JPH10331037A - 糸加工機の玉揚装置 - Google Patents

糸加工機の玉揚装置

Info

Publication number
JPH10331037A
JPH10331037A JP14247097A JP14247097A JPH10331037A JP H10331037 A JPH10331037 A JP H10331037A JP 14247097 A JP14247097 A JP 14247097A JP 14247097 A JP14247097 A JP 14247097A JP H10331037 A JPH10331037 A JP H10331037A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cam
doffing
shaft
processing machine
control shaft
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP14247097A
Other languages
English (en)
Inventor
Shoichi Tone
昭一 刀祢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Murata Machinery Ltd
Original Assignee
Murata Machinery Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Murata Machinery Ltd filed Critical Murata Machinery Ltd
Priority to JP14247097A priority Critical patent/JPH10331037A/ja
Publication of JPH10331037A publication Critical patent/JPH10331037A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Replacing, Conveying, And Pick-Finding For Filamentary Materials (AREA)
  • Spinning Or Twisting Of Yarns (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 単一の駆動軸で異なる玉揚動作が可能、かつ
複数錘で同時に動作可能な糸加工機の玉揚装置を提供す
る。 【解決手段】 複数の錘を備えた糸加工機の錘毎に、玉
揚げのための動作を行う複数種類の機構を設けると共に
各機構に各動作を与えるよう制御軸101を設け、各錘
毎の制御軸101と複数の錘に共通の駆動用ラインシャ
フト801とを連結する連結部材103を設けると共に
上記制御軸101が所定状態のときに上記連結部材10
3を離脱させる離脱部材107を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、錘毎に玉揚機構を
持つ糸加工機の玉揚装置に係り、特に、単一の駆動軸で
異なる玉揚動作が可能、かつ複数錘で同時に動作可能な
糸加工機の玉揚装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】糸加工機構及び糸巻取機構を備えた錘が
複数並設された糸加工機にあっては、従来、玉揚機構を
載せた台車を錘の並びに沿って走行させる玉揚装置が使
用されていたが、近年では錘毎に玉揚機構を持ち、個別
に玉揚げ可能な単錘独立型の玉揚装置が使用されるよう
になった。
【0003】単錘独立型の玉揚装置には、糸を空気吸引
するサクションノズルを開閉させるサクション開閉機
構、糸を切断する糸切断機構、パッケージをフリクショ
ンローラ上に保持しているクレードルを昇降させるクレ
ードル昇降機構(クレードル上昇機構及びクレードル下
降機構)、パッケージをストッカに払い出して空紙管を
受け入れるためにクレードルを開閉するクレードル開閉
機構、クレードル内に空紙管を供給する紙管供給機構、
空紙管に糸掛けを行う糸掛機構等が設けられている。こ
れらの機構の駆動源は個々の錘に設けるのではなく、複
数錘に共通の駆動源とこの駆動源により回転される複数
錘に共通の駆動軸とを設け、各錘には各機構に動作順序
を与える回転カムを持つ回転カム軸とこの回転カム軸を
上記駆動軸に連係させる電磁クラッチとを設けてある。
【0004】従来は、各機構が非作動状態(巻取時)か
ら作動状態(玉揚時)へ移る動作とその逆戻りの動作と
を同じ動作の時間的順序を逆にすることで実現してい
る。即ち、同じ回転カムを正逆転使用することにより、
各機構に往復の動作を行わせている。このために駆動軸
は正逆転させている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、糸加工機に
よっては、糸切れしたときには直ちに玉揚げを行い空紙
管を供給して巻取を再開する。糸切れのときの玉揚動作
と満巻きのときの玉揚動作とでは各機構の動作順序が異
なる。また、玉揚げされたパッケージの大小によって払
い出しの動作が異なるようにした糸加工機もある。
【0006】従来は、共通の駆動軸を複数本設け、一つ
の駆動軸に連係される機構の動作順序途中に、他の駆動
軸に連係される機構の動作順序を挿入する/しないこと
によって異なる玉揚動作を可能にしている。しかし、駆
動源や駆動軸が複数必要になるという問題がある。
【0007】また、従来の玉揚装置は、駆動軸を正逆転
させて使用するので、使用中は駆動軸が位相を持つこと
になり、複数の錘で同時には玉揚げできない。これは、
複数の錘で同時に巻き上がることが希であるから、複数
の錘で同時に玉揚げできなくても差し支えないという考
えに基づいているが、一つの錘が玉揚動作中に他の錘の
電磁クラッチが作動しないようにするための手段が必要
になる。また、回転カム軸を位相の原点に復帰させる手
段が必要になる。また、駆動軸を正逆転させて使用する
ので、この駆動軸に回転カム軸を連係させるには正逆転
可能な電磁クラッチを用いる必要がある。
【0008】そこで、本発明の目的は、上記課題を解決
し、単一の駆動軸で異なる玉揚動作が可能、かつ複数錘
で同時に動作可能な糸加工機の玉揚装置を提供すること
にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、複数の錘を備えた糸加工機の錘毎に、玉揚
げのための動作を行う複数種類の機構を設けると共に各
機構に各動作を与えるよう制御軸を設け、各錘毎の制御
軸と複数の錘に共通の駆動用ラインシャフトとを連結す
る連結部材を設けると共に上記制御軸が所定状態のとき
に上記連結部材を離脱させる離脱部材を設けたものであ
る。
【0010】上記離脱部材を制御軸の周りの複数の円周
角位置に配置してもよい。
【0011】上記離脱部材に連動し、上記所定種類の機
構を制御軸から解放する解放部材を設けてもよい。
【0012】制御軸に上記機構の部材を押し付けてその
押し付け力により上記制御軸を強制回転させる強制回転
手段を設けてもよい。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を添付
図面に基づいて詳述する。
【0014】まず、図7を用いて本発明の玉揚装置を備
えた仮撚加工機の全体を説明する。図7に示されるよう
に、仮撚加工機は、複数の錘を横一列に並べた機台41
とその背面側に配置した給糸クリール42とからなる。
機台41には、各錘に対応して、ヤーンカッタ43、第
1フィードローラ44、1次ヒータ45、排煙ダクト4
6、クーリングプレート47、プレツイスターガイド4
8、ニップツイスタ等の仮撚機構49、テンション制御
装置50、第2フィードローラ51、2次ヒータ52、
第3フィードローラ53、糸切れを検出するヤーンフィ
ーラ54、オイリングローラ55、テイクアップワイン
ダ56、本発明の単錘独立型玉揚装置57、ストッカ6
0が設けられている。玉揚装置57、ストッカ60を設
けたテイクアップワインダ56部分は3錘毎に上下3段
に配置されている。機台41の正面側にはメンテナンス
通路58が形成され、背面側にはストッカ60の払い出
し側が並ぶ払い出しライン59が形成されている。
【0015】次に、図8を用いて単錘独立型玉揚装置5
7の概要を説明する。図8に示されるように、複数の錘
に亘って通された共通の駆動用ラインシャフト801が
設けられている。この駆動用ラインシャフト801には
各錘毎の所定位置に駆動側歯車802が取り付けられて
いる。そして、各錘には、駆動側歯車802に噛み合う
錘側歯車803が設けられていると共に、その錘側歯車
803と一体に回転される連結用歯車804が設けられ
ている。連結用歯車804は、歯形状が非対称であり、
片側では外周円に対しほぼ直角な立ち下がりを有し、反
対側では外周円に対し緩い傾斜角を形成している。本発
明の駆動用ラインシャフト801は、常時同じ方向に回
転され、駆動側及び錘側歯車802,803同士が常時
噛み合わさっているので、連結用歯車804もまた常
時、駆動用ラインシャフト801と反対方向に回転され
る。連結用歯車804は、歯形が直角な立ち下がりを有
する側が前になるよう回転される。
【0016】図8において、805は、テイクアップワ
インダ56のフリクションローラ、P1は、フリクショ
ンローラ805に接した状態の空紙管(巻取管)、P2
は、クレードルCRが上昇した状態におけるパッケージ
を示している。図示されないが、単錘独立型玉揚装置5
7には、糸を空気吸引するサクションノズルを開閉させ
るサクション開閉機構、糸を切断する糸切断機構、パッ
ケージP2をフリクションローラ上に保持しているクレ
ードルを昇降させるクレードル昇降機構、パッケージP
2をストッカに払い出して空紙管P1を受け入れるため
にクレードルを開閉するクレードル開閉機構、クレード
ル内に空紙管P1を供給する紙管供給機構、空紙管P1
に糸掛けを行う糸掛機構等が設けられている。
【0017】図1〜6を用いて単錘独立型玉揚装置57
の詳細を説明する。
【0018】図1(a)に示されるように、本発明の単
錘独立型玉揚装置57には、上記複数種類の各機構に接
してそれぞれに動作順序を与えるよう円周角に応じて径
が変化した複数の回転カムを持つ回転カム軸(制御軸)
101が設けられている。この回転カム軸101は、連
結用歯車804に対し同軸に配置されているが、相対回
転は自由に構成されている。そして、上記複数の回転カ
ムのひとつとして第一カム102が設けられている。た
だし、ここでは第一カム102は連結部材103の支持
体として利用されている。即ち、この回転カム軸101
と一体に回転される第一カム102の平面上に、連結用
歯車804に係脱可能な連結部材103が設けられてい
る。連結部材103は、第一カム102の平面上に形成
された支点104の両側に、連結用歯車804の歯間に
歯合可能な鍵部105と、後述する離脱部材107に臨
むストッパ受け部106とを一体的に形成したものであ
り、図示されないバネ部材により鍵部105が連結用歯
車804に移動する方向に常時、付勢されている。この
連結部材103は、鍵部105が連結用歯車804の歯
間に嵌合された状態になると、第一カム102と共に回
転カム軸101が駆動用ラインシャフト801と連動回
転するようにしたものである(図8参照)。
【0019】また、回転カム軸周りの所定円周角位置に
は、連結部材103を連結用歯車804から離脱させる
ための離脱部材107が設けられている。離脱部材10
7は、回転カム軸101を中心とする円周上に3箇所設
けられている。このうち図中左上の離脱部材107a
は、回転カム軸101の円周角の原点0°を規定する位
置に設けられている。離脱部材107b,107cは、
原点0°を基準にそれぞれ円周角θ1 ,θ2 (θ2 >θ
1 )の位置に設けられている。各離脱部材107は同形
であるので、離脱部材107cについて説明すると、離
脱部材107は、支点108の径方向に延びたストッパ
109及びレバー110を一体的に形成し、支点108
の回りに回動自在に構成したものである。図中、離脱部
材107a,107bはレバー110が図示省略してあ
る。また、離脱部材107cは、非作動状態が示されて
おり、ストッパ109が第一カム102の外方(連結部
材のストッパ受け部106に接しない位置)に位置して
いる。作動状態になると一点鎖線で示すようにストッパ
109が回転カム軸101に近付く方向に移動すること
になる。離脱部材107a,107bは、この作動状態
が示されており、図示しないが非作動状態になるとスト
ッパ109が第一カム102の外方に移動することにな
る。そして、図1(a)では、作動状態にある離脱部材
107aのストッパ109に連結部材103のストッパ
受け部106が当たっており、このために鍵部105が
連結用歯車804の歯間から離脱した状態が示されてい
る。
【0020】図1(b)に示されるように、本発明の単
錘独立型玉揚装置57には、回転カム軸101と同軸に
隣接して配置され、回転カム軸101とは連動しない離
脱部材作動カム111が設けられている。離脱部材作動
カム111は、回転カム軸101を中心とする円周上の
所定円周角位置に3箇所のガイド穴112a,112
b,112cを有する。これらのガイド穴112a,1
12b,112cは、離脱部材107a,107b,1
07cに対応する位置に設けられており、各レバー11
0の平面部に起立させて固定されたガイドピン113が
それぞれ挿入されている。また、離脱部材作動カム11
1は、周方向の一部が径に沿って切り欠き形成された力
点部114を有する。離脱部材作動カム111外には、
この力点部114に臨ませてエアシリンダ115が設け
られている。エアシリンダ115のストロークに応じて
離脱部材作動カム111が所定角度変位すると、この離
脱部材作動カム111の角度変位に応じてガイド穴11
2a,112b,112cが角度変位し、各ガイドピン
113が各ガイド穴に規制されて移動し、各離脱部材1
07が作動又は非作動状態となるよう構成されている。
【0021】連結部材103及び離脱部材107の動作
を説明する。
【0022】図1(b)においてエアシリンダ115が
離脱部材作動カム111の力点部114を押すように伸
長されると、各ガイドピン113が各ガイド穴に規制さ
れて移動し、各離脱部材107が非作動状態となる。即
ち、図1(a)において、各ストッパ109が第一カム
102の外方に移動する。このため、連結部材103
は、鍵部105が連結用歯車804の歯間に嵌合された
状態になり、第一カム102と共に回転カム軸101が
駆動用ラインシャフト801と連動回転するようにな
る。
【0023】本発明にあっては、サクション開閉機構、
糸切断機構、クレードル昇降機構、クレードル開閉機
構、紙管供給機構、糸掛機構等の各機構の玉揚げのため
の所定順序の動作が回転カム軸101の一回転に割り振
られているので、巻取時は回転カム軸101が初期状態
で待機し、玉揚時に一回転して初期状態に戻るようにす
ればよい。そこで、回転カム軸101が回転中、連結部
材103が離脱部材107cの円周角θ2 より大きい円
周角位置にあるときに、エアシリンダ115が短縮され
ると、各離脱部材107が作動状態となる。即ち、図1
(a)において、各ストッパ109が回転カム軸101
に近付く方向に移動する。この間も回転カム軸101が
回転を続けるが、やがて離脱部材107aに近付いた時
に、ストッパ109に連結部材103のストッパ受け部
106が当たり、このために鍵部105が連結用歯車8
04の歯間から離脱する。従って、回転カム軸101
は、駆動用ラインシャフト801との連係を失い、回転
を停止する。この状態は、回転カム軸101が円周角の
原点0°を規定する位置に停止している状態、即ち初期
状態である。
【0024】この初期状態でエアシリンダ115が伸長
されると、各離脱部材107が非作動状態となり、連結
部材103が連結用歯車804に嵌合することにより回
転カム軸101が回転し始め、各機構は、所定順序の動
作を開始することになる。連結部材103が離脱部材1
07aの円周角0°より大きい円周角位置にあるとき
に、エアシリンダ115が短縮されると、離脱部材10
7b又は107cのストッパ109に連結部材103の
ストッパ受け部106が当たり、連結部材103が連結
用歯車804から離脱して回転カム軸101が円周角θ
1 又はθ2 の位置で停止することになる。また、このよ
うな途中停止を行わず、連結部材103が離脱部材10
7cを通過してからエアシリンダ115を伸長させる
と、回転カム軸101が一回転した後、初期状態で停止
することになる。
【0025】このように、本発明では、連結部材と離脱
部材とを設けたので、駆動軸を連続的に一方向に回転さ
せながら、回転カム軸を一回転だけさせたり、途中の離
脱部材の回転角位置で停止させることができる。また、
一つの錘で回転カム軸が回転しているときに、他の錘で
原点から回転カム軸を回転させることができるので、他
の錘を抑制する必要がない。
【0026】次に、本発明に係る解放部材の構成及び動
作を説明する。
【0027】図2に示されるように、回転カム軸101
と一体に回転される第二カム201が設けられている。
第二カム201は、サクション開閉機構に接してサクシ
ョン開閉の動作順序を与えるよう円周角に応じて径を変
化させたものである。この径変化に基づく第二カム20
1の外縁に接するように、倣い部材202が設けられて
いる。この倣い部材202は、支点203によって回動
自在に支持されていると共に、錘の固定部分(図示せ
ず)との間に掛け渡されたスプリング204によって常
時、第二カム201の外縁に押し当たるよう付勢されて
いる。倣い部材202は、支点203を中心とする周方
向の一部が径方向に沿って切り欠き形成された作用点部
205を有する。倣い部材202外には、この作用点部
205に臨ませてエアシャッタ開閉用ロッド206が設
けられている。エアシャッタ開閉用ロッド206は、そ
の軸方向の移動によって図外のサクションノズルのエア
シャッタを開閉するものである。第二カム201が図示
のような形状であり、倣い部材202がこの径変化を倣
うように変位することにより、エアシャッタの開度が径
変化に基づいて調整される。
【0028】エアシャッタ開閉用ロッド206に交差す
るように解放部材207が配置されており、この解放部
材207の長手方向2箇所にエアシャッタ開閉用ロッド
206を囲むようにして規制枠208が設けられてい
る。解放部材207は、長手方向に所定範囲で移動する
ことができる。解放部材207が実線で示す位置にある
ときには、エアシャッタ開閉用ロッド206が倣い部材
202の作用点部205に当接するが、解放部材207
が一点鎖線で示す位置にあるときには、エアシャッタ開
閉用ロッド206が作用点部205からずれることによ
り、第二カム201の外縁の径変化がエアシャッタ開閉
用ロッド206に伝わらない、即ち作用点部205が空
振りするようになっている。この解放部材207は、そ
の一端が図1(b)に示した離脱部材作動カム111に
連結されており、エアシリンダ115のストロークに応
じて長手方向に所定範囲で移動するようになっている。
この実施形態ではエアシリンダ115が伸長されている
と、サクション開閉機構は第二カム201によって動作
順序を与えられるが、エアシリンダ115が短縮されて
いると、サクション開閉機構は第二カム201から解放
される。解放部材207には長穴209が設けられてい
る。この長穴209は、錘の固定部分(図示せず)に設
けたピン210に係合されており、これにより解放部材
207の移動が長手方向に規制されている。
【0029】さて、前述の連結部材103及び離脱部材
107の動作説明から判るように、ある離脱部材107
によって連結部材103が捕捉されている作動状態から
離脱部材107を非作動状態にして回転カム軸101を
回転させたとき、直ちに離脱部材107を作動状態に戻
しても、或いは回転カム軸101が隣の離脱部材107
の円周角位置に近付くまで離脱部材107を非作動状態
に保ってから作動状態に戻しても、隣の離脱部材107
によって連結部材103が捕捉されることに変わりはな
い。例えば、連結部材103が円周角0°から円周角θ
1 までの、どの位置にあるときに離脱部材107を作動
状態に戻しても、回転カム軸101は円周角θ1 で停止
する。ところが、離脱部材107を作動させている離脱
部材作動カム111に連結された解放部材207は、エ
アシリンダ115の伸縮に即時連動して長手方向に移動
する。即ち、エアシリンダ115が伸長されると(離脱
部材107が非作動状態)、サクション開閉機構は第二
カム201によって動作順序を与えられるが、エアシリ
ンダ115が短縮されると(離脱部材107が作動状
態)、サクション開閉機構は第二カム201から解放さ
れる。従って、連結部材103が円周角0°にあると
き、離脱部材107を非作動状態にして回転カム軸10
1を回転させ、直ちに離脱部材107を作動状態に戻し
た場合、サクション開閉機構が第二カム201から解放
された状態で第二カム201が回転する。このため、回
転カム軸101が円周角θ1 で停止するまでの間に、サ
クション開閉機構は所定動作を行わないことになる。逆
に、離脱部材107が非作動状態のまま回転カム軸10
1が回転されると、その間、サクション開閉機構は所定
動作を行うことができる。
【0030】従来技術では、各機構の動作順序が異なる
玉揚動作を実現するために駆動軸を複数本必要とした
が、本発明では解放部材207を設けてあるため、第二
カム201によって与えられるはずの動作順序を回避さ
せることができ、これを利用して単一の駆動軸で異なる
玉揚動作が可能となる。
【0031】次に、本発明の制御軸強制回転手段を形成
する径急変化部及び強制部材について説明する。
【0032】前述の図2の説明において、サクション開
閉機構の倣い部材202は、錘の固定部分(図示せず)
との間に掛け渡されたスプリング204によって常時、
第二カム201の外縁に押し当たるよう付勢されている
と述べた。しかし、ここでは離脱部材107が配置され
る円周角位置0°,θ1 ,θ2 のそれぞれ直近に、第二
カム201の径急変化部211が形成されていると共
に、スプリング204は、径急変化部211にサクショ
ン開閉機構の倣い部材202を押し付けて第二カム20
1を強制回転させる強制部材212を兼用している。既
に説明したように、連結部材103が離脱部材107に
よって捕捉された場合、回転カム軸101は駆動用ライ
ンシャフト801との連係がなくなるので停止するが、
慣性のために停止位置が不安定になることがある。そこ
で、強制部材212により径急変化部211に倣い部材
202を押し付けてやると、倣い部材202が径急変化
部211の谷底に滑り込むように移動する。ただし、倣
い部材202は支点203によって支持されているの
で、第二カム201のほうが強制回転されることにな
る。このようにして、駆動用ラインシャフト801との
連係がなくなった回転カム軸101は、強制部材212
であるスプリング204の力を受けて、必ず所定の停止
位置に安定的に停止することになる。
【0033】次に、その他の機構に接する回転カムにつ
いて説明する。
【0034】図3に示されるように、回転カム軸101
と一体に回転される第三カム301及び第四カム302
が設けられている。第三カム301及び第四カム302
は、糸掛機構及びオイリング機構の倣い部材303,3
04に接して、これらの機構に動作順序を与えるよう円
周角に応じて径を変化させたものである。倣い部材30
3,304は、支点305によって回動自在に支持さ
れ、支点305を中心とする周方向の一部が径に沿って
切り欠き形成された作用点部306,307を有する。
第三カム301及び第四カム302外には、これら作用
点部306,307に臨ませてマイクロスイッチ30
8,309が設けられている。マイクロスイッチ30
8,309は、糸掛けを行うかどうか、オイリングを行
うかどうかを指令するスイッチである。
【0035】図4に示されるように、回転カム軸101
と一体に回転される第五カム401及び第六カム(図示
せず)が設けられている。第五カム401はクレードル
下降機構の倣い部材402に接し、第六カムはクレード
ル上昇機構の倣い部材(図示せず)に接する。第五カム
401及び第六カムは、これらの機構に動作順序を与え
るよう円周角に応じて径を変化させたものである。
【0036】図5に示されるように、第一カム102
は、紙管供給機構の倣い部材501に接して、紙管供給
機構に動作順序を与えるよう円周角に応じて径を変化さ
せたものである。
【0037】図6に示されるように、回転カム軸101
と一体に回転される第七カム601が設けられている。
第七カム601は、糸切断機構の倣い部材602に接し
て、糸切断機構に動作順序を与えるよう円周角に応じて
径を変化させたものである。
【0038】まず、満巻き時の動作を説明する。このと
きには、エアシリンダ115が長時間に亘って伸長され
る。エアシリンダ115が伸長されたことにより、離脱
部材107が非作動状態になり、連結部材103が連結
用歯車804に嵌合して回転カム軸101が回転し始
め、各機構は、所定順序の動作を開始する。サクション
開閉機構に着目すると、離脱部材作動カム111に連結
された解放部材207はサクション開閉機構を第二カム
201に接続させている状態であるから、サクション開
閉機構が動作し、サクションノズルが開くことになる。
従って、カッタープレート上昇によって切断された糸端
は吸引される。その後、クレードルが上昇し、クレード
ルが開閉される間にパッケージが払い出され、空紙管が
供給される。クレードルが下降した後、糸掛けが行われ
て玉揚げの全動作が終了する。
【0039】糸切れ時の動作の場合、エアシリンダ11
5が短時間だけ伸長され、すぐに短縮される。回転カム
軸101が回転し始め、各機構は、所定順序の動作を開
始するが、サクション開閉機構に着目すると、エアシリ
ンダ115が短縮された時点で、離脱部材作動カム11
1に連結された解放部材207はサクション開閉機構を
第二カム201から解放してしまうので、サクション開
閉機構は動作せず、サクションノズルは開かない。糸切
れのときサクションノズルが開いていると空気が無駄に
なると共に他の錘で玉揚げをしている場合、そのサクシ
ョン能力が弱まることになる。本発明では、糸切れのと
きはサクションノズルは開かないので、これらの問題が
解消される。
【0040】短時間でエアシリンダ115を短縮させた
場合にも、比較的長時間の後、エアシリンダ115を短
縮させた場合にも、連結部材103が離脱部材107b
或いは107cを通過する以前にエアシリンダ115を
短縮させているので、回転カム軸101は、クレードル
が上昇した時点(円周角θ1 )、或いはクレードルが開
いた時点(円周角θ2 )で停止可能となる。このように
玉揚装置の順序動作が途中で停止できるということは、
人為的動作の介入が必要な場合に有効である。即ち、停
止中に、糸切れ時の警報に対する確認作業、糸渡し作
業、商品に適さないパッケージの除去などを作業員が行
い、その後、玉揚動作を再開することができる。
【0041】
【発明の効果】本発明は次の如き優れた効果を発揮す
る。
【0042】(1)単一の駆動軸で異なる玉揚動作が可
能となるので、駆動系が簡素化される。
【0043】(2)駆動軸は常時、同一方向に回転させ
ればよいので、複数錘で同時に、しかも位相をずらせて
動作可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による単錘独立型玉揚装置の第一カム、
連結部材及び離脱部材部分の図である。
【図2】本発明による単錘独立型玉揚装置の第二カム、
解放部材、径急変化部及び強制部材部分の図である。
【図3】本発明による単錘独立型玉揚装置のその他の回
転カムの図である。
【図4】本発明による単錘独立型玉揚装置のその他の回
転カムの図である。
【図5】本発明による単錘独立型玉揚装置のその他の回
転カムの図である。
【図6】本発明による単錘独立型玉揚装置のその他の回
転カムの図である。
【図7】本発明の玉揚装置を備えた仮撚加工機の全体構
成図である。
【図8】本発明による単錘独立型玉揚装置の駆動軸部分
の図である。
【符号の説明】
101 回転カム軸 102 第一カム 103 連結部材 107 離脱部材 111 脱部材作動カム 115 エアシリンダ 211 径急変化部 212 強制部材 801 駆動用ラインシャフト

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の錘を備えた糸加工機の錘毎に、玉
    揚げのための動作を行う複数種類の機構を設けると共に
    各機構に各動作を与えるよう制御軸を設け、各錘毎の制
    御軸と複数の錘に共通の駆動用ラインシャフトとを連結
    する連結部材を設けると共に上記制御軸が所定状態のと
    きに上記連結部材を離脱させる離脱部材を設けたことを
    特徴とする糸加工機の玉揚装置。
  2. 【請求項2】 上記離脱部材を制御軸の周りの複数の円
    周角位置に配置したことを特徴とする請求項1記載の糸
    加工機の玉揚装置。
  3. 【請求項3】 上記離脱部材に連動し、上記所定種類の
    機構を制御軸から解放する解放部材を設けたことを特徴
    とする請求項1又は2記載の糸加工機の玉揚装置。
  4. 【請求項4】 制御軸に上記機構の部材を押し付けてそ
    の押し付け力により上記制御軸を強制回転させる強制回
    転手段を設けたことを特徴とする請求項1〜3いずれか
    記載の糸加工機の玉揚装置。
JP14247097A 1997-05-30 1997-05-30 糸加工機の玉揚装置 Pending JPH10331037A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14247097A JPH10331037A (ja) 1997-05-30 1997-05-30 糸加工機の玉揚装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14247097A JPH10331037A (ja) 1997-05-30 1997-05-30 糸加工機の玉揚装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10331037A true JPH10331037A (ja) 1998-12-15

Family

ID=15316074

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14247097A Pending JPH10331037A (ja) 1997-05-30 1997-05-30 糸加工機の玉揚装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10331037A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5228630A (en) Turret type yarn winder
US5526995A (en) Yarn winding method
CN102275774B (zh) 卷取单元及具备该卷取单元的纱线卷取机
JP4487942B2 (ja) 自動ワインダーの玉揚げ装置
EP0057525B1 (en) Yarn winding apparatus
GB2100300A (en) Method and device for winding a newly joined thread onto a tube newly inserted into a winding device
JP2004106972A (ja) 綾振り装置
US5566904A (en) Method for sequentially winding elastic yarn on a plurality of bobbin holders
CN100507108C (zh) 多轴旋转式筒子架及抽样整经机以及整经方法
JP2638493B2 (ja) オートドッファ
US9346651B2 (en) Winding machine
JPH10331037A (ja) 糸加工機の玉揚装置
JP2006521981A (ja) 繊維機械における糸ボビンの位置決め・取出し装置
JPH10168683A (ja) 仮撚機の玉揚システム
EP0025507B1 (en) Lacer arm for a winding machine
JPH0712885B2 (ja) 巻取り方法、装置並びにそれによって得られる製品
EP0985621A2 (en) Yarn threading methods for a take-up winder
JP3208714B2 (ja) タレット型多糸条巻取装置
JP2782554B2 (ja) タレット型巻糸装置
JPS59190164A (ja) 糸条巻取機
JPH1096125A (ja) 紡機における糸継ぎ時の糸受渡方法及び糸受渡装置
JPH10259525A (ja) 糸条巻取玉揚げ装置
JP2006321596A (ja) トラバース装置の駆動構造
JP2010121260A (ja) 柄経糸用部分整経機
JPH0986799A (ja) 仮撚機のオートドッファ