JP2002247587A - 画像符号化データの再符号化装置、再符号化方法、再符号化プログラム及び再符号化プログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

画像符号化データの再符号化装置、再符号化方法、再符号化プログラム及び再符号化プログラムを記録した記録媒体

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JP2002247587A
JP2002247587A JP2001041171A JP2001041171A JP2002247587A JP 2002247587 A JP2002247587 A JP 2002247587A JP 2001041171 A JP2001041171 A JP 2001041171A JP 2001041171 A JP2001041171 A JP 2001041171A JP 2002247587 A JP2002247587 A JP 2002247587A
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JP2001041171A
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Junichi Nakajima
淳一 中嶋
Hiroyuki Tsuji
裕之 辻
Yoshiyuki Yashima
由幸 八島
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 あるビットレートの画像符号化データを再符
号化する際、簡単な計算により求めた動きベクトルの精
度に従って再探索範囲を適応的に変化させ、少ない演算
回数で再符号化データの動きベクトルの予測精度を高め
る。 【解決手段】 もとの符号化データから復号された画像
を再符号化する際、もとの符号化データに含まれる動き
ベクトルをスケーリングしたものを候補ベクトルとす
る。これらの候補ベクトル間のノルムの和が最少となる
ものを選択し、選択されたベクトルにおける前記ノルム
の和に基づき再探索範囲を決定する。この再探索範囲内
で選択されたベクトルの周囲を探索して、再符号化時の
動きベクトルを決定する。このように動きベクトルの再
探索時に、評価値の大きさに従って探索範囲を適応的に
切り替えることで、より少ない演算回数で再符号化対象
小ブロックの動きベクトルの予測精度を高める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、あるビットレート
で符号化された画像符号化データを再符号化する装置と
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】あるビットレートにて符号化された画像
符号化データから、異なるビットレートの画像符号化デ
ータを生成する一過程として、再符号化する方法があ
る。図4に、画像符号化データの再符号化を行なうシス
テム構成図を示す。図4において、復号画像だけを用い
て再符号化する場合には、再符号化処理は通常の符号化
処理と同等である。通常、再符号化の目的は「符号化デ
ータ量の削減」や「画像サイズの縮小」にある。一旦復
号器401により、元の符号化データの一部または全部
を復号し、再符号化器402により、復号画像を目的の
符号化ビットレートに符号化する。
【0003】符号化データ量の削減としては、一般に復
号画像を再符号化するときの量子化ステップを大きく
し、粗く量子化することで、発生符号量を小さくする方
法が用いられている。画像サイズの縮小は、一般にフィ
ルタ処理により高周波成分を切り捨てることで、解像度
変換を行なう方法が用いられている。
【0004】また、符号化処理においては、動きベクト
ルを算出する動き探索処理に最も演算量を必要とする。
そこで、元の符号化データの動きベクトル情報を抽出・
利用して再符号化対象小ブロックの動きベクトルを算出
し、動きベクトルの全探索処理を行なわないことによ
り、演算量を大幅に削減できる。
【0005】一方、再符号化を行なう画像に対し、量子
化を粗く行なったり、あるいは画像を縮小したりするた
め、再符号化時に全探索を行なって求まる最適な動きベ
クトルと、元の動きベクトル情報を利用して算出された
動きベクトルとの間には一般に数画素程度のずれが生じ
る。従って、算出された動きベクトルの周囲を再探索し
て、より予測誤差の小さい動きベクトルに修正すること
で符号量の削減あるいは画質の向上が可能となる。
【0006】動きベクトルの再探索時には、算出された
動きベクトルを中心とする周囲±R画素を、全探索やH
AVS法(J.Youn,et al.:“Motio
nVector Refinement for Hi
gh−Performance Transcodin
g,”IEEE Trans.on Multimed
ia,vol.1,no.1,March 199
9.)などで探索し、この範囲内で予測誤差をより小さ
くする位置に動きベクトルが修正される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】一般に再探索の範囲±
R画素が大きくなるにつれて、修正された動きベクトル
の精度は高まるが、再探索の対象点数の増加に伴い再探
索の演算時間も増加するため、多くの再探索手法ではR
の上限を2〜3画素程度と固定にしているものが多い。
Rを固定すると最適なベクトルとの差がそれよりも大き
いものは、救済できない。逆にRがもっと小さくても良
い場合もあり、不要な演算を行うことになる。
【0008】図5にその一例として、算出された動きベ
クトルVと全探索によって得られる最適な動きベクトル
Tとの位置関係から、算出された動きベクトルの精度
と、再探索範囲の関係を示す。図5(a)上に示すよう
に動きベクトルVの精度が高い場合には、再探索範囲と
して図5(b)のような小さなRでも最適な動きベクト
ルVTに一致する。逆に図5(a)下に示すように精度
が低い場合には、VTに一致させるためにはRを大きく
して図5(b)よりも再探索範囲を大きくする必要があ
る。
【0009】そこで本発明は、画像符号化データの再符
号化する際、簡単な計算により算出された動きベクトル
の精度を求め、求められた精度に従って再探索範囲を適
応的に変化させ、少ない演算量で再符号化データにおけ
る動きベクトルの予測精度を高める画像符号化データの
再符号化装置及び方法を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明の第1の発明による画像符号化データの再符
号化装置は、あるビットレートで符号化された画像符号
化データを、再符号化する装置において、該画像符号化
データを復号し、画素値を得て復号画像を構成する手段
と、該画像の符号化データに含まれる小ブロック単位の
第1の動きベクトルを抽出する手段と、該第1の動きベ
クトルを用いて復号画像を再符号化するための第2の動
きベクトルを小ブロックごとに算出する手段と、該第1
の動きベクトルを用いて該第2の動きベクトルの評価値
を小ブロックごとに算出する手段と、該評価値を用いて
該第2の動きベクトルを中心とする再探索範囲を小ブロ
ックごとに決定する手段と、該再探索範囲に応じて該第
2の動きベクトルを中心に再探索して再符号化時の動き
ベクトルを求める手段とを備えることを特徴とする。
【0011】あるいは、本発明の第2の発明による画像
符号化データの再符号化装置は、前記第1の動きベクト
ルを用いて復号画像を再符号化するための第2の動きベ
クトルを小ブロックごとに算出する手段は、該第1の動
きベクトルの長さをスケーリングして第3の動きベクト
ルを算出する手段と、該第3の動きベクトルを2本以上
のn本選択して候補ベクトルとする手段と、該選択され
たn本の候補ベクトルのそれぞれに対して他の(n−
1)本のベクトルとの差分ベクトルのノルムの和を算出
する手段と、該ノルムの和が最小となる該候補ベクトル
を、該第2の動きベクトルとする手段を有するものであ
り、前記第1の動きベクトルを用いて該第2の動きベク
トルの評価値を小ブロックごとに算出する手段は、該ノ
ルムの和の最小値を該評価値とするものであることを特
徴とする。
【0012】また、本発明の第1の発明による画像符号
化データの再符号化方法は、あるビットレートで符号化
された画像符号化データを、再符号化する方法におい
て、該画像符号化データを復号し、画素値を得て復号画
像を構成する過程と、該画像の符号化データに含まれる
小ブロック単位の第1の動きベクトルを抽出する過程
と、該第1の動きベクトルを用いて復号画像を再符号化
するための第2の動きベクトルを小ブロックごとに算出
する過程と、該第1の動きベクトルを用いて該第2の動
きベクトルの評価値を小ブロックごとに算出する過程
と、該評価値を用いて該第2の動きベクトルを中心とす
る再探索範囲を小ブロックごとに決定する過程と、該再
探索範囲に応じて該第2の動きベクトルを中心に再探索
して再符号化時の動きベクトルを求める過程とを備える
ことを特徴とする。
【0013】あるいは、本発明の第2の発明による画像
符号化データの再符号化方法は、上記の画像符号化デー
タの再符号化方法において、前記第1の動きベクトルを
用いて該第2の動きベクトルの評価値を小ブロックごと
に算出する過程は、該第1の動きベクトルの長さをスケ
ーリングして第3の動きベクトルを算出する過程と、該
第3の動きベクトルを2本以上のn本選択して候補ベク
トルとする過程と、該選択されたn本の候補ベクトルの
それぞれに対して他の(n−1)本のベクトルとの差分
ベクトルのノルムの和を算出する過程と、該ノルムの和
が最小となる該候補ベクトルを、該第2の動きベクトル
とする過程とを含み、前記第1の動きベクトルを用いて
該第2の動きベクトルの評価値を小ブロックごとに算出
する過程においては、該ノルムの和の最小値を該評価値
とすることを特徴とする。
【0014】また、本発明の第1の発明による画像符号
化データの再符号化プログラムは、あるビットレートで
符号化された画像符号化データを、再符号化する方法を
コンピュータで実行するためのプログラムであって、該
画像符号化データを復号し、画素値を得て復号画像を構
成する手順と、該画像の符号化データに含まれる小ブロ
ック単位の第1の動きベクトルを抽出する手順と、該第
1の動きベクトルを用いて復号画像を再符号化するため
の第2の動きベクトルを小ブロックごとに算出する手順
と、該第1の動きベクトルを用いて該第2の動きベクト
ルの評価値を小ブロックごとに算出する手順と、該評価
値を用いて該第2の動きベクトルを中心とする再探索範
囲を小ブロックごとに決定する手順と、該再探索範囲に
応じて該第2の動きベクトルを中心に再探索して再符号
化時の動きベクトルを求める手順とを有することを特徴
とする。
【0015】あるいは、本発明の第2の発明による画像
符号化データの再符号化プログラムは、前記第1の動き
ベクトルを用いて該第2の動きベクトルの評価値を小ブ
ロックごとに算出する手順は、該第1の動きベクトルの
長さをスケーリングして第3の動きベクトルを算出する
手順と、該第3の動きベクトルを2本以上のn本選択し
て候補ベクトルとする手順と、該選択されたn本の候補
ベクトルのそれぞれに対して他の(n−1)本のベクト
ルとの差分ベクトルのノルムの和を算出する手順と、該
ノルムの和が最小となる該候補ベクトルを、該第2の動
きベクトルとする手順とを含み、前記第1の動きベクト
ルを用いて該第2の動きベクトルの評価値を小ブロック
ごとに算出する手順においては、該ノルムの和の最小値
を該評価値とすることを特徴とする。
【0016】また、本発明の第1の発明による画像符号
化データの再符号化プログラムを記録した記録媒体は、
あるビットレートで符号化された画像符号化データを、
再符号化する方法をコンピュータで実行するためのプロ
グラムを記録した記録媒体であって、該画像符号化デー
タを復号し、画素値を得て復号画像を構成する手順と、
該画像の符号化データに含まれる小ブロック単位の第1
の動きベクトルを抽出する手順と、該第1の動きベクト
ルを用いて復号画像を再符号化するための第2の動きベ
クトルを小ブロックごとに算出する手順と、該第1の動
きベクトルを用いて該第2の動きベクトルの評価値を小
ブロックごとに算出する手順と、該評価値を用いて該第
2の動きベクトルを中心とする再探索範囲を小ブロック
ごとに決定する手順と、該再探索範囲に応じて該第2の
動きベクトルを中心に再探索して再符号化時の動きベク
トルを求める手順とを、コンピュータで実行するための
プログラムを、該コンピュータが読み取り可能な記録媒
体に記録したことを特徴とする。
【0017】あるいは、本発明の第2の発明による画像
符号化データの再符号化プログラムを記録した記録媒体
は、前記第1の動きベクトルを用いて該第2の動きベク
トルの評価値を小ブロックごとに算出する手順は、該第
1の動きベクトルの長さをスケーリングして第3の動き
ベクトルを算出する手順と、該第3の動きベクトルを2
本以上のn本選択して候補ベクトルとする手順と、該選
択されたn本の候補ベクトルのそれぞれに対して他の
(n−1)本のベクトルとの差分ベクトルのノルムの和
を算出する手順と、該ノルムの和が最小となる該候補ベ
クトルを、該第2の動きベクトルとする手順とを含み、
前記第1の動きベクトルを用いて該第2の動きベクトル
の評価値を小ブロックごとに算出する手順においては、
該ノルムの和の最小値を該評価値とすることを特徴とす
る。
【0018】ここで、本発明による第2の発明では、例
えば、もとの画像を縦1/x、横1/yに縮小する場合
には、上記n本の候補ベクトルとして、再符号化後に1
ブロックとなるx×y個のマクロブロックの動きベクト
ルx×y本が選択される。ただし、動きベクトルの制度
を高めるため、その周囲のマクロブロックの動きベクト
ルを含め、候補ベクトルをx×y本以上としても良い。
【0019】本発明の第1の発明では、もとの符号化デ
ータから復号された画像を再符号化する際、算出された
動きベクトルの再探索時に評価値の大きさに従って再探
索範囲を適応的に切り替えることによって、より少ない
演算回数で再符号化対象小ブロックの動きベクトルの予
測精度を高める。
【0020】本発明の第2の発明では、もとの符号化デ
ータから復号された画像を再符号化する際、特に、もと
の符号化データに含まれる動きベクトルをスケーリング
したものを候補ベクトルとし、これらの候補ベクトル間
のノルムの和が最少となるものを選択し、選択されたベ
クトルにおける前記ノルムの和に基づき探索範囲を決定
し、この探索範囲内で選択されたベクトルの周囲を探索
して、再符号化時の動きベクトルを決定することによ
り、より少ない演算回数で再符号化対象小ブロックの動
きベクトルの予測精度を高める。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図を用いて詳細に説明する。
【0022】本発明の一実施形態例における復号器は、
あるビットレートで符号化された画像符号化データを復
号し、画素値を得て復号画像を構成する復号手段と、こ
の画像符号化データに含まれる小ブロック単位の第1の
動きベクトルを抽出する手段とを備える。一方、再符号
化器は、第1の動きベクトルを用いて復号画像を再符号
化するための第2の動きベクトルを小ブロックごとに算
出する手段と、第1の動きベクトルを用いて第2の動き
ベクトルの評価値を小ブロックごとに算出する手段と、
評価値を用いて第2の動きベクトルを中心とする再探索
範囲を小ブロックごとに決定する手段と、この再探索範
囲に応じて第2の動きベクトルを中心に再探索して再符
号化時の動きベクトルを求める手段とを備える。
【0023】上記の第1の動きベクトルを用いて復号画
像を再符号化するための第2の動きベクトルを小ブロッ
クごとに算出する手段は、第1の動きベクトルの長さを
スケーリングして第3の動きベクトルを算出する手段
と、第3の動きベクトルを2本以上のn本選択して候補
ベクトルとする手段と、選択されたn本の候補ベクトル
のそれぞれに対して他の(n−1)本のベクトルとの差
分ベクトルのノルムの和を算出する手段と、該ノルムの
和が最小となる候補ベクトルを、第2の動きベクトルと
する手段を有する。また、上記の第1の動きベクトルを
用いて第2の動きベクトルの評価値を小ブロックごとに
算出する手段は、ノルムの和の最小値を評価値とするも
のである。
【0024】上記の構成によって実現される、画像符号
化データの再符号化方法による処理の流れは、あるビッ
トレートで符号化された画像符号化データをを復号し、
画素値を得て復号画像を構成する過程と、この画像符号
化データに含まれる小ブロック単位の第1の動きベクト
ルを抽出する過程と、第1の動きベクトルを用いて復号
画像を再符号化するための第2の動きベクトルを小ブロ
ックごとに算出する過程と、第1の動きベクトルを用い
て第2の動きベクトルの評価値を小ブロックごとに算出
する過程と、評価値を用いて第2の動きベクトルを中心
とする再探索範囲を小ブロックごとに決定する過程と、
この再探索範囲に応じて第2の動きベクトルを中心に再
探索して再符号化時の動きベクトルを求める過程であ
る。
【0025】上記の第1の動きベクトルを用いて第2の
動きベクトルの評価値を小ブロックごとに算出する過程
においては、第1の動きベクトルの長さをスケーリング
して第3の動きベクトルを算出する過程と、第3の動き
ベクトルを2本以上のn本選択して候補ベクトルとする
過程と、選択されたn本の候補ベクトルのそれぞれに対
して他の(n−1)本のベクトルとの差分ベクトルのノ
ルムの和を算出する過程と、ノルムの和が最小となる候
補ベクトルを、第2の動きベクトルとする過程とを含
む。また、上記の第1の動きベクトルを用いて第2の動
きベクトルの評価値を小ブロックごとに算出する過程に
おいては、ノルムの和の最小値を評価値とする。
【0026】図1は、元の符号化データに含まれる第1
の動きベクトルMVi(101)と、第3の動きベクト
ルmvi(102)、ならびに第2の動きベクトルM
V′(103)の関係を示す。
【0027】第3の動きベクトルmviに対し、差分ベ
クトルdmvijと差分ベクトルのノルムNij、ノルムの
和Siを次のように定義する。
【0028】dmvij=mvi−mvjij=‖dmvij‖ ただしNii=0
【0029】
【数1】
【0030】ここで、ノルムNijは2次元の差分ベクト
ルdmvijの長さに当るものであり、Nij≡|xi−xj
|+|yi−yj|やNij≡√((xi−xj2+(yi
j2)などで定義できる。また、kは選択されたベク
トルの本数である。
【0031】このとき、Siの最小値Sを与える候補ベ
クトルを第2の動きベクトルMV′とする。また、第2
の動きベクトルに関する再探索範囲を決定する評価値E
は、上記のSiの最小値Sを用いる。
【0032】上記ノルムの和Siは、動きベクトルMVi
の周囲のベクトルに対する離れ具合を表しており、周囲
のベクトルの向きが異なっていると増加する。一方、画
像を縮小して再符号化する時には、いくつかのもとの小
ブロック104を縮小した小ブロック105まとめて一
つの小ブロック106として扱うため、例えばもとの動
きベクトル同士が異なった方向を向いていると、算出し
た一つの動きベクトルで表現される動き予測の精度は低
下する。すなわち評価値Eが大きくなると、第2の動き
ベクトルMV′と全探索による最適な動きベクトルとの
ずれが大きくなることがいえる。
【0033】従って再探索の範囲±R画素を、評価値E
と適当な関数fを用いて、R=f(E)として求め、第
2の動きベクトルの精度が高い場合には狭い範囲内で再
探索を行うことにより、少ない演算量で最適な動きベク
トルに一致させることが可能となる。
【0034】第2の動きベクトル算出方法については、
「画像符号化データの再符号化方法およびこの方法のプ
ログラムを記録した記録媒体」(特願2000−264
745)に詳しいので、省略する。
【0035】図2は、第3の動きベクトルがほぼ同じ方
向を向いている場合201と、さまざまな方向を向いて
いる場合202の、算出された第2の動きベクトルVの
例を示す図である。例201では、評価値Eは小さくな
り動きベクトルVと全探索による最適な動きベクトルV
Tとのずれが小さく、再探索の範囲を狭くできる。一
方、例202では評価値Eが大きくなり、最適な動きベ
クトルVTとのずれも大きくなる。そのため、再探索の
範囲を広げることになる。
【0036】図3は、実際のある画像符号化ストリーム
を変換した場合の、評価値Eに対する算出された動きベ
クトルVと±16画素の範囲で全探索して求めた最適な
ベクトルVTとのずれを測定し、再探索により求められ
る動きベクトルがVTと一致する確率が0.9以上とな
るRの最小値を示したものである。ここで、動きベクト
ルのずれとは、動きベクトルVと最適な動きベクトルV
Tのx,y成分それぞれの差のうち、小さくないほうを
いう。なお、本例では条件として、ノルムはNij=|x
i−xj|+|yi−yj|としている。
【0037】本例によれば、再探索範囲±R画素を評価
値Eの関数としてR=0.3×Eなどと表現することが
できる(実際の処理ではRは半画素か整数画素単位に切
り上げる)。この場合、再探索範囲は±0.3×E画素
となる。なお、本例は一例に過ぎず、評価値Eと再探索
範囲Rの関数として別のものを使用しても良い。
【0038】なお、本発明の一実施形態例で示した装置
における各手段の一部もしくは全部での処理とその処理
の流れをコンピュータのプログラムで構成し、そのプロ
グラムをコンピュータを用いて実行して本発明を実現す
ることができること、あるいは、上記の実施形態例で示
した処理の過程をコンピュータのプログラムで構成し、
そのプログラムをコンピュータに実行させることができ
ることは言うまでもなく、コンピュータでその処理とそ
の処理の流れを実現するためのプログラム、あるいは、
コンピュータにその処理手順を実行させるためのプログ
ラムを、そのコンピュータが読み取り可能な記録媒体、
例えば、FD(フロッピーディスク(登録商標))や、
MO、ROM、メモリカード、CD、DVD、リムーバ
ブルディスクなどに記録して、保存したり、提供したり
することができるとともに、インターネット等のネット
ワークを介して配布することが可能である。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
算出された動きベクトルの再探索時に評価値の大きさに
従って範囲を適応的に切り替えるようにしたので、より
少ない演算回数で再符号化対象小ブロックの動きベクト
ルの予測精度を高めることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における第1の動きベクトルと、第3の
動きベクトルと、および第2の動きベクトルの関係を説
明する図である。
【図2】本発明の実施形態を説明する図である。
【図3】評価値Eに対する動きベクトルのずれの度合い
を示す図である。
【図4】画像符号化データの再符号化を行なうシステム
構成図である。
【図5】(a),(b)は、算出された動きベクトルの
精度と再探索範囲の関係を示す図である。
【符号の説明】
101…第1の動きベクトル 102…第3の動きベクトル 103…第2の動きベクトル 104…元の符号化データにおける小ブロック 105…縮小された小ブロック 106…再符号化対象小ブロック MV…第1の動きベクトル mvi…第3の動きベクトル MV′…第2の動きベクトル V…算出された第2の動きベクトル VT…最適な動きベクトル R…再探索の範囲
フロントページの続き (72)発明者 八島 由幸 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日 本電信電話株式会社内 Fターム(参考) 5C059 KK19 NN03 NN21 NN28 SS20 TA65 TC12 TD02 TD06 UA02 UA39 5J064 AA02 BA01 BB01 BB03 BB12 BC14 BC26 BD01

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 あるビットレートで符号化された画像符
    号化データを、再符号化する装置において、 該画像符号化データを復号し、画素値を得て復号画像を
    構成する手段と、 該画像の符号化データに含まれる小ブロック単位の第1
    の動きベクトルを抽出する手段と、 該第1の動きベクトルを用いて復号画像を再符号化する
    ための第2の動きベクトルを小ブロックごとに算出する
    手段と、 該第1の動きベクトルを用いて該第2の動きベクトルの
    評価値を小ブロックごとに算出する手段と、 該評価値を用いて該第2の動きベクトルを中心とする再
    探索範囲を小ブロックごとに決定する手段と、 該再探索範囲に応じて該第2の動きベクトルを中心に再
    探索して再符号化時の動きベクトルを求める手段とを備
    えることを特徴とする画像符号化データの再符号化装
    置。
  2. 【請求項2】 前記第1の動きベクトルを用いて復号画
    像を再符号化するための第2の動きベクトルを小ブロッ
    クごとに算出する手段は、 該第1の動きベクトルの長さをスケーリングして第3の
    動きベクトルを算出する手段と、 該第3の動きベクトルを2本以上のn本選択して候補ベ
    クトルとする手段と、 該選択されたn本の候補ベクトルのそれぞれに対して他
    の(n−1)本のベクトルとの差分ベクトルのノルムの
    和を算出する手段と、 該ノルムの和が最小となる該候補ベクトルを、該第2の
    動きベクトルとする手段を有するものであり、 前記第1の動きベクトルを用いて該第2の動きベクトル
    の評価値を小ブロックごとに算出する手段は、 該ノルムの和の最小値を該評価値とするものであること
    を特徴とする請求項1に記載の画像符号化データの再符
    号化装置。
  3. 【請求項3】 あるビットレートで符号化された画像符
    号化データを、再符号化する方法において、 該画像符号化データを復号し、画素値を得て復号画像を
    構成する過程と、 該画像の符号化データに含まれる小ブロック単位の第1
    の動きベクトルを抽出する過程と、 該第1の動きベクトルを用いて復号画像を再符号化する
    ための第2の動きベクトルを小ブロックごとに算出する
    過程と、 該第1の動きベクトルを用いて該第2の動きベクトルの
    評価値を小ブロックごとに算出する過程と、 該評価値を用いて該第2の動きベクトルを中心とする再
    探索範囲を小ブロックごとに決定する過程と、 該再探索範囲に応じて該第2の動きベクトルを中心に再
    探索して再符号化時の動きベクトルを求める過程とを備
    えることを特徴とする画像符号化データの再符号化方
    法。
  4. 【請求項4】 前記第1の動きベクトルを用いて該第2
    の動きベクトルの評価値を小ブロックごとに算出する過
    程は、 該第1の動きベクトルの長さをスケーリングして第3の
    動きベクトルを算出する過程と、 該第3の動きベクトルを2本以上のn本選択して候補ベ
    クトルとする過程と、 該選択されたn本の候補ベクトルのそれぞれに対して他
    の(n−1)本のベクトルとの差分ベクトルのノルムの
    和を算出する過程と、 該ノルムの和が最小となる該候補ベクトルを、該第2の
    動きベクトルとする過程とを含み、 前記第1の動きベクトルを用いて該第2の動きベクトル
    の評価値を小ブロックごとに算出する過程においては、 該ノルムの和の最小値を該評価値とすることを特徴とす
    る請求項3に記載の画像符号化データの再符号化方法。
  5. 【請求項5】 あるビットレートで符号化された画像符
    号化データを、再符号化する方法をコンピュータで実行
    するためのプログラムであって、 該画像符号化データを復号し、画素値を得て復号画像を
    構成する手順と、 該画像の符号化データに含まれる小ブロック単位の第1
    の動きベクトルを抽出する手順と、 該第1の動きベクトルを用いて復号画像を再符号化する
    ための第2の動きベクトルを小ブロックごとに算出する
    手順と、 該第1の動きベクトルを用いて該第2の動きベクトルの
    評価値を小ブロックごとに算出する手順と、 該評価値を用いて該第2の動きベクトルを中心とする再
    探索範囲を小ブロックごとに決定する手順と、 該再探索範囲に応じて該第2の動きベクトルを中心に再
    探索して再符号化時の動きベクトルを求める手順とを有
    することを特徴とする画像符号化データの再符号化プロ
    グラム。
  6. 【請求項6】 前記第1の動きベクトルを用いて該第2
    の動きベクトルの評価値を小ブロックごとに算出する手
    順は、 該第1の動きベクトルの長さをスケーリングして第3の
    動きベクトルを算出する手順と、 該第3の動きベクトルを2本以上のn本選択して候補ベ
    クトルとする手順と、 該選択されたn本の候補ベクトルのそれぞれに対して他
    の(n−1)本のベクトルとの差分ベクトルのノルムの
    和を算出する手順と、 該ノルムの和が最小となる該候補ベクトルを、該第2の
    動きベクトルとする手順とを含み、 前記第1の動きベクトルを用いて該第2の動きベクトル
    の評価値を小ブロックごとに算出する手順においては、 該ノルムの和の最小値を該評価値とすることを特徴とす
    る請求項5に記載の画像符号化データの再符号化プログ
    ラム。
  7. 【請求項7】 あるビットレートで符号化された画像符
    号化データを、再符号化する方法をコンピュータで実行
    するためのプログラムを記録した記録媒体であって、 該画像符号化データを復号し、画素値を得て復号画像を
    構成する手順と、 該画像の符号化データに含まれる小ブロック単位の第1
    の動きベクトルを抽出する手順と、 該第1の動きベクトルを用いて復号画像を再符号化する
    ための第2の動きベクトルを小ブロックごとに算出する
    手順と、 該第1の動きベクトルを用いて該第2の動きベクトルの
    評価値を小ブロックごとに算出する手順と、 該評価値を用いて該第2の動きベクトルを中心とする再
    探索範囲を小ブロックごとに決定する手順と、 該再探索範囲に応じて該第2の動きベクトルを中心に再
    探索して再符号化時の動きベクトルを求める手順とを、 コンピュータで実行するためのプログラムを、該コンピ
    ュータが読み取り可能な記録媒体に記録したことを特徴
    とする画像符号化データの再符号化プログラムを記録し
    た記録媒体。
  8. 【請求項8】 前記第1の動きベクトルを用いて該第2
    の動きベクトルの評価値を小ブロックごとに算出する手
    順は、 該第1の動きベクトルの長さをスケーリングして第3の
    動きベクトルを算出する手順と、 該第3の動きベクトルを2本以上のn本選択して候補ベ
    クトルとする手順と、 該選択されたn本の候補ベクトルのそれぞれに対して他
    の(n−1)本のベクトルとの差分ベクトルのノルムの
    和を算出する手順と、 該ノルムの和が最小となる該候補ベクトルを、該第2の
    動きベクトルとする手順とを含み、 前記第1の動きベクトルを用いて該第2の動きベクトル
    の評価値を小ブロックごとに算出する手順においては、 該ノルムの和の最小値を該評価値とすることを特徴とす
    る請求項7に記載の画像符号化データの再符号化プログ
    ラムを記録した記録媒体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2008111451A1 (ja) * 2007-03-14 2010-06-24 日本電信電話株式会社 動きベクトル探索方法及び装置、そのプログラム並びにプログラムを記録した記録媒体
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US9161042B2 (en) 2007-03-14 2015-10-13 Nippon Telegraph And Telephone Corporation Quantization control method and apparatus, program therefor, and storage medium which stores the program
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