを求め、求めた動きベクトル集合Vを用
いて、v∈Vとなるベクトルv=(x,y)を動きベク
トルとして決定することである。
【0004】
【数1】
【0005】ここで、(x,y)は1つの動きベクト
ル、総和記号(Σ)の添字i、jはマクロブロック(例
えば、縦16画素、横16画素で構成される)を構成す
る各画素を示す変数、記号minは最小値を取ることを
表す。
【0006】以下、探索元である画像1(現画像または
画像1の処理単位ブロック:現画像MB)を探索の始
点、探索先である画像2(参照画像)を探索の終点と称
する。さて、動きベクトル探索は、フィールド動きベク
トル探索とフレーム動きベクトル探索に大別される。な
お、1フレームは、フレームの奇数番目のラインからな
るトップフィールドおよびフレームの偶数番目のライン
からなるボトムフィールドからなる。
【0007】まず、フィールド動きベクトル探索では、
現画像に対して、時間軸上で過去(前方向)、または、
時間軸上で未来(後方向)の画像である参照画像に対し
て、次の探索を行う。第1に、現画像トップフィールド
マクロブロックを始点とし、参照画像トップフィールド
を終点とする探索、第2に、現画像トップフィールドマ
クロブロックを始点とし、参照画像ボトムフィールドを
終点とする探索、第3に、現画像ボトムフィールドマク
ロブロックを始点とし、参照画像トップフィールドを終
点とする探索、第4に、現画像ボトムフィールドマクロ
ブロックを始点とし、参照画像ボトムフィールドを終点
とする探索を行う。
【0008】そして、それぞれの探索において、1つず
つ動きベクトルを求める。なお、参照画像が前方向と後
方向に存在するため、合計で8回の探索を行う。このこ
とを図2の模式的説明図を参照してさらに詳しく説明す
る。なお、図2では、前方向に参照画像が存在する場合
を例にとって説明する。
【0009】現画像フレーム1は、現画像トップフィー
ルド1aと現画像ボトムフィールド1bとからなり、参
照画像フレーム2は、参照画像トップフィールド2aと
参照画像ボトムフィールド2bとからなっていて、3
a、3bは夫々、現画像トップフィールドMB、現画像
ボトムフィールドMBである。
【0010】また、符号A、B、C、Dで示す実線は夫
々、「現画像トップフィールドMB3aを始点とし参照
画像トップフィールド2aを終点とする探索」、「現画
像トップフィールドMB3aを始点とし参照画像ボトム
フィールド2bを終点とする探索」、「現画像ボトムフ
ィールドMB3bを始点とし参照画像トップフィールド
2aを終点とする探索」、「現画像ボトムフィールドM
B3bを始点とし参照画像ボトムフィールド2bを終点
とする探索」を示している。
【0011】そして、従来では、符号A、B、C、Dで
示す総ての探索を行っていた。例えば、符号A、B、
C、Dで示す探索は、以下の式2から式5を用いて、ベ
クトル集合Vtt,Vtb,Vbt,Vbbを求めて行ってい
た。
【0012】
【数2】
【0013】
【数3】
【0014】
【数4】
【0015】
【数5】
【0016】具体的には、これらのベクトル集合から、
以下のようにして、夫々1つのベクトルを選択し、符号
A、B、C、Dの夫々で示す探索によって、動きベクト
ルv tt、vtb、vbt、vbbを求めていた。
【0017】即ち、「vtt=v(v∈Vtt),vtb=v
(v∈Vtb),vbt=v(v∈Vbt),vbb=v(v∈
bb)」のようにベクトルを選択して、各探索によって
求めるべき総ての動きベクトルを求めていた。
【0018】次に、フレーム動きベクトル探索では、現
画像に対して、時間軸上で過去(前方向)、または、時
間軸上で未来(後方向)の画像である参照画像に対し
て、現画像フレームMBを始点とし参照画像フレームを
終点とする探索を1回行い、その探索から1つの動きベ
クトルを決定する。なお、参照画像が前方向と後方向に
存在するため、合計で2回の探索を行う。
【0019】このことを図3の模式的説明図を参照して
さらに詳しく説明する。現画像フレーム1は、時間軸上
で、前方向の参照画像フレーム2と後方向の参照画像フ
レーム5との中間位置に存在していて、3は現画像フレ
ームMBある。
【0020】また、符号F、Gで示す実線は夫々、「現
画像フレームMB3を始点とし、前方向の参照画像フレ
ーム2を終点とする探索」、「現画像フレームMB3を
始点とし、後方向の参照画像フレーム5を終点とする探
索」を示している。
【0021】そして、従来では、符号F、Gで示す総て
の探索を行っていた。例えば、符号F、Gで示す探索
は、以下の式6、式7を用いて、ベクトル集合vF ,V
B (添字Fは前方向(forward)、Bは後ろ方向
(backward)を表す)を求めて行っていた。
【0022】
【数6】
【0023】
【数7】
【0024】具体的には、これらのベクトル集合から、
以下のようにして、夫々1つのベクトルを選択し、符号
F、Gの夫々で示す探索によって、動きベクトルvF
Bを求めていた。
【0025】即ち、「vF =v(v∈VF )」、vB
v(v∈VB )」のようにベクトルを選択して、各探索
によって求めるべき総ての動きベクトルを求めていた。
さらに、従来では、フイールド動きベクトル探索とフレ
ーム動きベクトル探索を行う際には、夫々の探索が独立
して行われていた。
【0026】このことを、図4の模式的説明図を参照し
て説明する。図4(a)と図4(b)では、同一の画像
フレームを上下に並べて記載していて、図4(a)は、
フレームをフィールド単位で表現したもの、図4(b)
は、フレームのままで表現したものである。
【0027】図4(a)において、現画像フレーム1
は、現画像トップフィールド1aと現画像ボトムフィー
ルド1bとからなり、参照画像フレーム2は、参照画像
トップフィールド2aと参照画像ボトムフィールド2b
とからなっていて、3a、3b3は夫々、現画像トップ
フィールドMB、現画像ボトムフィールドMB、現画像
フレームMBである。
【0028】また、符号A、Dで示す実線は夫々、「現
画像トップフィールドMB3aを始点とし参照画像トッ
プフィールド2aを終点とする探索」、「現画像ボトム
フィールドMB3bを始点とし参照画像ボトムフィール
ド2bを終点とする探索」を示している。
【0029】一方、図4(b)に示す符号Fは「現画像
フレーム3を始点とし参照画像フレーム2を終点とする
探索」を示している。そして、従来では、符号A、B、
Fで示す総ての探索を行っていた。例えば、符号A、
B、Fで示す探索は、以下の式8から式10を用いて、
ベクトル集合Vtt,Vbb,VF を求めて行っていた。
【0030】
【数8】
【0031】
【数9】
【0032】
【数10】
【0033】具体的には、これらのベクトル集合から、
以下のようにして、夫々1つのベクトルを選択し、符号
A、B、Fの夫々で示す探索によって、動きベクトルv
tt、vbb、vF を求めていた。
【0034】即ち、「vtt=v(v∈Vtt),vbb=v
(v∈Vbb),vF =v(v∈VF)」のようにベクト
ルを選択して、フイールド動きベクトルとフレーム動き
ベクトルとを独立して求めていた。
【0035】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の技術によれば、以下に記載するような課題が存
在していた。
【0036】まず、図2を参照して説明した従来のフィ
ールド動きベクトルの探索によれば、現画像トップフイ
ールドMBおよび現画像ボトムフイールドMBを探索の
始点とし、参照画像トップフイールドおよび参照画像ボ
トムフイールドを探索の終点とする、4種類の総ての探
索処理を独立して行うので、この探索処理に要する演算
量は膨大なものとなっていた。
【0037】また、図3を参照して説明したフレーム動
きベクトルの探索によれば、現画像フレームMBを探索
の始点とし、前方向および後方向参照画像フレームを終
点とする、2種類総ての探索処理を独立して行うので、
この探索処理に要する演算量も膨大なものとなってい
た。
【0038】さらに、図4を参照して説明したように、
従来では、フイールド動きベクトル探索とフレーム動き
ベクトル探索を行う際には、夫々の探索が独立して行わ
れていたため、この場合の演算量も膨大なものとなって
いた。
【0039】このように、従来の動きベクトルの各探索
においては、探索の始点や終点、現画像MBの種類(フ
ィールド/フレーム)等が異なるため、各探索を独立し
て行う際には膨大な演算量を要していて、このことは動
画像符号化等の処理速度の低下等をも招いてしまう。
【0040】本発明は、このような従来未解決の課題を
解決するためになされたもので、その目的は、少ない演
算量で、画像劣化を抑制可能な動きベクトルの探索手段
を提供する点にある。
【0041】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係る発明によれば、参照画像に対する現
画像MB(マクロブロック)の類似部分の探索処理によ
って求めたm個(mは、m<nなる自然数)の動きベク
トルを用いて、n個(nは、n≧2なる自然数)の動き
ベクトル(v1 ,v2 ,…,vn )を探索する方法であ
って、記憶手段に記憶してある参照画像および現画像を
参照して、m個(mは、m<nなる自然数)の動きベク
トル(vM1,vM2,…,vMm)を実際に探索する第1の
ステップと、残りのk個(kは、k=n−mなる自然
数)の動きベクトル(vK1,vK2,…,vKk)の夫々
を、実際に探索して求めたn個の動きベクトルのいずれ
かで代用する第2のステップと、を含む動きベクトル探
索方法が提供される。
【0042】また、請求項2に係る発明は、請求項1に
おいて、前記第2のステップは、残りのk個の動きベク
トル(vK1,vK2,…,vKk)の夫々を、実際に探索し
て求めたn個の動きベクトルのいずれかで代用する際
に、実際に探索したm個の動きベクトル(vM1,vM2
…,vMm)の夫々の探索の始点となる現画像と探索の終
点となる参照画像との時間間隔を(tM1,tM2,…,t
Mm)とし、また、探索しないk個の動きベクトル
(vK1,vK2,…,vKk)の夫々の探索の始点となるべ
き現画像と探索の終点となるべき参照画像との時間間隔
を(tK1,tK2,…,tKk)としたとき、探索しないk
個の動きベクトルvKi(1≦i≦k)の夫々を、α・v
Mj(ここで、α=tKi/tMj、tKiは、動きベクトルv
Kiに対する時間間隔、tMjは、動きベクトルvMjに対す
る時間間隔、1≦i≦k、1≦j≦m、iおよびjは自
然数)のいずれかで代用するステップであることを特徴
とする。
【0043】また、請求項3に係る発明によれば、前方
向または後方向のフィールドに対する現画像MB(マク
ロブロック)の類似部分の探索処理によって実際に求め
た動きベクトルを用いて、実際に求めていない動きベク
トルの探索を行う方法であって、記憶手段に記憶してあ
る参照画像および現画像を参照して、現画像トップ(ま
たはボトム)フィールドMBを始点とし参照画像トップ
フィールドを終点とする探索によって求まる動きベクト
ルvtt(またはvbt)、および、現画像トップ(または
ボトム)フィールドMBを始点とし参照画像ボトムフィ
ールドを終点とする探索によって求まる動きベクトルv
tb(またはvbb)の夫々を実際に求めるステップと、現
画像ボトム(またはトップ)フィールドMBを始点とし
参照画像トップフィールドを終点とする探索によって求
まる動きベクトルvbt(またはvtt)、および、現画像
ボトム(またはトップ)フィールドMBを始点とし参照
画像ボトムフィールドを終点とする探索によって求まる
動きベクトルvbb(またはvtb)の夫々を、実際に求め
た2個の動きベクトル(vtt,vtb)(または(vbt
bb))のいずれかで代用するステップと、を含む動き
ベクトル探索方法が提供される。
【0044】さらに、請求項4に係る発明によれば、前
方向または後方向のフィールドに対する現画像MB(マ
クロブロック)の類似部分の探索処理によって実際に求
めた動きベクトルを用いて、実際に求めていない動きベ
クトルの探索を行う方法であって、記憶手段に記憶して
ある参照画像および現画像を参照して、現画像トップ
(またはボトム)フィールドMBを始点とし参照画像ト
ップフィールドを終点とする探索によって求まる動きベ
クトルvtt(またはvbt)、および、現画像トップ(ま
たはボトム)フィールドMBを始点とし参照画像ボトム
フィールドを終点とする探索によって求まる動きベクト
ルvtb(またはvbb)の夫々を実際に求めるステップ
と、現画像ボトム(またはトップ)フィールドMBを始
点とし参照画像トップフィールドを終点とする探索によ
って求める動きベクトルvbt(またはvtt)、および、
現画像ボトム(またはトップ)フィールドMBを始点と
し参照画像ボトムフィールドを終点とする探索によって
求まる動きベクトルvbb(またはvtb)の夫々を、実際
に求めた2個の動きベクトル(vtt,vtb)(または
(vbt,vbb))のいずれかに、動きベクトルの探索に
関する時間間隔を考慮した補正係数を乗じたベクトルで
代用するステップと、を含む動きベクトル探索方法が提
供される。
【0045】動きベクトルの探索に関する時間間隔を考
慮した補正係数としては、例えば、「((現画像ボトム
フィールドと参照画像トップフィールドとの時間間隔)
/(現画像トップフィールドと参照画像トップフィール
ドとの時間間隔))」や「((現画像トップフィールド
と参照画像ボトムフィールドとの時間間隔)/(現画像
ボトムフィールドと参照画像ボトムフィールドとの時間
間隔))」が挙げられる。
【0046】また、請求項5に係る発明によれば、参照
画像に対する現画像MB(マクロブロック)の類似部分
の探索処理によって求めた一方向の動きベクトルを用い
て、前および後の両方向の動きベクトルを探索する方法
であって、記憶手段に記憶してある参照画像および現画
像を参照して、一方の方向の動きベクトルを実際に求め
るステップと、他方の方向の動きベクトルを、実際に求
めた動きベクトルの符号を反転させたベクトルで代用す
るステップと、を含む動きベクトル探索方法が提供され
る。
【0047】さらに、請求項6に係る発明によれば、参
照画像に対する現画像MB(マクロブロック)の類似部
分の探索処理によって求めた一方向の動きベクトルを用
いて、前および後の両方向の動きベクトルを探索する方
法であって、記憶手段に記憶してある参照画像および現
画像を参照して、一方の方向の動きベクトルを実際に求
めるステップと、他方の方向の動きベクトルを、実際に
求めた動きベクトルの符号を反転させたものに動きベク
トルの探索に関する時間間隔を考慮した補正係数を乗じ
たベクトルで代用するステップと、を含む動きベクトル
探索方法が提供される。
【0048】動きベクトルの探索に関する時間間隔を考
慮した補正係数としては、例えば、「(現画像フレーム
と後方向参照画像フレームとの時間間隔)/(現画像フ
レームと前方向参照画像フレームとの時間間隔))」が
挙げられる。
【0049】また、請求項7に係る発明によれば、参照
画像に対する現画像MB(マクロブロック)の類似部分
の探索処理によって求めたフィールド動きベクトルを用
いて、現画像MBに対するフレーム動きベクトルを探索
する方法であって、記憶手段に記憶してある参照画像お
よび現画像を参照して、現画像トップ(またはボトム)
フィールドを始点とし参照画像トップ(またはボトム)
フィールドを終点とする探索によってフィールド動きベ
クトル(vfield =(x,y))を実際に求めるステッ
プと、現画像MBに対するフレーム動きベクトル(v
frame =(x’,y’))を、求めたフィールド動きベ
クトル(vfield =(x,y))を用いて、vframe
(x’,y’)=(x,2・y)として求めるステップ
とを、含む動きベクトル探索方法が提供される。
【0050】さらに、請求項8に係る発明によれば、本
発明の他の態様である装置、即ち、参照画像に対する現
画像MB(マクロブロック)の類似部分の探索処理によ
って求めたm個(mは、m<nなる自然数)の動きベク
トルを用いて、n個(nは、n≧2なる自然数)の動き
ベクトル(v1 ,v2 ,…,vn )を探索する装置であ
って、参照画像および現画像を記憶する記憶手段と、該
記憶手段の記憶内容を参照して、m個(mは、m<nな
る自然数)の動きベクトル(vM1,vM2,…,vMm)を
実際に探索する探索手段と、残りのk個(kは、k=n
−mなる自然数)の動きベクトル(vK1,vK2,…,v
Kk)の夫々を、実際に探索して求めたn個の動きベクト
ルのいずれかで代用する代用処理手段と、を備える動き
ベクトル探索装置が提供される。
【0051】これによれば、記憶手段に、予め、参照画
像および現画像を記憶しておき、探索手段が、記憶手段
の記憶内容を参照して、m個(mは、m<nなる自然
数)の動きベクトル(vM1,vM2,…,vMm)を実際に
探索し、さらに、代用処理手段は、残りのk個(kは、
k=n−mなる自然数)の動きベクトル(vK1,vK2
…,vKk)の夫々を、実際に探索して求めたn個の動き
ベクトルのいずれかで代用する。
【0052】さらに、制御手段を設けておき、この制御
手段が、与えられた指令にしたがって、探索手段および
代用処理手段の動作制御を行って、実際に探索したm個
の動きベクトル(vM1,vM2,…,vMm)と、代用処理
によって求めたk個の動きベクトル(vK1,vK2,…,
Kk)とを装置外に出力するようにしておいてもよい。
【0053】なお、上述した各動きベクトル探索方法
は、コンピュータが、記憶媒体に記憶した一連の処理手
順にしたがった処理動作を行うことによっても実現さ
れ、このようなプログラムを記憶した記憶媒体が提供可
能となる。そこで、以下のような記憶媒体が提供可能と
なる。
【0054】即ち、請求項9に係る発明によれば、参照
画像に対する現画像MB(マクロブロック)の類似部分
の探索処理によって求めたm個(mは、m<nなる自然
数)の動きベクトルを用いて、n個(nは、n≧2なる
自然数)の動きベクトル(v 1 ,v2 ,…,vn )を探
索をコンピュータに実行させる動きベクトル探索プログ
ラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に
おいて、記憶手段に記憶してある参照画像および現画像
を参照して、m個(mは、m<nなる自然数)の動きベ
クトル(vM1,vM2,…,vMm)を実際に探索する第1
の処理と、残りのk個(kは、k=n−mなる自然数)
の動きベクトル(vK1,vK2,…,vKk)の夫々を、実
際に探索して求めたn個の動きベクトルのいずれかで代
用する第2の処理とを、コンピュータに実行させる動き
ベクトル探索プログラムを記憶した記憶媒体が提供され
る。
【0055】特に、請求項10に係る発明には、請求項
9において、前記第2の処理は、残りのk個の動きベク
トル(vK1,vK2,…,vKk)の夫々を、実際に探索し
て求めたn個の動きベクトルのいずれかで代用する際
に、実際に探索したm個の動きベクトル(vM1,vM2
…,vMm)の夫々の探索の始点となる現画像と探索の終
点となる参照画像との時間間隔を(tM1,tM2,…,t
Mm)とし、また、探索しないk個の動きベクトル
(vK1,vK2,…,vKk)の夫々の探索の始点となるべ
き現画像と探索の終点となるべき参照画像との時間間隔
を(tK1,tK2,…,tKk)としたとき、探索しないk
個の動きベクトルvKi(1≦i≦k)の夫々を、α・v
Mj(ここで、α=tKi/tMj、tKiは、動きベクトルv
Kiに対する時間間隔、tMjは、動きベクトルvMjに対す
る時間間隔、1≦i≦k、1≦j≦m、iおよびjは自
然数)のいずれかで代用する処理であることを特徴とす
る。
【0056】また、請求項11に係る発明によれば、前
方向または後方向のフィールドに対する現画像MB(マ
クロブロック)の類似部分の探索処理によって実際に求
めた動きベクトルを用いて、実際に求めていない動きベ
クトルの探索をコンピュータに実行させる動きベクトル
探索プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な
記憶媒体において、記憶手段に記憶してある参照画像お
よび現画像を参照して、現画像トップ(またはボトム)
フィールドMBを始点とし参照画像トップフィールドを
終点とする探索によって求まる動きベクトルvtt(また
はvbt)、および、現画像トップ(またはボトム)フィ
ールドMBを始点とし参照画像ボトムフィールドを終点
とする探索によって求まる動きベクトルvtb(またはv
bb)の夫々を実際に求める処理と、現画像ボトム(また
はトップ)フィールドMBを始点とし参照画像トップフ
ィールドを終点とする探索によって求まる動きベクトル
bt(またはvtt)、および、現画像ボトム(またはト
ップ)フィールドMBを始点とし参照画像ボトムフィー
ルドを終点とする探索によって求まる動きベクトルvbb
(またはvtb)の夫々を、実際に求めた2個の動きベク
トル(vtt,vtb)(または(vbt,vbb))のいずれ
かで代用する処理とを、コンピュータに実行させる動き
ベクトル探索プログラムを記憶した記憶媒体が提供され
る。
【0057】さらに、請求項12に係る発明によれば、
前方向または後方向のフィールドに対する現画像MB
(マクロブロック)の類似部分の探索処理によって実際
に求めた動きベクトルを用いて、実際に求めていない動
きベクトルの探索をコンピュータに実行させる動きベク
トル探索プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可
能な記憶媒体において、記憶手段に記憶してある参照画
像および現画像を参照して、現画像トップ(またはボト
ム)フィールドMBを始点とし参照画像トップフィール
ドを終点とする探索によって求まる動きベクトルv
tt(またはvbt)、および、現画像トップ(またはボト
ム)フィールドMBを始点とし参照画像ボトムフィール
ドを終点とする探索によって求まる動きベクトルv
tb(またはvbb)の夫々を実際に求める処理と、現画像
ボトム(またはトップ)フィールドMBを始点とし参照
画像トップフィールドを終点とする探索によって求める
動きベクトルvbt(またはvtt)、および、現画像ボト
ム(またはトップ)フィールドMBを始点とし参照画像
ボトムフィールドを終点とする探索によって求まる動き
ベクトルvbb(またはvtb)の夫々を、実際に求めた2
個の動きベクトル(vtt,vtb)(または(vbt
bb))のいずれかに、動きベクトルの探索に関する時
間間隔を考慮した補正係数を乗じたベクトルで代用する
処理とを、コンピュータに実行させる動きベクトル探索
プログラムを記憶した記憶媒体が提供される。
【0058】また、請求項13に係る発明によれば、参
照画像に対する現画像MB(マクロブロック)の類似部
分の探索処理によって求めた一方向の動きベクトルを用
いて行う、前および後の両方向の動きベクトル探索をコ
ンピュータに実行させる動きベクトル探索プログラムを
記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体におい
て、一方の方向の動きベクトルを実際に求める処理と、
他方の方向の動きベクトルを、実際に求めた動きベクト
ルの符号を反転させたベクトルで代用する処理とを、コ
ンピュータに実行させる動きベクトル探索プログラムを
記憶した記憶媒体が提供される。
【0059】さらに、請求項14に係る発明によれば、
参照画像に対する現画像MB(マクロブロック)の類似
部分の探索処理によって求めた一方向の動きベクトルを
用いて行う、前および後の両方向の動きベクトル探索を
コンピュータに実行させる動きベクトル探索プログラム
を記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体におい
て、一方の方向の動きベクトルを実際に求める処理と、
他方の方向の動きベクトルを、実際に求めた動きベクト
ルの符号を反転させたものに動きベクトルの探索に関す
る時間間隔を考慮した補正計数を乗じたベクトルで代用
する処理とを、コンピュータに実行させる動きベクトル
探索プログラムを記憶した記憶媒体が提供される。
【0060】また、請求項15に係る発明によれば、参
照画像に対する現画像MB(マクロブロック)の類似部
分の探索処理によって求めたフィールド動きベクトルを
用いて行う、現画像MBに対するフレーム動きベクトル
探索をコンピュータに実行させる動きベクトル探索プロ
グラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体
において、記憶手段に記憶してある参照画像および現画
像を参照して、現画像トップ(またはボトム)フィール
ドを始点とし参照画像トップ(またはボトム)フィール
ドを終点とする探索によってフィールド動きベクトル
(vfield =(x,y))を実際に求める処理と、現画
像MBに対するフレーム動きベクトル(vframe
(x’,y’))を、求めたフィールド動きベクトル
(vfield =(x,y))を用いて、vframe
(x’,y’)=(x,2・y)として求める処理と
を、コンピュータに実行させる動きベクトル探索プログ
ラムを記憶した記憶媒体が提供される。
【0061】上述した記憶媒体としては、例えば、CD
ROM、DVDROM等の光記憶媒体、フレキシブルデ
ィスク等の磁気記憶媒体、ROM、ICカード等の半導
体記憶媒体、MO等の光磁気記憶媒体等が挙げられる。
また、記憶媒体に記憶した動きベクトル探索プログラム
を読み取り可能なコンピュータは、例えば、CPU(中
央処理装置)、ワークエリアとして機能するRAM等の
電子デバイスを有して構成可能である。
【0062】なお、動きベクトルは、時間的に前後する
映像情報である参照画像と現画像とを参照して行われる
探索処理によって探索されるという技術的性質があり、
本発明は、この技術的性質に基づく情報処理を実際に求
めた動きベクトルを、実際に求めていない動きベクトル
の代用に用いるものである。また、本発明では、動きベ
クトルを求める際に、記憶手段に記憶している参照画像
および現画像の情報の参照等を行って、ハードウエア資
源の利用を図っている。
【0063】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照しつつ説明する。まず、本発明の実施の形態にかか
る動きベクトル探索装置100の構成や動作の概要を説
明する。
【0064】図1は、動きベクトル探索装置100の一
構成例を示すブロック図であり、この動きベクトル探索
装置100は、現画像、参照画像を記憶するための画像
メモリ30と、動きベクトルの探索を実際に行う探索処
理部20と、実際には求めていない動きベクトルを、実
際に求めた動きベクトルのいずれかで代用する処理を行
う代用部40と、与えられた指令に応じて、探索処理部
20や代用部40を駆動制御して、実際に求めた動きベ
クトルと代用によって求めた動きベクトルとを装置外部
に出力する制御部10とを有している。
【0065】この動きベクトル探索装置100は、半導
体技術を用いてLSI化することによってハードウエア
のみによって実現することが可能であることはもちろん
のこと、各構成要素を、例えば、動作プログラムを内蔵
するROM等の記憶媒体、動作プログラムにしたがった
動作を行うCPU(中央処理装置)、ワークエリアや記
憶エリアを有するRAM等の電子デバイスで実現するこ
とも可能である。
【0066】すなわち、この動きベクトル探索装置10
0を、記憶媒体に記憶したプログラムにしたがって動作
を行う1台のコンピュータシステムで実現することも可
能である。
【0067】図10は、本発明にかかる処理を説明する
フローチャートであり、図10を参照して動きベクトル
探索装置100を用いた処理について概説する。まず、
ステップS1000において、指令を与えられた制御部
10に起動制御された探索処理部20は、画像メモリ3
0が記憶している現画像および参照画像の情報に基づい
て、動きベクトルの探索を行う。なお、探索処理部20
が実際に探索を行う動きベクトルの種類は予め定められ
ていて(例えば、探索始点、探索終点、現画像MBの種
類(フィールド/フレーム)等が予め定められてい
る)、探索処理部20は、予め定めた種類の動きベクト
ルのみを実際に探索する。
【0068】次に、ステップS1010において、制御
部10は、探索処理部20が実際に探索を行って求めた
動きベクトルを、探索処理部20から獲得して、代用部
40に送るとともに、代用部40を起動制御する。
【0069】代用部40は、求めるべき残りの動きベク
トルの夫々を、探索処理部20が実際に探索を行って求
めた動きベクトルのいずれかで代用し、実際に探索を行
って求めた動きベクトルと、代用によって求めた動きベ
クトルとを制御部10に送信する。そして、制御部10
は、代用部40から送られてきた、実際に探索を行って
求めた動きベクトルと、代用によって求めた動きベクト
ルとを装置外部に出力する。
【0070】なお、このような代用を行うための代用ル
ールは予め定められていて、実際に探索を行って求める
べき動きベクトルと、代用によって求める動きベクトル
とを予め定めておく。また、制御部10は与えられた指
令に基づいて、後に説明する時間間隔の情報を代用部4
0に送信可能になっていて、代用部40は受信した時間
間隔に基づく補正係数を計算して、代用すべきベクトル
に乗じる処理も行う。
【0071】以上が本発明の実施の形態にかかる装置の
構成や動作の概要であるが、以下では、第1乃至第4の
実施形態によって、探索処理や代用処理の具体的な形態
について説明する。 (第1の実施形態)この第1の実施形態は、本発明を前
方向のフィールド動きベクトル探索に適用したものであ
る。
【0072】図5、図6は、第1の実施形態の模式的説
明図であって、時間軸を水平方向にとり、右側に行くほ
ど時間が進みものとする。図2と同様に、図5、図6に
おいて、現画像フレーム1は、現画像トップフィールド
1aと現画像ボトムフィールド1bとからなり、現画像
フレーム1の前方向にある参照画像フレーム2は、参照
画像トップフィールド2aと参照画像ボトムフィールド
2bとからなっていて、3a、3bは夫々、現画像トッ
プフィールドMB、現画像ボトムフィールドMBであ
る。
【0073】また、符号A、B、C、Dで示す探索は夫
々、「現画像トップフィールドMB3aを始点とし参照
画像トップフィールド2aを終点とする探索」、「現画
像トップフィールドMB3aを始点とし参照画像ボトム
フィールド2bを終点とする探索」、「現画像ボトムフ
ィールドMB3bを始点とし参照画像トップフィールド
2aを終点とする探索」、「現画像ボトムフィールドM
B3bを始点とし参照画像ボトムフィールド2bを終点
とする探索」を示している。なお、実線で示した探索は
実際に探索を行うことを示し、破線で示した探索は実際
には行わないことを示す。
【0074】まず、図5に示す例では、ステップS10
00における探索処理において、探索処理部20が符号
A、Bで示す実際の探索を行い、次いで、ステップ10
10において、代用部40が符号C、Dで示す探索で求
まるべき動きベクトルの夫々を、符号B、Aで示す実際
の探索によって求めた動きベクトルの夫々で代用する処
理を行って、最後に、制御部10が、実際に探索を行っ
て求めた動きベクトルと、代用によって求めた動きベク
トルとを装置外部に出力する。
【0075】このことをより具体的に説明すると以下の
ようになる。まず、符号A、Bで示す探索のみを実際に
行う。例えば、次に示す式11、式12を用いた符号
A、Bで示す探索によって、夫々、以下に示すベクトル
集合Vtt、Vtbを求め、夫々のうちの1つを動きベクト
ルとする(ステップS1000)。
【0076】
【数11】
【0077】
【数12】
【0078】符号C、Dで示す探索は行わないため、図
2を参照して説明したように、従来、符号Cで示す探索
によって求めていたvbtと符号Dで示す探索によって求
めていたvbbとの夫々を、実際に行った符号A、Bで示
す探索によって求めた動きベクトル(vtt,vtb)のい
ずれかで代用する(ステップS1010)。
【0079】例えば、上記のベクトルの集合から、次の
ように、vtt、vtb、vbt、vbbの動きベクトルを決定
する。「vtt=v(v∈Vtt),vtb=v(v∈
tb),v bt=vtt,vbb=vtb」。ここで、vbtをv
ttで、vbbをvtbで代用している。
【0080】また、図6に示す例では、ステップS10
00における探索処理において、探索処理部20が符号
C、Dで示す実際の探索を行い、次いで、ステップ10
10において、代用部40が符号A、Bで示す探索で求
まるべき動きベクトルの夫々を、符号D、Cで示す実際
の探索によって求めた動きベクトルの夫々で代用する処
理を行って、最後に、制御部10が、実際に探索を行っ
て求めた動きベクトルと、代用によって求めた動きベク
トルとを装置外部に出力する。
【0081】このことをより具体的に説明すると以下の
ようになる。まず、符号C、Dで示す探索のみを実際に
行う。例えば、次に示す式13、式14を用いた符号
C、Dで示す探索によって、夫々、以下に示すベクトル
集合Vbt、Vbbを求め、夫々のうちの1つを動きベクト
ルとする(ステップS1000)。
【0082】
【数13】
【0083】
【数14】
【0084】符号A、Bで示す探索は実際には行わない
ため、図2を参照して説明したように、従来、符号Aで
示す探索によって求めていたvttと符号Bで示す探索に
よって求めていたvtbとの夫々を、実際に行った符号
C、Dで示す探索によって求めた動きベクトル(vbt
bb)のいずれかで代用する(ステップS1010)。
【0085】例えば、上記のベクトルの集合から、次の
ように、vtt、vtb、vbt、vbbの動きベクトルを決定
する。「vtt=vbt,vtb=vbb,vbt=v(v∈
bt),vbb=v(v∈Vbb)」。ここで、vttをvbt
で、vtbをvbbで代用している。
【0086】なお、図5および図6に示す例では、実際
の探索を行って求める動きベクトルは、始点が同一のも
のとしている。これは、実際の探索の際の始点をそろえ
て、演算量を低減させるためであり、もちろん、実際の
探索を行って求める動きベクトルを、終点が同一のもの
としてもよく、このような探索ルールは予め定めてお
く。
【0087】以上、参照画像が前方向に存在する場合に
ついてのみ説明したが、参照画像が後方向に存在してい
ても同様な処理が可能である。以上説明した第1の実施
形態によれば、画像メモリ30に記憶してある参照画像
および現画像を参照して、現画像トップ(またはボト
ム)フィールドMBを始点とし参照画像トップフィール
ドを終点とする探索によって求まる動きベクトルv
tt(またはvbt)、および、現画像トップ(またはボト
ム)フィールドMBを始点とし参照画像ボトムフィール
ドを終点とする探索によって求まる動きベクトルv
tb(またはvbb)の夫々を実際に求め、さらに、現画像
ボトム(またはトップ)フィールドMBを始点とし参照
画像トップフィールドを終点とする探索によって求まる
動きベクトルvbt(またはvtt)、および、現画像ボト
ム(またはトップ)フィールドMBを始点とし参照画像
ボトムフィールドを終点とする探索によって求まる動き
ベクトルvbb(またはvtb)の夫々を、実際に求めた2
個の動きベクトル(vtt,vtb)(または(vbt
bb))のいずれかで代用するので、図2を参照して説
明した従来技術に比べ、探索回数が半分になるので演算
量を大幅に削減することが可能となる。
【0088】また、トップフィード1aとボトムフィー
ルド1bとは、同一のフレームを構成するものなので相
関が大きく、代用処理によって求めた動きベクトルを用
いても、画質劣化を抑えて動画像符号化等を行うことが
可能となる。 (第2の実施形態)この第2の実施形態は、本発明を、
前方向のフィールド動きベクトル探索に適用したもの
で、第1の実施形態と比較し、動きベクトルの代用処理
を行う際に、代用して求める動きベクトルを求めるため
の探索の始点と終点との時間間隔等を考慮した補正係数
を乗じて代用する点に特徴がある。これは、動画像内の
物体は、短い時間間隔においては、等速度運動をしてい
るとみなすことができるため、動きベクトルを時間間隔
で補正することによって画質を飛躍的に向上するもので
ある。
【0089】図5、図6、図7は、第2の実施形態の模
式的説明図であって、時間軸を水平方向にとり、右側に
行くほど時間が進みものとする。図5、図6について、
再度説明することは避ける。
【0090】図7において、中間画像フレーム4は、中
間画像トップフィールド4aと中間画像ボトムフィール
ド4bからなり、符号Eで示す探索は「現画像ボトムフ
ィールドMB3bを始点とし中間画像トップフィールド
4aを終点とする探索」であり、他の探索(A、B、
C、D)は図5や図6で説明したものと同じである。な
お、実線で示した探索は実際に探索を行うことを示し、
破線で示した探索は実際には行わないことを示す。
【0091】まず、図5に示す例では、ステップS10
00における探索処理において、探索処理部20が符号
A、Bで示す実際の探索を行い、次いで、ステップ10
10において、代用部40が符号C、Dで示す探索で求
まるべき動きベクトルの夫々を、符号B、Aで示す実際
の探索によって求めた動きベクトルの夫々に動きベクト
ルの探索に関する時間間隔を考量した補正係数(フィー
ルド間距離の補正係数として機能する)を乗じたもので
代用する処理を行って、最後に、制御部10が、実際に
探索を行って求めた動きベクトルと、代用によって求め
た動きベクトルとを装置外部に出力する。なお、始めに
指令を与えることによって、制御部10は時間間隔の情
報を代用部40に送る動作を行う。
【0092】このことをより具体的に説明すると以下の
ようになる。まず、符号A、Bで示す探索のみを実際に
行う。例えば、前述した式11、式12を用いた符号
A、Bで示す探索によって、夫々、以下に示すベクトル
集合Vtt、Vtbを求め、夫々のうちの1つを動きベクト
ルとする(ステップS1000)。
【0093】符号C、Dで示す探索は実際には行わない
ため、図2を参照して説明したように、従来、符号Cで
示す探索によって求めていたvbtと符号Dで示す探索に
よって求めていたvbbとの夫々を、実際に行った符号
A、Bで示す探索によって求めた動きベクトル(vtt
tb)のいずれかに動きベクトルの探索に関する時間間
隔を考量した補正係数を乗じたもので代用する(ステッ
プS1010)。
【0094】例えば、上記のベクトルの集合から、次の
ように、vtt、vtb、vbt、vbbの動きベクトルを決定
する。「vtt=v(v∈Vtt),vtb=v(v∈
tb),v bt=a×vtt,vbb=1×vtb=vtb」。こ
こで、a∈R(Rは実数の集合)は動きベクトルの探索
に関する時間間隔を考慮した補正係数であり、具体的に
は、例えば、以下の式で求まる。
【0095】a=「(現画像ボトムフィールド(1b)
と参照画像トップフィールド(2a)との時間間隔)/
(現画像トップフィールド(1a)と参照画像トップフ
ィールド(2a)との時間間隔)」。
【0096】この比例式によって、実際に求めていない
探索Cによる動きベクトルの大きさが、実際に求めた動
きベクトルAの大きさで補正するための補正係数が求ま
ることになる。なお、vbbとvttとは探索の時間間隔が
等しいため、補正係数を1としている。ここで、vbt
a×vttで、vbbをvttで代用している。
【0097】また、図6に示す例では、ステップS10
00における探索処理において、探索処理部20が符号
C、Dで示す実際の探索を行い、次いで、ステップ10
10において、代用部40が符号A、Bで示す探索で求
まるべき動きベクトルの夫々を、符号D、Cで示す実際
の探索によって求めた動きベクトルの夫々に探索に関す
る時間間隔を考量した補正係数(フィールド間距離の補
正係数として機能する)を乗じたもので代用する処理を
行って、最後に、制御部10が、実際に探索を行って求
めた動きベクトルと、代用によって求めた動きベクトル
とを装置外部に出力する。
【0098】このことをより具体的に説明すると以下の
ようになる。まず、符号C、Dで示す探索のみを実際に
行う。例えば、前述した式13、式14を用いた符号
C、Dで示す探索によって、夫々、以下に示すベクトル
集合Vbt、Vbbを求め、夫々のうちの1つを動きベクト
ルとする(ステップS1000)。
【0099】符号A、Bで示す探索は実際には行わない
ため、図2を参照して説明したように、従来、符号Aで
示す探索によって求めていたvttと符号Bで示す探索に
よって求めていたvtbとの夫々を、実際に行った符号
C、Dで示す探索によって求めた動きベクトル(vbt
bb)に動きベクトルの探索に関する時間間隔を考量し
た補正係数を乗じたもののいずれかで代用する(ステッ
プS1010)。
【0100】例えば、上記のベクトルの集合から、次の
ように、vtt、vtb、vbt、vbbの動きベクトルを決定
する。「vtt=1×vbb=vbb,vtb=b×vbb,vbt
=v(v∈Vbt),vbb=v(v∈Vbb)」。ここで、
b∈R(Rは実数の集合)は動きベクトルの探索に関す
る時間間隔を考慮した補正項であり、具体的には、例え
ば、以下の式で求まる。
【0101】b=「(現画像トップフィールド(1a)
と参照画像ボトムフィールド(2b)との時間間隔)/
(現画像ボトムフィールド(1b)と参照画像ボトムフ
ィールド(2b)との時間間隔)」。
【0102】この比例式によって、実際に求めていない
探索Bによる動きベクトルの大きさが、実際に求めた動
きベクトルDの大きさで補正するための補正係数が求ま
ることになる。なお、vbbとvttとは探索の時間間隔が
等しいため、補正係数を1としている。ここで、vtb
b×vbbで、vttをvbbで代用している。
【0103】以上、参照画像が前方向に存在する場合に
ついてのみ説明したが、参照画像が後方向に存在してい
ても同様な処理が可能である。なお、図7に示すよう
に、探索方法として中間画像を用いて探索するテレスコ
ピック探索を採用したときには、次に示す式15を用い
た、現画像ボトムフィールドMB3bを始点として中間
画像トップフィールド4aを終点とする探索(符号E)
によって求められるベクトル集合Vbt' が、演算量の増
加を発生させることなく、探索の中間結果として求めら
れる。
【0104】
【数15】
【0105】このとき、vtb(符号B)と、Vbt' に属
する動きベクトルとの探索の時間間隔が等しいため、上
記のようにb×vbbで代用する代わりに、vtbをVbt'
に属する動きベクトルで代用することも可能であり、こ
の場合には補正係数を用いる必要はない。
【0106】以上説明した第2の実施形態によれば、画
像メモリ30に記憶してある参照画像および現画像を参
照して、現画像トップ(またはボトム)フィールドMB
を始点とし参照画像トップフィールドを終点とする探索
によって求まる動きベクトルvtt(またはvbt)、およ
び、現画像トップ(またはボトム)フィールドMBを始
点とし参照画像ボトムフィールドを終点とする探索によ
って求まる動きベクトルvtb(またはvbb)の夫々を実
際に求め、さらに、現画像ボトム(またはトップ)フィ
ールドMBを始点とし参照画像トップフィールドを終点
とする探索によって求める動きベクトルvbt(またはv
tt)、および、現画像ボトム(またはトップ)フィール
ドMBを始点とし参照画像ボトムフィールドを終点とす
る探索によって求まる動きベクトルvbb(またはvtb
の夫々を、実際に求めた2個の動きベクトル(vtt,v
tb)(または(vbt,vbb))のいずれかに、動きベク
トルの探索に関する時間間隔を考慮した補正係数を乗じ
たベクトルで代用するので、図2を参照して説明した従
来技術に比べ、探索回数が半分になるので、演算量を大
幅に削減することが可能となる。しかも、トップフィー
ド1aとボトムフィールド1bとは、同一のフレームを
構成するものなので相関が大きく、さらに、動きベクト
ルの探索に関する時間間隔も考慮して代用処理を行って
いるので、画質劣化を一層抑えて動画像符号化等を行う
ことが可能となる。 (第3の実施形態)この第3の実施形態は、本発明を前
方向および後方向の両方向のフレーム動きベクトル探索
に適用したものである。
【0107】図8は、第3の実施形態の模式的説明図で
あって、時間軸を水平方向にとり、右側に行くほど時間
が進みものとする。図3と同様に、図8において、現画
像フレーム1は、時間軸上で、前方向の参照画像フレー
ム2と後方向の参照画像フレーム5との中間位置に存在
していて、3は現画像フレームMBである。また、符号
F、Gで示す探索は夫々、「現画像フレームMB3を始
点とし、前方向の参照画像フレーム2を終点とする探
索」、「現画像フレームMB3を始点とし、後方向の参
照画像フレーム5を終点とする探索」を示している。な
お、実線で示した探索は実際に探索を行うことを示し、
破線で示した探索は実際には行わないことを示す。
【0108】まず、図8に示す例では、ステップS10
00における探索処理において、探索処理部20が符号
Fで示す実際の探索を行い、次いで、ステップ1010
において、代用部40が符号Gで示す探索で求まるべき
動きベクトルを、符号Fで示す実際の探索によって求め
た動きベクトルで代用する処理を行って、最後に、制御
部10が、実際に探索を行って求めた動きベクトルと、
代用によって求めた動きベクトルとを装置外部に出力す
る。
【0109】このことをより具体的に説明すると以下の
ようになる。まず、符号Fで示す探索のみを実際に行
う。例えば、次に示す式16を用いた符号Fで示す探索
によって、以下に示すベクトル集合VF を求め、そのう
ちの1つを動きベクトルとする(ステップS100
0)。
【0110】
【数16】
【0111】符号Gで示す探索は実際には行わないた
め、図3を参照して説明したように、従来、符号Gで示
す探索によって求めていたvB を、実際に行った符号F
で示す探索によって求めた動きベクトルvF の符号を反
転して(水平成分および垂直成分の符号を反転する)代
用する(ステップS1010)。
【0112】例えば、上記のベクトルの集合から、次の
ように、vF 、vB の動きベクトルを決定する。「vF
=v(v∈VF ),vB =−vF 」。ここで、vB を−
Fで代用している。もちろん、vB を求めてvF を−
B で代用してもよい。
【0113】また、ステップS1010において代用処
理を行う際に、動きベクトルの探索に関する時間間隔を
乗じたベクトルで代用するようにしてもよい。即ち、代
用部40が符号Gで示す探索で求まるべき動きベクトル
を、符号Fで示す実際の探索によって求めた動きベクト
ルに動きベクトルの探索に関する時間間隔を考量した補
正係数を乗じたもので代用する処理を行って、最後に、
制御部10が、実際に探索を行って求めた動きベクトル
と、代用によって求めた動きベクトルとを装置外部に出
力する。なお、始めに指令を与えることによって、制御
部10は時間間隔の情報を代用部40に送る動作を行
う。
【0114】このことをより具体的に説明すると以下の
ようになる。まず、符号Fで示す探索のみを、前述した
式16を用いて行う。即ち、ベクトル集合VF を求め、
そのうちの1つを動きベクトルとする(ステップS10
00)。
【0115】符号Gで示す探索は実際には行わないた
め、図3を参照して説明したように、従来、符号Gで示
す探索によって求めていたvB を、実際に行った符号F
で示す探索によって求めた動きベクトルvF の符号を反
転して(水平成分および垂直成分の符号を反転する)、
さらに、これに動きベクトルの探索に関する時間間隔を
考量した補正係数を乗じたものを求めて、これを代用す
る(ステップS1010)。
【0116】例えば、上記のベクトルの集合から、次の
ように、の動きベクトルを決定する。「vF =v(v∈
F ),vB =c×(−vF )」。ここで、c∈R(R
は実数の集合)は動きベクトルの探索に関する時間間隔
を考慮した補正係数(フレーム/フィールド間距離の補
正係数として機能する)であり、具体的には、例えば、
以下の式で求まる。
【0117】c=「(現画像フレーム1と後方向参照画
像フレーム5との時間間隔)/(現画像フレーム1と前
方向参照画像フレーム2との時間間隔)」。 この比例式によって、実際に求めていない探索Gによる
動きベクトルの大きさが、実際に求めた動きベクトルF
の大きさで補正するための補正係数が求まることにな
る。ここで、vB を「−vF 」に補正係数cを乗じたベ
クトルで代用している。
【0118】以上、参照画像フレームが前方向に存在す
る場合についてのみ説明したが、参照画像が後方向に存
在していても同様な処理が可能である。また、フレーム
動きベクトルの探索のみについて説明したが、フィール
ド動きベクトルの探索についても同様な処理が実行可能
である。
【0119】以上説明してき第3の実施形態によれば、
画像メモリ30に記憶した現画像および参照画像を参照
して、一方の方向の動きベクトルを実際に求め、他方の
方向の動きベクトルを、実際に求めた動きベクトルの符
号を反転させるので、探索回数が半分になり演算量を大
幅に削減することが可能となり、しかも、現画像フレー
ム1、後方向参照画像フレーム5、および、前方向参照
画像フレーム2は時間的連続性があって相関性を有する
ため、画質劣化を抑えて動画像符号化等を行うことが可
能となる。
【0120】また、画像メモリ30に記憶した現画像お
よび参照画像を参照して、一方の方向の動きベクトルを
実際に求め、他方の方向の動きベクトルを、実際に求め
た動きベクトルの符号を反転させたものに動きベクトル
の探索に関する時間間隔を考慮した補正係数を乗じたベ
クトルで代用する第2のステップベクトルで代用する
と、探索回数が半分になり演算量を大幅に削減すること
が可能となるとともに、動きベクトルの探索に関する時
間間隔も考慮して代用処理を行っているので、動画像符
号化等における画質劣化を一層抑えることが可能とな
る。 (第4の実施形態)この第4の実施形態は、本発明を前
方向のフィールド動きベクトル探索とフレーム動きベク
トルとに適用したものであり、より具体的には、実際に
探索して求めてフィールド動きベクトルで、フレーム動
きベクトルを代用するものである。
【0121】図9(a)、(b)は、第4の実施形態の
模式的説明図であって、時間軸を水平方向にとり、右側
に行くほど時間が進みものとし、さらに、同一の画像フ
レームを上下に並べて記載していて、図9(a)は、フ
レームをフィールド単位で表現したもの、図9(b)
は、フレームのままで表現したものである。
【0122】図4と同様に、現画像フレーム1は、現画
像トップフィールド1aと現画像ボトムフィールド1b
とからなり、参照画像フレーム2は、参照画像トップフ
ィールド2aと参照画像ボトムフィールド2bとからな
っていて、3a、3b、3は夫々、現画像トップフィー
ルドMB、現画像ボトムフィールドMB、現画像フレー
ムMBである。
【0123】また、符号A、D、Fで示す探索は夫々、
「現画像トップフィールドMB3aを始点とし参照画像
トップフィールド2aを終点とする探索」、「現画像ボ
トムフィールドMB3bを始点とし参照画像ボトムフィ
ールド2bを終点とする探索」、「現画像フレームMB
3を始点とし参照画像フレーム2を終点とする探索」を
示している。なお、実線で示した探索は実際に探索を行
うことを示し、破線で示した探索は実際には行わないこ
とを示す。
【0124】図9に示す例では、まず、ステップS10
00における探索処理において、探索処理部20が符号
A、Dで示す実際の探索を行い、次いで、ステップ10
10において、代用部40が符号Fで示す探索で求まる
べき動きベクトルを、符号A、Dで示す実際の探索によ
って求めた動きベクトルのいずれかで代用する処理を行
って、最後に、制御部10が、実際に探索を行って求め
た動きベクトルと、代用によって求めた動きベクトルと
を装置外部に出力する。
【0125】このことをより具体的に説明すると以下の
ようになる。まず、符号AまたはDで示す探索のみを実
際に行う。例えば、前述した式8または式9を用いた、
符号AまたはDで示す探索によって、以下に示すベクト
ル集合VttまたはVbbを求め、そのうちの1つを動きベ
クトルとする(ステップS1000)。
【0126】符号Fで示す探索は実際には行わないた
め、図4を参照して説明したように、従来、符号Fで示
す探索によって求めていたvF を、実際に行った符号A
またはDで示す探索によって求めた動きベクトルvtt
たはvbbで代用する(ステップS1010)。
【0127】例えば、vtt(またはvbb)=(x’,
y’)とすると、vF =(x,y)は「vF =(x,
y)=(x’,2・y’)」のように求める。なお、v
F の垂直成分を、vtt(またはvbb)の垂直成分の2倍
にしているが、これは、vtt(またはvbb)はフィール
ド上のベクトルであるのに対して、vF はフレーム上の
ベクトルであり、1フレームは2つのフィールド(ボト
ムフィールドとトップフィールド)からなっていること
を考慮したためである。
【0128】以上のように、この第4の実施形態によれ
ば、画像メモリ30に記憶してある参照画像および現画
像を参照して、現画像トップ(またはボトム)フィール
ドを始点とし参照画像トップ(またはボトム)フィール
ドを終点とする探索によってフィールド動きベクトル
(vfield =(x,y))を実際に求め、さらに、現画
像MBに対するフレーム動きベクトル(vframe
(x’,y’))を、求めたフィールド動きベクトル
(vfield =(x,y))を用いて、vframe
(x’,y’)=(x,2・y)として求めるので、探
索に要する演算量を削減しつつ、フィールド動きベクト
ルを用いて、フレーム動きベクトルを求めることが可能
となる。しかも、フィールド動きベクトル探索は、垂直
方向に画像データを間引きした画像に対するフレーム動
きベクトル探索と見なすことができるため、フィールド
動きベクトルをフレーム動きベクトルに代用しても、画
質劣化が抑制されて動画像符号化等が行える。
【0129】以上説明してきたように、本発明では、参
照画像に対する現画像MB(マクロブロック)の類似部
分の探索処理によって求めたm個(mは、m<nなる自
然数)の動きベクトルを用いて、n個(nは、n≧2な
る自然数)の動きベクトル(v1 ,v2 ,…,vn )を
探索する際に、記憶手段(画像メモリ)に記憶してある
参照画像および現画像を参照して、m個(mは、m<n
なる自然数)の動きベクトル(vM1,vM2,…,vMm
を実際に探索し、さらに、残りのk個(kは、k=n−
mなる自然数)の動きベクトル(vK1,vK2,…,
Kk)の夫々を、実際に探索して求めたn個の動きベク
トルのいずれかで代用するので、探索に要する演算量を
削減することが可能となる。
【0130】さらに、実際に探索したm個の動きベクト
ル(vM1,vM2,…,vMm)の夫々の探索の始点となる
現画像と探索の終点となる参照画像との時間間隔を(t
M1,tM2,…,tMm)とし、また、探索しないk個の動
きベクトル(vK1,vK2,…,vKk)の夫々の探索の始
点となるべき現画像と探索の終点となるべき参照画像と
の時間間隔を(tK1,tK2,…,tKk)としたとき、探
索しないk個の動きベクトルvKi(1≦i≦k)の夫々
を、α・vMj(ここで、α=tKi/tMj、tKiは、動き
ベクトルvKiに対する時間間隔、tMjは、動きベクトル
Mjに対する時間間隔、1≦i≦k、1≦j≦m、iお
よびjは自然数)のいずれかで代用すれば、画像劣化を
効果的に抑制することが可能となる。
【0131】このように、本発明では、探索すべき総て
の動きベクトルを、実際に探索する動きベクトルと、実
際には探索しない動きベクトルとに分けて、実際には探
索しない動きベクトルを、実際に探索する動きベクトル
のいずれかで代用するため、探索回数を低減することが
可能となり、探索に要する演算量の大幅な削減を可能と
する。
【0132】また、動画像は連続性を有していて、時間
軸上で近接する動画像間に相関性があるため、探索の始
点が近接している場合(例えば、同一のフィールドや同
一のフレーム)には、実際には探索しない動きベクトル
を、実際に探索した動きベクトルで代用しても、画像劣
化を極めて小さく抑えることが可能となる。また、動き
ベクトル代用の際に、時間間隔を考慮した補正係数を乗
じた動きベクトルを用いることで、一層画像劣化を抑え
ることが可能になる。
【0133】なお、以上説明してきた各動きベクトルの
探索方法は、探索手順をプログラムとして記憶媒体に記
憶しておき、コンピュータが、このプログラムを読み取
って実行するようにすることによって実現可能である。
もちろん、以上説明してきた処理を実行するゲートアレ
ーを製造して、ハードウエアのみで処理を行う半導体回
路として実現することも可能である。
【0134】また、上述した動きベクトル探索装置10
0は、ビデオサーバのような大型の情報処理装置に内蔵
して、ビデオサーバ内に設けられた動画像データ記憶部
への動画像データ保存の際に行う符号化処理に用いるこ
とや、また、ディジタルビデオカメラのような小型の電
子機器に内蔵しておいて、符号化処理に用いるなど、そ
の応用分野は多岐多方面に渡るものであり、極めて利用
価値の高い動きベクトル探索装置を提供することが可能
になる。しかも、従来に比べて、動きベクトル探索にお
ける演算量が削減されて省電力化を図ることができるの
で、省電力機能を有する電子機器の実現も可能となる。
【0135】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る発
明によれば、n個(m<n)の動きベクトルを探索する
場合、記憶手段に記憶してある参照画像および現画像を
参照して、m個の動きベクトルを実際に探索し、さら
に、残りのk個(k=n−m)の動きベクトルの夫々
を、実際に探索して求めたn個の動きベクトルのいずれ
かで代用するので、探索演算量を削減してn個の動きベ
クトルを求めることが可能になる。
【0136】また、請求項2に係る発明によれば、請求
項1の効果に加えて、実際に探索したm個の動きベクト
ルの夫々の探索の始点となる現画像と探索の終点となる
参照画像との時間間隔と、探索しないk個の動きベクト
ルの夫々の探索の始点となるべき現画像と探索の終点と
なるべき参照画像との時間間隔を考慮した補正係数を、
k個の動きベクトルの代用処理を行う際に用いることに
よって、画質劣化を抑えることが可能となる。
【0137】また、請求項3に係る発明によれば、動き
ベクトルvtt(またはvbt)、および、動きベクトルv
tb(またはvbb)の夫々を実際に求め、さらに、動きベ
クトルvbt(またはvtt)、および、動きベクトルvbb
(またはvtb)の夫々を、実際に求めた2個の動きベク
トル(vtt,vtb)(または(vbt,vbb))のいずれ
かで代用するので、探索回数が半分になるので、演算量
を大幅に削減することが可能となる。
【0138】さらに、請求項4に係る発明によれば、動
きベクトルvtt(またはvbt)、および、ベクトルvtb
(またはvbb)の夫々を実際に求め、さらに、動きベク
トルvbt(またはvtt)、および、動きベクトルv
bb(またはvtb)の夫々を、実際に求めた2個の動きベ
クトル(vtt,vtb)(または(vbt,vbb))のいず
れかに、動きベクトルの探索に関する時間間隔を考慮し
た補正係数を乗じたベクトルで代用するので、画質劣化
を一層抑えることが可能となる。
【0139】また、請求項5に係る発明によれば、一方
の方向の動きベクトルを実際に求め、さらに、他方の方
向の動きベクトルを、実際に求めた動きベクトルの符号
を反転させたベクトルで代用するので、演算量を大幅に
削減して両方向の動きベクトルを求めることが可能とな
る。
【0140】さらに、請求項6に係る発明によれば、一
方の方向の動きベクトルを実際に求め、さらに、他方の
方向の動きベクトルを、実際に求めた動きベクトルの符
号を反転させたものに動きベクトルの探索に関する時間
間隔を考慮した補正係数を乗じたベクトルで代用するの
で、演算量を大幅に削減して両方向の動きベクトルを求
めることが可能となるとともに、画質劣化を抑えること
が可能になる。
【0141】また、請求項7に係る発明によれば、現画
像トップ(またはボトム)フィールドを始点とし参照画
像トップ(またはボトム)フィールドを終点とする探索
によってフィールド動きベクトルを実際に求め、さら
に、現画像MBに求めるべき対するフレーム動きベクト
ルを、フィールド動きベクトルを用いて求めるので、演
算量を大幅に削減してフレーム動きベクトルを求めるこ
とが可能になる。
【0142】さらに、請求項8に係る発明によれば、n
個(m<n)の動きベクトルを探索する際に、探索手段
が、記憶手段の記憶内容を参照して、m個の動きベクト
ルを実際に探索し、さらに、代用処理手段が残りのk個
(k=n−m)の動きベクトルの夫々を、実際に探索し
て求めたn個の動きベクトルのいずれかで代用するの
で、探索演算量を削減して求めるべきn個の動きベクト
ルを求める装置が実現可能になる。
【0143】また、請求項9に係る発明によれば、n個
(m<n)の動きベクトルを探索する場合、記憶手段に
記憶してある参照画像および現画像を参照して、m個の
動きベクトルを実際に探索する処理と、残りのk個の動
きベクトルの夫々を、実際に探索して求めたn個の動き
ベクトルのいずれかで代用する処理とを、コンピュータ
に実行させる動きベクトル探索プログラムを記憶した記
憶媒体が提供可能になる。
【0144】特に、請求項10に係る発明によれば、請
求項9の効果に加えて、実際に探索したm個の動きベク
トルの夫々の探索の始点となる現画像と探索の終点とな
る参照画像との時間間隔と、探索しないk個の動きベク
トルの夫々の探索の始点となるべき現画像と探索の終点
となるべき参照画像との時間間隔を考慮した補正係数
を、k個の動きベクトルの代用処理を行う際に用いるよ
うにした処理を、コンピュータに実行させる動きベクト
ル探索プログラムを記憶した記憶媒体が提供可能にな
る。
【0145】また、請求項11に係る発明によれば、動
きベクトルvtt(またはvbt)、および、動きベクトル
tb(またはvbb)の夫々を実際に求める処理と、動き
ベクトルvbt(またはvtt)、および、動きベクトルv
bb(またはvtb)の夫々を、実際に求めた2個の動きベ
クトル(vtt,vtb)(または(vbt,vbb))のいず
れかで代用する処理とを、コンピュータに実行させる動
きベクトル探索プログラムを記憶した記憶媒体が提供可
能になる。
【0146】さらに、請求項12に係る発明によれば、
動きベクトルvtt(またはvbt)、および、動きベクト
ルvtb(またはvbb)の夫々を実際に求める処理と、動
きベクトルvbt(またはvtt)、および、動きベクトル
bb(またはvtb)の夫々を、実際に求めた2個の動き
ベクトル(vtt,vtb)(または(vbt,vbb))のい
ずれかに、動きベクトルの探索に関する時間間隔を考慮
した補正係数を乗じたベクトルで代用する処理とを、コ
ンピュータに実行させる動きベクトル探索プログラムを
記憶した記憶媒体が提供可能になる。
【0147】また、請求項13に係る発明によれば、一
方の方向の動きベクトルを実際に求める処理と、他方の
方向の動きベクトルを、実際に求めた動きベクトルの符
号を反転させたベクトルで代用する処理とを、コンピュ
ータに実行させる動きベクトル探索プログラムを記憶し
た記憶媒体が提供可能になる。
【0148】さらに、請求項14に係る発明によれば、
一方の方向の動きベクトルを実際に求める処理と、他方
の方向の動きベクトルを、実際に求めた動きベクトルの
符号を反転させたものに動きベクトルの探索に関する時
間間隔を考慮した補正係数を乗じたベクトルで代用する
処理とを、コンピュータに実行させる動きベクトル探索
プログラムを記憶した記憶媒体が提供可能になる。
【0149】また、請求項15に係る発明によれば、現
画像トップ(またはボトム)フィールドを始点とし参照
画像トップ(またはボトム)フィールドを終点とする探
索によってフィールド動きベクトルを実際に求める処理
と、現画像MBに対するフレーム動きベクトルを、求め
たフィールド動きベクトルを用いて求める処理とを、コ
ンピュータに実行させる動きベクトル探索プログラムを
記憶した記憶媒体が提供可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかる動きベクトル探索
装置の構成図である。
【図2】従来技術(前方向のフィールド動きベクトル探
索)の模式的説明図である。
【図3】従来技術(両方向のフレーム動きベクトル探
索)の模式的説明図である。
【図4】従来技術(前方向のフィールド動きベクトル探
索とフレーム動きベクトル探索)の模式的説明図であ
る。
【図5】本発明の実施の形態(前方向のフィールド動き
ベクトル探索)の模式的説明図である。
【図6】本発明の実施の形態(前方向のフィールド動き
ベクトル探索)の模式的説明図である。
【図7】本発明の実施の形態(中間画像フィールドを用
いた動きベクトル探索)の模式的説明図である。
【図8】本発明の実施の形態(両方向のフレーム動きベ
クトル探索)の模式的説明図である。
【図9】本発明の実施の形態(前方向のフィールド動き
ベクトル探索とフレーム動きベクトル探索)の模式的説
明図である。
【図10】本発明の実施の形態にかかる処理を説明する
フローチャートである。
【符号の説明】
1 現画像フレーム 1a 現画像トップフィールド 1b 現画像ボトムフィールド 2 参照画像フレーム 2a 参照画像トップフィールド 2b 参照画像ボトムフィールド 3 現画像(フレーム)MB 3a 現画像トップフィールドMB 3b 現画像ボトムフィールドMB 4 中間画像フレーム 4a 中間画像トップフィールド 4b 中間画像ボトムフィールド 5 後方向参照画像フレーム 10 制御部 20 探索処理部 30 画像メモリ 40 代用部 100 動きベクトル探索装置

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 参照画像に対する現画像MB(マクロブ
    ロック)の類似部分の探索処理によって求めたm個(m
    は、m<nなる自然数)の動きベクトルを用いて、n個
    (nは、n≧2なる自然数)の動きベクトル(v1 ,v
    2 ,…,vn )を探索する方法であって、 記憶手段に記憶してある参照画像および現画像を参照し
    て、m個(mは、m<nなる自然数)の動きベクトル
    (vM1,vM2,…,vMm)を実際に探索する第1のステ
    ップと、 残りのk個(kは、k=n−mなる自然数)の動きベク
    トル(vK1,vK2,…,vKk)の夫々を、実際に探索し
    て求めたn個の動きベクトルのいずれかで代用する第2
    のステップと、を含む動きベクトル探索方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記第2のステップは、 残りのk個の動きベクトル(vK1,vK2,…,vKk)の
    夫々を、実際に探索して求めたn個の動きベクトルのい
    ずれかで代用する際に、 実際に探索したm個の動きベクトル(vM1,vM2,…,
    Mm)の夫々の探索の始点となる現画像と探索の終点と
    なる参照画像との時間間隔を(tM1,tM2,…,tMm
    とし、また、探索しないk個の動きベクトル(vK1,v
    K2,…,vKk)の夫々の探索の始点となるべき現画像と
    探索の終点となるべき参照画像との時間間隔を(tK1
    K2,…,tKk)としたとき、 探索しないk個の動きベクトルvKi(1≦i≦k)の夫
    々を、α・vMj(ここで、α=tKi/tMj、tKiは、動
    きベクトルvKiに対する時間間隔、tMjは、動きベクト
    ルvMjに対する時間間隔、1≦i≦k、1≦j≦m、i
    およびjは自然数)のいずれかで代用するステップであ
    ることを特徴とする動きベクトル探索方法。
  3. 【請求項3】 前方向または後方向のフィールドに対す
    る現画像MB(マクロブロック)の類似部分の探索処理
    によって実際に求めた動きベクトルを用いて、実際に求
    めていない動きベクトルの探索を行う方法であって、 記憶手段に記憶してある参照画像および現画像を参照し
    て、現画像トップ(またはボトム)フィールドMBを始
    点とし参照画像トップフィールドを終点とする探索によ
    って求まる動きベクトルvtt(またはvbt)、および、
    現画像トップ(またはボトム)フィールドMBを始点と
    し参照画像ボトムフィールドを終点とする探索によって
    求まる動きベクトルvtb(またはvbb)の夫々を実際に
    求めるステップと、 現画像ボトム(またはトップ)フィールドMBを始点と
    し参照画像トップフィールドを終点とする探索によって
    求まる動きベクトルvbt(またはvtt)、および、現画
    像ボトム(またはトップ)フィールドMBを始点とし参
    照画像ボトムフィールドを終点とする探索によって求ま
    る動きベクトルvbb(またはvtb)の夫々を、実際に求
    めた2個の動きベクトル(vtt,vtb)(または
    (vbt,vbb))のいずれかで代用するステップと、を
    含む動きベクトル探索方法。
  4. 【請求項4】 前方向または後方向のフィールドに対す
    る現画像MB(マクロブロック)の類似部分の探索処理
    によって実際に求めた動きベクトルを用いて、実際に求
    めていない動きベクトルの探索を行う方法であって、 記憶手段に記憶してある参照画像および現画像を参照し
    て、現画像トップ(またはボトム)フィールドMBを始
    点とし参照画像トップフィールドを終点とする探索によ
    って求まる動きベクトルvtt(またはvbt)、および、
    現画像トップ(またはボトム)フィールドMBを始点と
    し参照画像ボトムフィールドを終点とする探索によって
    求まる動きベクトルvtb(またはvbb)の夫々を実際に
    求めるステップと、 現画像ボトム(またはトップ)フィールドMBを始点と
    し参照画像トップフィールドを終点とする探索によって
    求める動きベクトルvbt(またはvtt)、および、現画
    像ボトム(またはトップ)フィールドMBを始点とし参
    照画像ボトムフィールドを終点とする探索によって求ま
    る動きベクトルvbb(またはvtb)の夫々を、実際に求
    めた2個の動きベクトル(vtt,vtb)(または
    (vbt,vbb))のいずれかに、動きベクトルの探索に
    関する時間間隔を考慮した補正係数を乗じたベクトルで
    代用するステップと、を含む動きベクトル探索方法。
  5. 【請求項5】 参照画像に対する現画像MB(マクロブ
    ロック)の類似部分の探索処理によって求めた一方向の
    動きベクトルを用いて、前および後の両方向の動きベク
    トルを探索する方法であって、 記憶手段に記憶してある参照画像および現画像を参照し
    て、一方の方向の動きベクトルを実際に求めるステップ
    と、 他方の方向の動きベクトルを、実際に求めた動きベクト
    ルの符号を反転させたベクトルで代用するステップと、
    を含む動きベクトル探索方法。
  6. 【請求項6】 参照画像に対する現画像MB(マクロブ
    ロック)の類似部分の探索処理によって求めた一方向の
    動きベクトルを用いて、前および後の両方向の動きベク
    トルを探索する方法であって、 記憶手段に記憶してある参照画像および現画像を参照し
    て、一方の方向の動きベクトルを実際に求めるステップ
    と、 他方の方向の動きベクトルを、実際に求めた動きベクト
    ルの符号を反転させたものに動きベクトルの探索に関す
    る時間間隔を考慮した補正係数を乗じたベクトルで代用
    するステップと、を含む動きベクトル探索方法。
  7. 【請求項7】 参照画像に対する現画像MB(マクロブ
    ロック)の類似部分の探索処理によって求めたフィール
    ド動きベクトルを用いて、現画像MBに対するフレーム
    動きベクトルを探索する方法であって、 記憶手段に記憶してある参照画像および現画像を参照し
    て、現画像トップ(またはボトム)フィールドを始点と
    し参照画像トップ(またはボトム)フィールドを終点と
    する探索によってフィールド動きベクトル(vfield
    (x,y))を実際に求めるステップと、 現画像MBに対するフレーム動きベクトル(vframe
    (x’,y’))を、求めたフィールド動きベクトル
    (vfield =(x,y))を用いて、vframe
    (x’,y’)=(x,2・y)として求めるステップ
    とを、含む動きベクトル探索方法。
  8. 【請求項8】 参照画像に対する現画像MB(マクロブ
    ロック)の類似部分の探索処理によって求めたm個(m
    は、m<nなる自然数)の動きベクトルを用いて、n個
    (nは、n≧2なる自然数)の動きベクトル(v1 ,v
    2 ,…,vn )を探索する装置であって、 参照画像および現画像を記憶する記憶手段と、該記憶手
    段の記憶内容を参照して、m個(mは、m<nなる自然
    数)の動きベクトル(vM1,vM2,…,vMm)を実際に
    探索する探索手段と、残りのk個(kは、k=n−mな
    る自然数)の動きベクトル(vK1,vK2,…,vKk)の
    夫々を、実際に探索して求めたn個の動きベクトルのい
    ずれかで代用する代用処理手段と、を備える動きベクト
    ル探索装置。
  9. 【請求項9】 参照画像に対する現画像MB(マクロブ
    ロック)の類似部分の探索処理によって求めたm個(m
    は、m<nなる自然数)の動きベクトルを用いて、n個
    (nは、n≧2なる自然数)の動きベクトル(v1 ,v
    2 ,…,vn )を探索をコンピュータに実行させる動き
    ベクトル探索プログラムを記憶したコンピュータ読み取
    り可能な記憶媒体において、 記憶手段に記憶してある参照画像および現画像を参照し
    て、m個(mは、m<nなる自然数)の動きベクトル
    (vM1,vM2,…,vMm)を実際に探索する第1の処理
    と、 残りのk個(kは、k=n−mなる自然数)の動きベク
    トル(vK1,vK2,…,vKk)の夫々を、実際に探索し
    て求めたn個の動きベクトルのいずれかで代用する第2
    の処理とを、 コンピュータに実行させる動きベクトル探索プログラム
    を記憶した記憶媒体。
  10. 【請求項10】 請求項9において、 前記第2の処理は、 残りのk個の動きベクトル(vK1,vK2,…,vKk)の
    夫々を、実際に探索して求めたn個の動きベクトルのい
    ずれかで代用する際に、 実際に探索したm個の動きベクトル(vM1,vM2,…,
    Mm)の夫々の探索の始点となる現画像と探索の終点と
    なる参照画像との時間間隔を(tM1,tM2,…,tMm
    とし、また、探索しないk個の動きベクトル(vK1,v
    K2,…,vKk)の夫々の探索の始点となるべき現画像と
    探索の終点となるべき参照画像との時間間隔を(tK1
    K2,…,tKk)としたとき、 探索しないk個の動きベクトルvKi(1≦i≦k)の夫
    々を、α・vMj(ここで、α=tKi/tMj、tKiは、動
    きベクトルvKiに対する時間間隔、tMjは、動きベクト
    ルvMjに対する時間間隔、1≦i≦k、1≦j≦m、i
    およびjは自然数)のいずれかで代用する処理であるこ
    とを特徴とする動きベクトル探索プログラムを記憶した
    記憶媒体。
  11. 【請求項11】 前方向または後方向のフィールドに対
    する現画像MB(マクロブロック)の類似部分の探索処
    理によって実際に求めた動きベクトルを用いて、実際に
    求めていない動きベクトルの探索をコンピュータに実行
    させる動きベクトル探索プログラムを記憶したコンピュ
    ータ読み取り可能な記憶媒体において、 記憶手段に記憶してある参照画像および現画像を参照し
    て、現画像トップ(またはボトム)フィールドMBを始
    点とし参照画像トップフィールドを終点とする探索によ
    って求まる動きベクトルvtt(またはvbt)、および、
    現画像トップ(またはボトム)フィールドMBを始点と
    し参照画像ボトムフィールドを終点とする探索によって
    求まる動きベクトルvtb(またはvbb)の夫々を実際に
    求める処理と、 現画像ボトム(またはトップ)フィールドMBを始点と
    し参照画像トップフィールドを終点とする探索によって
    求まる動きベクトルvbt(またはvtt)、および、現画
    像ボトム(またはトップ)フィールドMBを始点とし参
    照画像ボトムフィールドを終点とする探索によって求ま
    る動きベクトルvbb(またはvtb)の夫々を、実際に求
    めた2個の動きベクトル(vtt,vtb)(または
    (vbt,vbb))のいずれかで代用する処理とを、 コンピュータに実行させる動きベクトル探索プログラム
    を記憶した記憶媒体。
  12. 【請求項12】 前方向または後方向のフィールドに対
    する現画像MB(マクロブロック)の類似部分の探索処
    理によって実際に求めた動きベクトルを用いて、実際に
    求めていない動きベクトルの探索をコンピュータに実行
    させる動きベクトル探索プログラムを記憶したコンピュ
    ータ読み取り可能な記憶媒体において、 記憶手段に記憶してある参照画像および現画像を参照し
    て、現画像トップ(またはボトム)フィールドMBを始
    点とし参照画像トップフィールドを終点とする探索によ
    って求まる動きベクトルvtt(またはvbt)、および、
    現画像トップ(またはボトム)フィールドMBを始点と
    し参照画像ボトムフィールドを終点とする探索によって
    求まる動きベクトルvtb(またはvbb)の夫々を実際に
    求める処理と、 現画像ボトム(またはトップ)フィールドMBを始点と
    し参照画像トップフィールドを終点とする探索によって
    求める動きベクトルvbt(またはvtt)、および、現画
    像ボトム(またはトップ)フィールドMBを始点とし参
    照画像ボトムフィールドを終点とする探索によって求ま
    る動きベクトルvbb(またはvtb)の夫々を、実際に求
    めた2個の動きベクトル(vtt,vtb)(または
    (vbt,vbb))のいずれかに、動きベクトルの探索に
    関する時間間隔を考慮した補正係数を乗じたベクトルで
    代用する処理とを、 コンピュータに実行させる動きベクトル探索プログラム
    を記憶した記憶媒体。
  13. 【請求項13】 参照画像に対する現画像MB(マクロ
    ブロック)の類似部分の探索処理によって求めた一方向
    の動きベクトルを用いて行う、前および後の両方向の動
    きベクトル探索をコンピュータに実行させる動きベクト
    ル探索プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能
    な記憶媒体において、 一方の方向の動きベクトルを実際に求める処理と、 他方の方向の動きベクトルを、実際に求めた動きベクト
    ルの符号を反転させたベクトルで代用する処理とを、 コンピュータに実行させる動きベクトル探索プログラム
    を記憶した記憶媒体。
  14. 【請求項14】 参照画像に対する現画像MB(マクロ
    ブロック)の類似部分の探索処理によって求めた一方向
    の動きベクトルを用いて行う、前および後の両方向の動
    きベクトル探索をコンピュータに実行させる動きベクト
    ル探索プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能
    な記憶媒体において、 一方の方向の動きベクトルを実際に求める処理と、 他方の方向の動きベクトルを、実際に求めた動きベクト
    ルの符号を反転させたものに動きベクトルの探索に関す
    る時間間隔を考慮した補正係数を乗じたベクトルで代用
    する処理とを、 コンピュータに実行させる動きベクトル探索プログラム
    を記憶した記憶媒体。
  15. 【請求項15】 参照画像に対する現画像MB(マクロ
    ブロック)の類似部分の探索処理によって求めたフィー
    ルド動きベクトルを用いて行う、現画像MBに対するフ
    レーム動きベクトル探索をコンピュータに実行させる動
    きベクトル探索プログラムを記憶したコンピュータ読み
    取り可能な記憶媒体において、 記憶手段に記憶してある参照画像および現画像を参照し
    て、現画像トップ(またはボトム)フィールドを始点と
    し参照画像トップ(またはボトム)フィールドを終点と
    する探索によってフィールド動きベクトル(vfield
    (x,y))を実際に求める処理と、 現画像MBに対するフレーム動きベクトル(vframe
    (x’,y’))を、求めたフィールド動きベクトル
    (vfield =(x,y))を用いて、vframe
    (x’,y’)=(x,2・y)として求める処理と
    を、 コンピュータに実行させる動きベクトル探索プログラム
    を記憶した記憶媒体。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8064523B2 (en) 2006-08-30 2011-11-22 Oki Semiconductor Co., Ltd. Motion vector search apparatus

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