JPH10332067A - 変換継手とその製造方法 - Google Patents

変換継手とその製造方法

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JPH10332067A
JPH10332067A JP19447797A JP19447797A JPH10332067A JP H10332067 A JPH10332067 A JP H10332067A JP 19447797 A JP19447797 A JP 19447797A JP 19447797 A JP19447797 A JP 19447797A JP H10332067 A JPH10332067 A JP H10332067A
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seal ring
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Hideo Hirabayashi
秀雄 平林
Yousuke Tsujioka
曜介 辻岡
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Nippon Kokan Pipe Fitting Mfg Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属管と合成樹脂管との接続に用いる変換継
手において、金属管を接続する金属製の筒体と、合成樹
脂管を接続する合成樹脂製の外層との重なり箇所の気密
性を確実に保持する。そのような変換継手を製造する。 【解決手段】 筒体1に嵌合したゴム製のシールリング
3を合成樹脂製のリング状押圧体4によって挾圧する。
射出成形した合成樹脂製の外層2とリング状押圧体4と
を融着一体化する。筒体1とリング状押圧体4とによっ
て挾圧したシールリング3の面圧を、外層2の成形時の
成形圧よりも高くしておく。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋼管などの金属管
とポリエチレン管などの合成樹脂管とを相互に接続する
ときに用いられる変換継手とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近時、地中に埋設された液化石油ガス
(LPG)用の埋設配管については、既設の鋼管をポリ
エチレン管(以下「PE管」という)に代替えすること
が行われており、その際に上記変換継手を用いることが
ある。この用途に適する変換継手は、鋼管を接続可能な
接続口部とPE管を接続可能な接続口部とを備えている
ことが必要であり、一般には、鋼管に対する接続口部が
金属製の筒体に設けられ、PE管に対する接続口部が、
上記筒体の外側または内側に射出成形された合成樹脂層
に一体に設けられる。
【0003】ところが、金属製の筒体の外側や内側にた
だ単に合成樹脂層を射出成形し、その合成樹脂層にPE
管に対する接続口部を一体に射出成形しただけでは、金
属製の筒体と合成樹脂層との重なり箇所に隙間が生じ、
その隙間がガス漏れの原因になる。
【0004】そこで、従来は、図16に示したように、
金属製の筒体81に環状に形成したシールリング収容溝
82にゴム製のシールリング(Oリング)83を収容し
ておき、そのようにしてシールリング83を保持させた
筒体81の外側に、同図に仮想線で示したように合成樹
脂層84を射出成形し、その射出成形時に同時に合成樹
脂層84に連設された接続口部85を射出成形するとい
うことを行っていた。同図において、接続口部85には
PE管が接続される。また、鋼管は、筒体81に連設さ
れた接続口部86に連設される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図16で説明した変換
継手の製造方法は、合成樹脂層84を射出成形するとき
の成形圧で圧縮させたシールリング83によって、筒体
81と合成樹脂の外層84との重なり箇所の隙間を気密
に塞ぐという考え方に立っている。
【0006】しかしながら、図16で説明した製造方法
によって作られた変換継手に対して熱間内圧クリープ試
験を行うと、合成樹脂層84が膨張してシールリング8
3の面圧が低下し、そのシールリング83による気密性
が損なわれてガス漏れを生じることが多々ある、という
ことが知見された。なお、熱間内圧クリープ試験は、8
0±1℃の温水中に試料を水没させ、空気圧1.2MP
aを加え、30Hr保持したときのガス漏れの有無を確
認する試験である。
【0007】従来の変換継手が上述のように熱間内圧ク
リープ試験によってガス漏れを生じる原因としては、お
よそ次の原因が考えられる。すなわち、合成樹脂層84
を射出成形するときの成形圧によってはシールリング8
3が圧縮されないか、または十分に圧縮されない状況に
なり、そのためにシールリング83と筒体81側の座面
との間に潜り込んだ成形樹脂がシールリング収容溝82
の底面に重なるため、シールリング83による気密性が
確保されなくなることが原因の1つとして考えられる。
【0008】本発明は、以上の状況に鑑みてなされたも
のであり、金属製の筒体に保持させたシールリングが、
その筒体とその筒体の外側または内側の合成樹脂層との
両方に密着して高い気密性を発揮する変換継手を提供す
ることを目的とする。
【0009】また、本発明は、合成樹脂層を射出成形す
るときに、成形樹脂がシールリングと筒体側の座面との
間に潜り込むという現象が生じにくいか、あるいは生じ
ることのない変換継手の製造方法を提供することを目的
とする。
【0010】さらに、本発明は、シールリングが、金属
製の筒体と合成樹脂層との両方に密着して高い気密性を
発揮する変換継手を作ることのできる変換継手の製造方
法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明の変
換継手は、金属管に対する第1接続口部が端部に連設さ
れた金属製の筒体にゴム製のシールリングが外嵌合さ
れ、このシールリングに外嵌合された合成樹脂製のリン
グ状押圧体と上記筒体とにより上記シールリングが挾圧
されて圧縮されていると共に、そのシールリングが上記
リング状押圧体の内周側に具備された内周座面と上記筒
体の外周側に具備された外周座面とに密着され、上記リ
ング状押圧体の端部内周側に、このリング状押圧体を上
記シールリングに外嵌合するときにそのシールリングを
摺動させて上記内周座面に案内する先拡がり状の案内面
が形成されており、上記筒体の外側に上記リング状押圧
体を外側から覆う合成樹脂層が筒状に形成され、この合
成樹脂層と上記リング状押圧体とが融着一体化され、上
記合成樹脂層に、合成樹脂管に対する合成樹脂製の第2
接続口部が連設されている、というものである。この発
明によると、筒体に連設された第1接続口部に金属管が
接続され、合成樹脂層に連設された第2接続口部に合成
樹脂管が接続される。また、金属製の筒体と合成樹脂層
との間の気密性は、その合成樹脂層と融着一体化された
リング状押圧体が筒体と共働してシールリングを挾圧し
て圧縮しており、しかも、そのシールリングがリング状
押圧体の内周側の内周座面と筒体の外周側の外周座面と
に密着していることによって保たれる。さらに、リング
状押圧体の端部内周側に、このリング状押圧体を上記シ
ールリングに外嵌合するときにそのシールリングを摺動
させて上記内周座面に案内する先拡がり状の案内面が形
成されているので、リング状押圧体をシールリングに外
嵌合するときに、そのシールリングが傷付くことがな
く、リング状押圧体と筒体とによってシールリングを適
正に圧縮させておくことが可能になる。
【0012】請求項2に係る発明の変換継手は、請求項
1に記載したものにおいて、上記リング状押圧体に金属
製の補強リングが外嵌状に重なり合っている、というも
のである。この発明によると、金属製の補強リングによ
って合成樹脂製のリング状押圧体の拡開が阻止されるの
で、上記した内周座面と外周座面とに対するシールリン
グの初期の面圧が低下しにくい。
【0013】請求項3に係る発明の変換継手は、請求項
1に記載したものにおいて、上記第1接続口部が上記筒
体よりも径大に形成されており、上記第1接続口部と上
記筒体との連設箇所に位置するその第1接続口部の端面
に環状の凹入部が形成され、この凹入部に、上記リング
状押圧体の端部が嵌入されている、というものである。
この発明によると、第1接続口部の端面に形成された凹
入部に合成樹脂製のリング状押圧体の端部が嵌入されて
いることによりそのリング状押圧体の拡開が阻止される
ので、上記した内周座面と外周座面とに対するシールリ
ングの初期の面圧が低下しにくい。
【0014】請求項4に係る発明の変換継手は、請求項
1に記載したものにおいて、上記外周座面が、上記筒体
の外周部に環状に形成されかつ上記シールリングを収容
するシールリング収容溝部の底面に形成され、上記内周
座面が、上記リング状押圧体に具備された同一径を保っ
て軸方向に延びる内周面に形成されている、というもの
である。この発明によっても、請求項1や請求項2に係
る発明と同等の作用が発揮される。
【0015】請求項5に係る発明の変換継手は、請求項
3に記載したものにおいて、上記シールリング収容溝部
の片側の溝壁面が上記第1接続口部の上記端面の内周部
によって形成されている、というものである。この発明
によると、請求項3の発明について説明した上記の作用
が確実に発揮される。
【0016】請求項6に係る発明の変換継手は、金属製
の筒体の端部にこの筒体よりも径大に形成された金属管
に対する第1接続口部が連設され、上記筒体の外周部に
形成された雄ねじ部にこの筒体に外嵌合された合成樹脂
製のリング状押圧体の雌ねじ部がねじ合わされ、上記第
1接続口部と上記筒体との連設箇所に位置するその第1
接続口部の端面とその端面に対向する上記リング状押圧
体の端面とによって上記筒体に外嵌合されたゴム製のシ
ールリングが挾圧されて圧縮されていると共に、そのシ
ールリングが上記第1接続口部の端面に具備された第1
座面と上記リング状押圧体の端面に具備された第2座面
とに密着され、上記筒体の外側に上記リング状押圧体を
外側から覆う合成樹脂層が形成され、この合成樹脂層と
上記リング状押圧体とが融着一体化され、上記合成樹脂
層に、合成樹脂管に対する合成樹脂製の第2接続口部が
連設されている、というものである。この発明による
と、筒体に連設された第1接続口部に金属管が接続さ
れ、合成樹脂層に連設された第2接続口部に合成樹脂管
が接続される。また、金属製の筒体と合成樹脂層との間
の気密性は、第1接続口部の端面に具備された第1座面
とリング状押圧体の端面に具備された第2座面とにシー
ルリングが密着していることによって保たれる。また、
第1座面や第2座面に対するシールリングの密着性がリ
ング状押圧体の締付力に依存する。
【0017】請求項7に係る発明の変換継手は、請求項
6に記載したものにおいて、上記第1座面が、上記第1
接続口部の端面に環状に形成されかつ上記シールリング
を収容するシールリング収容溝部の底面に形成されてい
る、というものである。この発明によると、請求項6の
発明について説明した上記の作用が確実に発揮される。
【0018】請求項8に係る発明の変換継手は、金属管
に対する第1接続口部が端部に連設された金属製の筒体
にゴム製のシールリングが内嵌合され、このシールリン
グに内嵌合された合成樹脂製のリング状押圧体と上記筒
体とにより上記シールリングが挾圧されて圧縮されてい
ると共に、そのシールリングが上記リング状押圧体の外
周側に具備された外周座面と上記筒体の内周側に具備さ
れた内周座面とに密着され、上記リング状押圧体の端部
外周側に、このリング状押圧体を上記シールリングに内
嵌合するときにそのシールリングを摺動させて上記外周
座面に案内する先窄まり状の案内面が形成されており、
上記筒体の内側に上記リング状押圧体を内側から覆う合
成樹脂層が形成され、この合成樹脂層と上記リング状押
圧体とが融着一体化され、その合成樹脂層に合成樹脂管
に対する合成樹脂製の第2接続口部が連設されている、
というものである。この発明によると、筒体に連設され
た第1接続口部に金属管が接続され、合成樹脂層に連設
された第2接続口部に合成樹脂管が接続される。また、
金属製の筒体と合成樹脂層との間の気密性は、筒体の内
周側に具備された内周座面とリング状押圧体の外周側に
具備された外周座面とにシールリングが密着しているこ
とによって保たれる。さらに、リング状押圧体の端部外
周側に、このリング状押圧体を上記シールリングに内嵌
合するときにそのシールリングを摺動させて上記外周座
面に案内する先窄まり状の案内面が形成されているの
で、リング状押圧体をシールリングに内嵌合するとき
に、そのシールリングが傷付くことがなく、リング状押
圧体と筒体とによってシールリングを適正に圧縮させて
おくことが可能になる。
【0019】請求項9に係る発明の変換継手は、請求項
8に記載したものにおいて、上記内周座面が、上記筒体
の内周部に環状に形成されかつ上記シールリングを収容
するシールリング収容溝部の底面に形成され、上記外周
座面が、上記リング状押圧体に具備された同一径を保っ
て軸方向に延びる外周面に形成されている、というもの
である。この発明によると、請求項8の発明について説
明した上記の作用が確実に発揮される。
【0020】請求項10に係る発明の変換継手の製造方
法は、金属管に対する第1接続口部が端部に連設された
金属製の筒体に外嵌合されたゴム製のシールリングに、
合成樹脂製のリング状押圧体を外嵌合して、そのリング
状押圧体と上記筒体とにより上記シールリングを挾圧し
てそのシールリングを上記リング状押圧体の内周側に具
備された内周座面と上記筒体の外周側に具備された外周
座面とに密着させ、次に、上記筒体の外側に上記リング
状押圧体を覆う合成樹脂層を筒状に射出成形し、その合
成樹脂層の射出成形時に同時に、合成樹脂管に対する合
成樹脂製の第2接続口部を上記合成樹脂層に連続して射
出成形する、というものである。この発明において、合
成樹脂層や第2接続口部を射出成形するのに先立って、
シールリングは筒体の外周座面に密着しており、しか
も、その密着状態が、シールリングをリング状押圧体と
上記筒体とにより挾圧することによって得られる。その
ため、合成樹脂層を射出成形するときに、成形樹脂がシ
ールリングと外周座面との間に潜り込むという事態が起
こりにくくなるか、または起こらなくなる。したがっ
て、この発明によって、上記した本発明に係る変換継手
を製造することが可能である。
【0021】請求項11に係る発明の変換継手の製造方
法は、金属製の筒体の端部に連設されかつこの筒体より
も径大に形成された金属管に対する第1接続口部の端面
に第1座面を形成しておき、上記筒体の外周部に形成さ
れた雄ねじ部にこの筒体に外嵌合された合成樹脂製のリ
ング状押圧体の雌ねじ部をねじ合わせて締め付けること
により、上記第1接続口部の端面とその端面に対向する
上記リング状押圧体の端面とによって上記筒体に予め外
嵌合したゴム製のシールリングを挾圧して圧縮し、もっ
て上記第1座面と上記リング状押圧体の端面に形成され
た第2座面とに上記シールリングを密着させ、次に、上
記筒体の外側に上記リング状押圧体を覆う合成樹脂層を
筒状に射出成形し、その合成樹脂層の射出成形時に同時
に、合成樹脂管に対する合成樹脂製の第2接続口部を上
記合成樹脂層に連続して射出成形する、というものであ
る。この発明において、合成樹脂層や第2接続口部を射
出成形するのに先立って、シールリングは第1接続口部
側の第1座面とリング状押圧体側の第2座面とに密着し
ており、しかも、その密着状態が、シールリングを上記
第1座面と第2座面とにより挾圧することによって得ら
れる。そのため、合成樹脂層を射出成形するときに、成
形樹脂がシールリングと第1座面または第2座面との間
に潜り込むという事態が起こりにくくなるか、または起
こらなくなる。したがって、この発明によって、上記し
た本発明に係る変換継手を製造することが可能である。
【0022】請求項12に係る発明の変換継手の製造方
法は、請求項10、請求項11のいずれかに記載したも
のにおいて、上記合成樹脂層を射出成形するときに、そ
の合成樹脂層の成形樹脂の熱で上記リング状押圧体とそ
の合成樹脂層とを熱融着させる、というものである。こ
の発明によると、リング状押圧体とその外層とが融着一
体化された本発明に係る変換継手を製造することができ
る。
【0023】請求項13に係る発明の変換継手の製造方
法は、請求項10、請求項11、請求項12のいずれか
に記載したものにおいて、上記リング状押圧体と上記筒
体とにより挾圧された上記シールリングの上記外周座面
に対する面圧を、上記合成樹脂層の射出成形時の成形圧
よりも高くしておく、というものである。この発明によ
れば、合成樹脂層を射出成形するときに、成形樹脂がシ
ールリングと外周座面との間に潜り込むという事態の起
こるおそれがない。したがって、この発明によって、上
記した本発明に係る変換継手を製造することが可能であ
る。
【0024】請求項14に係る発明の変換継手の製造方
法は、金属管に対する第1接続口部が端部に連設された
金属製の筒体に内嵌合されたゴム製のシールリングに、
合成樹脂製のリング状押圧体を内嵌合して、そのリング
状押圧体と上記筒体とにより上記シールリングを挾圧し
てそのシールリングを上記リング状押圧体の外周側に具
備された外周座面と上記筒体の内周側に具備された内周
座面とに密着させ、次に、上記筒体の内側に上記リング
状押圧体を覆う合成樹脂層を筒状に射出成形し、その合
成樹脂層の射出成形時に同時に、合成樹脂管に対する合
成樹脂製の第2接続口部を上記合成樹脂層に連続して射
出成形する、というものである。
【0025】この発明において、合成樹脂層や第2接続
口部を射出成形するのに先立って、シールリングは筒体
の内周座面に密着しており、しかも、その密着状態が、
シールリングをリング状押圧体と上記筒体とにより挾圧
することによって得られる。そのため、合成樹脂層を射
出成形するときに、成形樹脂がシールリングと内周座面
との間に潜り込むという事態が起こりにくくなるか、ま
たは起こらなくなる。したがって、この発明によって、
上記した本発明に係る変換継手を製造することが可能で
ある。
【0026】請求項15に係る発明の変換継手の製造方
法は、請求項14に記載したものにおいて、上記合成樹
脂層を射出成形するときに、その合成樹脂層の成形樹脂
の熱で上記リング状押圧体とその合成樹脂層とを熱融着
させる、というものである。この発明によると、リング
状押圧体と合成樹脂層とが融着一体化された本発明に係
る変換継手を製造することができる。
【0027】請求項16に係る発明の変換継手の製造方
法は、請求項14に記載したものにおいて、上記リング
状押圧体と上記筒体とにより挾圧された上記シールリン
グの上記内周座面に対する面圧を、上記合成樹脂層の射
出成形時の成形圧よりも高くしておく、というものであ
る。この発明によれば、合成樹脂層を射出成形するとき
に、成形樹脂がシールリングと内周座面との間に潜り込
むという事態の起こるおそれがない。したがって、この
発明によって、上記した本発明に係る変換継手を製造す
ることが可能である。
【0028】
【発明の実施の形態】図3を参照して本発明の変換継手
Aを説明する。この変換継手Aは、金属製の筒体1とこ
の筒体1の外側に設けられた合成樹脂製の外層2とを備
えている。筒体1には径大な第1接続口部12が同心状
に連設されており、この第1接続口部12に設けられて
いるテーパ雌ねじ13に、たとえば、相手方である金属
管(鋼管など)の端部に具備されたテーパ雄ねじ(不図
示)がねじ込み接続される。また、接続口部12は筒体
1よりも径大に形成されていて、その第1接続口部12
と筒体1との連設箇所に、筒体1の外周面に対する開き
角度が直角をなす第1接続口部12の端面14が位置し
ている。
【0029】上記筒体1において、第1接続口部12の
端面14の傍には、その筒体1の外周部に凹入状に形成
された環状のシールリング収容溝部15が形成されてい
る。このシールリング収容溝部15は、後述するシール
リング3を収容してその位置に位置決めするために形成
されており、その収容溝部15の底面が、筒体1の外周
側に形成された外周座面16とされている。そして、そ
の外周座面16に、筒体1に外嵌合されてシールリング
収容溝部15に収容されたゴム製のシールリング3が密
着されるようになっている。
【0030】シールリング収容溝部15に収容されたシ
ールリング3にはゴム製のOリングを好適に用い得る。
このシールリング3には、合成樹脂で作られたリング状
押圧体4が外嵌合されている。このリング状押圧体4
は、上記外周座面16に嵌合されたシールリング3の外
周径よりも少し短い内径を有している。そのため、シー
ルリング3は、リング状押圧体4と筒体1とにより挾圧
されて圧縮されていると共に、そのシールリング3がリ
ング状押圧体4の内周側に具備された内周座面41と筒
体1の外周座面16とに密着している。上記内周座面4
1は、そのリング状押圧体4に具備された同一径を保っ
て軸方向に延びる内周面によって形成されている。ま
た、このリング状押圧体4の端部外周側に、このリング
状押圧体4をシールリング3に外嵌合するときにそのシ
ールリング3を摺動させて上記内周座面41に案内する
先拡がり状の案内面41aが形成されている。このた
め、リング状押圧体4をシールリング3に外嵌合すると
きに、そのシールリング3が傷付くことがなく、リング
状押圧体4をシールリング3に外嵌合した状態では、リ
ング状押圧体4と筒体1とによってシールリングが適正
に圧縮された状態になる。案内面41aは、先拡がり状
であれば、傾斜した平坦なテーパ面であっても湾曲面
(アール面)であってもよい。さらに、リング状押圧体
4には、金属製の補強リング42が外嵌状に重なり合っ
ている。この補強リング42は、合成樹脂製のリング状
押圧体4の拡開を防ぐために設けられている。
【0031】筒体1と第1接続口部12とリング状押圧
体4とを取り囲んで合成樹脂製の外層2が形成されてい
る。この外層2は、上記リング状押圧体4に接触する箇
所でそのリング状押圧体4に融着一体化されている。ま
た、外層2には、合成樹脂製の第2接続口部22が連設
されており、この第2接続口部22に、合成樹脂管(不
図示)が接続されるようになっている。
【0032】この変換継手Aにおいて、筒体1とリング
状押圧体4とにより挾圧されて圧縮されているシールリ
ング3は、筒体1側の外周座面16とリング状押圧体4
側の内周座面41との両方に密着しており、しかも、リ
ング状押圧体4は外層2と融着一体化している。そのた
め、筒体1と外層2との重なり箇所に隙間が存在してい
ても、その隙間がシールリング3のところでこのシール
リング3によって密閉される。したがって、金属製の筒
体1と合成樹脂の外層2との間の気密性がシールリング
3によって確実に保たれる。また、リング状押圧体4
は、金属製の補強リング42によって拡開が阻止されて
いるので、リング状押圧体4の拡開に起因する内周座面
41と外周座面16とに対するシールリング3の初期の
面圧が低下しにくい。
【0033】図6を参照して本発明の他の変換継手Aを
説明する。この変換継手Aにおいて、図3で説明したも
のと異なる点は、第1接続口部12と筒体1との連設箇
所に位置するその第1接続口部12の端面14に環状の
凹入部19が第1接続口部12と同心に形成され、この
凹入部19に、リング状押圧体4の端部が嵌入されてい
る点と、金属製の補強リング42が用いられていない
点、シールリング収容溝部15の片側の溝壁面17が第
1接続口部12の上記端面14の内周部によって形成さ
れている点である。この変換継手Aように、第1接続口
部12の端面14に形成された凹入部19に合成樹脂製
のリング状押圧体4の端部が嵌入されていると、そのリ
ング状押圧体4の拡開が凹入部19とリング状押圧体4
との係合によって阻止されるので、図3で説明した補強
リング42を用いなくても、内周座面41と外周座面1
6とに対するシールリング3の初期の面圧が低下しにく
い。また、シールリング収容溝部15の片側の溝壁面1
7が第1接続口部12の上記端面14の内周部によって
形成されていると、シールリング3の初期の面圧が低下
しにくいという作用が確実に発揮される。なお、上記し
た以外の構成や作用については、図3で説明した変換継
手Aと同様であるので、相応する部分に同一符号を付し
て詳細な説明を省略する。
【0034】図9を参照して本発明のさらに他の変換継
手Aを説明する。この変換継手Aにおいて、図3で説明
したものと異なる点は、シールリング収容溝部15の片
側の溝壁面17が第1接続口部12の端面14の内周部
によって形成されている点、そのシールリング収容溝部
15の他側の溝壁面18が上記端面14に対向して筒体
1に設けられたリング状の凸条5の内側面によって形成
されている点、リング状押圧体4が、シールリング収容
溝部15に嵌合されて第1接続口部12の端面14と凸
条5の内側面(上記溝壁面18)とによって挟持されて
いるという点、である。この変換継手Aによっても、図
3で説明した変換継手Aと同等の作用が発揮される。な
お、上記した以外の構成や作用については、図3で説明
した変換継手Aと同様であるので、相応する部分に同一
符号を付して詳細な説明を省略する。
【0035】図12を参照して本発明のさらに他の変換
継手Aを説明する。この変換継手Aにおいては、金属製
の筒体1の端部にこの筒体1よりも径大に形成された金
属管に対する第1接続口部12が連設されている。筒体
1の外周部に形成された雄ねじ部61に、筒体1に外嵌
合された合成樹脂製のリング状押圧体4の雌ねじ部44
がねじ合わされている。そして、第1接続口部12の端
面14に具備された第1座面62と、その端面14に対
向するリング状押圧体4の端面45に具備された第2座
面46とによって、筒体1に外嵌合されたゴム製のシー
ルリング3が挾圧されて圧縮されていて、そのシールリ
ング3が第1座面62と第2座面46とに密着してい
る。また、筒体1の外側に上記リング状押圧体を外側か
ら覆う合成樹脂の外層2が形成され、この外層2とリン
グ状押圧体4とが融着一体化されている。さらに、外層
2に、合成樹脂管に対する合成樹脂製の第2接続口部2
2が連設されている。なお、上記第1座面62は、第1
接続口部12の端面14に環状に形成されたシールリン
グ収容溝部63(図10参照)の底面に形成されてい
る。
【0036】この変換継手Aにおいて、筒体1とリング
状押圧体4とにより挾圧されて圧縮されているシールリ
ング3は、筒体1側の第1座面62とリング状押圧体4
側の第2座面46との両方に密着しており、しかも、リ
ング状押圧体4は外層2と融着一体化している。そのた
め、筒体1と外層2との重なり箇所に隙間が存在してい
ても、その隙間がシールリング3のところでこのシール
リング3によって密閉される。したがって、金属製の筒
体1と合成樹脂の外層2との間の気密性がシールリング
3によって確実に保たれる。また、第1座面62や第2
座面46に対するシールリング3の密着性は、リング状
押圧体4の締付力を大きくすることによって向上するの
で、そのリング状押圧体4の締付力を大きくしておけ
ば、第1座面62と第2座面46とに対するシールリン
グ3の初期の面圧が低下しにくい。
【0037】図12で説明した変換継手Aにおいて、上
記した以外の構成や作用については、図3で説明した変
換継手Aと同様であるので、相応する部分に同一符号を
付して詳細な説明を省略する。
【0038】図15を参照して本発明のさらに他の変換
継手Aを説明する。この変換継手Aは、金属管に対する
第1接続口部12が端部に連設された金属製の筒体1に
ゴム製のシールリング3が内嵌合されている。また、こ
のシールリング3に合成樹脂製のリング状押圧体4が内
嵌合されており、このリング状押圧体4と筒体1とによ
りシールリング3が挾圧されて圧縮されていると共に、
そのシールリング3リング状押圧体4の外周側に具備さ
れた外周座面65と筒体1の内周側に具備された内周座
面66とに密着されている。リング状押圧体4の端部内
周側に、このリング状押圧体4をシールリング3に外嵌
合するときにそのシールリング3を摺動させて上記外周
座面65に案内する先窄まり状の案内面41bが形成さ
れている。このため、リング状押圧体4をシールリング
3に内嵌合するときに、そのシールリング3が傷付くこ
とがなく、リング状押圧体4をシールリング3に内嵌合
した状態では、リング状押圧体4と筒体1とによってシ
ールリングが適正に圧縮された状態になる。筒体1の内
側にリング状押圧体4を内側から覆う合成樹脂の内層6
7が形成され、この内層67とリング状押圧体4とが融
着一体化され、その内層67に合成樹脂管に対する合成
樹脂製の第2接続口部22が連設されている。なお、上
記内周座面66は、筒体1の内周部に環状に形成された
シールリング収容溝部68(図13参照)の底面に形成
されており、外周座面65は、リング状押圧体4に具備
された同一径を保って軸方向に延びる外周面に形成され
ている。
【0039】この変換継手Aにおいて、筒体1とリング
状押圧体4とにより挾圧されて圧縮されているシールリ
ング3は、筒体1側の内周座面66とリング状押圧体4
側の外周座面65との両方に密着しており、しかも、リ
ング状押圧体4は内層67と融着一体化している。その
ため、筒体1と内層67との重なり箇所に隙間が存在し
ていても、その隙間がシールリング3のところでこのシ
ールリング3によって密閉される。したがって、金属製
の筒体1と合成樹脂の内層67との間の気密性がシール
リング3によって確実に保たれる。図15で説明した変
換継手Aにおいて、上記した以外の構成や作用について
は、図3で説明した変換継手Aと同様であるので、相応
する部分に同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0040】次に、図1〜図3を参照して図3の変換継
手Aの製造方法を説明する。
【0041】図3に示した合成樹脂製の外層2やそれに
連設された第2接続口部22はポリエチレン樹脂などの
合成樹脂を成形材料として射出成形することにより形成
される。そして、そのような外層2の成形に先立ち、図
1のように、筒体1に外嵌合されたシールリング3が、
シールリング収容溝部15に収容して保持される。ま
た、筒体1には、補強リング42によって補強されたリ
ング状押圧体4が嵌合されている。この状態から、図2
の矢符aのように、リング状押圧体4を筒体1にスライ
ドさせ、案内面41aとシールリング3とを摺動させて
そのシールリング3に外嵌合させることにより、そのリ
ング状押圧体4の内周座面41と筒体1の外周座面16
との間でシールリング3を挾圧して圧縮させる。この場
合、リング状押圧体4を図2のように第1接続口部12
の端面14に当接させたときに、シールリング3にリン
グ状押圧体4が適正に外嵌合するようにしておくことが
望ましく、そのようにしておくと、シールリング3にリ
ング状押圧体4を外嵌合させる作業を容易に確実に行う
ことができる。
【0042】次に、図3のように、筒体1とリング状押
圧体4との外側に合成樹脂の外層2を射出成形する。ま
た、外層2を射出成形するときに同時に第2接続口部も
射出成形する。
【0043】このような製造方法を採用すると、外層2
や第2接続口部22を射出成形するときには、リング状
押圧体4と筒体1とにより挾圧されているシールリング
3が筒体1の外周座面16に密着しているので、外層2
の射出成形中に成形樹脂がシールリング3の内側に潜り
込むという事態が起こりにくくなるか、または起こらな
い。また、リング状押圧体4をポリエチレン樹脂などの
外層2の成形材料と同種の合成樹脂あるいは相溶性を持
つ合成樹脂で作っておくと、外層2を射出成形するとき
に、その外層2の成形樹脂の熱でリング状押圧体4とそ
の外層2とが熱融着する。したがって、そのようにする
ことによって、図3を参照して既述した変換継手Aが容
易に製造される。
【0044】この製造方法において、合成樹脂の外層2
を射出成形するときに、その成形材料の熱で合成樹脂製
のリング状押圧体4が軟化したとしても、その軟化に伴
うリング状押圧体4の拡開が金属製の補強リング42に
よって阻止されているので、外層2の射出成形後にリン
グ状押圧体4が拡開してシールリングの面圧が低下する
ことはない。特にこの製造方法において、リング状押圧
体4と筒体1とにより挾圧されたシールリング3の外周
座面16に対する面圧を、外層2の射出成形時の成形圧
(成形材料の注入圧)よりも高くしておくことが望まし
い。このようにしておくと、外層2を射出成形するとき
に、成形樹脂がシールリング3の内側に潜り込むという
事態の起こるおそれがまったくなくなる。
【0045】図4〜図6を参照して変換継手Aの他の製
造方法を説明する。この製造方法に用いられる筒体1の
第1接続口部12は、その端面14に凹入部19を有し
ている。そして、図6に示した外層2の射出成形に先立
って、図4のように筒体1に外嵌合したリング状押圧体
4を筒体1にスライドさせて、図5のようにシールリン
グ3に外嵌合させ、併せて、リング状押圧体4の端部を
上記凹入部19に嵌入しておく。この後、図6のように
外層2を射出成形する。その他の事項は、図1〜図3で
説明した製造方法と同様である。
【0046】図7〜図9を参照して変換継手Aのさらに
他の製造方法を説明する。この製造方法に用いられる筒
体1は、リング状の凸条5を有し、この凸条5の外側面
がテーパ状の案内面51になっている。これに対し、リ
ング状押圧体4には内鍔部43が一体に設けられてい
る。筒体1のその他の構成は、図9の変換継手Aについ
て既述した通りである。
【0047】図6に示した合成樹脂製の外層2やそれに
連設された第2接続口部22はポリエチレン樹脂などの
合成樹脂を成形材料として射出成形することにより形成
される。そして、そのような外層2の成形に先立ち、図
4のように、筒体1に外嵌合されたシールリング3が、
シールリング収容溝部15に収容して保持される。ま
た、筒体1には、補強リング42によって補強されたリ
ング状押圧体4が嵌合されている。この状態から、図5
の矢符bのように、リング状押圧体4を筒体1にスライ
ドさせ、そのリング状押圧体4の内鍔部43を上記凸条
5の案内面51と摺動させてその内鍔部43に凸条5を
乗り越えさせる。このようにすると、リング状押圧体4
がシールリング収容溝部15に嵌合し、かつ、そのリン
グ状押圧体4がシールリング3に外嵌合する。これによ
り、リング状押圧体4が、第1接続口部12の端面14
と凸条5の内側面とによって挟持されると共に、筒体1
とリング状押圧体4とによりシールリング3が挾圧され
て圧縮され、シールリング4が外周座面16に密着す
る。次に、図9のように、筒体1とリング状押圧体4と
の外側に合成樹脂の外層2を射出成形する。また、外層
2を射出成形するときに同時に第2接続口部も射出成形
する。
【0048】このような製造方法を採用することによっ
ても、外層2の射出成形中に成形樹脂がシールリング3
の内側に潜り込むという事態が起こらない。この製造方
法においても、リング状押圧体4をポリエチレン樹脂な
どの外層2の成形材料と同種の合成樹脂あるいは相溶性
を持つ合成樹脂で作っておくと、外層2を射出成形する
ときに、その外層2の成形樹脂の熱でリング状押圧体4
とその外層2とが熱融着する。さらに、合成樹脂の外層
2を射出成形するときに、その成形材料の熱で合成樹脂
製のリング状押圧体4が軟化したとしても、その軟化に
伴うリング状押圧体4の拡開が金属製の補強リング42
によって阻止されているので、外層2の射出成形後にリ
ング状押圧体4が拡開してシールリングの面圧が低下す
ることはない。特にこの製造方法において、リング状押
圧体4と筒体1とにより挾圧されたシールリング3の外
周座面16に対する面圧を、外層2の射出成形時の成形
圧(成形材料の注入圧)よりも高くしておくことが望ま
しい。このようにしておくと、外層2を射出成形すると
きに、成形樹脂がシールリング3の内側に潜り込むとい
う事態の起こるおそれがまったくなくなる。
【0049】図10〜図12を参照して変換継手Aのさ
らに他の製造方法を説明する。この製造方法に用いられ
る筒体1は、雄ねじ部61を有すると共に、第1接続口
部12の端面14に第1座面62を有する。これに対
し、リング状押圧体4には雌ねじ部44と第2座面46
とが設けられている。筒体1やリング状押圧体4のその
他の構成は、図12の変換継手Aについて既述した通り
である。
【0050】この製造方法では、図10のように筒体1
にリング状押圧体4を外嵌合した後、図11のように筒
体1の雄ねじ部61にリング状押圧体4の雌ねじ部44
をねじ合わせて締め付け、第1座面62と第2座面46
とによって、筒体1に予め外嵌合しておいたゴム製のシ
ールリング3を挾圧して圧縮し、もって第1座面62と
第2座面46とにシールリング3を密着させる。次に、
図12のように筒体1の外側にリング状押圧体4を覆う
外層2を筒状に射出成形し、その外層2の射出成形時に
同時に、合成樹脂管に対する合成樹脂製の第2接続口部
22を連続して射出成形する。その他の事項は、図1〜
図3で説明した製造方法と同様である。
【0051】図13〜図15を参照して変換継手Aのさ
らに他の製造方法を説明する。この製造方法では、図1
3のように金属管に対する第1接続口部12が端部に連
設された金属製の筒体1にゴム製のシールリング3を内
嵌合しておく。そして、図14のように合成樹脂製のリ
ング状押圧体4をスライドさせ、案内面41bとシール
リング3とを摺動させてそのシールリング3に内嵌合さ
せることにより、そのリング状押圧体4の外周座面65
と筒体1の内周座面66との間でシールリング3を挾圧
して圧縮させ、シールリング3を上記外周座面65と上
記内周座面66とに密着させる。次に、図15のよう
に、筒体1の内側にリング状押圧体4を覆う内層67を
筒状に射出成形し、その内層67の射出成形時に同時
に、合成樹脂管に対する合成樹脂製の第2接続口部22
を内層67に連続して射出成形する。その他の事項は、
図1〜図3で説明した製造方法と同様である。
【0052】
【発明の効果】本発明に係る変換継手によれば、金属管
が接続される金属製の筒体と、合成樹脂管が接続される
合成樹脂製の外層とに隙間が生じていても、その隙間が
筒体と外層との両方に密着して高い気密性を発揮すると
いう効果がある。
【0053】本発明に係る変換継手の製造方法によれ
ば、金属製の筒体の外側に合成樹脂製の外層を射出成形
するときに、成形樹脂がシールリングの内側に潜り込む
という現象が生じにくくなるか、あるいは生じることが
なくなるので、筒体と外層との両方に対するシールリン
グの密着信頼性の高い変換継手を製造することができる
ようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】シールリングを外嵌合した筒体の部分縦断側面
図である。
【図2】シールリングにリング状押圧体を外嵌合した状
態の部分縦断側面図である。
【図3】本発明の変換継手の部分縦断側面図である。
【図4】シールリングを外嵌合した他の筒体の部分縦断
側面図である。
【図5】シールリングにリング状押圧体を外嵌合した状
態の部分縦断側面図である。
【図6】本発明の他の変換継手の部分縦断側面図であ
る。
【図7】シールリングを外嵌合したさらに他の筒体の部
分縦断側面図である。
【図8】シールリングにリング状押圧体を外嵌合した状
態の部分縦断側面図である。
【図9】本発明のさらに他の変換継手の部分縦断側面図
である。
【図10】シールリングを保持させたさらに他の筒体の
部分縦断側面図である。
【図11】シールリングをリング状押圧体と第1接続口
部とで挾圧した状態の部分縦断側面図である。
【図12】本発明のさらに他の変換継手の部分縦断側面
図である。
【図13】シールリングを内嵌合した筒体の部分縦断側
面図である。
【図14】シールリングにリング状押圧体を内嵌合した
状態の部分縦断側面図である。
【図15】本発明のさらに他の変換継手の部分縦断側面
図である。
【図16】従来の製造方法に用いる筒体にシールリング
を外嵌合した状態の部分縦断側面図である。
【符号の説明】
1 筒体 2 外層 3 シールリング 4 リング状押圧体 12 第1接続口部 14 第1接続口部の端面 15 シールリング収容溝部 16 外周座面 17,18 溝壁面 19 凹入部 22 第2接続口部 41 内周座面 41a,41b 案内面 42 補強リング 44 雌ねじ部 46 第2座面 61 雄ねじ部 62 第1座面 63 シールリング収容溝部

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属管に対する第1接続口部が端部に連
    設された金属製の筒体にゴム製のシールリングが外嵌合
    され、このシールリングに外嵌合された合成樹脂製のリ
    ング状押圧体と上記筒体とにより上記シールリングが挾
    圧されて圧縮されていると共に、そのシールリングが上
    記リング状押圧体の内周側に具備された内周座面と上記
    筒体の外周側に具備された外周座面とに密着され、上記
    リング状押圧体の端部内周側に、このリング状押圧体を
    上記シールリングに外嵌合するときにそのシールリング
    を摺動させて上記内周座面に案内する先拡がり状の案内
    面が形成されており、上記筒体の外側に上記リング状押
    圧体を外側から覆う合成樹脂層が筒状に形成され、この
    合成樹脂層と上記リング状押圧体とが融着一体化され、
    上記合成樹脂層に、合成樹脂管に対する合成樹脂製の第
    2接続口部が連設されていることを特徴とする変換継
    手。
  2. 【請求項2】 上記リング状押圧体に金属製の補強リン
    グが外嵌状に重なり合っている請求項1に記載した変換
    継手。
  3. 【請求項3】 上記第1接続口部が上記筒体よりも径大
    に形成されており、上記第1接続口部と上記筒体との連
    設箇所に位置するその第1接続口部の端面に環状の凹入
    部が形成され、この凹入部に、上記リング状押圧体の端
    部が嵌入されている請求項1に記載した変換継手。
  4. 【請求項4】 上記外周座面が、上記筒体の外周部に環
    状に形成されかつ上記シールリングを収容するシールリ
    ング収容溝部の底面に形成され、上記内周座面が、上記
    リング状押圧体に具備された同一径を保って軸方向に延
    びる内周面に形成されている請求項1に記載した変換継
    手。
  5. 【請求項5】 上記シールリング収容溝部の片側の溝壁
    面が上記第1接続口部の上記端面の内周部によって形成
    されている請求項3に記載した変換継手。
  6. 【請求項6】 金属製の筒体の端部にこの筒体よりも径
    大に形成された金属管に対する第1接続口部が連設さ
    れ、上記筒体の外周部に形成された雄ねじ部にこの筒体
    に外嵌合された合成樹脂製のリング状押圧体の雌ねじ部
    がねじ合わされ、上記第1接続口部と上記筒体との連設
    箇所に位置するその第1接続口部の端面とその端面に対
    向する上記リング状押圧体の端面とによって上記筒体に
    外嵌合されたゴム製のシールリングが挾圧されて圧縮さ
    れていると共に、そのシールリングが上記第1接続口部
    の端面に具備された第1座面と上記リング状押圧体の端
    面に具備された第2座面とに密着され、上記筒体の外側
    に上記リング状押圧体を外側から覆う合成樹脂層が形成
    され、この合成樹脂層と上記リング状押圧体とが融着一
    体化され、上記合成樹脂層に、合成樹脂管に対する合成
    樹脂製の第2接続口部が連設されていることを特徴とす
    る変換継手。
  7. 【請求項7】 上記第1座面が、上記第1接続口部の端
    面に環状に形成されかつ上記シールリングを収容するシ
    ールリング収容溝部の底面に形成されている請求項6に
    記載した変換継手。
  8. 【請求項8】 金属管に対する第1接続口部が端部に連
    設された金属製の筒体にゴム製のシールリングが内嵌合
    され、このシールリングに内嵌合された合成樹脂製のリ
    ング状押圧体と上記筒体とにより上記シールリングが挾
    圧されて圧縮されていると共に、そのシールリングが上
    記リング状押圧体の外周側に具備された外周座面と上記
    筒体の内周側に具備された内周座面とに密着され、上記
    リング状押圧体の端部外周側に、このリング状押圧体を
    上記シールリングに内嵌合するときにそのシールリング
    を摺動させて上記外周座面に案内する先窄まり状の案内
    面が形成されており、上記筒体の内側に上記リング状押
    圧体を内側から覆う合成樹脂層が形成され、この合成樹
    脂層と上記リング状押圧体とが融着一体化され、その合
    成樹脂層に合成樹脂管に対する合成樹脂製の第2接続口
    部が連設されていることを特徴とする変換継手。
  9. 【請求項9】 上記内周座面が、上記筒体の内周部に環
    状に形成されかつ上記シールリングを収容するシールリ
    ング収容溝部の底面に形成され、上記外周座面が、上記
    リング状押圧体に具備された同一径を保って軸方向に延
    びる外周面に形成されている請求項8に記載した変換継
    手。
  10. 【請求項10】 金属管に対する第1接続口部が端部に
    連設された金属製の筒体に外嵌合されたゴム製のシール
    リングに、合成樹脂製のリング状押圧体を外嵌合して、
    そのリング状押圧体と上記筒体とにより上記シールリン
    グを挾圧してそのシールリングを上記リング状押圧体の
    内周側に具備された内周座面と上記筒体の外周側に具備
    された外周座面とに密着させ、次に、上記筒体の外側に
    上記リング状押圧体を覆う合成樹脂層を筒状に射出成形
    し、その合成樹脂層の射出成形時に同時に、合成樹脂管
    に対する合成樹脂製の第2接続口部を上記合成樹脂層に
    連続して射出成形することを特徴とする変換継手の製造
    方法。
  11. 【請求項11】 金属製の筒体の端部に連設されかつこ
    の筒体よりも径大に形成された金属管に対する第1接続
    口部の端面に第1座面を形成しておき、上記筒体の外周
    部に形成された雄ねじ部にこの筒体に外嵌合された合成
    樹脂製のリング状押圧体の雌ねじ部をねじ合わせて締め
    付けることにより、上記第1接続口部の端面とその端面
    に対向する上記リング状押圧体の端面とによって上記筒
    体に予め外嵌合したゴム製のシールリングを挾圧して圧
    縮し、もって上記第1座面と上記リング状押圧体の端面
    に形成された第2座面とに上記シールリングを密着さ
    せ、次に、上記筒体の外側に上記リング状押圧体を覆う
    合成樹脂層を筒状に射出成形し、その合成樹脂層の射出
    成形時に同時に、合成樹脂管に対する合成樹脂製の第2
    接続口部を上記合成樹脂層に連続して射出成形すること
    を特徴とする変換継手の製造方法。
  12. 【請求項12】 上記合成樹脂層を射出成形するとき
    に、その合成樹脂層の成形樹脂の熱で上記リング状押圧
    体とその合成樹脂層とを熱融着させる請求項10、請求
    項11のいずれかに記載した変換継手の製造方法。
  13. 【請求項13】 上記リング状押圧体と上記筒体とによ
    り挾圧された上記シールリングの上記外周座面に対する
    面圧を、上記合成樹脂層の射出成形時の成形圧よりも高
    くしておく請求項10、請求項11、請求項12のいず
    れかに記載した変換継手の製造方法。
  14. 【請求項14】 金属管に対する第1接続口部が端部に
    連設された金属製の筒体に内嵌合されたゴム製のシール
    リングに、合成樹脂製のリング状押圧体を内嵌合して、
    そのリング状押圧体と上記筒体とにより上記シールリン
    グを挾圧してそのシールリングを上記リング状押圧体の
    外周側に具備された外周座面と上記筒体の内周側に具備
    された内周座面とに密着させ、次に、上記筒体の内側に
    上記リング状押圧体を覆う合成樹脂層を筒状に射出成形
    し、その合成樹脂層の射出成形時に同時に、合成樹脂管
    に対する合成樹脂製の第2接続口部を上記合成樹脂層に
    連続して射出成形することを特徴とする変換継手の製造
    方法。
  15. 【請求項15】 上記合成樹脂層を射出成形するとき
    に、その合成樹脂層の成形樹脂の熱で上記リング状押圧
    体とその合成樹脂層とを熱融着させる請求項14に記載
    した変換継手の製造方法。
  16. 【請求項16】 上記リング状押圧体と上記筒体とによ
    り挾圧された上記シールリングの上記内周座面に対する
    面圧を、上記合成樹脂層の射出成形時の成形圧よりも高
    くしておく請求項14に記載した変換継手の製造方法。
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