JPH10334590A - データ記録装置、データ記録方法およびデータ記録用プログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 データを記録するのに要する処理時間を短縮
する。 【解決手段】 撮影が開始すると、フラッシュメモリ２
６内の動画ファイル情報を初期設定し、ＨＤカード２４
内のＦＡＴから画像データを記録するクラスタのリスト
を作成する。このリストと今回の撮影でこれまでに記録
したデータのサイズとから、画像データを記録する位置
を決定する。その位置から、画像データをＨＤード２４
に記録し、動画ファイル情報内のサイズをインクリメン
トする。撮影が終了するまでデータの記録と動画ファイ
ル内のサイズのインクリメントを繰り返し、撮影が終了
すると動画ファイル内のサイズとリストとからＨＤカー
ド２４内のデータ管理情報を更新し、その後フラッシュ
メモリ２６内の動画ファイル情報をクリアする。また、
デジタルカメラ１０を起動したとき動画ファイル情報が
記録されていれば、データ管理情報を更新し、動画ファ
イル情報をクリアする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明はデータ記録装置、
データ記録方法およびデータ記録用プログラムを記録し
た記録媒体に関し、特にたとえば大容量のデータを記録
するために用いられる、データ記録装置、データ記録方
法およびデータ記録用プログラムを記録した記録媒体に
関する。

【従来の技術】ＷｉｎｄｏｗｓやＵＮＩＸ等の標準的な
ファイルシステムでは、ファイル管理情報（ファイル名
やデータ記録位置等）とファイル内のデータとは、ディ
スク内の別々のクラスタに記録される。また、このファ
イルシステムでは、ハードウェア障害時や電源断時に備
えて、ファイルにデータを追加する毎に、ファイル管理
情報を書き換える。ファイル管理情報とファイルデータ
とは、一般に別々のトラックに記録されているため、デ
ータが追加される毎にヘッドのシークが発生する。

【０００２】

【発明が解決しようとする課題】ヘッドのシークには数
ｍｓ単位の時間が必要なため、大容量のデータ（たとえ
ば、動画データ）を数回に分けて記録する場合（フレー
ム毎に記録する場合）、ヘッドのシークがないときと比
較すると数倍の処理時間が必要になり、データの記録に
長時間を要するという問題があった。それゆえに、この
発明の主たる目的は、データを記録するのに要する処理
時間を短縮できる、データ記録装置、データ記録方法お
よびデータ記録用プログラムを記録した記録媒体を提供
することである。

【０００３】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項１に記載のデータ記録装置は、データとデー
タ管理情報とを第１記録媒体に記録するデータ記録装置
であって、第１記録媒体に記録されているデータ管理情
報に基づいて第１記録媒体のデータ領域情報を得る手
段、第１記録媒体へのデータの記録に応じて、データに
関するデータ関連情報を記録する第２記録媒体、第１記
録媒体へのデータの記録が終了したとき、データ領域情
報と第２記録媒体に記録されたデータ関連情報とに基づ
いて第１記録媒体内のデータ管理情報を更新する第１更
新手段、および第１更新手段によるデータ管理情報の更
新が終了したとき、第２記録媒体に記録されたデータ関
連情報を消去する手段を備える。

【０００４】請求項２に記載のデータ記録装置は、第２
記録媒体は電源断時にもデータ関連情報の保持が可能で
あり、第２記録媒体にデータ関連情報が記録されている
か否かを判断する手段、第２記録媒体にデータ関連情報
が記録されていると判断されたとき、データ領域情報と
第２記録媒体に記録されたデータ関連情報とに基づいて
第１記憶媒体内のデータ管理情報を更新する第２更新手
段、および第２更新手段によるデータ管理情報の更新が
終了したとき、第２記録媒体に記録されたデータ関連情
報を消去する手段をさらに含む、請求項１記載のデータ
記録装置である。

【０００５】請求項３に記載のデータ記録装置は、デー
タ領域情報は、データを記録する第１記憶媒体のクラス
タに関する情報を含み、かつデータ関連情報は、第１記
録媒体に記録するデータのサイズを含む、請求項１また
は２に記載のデータ記録装置である。請求項４に記載の
データ記録装置は、第１記録媒体はディスク記憶装置で
ある、請求項１ないし３のいずれかに記載のデータ記録
装置である。請求項５に記載のデータ記録装置は、第２
記録媒体は不揮発性メモリである、請求項１ないし４の
いずれかに記載のデータ記録装置である。請求項６に記
載のデータ記録装置は、デジタルカメラに用いられる、
請求項１ないし５のいずれかに記載のデータ記録装置で
ある。

【０００６】請求項７に記載のデータ記録方法は、デー
タとデータ管理情報とを第１記録媒体に記録するデータ
記録方法であって、第１記憶媒体に記録されているデー
タ管理情報に基づいて第１記録媒体のデータ領域情報を
得るステップ、第１記録媒体へのデータの記録に応じ
て、データに関するデータ関連情報を第２記憶手段に記
録するステップ、第１記録媒体へのデータの記録が終了
したとき、データ領域情報と第２記録媒体に記録された
データ関連情報とに基づいて第１記録媒体内のデータ管
理情報を更新するステップ、およびデータ管理情報の更
新が終了したとき、第２記録媒体に記録されたデータ関
連情報を消去するステップを備える。

【０００７】請求項８に記載のデータ記録方法は、第２
記録媒体にデータ関連情報が記録されているか否かを判
断するステップ、第２記録媒体にデータ関連情報が記録
されていると判断されたとき、データ領域情報と第２記
録媒体に記録されたデータ関連情報とに基づいて第１記
録媒体内のデータ管理情報を更新するステップ、および
データ管理情報の更新が終了したとき、第２記録媒体に
記録されたデータ関連情報を消去するステップをさらに
含む、請求項７記載のデータ記録方法である。

【０００８】請求項９に記載のデータ記録用プログラム
を記録した記録媒体は、データとデータ管理情報とを第
１記録媒体に記録するデータ記録用プログラムを記録し
た記録媒体であって、第１記憶媒体に記録されているデ
ータ管理情報に基づいて第１記録媒体のデータ領域情報
を獲得させ、第１記録媒体へのデータの記録に応じて、
データに関するデータ関連情報を第２記録媒体に記録さ
せ、第１記録媒体へのデータの記録が終了したとき、デ
ータ領域情報と第２記録媒体に記録されたデータ関連情
報とに基づいて第１記録媒体内のデータ管理情報を更新
させ、データ管理情報の更新が終了したとき、第２記録
媒体に記録されたデータ関連情報を消去させるプログラ
ムを記録する。

【０００９】請求項１０に記載のデータ記録用プログラ
ムを記録した記録媒体は、さらに、第２記録媒体にデー
タ関連情報が記録されているか否かを判断させ、第２記
録媒体にデータ関連情報が記録されていると判断された
とき、データ領域情報と第２記録媒体に記録されたデー
タ関連情報とに基づいて第１記録媒体内のデータ管理情
報を更新させ、データ管理情報の更新が終了したとき、
第２記録媒体に記録されたデータ関連情報を消去させる
プログラムを記録する、請求項９記載のデータ記録用プ
ログラムを記録した記録媒体である。

【００１０】請求項１に記載のデータ記録装置では、ま
ず、第１記憶媒体に記録されているデータ管理情報に基
づいて、第１記録媒体のデータ領域情報を得る。そし
て、第１記録媒体に所望のデータが記録されていくと、
それに応じて、そのデータに関するデータ関連情報が第
２記録媒体に記録されていく。そして、第１記録媒体へ
のデータの記録が終了すると、第１更新手段によって、
データ領域情報と第２記録媒体に記録されたデータ関連
情報とに基づいて第１記録媒体内のデータ管理情報が更
新される。その後、第２記録媒体に記録されたデータ関
連情報が消去される。

【００１１】請求項２に記載のデータ記録装置では、第
１記録媒体へデータを記録中に、たとえばハードウェア
障害が発生したり電源が切れてしまうといったアクシデ
ントに見舞われたときには、その後の装置の起動時に、
第２記録媒体にデータ関連情報が記録されているか否か
が判断される。第２記録媒体は電源断時にもデータ関連
情報の保持が可能なため、アクシデント発生前に第２記
録媒体にデータ関連情報が記録されていれば、このデー
タ関連情報はアクシデント発生後でも保持され続ける。
したがって、第２記録媒体にデータ関連情報が記録され
ていると判断されれば、第２更新手段によって、データ
領域情報と第２記録媒体に記録されたデータ関連情報と
に基づいて第１記録媒体内のデータ管理情報が更新され
る。その後、第２記録媒体に記録されたデータ関連情報
が消去される。

【００１２】なお、請求項３に記載のデータ記録装置の
ように、データ領域情報は、データを記録する第１記録
媒体のクラスタに関する情報あり、かつデータ関連情報
は、第１記憶媒体に記録するデータのサイズであること
が望ましい。また、請求項４に記載のデータ記録装置の
ように、第１記録媒体は、固定型ディスク記憶装置や取
り替え可能型ディスク記憶装置などのディスク記憶装置
であり、請求項５に記載のデータ記録装置のように、第
２記録媒体は不揮発性メモリであることが望ましい。さ
らに、請求項６に記載のデータ記録装置のように、この
データ記録装置はデジタルスチルカメラやデジタルビデ
オカメラなどのデジタルカメラに用いられる。

【００１３】請求項７に記載のデータ記録方法では、ま
ず、第１記録媒体に記録されているデータ管理情報に基
づいてデータ領域情報を得る。そして、第１記録媒体に
所望のデータが記録されていくと、それに応じて、デー
タ関連情報が第２記録媒体に記録されていく。そして、
第１記録媒体へのデータの記録が終了すると、データ領
域情報と第２記録媒体に記録されたデータ関連情報とに
基づいて第１記録媒体内のデータ管理情報が更新され
る。その後、第２記録媒体に記録されたデータ関連情報
が消去される。

【００１４】請求項８に記載のデータ記録方法では、装
置の起動時に、第２記録媒体にデータ関連情報が記録さ
れているか否かが判断される。第２記録媒体にデータ関
連情報が記録されていると判断されれば、データ領域情
報と第２記録媒体に記録されたデータ関連情報とに基づ
いて第１記録媒体内のデータ管理情報が更新される。そ
の後、第２記録媒体に記録されたデータ関連情報が消去
される。

【００１５】請求項９に記載のデータ記録用プログラム
を記録した記録媒体では、まず、第１記憶媒体に記録さ
れているデータ管理情報に基づいてデータ領域情報を獲
得させる。そして、第１記録媒体に所望のデータを記録
させていき、それに応じて、データ関連情報を第２記録
媒体に記録させていく。そして、第１記録媒体へのデー
タの記録が終了すると、データ領域情報と第２記録媒体
に記録されたデータ関連情報とに基づいて第１記録媒体
内のデータ管理情報を更新させる。その後、第２記録媒
体に記録されたデータ関連情報を消去させる。

【００１６】請求項１０に記載のデータ記録用プログラ
ムを記録した記録媒体では、装置の起動時に、第２記録
媒体にデータ関連情報が記録されているか否かを判断さ
せる。第２記録媒体にデータ関連情報が記録されている
と判断されれば、データ領域情報と第２記録媒体に記録
されたデータ関連情報とに基づいて第１記録媒体内のデ
ータ管理情報を更新させる。その後、第２記録媒体に記
録されたデータ関連情報を消去させる。

【００１７】

【発明の実施の形態】以下、この発明をデジタルカメラ
に用いた場合の発明の実施の形態について、図面を参照
して説明する。図１を参照して、この発明の実施の形態
のデジタルカメラ１０は、連写可能に構成され、レンズ
１２およびしぼり１４などからなる撮影光学系１６を含
む。撮影光学系１６を通して受光した被写体の明るさ
は、ＣＣＤなどの固体撮像素子１８によって光電変換さ
れ、画像信号がアナログ信号としてＡ／Ｄ変換回路２０
へ出力される。この画像信号はＡ／Ｄ変換回路２０によ
ってデジタル変換され、デジタル化された画像信号が画
像データとして画像圧縮回路２２へ出力される。画像圧
縮回路２２では、たとえばＪＰＥＧ形式などの所定の圧
縮画像形式で画像データが圧縮され、圧縮された画像デ
ータがＨＤ（ハードディスク）カード２４に記録され
る。

【００１８】ＨＤカード２４は、たとえば、周知のＦＡ
Ｔ(File Alocation Table)形式でデータを記憶し、した
がって、ディレクトリ情報、ＦＡＴ、データ領域を含
む。ディレクトリ情報およびＦＡＴがデータ管理情報と
なる。ディレクトリ情報には、ファイル名、先頭クラス
タなどに関するデータが含まれる。ＦＡＴは、ファイル
やサブディレクトリがＨＤカード２４のどこのクラスタ
を使用しているかを知るための情報が格納されているテ
ーブルであり、ＨＤカード２４中のクラスタの使用状況
とクラスタの連鎖状況がわかる。データ領域には画像デ
ータなどのデータが格納される。なお、ＨＤカード２４
は着脱自在にデジタルカメラ本体（図示せず）に装着さ
れる。

【００１９】また、デジタルカメラ１０は、不揮発性メ
モリであるフラッシュメモリ２６、ＣＰＵ２８、ＲＡＭ
３０、駆動回路３２、モニタ３４および入力部３６を含
む。フラッシュメモリ２６はデジタルカメラ１０の電源
断時にもデータ関連情報などのデータの保持が可能であ
り、フラッシュメモリ２６には、デジタルカメラ１０全
体の動作の制御を行うためのプログラム、およびこの発
明の特徴である図２や図３に示すＨＤカード２４にデー
タを記録する動作を行うためのプログラムが格納され
る。なお、これらのプログラムはＨＤカード２４に格納
されてもよい。さらに、フラッシュメモリ２６には、Ｈ
Ｄカード２４に記録されるデータのファイル名およびデ
ータのサイズなどのデータ関連情報が記録される。

【００２０】これらのプログラムはＣＰＵ２８に与えら
れ、ＣＰＵ２８によって、デジタルカメラ１０の動作お
よびＨＤカード２４へのデータの記録動作が制御され
る。ＲＡＭ３０はたとえばＤＲＡＭであり、ＲＡＭ３０
には、ＣＰＵ２８での処理データが一時的に格納される
ほか、データが記録されるＨＤカード２４のクラスタの
リストなどのデータ領域情報が格納される。駆動回路３
２はＣＰＵ２８によって制御され、撮影光学系１６を駆
動する。モニタ３４はたとえばＴＦＴ液晶画面を有し、
撮影した画像ファイルやユーザーへの指示情報などが表
示される。入力部３６はたとえばデジタルカメラ本体の
上面に設けられ、「フラッシュメモリ２６に格納されて
いるデータ関連情報が、デジタルカメラ本体に装着され
ているＨＤカード２４に対するものか否か」の質問に答
えるために用いられる。

【００２１】このように構成されるデジタルカメラ１０
の動作を説明する。最初に、図２を参照して、動画ファ
イルの画像データをＨＤカード２４に記録するときの動
作について説明する。ここでは、フラッシュメモリ２６
内のデータ関連情報を動画ファイル情報といい、動画フ
ァイル情報は、動画ファイルのファイル名および今回の
撮影によってＨＤカード２４に記録されるデータのサイ
ズを含む。

【００２２】まず、撮影が開始されると、フラッシュメ
モリ２６内のデータ関連情報すなわち動画ファイル情報
が初期設定され（ステップＳ１）、ＨＤカード２４内の
ＦＡＴから、画像データを記録するＨＤカード２４のク
ラスタのリストが作成され（ステップＳ３）、そのリス
トがたとえばＲＡＭ３０に格納される。そのリストと今
回の撮影においてこれまでにＨＤカード２４に記録した
データのサイズ（動画ファイル情報に含まれるサイズ）
とから、画像データを記録するＨＤカード２４上の位置
が決定される（ステップＳ５）。なお、撮影開始後ＨＤ
カード２４にまだデータが記録されていないときは、動
画ファイル情報内のデータのサイズは０バイトである。
そして、決定された位置から、１枚分の画像データがＨ
Ｄカード２４に記録され（ステップＳ７）、フラッシュ
メモリ２６内の動画ファイル情報に含まれるサイズがイ
ンクリメントされる（ステップＳ９）。

【００２３】そして、撮影は終了したか否かが判断され
（ステップＳ１１）、終了していなければステップＳ５
に戻り、上述のステップＳ５からステップＳ９の処理が
繰り返される。ステップＳ１１において、撮影が終了す
れば、フラッシュメモリ２６内の動画ファイル情報に含
まれるサイズとＲＡＭ３０内のクラスタのリストとか
ら、ＨＤカード２４内のデータ管理情報すなわちＦＡＴ
およびディレクトリ情報が更新され（ステップＳ１
３）、フラッシュメモリ２６内の動画ファイル情報がク
リアされ（ステップＳ１５）、終了する。

【００２４】このデジタルカメラ１０によれば、ＨＤカ
ード２４に画像データを記録するときに、画像データを
追加する毎にデータ管理情報を書き替えるのではなく、
撮影が終了して動画ファイルのすべての画像データがＨ
Ｄカード２４に記録された後、一括してデータ管理情報
すなわちＦＡＴおよびディレクトリ情報を更新するの
で、ヘッドのシークの回数が大幅に減少する。したがっ
て、大容量のデータであってもＨＤカード２４に高速に
記録できる。

【００２５】次いで、図３を参照して、デジタルカメラ
１０の他の動作について説明する。まず、ＨＤカード２
４がデジタルカメラ本体に装着されかつデジタルカメラ
１０の電源がオンされ、デジタルカメラ１０が起動され
れば、フラッシュメモリ２６に動画ファイル情報が記録
されているかが判断される（ステップＳ２１）。フラッ
シュメモリ２６に動画ファイル情報が記録されていなけ
れば終了する。フラッシュメモリ２６に動画ファイル情
報が記録されていれば、その動画ファイル情報はデジタ
ルカメラ本体に装着されているＨＤカード２４に対する
ものか否かを、モニタ３４を通してユーザーに質問する
（ステップＳ２３）。その質問に対してユーザーは入力
部３６によって応答する。動画ファイル情報がデジタル
カメラ本体に装着されているＨＤカード２４に対するも
のでなければ、終了し、動画ファイル情報がデジタルカ
メラ１０に装着されているＨＤカード２４に対するもの
であればステップＳ２５に進む。

【００２６】ステップＳ２５において、ＨＤカード２４
内のＦＡＴから、画像データを記録するＨＤカード２４
のクラスタのリストが作成され、そのリストがたとえば
ＲＡＭ３０に格納される。そして、フラッシュメモリ２
６内の動画ファイル情報に含まれるサイズとＲＡＭ３０
内のクラスタのリストとから、ＨＤカード２４内のデー
タ管理情報すなわちＦＡＴおよびディレクトリ情報が更
新され（ステップＳ２７）、フラッシュメモリ２６内の
動画ファイル情報がクリアされる（ステップＳ２９）。

【００２７】したがって、ＨＤカード２４に画像データ
を記録している途中で、ハードウェア障害が発生したり
デジタルカメラ１０の電源が切れてしまうというアクシ
デントに見舞われたときでも、アクシデントが発生する
前にＨＤカード２４に記録された画像データはそのまま
ＨＤカード２４に記録され、それに関するＦＡＴおよび
ディレクトリ情報も無事に更新できるので、画像データ
を失うことはなく、正常に記録できる。

【００２８】図４ないし図６を参照して、デジタルカメ
ラ１０の動作をさらに具体的に説明する。図４（ａ）に
示すような３枚の画像（静止画）データから構成される
動画データを、新規に、１枚ずつＨＤカード２４のデー
タ領域に記録する動作を例にとって説明する。

【００２９】これは新規にデータを記録する場合である
ので、図４（ｂ）に示すように、ディレクトリ情報に含
まれるファイル名および先頭クラスタは決定していな
い。また、前提として、図４（ｃ）および図４（ｄ）に
示すように、クラスタ番号２１以降のクラスタにはデー
タは格納されていないとする。また、ここでは、１枚分
の画像データのサイズは６４キロバイト、ＨＤカード２
４の１クラスタは８キロバイトとする。したがって、１
枚分の画像データは８クラスタに亘って記録される。

【００３０】まず、フラッシュメモリ２６内の動画ファ
イル情報が初期設定されると、図４（ｅ）に示すよう
に、ファイル名はたとえばＭ−ＪＰＥＧ．ｄａｔとさ
れ、サイズは０バイトに設定される。ついで、図４
（ｃ）に示すＦＡＴから、図４（ｆ）に示すように、画
像データを記録するＨＤカード２４のクラスタのリスト
が作成される。図４（ｆ）に示すクラスタのリストと、
これまでに記録したデータのサイズすなわち動画ファイ
ル情報に含まれるデータのサイズとから、画像データを
記録するＨＤカード２４のデータ領域上の位置が決定さ
れる。その位置から、図４（ａ）に示す１枚分の画像デ
ータが図５（ａ）に示すようにデータ領域のクラスタ番
号２１からクラスタ番号２８までのクラスタに記録さ
れ、動画ファイルに含まれるデータのサイズが図５
（ｂ）に示すようにインクリメントされ、６４キロバイ
トとされる。

【００３１】そして、２枚目の画像データが図５（ｃ）
に示すようにデータ領域のクラスタ番号２９からクラス
タ番号３６までのクラスタに記録され、動画ファイル情
報に含まれるデータのサイズが図５（ｄ）に示すように
インクリメントされ、１２８キロバイトとされる。さら
に、３枚目の画像データが図５（ｅ）に示すようにデー
タ領域のクラスタ番号３７からクラスタ番号４４までの
クラスタに記録され、動画ファイル情報に含まれるデー
タのサイズが図５（ｆ）に示すようにインクリメントさ
れ、１９２バイトとされる。

【００３２】このようにしてすべての画像データの記録
が終了した後、図６（ａ）および図６（ｂ）に示すよう
に、ディレクトリ情報およびＦＡＴが更新され、その後
図６（ｃ）に示すようにフラッシュメモリ２６内の動画
ファイル情報がクリアされる。また、図５（ａ）、
（ｂ）または（ｃ）のいずれかの段階で、ハードウエア
障害が発生したり電源が切れてしまうといったアクシデ
ントに見舞われたときには、その後デジタルカメラ１０
を起動すれば、アクシデントの発生時点でＨＤカード２
４に記録されていた画像データに関するＦＡＴおよびデ
ィレクトリ情報は更新される。

【００３３】このように、デジタルカメラ１０は、大容
量の動画データをＨＤカード２４に高速に記録できかつ
より安全に管理できる。また、音声デーなどの他のデー
タをＨＤカード２４に記録するときにも同様の効果が得
られる。なお、既存のファイルにデータを追加する場合
にも、この発明を適用できることはいうまでもない。こ
の場合、図４（ｂ）に示すディレクトリ情報には、既存
のファイルのファイル名およびそのファイルの先頭クラ
スタが記録されているが、これらの情報については更新
する必要はない。

【００３４】上述の発明の実施の形態は、この発明をデ
ジタルカメラ１０に適用した場合について述べたが、こ
の発明は、デジタルスチルカメラやデジタルビデオカメ
ラのみならず、大容量のデータを記録するすべての機器
に適用できる。また、上述の発明の実施の形態では、Ｈ
Ｄカード２４のクラスタのリストを、ＲＡＭ３０に記録
するようにしたが、フラッシュメモリ２６に記録するよ
うにしてもよい。この場合、デジタルカメラ１０の電源
を切ってもフラッシュメモリ２６はデータを保持するの
で、図３に示す動作のうち、ステップＳ２５の処理は不
要となろう。

【００３５】さらに、上述の実施の形態では、フラッシ
ュメモリ２６を用いたが、電源断時にもデータの保持可
能なデバイスであれば、ＥＰＲＯＭやＥＥＰＲＯＭ、あ
るいはハードディスクなどのディスク記憶装置を用いて
もよい。また、上述の実施の形態では、ディスク記憶装
置としてＨＤカード２４を用いた場合について述べた
が、何らこれに限定されず、ディスク記憶装置として
は、たとえば、ＭＯ(Magnet Optical)、ＣＤ−ＲＷ(CD-
ReWritable)、Ｚｉｐ、Ｊａｚ、ＨＳ(Hyper Strage)な
どの取り替え可能型(removable)ディスク記憶装置や、
ハードディスクなどの固定型ディスク記憶装置、さらに
はＤＶＤ、ＭＤなどの、任意のディスク記憶装置を適用
することができる。フラッシュメモリ２６は、内蔵型で
あっても、着脱可能なカートリッジ型であってもよい。

【００３６】

【発明の効果】請求項１に記載のデータ記録装置によれ
ば、所望のすべてのデータを第１記録媒体に記録した後
に、一括して第１記録媒体のデータ管理情報を更新する
ので、ヘッダのシーク時間を大幅に減少できる。特に、
大容量のデータを第１記録媒体に記録する場合に効果が
顕著となる。請求項２に記載のデータ記録装置によれ
ば、第１記録媒体へデータを記録中に、たとえばハード
ウェア障害が発生したり電源が切れてしまうといったア
クシデントに見舞われたときであっても、その後、デー
タ記録装置を起動すれば、第１記録媒体内のデータ管理
情報を更新でき、第１記録媒体に記録されたデータを消
去することなく保存できる。

【００３７】請求項３に記載のデータ記録装置によれ
ば、第２記録媒体に記録されるデータ関連情報として、
第１記録媒体に記録されるデータのサイズを用いること
によって、データ関連情報の情報量を少なくでき、第２
記録媒体として小容量の記録媒体を用いることができ
る。請求項４に記載のデータ記録装置によれば、第２記
録媒体として、さまざまな固定型ディスク記憶装置や取
り替え可能型ディスク記憶装置などのディスク記憶装置
を用いることができる。

【００３８】請求項５に記載のデータ記録装置によれ
ば、第２記録媒体として、たとえばフラッシュメモリな
どの小容量の不揮発性メモリを用いることができる。請
求項６に記載のデータ記録装置によれば、この発明をデ
ジタルカメラに適用できる。請求項７に記載のデータ記
録方法によれば、所望のすべてのデータを第１記録媒体
に記録した後に、一括して第１記録媒体のデータ管理情
報を更新するので、ヘッダのシーク時間を大幅に減少で
きる。請求項８に記載のデータ記録方法によれば、デー
タの記録中にアクシデントに見舞われても、その後、装
置を起動すれば、第１記録媒体内のデータ管理情報を更
新でき、第１記録媒体に記録されたデータを消去するこ
となく保存できる。

【００３９】請求項９に記載のデータ記録用プログラム
を記録した記録媒体によれば、所望のデータを第１記録
媒体に記録した後に、第１記録媒体のデータ管理情報を
更新させるので、ヘッダのシーク時間を大幅に減少でき
る。請求項１０に記載のデータ記録用プログラムを記録
した記録媒体によれば、データの記録中にアクシデント
に見舞われても、その後、装置を起動させれば、記第１
録媒体内のデータ管理情報を更新でき、第１記録媒体に
記録されたデータを消去することなく保存できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施形態のデジタルカメラを示す
ブロック図である。

【図２】図１のデジタルカメラの動作の一例を示すフロ
ー図である。

【図３】図１のデジタルカメラの動作のその他の例を示
すフロー図である。

【図４】動画ファイル、ディレクトリ情報、ＦＡＴ、デ
ータ領域、動画ファイル情報、クラスタのリストを示す
図解図である。

【図５】データ領域、動画ファイル情報を示す図解図で
ある。

【図６】ディレクトリ情報、ＦＡＴ、データ領域を示す
図解図である。

【符号の説明】

１０ データ記録装置 １６ 撮影光学系 １８ 個体撮像素子 ２０ Ａ／Ｄ変換回路 ２２ 画像圧縮回路 ２４ ＨＤカード ２６ フラッシュメモリ ２８ ＣＰＵ ３０ ＲＡＭ ３２ 駆動回路 ３４ モニタ ３６ 入力部

Claims (10)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】データとデータ管理情報とを第１記録媒体
   に記録するデータ記録装置であって、 前記第１記録媒体に記録されているデータ管理情報に基
   づいて前記第１記録媒体のデータ領域情報を得る手段、 前記第１記録媒体への前記データの記録に応じて、前記
   データに関するデータ関連情報を記録する第２記録媒
   体、 前記第１記録媒体への前記データの記録が終了したと
   き、前記データ領域情報と前記第２記録媒体に記録され
   た前記データ関連情報とに基づいて前記第１記録媒体内
   のデータ管理情報を更新する第１更新手段、および前記
   第１更新手段による前記データ管理情報の更新が終了し
   たとき、前記第２記録媒体に記録された前記データ関連
   情報を消去する手段を備える、データ記録装置。
2. 【請求項２】前記第２記録媒体は電源断時にもデータ関
   連情報の保持が可能であり、 前記第２記録媒体にデータ関連情報が記録されているか
   否かを判断する手段、 前記第２記録媒体にデータ関連情報が記録されていると
   判断されたとき、前記データ領域情報と前記第２記録媒
   体に記録された前記データ関連情報とに基づいて前記第
   １記憶媒体内のデータ管理情報を更新する第２更新手
   段、および前記第２更新手段による前記データ管理情報
   の更新が終了したとき、前記第２記録媒体に記録された
   前記データ関連情報を消去する手段をさらに含む、請求
   項１記載のデータ記録装置。
3. 【請求項３】前記データ領域情報は、前記データを記録
   する前記第１記憶媒体のクラスタに関する情報を含み、
   かつ前記データ関連情報は、前記第１記録媒体に記録す
   る前記データのサイズを含む、請求項１または２に記載
   のデータ記録装置。
4. 【請求項４】前記第１記録媒体はディスク記憶装置であ
   る、請求項１ないし３のいずれかに記載のデータ記録装
   置。
5. 【請求項５】前記第２記録媒体は不揮発性メモリであ
   る、請求項１ないし４のいずれかに記載のデータ記録装
   置。
6. 【請求項６】デジタルカメラに用いられる、請求項１な
   いし５のいずれかに記載のデータ記録装置。
7. 【請求項７】データとデータ管理情報とを第１記録媒体
   に記録するデータ記録方法であって、 前記第１記憶媒体に記録されているデータ管理情報に基
   づいて前記第１記憶媒体のデータ領域情報を得るステッ
   プ、 前記第１記録媒体への前記データの記録に応じて、前記
   データに関するデータ関連情報を第２記憶手段に記録す
   るステップ、 前記第１記録媒体への前記データの記録が終了したと
   き、前記データ領域情報と前記第２記録媒体に記録され
   た前記データ関連情報とに基づいて前記第１記録媒体内
   のデータ管理情報を更新するステップ、および前記デー
   タ管理情報の更新が終了したとき、前記第２記録媒体に
   記録された前記データ関連情報を消去するステップを備
   える、データ記録方法。
8. 【請求項８】前記第２記録媒体にデータ関連情報が記録
   されているか否かを判断するステップ、 前記第２記録媒体にデータ関連情報が記録されていると
   判断されたとき、前記データ領域情報と前記第２記録媒
   体に記録された前記データ関連情報とに基づいて前記第
   １記録媒体内のデータ管理情報を更新するステップ、お
   よび前記データ管理情報の更新が終了したとき、前記第
   ２記録媒体に記録された前記データ関連情報を消去する
   ステップをさらに含む、請求項７記載のデータ記録方
   法。
9. 【請求項９】データとデータ管理情報とを第１記録媒体
   に記録するデータ記録用プログラムを記録した記録媒体
   であって、 前記第１記憶媒体に記録されているデータ管理情報に基
   づいて前記第１記録媒体のデータ領域情報を獲得させ、 前記第１記録媒体への前記データの記録に応じて、前記
   データに関するデータ関連情報を第２記録媒体に記録さ
   せ、 前記第１記録媒体への前記データの記録が終了したと
   き、前記データ領域情報と前記第２記録媒体に記録され
   た前記データ関連情報とに基づいて前記第１記録媒体内
   のデータ管理情報を更新させ、 前記データ管理情報の更新が終了したとき、前記第２記
   録媒体に記録された前記データ関連情報を消去させる、
   データ記録用プログラムを記録した記録媒体。
10. 【請求項１０】さらに、前記第２記録媒体にデータ関連
    情報が記録されているか否かを判断させ、 前記第２記録媒体にデータ関連情報が記録されていると
    判断されたとき、前記データ領域情報と前記第２記録媒
    体に記録された前記データ関連情報とに基づいて前記第
    １記録媒体内のデータ管理情報を更新させ、 前記データ管理情報の更新が終了したとき、前記第２記
    録媒体に記録された前記データ関連情報を消去させる、
    請求項９記載のデータ記録用プログラムを記録した記録
    媒体。