JPH1033175A - 組換えアデノ随伴ウイルスベクターの製造方法 - Google Patents

組換えアデノ随伴ウイルスベクターの製造方法

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JPH1033175A
JPH1033175A JP8213101A JP21310196A JPH1033175A JP H1033175 A JPH1033175 A JP H1033175A JP 8213101 A JP8213101 A JP 8213101A JP 21310196 A JP21310196 A JP 21310196A JP H1033175 A JPH1033175 A JP H1033175A
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JP8213101A
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Osamu Iijima
修 飯島
Hideji Sato
秀次 佐藤
Izumi Saito
泉 斎藤
Takashi Shimada
隆 島田
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Hisamitsu Pharmaceutical Co Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 組換えアデノ随伴ウイルスベクターを大量に
安定して製造するための方法を提供する。 【解決手段】 アデノ随伴ウイルスゲノム配列中、プロ
モーターp5とrep78/68遺伝子の翻訳開始コド
ンの間に、2つのリコンビナーゼ認識配列に挟まれたス
タッファー配列が挿された遺伝子配列。前記遺伝子配列
を動物細胞に遺伝子導入することにより得られる細胞
株。前記遺伝子配列、組換えアデノ随伴ウイルスベクタ
ープラスミドおよびCre遺伝子を導入して得られる組
換えアデノ随伴ウイルスベクターの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、組換えアデノ随伴
ウイルスベクター(以下、組換えAAVベクターと言
う)の製造方法、それに用いる遺伝子配列および細胞株
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の遺伝子工学の急速な発展により、
様々な分子生物学的手法の開発が行なわれてきた。それ
に伴い、遺伝子情報の解析および遺伝子の機能解析にお
いて著しい進歩が見られ、そこから得られた成果を実際
の治療現場に還元しようとする試みが数多く行なわれて
いる。その中でも、最も進歩の著しい分野の一つとして
遺伝子治療分野が挙げられる。種々の遺伝性疾患におけ
る原因遺伝子の発見、解読が行なわれる一方、それらの
遺伝子を物理的および化学的手法により細胞内に導入す
る方法が開発され、遺伝子治療は、基礎的実験の段階か
ら実際の臨床応用が行なわれるまでに発展してきてい
る。
【0003】家族性高コレステロール血症やアデノシン
デアミナーゼ(ADA)欠損症等の先天性疾患や、後天
的遺伝病と考えられる癌、エイズ等の原因に遺伝子の異
常の関与が明らかになるにつれて、患者の体細胞に遺伝
子を導入することにより疾患を治療する遺伝子治療は、
新しい治療法として注目されるようになった。遺伝子治
療の臨床応用例としては、1989年、米国において、
初めての遺伝子治療の臨床試験が行なわれて以来、すで
にイタリア、オランダ、フランス、イギリス、中国にお
いても臨床試験が開始さている。特に、米国において
は、1995年6月までに、81の遺伝子治療プロトコ
ールがNIHの組換えDNA委員会(RAC)で承認さ
れ、約500人が遺伝子治療を受けている。
【0004】遺伝子治療は、遺伝子導入する細胞(標的
細胞)の種類によって、生殖細胞遺伝子治療(Germ Cel
l Gene Therapy)と体細胞遺伝子治療(Somatic Cell G
eneTherapy)に分類されている。また、異常(原因)遺
伝子をそのままにして、新しい(正常)遺伝子を付け加
える付加遺伝子治療法(Augmentation Gene Therapy)
と、異常遺伝子を正常遺伝子で置き換える置換遺伝子治
療法(Replacement Gene Therapy)に分類されている
が、現時点では倫理的および技術的制約から、体細胞に
対する付加遺伝子治療のみが行なわれている。
【0005】このような遺伝子治療の臨床応用における
大きな技術的課題は、いかにして、外来遺伝子を効率良
く安全に標的細胞へ導入するか、ということである。1
980年初期には、マイクロインジェクション等の物理
的手法の応用が試みられたが、遺伝子の導入効率が低
く、安定に導入することができず、さらには当時の大量
細胞培養技術の限界があり、実用化にはつながらなかっ
た。その後、外来遺伝子を効率良く標的細胞に導入する
ためのベクターとなる組換えウイルス(ウイルスベクタ
ー)が開発され、初めて遺伝子治療の臨床応用が可能と
なった。
【0006】現在行なわれている遺伝子治療において、
最も広く使用されているウイルスベクターは、マウス白
血病ウイルス(MoMLV:Moloney Murine Leuikemia
Virus)由来のレトロウイルスベクターで、宿主染色体
DNAに組み込まれ、長期間の遺伝子発現が期待でき
る。MoMLVベクターは、最も研究の進んだウイルス
ベクターで、ウイルスの調製も容易であり、臨床遺伝子
治療においても、ほとんどすべてのプロトコールに使用
されており、その有効性も明らかにされているが、サル
を使った安全性試験で、増殖性のウイルス(RCR:Rep
lication Compitent Retrovirus)によるリンパ腫の発
症が報告された。しかし、RCRを検出する系が開発さ
れ、厳重なチェックも行なわれており、現在臨床で使用
されているベクターにRCRが混入する心配はない。ま
た、染色体への組み込みの際に発癌遺伝子の活性化また
は癌抑制遺伝子の不活性化に伴う癌の発症の危険性もあ
るが、極めて理論的な可能性にすぎないと考えられてい
る(K.Cornetta,et al.,Hum.Gene Ther.,205-14,199
1)。
【0007】HIV(ヒト免疫不全ウイルス)は、ウイ
ルス自体の宿主特異性により、CD4陽性Tリンパ球に
対して特異的に感染するウイルスであり、HIVベクタ
ーは、CD4陽性Tリンパ球に対して特異的遺伝子導入
を可能とするベクターとして開発された(T.Shimada,et
al.,J.Clin.Invest.,88,1043,1991)。リンパ球は、先
天性免疫不全症、AIDS、癌等の遺伝子治療を行なう
際に重要な標的細胞となっているため、HIVベクター
は、CD4陽性Tリンパ球を標的細胞とした今後の遺伝
子治療に大きく貢献するものと期待されている。このH
IVベクターの最大の欠点として、野生株の混入の可能
性という問題があるが、それが解決されれば、血管内直
接投与法によるin vitroの遺伝子治療に使用することが
できる可能性がある。
【0008】アデノウイルスベクターは、現時点で遺伝
子導入効率が最も高く、気道上皮細胞、肝細胞、筋細胞
等へin vitroで高率で遺伝子導入できることが報告され
ている(S.Teramoto,et al.,Hum.Gene Ther.,6,1039,19
95, B.Quantin,Proc.Natio,Acad.Sci.U.S.A.,89,2581,1
992)。しかし、アデノウイルスベクターは、ゲノムD
NAを宿主染色体DNAに組み込むことができないの
で、長期間の遺伝子発現を期待することができず、しか
も、アデノウイルス粒子自体の細胞毒性に起因するとみ
られる炎症反応が発生すると言われている。
【0009】一方、アデノ随伴ウイルス(AAV:Aden
o-Associated Virus)ベクターは、ゲノムDNAを宿主
染色体DNAへ組み込むことができ、野生型AAV自体
が非病原性である(N.Muzyczka,Current Topics in Mic
robiology and Immunology,158,97,1992)等、これまで
のベクターにない性質を持っている。AAVベクター
は、造血幹細胞等の非分裂細胞へも遺伝子導入ができる
ことや、第19染色体に選択的に遺伝子導入することが
できる等の特徴がある(M.Suwadogo and R.G.Roder,Pro
c.Natl.Acad.Sci.U.S.A.,82,4394,1985)。また、AA
V粒子は物理的に安定であるため、ショ糖密度勾配超遠
心法や硫酸セルロースアフィニティークロマトグラフィ
ー等による濃縮により遺伝子導入効率の高いベクターを
調製することが可能である(K.Tamayose,et al.,Hum.Ge
ne Ter.,7,507,1996)。
【0010】AAVは、自己複製能の欠損したウイルス
(dependentvirus属)であり、増殖にはヘルパーウイル
スであるアデノウイルスの存在が必要である。これま
で、AAVベクターは用時、ヘルパープラスミドとベク
タープラスミドのコトランスフェクションとアデノウイ
ルスの感染を同時に行なうことによって調製されていた
(R.M.Kotin,Hum.Gene Ther.,5,793,1994)。しかし、
リン酸カルシウム法に代表されるトランスフェクション
法は、細胞への遺伝子導入効率に限界があり、臨床の
場で必要とされる高い力価のウイルスベクターを得るこ
とは困難である、いくつかのロットに分けてトランス
フェクションを行なった場合に、各ロット間の遺伝子導
入効率にバラツキが生じ、一定の力価のウイルスベクタ
ーを安定的に供給することができない、トランスフェ
クションの操作が繁雑であるために、一度に大量のベク
ターを調製するのは困難である、大量のAAVベクタ
ーを調製するためには、それに見合うトランスフェクシ
ョン用の大量のプラスミドを調製する必要がある、等の
いくつかの問題点が存在する。
【0011】このような問題点を解決する手段として、
ヘルパープラスミドおよび/またはパッケージングプラ
スミドを、ウイルスベクター産生細胞のゲノムDNAに
組み込んだパッケージング細胞が考案されている。この
細胞株は、プラスミド由来のDNAがゲノムDNAに安
定的に組み込まれているため細胞分裂の際にも娘細胞に
受け継がれることから、任意の規模で培養することによ
り、必要に応じた量の組換えウイルスを安定的に得るこ
とができる。一般的に、これらのパッケージング細胞株
の樹立は、ネオマイシン耐性遺伝子や、ハイグロマイシ
ン耐性遺伝子等の薬剤耐性遺伝子を保持したヘルパープ
ラスミドおよび/またはパッケージングプラスミドを、
ウイルスベクターを産生させるための細胞にトランスフ
ェクションすることにより行われ、その細胞を抗生物質
を含有する培地で長期間培養することにより、ゲノムD
NAにプラスミド由来の遺伝子が組み込まれたパッケー
ジング細胞が得られる。これらの方法により、既にMo
MLVベクターにおいては、PA317(A.D.Miller,e
t al.,Sowat.Cell Mol.Genet.12,175,1986)やΨ2(R.
Mann,et al.,Cell,33,153,1982,3)等の種々のパッケー
ジング細胞株が確立され、実際の遺伝子治療におけるベ
クターの調製に利用されている。
【0012】このような観点から、AAVベクターを産
生し得るパッケージング細胞株の確立が強く望まれてき
た。従来、AAVベクターの調製には、アデノウイルス
のE1A、E1B遺伝子を恒常的に発現している293
細胞が用いられており、この細胞でパッケージング細胞
株を樹立する試みがなされているが、AAVベクターを
産生するパッケージング細胞株を樹立したという報告は
ない。
【0013】アデノウイルスのE1a蛋白質は、AAV
のp5プロモーターからの転写を誘導し、AAVのRE
P蛋白質が発現する。REP蛋白質は、AAVゲノムが
第19染色体に選択的に遺伝子導入される際に必要な蛋
白質であると同時に、細胞の増殖を抑制し、蛋白質の合
成系をAAV粒子を作らせる方向に向わせると言われて
いる。また、アデノウイルスのE1BとE4はmRNA
の蓄積、E2AとVAはmRNAのスプライシングと翻
訳に必要であると考えられている(N.Muzyczka,Current
Topics in Microbiology and Immunology,158,97,199
2)。そのため、前記293細胞では、アデノウイルス
の混入がなくてもp5プロモーターが活性化され、RE
P蛋白質が発現する。このREP蛋白質を恒常的に発現
させると細胞の増殖阻害が起こるため、293細胞での
パッケージング細胞株の樹立は不可能であった。
【0014】一方、パッケージング細胞の樹立の際に障
害となるrep遺伝子産物の細胞への毒性を回避するた
めに、AAVベクターに組み込まれるベクタープラスミ
ド由来の遺伝子配列のみを導入して樹立したパッケージ
ング細胞に対して、repおよび/またはcap遺伝子
をコードする遺伝子を公知の方法により導入し、AAV
ベクターを調製する方法も考えられている。このrep
および/またはcap遺伝子をコードする遺伝子配列の
細胞への導入法には、大きく分けて、組換えウイルスを
用いる方法と用いない方法があるが、組換えアデノウイ
ルスを用いる方法が遺伝子導入効率が高く、力価がより
高いAAVベクターを産生する上で都合がよい。パッケ
ージング細胞に293細胞を使用した場合には、この細
胞にすでにアデノウイルスのE1遺伝子が保持されてい
るため、組換えAAVベクターを製造する際、野生型ア
デノウイルスではなく、E1欠損型アデノウイルスを感
染させるだけでも、組換えAAVベクターを製造するこ
とができる。そこでこのE1欠損領域にAAVのrep
および/またはcap遺伝子をコードする遺伝子配列を
組み込んだ組換えアデノウイルスによってREPおよび
/またはCAP蛋白を供給する方法が考えられた。しか
しながら、公知のCOS−TPC法(鐘ケ江ら、実験医
学 Vol.12,No.3,1994, S.Miyake.et al.,Proc.Natl.Aca
d.Sci.U.S.A.,93,1320,1996、特開平8−84589
号、同7−298877号)により組換えアデノウイル
スを調製しようとすると、293細胞においてREP蛋
白質の発現が起こるため、rep遺伝子をゲノム配列内
に保持した組換えアデノウイルスを得ることができな
い。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したように、
AAVベクターは、遺伝子治療分野において使用実績の
あるMoMLVベクターに代わる新規ウイルスベクター
として期待されているものの、その調製方法は完成され
ていない。本発明は、上記のような事情に鑑みてなされ
たものであり、その目的は、組換えAAVベクターを効
率的に製造する方法を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、組換えAA
Vベクターの製造方法、それに使用する遺伝子配列およ
び組換えAAVベクターパッケージング細胞株を開発す
ることに成功し、本発明を完成させた。
【0017】即ち、本発明は、アデノ随伴ウイルスゲノ
ム配列中に2つのリコンビナーゼ認識配列に挟まれたス
タッファー配列が挿入された遺伝子配列であって、リコ
ンビナーゼ認識配列の挿入部位が、プロモーターp5と
rep78/68遺伝子の翻訳開始コドンの間であり、
スタッファー配列がプロモーターp5およびrep78
/68遺伝子と同方向の少なくとも1つの検出可能な遺
伝子マーカーとポリAシグナルを含有することを特徴と
する遺伝子配列である。本発明はまた、リコンビナーゼ
認識配列がリコンビナーゼCreにより認識されるlo
xP配列であり、遺伝子マーカーが抗生物質耐性遺伝子
である前記遺伝子配列である。本発明はまた、前記遺伝
子配列、組換えアデノ随伴ウイルスベクタープラスミド
およびCre遺伝子を導入して得られることを特徴とす
る、組換えアデノ随伴ウイルスベクターの製造方法であ
る。本発明はまた、前記遺伝子配列の導入を、組換えア
デノウイルスベクターを用いて行うことを特徴とする前
記組換えアデノ随伴ウイルスベクターの製造方法であ
る。本発明はまた、前記遺伝子配列を動物細胞に導入し
て得られる、該遺伝子配列が細胞のゲノム中に安定的に
組み込まれた細胞株である。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明を好適例により詳し
く説明する。最初に、野生型AAVのゲノムの5'末端
側のITRおよび3'末端側のITR配列の間の構造遺
伝子を切り出し、それ自身はパッケージングされず、組
換えAAVベクターの産生に必要な蛋白質を発現するこ
とを可能とする遺伝子配列を保持するヘルパープラスミ
ドを、公知の方法により構築する。ここで、野生型AA
VのITR(inverted terminal repeat)とは、AAV
のゲノムDNAの両末端に存在する145塩基の配列で
あって、T型のヘアピン構造を持ち、ウイルスの複製、
パッケージング、染色体への組み込み等に必須である
(R.Samulski,et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.,79,2
077,1982)。このヘルパープラスミドにはプロモーター
配列がなく、AAV由来のプロモーターからのみAAV
遺伝子は発現される。
【0019】次に、このようにして得られたヘルパープ
ラスミドのプロモーターp5とrep78/68遺伝子
の翻訳開始コドンとの間に、2つのリコンビナーゼ認識
配列に挟まれたスタッファー配列を挿入する。リコンビ
ナーゼ認識配列は、リコンビナーゼCreにより認識さ
れる、DNA上の34塩基からなるloxP配列と称さ
れる特異的認識配列であることが好ましい。このスタッ
ファー配列にポリAシグナルを組み込むことにより、プ
ロモーターp5からの転写産物はこのポリAシグナルの
ところでポリAが付加され、その下流のrep78/6
8遺伝子の発現は抑制される。このようにして得られた
ヘルパープラスミドでのrep78/68遺伝子の発現
は、Cre−loxPシステムによる遺伝子発現のON
/OFF制御機構により、Cre蛋白質により制御され
る。Cre−loxPシステムによる遺伝子発現のON
/OFF制御機構とは、大腸菌P1ファージ由来のリコ
ンビナーゼであるCre蛋白質が、loxP配列に結合
して、2つのloxP配列に囲まれたDNA(スタッフ
ァー配列)を切り離す性質を利用したものであり、2つ
のloxP配列の間には任意のDNAを組み込むことが
できる(M.Barinaga,Science,265,26,1994)。このスタ
ッファー配列には、5'末端の上流からプロモーターと
抗生物質耐性遺伝子とポリAシグナルを組み込むことに
より、細胞へのトランスフェクション後の薬剤による選
択を容易に行うことができる。ただし、組換えAAVベ
クターの製造に用いるヘルパープラスミドは、パッケー
ジング細胞を293細胞とすることにより、p5からの
転写で抗生物質耐性遺伝子を働かせることができるた
め、スタッファー配列にプロモーターを組み込むことは
必ずしも必要ではない。抗生物質耐性遺伝子としては、
特に限定されないが、ネオマイシン耐性遺伝子が好まし
い。
【0020】次に、このようにして得られたヘルパープ
ラスミドを293細胞に遺伝子導入することにより、該
ヘルパープラスミドがゲノム中に安定的に組み込まれた
組換えAAVベクター産生用パッケージング細胞を得
る。遺伝子導入は、293細胞にリン酸カルシウム法等
の公知の方法(M.Kringler,Gene Transfer and Express
ion Protocol.,a Labolatory Manual,Oxford Universit
y Press,1990)によるトランスフェクションを行い、ト
ランスフェクタントを薬剤の存在下で長期間培養して、
安定的にヘルパープラスミドが組み込まれた組換えAA
Vベクター産生用のパッケージング細胞を選択すること
により行われる。さらに、得られたクローンから、組換
えAAVベクターをより多く産生する細胞株を選択する
ことが好ましい。
【0021】次に、このAAVベクター産生用パッケー
ジング細胞を用いて、新規の組換えAAVベクターを製
造する。まず、psub201に代表される、野生型A
AVをコードするプラスミドのゲノムの5'末端側のI
TRと3'末端側のITR配列間の野生型AAVゲノム
配列が、少なくとも1つの遺伝子マーカーおよび/また
は治療用遺伝子で置換されている組換えAAVベクター
プラスミドを公知の方法により構築する。前記遺伝子
は、少なくとも1つのプロモーターとポリAシグナルを
含み、プロモーターとしては、ヒト単純ヘルペスウイル
ス由来チミジンキナーゼのプロモーターが好ましい。さ
らに、ネオマイシン耐性遺伝子等の薬剤耐性遺伝子を選
択のために組み込むこともできる。
【0022】このようにして得られた組換えAAVベク
タープラスミド(ベクタープラスミド)とCre発現プ
ラスミドを、上記のパッケージング細胞に対して、トラ
ンスフェクションし、同時にアデノウイルスをMoi1
0程度となるように感染させる。アデノウイルスは、細
胞の状態によって任意の時間に感染させることができる
が、トランスフェクションの1時間前に感染させること
が望ましい(K.Tamayose,et al.,Hum.Gene Ther.,7,50
7,1996)。その後、数日間培養することにより、組換え
AAVが産生される。この方法によれば、すでにヘルパ
ープラスミドが全ての細胞に組み込まれているので、ヘ
ルパープラスミドとベクタープラスミドをコトランスフ
ェクションする必要がなく、両者をコトランスフェクシ
ョンした場合に比べて、高い力価の組換えAAVベクタ
ーが産生される。また、用いる細胞の数を任意に変える
ことにより、必要に応じた量の組換えAAVベクターを
製造することができる。また、ベクタープラスミドをさ
らにトランスフェクションし、ベクタープラスミドを保
持する産生細胞を選択することにより、ベクタープラス
ミドとヘルパープラスミドの両方を安定的に保持した細
胞株が得られることから、上記の組換えAAVベクター
の製造工程はより簡単になる。
【0023】さらに、前記rep遺伝子の発現制御機構
によって、rep遺伝子を導入した293細胞であって
も増殖阻害が起きず、従来不可能であった、COS−T
PC法によるrep/cap遺伝子をゲノム配列内に保
持した組換えアデノウイルス(AAV蛋白発現アデノウ
イルス)を製造することが可能となる。即ち、組換えア
デノウイルスベクター構築用のコスミドpAdexlw
(S.Miyake,et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.,93,132
0,1996)に、前記のスタッファー配列により発現を制御
させたAAVゲノムを組み込み、このコスミドを用い
て、COS−TPC法によりAAVゲノムを保持した組
換えアデノウイルスを得ることができる。
【0024】このようにして得られたAAV蛋白発現ア
デノウイルスとCre発現アデノウイルスの2つの組換
えアデノウイルスを、ベクタープラスミドを既に保持す
る293細胞に同時にMoi10程度となるように感染
させることによっても、組換えAAVベクターを製造す
ることができる。組換えアデノウイルスを用いることに
より、細胞への遺伝子導入効率が1細胞当り20コピー
前後と高くなり、力価がより高いAAVベクターを産生
することが可能となる。
【0025】また、次に示すような切り出し発現型のシ
ステムによってもAAVベクターを製造することができ
る。即ち、遺伝子の配列を、5'末端からloxP、r
ep78/68翻訳開始コドンから始まるAAVゲノム
(ただし5'末端および3末端のITRを除く)、ポリ
Aシグナル、p5プロモーター、loxPとしたヘルパ
ープラスミドを構築する。このプラスミドにCre蛋白
質を作用させるとloxP配列間で切り出しが行われ、
loxPで挟まれたDNAが環状化される。環状化によ
ってp5プロモーターとrep78/68遺伝子の翻訳
開始コドンが、その間にloxP配列を含むだけで隣接
することになり、rep遺伝子の発現が可能となる。よ
って、このシステムによっても組換えAAVベクターは
Cre蛋白質誘導型に製造されることができる。
【0026】組換えAAVベクターは、細胞の核膜中に
存在するため、細胞を超音波破砕したり、凍結、融解し
て細胞を破砕することにより、高い力価の組換えAAV
ベクターを得ることができる。さらに、組換えAAVベ
クターのウイルス粒子は、他のウイルス粒子よりも物理
化学的に安定であることを利用して、当業者に公知の方
法(K.Tamayose,et al.,Hum.Gene Ther.,7,507,1996)
により、ベクター溶液を56℃、30分間熱処理するこ
とにより、混入するアデノウイルスを不活性化すること
ができる。。
【0027】
【実施例】以下、本発明を実施例および図面によりさら
に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に限定さ
れるものではない。尚、特に断らない限り、全てのDN
A操作およびプラスミドの構築は公知の方法(J.Sambro
ok,et al.,Molecular Cloning.,A Laboratory Manual S
econd Edition,Cold Spring Harbor Laboratory press,
1989)を用いて行なった。
【0028】実施例1 (ヘルパープラスミドpLNAAVおよびpLNLAA
Vの構築)野生型アデノ随伴ウイルスの全ゲノム配列を
コードするプラスミドpsub201(R.J.Samulski,e
t al.,J.Virol.,63,3822,1989)から、制限酵素Xba
I(Gibco社製)を用いて、当該ゲノムの5'末端側のI
TR配列と3'末端側のITR配列に挟まれた、その遺
伝子配列は組換えAAVベクター粒子内にパッケージン
グされず、組換えAAVベクターの産生に必要な蛋白質
を発現することを可能とする遺伝子配列を切り出した。
この遺伝子配列を、プラスミドpUC18(Gibco社
製)のXbaI部位に組み込み、ヘルパープラスミドp
LNAAV(本プラスミドは下記試験例において比較例
として用いた)を構築した。
【0029】次に、ヘルパープラスミドpLNAAVの
AAVゲノムに、特定部位突然変異誘発(T.A.Kunkel,e
t al.,Methods in Enzymology,154,367,1987)により、
p5プロモーターとrep78の翻訳開始コドンとの間
に、BamHI制限酵素部位を作製し、サンガーのDN
A配列決定法(F.Sanger,et al.,Proc.Nati.Acad.Sci.
U.S.A.,74,5463,1977)により制限酵素部位の塩基配列
を決定した。この部位に、2つのloxP配列に挟まれ
たスタッファー配列を、AAVゲノムと同一方向に挿入
して、Cre蛋白質による発現誘導型のヘルパープラス
ミドpLNLAAVを構築した(図1)。スタッファー
配列には、ネオマイシン耐性遺伝子およびSV40ポリ
Aシグナルを組み込んだものを用いた。
【0030】実施例2 (ヘルパープラスミドpLNLAAVおよびpLNAA
Vの293細胞への遺伝子導入)本実施例では、実施例
1において得られたヘルパープラスミドpLNLAAV
の293細胞へのトランスフェクションを示す。トラン
スフェクションは、公知のリン酸カルシウム法(M.Krin
gler,Gene Transfer and Expression Protocol.,A Labo
latory Manual,Oxford University Press,1990)により
行った。10%牛胎児血清(Gibco社製)および抗生物
質を補充したダルベッコ改良イーグル培地DMEM(Gi
bco社製)中に維持されていた293細胞を、9cmの皿
で、約70%のコンフルエントの状態に達するまで培養
した。実施例1において得られたヘルパープラスミドp
LNLAAV20μgに、滅菌水および塩化カルシウム
水溶液を添加して、全量を0.5mlとした。得られた混
合液を、HBSP緩衝液0.5ml中に振盪しながら滴下
した後、室温で30分間放置し、プラスミド−リン酸カ
ルシウム共沈物を得た。この共沈物を、前記の293細
胞の培養液中に添加して、CO2インキュベーター内で
4時間インキュベーションした後、新鮮な培養液で置換
して、さらに2日間インキュベーションした。また、比
較例1として、実施例1に記載したヘルパープラスミド
pLNAAVを用いて、293細胞への遺伝子導入実験
を行った。ヘルパープラスミドpLNAAV20μgと
ネオマイシン耐性遺伝子を保持したpMC1Neo(St
ratagene社製)1μgを同様の方法で、293細胞にト
ランスフェクションした。陽性対照群として、pUC1
8を20μgとネオマイシン耐性遺伝子を保持したpM
C1Neo1μgを同様の方法で、293細胞にトラン
スフェクションした。
【0031】次に、トランスフェクタントのみを選択す
るために、PBS(−)で細胞を2度洗浄した後、トリ
プシン−EDTA混液により細胞を培養皿から剥がし、
新しい9cmの培養皿に再播種した。細胞が培養皿に接着
したのを確認した後、ネオマイシンの類縁物質であるG
418(Gibco社製)を、最終濃度が1000μl/mlに
なるように培養液中に添加した。これを、CO2インキ
ュベーター内で10日間インキュベーションし続けた
後、生き残った細胞集団(コロニー)を1つずつ分離
し、新鮮な培養液中でさらにインキュベーションを続
け、ネオマイシン耐性細胞株(パッケージング細胞)を
得た。これに対して、比較例1ではネオマイシン耐性を
示す細胞株は得られなかった。一方、陽性対照群ではA
AVゲノムが含まれず、rep遺伝子の発現がないた
め、ネオマイシン耐性細胞株が得られた。それぞれの結
果を、ネオマイシン耐性コロニー数として表1に示す。
【0032】
【表1】 ネオマイシン耐性コロニー数 −−−−−−−−−−−−−−−−− 実施例1 253 −−−−−−−−−−−−−−−−− 比較例1 0 −−−−−−−−−−−−−−−−− 陽性対照群 55 −−−−−−−−−−−−−−−−−
【0033】試験例1 (ヘルパープラスミドpLNLAAVのスタッファー配
列がCre蛋白質により切り出されることの確認)実施
例1において得られたヘルパープラスミドpLNLAA
Vのスタッファー配列がCre蛋白質存在下で切り出さ
れることをPCR法により確認するために、ヘルパープ
ラスミドpLNLAAVの2つのloxP配列を挟むプ
ライマーを設計し(図2)、Cre発現アデノウィルス
ベクターAxCANCre(Y.Kanegae,et al.,Nucl.Ac
ids Res.,23,3816,1995)を感染させたパッケージング
細胞からゲノムDNAを抽出し、PCR反応を行った。
ここで用いられるCre遺伝子を保持した組換えアデノ
ウイルスベクターAxCANCreは、公知の方法(鐘
ケ江ら、実験医学、Vol.12,No.3,1994,S.Miyake,et a
l.,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.,93,1320,1996)によ
り、COS−TPC法で調製した。PCR反応の結果、
Cre発現アデノウイルスベクターAxCANCreを
感染させた細胞でのみ、スタッファーが切り出されたと
きに得られる553bpのバンドが検出された。
【0034】実施例3 (樹立したパッケージング細胞を用いた組換えAAVベ
クターの調製)実施例2において樹立したパッケージン
グ細胞を用い、組換えAAVベクターを調製した。即
ち、該パッケージング細胞を9cmの培養皿で、70%コ
ンフルエントの状態に達するまで培養した。トランスフ
ェクションの1時間前に、培養液を、FCSを含まない
DMEM1mlで交換して、Cre発現アデノウイルスベ
クターAxCANCreを、Moi10程度となるよう
に感染させた。次に、組換えAAVベクタープラスミド
pNAV(K.Tamayose et al.,Hum.Gene Tehr.,7,507,1
996)10μgを用い、実施例2に記載した方法と同様の
方法によりプラスミド−リン酸カルシウム共沈物を調製
し、これを1時間後に10%FCSを含むDMEM8ml
を加えた上記培養皿に添加した。さらに、CO2インキ
ュベーター内に4時間放置した後、新鮮な培養液6mlで
置換して、さらに2日間インキュベーションした。細胞
を培養液ごとかき集め、凍結、融解を繰り返して、細胞
を破壊した後、300rpmで10分間遠心分離して細胞
残渣を除去し、組換えAAVベクター溶液を得た。
【0035】試験例2 (組換えAAVベクターの力価の測定)実施例3で得ら
れたベクター溶液の検定を、3T3細胞を用いたバイオ
アッセイ法により行なった。また、陰性対照群として、
トランスフェクションを行なわなかったパッケージング
細胞の上清液を添加した群についても、同様の検討を行
なった。最初に、1×105個の3T3細胞を4cmの培
養皿に播種し、CO2インキュベーター内に一晩放置し
た。細胞をPBS(−)で2度洗浄した後、上記ベクタ
ー溶液10μlおよびFCSを含まないDMEM1mlを
添加した。これをCO2インキュベーター内に4時間放
置した後、10%FCSを含むDMEM3mlを添加し、
CO2インキュベーター内で2日間インキュベーション
し、細胞をPBS(−)で洗浄した後、トリプシン−E
DTA混液で細胞を培養皿から剥がし、新しい9cmの培
養皿に再播種した。細胞が培養皿に接着したのを確認し
た後、ネオマイシンの類縁物質であるG418(Gibco
社製)を前記培養液中に最終濃度が1000μl/mlと
なるように添加した。これを、CO2インキュベーター
内で10日間インキュベーションし続けた後、生き残っ
た細胞集団(コロニー)をクリスタルバイオレットによ
り染色した。その結果、実施例2により調製されたパッ
ケージング細胞を上記の方法により処理し、得られたベ
クター溶液を3T3細胞に作用させた群においては、多
数のコロニーが観察された。これに対して、陰性対照群
では、G418に対して耐性を示すコロニーが全く認め
られなかった。
【0036】これらの結果は、rep蛋白質の発現が
抑制されたことにより293細胞の細胞増殖阻害が起こ
らず、Cre蛋白質依存的にスタッファーが切り出さ
れ、rep遺伝子が発現するという系が完全に機能して
いることを証明するものである。さらに、実施例2に
示す方法により得られるパッケージング細胞に対して、
ベクタープラスミドとCre発現アデノウイルスベクタ
ーを同時に作用させることにより、組換えAAVベクタ
ーを調製することができることを証明するものである。
従って、本発明の方法によれば、従来技術では不可能で
あった293細胞を用いてAAVベクターパッケージン
グ細胞を製造し、さらにその細胞を用いて組換えAAV
ベクターを製造する方法が提供されることが判明した。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、組換えAAVベクター
を大量に、しかも安定して製造することができる方法が
提供される。本発明の方法は、遺伝子治療を初めとする
医学、生化学等の分野において極めて応用範囲が広い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 Cre蛋白質による発現誘導型のAAVゲノ
ムを保持するヘルパープラスミドpLNLAAVの構造
を示す模式図である。
【図2】 PCR法に用いたスタッファー配列を挟むr
ep遺伝子中のプライマーの位置を示す模式図である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アデノ随伴ウイルスゲノム配列中に2つ
    のリコンビナーゼ認識配列に挟まれたスタッファー配列
    が挿入された遺伝子配列であって、リコンビナーゼ認識
    配列の挿入部位が、プロモーターp5とrep78/6
    8遺伝子の翻訳開始コドンの間であり、スタッファー配
    列が、プロモーターp5およびrep78/68遺伝子
    と同方向の少なくとも1つの検出可能な遺伝子マーカー
    とポリAシグナルを含有することを特徴とする遺伝子配
    列。
  2. 【請求項2】 リコンビナーゼ認識配列がリコンビナー
    ゼCreにより認識されるloxP配列であり、遺伝子
    マーカーが抗生物質耐性遺伝子である請求項1に記載の
    遺伝子配列。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の遺伝子配列、
    組換えアデノ随伴ウイルスベクタープラスミドおよびC
    re遺伝子を導入して得られることを特徴とする、組換
    えアデノ随伴ウイルスベクターの製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1または2に記載の遺伝子配列の
    導入を、組換えアデノウイルスベクターを用いて行うこ
    とを特徴とする請求項3に記載の組換えアデノ随伴ウイ
    ルスベクターの製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1または2に記載の遺伝子配列を
    動物細胞に導入して得られる、該遺伝子配列が細胞のゲ
    ノム中に安定的に組み込まれた細胞株。
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