JPH1033488A - 圧力センサ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 測定結果を施術者が簡単に知ることができる
ように構成しながら、使用後に廃棄される量が増大する
ことを防止する。 【解決手段】 圧力センサ１はカテーテル２を有するセ
ンサ部３にコネクタ部４を着脱可能に接続して構成され
ている。コネクタ部４の外周部には、表示装置１１が設
けられている。カテーテル２を血管内に挿入すると、カ
テーテル２の内部に配設された圧力センサ本体からの生
体圧信号に基づいて、表示装置１１は平均血圧値等を表
示する。この場合、圧力センサ１による血圧測定が終了
したときは、センサ部３からコネクタ部４を外し、セン
サ部３のみを廃棄することができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、血圧や尿道圧等の
生体圧を測定する圧力センサに関する。

【０００２】

【発明が解決しようとする課題】この種の圧力センサ
は、血管や尿道等に挿入されて血圧や尿道圧等の生体圧
を測定するもので、中継コードを介してポリグラフ等の
外部処理装置に接続されるように構成されている。この
場合、圧力センサにより検出された生体圧は、ＣＲＴモ
ニターに表示されたりペンレコーダにより記録され、波
形解析等の処理がなされる。そのため、施術者が単に血
圧値や尿道圧値等の生体圧データを知りたい場合には、
術部と外部処理装置との間で大きく視線を動かしてペン
レコーダの振れ幅等を読取る必要があった。また、外部
処理装置との位置関係により、施術者がペンレコーダの
振れ幅等を読取りにくい場合には、振れ幅を読取るため
の専任者を配属する必要があった。

【０００３】このような問題点を解決するために、圧力
センサの把持部分に生体圧データを表示する表示部を設
け、圧力センサを操作しながら手元の表示部を見ること
で生体圧データを知ることができるようにすることが考
えられている。

【０００４】しかしながら、医療現場においては、圧力
センサのように生体内に挿入される等、使用により血液
等の生体試料が付着する器具類は、二次感染防止のため
に一度使用すると廃棄される、いわゆる「使い捨て（デ
ィスポーザブル）」とされている。このような医療廃棄
物の量は年々増加する傾向にあり、その処理が問題とな
っている。そのため、医療器具の廃棄量を極力減らした
いという事情があり、圧力センサに表示部を設ける場合
であっても、廃棄される量を極力少なくすることが望ま
れている。またコストの面からも廃棄される量は少ない
方が望ましい。

【０００５】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的は、測定結果を施術者が簡単に知ることが
できるように構成しながら、使用後に廃棄される量が増
大することを防止できる圧力センサを提供するにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明の請求項１の圧力
センサは、生体内に挿入されて生体圧を検出するセンサ
部と、このセンサ部に着脱可能に接続されるコネクタ部
とから構成されるものであって、前記コネクタ部には、
前記センサ部からの生体圧信号に基づいて生体圧データ
を表示する表示手段及び前記センサ部からの生体圧信号
を出力する出力手段が設けられているところに特徴を有
する。

【０００７】このような構成によれば、コネクタ部を接
続した状態でセンサ部を血管等の生体内に挿入すると、
センサ部からの生体圧信号に基づいて生体圧データが前
記コネクタ部に設けられた表示手段に表示される。その
ため、圧力センサにより検出された生体圧を外部処理装
置のＣＲＴモニタやペンレコーダにより記録していた従
来と異なり、施術者は視線を大きく動かさずとも手元の
コネクタ部の表示手段から生体圧データを読取ることが
できる。そして、コネクタ部はセンサ部に着脱可能に接
続されているので、使用後はセンサ部からコネクタ部を
取外してセンサ部のみを廃棄すれば良い。そのため、圧
力センサに表示手段を設けても廃棄量が増大することは
なく、また、コストの上昇を極力抑えることができる。

【０００８】この場合、前記出力手段を、前記センサ部
からの生体圧信号を空中伝播信号として出力するように
構成すると（請求項２）、圧力センサと外部処理装置と
の間に中継コードを接続することなく外部処理装置は圧
力センサからの生体圧信号を受信することができる。そ
のため、中継コードを引き回す必要がなくなり、使い勝
手が良い。

【０００９】

【発明の実施の形態】以下、本発明を生体圧たる血圧を
測定する圧力センサに適用した一実施例を図面に基づい
て説明する。図１は圧力センサ１の全体構成を示してお
り、このものは、生体の血管内に挿入される外径１ｍｍ
程度のカテーテル２を有したセンサ部３にコネクタ部４
が着脱可能に接続されて構成されている。カテーテル２
の基端部は本体部５の一端側に接続されて、該カテーテ
ル２の先端部には検出用窓６が形成されている。このカ
テーテル２の内部には、前記検出用窓６に対応する位置
に圧力センサ本体７（図２にのみ図示）が配設されてお
り、カテーテル２を血管内に挿入したとき、血圧を検出
するようになっている。また、本体部５の他端側にはコ
ネクタ部４が接続される外部接続端子８が設けられてい
る。

【００１０】一方、コネクタ部４は、円筒状をなし、そ
の一端側に前記センサ部３に接続されるセンサ接続部９
が設けられていると共に他端側に外部処理装置からの中
継コード（図示せず）が接続される外部接続部１０が設
けられている。そして、コネクタ部４の外周面には、表
示手段たる例えば液晶の表示装置１１が設けられている
と共に操作スイッチ１２が設けられている。この操作ス
イッチ１２は、圧力センサ１のオン・オフ切換えを行う
と共に圧力センサ１がオンのときに表示装置１１に表示
させる生体圧データの内容を設定するものである。

【００１１】このような圧力センサ１の電気的構成を図
２を参照して説明する。尚、図２においては、コネクタ
部４はセンサ部３に接続されていない状態で示されてい
る。センサ部３の圧力センサ本体７は半導体圧力センサ
で、半導体基材からなるダイヤフラム上に拡散により形
成された４つの抵抗素子をブリッジ接続して構成されて
おり、カテーテル２の外部から内部に及ぼされる圧力
（血圧）を電気信号である生体圧信号に変換して出力す
る。そして、この圧力センサ本体７は、リード線１３に
より外部接続端子８に接続されている。

【００１２】一方、コネクタ部４内には、信号処理回路
１４が内蔵されており、この信号処理回路１４にセンサ
接続部９がアンプ１５を介して接続されている。これに
より、コネクタ部４をセンサ部３に接続したとき、圧力
センサ本体７からの生体圧信号はアンプに１５より増幅
されて信号処理回路１４に入力されるようになってい
る。また、信号処理回路１４には表示装置１１及び操作
スイッチ１２が接続されている。そして、信号処理回路
１４は、操作スイッチ１２の切換位置に応じて生体圧信
号を演算し、血圧測定の場合、最高血圧値、最低血圧
値、平均血圧値のいずれかを表示装置１１に表示するよ
うに構成されている。さらに、信号処理回路１４には外
部接続部１０が接続されており、生体圧信号を該外部接
続部１０に接続された中継コードを介して外部処理装置
に出力するようになっている。従って、本実施例におい
ては外部接続部１０が出力手段に相当する。

【００１３】また、コネクタ部４内には、圧力センサ本
体７に直流定電流を供給するセンサ励起回路１６が収容
されており、このセンサ励起回路１６はセンサ接続部９
に接続されている。さらに、コネクタ部４内には、ボタ
ン電池や二次電池等の電源１７が収容されており、前記
操作スイッチ１２からのオン操作に応じて、圧力センサ
１全体に対して電源を供給するように構成されている。
尚、図示はしないが、コネクタ部４内には、圧力センサ
本体７の特性を調整するセンサ特性調整回路が収容され
ている。

【００１４】次に上記構成の作用について説明する。ま
ず、センサ部３にコネクタ部４を接続すると共に、コネ
クタ部４の外部接続部１０に中継コードを介して外部処
理装置例えばポリグラフを接続する。この状態で、施術
者はコネクタ部４を把持してカテーテル２を血管内に挿
入すると、操作スイッチ１２のオン操作に基づいて圧力
センサ本体７は血圧を検出し、生体圧信号として出力す
る。出力された生体圧信号はアンプ１５により増幅され
て信号処理回路１４に入力される。

【００１５】すると、信号処理回路１４は操作スイッチ
１２の位置に応じて最高血圧値、最低血圧値、平均血圧
値のいずれかを演算し、その結果を表示装置１１に出力
する。また、信号処理回路１４に入力された生体圧信号
は、中継コードを介してポリグラフに入力されて、ペン
レコーダ等により記録され、波形解析等の処理が行われ
る。そして、圧力センサ１による血圧測定が終了する
と、センサ部３からコネクタ部４を取り外して、センサ
部３のみを廃棄する。

【００１６】このように本実施例によれば、圧力センサ
１を、血管内に挿入されるカテーテル２を有するセンサ
部３と表示装置１１を有するコネクタ部４とから構成
し、センサ部３に対してコネクタ部４を着脱可能とし
た。そのため、使用後、廃棄される部分はセンサ部３の
みとなり、コネクタ部４は繰り返し使用することができ
る。従って、圧力センサ１に表示装置１１を設ける構成
としても、廃棄される量は、従来の表示装置を有しない
圧力センサに比して増加することもなく、また、コネク
タ部４は繰り返し使用することができるので価格の上昇
を極力抑えることができる。

【００１７】しかも、このように圧力センサ１に表示装
置１１を設けたため、単に平均血圧値等の生体圧データ
を知りたい場合には、施術者は圧力センサ１の操作中に
手元の表示装置１１を見るだけで良い。そのため、従来
のように圧力センサ側と外部処理装置側との間で視線を
大きく動かしたり、或いは外部処理装置の記録を読取る
専任者を配属する必要がない。

【００１８】また、上記実施例では、圧力センサ１を中
継コードを介してポリグラフに接続して使用する場合に
ついて説明したが、単に平均血圧値等の生体圧データが
知りたく、波形解析等の処理が不要である場合には、コ
ネクタ部４と中継コードとの接続を外し、圧力センサ１
のみで使用することもできる。この場合には、圧力セン
サ１とポリグラフとを接続するための中継コードの引回
しがなくなるため、コード類の処理が繁雑となることが
なく、使い勝手が良い。

【００１９】尚、上記実施例においては、コネクタ部４
にテレメータ送信器等の送信手段を設け、信号処理回路
１４に入力された生体圧信号を電波信号等の空中伝播信
号として出力するように構成しても良い。この構成の場
合、送信手段から出力された空中伝播信号が外部処理装
置の受信手段により受信されるので、中継コードを引き
回すことなく生体圧信号が波形解析等の二次処理される
ようになる。

【００２０】また、本発明は上記し且つ図面に記載した
実施例に限られるものではなく、例えば、圧力センサは
尿道圧等の血圧以外の生体圧を測定するものにも適用で
きる等種々の変形が可能である。

【００２１】

【発明の効果】以上の説明から明らかなように請求項１
記載の発明によれば、生体内に挿入されて生体圧を検出
するセンサ部にコネクタ部を接続することにより圧力セ
ンサを構成し、前記センサ部からの生体圧信号に基づい
て生体圧データを表示する表示手段をコネクタ部に設け
たので、手元の表示手段から簡単に生体圧データを読取
ることができる。しかも、コネクタ部はセンサ部に着脱
可能に接続されているので、生体圧を測定した後は、セ
ンサ部からコネクタ部を取外してセンサ部のみを廃棄す
れば良い。そのため、圧力センサに表示手段を設けても
廃棄量が増大することはなく、また、コストの上昇を極
力抑えることができる。

【００２２】請求項２記載の発明によれば、センサ部か
らの生体圧信号が空中伝播信号として出力されるので、
圧力センサと外部処理装置との間に中継コードを接続す
る必要がなくなり、中継コードを引き回す必要がなく、
使い勝手が良い。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示し、圧力センサの概略構
成を示す側面図

【図２】電気的構成を示す図

【符号の説明】

図中、１は圧力センサ、３はセンサ部、４はコネクタ
部、１０は外部接続部（出力手段）、１１は表示装置
（表示手段）を示す。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 生体内に挿入されて生体圧を検出するセ
   ンサ部と、このセンサ部に着脱可能に接続されるコネク
   タ部とから構成されるものであって、 前記コネクタ部には、前記センサ部からの生体圧信号に
   基づいて生体圧データを表示する表示手段及び前記セン
   サ部からの生体圧信号を出力する出力手段が設けられて
   いることを特徴とする圧力センサ。
2. 【請求項２】 前記出力手段は、前記センサ部からの検
   出信号を空中伝播信号として出力することを特徴とする
   請求項１記載の圧力センサ。