JPH10327877A - 新規グルコース6−リン酸デヒドロゲナーゼ遺伝子 - Google Patents

新規グルコース6−リン酸デヒドロゲナーゼ遺伝子

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JPH10327877A
JPH10327877A JP10044171A JP4417198A JPH10327877A JP H10327877 A JPH10327877 A JP H10327877A JP 10044171 A JP10044171 A JP 10044171A JP 4417198 A JP4417198 A JP 4417198A JP H10327877 A JPH10327877 A JP H10327877A
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JP
Japan
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polynucleotide
polypeptide
glucose
phosphate dehydrogenase
dna
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JP10044171A
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English (en)
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Martin Karl R Burnham
マーティン・カール・ラッセル・バーナム
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SmithKline Beecham Corp
Original Assignee
SmithKline Beecham Corp
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Publication date
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    • C12N9/0004Oxidoreductases (1.)
    • C12N9/0006Oxidoreductases (1.) acting on CH-OH groups as donors (1.1)
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    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P37/00Drugs for immunological or allergic disorders
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    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P37/00Drugs for immunological or allergic disorders
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    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
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    • G01MEASURING; TESTING
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 新しく同定されたポリヌクレオチドおよびポ
リペプチド、その製造および使用、ならびにその変種、
作用薬および拮抗薬、およびその使用を提供すること。 【解決手段】 グルコース6−リン酸デヒドロゲナーゼ
遺伝子ポリペプチドおよびグルコース6−リン酸デヒド
ロゲナーゼ遺伝子ポリペプチドをコードしているDNA
(RNA)ならびに組換え技術によるかかるポリペプチ
ドの生産方法および感染に対する保護のためのグルコー
ス6−リン酸デヒドロゲナーゼ遺伝子ポリペプチドの使
用方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、1997年1月2
1日に出願されたUS暫定出願60/035,072号
に対する利益を主張する。本発明は、新しく同定された
ポリヌクレオチドおよびポリペプチド、その製造および
使用、ならびにその変種、作用薬および拮抗薬、および
その使用に関する。特に、これらに関して、および他に
関して、本発明は、以下に「グルコース6−リン酸デヒ
ドロゲナーゼ遺伝子」と称される解糖ファミリーに含ま
れる酵素をコードしている遺伝子の新規ポリヌクレオチ
ドおよびポリペプチドに関する。
【0002】
【従来の技術】ストレプトコッカス属は、例えば中耳
炎、結膜炎、肺炎、菌血症、髄膜炎、副鼻腔炎、胸膜蓄
膿症、心内膜炎、特に脳脊髄液の感染症などの髄膜炎を
含むヒトにおける種々の疾患の原因であることが知られ
ている微生物の医学的に重要な属をなしている。100
年以上も前のその単離以来、ストレプトコッカス・ニュ
ーモニエ(Streptococcus pneumoniae)は、より集中
的に研究された微生物の1つであった。例えば、実際に
DNAが遺伝物質であるという本発明者らの初期の理解
の大部分は、この微生物を用いる Griffith および Ave
ry, Macleod and McCarthy の研究に基づいていた。ス
トレプトコッカス・ニューモニエ(S. pneumoniae)に
ついての莫大な数の研究にもかかわらず、この微生物の
ビルレンスに関する多くの疑問が残ったままである。抗
生物質の開発のための標的としてストレプトコッカス属
遺伝子および遺伝子生産物を用いるのが特に好ましい。
Carterは、エントナー・ドゥドロフ経路のエシェリキア
・コリ(Escherichiacpoli)K−12 edd および eda
遺伝子の配列を報告した。A. T. Carter, B.M. Pearso
n, J. R. Dickinson & W. E. Lancashire Gene 130: 15
5-6 (1993)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】明らかに、抗生物質活
性について化合物をスクリーニングするために用いら
れ、感染症、機能不全および疾患の病因におけるそれら
の役割を決定するために用いられる因子が必要とされて
いる。また、かかる因子、ならびに、感染症、機能不全
または疾患の予防、改善または矯正における役割を果た
すことができるその拮抗薬および作用薬の同定および特
徴付けが必要とされている。本発明のポリペプチドは、
公知のバシラス・サチリス(B. subtilis)グルコース
6−リン酸デヒドロゲナーゼタンパク質に対するアミノ
酸配列相同性を有する。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、図4に示され
たアミノ酸とバシラス・サチリスのグルコース6−リン
酸デヒドロゲナーゼタンパク質などの他のタンパク質の
公知のアミノ酸配列との間の相同性により新規グルコー
ス6−リン酸デヒドロゲナーゼ遺伝子ポリペプチドと同
定されたポリペプチドを提供するものである。さらに、
本発明は、グルコース6−リン酸デヒドロゲナーゼ遺伝
子ポリペプチドをコードしているポリヌクレオチド、特
に、本明細書においてグルコース6−リン酸デヒドロゲ
ナーゼ遺伝子と称されるポリペプチドをコードしている
ポリヌクレオチドを提供するものである。
【0005】本発明のこの態様の特に好ましい具体例で
は、ポリヌクレオチドは、図1〜3[配列番号1]に示
される配列からなるグルコース6−リン酸デヒドロゲナ
ーゼ遺伝子ポリペプチドをコードしている領域、または
その変種からなる。本発明の別の特に好ましい具体例で
は、図4[配列番号2]に示されるアミノ酸配列からな
るストレプトコッカス・ニューモニエ由来の新規グルコ
ース6−リン酸デヒドロゲナーゼタンパク質、またはそ
の変種がある。
【0006】本発明のこの態様によると、NCIMB受
託番号40794に含まれるストレプトコッカス・ニュ
ーモニエ0100993菌株により発現可能な成熟ポリ
ペプチドをコードしている単離核酸分子が提供される。
本発明のこの態様によると、mRNA、cDNA、ゲノ
ムDNAを含む、グルコース6−リン酸デヒドロゲナー
ゼ遺伝子、特にストレプトコッカス・ニューモニエのグ
ルコース6−リン酸デヒドロゲナーゼ遺伝子をコードし
ている単離核酸分子が提供される。さらに、本発明のこ
の態様の具体例は、その生物学的、診断学的、予防学
的、臨床学的または治療学的に有用な変種、およびこれ
を含有してなる組成物を含む。
【0007】本発明の別の態様によると、治療目的また
は予防目的、特に遺伝的免疫化のための本発明のポリヌ
クレオチドの使用が提供される。本発明のこの態様の特
に好ましい具体例の1つは、グルコース6−リン酸デヒ
ドロゲナーゼ遺伝子の天然対立遺伝子変種およびそれに
よりコードされるポリペプチドである。本発明のこの態
様によると、本明細書においてグルコース6−リン酸デ
ヒドロゲナーゼ遺伝子と称されるストレプトコッカス・
ニューモニエの新規ポリペプチド、ならびに生物学的、
診断学的、予防学的、臨床学的または治療学的に有用な
その変種、およびそれを含有してなる組成物が提供され
る。
【0008】本発明のこの態様の特に好ましい具体例の
1つは、グルコース6−リン酸デヒドロゲナーゼ遺伝子
の天然対立遺伝子によりコードされているグルコース6
−リン酸デヒドロゲナーゼ遺伝子ポリペプチドの変種で
ある。本発明のこの態様の好ましい具体例では、前記グ
ルコース6−リン酸デヒドロゲナーゼ遺伝子ポリペプチ
ドの製造方法が提供される。
【0009】本発明のさらに別の態様によると、例えば
抗体を含む、抗菌剤として有用なかかるポリペプチドに
対する阻害剤が提供される。本発明のこの態様のある好
ましい具体例によると、(i)グルコース6−リン酸デ
ヒドロゲナーゼ遺伝子発現を評価するため、(ii)疾
患、例えば中耳炎、結膜炎、肺炎、菌血症、髄膜炎、副
鼻腔炎、胸膜蓄膿症および心内膜症、特に、脳脊髄液の
感染症などの髄膜炎を治療するため、(iii)遺伝的
変異をアッセイするため、および(iv)グルコース6
−リン酸デヒドロゲナーゼ遺伝子ポリペプチドまたはポ
リヌクレオチドを生体に投与して細菌、特に、ストレプ
トコッカス・ニューモニエ菌に対する免疫学的応答を生
じるための、生成物、組成物および方法が提供される。
【0010】本発明のこの態様および他の態様のある好
ましい具体例によると、グルコース6−リン酸デヒドロ
ゲナーゼ遺伝子ポリヌクレオチド配列に、特にストリン
ジェント条件下で、ハイブリダイズするポリヌクレオチ
ドが提供される。本発明のこの態様のある好ましい具体
例では、グルコース6−リン酸デヒドロゲナーゼ遺伝子
ポリペプチドに対する抗体が提供される。
【0011】本発明の別の態様によると、好ましくは静
菌薬または殺菌薬でもあるグルコース6−リン酸デヒド
ロゲナーゼ遺伝子作用薬および拮抗薬が提供される。本
発明の別の態様では、細胞または多細胞生体への投与用
のグルコース6−リン酸デヒドロゲナーゼ遺伝子ポリヌ
クレオチドまたはグルコース6−リン酸デヒドロゲナー
ゼ遺伝子ポリペプチドを含有してなる組成物が提供され
る。本発明の精神および範囲内の種々の変化および変更
は、以下の説明および本発明の他の部分により当業者に
容易に明らかになるであろう。
【0012】用語解説 以下の定義は、本明細書でしばしば用いられる用語の理
解を容易にするために与えられる。「宿主細胞」は、外
因性ポリヌクレオチド配列によって形質転換されたかも
しくはトランスフェクトされたか、または、外因性ポリ
ヌクレオチド配列による形質転換もしくはトランスフェ
クション能を有する細胞である。
【0013】当該技術分野で知られているとおり、「同
一性」は、配列を比較することにより決定される、2つ
以上のポリペプチド配列間または2つ以上のポリヌクレ
オチド配列間の関係である。当該技術分野において、
「同一性」は、また、場合により配列のストリング間の
適合によって決定されることもある、ポリペプチド配列
間またはポリヌクレオチド配列間の配列の関連度を表わ
す。「同一性」および「類似性」は、公知の方法により
容易に算出することができる(Computational Molecula
r Biology, Lesk, A. M.編, Oxford University Press,
New York, 1988;Biocomputing: Infrmatics and Genom
e Projects, Smith, D. W.編, AcademicPress,New Yor
k, 1993;Computer Analysis of Sequence data, Part
I, Griffin, A. M. and Griffin, H. G.編, Humana Pre
ss, New Jersey, 1994; SequenceAnalysis in Molecula
r Biology, von Heinje, G., Academic Press, 1987;
および Sequence Analysis Primer, Gribskov, M. and
Devereux, J.編, M Stockton Press, New York, 199
1)。2つの配列間の同一性および類似性を測定するた
めの多くの方法があるが、両方の用語は、当業者によく
知られている(SequenceAnalysis in Molecular Biolog
y, von Heinje, G., Academic Press, 1987;Sequence
Analysis Primer, Gribskov, M. and Devereux, J.編,
M Stockton Press, New York, 1991;および Carillo,
H. and Lipman, D., SIAM J. Applied Math., 48: 1073
(1988))。配列間の同一性または類似性を決定するた
めに一般的に用いられる方法としては、限定されない
が、Carillo, H. and Lipman, D., SIAM J. Applied Ma
th., 48: 1073 (1988)に開示されている方法が挙げられ
る。同一性を決定するための好ましい方法は、試験され
た配列間で最大適合を与えるように設計される。同一性
および類似性を決定するための方法は、公的に入手可能
なコンピュータプログラムにおいて体系化される。2つ
の配列間の同一性および類似性を決定するための好まし
いコンピュータプログラム法としては、限定されない
が、GCGプログラムパッケージ(Devereux, J.ら, Nu
cleic Acids Research 12(1): 387 (1984))、BLAS
TP、BLASTNおよびFASTA(Atshul, S. F.
ら, J. Molec. Biol. 215:403-410 (1990))が挙げられ
る。BLAST Xプログラムは、NCBIおよび他の
供給源から公的に入手可能である(BLAST Manual, Alts
chul, S.ら, NCBI NLM NIH Bethesda, MD 20894;Altsh
ul, S.ら< J. Mol. Biol. 215: 403-410 (1990))。
【0014】「単離された」は、その自然状態から「ヒ
トの手によって」変えられたこと、すなわち、自然に生
じる場合は、その初期の環境から変化したかまたは取り
出されたこと、またはその両方を意味する。例えば、生
体中に自然に存在するポリヌクレオチドまたはポリペプ
チドは、「単離されて」いないが、その自然状態の共存
物質から分離された同ポリヌクレオチドまたはポリペプ
チドは、本明細書で用いられるように「単離されて」い
る。
【0015】「ポリヌクレオチド」は、一般に、非修飾
RNAもしくはDNAまたは修飾RNAもしくはDNA
であるポリリボヌクレオチドまたはポリデオキシリボヌ
クレオチドを表わす。「ポリヌクレオチド」としては、
限定されないが、一本鎖および二本鎖DNA、一本鎖お
よび二本鎖領域または一本鎖、二本鎖および三本鎖領域
の混合物であるDNA、一本鎖および二本鎖RNA、な
らびに、一本鎖および二本鎖領域の混合物であるRN
A、一本鎖もしくは典型的には二本鎖であるか、一本鎖
および二本鎖領域の混合物であるDNAおよびRNAか
らなるハイブリッド分子が挙げられる。さらに、本明細
書で用いられるポリヌクレオチドは、RNAもしくはD
NAまたはRNAおよびDNAの両方からなる三本鎖領
域を表わす。かかる領域における鎖は、同一分子または
異なる分子由来のものである。該領域は、1つ以上の分
子の全てを含んでもよいが、より典型的には、いくつか
の分子の領域のみを含む。三本鎖ヘリックス領域の分子
の1つは、しばしば、オリゴヌクレオチドである。本明
細書で用いる場合、「ポリヌクレオチド」としては、1
つ以上の修飾塩基を含有する前記DNAまたはRNAが
挙げられる。したがって、安定性のためまたは他の理由
のために修飾された主鎖を有するDNAまたはRNA
は、本明細書で意図される「ポリヌクレオチド」であ
る。さらにまた、二例だけ挙げるとイノシンなどの一般
的ではない塩基またはトリチル化塩基などの修飾塩基か
らなるDNAまたはRNAは、本明細書で用いられるポ
リヌクレオチドである。当業者に知られている多くの有
用な目的に役立つ非常に様々な修飾がDNAおよびRN
Aに対して行われたことは、認められるであろう。本明
細書で用いられる「ポリヌクレオチド」なる用語は、ポ
リヌクレオチドの化学的、酵素的または代謝的に修飾さ
れた形態、ならびに、ウイルスおよび例えば単純な細胞
および複雑な細胞を含む細胞のDNAおよびRNA特徴
の化学的形態を包含する。「ポリヌクレオチド」は、し
ばしばオリゴヌクレオチドと称される短いポリヌクレオ
チドを包含する。
【0016】「ポリペプチド」は、お互いにペプチド結
合または修飾されたペプチド結合によって連結された2
つ以上のアミノ酸からなるペプチドまたはタンパク質を
表わす。「ポリペプチド」は、一般にペプチド、オリゴ
ペプチドおよひオリゴマーと称される短い鎖と、一般に
タンパク質と称される長い鎖との両方を表わす。ポリペ
プチドは、20遺伝子コード化アミノ酸以外のアミノ酸
を含有する。「ポリペプチド」は、プロセシングおよび
他の翻訳後修飾などの自然のプロセスによるか、また
は、当該技術分野によく知られている化学的修飾技術に
よって修飾されたものを含む。かかる修飾は、基本書、
より詳述された研究論文、ならびに多数の研究文献によ
く開示されており、それらは、当業者によく知られてい
る。同一タイプの修飾は、所定のポリペプチドにおける
いくつかの部位で同じかまたは変動する度合いで存在す
ると思われる。また、所定のポリペプチドは、多くのタ
イプの修飾を含む。修飾は、ペプチド主鎖、アミノ酸側
鎖およびアミノまたはカルボキシル末端を含むペプチド
のいずれの場所でも生じることができる。修飾として
は、アセチル化、アシル化、ADP−リボシル化、アミ
ド化、フラビンの共有結合、ヘム部分の共有結合、ヌク
レオチドもしくはヌクレオチド誘導体の共有結合、脂質
または脂質誘導体の共有結合、ホスファチジルイノシト
ールの共有結合、架橋結合、環化、ジスルフィド結合形
成、脱メチル化、共有架橋結合の形成、システインの形
成、ピログルタマートの形成、ホルミル化、ガンマ−カ
ルボキシル化、糖鎖形成、GPIアンカー形成、ヒドロ
キシル化、ヨウ素化、メチル化、ミリストイル化、酸
化、タンパク質分解プロセシング、リン酸化、フェニル
化、ラセミ化、糖鎖形成、脂質結合、硫酸化、グルタミ
ン酸残基のガンマ−カルボキシル化、ヒドロキシル化お
よびADP−リボシル化、セレノイル化、硫酸化、アル
ギニル化のようなアミノ酸のタンパク質へのトランスフ
ァー−RNA媒介添加、ならびに、ユビキチン化が挙げ
られる。例えば、PROTEINS - STRUCTURE AND MOLECULAR
PROPERTIES, 第2版, T. E. Creighton, W. H. Freeman
and Company, New York (1993) および Wold, F., Pos
ttranslational Protein Modifications:Perspectives
and Prospects, 第1-12頁 in POSTTRANSLATIONAL COVAL
ENT MODIFICATION OF PROTEINS, B. C. Johnson編, Aca
demic Press, New York (1983);Seiferら, Meth. Enzy
mol. 182:626-646 (1990) および Rattanら, Protein S
ynthesis: Posttranslational Modifications and Agin
g, Ann. N. Y. Acad. Sci.663:48-62 (1992) を参照。
ポリペプチドは、分枝鎖状であるか、または、分枝鎖を
有するかもしくは有しない環状である。環状、分枝鎖状
および分枝鎖環状ポリペプチドは、翻訳後自然プロセス
により生じ、同様に、全合成法により製造される。
【0017】本明細書で用いる場合、「変種」は、各々
参照ポリヌクレオチドまたはポリペプチドと異なるが、
本質的な性質を保持しているポリヌクレオチドまたはポ
リペプチドである。ポリヌクレオチドの典型的な変種
は、もう1つの参照ポリヌクレオチドとはヌクレオチド
配列において異なる。変種のヌクレオチド配列における
変化は、参照ポリヌクレオチドによりコードされるポリ
ペプチドのアミノ酸配列を変化させる場合も変化させな
い場合もある。ヌクレオチド変化により、前記したとお
り、参照配列によりコードされるポリペプチドにおいて
アミノ酸置換、付加、欠失、融合およびトランケーショ
ンを生じる。ポリペプチドの典型的な変種は、もう1つ
の参照ポリペプチドとはアミノ酸配列において異なる。
一般に、差異は、参照ポリペプチドおよび変種の配列が
全体的に密接に類似しており、多くの領域において同一
であるように制限される。変種および参照ポリペプチド
は、1つ以上の置換、付加、欠失の組み合わせによりア
ミノ酸配列において異なる。置換されたか挿入されたア
ミノ酸は、遺伝暗号によりコードされたものであっても
コードされたものでなくてもよい。ポリヌクレオチドま
たはポリペプチドの変種は、対立遺伝子変種のように自
然のものであるか、または、自然に生じることが知られ
ていない変種であってもよい。ポリヌクレオチドおよび
ポリペプチドの非天然変種は、当業者に知られている、
突然変異誘発技術により、直接合成により、および、他
の組換え法により行われる。
【0018】本発明は、以下に詳述する新規グルコース
6−リン酸デヒドロゲナーゼ遺伝子ポリペプチドおよび
ポリヌクレオチドに関する。特に、本発明は、バシラス
・サチリスのグルコース6−リン酸デヒドロゲナーゼポ
リペプチドに対するアミノ酸配列相同性により関係付け
られる、ストレプトコッカス・ニューモニエの新規グル
コース6−リン酸デヒドロゲナーゼ遺伝子のポリペプチ
ドおよびポリヌクレオチドに関する。本発明は、特に、
各々図1〜3および図4に記載されているヌクレオチド
配列およびアミノ酸配列を有するグルコース6−リン酸
デヒドロゲナーゼ遺伝子、ならびに、NCIMB受託番
号40794におけるDNAのグルコース6−リン酸デ
ヒドロゲナーゼ遺伝子ヌクレオチド配列およびこれによ
りコードされているアミノ酸配列に関する。
【0019】細菌における一過性遺伝子発現を評価する
のに利用可能な技術があり、特に、研究室および宿主感
染条件下での生存度に適用される。多くの方法を用い
て、それ自体の生存に必須であるか、または、感染の樹
立および/または維持に必須である遺伝子を同定するこ
とができる。これらの方法のうちの一による配列の発現
の同定により、その機能についてのさらなる情報が得ら
れ、スクリーニング標的としてのさらなる開発のための
かかる配列の選別が助けられる。すなわち、これらのア
プローチとしては、例えば、以下のものが挙げられる:
【0020】1)サイン標識突然変異誘発(signature
tagged mutagenesis)(STM) この技術は、Henselら, Science 269: 400-403 (1995)
に開示されている(この内容は、バックグラウンドのた
めに引用して本明細書の記載とする)。サイン標識突然
変異誘発は、所定の感染モデルにおける感染の樹立/維
持のために必要な遺伝子を同定する。該技術の基礎は、
固有のDNA配列標識が突然変異部位にきわめて接近し
て挿入されるような種々の手段(例えば、トランスポゾ
ン)による標的微生物のランダム突然変異誘発である。
細菌突然変異体および感染宿主から回収された細菌の混
合群由来の標識は、増幅、放射性標識化およびハイブリ
ダイゼーション分析により検出される。ビルレンスにお
いて弱毒化された突然変異体は、感染宿主から回収され
た細菌のプールからの標識の不在により示される。スト
レプトコッカス・ニューモニエにおいて、トランスポゾ
ン系があまり開発されていないので、標識突然変異体を
引き起こす有効な方法は、Morrisonら, J.Bacteriol. 1
59:870 (1984)(バックグラウンドのために引用して本
明細書の記載とする)により開示されている挿入−重複
突然変異誘発(insertion-duplication mutagenesis)
法を用いることである。
【0021】2)in vivo 発現法(IVET) この技術は、Camilliら, Proc. Nat'l. Acad. Sci. US
A. 91:2634-2638 (1994) および Mahanら, Infectious
Agents and Diseases 2:263-268 (1994) に開示されて
いる(この内容は、バックグラウンドのために引用して
本明細書の記載とする)。IVETは、感染において重
要な役割を意味する、研究室培養と比較した場合に感染
の間にアップレギュレートされた遺伝子を同定する。こ
の技術により同定された配列は、感染樹立/維持におい
て有意な役割を持つことを意味する。この技術におい
て、標的微生物のランダム染色体フラグメントは、プラ
スミドベクターにおいて無プロモーターリポーター遺伝
子の上流でクローン化される。該プールを宿主に導入
し、感染後の様々な時点で回収し、リポーター遺伝子発
現の存在について評価する。発現されたリポーター遺伝
子の上流に担持された染色体フラグメントは、感染の間
に正常にアップレギュレートされた遺伝子のプロモータ
ーまたは一部を担持すべきである。リポーター遺伝子の
上流の配列決定により、アップレギュレートされた遺伝
子が同定される。
【0022】3)示差標示 この技術は、Chuangら, J. Bacteriol. 175:2026-2036
(1993) に開示されている(この内容は、バックグラウ
ンドのために引用して本明細書の記載とする)。この方
法は、ランダムにプライムされたRT−PCRを用いて
存在するmRNAを同定することにより、微生物中で発
現されるこれらの遺伝子を同定する。感染前および感染
後プロフィールを比較することにより、感染の間にアッ
プレギュレートおよびダウンレギュレートされた遺伝子
を同定することができ、RT−PCR生産物を配列決定
し、ライブラリー配列に適合させることができる。
【0023】4)トランスポゾン突然変異誘発による条
件致死変異株の発生 Lorenzo, V.ら, Gene 123:17-24 (1993);Neuwald, A.
F.ら, Gene 125:69-73(1993);および Takiff, H. E.
ら, J. Bacteriol. 174:1544-1553 (1992)(この内容
は、バックグラウンドのために引用して本明細書の記載
とする)に開示されているこの技術は、発現が細胞生存
率のために最も重要である遺伝子を同定する。この技術
において、一方向または両方向にトランスポゾンから外
側への転写を提供する制御可能なプロモーターを担持し
ているトランスポゾンが生じる。これらのトランスポゾ
ンの標的微生物へのランダム挿入および続くプロモータ
ー活性のインデューサーの存在下での挿入突然変異株の
単離により、発現が細胞生存率のために最も重要である
遺伝子のコード化領域からプロモーターを分離する挿入
が確実に回収されるであろう。続くインデューサーの不
在下でのレプリカ平板法により、かかる挿入が同定され
る。というのは、かかる挿入は、生存できないからであ
る。トランスポゾンのフランキング領域の配列決定によ
り、挿入部位が同定され、粉砕された遺伝子が同定され
る。インデューサーの不在下での増殖の間の細胞プロセ
ス/形態学の変化により、遺伝子の起こりそうな機能に
ついての情報が得られる。かかるモニターリングとして
は、フローサイトメトリー(細胞分割、溶解、レドック
ス電位、DNA複製)、放射化学的に標識された前駆体
のDNA、RNA、タンパク質、脂質、ペプチドグリカ
ンへの組込み、公知の細胞ストレスに対して応答するリ
ポーター酵素遺伝子のモニターリングが挙げられる。
【0024】5)化学的突然変異誘発による条件致死変
異株の発生 この技術は、Beckwith, J., Methods in Enzymology 20
4: 3-18 (1991)に開示されている(この内容は、バック
グラウンドのために引用して本明細書の記載とする)。
この技術では、標的微生物のランダム化学的突然変異誘
発、生理学的温度(許容温度)以外の温度での増殖およ
び続くレプリカ平板法および様々な温度(例えば、ts
を同定するために42℃、csを同定するために25
℃)での増殖を用いて、現在増殖できないこれらの単離
体(条件変異株)を同定する。前記のとおり、非許容温
度での増殖による変化の精密なモニターリングにより、
突然変異遺伝子の機能についての情報が得られる。標的
微生物由来のライブラリーによる条件致死突然変異およ
び補足している細胞の配列決定の補足により、ライブラ
リー配列と適合される。
【0025】6)RT−PCR 細菌の、好ましくはストレプトコッカス・ニューモニエ
の、メッセンジャーRNAを例えば48時間ネズミ肺感
染症などの細菌感染組織から単離し、各mRNA種の量
を、ランダムヘキサヌクレオチドでプライムしたRNA
試料の逆転写、次いで、遺伝子特異的プライマー対を用
いたPCRにより評価する。得られたPCR生産物の定
量化による特定mRNA種の存在および量の決定によ
り、感染組織において転写される細菌遺伝子についての
情報が得られる。遺伝子転写の分析を感染の異なる時間
で行って、遺伝子生産物が新規抗菌剤についてのスクリ
ーンのための標的を表わすという明瞭な理解可能にする
細菌病原における遺伝子調節の詳細な知識を得ることが
できる。用いたPCRプライマーの遺伝子特異的性質の
ために、細菌mRNA調製物は、哺乳動物RNAを含ま
ないものである必要はないということが理解されるべき
である。これにより、研究者は、感染組織からの簡単か
つ迅速なRNA調整を行って、細菌中で非常に短く(2
分の半減期で)生存している細菌mRNA種を得ること
ができる。最適には、非常に短時間でTRIzole
(GIBCO−BRL)の存在下で機械的粉砕し、TR
Izole試薬の製造者に従ってプロセシングし、DN
Aase処理して、汚染しているDNAを除去すること
によって、感染したネズミ肺組織から細菌mRNAを調
製する。好ましくは、該プロセスは、適切に標識された
配列特異的オリゴヌクレオチドプローブを用いてノーザ
ンをプローブすることにより検出されるような、最大量
の細菌16SリボソームRNA、好ましくはストレプト
コッカス・ニューモニエのものが得られるこれらの条件
を見出すことにより最適化される。典型的には、8〜2
5回のサイクルの間で終わるのが最適であるPCR反応
における各PCRプライマー対において5'色素標識プ
ライマーを用いる。PCR生産物を、ジーンスキャナー
(GeneScanner)(ABIにより製造された)を用い
て、検出および定量化により6%ポリアクリルアミドゲ
ル上で分離する。
【0026】これらの技術の各々は、特定の用途に依存
する長所または短所を有する。当業者は、意図する特定
の最終用途と最も関連しているアプローチを選択するで
あろう。本発明の配列に適用する場合のこれらの技術の
使用は、感染の間に発現された細菌タンパク質の同定を
可能にし、その阻害剤は、抗細菌治療における有用性を
有する。
【0027】寄託物質 ストレプトコッカス・ニューモニエ 0100993菌
株を含有する寄託物は、スコットランド、アバーディー
ン・エイビー2・1アールワイ、セント・マーチャー・
ドライブ23番のナショナル・コレクションズ・オブ・
インダストリア・アンド・マリン・バクテリア・リミテ
ッド(National Collections of Industrial and M
arine Bacteria Ltd.、NCIMB)に1996年4
月11日に寄託され、NCIMB受託番号40794を
割り当てられた。ストレプトコッカス・ニューモニエ菌
株寄託物は、本明細書では、「寄託菌株」または「寄託
菌株のDNA」と称される。寄託物質は、全長グルコー
ス6−リン酸デヒドロゲナーゼ遺伝子DNAを含有する
菌株であり、受託により「NCIMB 40794」と
称される。
【0028】寄託物質に含有されるポリヌクレオチドの
配列およびこれによりコードされているポリペプチドの
アミノ酸配列は、配列の記載と矛盾している場合には制
御している。寄託は、特許手続上の微生物の寄託の国際
的承認に関するブダペスト条約の約定下に行われた。該
菌株は、変更不可能であり、特許の発行により無制限ま
たは無条件に公衆に放出されるであろう。寄託は、単に
当業者に都合のよいように提供されるものであり、35
U.S.C. §112の下に要求されることなどの寄託
が認可のために必要とされていることを承認するもので
はない。寄託物質を作成し、使用し、または販売するた
めにはライセンスが必要であり、かかるライセンスは、
これにより承諾されるものではない。
【0029】ポリペプチド 本発明のポリペプチドは、図4[配列番号2]に記載さ
れているポリペプチド(特に、成熟ポリペプチド)およ
びポリペプチドおよびフラグメント、特に、グルコース
6−リン酸デヒドロゲナーゼ遺伝子の生物学的活性を有
するもの、および図4[配列番号2]に記載されている
ポリペプチドに少なくとも70%同一性を有するものま
たは関連部分、好ましくは、図4[配列番号2]に記載
されているポリペプチドに少なくとも80%同一性を有
するもの、好ましくは、図4[配列番号2]に記載され
ているポリペプチドに少なくとも90%類似性(より好
ましくは、少なくとも90%同一性)を有するもの、さ
らに好ましくは、図4[配列番号2]に記載されている
ポリペプチドに少なくとも95%類似性(さらに好まし
くは、少なくとも95%同一性)を有するものを含み、
一般的少なくとも30アミノ酸、より好ましくは少なく
とも50アミノ酸を含有するポリペプチドのかかる部分
を有するかかるポリペプチドの一部をも含む。
【0030】本発明のポリペプチドのフラグメントであ
る変種は、ペプチド合成により対応する全長ポリペプチ
ドを生産するために用いられる;したがって、これらの
変種は、全長ポリペプチドを生産するための中間体とし
て用いられる。本発明のポリヌクレオチドのフラグメン
トである変種を用いて、本発明の全長ポリヌクレオチド
を合成してもよい。フラグメントは、前記ポリペプチド
のアミノ酸配列の全部ではないが一部と全体的に同一で
あるアミノ酸配列を有する変種ポリペプチドである。グ
ルコース6−リン酸デヒドロゲナーゼ遺伝子ポリペプチ
ドに関して、フラグメントは、「フリー−スタンディン
グ」であるか、または、それらが一部または領域を、最
も好ましくは、単一の連続領域として単一の大きなポリ
ペプチドを形成する大きなポリペプチド内で構成され
る。
【0031】好ましいフラグメントとしては、例えば、
図4[配列番号2]に記載されるアミノ酸配列の一部を
有するトランケーションポリペプチド、または、アミノ
末端を含む残基の連続シリーズもしくはカルボキシル末
端を含む残基の連続シリーズの欠失またはアミノ末端を
含むものとカルボキシル末端を含むものとからなる残基
の2つの連続シリーズの欠失を除く、その変種が挙げら
れる。宿主細胞、特にストレプトコッカス・ニューモニ
エにおける本発明のポリペプチドの分解形態もまた好ま
しい。アルファ−ヘリックスおよびアルファ−ヘリック
ス形成領域、ベータ−シートおよびベータ−シート形成
領域、ターンおよびターン形成領域、コイルおよびコイ
ル形成領域、親水性領域、疎水性領域、アルファ両親媒
性領域、ベータ両親媒性領域、可撓性領域、表面形成領
域、基質結合領域、ならびに高抗原性インデックス領域
からなるフラグメントなどの構造的または機能的属性に
より特徴付けられたフラグメントもまた好ましい。類似
の活性もしくは改良された活性を有するかまたは減少し
た望ましくない活性を有するものを含む、グルコース6
−リン酸デヒドロゲナーゼ遺伝子の活性を媒介するこれ
らのフラグメントである生物学的活性フラグメントもま
た好ましい。動物において、特にヒトにおいて、抗原性
または免疫原性であるこれらのフラグメントも含まれ
る。
【0032】ポリヌクレオチド 本発明の別の態様は、図4[配列番号2]に記載されて
いる推定アミノ酸配列を有するグルコース6−リン酸デ
ヒドロゲナーゼ遺伝子ポリペプチドをコードしている単
離ポリペプチドならびにそれに密接に関係しているポリ
ヌクレオチドおよびその変種に関する。図1〜3[配列
番号1]に記載されているポリヌクレオチド配列などの
本明細書で提供される情報を用いて、グルコース6−リ
ン酸デヒドロゲナーゼ遺伝子ポリペプチドをコードして
いる本発明のポリヌクレオチドは、出発物質としてスト
レプトコッカス・ニューモニエ 0100993細胞か
ら染色体DNAフラグメントをクローニングして配列決
定し、次いで、全長クローンを得るための方法などの標
準的なクローニングおよびスクリーニング法を用いて得
られる。例えば、図1〜3[配列番号1]に記載されて
いる配列などの本発明のポリヌクレオチド配列を得るた
めに、典型的には、イー・コリ(E. coli)またはいく
つかの他の適切な宿主におけるストレプトコッカス・ニ
ューモニエ 0100993の染色体DNAのクローン
のライブラリーを、部分配列から誘導された放射性標識
オリゴヌクレオチド、好ましくは17量体以上のもので
プローブする。次いで、ストリンジェント条件を用い
て、プローブのものと同一のDNAを担持しているクロ
ーンを区別することができる。このようにして同定され
た個々のクローンを、オリジナル配列から設計された配
列決定プライマーを用いてスクリーニングすることによ
り、両方向に配列を伸長させて、全遺伝子配列を決定す
ることが可能である。好都合には、かかる配列決定は、
プラスミドクローンから調製された変性された二本鎖D
NAを用いて行われる。適切な技術は、Maniatis, T.,
Fritsch, E. F. および Sambrookら, MOLECULAR CLONIN
G, A LABORATORY MANUAL, 第2版;Cold Spring Harbor
Laboratory Press, Cold Spring Harbor, New York (1
989)に開示されている(Screening By Hybridization
1.90 and Sequencing Denatured Double-Stranded DNA
Templates 13.70を参照)。本発明の説明では、図1〜
3[配列番号1]に記載されているポリヌクレオチド
は、ストレプトコッカス・ニューモニエ 010099
3から誘導されたDNAライブラリーにおいて発見され
た。
【0033】このようにして得られたDNA配列は、図
1〜3[配列番号1]に示される。それは、当該技術分
野でよく知られているアミノ酸残基分子量値を用いて算
出することができる推定分子量を有する図4[配列番号
2]に記載されているアミノ酸残基の数をほぼ有するタ
ンパク質をコードしているオープンリーディングフレー
ムを含有している。本発明のグルコース6−リン酸デヒ
ドロゲナーゼ遺伝子は、寄託された菌株のグルコース6
−リン酸デヒドロゲナーゼ遺伝子をコードしているDN
Aの配列決定の結果により示されるように、解糖ファミ
リーに関連する酵素をコードしている遺伝子の他のタン
パク質に構造的に関係している。該タンパク質は、公知
のタンパク質のうちバシラス・サチリスのグルコース6
−リン酸デヒドロゲナーゼタンパク質に対して最大の相
同性を示す。図4[配列番号2]のグルコース6−リン
酸デヒドロゲナーゼ遺伝子は、バシラス・サチリスのグ
ルコース6−リン酸デヒドロゲナーゼ(G6PD_BA
CSU)と全長にわたってアミノ酸レベルで有意な相同
性および同一性を有する。
【0034】本発明は、図1〜3[配列番号1]におけ
るコード化配列に全長にわたって同一でもある。また、
本発明により、成熟ポリペプチドまたはそのフラグメン
トについてのコード化配列、他のコード化配列を有する
リーディングフレームにおける成熟ポリペプチドまたは
そのフラグメントについてのコード化配列、例えば、リ
ーダー配列または分泌配列、プレ−またはプロ−または
プレプロ−タンパク質配列をコードしているものなども
提供される。ポリヌクレオチドは、また、非コード化
5'および3'配列に限定されないが、転写された非翻訳
配列、終止シグナル、リボゾーム結合部位、mRNAを
安定化する配列、イントロン、ポリアデニル化シグナ
ル、およびさらなるアミノ酸をコードしているさらなる
コード化配列などの非コード化配列も含有する。例え
ば、融合ポリペプチドの精製を促進するマーカー配列を
コードすることができる。本発明のこの態様のある具体
例では、マーカー配列は、pQEベクター(キアジェ
ン,インコーポレイテッド(Qiagen, Inc.))におい
て提供されるようなヘキサ−ヒスチジンペプチド(Gent
z ら, Proc.Natl. Acad. Sci., USA 86: 821-824 (198
9))またはHA tag(Wilson ら, Cell 37: 767 (198
4))である。本発明のポリヌクレオチドとしては、限定
されないが、構造遺伝子および遺伝子発現を制御するそ
の天然関連配列からなるポリヌクレオチドが挙げられ
る。
【0035】本明細書で用いる場合、「ポリペプチドを
コードしているポリヌクレオチド」なる用語は、本発明
のポリペプチド、特に細菌の、特に図4[配列番号2]
に記載されているアミノ酸を有するストレプトコッカス
・ニューモニエのグルコース6−リン酸デヒドロゲナー
ゼ遺伝子のポリペプチドをコードしている配列を含むポ
リヌクレオチドを包含する。該用語は、コード化および
/または非コード化配列を含有していてもよいさらなる
領域と一緒に(例えば、組み込まれたファージもしくは
挿入配列により中断されているか、または修正してい
る)ポリペプチドをコードしている単一の連続領域また
は不連続領域を含むポリヌクレオチドをも包含する。
【0036】本発明は、さらに、図4[配列番号2]に
記載されている推定アミノ酸配列を有するポリペプチド
の変種をコードしている本明細書に記載されているポリ
ヌクレオチドの変種に関する。さらに、特に好ましい具
体例は、数個、多少、5〜10、1〜5、1〜3、2、
1または0個のアミノ酸残基が置換、欠失または付加を
組み合わせてなされている図4[配列番号2]のグルコ
ース6−リン酸デヒドロゲナーゼ遺伝子ポリペプチドの
アミノ酸配列を有するグルコース6−リン酸デヒドロゲ
ナーゼ遺伝子変種をコードしているポリヌクレオチドで
ある。これらのうち、グルコース6−リン酸デヒドロゲ
ナーゼ遺伝子の特性および活性を変更しないサイレント
置換、付加および欠失が特に好ましい。
【0037】本発明のさらに好ましい具体例は、図4
[配列番号2]に記載されているアミノ酸配列を有する
グルコース6−リン酸デヒドロゲナーゼ遺伝子ポリペプ
チドをコードしているポリヌクレオチドと全長にわたっ
て少なくとも70%同一のポリヌクレオチド;およびか
かるポリヌクレオチドと相補的なポリヌクレオチドであ
る。別法としては、寄託された菌株のストレプトコッカ
ス・ニューモニエDNAのグルコース6−リン酸デヒド
ロゲナーゼ遺伝子ポリペプチドをコードしているポリヌ
クレオチドと全長にわたって少なくとも80%同一であ
る領域からなるポリヌクレオチドおよびそれと相補的な
ポリヌクレオチドが最も好ましい。これに関して、同ポ
リヌクレオチドと全長にわたって少なくとも90%同一
であるポリヌクレオチドは、特に好ましく、これらの特
に好ましいポリヌクレオチドのうち、少なくとも95%
を有するものが特に好ましい。さらにまた、少なくとも
95%を有するもののうち少なくとも97%を有するも
のが非常に好ましく、これらのうち、少なくとも98%
を有するものおよび少なくとも99%を有するものが特
に非常に好ましく、少なくとも99%を有するものがさ
らに好ましい。
【0038】好ましい具体例は、図1〜3[配列番号
1]のDNAによりコードされた成熟ポリペプチドと同
一の生物学的機能または活性を実質的に保持するポリペ
プチドをコードしているポリヌクレオチドである。
【0039】本発明は、さらに、前記配列にハイブリダ
イズするポリヌクレオチドに関する。これに関して、本
発明は、特に、前記ポリヌクレオチドにストリンジェン
ト条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドに関す
る。本明細書で用いる場合、「ストリンジェント条件」
および「ストリンジェントハイブリダイゼーション条
件」なる用語は、ハイブリダイゼーションが配列間で少
なくとも95%、より好ましくは、少なくとも97%同
一性がある場合にのみ生じることを意味する。ストリン
ジェントハイブリダイゼーション条件の例は、50%ホ
ルムアミド、5xSSC(150mM NaCl、15mM
クエン酸三ナトリウム)、50mMリン酸ナトリウム(p
H7.6)、5xデンハート溶液、10%硫酸デキスト
ラン、および20μg/mlの変性され剪断されたサケ精
子DNAからなる溶液中、42℃で一夜インキュベート
し、次いで、約65℃で0.1x SSC中で該フィルタ
ーを洗浄することである。ハイブリダイゼーションおよ
び洗浄条件は、よく知られており、Sambrook ら, Molec
ular Cloning: A Laboratory Manual, 第2版, Cold Spr
ing Harbor, N. Y., (1989)、特にその第11章に例示さ
れている(この内容は、引用して本明細書の記載とす
る)。
【0040】本発明は、また、実質的に、配列番号1に
記載されているポリヌクレオチド配列の配列またはその
フラグメントを有するプローブを用いてストリンジェン
トハイブリダイゼーション条件下で配列番号1に記載さ
れているポリヌクレオチド配列について完全な遺伝子を
含有する適切なライブラリーをスクリーニングし、次い
で、DNA配列を単離することにより入手可能なポリヌ
クレオチド配列からなるポリヌクレオチドを提供するも
のでもある。かかるポリヌクレオチドを得るために有用
なフラグメントとして、例えば、本明細書に記載のプロ
ーブおよびプライマーが挙げられる。
【0041】本発明のポリヌクレオチドアッセイに関し
て本明細書にさらに記載するように、例えば、前記本発
明のポリヌクレオチドをRNA、cDNAおよびゲノム
DNAについてのハイブリダイゼーションプローブとし
て用いて、グルコース6−リン酸デヒドロゲナーゼ遺伝
子をコードしている全長cDNAおよびゲノムクローン
を単離し、グルコース6−リン酸デヒドロゲナーゼ遺伝
子と高い配列類似性を有する他の遺伝子のcDNAおよ
びゲノムクローンを単離してもよい。かかるプローブ
は、一般に、少なくとも15塩基からなるであろう。好
ましくは、かかるプローブは、少なくとも30塩基を有
するであろうし、少なくとも50塩基を有していてもよ
い。特に好ましいプローブは、少なくとも30塩基を有
するであろうし、50塩基以下を有するであろう。
【0042】例えば、グルコース6−リン酸デヒドロゲ
ナーゼ遺伝子のコード化領域を、公知のDNAを用いて
スクリーニングすることによって単離して、オリゴヌク
レオチドプローブを合成してもよい。次いで、本発明の
遺伝子のものと相補的な配列を有する標識オリゴヌクレ
オチドを用いて、cDNA、ゲノムDNAまたはmRN
Aのライブラリーをスクリーニングして、プローブがハ
イブリダイズするライブラリーのメンバーを決定する。
【0043】本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプ
チドは、とりわけ、本明細書においてポリヌクレオチド
アッセイに関してさらに記載するように、疾患、特にヒ
ト疾患の治療および該疾患についての診断薬の発見のた
めの研究試薬および物質として用いることもできる。
【0044】配列番号1および2の配列から誘導された
オリゴヌクレオチドである本発明のポリヌクレオチド
を、本明細書のプロセスにおいて、好ましくはPCRの
ために用いて、全体的または部分的に本明細書で同定さ
れたポリヌクレオチドが感染組織において転写されるか
否かを決定してもよい。かかる配列は、病原体が達した
感染の段階および感染のタイプの診断においても有用性
を有するであろう。
【0045】該ポリヌクレオチドは、また、成熟タンパ
ク質およびさらなるアミノもしくはカルボキシル末端ア
ミノ酸または成熟ポリペプチドに対する内部のアミノ酸
(例えば、成熟形態が1以上のポリペプチド鎖を有する
場合)であるポリペプチドをコードしている。かかる配
列は、前駆体から成熟形態へのタンパク質のプロセシン
グにおける役割を果たし、タンパク質を輸送させ、タン
パク質半減期を長くするかもしくは短くするか、また
は、とりわけ、アッセイまたは生産のためのタンパク質
の操作を促進する。一般にin vivoの場合、さらなるア
ミノ酸は、細胞酵素により成熟タンパク質から処理され
る。
【0046】1以上のプロ配列に融合したポリペプチド
の成熟形態を有する前駆タンパク質は、ポリペプチドの
不活性形態である。プロ配列が除去されると、かかる不
活性前駆体は、一般に、活性化される。プロ配列のいく
つかまたは全ては、活性化前に除去される。一般に、か
かる前駆体は、プロタンパク質と呼ばれている。
【0047】要するに、本発明のポリヌクレオチドは、
成熟タンパク質、成熟タンパク質およびリーダー配列
(プレタンパク質と称されている)、プレタンパク質の
リーダー配列ではない1以上のプロ配列を有する成熟タ
ンパク質の前駆体、または一般にポリペプチドの活性お
よび成熟形態を生産するプロセシング工程の間に除去さ
れるリーダー配列および1以上のプロ配列を有するプロ
タンパク質に対する前駆体であるプレプロタンパク質を
コードしている。
【0048】ベクター、宿主細胞、発現 本発明は、また、本発明のポリヌクレオチドからなるベ
クター、本発明のベクターを用いて遺伝子工学処理され
る宿主細胞、および組換え技術による本発明のポリペプ
チドの生産にも関する。無細胞翻訳系を用いて、本発明
のDNA構築物から誘導されたRNAを用いてかかるタ
ンパク質を生産することもできる。
【0049】組換え生産については、宿主細胞を遺伝子
工学処理して、発現系もしくはその一部または本発明の
ポリヌクレオチドを取り込むことができる。ポリヌクレ
オチドの宿主細胞への導入は、リン酸カルシウムトラン
スフェクション、DEAE−デキストラン媒介トランス
フェクション、トランスベクション、マイクロインジェ
クション、陽イオン脂質媒介トランスフェクション、電
気穿孔法、形質導入、スクレープローディング(scrape
loading)、弾道導入(ballistic introduction)およ
びインフェクションのような、Davis ら, BASIC METHOD
S IN MOLECULARBIOLOGY, (1986) および Sambrook ら,
MOLECULAR CLONING: A LABORATORY MANUAL, 第2版, Col
d Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harb
or, N.Y. (1989) などの多くの標準的な研究マニュアル
に開示されている方法によって行うことができる。
【0050】適切な宿主の代表例としては、ストリプト
コッカス、スタフィロコッカス、イー・コリ、ストレプ
トマイセスおよびバシラス・サチリス細胞などの細菌細
胞;酵母細胞およびアスペルギルス(Aspergillus)細
胞などの真菌類細胞;ドロソフィラ(Drosophila)S
2およびスポドプテラ(Spodoptera)Sf9細胞などの
昆虫細胞;CHO、COS、HeLa、C127、3T
3、BHK、293およびボーエス(Bowes)黒色腫細
胞などの動物細胞;ならびに植物細胞が挙げられる。
【0051】非常に様々な発現系を用いて、本発明のポ
リペプチドを生産することができる。かかるベクターと
しては、とりわけ、染色体ベクター、エピソームベクタ
ーおよびウイルス誘導ベクター、例えば、細菌プラスミ
ドから、バクテリオファージから、トランスポゾンか
ら、酵母エピソームから、挿入要素から、酵母染色体要
素から、ウイルス(例えば、バキュロウイルス、パポバ
ウイルス、例えば、SV40、ワクシニアウイルス、ア
デノウイルス、鶏痘ウイルス、仮性狂犬病ウイルスおよ
びレトロウイルス)から誘導されたベクター、その組み
合わせから誘導されたベクター、例えば、プラスミドと
バクテリオファージ遺伝要素から誘導されたもの、例え
ば、コスミドおよびファージミドが挙げられる。発現系
構築物は、発現を調節し発生させる制御領域を含有して
よい。一般に、宿主においてポリヌクレオチドを維持、
増殖または発現するのに、および/またはポリペプチド
を発現するのに適しているいずれの系またはベクター
も、これに関しては発現のために用いられる。適切なD
NA配列は、例えば Sambrookら, MOLECULAR CLONING,A
LABORATORY MANUAL, (上掲) に開示されている方法な
どの種々のよく知られており慣用的な技術のいずれによ
っても発現系に挿入される。
【0052】翻訳されたタンパク質の、小胞体の内腔へ
の、細胞周辺腔への、または細胞外環境への分泌のため
には、適切な分泌シグナルは、発現ポリペプチドへ取り
込まれる。これらのシグナルは、ポリペプチドに対して
内生的であるか、または、それらは、異種シグナルであ
る。本発明のポリペプチドは、硫酸アンモニウムまたは
エタノール沈降法、酸抽出、陰イオンもしくは陽イオン
交換クロマトグラフィー、ホスホセルロースクロマトグ
ラフィー、疎水性相互作用クロマトグラフィー、アフィ
ニティークロマトグラフィー、ヒドロキシアパタイトク
ロマトグラフィー、およびレクチンクロマトグラフィー
を含むよく知られている方法によって組換え細胞培養物
から回収および精製することができる。精製のために高
速液体クロマトグラフィーを用いるのが最も好ましい。
ポリペプチドが単離および/または精製の間に変性され
る場合、タンパク質を再生するためのよく知られている
方法を用いて活性コンホメーションを再度発生させる。
【0053】診断アッセイ 本発明は、また、診断薬用の本発明のグルコース6−リ
ン酸デヒドロゲナーゼ遺伝子ポリヌクレオチドの使用に
も関する。真核生物、特に哺乳動物、特にヒトにおける
グルコース6−リン酸デヒドロゲナーゼ遺伝子の検出
は、疾患の診断のための診断方法を提供するであろう。
グルコース6−リン酸デヒドロゲナーゼ遺伝子からなる
生体に感染した真核生物(本明細書では「個体」とも称
する)、特に哺乳動物、特にヒトは、種々の技術によっ
てDNAレベルで検出される。診断用核酸は、骨、血
液、筋肉、軟骨および皮膚などの感染した個体の細胞お
よび組織から得られる。ゲノムDNAは、検出のために
直接用いられるか、または、分析前にPCRまたは他の
増幅技術を用いることにより酵素的に増幅される。RN
AまたはcDNAもまた同様の方法で用いられる。増幅
を用いて、真核生物、特に哺乳動物、特にヒトに存在す
る原核生物の菌株の特徴付けは、原核遺伝子の遺伝子型
の分析により行われる。検出および挿入は、参照配列の
遺伝子型と比較して増幅産生物のサイズの変化により検
出することができる。点突然変異は、増幅DNAを標識
グルコース6−リン酸デヒドロゲナーゼ遺伝子ポリヌク
レオチド配列へハイブリダイズすることにより同定する
ことができる。完全に適合した配列は、RNase消化
によるかまたは融点の差異により、ミスマッチ二本鎖と
は区別することができる。DNA配列差異は、また、変
性剤を用いるか用いずに、ゲルにおけるDNAフラグメ
ントの電気泳動移動度の変化によるかまたは直接DNA
配列決定によっても検出される。Myersら, Science, 23
0: 1242 (1985)を参照。特定位置での配列変化は、ま
た、RNaseおよびS1保護または化学的開裂法など
のヌクレアーゼ保護アッセイによっても示される。例え
ば、Cottonら, Proc. Natl. Acad. Sci., USA, 85: 439
7-4401 (1985) を参照。
【0054】本発明の遺伝子における突然変異または多
形性を担持する細胞は、種々の方法により、DNAレベ
ルで検出して、例えば、血清型を決定させてもよい。例
えば、RT−PCRを用いて、突然変異を検出すること
ができる。例えば、ジーンスキャン(GeneScan)など
の自動化検出システムと組み合わせてRT−PCRを用
いるのが特に好ましい。RNAまたはcDNAはまた、
同目的、PCRまたはRT−PCRのために用いてもよ
い。代表的なプライマーの例を下記表1に示す。
【0055】
【表1】
【0056】これらのプライマーは、個体から誘導され
た試料から単離されたグルコース6−リン酸デヒドロゲ
ナーゼ遺伝子DNAを増幅することめにも用いられる。
さらに、本発明は、5'および/または3'末端から取り
出された1、2、3または4ヌクレオチドを有するこれ
らのプライマーを提供するものである。該プライマーを
用いて、感染個体から単離された遺伝子を増幅させ、そ
の結果、該遺伝子をDNA配列の解明のために種々の技
術に付す。この方法では、DNA配列における突然変異
を検出し、これを用いて、感染を診断し、血清型を決定
し、および/または感染因子を分類する。
【0057】本発明は、さらに、個体から誘導した試料
から図1〜3[配列番号1]の配列を有するポリヌクレ
オチドの発現の増加したレベルを決定することからな
る、疾患、好ましくは、細菌感染症、より好ましくは、
ストレプトコッカス・ニューモニエによる感染症、最も
好ましくは、中耳炎、結膜炎、肺炎、菌血症、髄膜炎、
副鼻腔炎、胸膜蓄膿症および心内膜症、最も好ましく
は、脳脊髄液の感染などの髄膜炎の診断方法を提供する
ものである。例えば、増幅、PCR、RT−PCR、R
Nase保護、ノーザンブロット法および他のハイブリ
ダイゼーション法などのポリヌクレオチドの定量化につ
いて当該技術分野でよく知られている方法のいずれかを
用いて、グルコース6−リン酸デヒドロゲナーゼ遺伝子
ポリヌクレオチドの増加または減少した発現を測定する
ことができる。
【0058】さらに、正常な対照組織試料と比較したグ
ルコース6−リン酸デヒドロゲナーゼ遺伝子の過剰発現
を検出するための本発明の診断アッセイを用いて、例え
ば、感染の存在を検出する。宿主から誘導された試料に
おけるグルコース6−リン酸デヒドロゲナーゼ遺伝子ま
たはタンパク質のレベルを決定するために用いることが
できるアッセイ技術は、当業者によく知られている。か
かるアッセイ方法としては、放射性免疫検定法、競合−
結合測定法、ウェスタンブロット分析法およびELIS
Aアッセイが挙げられる。
【0059】抗体 本発明のポリペプチドもしくはその変種、またはそれら
を発現する細胞を免疫原として用いて、かかるポリペプ
チドに対して免疫特異的な抗体を生産することができ
る。本明細書で用いる場合、「抗体」としては、モノク
ローナルおよびポリクローナル抗体、キメラ抗体、一本
鎖抗体、サル化抗体およびヒト化抗体、ならびに、Fab
免疫グロブリン発現ライブラリーの生産物を含むFabフ
ラグメントが挙げられる。
【0060】本発明のポリペプチドに対して生じた抗体
は、慣用的なプロトコールを用いて、ポリペプチドまた
はエピトープ担持フラグメント、アナログまたは細胞
を、動物、好ましくは非ヒトに投与することにより得る
ことができる。モノクローナル抗体の調製については、
連続セルライン培養により生産された抗体を提供する当
該技術分野で知られている技術を用いることができる。
例えば、Kohler, G. andMilstein, C., Nature 256: 49
5-497 (1975); Kozborら, Immunology Today 4:72 (198
3); Coleら, 第77-96頁 in MONOCLONAL ANTIBODIES AND
CANCER THERAPY, Alan R. Liss, Inc. (1985) におけ
る方法などの種々の方法が挙げられる。
【0061】一本鎖抗体の生産方法(U.S.特許第4,946,
778号)を適用して、本発明のポリペプチドに対する一
本鎖抗体を生産することができる。また、トランスジェ
ニックマウス、または、他の哺乳動物などの他の生体を
用いて、ヒト化抗体を発現してもよい。
【0062】別法としては、ファージ表示法を用いて、
抗Fbpをプロセシングするためにスクリーニングされた
ヒト由来のリンパ球のPCR増幅v−遺伝子のレパート
リーからかまたはナイーブライブラリーからのポリペプ
チドに対する結合活性を有する抗体遺伝子を選択しても
よい(McCafferty, J. ら, (1990), Nature 348, 552-5
54; Marks, J. ら, (1992) Biotechnology 10, 779-78
3)。これらの抗体のアフィニティーもまた、チェーン
シャッフリング(chain shuffling)により改良するこ
とができる(Clackson, T. ら, (1991) Nature 352, 62
4-628)。
【0063】2つの抗原結合ドメインが存在する場合、
各ドメインは、異なるエピトープに対して指向される
− 「二重特異性」抗体と称される。上記抗体を用い
て、ポリペプチドを発現するクローンを単離または同定
して、アフィニティークロマトグラフィーによりポリペ
プチドを精製してもよい。したがって、とりわけ、グル
コース6−リン酸デヒドロゲナーゼ遺伝子に対する抗体
を用いて、感染症、特に、細菌感染症、特に、中耳炎、
結膜炎、肺炎、菌血症、髄膜炎、副鼻腔炎、胸膜蓄膿症
および心内膜症、最も好ましくは、脳脊髄液の感染など
の髄膜炎を治療する。
【0064】ポリペプチド変種としては、本発明の特定
の態様を形成する抗原的、エピトープ的または免疫学的
に等価な変種が挙げられる。本明細書で用いる場合、
「抗原的に等価な誘導体」なる用語は、本発明のタンパ
ク質またはポリペプチドに対して生じた場合に病原体と
哺乳動物宿主との間の直接物理的相互作用を妨げるある
種の抗体により特異的に認識されるポリペプチドまたは
その等価物を包含する。本明細書で用いる場合、「免疫
学的に等価な誘導体」なる用語は、脊椎動物において抗
体を生じるのに適切な形態で用いた場合に抗体が病原体
と哺乳動物宿主との間の直接物理的相互作用を妨げるよ
うに作用するペプチドまたはその等価物を包含する。
【0065】抗原的または免疫学的に等価な誘導体また
はその融合タンパク質などのポリペプチドを抗原として
用いて、マウスまたはラットもしくはニワトリなどの他
の動物を免疫する。融合タンパク質は、ポリペプチドに
対する安定性を提供する。抗原は、例えばコンジュゲー
ションにより、免疫原性担体タンパク質、例えば、ウシ
血清アルブミン(BSA)またはキーホールリンペット
ヘモシアニン(KLH)と関連する。別法としては、タ
ンパク質もしくはポリペプチド、またはその抗原的もし
くは免疫学的に等価なポリペプチドの多重コピーからな
る多重抗原性ペプチドは、免疫原性を改良するのに充分
に抗原的であり、その結果、担体の使用を不必要にす
る。
【0066】好ましくは、抗体またはその変種を修飾し
て、個体においてそれをあまり免疫原性にしない。例え
ば、個体がヒトである場合、抗体は、「ヒト化」(ここ
で、例えば、Jones, P. ら, (1986), Nature 321, 522-
525 または Tempestら, (1991) Biotechnology 9, 266-
273 に開示されているように、ハイブリドーマ誘導抗体
の相補性決定領域をヒトモノクローナル抗体に移植し
た)されるのが最も好ましい。
【0067】遺伝的免疫化における本発明のポリヌクレ
オチドの使用は、好ましくは、プラスミドDNAの筋肉
への直接注射(Wolffら, Hum Mol Genet 1992, 1:363,
Manthorpeら, Hum. Gene Ther. 1963:4, 419)、特異的
なタンパク質担体と複合体を形成したDNAのデリバリ
ー(Wu ら, J Biol Chem 1989:264, 16985)、DNAの
リン酸カルシウムとの共沈(Benvenisty & Reshe, PNA
S, 1986:83, 9551)、種々の形態のリポソームにおける
DNAの被包化(Kaneda ら, Science 1989:243, 37
5)、粒子衝撃(Tang ら, Nature 1992, 356:152, Eise
nbraunら, DNA Cell Biol 1993, 12:791)およびクロー
ン化レトロウイルスベクターを用いる in vivo 感染(S
eeger ら, PNAS 1984:81, 5849)などの適切なデリバリ
ー法を用いるであろう。
【0068】また、本発明のポリペプチドを用いて、例
えば細胞、無細胞調製物、化学的ライブラリーおよび天
然生産物混合物において、小さな分子基質およびリガン
ドの結合を評価してもよい。これらの基質およびリガン
ドは、天然基質およびリガンドであるか、または、構造
的または機能的擬態であってもよい。例えば、Coligan
ら, Current Protocols in Immunology 1(2): 第5章 (1
991) を参照。
【0069】拮抗薬および作用薬 − アッセイおよび分
子 本発明は、グルコース6−リン酸デヒドロゲナーゼ遺伝
子ポリペプチドまたはポリヌクレオチドの作用を増強す
る化合物(作用薬)または遮断する化合物(拮抗薬)を
同定するための化合物のスクリーニング方法を提供する
ものでもある。
【0070】例えば、作用薬または拮抗薬についてスク
リーンするために、合成反応混合物、例えば膜、細胞エ
ンベロープもしくは細胞壁などの細胞コンパートメン
ト、またはグルコース6−リン酸デヒドロゲナーゼ遺伝
子ポリペプチドおよびかかるポリペプチドの標識基質も
しくはリガンドからなるその調製物を、グルコース6−
リン酸デヒドロゲナーゼ遺伝子作用薬または拮抗薬であ
る候補分子の不在下または存在下でインキュベートす
る。候補分子のグルコース6−リン酸デヒドロゲナーゼ
遺伝子ポリペプチドをアゴナイズするかまたは拮抗する
能力は、標識リガンドの減少した結合、またはかかる基
質からの生成物の減少した生産において反映される。無
償的に、すなわち、グルコース6−リン酸デヒドロゲナ
ーゼ遺伝子ポリペプチド遺伝子の効果を誘発せずに、結
合する分子は、良好な拮抗薬であるらしい。よく結合
し、基質からの生成物生産の割合を増加させる分子は、
作用薬である。基質からの生成物の生産の割合またはレ
ベルの検出は、リポーター系を用いることにより増強さ
れる。これに関して有用であるリポーター系としては、
限定されないが、とりわけ、生成物に転換された比色標
識基質、グルコース6−リン酸デヒドロゲナーゼ遺伝子
の変化に応答するリポーター遺伝子、および当該技術分
野で知られている結合アッセイが挙げられる。
【0071】グルコース6−リン酸デヒドロゲナーゼ遺
伝子拮抗薬についてのアッセイの別の例は、競合阻害ア
ッセイに適している条件下で、グルコース6−リン酸デ
ヒドロゲナーゼ遺伝子および有効な拮抗薬をグルコース
6−リン酸デヒドロゲナーゼ遺伝子結合分子、組換えグ
ルコース6−リン酸デヒドロゲナーゼ遺伝子結合分子、
天然基質もしくはリガンド、または基質もしくはリガン
ド擬態と組み合わせる競合アッセイである。グルコース
6−リン酸デヒドロゲナーゼ遺伝子を、放射能または比
色化合物などにより標識して、結合分子に結合したかま
たは生成物に転換されたグルコース6−リン酸デヒドロ
ゲナーゼ遺伝子分子の数を正確に決定して、有効な拮抗
薬の効率を評価することができる。
【0072】有効な拮抗薬としては、本発明のポリペプ
チドに結合し、これにより、その活性を阻害または消失
させる、小さな有機分子、ペプチド、ポリペプチドおよ
び抗体が挙げられる。有効な拮抗薬は、また、グルコー
ス6−リン酸デヒドロゲナーゼ遺伝子誘発活性を誘発せ
ずに結合分子上の同部位を結合し、これにより、結合か
らグルコース6−リン酸デヒドロゲナーゼ遺伝子を排除
することにより、グルコース6−リン酸デヒドロゲナー
ゼ遺伝子の作用を防止する密接に関連しているタンパク
質または抗体などの小さな有機分子、ペプチド、ポリペ
プチドであってもよい。
【0073】有効な拮抗薬としては、該ポリペプチドの
結合部位に結合し該結合部位を占領し、これにより、細
胞結合分子への結合を防止し、この結果、正常な生物学
的活性を防止する、小さな分子が挙げられる。小さな分
子の例としては、限定されないが、小さな有機分子、ペ
プチドまたはペプチド様分子が挙げられる。他の有効な
拮抗薬としては、アンチセンス分子が挙げられる(これ
らの分子の説明のために、Okano, J. Neurochem. 56: 5
60 (1991); OLIGODEOXYNUCLEOTIDES AS ANTISENSE INHI
BITORS OF GENE EXPRESSION, CRC Press, Boca Raton,
FL (1988) を参照)。好ましい有効な拮抗薬としては、
グルコース6−リン酸デヒドロゲナーゼ遺伝子に関連す
る化合物およびグルコース6−リン酸デヒドロゲナーゼ
遺伝子の変種が挙げられる。
【0074】特定の態様において、本発明は、また、感
染の続発症の原因である病原体と哺乳動物宿主との間の
初期物理的相互作用を妨害するための本発明のポリペプ
チド、ポリヌクレオチドまたは阻害薬の使用を提供する
ものでもある。特に、本発明の分子は、i)細菌、特に
グラム陽性細菌の、内在装置上での哺乳動物細胞外マト
リックスタンパク質への、または創傷における細胞外マ
トリックスタンパク質への付着の防止において用いら
れ、ii)例えば、哺乳動物チロシンキナーゼのリン酸
化を開始することなどによりグルコース6−リン酸デヒ
ドロゲナーゼタンパク質媒介哺乳動物細胞侵入を遮断し
(Rosenshine ら, Infect. Immun. 60:2211 (1992));
iii)哺乳動物細胞外マトリックスタンパク質と組織
損傷を媒介する細菌性グルコース6−リン酸デヒドロゲ
ナーゼタンパク質との間の細菌付着を遮断し;iv)内
在装置の移植または他の外科的手術以外により開始され
る感染における病原の正常な進行を遮断する。
【0075】本明細書で提供されたDNA配列の各々
は、抗菌化合物の発見および開発に用いられる。発現後
のコード化タンパク質は、抗菌薬のスクリーニングのた
めの標的として用いることができる。さらに、コード化
タンパク質のアミノ末端領域をコードしているDNA配
列、シャイン−ダルガーノ配列または各mRNAの他の
翻訳促進配列を用いて、アントセンス配列を構築して、
関心のあるコード化配列の発現を制御することができ
る。該拮抗薬および作用薬を用いて、例えば、中耳炎、
結膜炎、肺炎、菌血症、髄膜炎、副鼻腔炎、胸膜蓄膿症
および心内膜症、最も好ましくは、脳脊髄液の感染など
の髄膜炎を阻害する。
【0076】ワクチン 本発明の別の態様は、個体に、抗体を生じさせるのに適
しているグルコース6−リン酸デヒドロゲナーゼ遺伝子
またはそのフラグメントもしくは変種を接種して、個体
を、感染、特に細菌感染、特にストレプトコッカス・ニ
ューモニエ感染から予防することからなる、個体、特
に、哺乳動物における免疫学的反応誘発方法に関する。
また、本発明のさらに別の態様は、遺伝子治療を介し
て、グルコース6−リン酸デヒドロゲナーゼ遺伝子をコ
ードしている遺伝子またはそのフラグメントもしくは変
種をデリバリーして、in vivo でグルコース6−リン酸
デヒドロゲナーゼ遺伝子またはそのフラグメントもしく
は変種を発現させ、免疫学的反応を誘発して、抗体を生
じて、疾患から個体を保護することからなる、個体にお
ける免疫反応誘発方法に関する。
【0077】本発明のさらなる態様は、免疫学的反応を
誘発可能であるかまたは誘発させている宿主中に導入す
る場合にかかる宿主においてグルコース6−リン酸デヒ
ドロゲナーゼ遺伝子またはそれからコードされたタンパ
ク質に対する免疫学的反応を誘発する免疫学的組成物で
あって、該グルコース6−リン酸デヒドロゲナーゼまた
はそれからコードされたタンパク質の抗原をコードし発
現するDNAからなる組換えグルコース6−リン酸デヒ
ドロゲナーゼ遺伝子またはそれからコードされたタンパ
ク質からなる免疫学的組成物に関する。
【0078】グルコース6−リン酸デヒドロゲナーゼ遺
伝子またはそのフラグメントは、自分自身では抗体を生
産しないコタンパク質と融合されるが、第1タンパク質
を安定化する能力および免疫原性特性および保護特性を
有するであろう融合タンパク質を生産する能力を有して
いる。したがって、好ましくは、融合された組換えタン
パク質は、グルタチオン−S−トランスフェラーゼ(G
ST)またはベータ−ガラクトシダーゼ(各々、タンパ
ク質を溶解させ、その生産および精製を促進する大きな
コタンパク質)などの抗原性コタンパク質からなる。さ
らにまた、該コタンパク質は、免疫系の一般化された刺
激を与えるという点でアジュバントとして作用する。該
コタンパク質は、第1タンパク質のアミノ末端またはカ
ルボキシ末端のいずれかに結合される。
【0079】本発明は、本発明のポリペプチドまたはポ
リヌクレオチドおよび Sato, Y. ら, Science 273: 352
(1996) に開示されているもののような免疫刺激性DN
A配列からなる組成物、特にワクチン組成物、および方
法を提供するものでもある。
【0080】また、本発明は、ストレプトコッカス・ニ
ューモニエによる感染の動物モデルにおけるかかる遺伝
的免疫化実験において用いられるDNA構築物において
細菌細胞表面タンパク質の非可変領域をコードすること
を示した前記ポリヌクレオチドまたはその特定のフラグ
メントの使用方法を提供するものでもあり、特に予防的
または治療的免疫反応を誘発することができるタンパク
質エピトープを同定するのに有用である。このアプロー
チは、哺乳動物、特にヒトにおける、細菌感染、特に、
ストレプトコッカス・ニューモニエ感染の予防薬または
治療的処置の開発のために、感染を成功裏に阻止または
除去する動物の必要な器官からの特に価値あるモノクロ
ーナル抗体の次なる調製を可能にすると思われる。
【0081】該ポリペプチドを宿主のワクチン注射のた
めに抗原として用いて、例えば損傷組織への細菌の付着
を遮断することなどにより細菌の侵入に対して保護する
特異的抗体を生産してもよい。組織損傷の例としては、
例えば、機械的、化学的もしくは熱的損傷または内在装
置の移植によって生じた皮膚または結合組織における創
傷、または、口、乳腺、尿道または膣などの粘膜におけ
る創傷が挙げられる。
【0082】本発明は、また、適切な担体と一緒に該免
疫学的組換えタンパク質を含有してなるワクチン製剤を
含む。該タンパク質は、胃で分解されるので、皮下、筋
肉内、静脈内または皮内投与を含む非経口投与されるの
が好ましい。非経口投与に適している製剤としては、抗
酸化剤、緩衝液、静菌薬、および、製剤を、個体の体
液、好ましくは血液で等張性にする溶質を含有する水性
および非水性無菌注射溶液;ならびに懸濁化剤または増
粘剤を含む水性および非水性無菌懸濁液剤が挙げられ
る。製剤は、単位投与または多投与容器、例えば、密閉
アンプルおよびバイアル中に提供され、使用直前の無菌
液体担体の添加のみを必要とする凍結乾燥状態で貯蔵し
てもよい。ワクチン製剤は、また、水中油系および当該
技術分野で知られている他の系などの製剤の免疫原性を
増強するためのアジュバンド系を含んでもよい。投与量
は、ワクチンの比活性に依存するであろうし、慣用的な
実験により容易に決定することができる。
【0083】本発明は、ある種のグルコース6−リン酸
デヒドロゲナーゼ遺伝子に言及して記載したが、これ
は、天然タンパク質、および組換えタンパク質の免疫原
性特性に実質的に影響を及ぼさない付加、欠失または置
換を有する類似のタンパク質のフラグメントを網羅する
ものであると解されるべきである。
【0084】組成物、キットおよび投与 本発明は、また、前記ポリヌクレオチドもしくはポリペ
プチドまたは作用薬もしくは拮抗薬を含有してなる組成
物にも関する。本発明のポリペプチドは、対象物への投
与に適している医薬担体などの、細胞、組織または生体
と一緒に用いるための非無菌または無菌担体と組み合わ
せて用いられる。かかる組成物は、例えば、メディア添
加剤または本発明のポリペプチドの治療有効量および医
薬的に許容される担体または賦形剤を含有してなる。か
かる担体としては、限定されないが、生理食塩水、緩衝
生理食塩水、デキストロース、水、グリセロール、エタ
ノールおよびその組み合わせが挙げられる。製剤は、投
与の形態に適しているべきである。本発明は、さらに、
本発明の前記組成物の成分の1種類以上を充填した1個
以上の容器からなる診断ならびに医薬パックおよびキッ
トに関する。
【0085】本発明のポリペプチドおよび他の化合物
は、単独で、または、治療化合物などの他の化合物と一
緒に用いられる。
【0086】医薬組成物は、とりわけ、局所経路、経口
経路、肛門経路、膣経路、静脈内経路、腹腔内経路、筋
肉内経路、皮下経路、鼻腔内経路または経皮経路による
投与を含むいずれの有効な慣用的手段によっても投与さ
れる。
【0087】治療において、または予防薬として、活性
薬剤は、注射可能な組成物として、例えば無菌水性分散
液、好ましくは等張液として、個体に投与される。
【0088】別法としては、組成物は、例えば軟膏剤、
クリーム剤、ローション剤、眼科軟膏剤、滴眼剤、滴耳
剤、うがい薬、含浸包帯剤および縫合糸ならびにエアロ
ゾル剤の形態で局所投与のために製剤化され、例えば、
軟膏剤およびクリーム剤において、保存剤、薬物浸透を
助ける溶媒および皮膚軟化薬を含む適切な慣用添加剤を
含有してよい。かかる局所製剤は、また、例えば、クリ
ーム基剤または軟膏基剤などの適合可能な慣用担体、お
よびローション剤のためのエタノールまたはオレイルア
ルコールを含有してもよい。かかる担体は、製剤の約1
重量%〜約98重量%を構成する;より一般的には、そ
れらは、製剤の約80重量%までを構成するであろう。
【0089】哺乳動物、特にヒトへの投与については、
活性薬剤の日用量は、0.01mg/kg〜10mg/kg、典
型的には、約1mg/kgであろう。如何なる場合にも医師
は、個体に最も適している現実の投与量を決定するであ
ろうし、個々の個体の年齢、体重および反応により変化
するであろう。上記用量は、平均的なケースの例であ
る。もちろん、高いまたは低い用量範囲が与えられるの
が当然である個々の場合もあり得、これは、本発明の範
囲内である。
【0090】内在装置としては、外科手術的移植、人工
器官装置およびカテーテル、すなわち、個体の身体に導
入され、長期間正しい位置にある装置が挙げられる。か
かる装置としては、例えば、人工関節、心臓弁、ペース
メーカー、血管移植片、血管カテーテル、脳脊髄液シャ
ント、尿道カテーテル、連続外来腹膜透析(CAPD)
カテーテルなどが挙げられる。
【0091】本発明の組成物は、注射によって投与し
て、内在装置の挿入の直前に関連細菌に対する全身効果
を達成する。治療は、手術後、該装置の体内内在時間の
間じゅう継続される。さらに、当該組成物は、また、外
科的手術のために広げられた手術カバーに用いて、細菌
傷感染、特にストレプトコッカス・ニューモニエ傷感染
を予防することもできる。
【0092】多くの整形外科医は、人工関節を持つヒト
は、菌血症を生じるかもしれない歯科治療の前に抗生物
的予防について考慮されるべきであると考えている。後
発性の深刻な感染は、しばしば人工関節を損失させる重
篤な合併症であり、有意な罹患率および死亡率を伴う。
したがって、この場合、予防的抗生物質の代替品として
該活性薬剤の使用を拡大することが可能である。
【0093】前記治療に加えて、本発明組成物は、一般
に、創傷組織において暴露されたマトリックスタンパク
質への細菌の付着を予防するために創傷治療剤として、
および、抗生物的予防の代替としてまたは抗生物的予防
と組み合わせて歯科治療における予防的使用のために用
いてもよい。
【0094】別法としては、本発明組成物は、内在装置
を挿入直前に浸漬するために用いられる。該活性薬剤
は、好ましくは、創傷または内在装置の浸漬のために、
1μg/ml〜10mg/mlの濃度で存在するであろう。
【0095】ワクチン組成物は、好都合には、注射可能
な形態である。慣用的なアジュバントを用いて、免疫反
応を増強してもよい。ワクチン接種のための適切な単位
用量は、抗原0.5−5μg/kgであり、かかる用量は、
1−3週間おきに1−3回投与されるのが好ましい。本
発明化合物については、所定の用量範囲では、適切な個
体へのそれらの投与を妨げる不利な毒物学的効果は観察
されないであろう。
【0096】前記抗体は、また、グルコース6−リン酸
デヒドロゲナーゼ遺伝子および/またはタンパク質を含
有する細菌の存在を検出するために診断薬として用いて
もよい。
【0097】
【実施例】以下の実施例は、詳細に特記しない限り、当
業者によく知られておりかつ慣用的である標準的な技術
を用いて行われる。該実施例は、説明であり、本発明を
限定するものではない。
【0098】実施例1 ライブラリーの生産 イー・コリにおけるストレプトコッカス・ニューモニエ
の染色体DNAのクローンのライブラリーから配列番号
1に示すDNA配列を有するポリヌクレオチドを得た。
場合によっては、重複するスタフィロコッカス・ニュー
モニエDNAを含有する2つ以上のクローンからの配列
決定データを用いて、配列番号1における隣接するDN
A配列を構築した。ライブラリーは、例えば、以下の方
法1および方法2などの慣用的な方法により調製する。
標準的な方法に従って、ストレプトコッカス・ニューモ
ニエ 0100993から全細胞DNAを単離し、2つ
の方法のいずかれによりサイズ分画化する。
【0099】方法1 針を通過させることにより、全細胞DNAを機械的に剪
断して、標準的な方法に従って、サイズ分画化する。エ
キソヌクレアーゼおよびDNAポリメラーゼでの処理に
より、11kbpまでの大きさのDNAフラグメントを平
滑末端にし、EcoRIリンカーを添加する。該フラグメ
ントを、EcoRIで切断したベクターラムダZapIIに
ライゲートし、該ライブラリーを標準的な方法によりパ
ッケージングし、このパッケージングしたライブラリー
にイー・コリを感染させる。該ライブラリーは、標準的
な方法により増幅される。
【0100】方法2 ライブラリーベクター(例えば、RsaI、PalI、Alu
I、Bshl235I)へのクローニングのための一連の
フラグメントを生じさせるのに適切な制限酵素の一また
はその組み合わせで全細胞DNAを部分加水分解し、標
準的な方法に従って、かかるフラグメントをサイズ分画
化する。EcoRIリンカーを該DNAにライゲートし、
次いで、該フラグメントを、EcoRIで切断したベクタ
ーラムダZapIIにライゲートし、該ライブラリーを標
準的な方法によりパッケージングし、該パッケージング
したライブラリーにイー・コリを感染させる。該ライブ
ラリーは、標準的な方法により増幅される。
【0101】実施例2 ストレプトコッカス・ニューモニエ由来遺伝子の感染の
間の発現の判定 マウスにおけるストレプトコッカス・ニューモニエ 0
100993の4日目鼠径部感染由来の壊死性脂肪組織
を効率的に分断し、カオトロピック剤およびRNAas
e阻害剤の存在下で処理して、動物および細菌RNAの
混合物を得る。分断のための最適な条件ならびに安定な
調製物および高収量の細菌RNAを得るための処理に続
いて、ノーザンブロットについてストレプトコッカス・
ニューモニエ 16S RNAに対して特異的な放射性標
識オリゴヌクレオチドへのハイブリダイゼーションを用
いる。得られたRNAの、無RNAase、無DNAa
se、無DNAおよびタンパク質調製物は、ストレプト
コッカス・ニューモニエ0100993の各遺伝子の配
列から設計された固有のプライマー対を用いる逆転写P
CR(RT−PCR)のために適している。
【0102】a)感染のマウス動物モデルから、ストレ
プトコッカス・ニューモニエ 0100993に感染し
た組織の単離 寒天培養プレートからのストレプトコッカス・ニューモ
ニエ 0100993の単離した個々のコロニーに無菌
栄養ブロス(No.2オキソイド)10mlを接種する。
該培養物を、37℃で16−20時間、有気的にインキ
ュベートする(静置培養)。4週齢のマウス(雌、18
g−22g、MF1株)を各々、このストレプトコッカス
・ニューモニエ 0100993のブロス培養物(ブロ
スにおいて約108cfu/mlに希釈した)0.5mlの前右
下四分円(鼠径部)への皮下注射により感染せる。マウ
スは、感染後の最初の24時間の間定期的に、次いで、
実験が終わるまで毎日モニターすべきである。全身感染
の徴候、すなわち、傾眠、しわの寄った外観、グループ
からの孤立を持つ動物は、厳密にモニターし、徴候が瀕
死状態に進行すると、該動物は、すぐに選りのけられる
べきである。
【0103】病巣発生の可視外部徴候は、感染の24−
48時間後に見られるであろう。該動物の腹部の検査
は、皮膚の下に生じた膿瘍の輪郭を示すであろう。限局
性病変は、右下四分円に残ったままであるが、場合によ
っては、左下四分円に広がり、上には胸郭に広がる。該
膿瘍は、覆っている皮膚層を介して破裂する場合もあ
る。このような場合、罹患動物は、すぐに選りのけられ
るべきであり、できる限り組織を試料採取すべきであ
る。該動物を選りのけ損なうと、膿瘍を覆っている壊死
性皮膚組織の脱落が生じ、腹部筋肉壁が暴露される。
【0104】感染の約96時間後、二酸化炭素窒息を用
いて動物を殺す。死亡と組織処理/貯蔵間の遅延を最小
にするために、マウスは、グループではなく個々に殺す
べきである。死んだ動物は、仰向けにおき、毛皮に70
%アルコールを綿棒で自由に塗る。はさみを用いて、最
初に腹部左下四分円の皮膚を切開し、上に進み、次い
で、胸郭を横断する。該切開は、腹部下右四分円の方に
下に切断することにより完了する。腹部壁を貫通しない
ように注意すべきである。鉗子で皮膚弁を保持し、該皮
膚を腹部からゆっくりと引き離す。暴露した膿瘍(該膿
瘍は、腹膜壁を覆っているが、一般には筋肉シーツを完
全には貫通していない)を、内臓を破裂させないように
注意しながら切除する。膿瘍/筋肉シーツおよび他の感
染組織は、液体窒素中でフラッシュ冷凍する前に切片標
本に切断することが必要であり、これにより、プラスチ
ック製回収バイアル中での貯蔵を容易にする。
【0105】b)感染組織試料からストレプトコッカス
・ニューモニエ 0100993 RNAの単離 2mlのスクリューキャップ管中の感染組織試料4−6個
(各々、約0.5−0.7g)を−80℃の貯蔵庫からド
ライアイスエタノール浴中に取り出す。微生物学的安全
キャビネットにおいて、該試料を個々に分断し、一方、
残りの試料は、ドライアイスエタノール浴中で冷却し続
ける。組織試料内の細菌を分断するために、TRIzo
l試薬(ギブコ・ビーアールエル, ライフ・テクノロジ
ズ(Gibco BRL, Life Technologies))1mlを添
加し、次いで、該管をほとんど満たすのに充分な0.1m
mジルコニア/シリカビーズを添加し、ねじ山にビーズ
を挟まないように注意しつつ蓋をし、確実に良好な密封
を行い、エアロゾル発生を排除する。次いで、該試料を
ミニ−ビードビーター・タイプ・BX−4(Mini−Be
adBeater Type BX−4)(バイオスペック・プロダ
クツ(Biospec Products))中でホモジネートする。
壊死性脂肪組織を5000rpmで100秒間処理して、
細菌溶解を行った。in vivo で増殖した細菌は、30秒
のビード−ビートにより分断される in vitro で増殖し
たストレプトコッカス・ニューモニエよりも長く処理す
ることが必要である。
【0106】ビード−ビートした後、該管を氷上で冷却
した後、分断の間に生じる熱がTRIzolを分解し、
シアン化物を放出するので、ヒュームフード中で開け
る。次いで、クロロホルム200μlを添加し、該管を
15秒間で手で振盪して、確実に混合を完了する。室温
で2−3分後、該管を12,000xg、4℃で15分
間スピンダウンさせ、次いで、TRIzol試薬の製造
者により与えられた方法に従ってRNA抽出を続ける:
すなわち、水性相約0.6mlを無菌エッペンドルフ管に
移し、イソプロパノール0.5mlを添加する。室温で1
0分後、該試料を12,000xg、4℃で10分間ス
ピンさせる。上清を除去し、廃棄し、次いで、RNAペ
レットを75%エタノール1mlで洗浄する。簡単な渦を
用いて、試料を混合した後、7,500xg、4℃で5
分間遠心分離する。エタノールを除去し、真空下で5分
間未満、RNAペレットを乾燥させる。次いで、試料を
DEPC処理水100μl中で繰り返しピペットで加え
ることにより再懸濁し、次いで、55℃で5−10分間
行う。最後に、氷上で少なくとも1分後、Rnasin
(プロメガ(Promega))200ユニットを添加する。
【0107】RNA調製物を−80℃で1ヶ月間まで貯
蔵する。長期間の貯蔵のためには、−20℃で少なくと
も1年間、75%エタノール中でプロトコールの洗浄段
階でRNA沈殿物を貯蔵することができる。単離したR
NAの量は、1%アガロースゲル上で試料を走らせるこ
とにより評価する。臭化エチジウムで染色した1 x T
BEゲルを用いて、全RNA終了を可視化する。感染組
織から細菌RNAの単離を示すために、1 x MOP
S、2.2Mホルムアルデヒドゲルを走らせ、ハイボン
ド−N(Hybond−N、アマーシャム(Amersham))に
真空ブロットする。次いで、該ブロットを、ストレプト
コッカス・ニューモニエの16s rRNAに特異的な
32P標識オリゴヌクレオチドプローブと一緒にハイブリ
ダイズする(K.Greisen, M. Loeffelholz, A. Purohit
and D. Leong. J. Clin. (1994) Microbiol. 32 335-3
51)。配列番号1に示した配列から誘導されたオリゴヌ
クレオチドをプローブとして用いる。ノーザンブロット
法で、ハイブリダイジングバンドのサイズを、in vitro
増殖したストレプトコッカス・ニューモニエ 0100
993から単離した対照RNAのものと比較する。全R
NA試料中で正しいサイズ分類した細菌16s rRN
Aバンドを検出することができ、これは、TBEゲル上
で可視化した場合に哺乳動物RNAの大規模な分解を示
す。
【0108】c)ストレプトコッカス・ニューモニエ
0100993由来RNAからDNAの除去 最終容量90μlでRnasin(プロメガ)200ユ
ニットを添加供給した緩衝液中で増幅用DNAaseI
(ギブコ・ビーアールエル, ライフ・テクノロジズ)3
ユニットでの氷上での15分間処理により、RNAの試
料73μlからDNAを除去した。製造者のプロトコー
ルに従って、TRIzol LS試薬(ギブコ・ビーア
ールエル, ライフ・テクノロジズ)での処理により、D
NAaseを不活性化し除去した。方法1の記載に従っ
て、Rnasinを添加したDEPC処理水73μl中
にDNAase処理RNAを再懸濁した。
【0109】d)感染組織から誘導したRNA試料から
cDNAの調製 製造者の指示に従って、ファースト・ストランド・cD
NA・シンセシス・キットのためのスーパースクリプト
・プレアンプリフィケーション・システム(SuperScr
ipt Preamplification System for First Strand
cDNA Synthesis kit)(ギブコ・ビーアールエル,
ライフ・テクノロジズ)を用いて、DNAase処理
RNAの試料10μlを逆転写する。ランダムヘキサマ
ー1ngを用いて、各反応をプライムする。SuperScrip
tIIリバーストランスクリプターゼを添加しない対照
についても行う。+/−RT両試料を、PCR反応に移
す前にRNaseHで処理する。
【0110】e)細菌性cDNA種の存在を判定するた
めのPCRの使用 以下の成分を添加することにより、氷上で、0.2mlの
管中でPCR反応をセットアップする:PCR SUP
ERMIX(ギブコ・ビーアールエル, ライフ・テクノ
ロジズ)45μl;最終濃度を2.5mMに調節するため
の50mM MgCl2 1μl;PCRプライマー(最適に
は、長さ18−25塩基対であり、同様のアニーリング
温度を有するように設計した)(各プライマー初期濃度
10mM)1μl;およびcDNA 2μl。
【0111】以下のとおり、パーキン・エルマー・ジー
ンアンプ・PCR・システム・9600(Perkin Elm
er GeneAmp PCR System 9600)でPCR反応
を行う:95℃で5分間、次に、94℃、42℃および
72℃で各30秒間の後に72℃で3分間に次いで4℃
の保持温度のサイクルを50回(サイクルの数は、PC
R生産物の出現または欠損を判定するためには、最適に
は、30−50回であり、RT反応からcDNAの出発
量の概算を行うべきである場合には、最適には、8−3
0サイクルである);臭化エチジウムで染色した1%1
x TBEゲル上でアリコート10μlを走らせ、PC
R生産物について、存在する場合には、そのサイズを1
00bpDNA Ladder(ギブコ・ビーアールエ
ル, ライフ・テクノロジズ)と比較して概算する。別法
としては、PCR生産物が標識PCRプライマー(例え
ば、色素により5'末端で標識された)の使用により標
識されるのが好都合である場合、PCR生産物のてきせ
つなアリコートをポリアクリルアミド配列決定ゲル上で
走らせ、適切なゲルスキャンニングシステム(例えば、
パーキン・エルマー(Perkin Elmer)により供給され
るGeneScanTMソフトウェアを用いるABI PrismTM
377 Sequencer)を用いてその存在および量を検出
する。
【0112】RT/PCR対照は、+/−リバーストラ
ンスクリプターゼ反応、非転写ストレプトコッカス・ニ
ューモニエ 0100993ゲノム配列からPCR生産
物を生産するように設計された16s rRNAプライ
マーまたはDNA特異的プライマーを含む。該プライマ
ー対の効力を試験するために、該プライマー対を、スト
レプトコッカス・ニューモニエ 0100993全DN
AによるDNA PCRで用いる。cDNAの代わりに
DNA約1μgおよびPCRサイクル35回を用いて、
前記に従って、PCR反応をセットアップし行う。
【0113】DNA PCRまたはRT/PCRのいず
れかにおいて予想されたサイズ分類した生産物を提供し
ないプライマー対は、PCR不充分であり、そのままで
は、情報価値がない。DNA PCRにより正しいサイ
ズ生産物を提供するもののうち、2つのクラスがRT/
PCRで区別され:1.RT/PCRで生産物を再現的
に提供しない in vivo で転写しない遺伝子;および
2.RT/PCRで正しいサイズ生産物を再現的に提供
する in vivo で転写する遺伝子;RT−対照における
シグナル(存在したとしても)よりも+RT試料におけ
るシグナルの方が強いことを示す。遺伝子発現を同定す
るために用いた一対のPCRプライマーは、標準的な方
法を用いて、配列番号1の配列から当業者により容易に
得られる。
【0114】
【配列表】
(1)一般的情報 (i)出願人: (ii)発明の名称 (iii)配列の数:4 (iv)通信宛て名: (A)名宛人: (B)通り: (C)市: (D)州: (E)国:アメリカ合衆国 (F)郵便番号(ZIP): (v)コンピュータ判読形態: (A)媒体タイプ:ディスケット (B)コンピュータ:IBM Compatible (C)オペレーティングシステム:DOS (D)ソフトウェア:FastSEQ for Windows Version 2.
0 (vi)本出願データ: (A)出願番号: (B)出願日: (C)分類: (vii)優先権データ: (A)出願番号: (B)出願日: (viii)代理人情報 (A)氏名: (B)登録番号: (C)リファレンス/ドケット番号: (ix)遠隔通信情報: (A)電話: (B)テレファックス: (C)テレックス:
【0115】配列番号:1 配列の長さ:1488 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列 ATGTCATCTA AGGTTATTGT TACAATTTTC GGTGCGAGTG GAGACCTGGC TAAACGCAAG 60 CTCTACCCTT CCCTTTTAGA TCTATATAAA TCCGGCAATC TTTCCAAGCA CTTTGCCGTT 120 ATTGGAACTG CCCGTAGACC TTGGAGTAAG GAATATTTTG AATCTGTAGT TGTCGAGTCC 180 ATCCTTGATT TGGCAGATAG TACCGAGCAA GCCCAAGAAT TTGCTAGCCA CTTCTACTAT 240 CAAAGCCATG ATGTCAATGA TTTGGAACAT TATATTGCTT TGCGTCAATT ACAAGCTGAG 300 CTTAATGAAA AATACCAAGC TGAACACAAT AAGCTCTTCT TCTTGTCTAT GGCACCTCAG 360 TTCTTTGGAA CCATTGCCAA ACACCTCAAA TCTGAAAACA TTGTCGATGG CAAAGGTTTT 420 GAGCGCTTGA TCGTTGAAAA ACCATTTGGT ACAGATTACG CAACTGCAAG CAAGTTGAAT 480 GACGAACTCC TAGCAACATT TGACGAAGAA CAAATTTTCC GTATTGACCA TTATCTTGGT 540 AAGGAAATGA TCCAAAGCAT CTTTGCAGTT CGCTTTGCAA ACTTGATTTT TGAAAACGTT 600 TGGAACAAGG ATTTTATCGA CAATGATCGA ATTACCTTTG CGGAGCGCTT GGGTGTAAAA 660 GAACGTGGTG GCTACTATGA CCAATCCGGT GCCCTCCGTG ACATGGTCCA AAACCACACT 720 CTACAACTTC TTTCGCTCCT CGCCATGGAC AAACCAGCAA GCTTCACAAA AGACGAGATT 780 CGTGCTGAAA AGATTAAGGT CTTTAAAAAC CTCTATCATC CAACTGATGA AGAACTCAAA 840 GAACACTTTA TCCGTGGACA ATACCGCTCT GGTAAGATTG ATGGCATGAA ATACATCTCT 900 TATCGTAGCG AACCAAATGT GAATCCAGAA TCAACAACTG AAACCTTTAC ATCTGGTGCC 960 TTCTTTGTAG ACAGCGATCG ATTCCGTGGT GTTCCTTTCT TTTTCCGTAC AGGTAAACGA 1020 CTGACTGAAA AAGGAACTCA TGTCAACATC GTCTTTAAAC AAATGGATTC TATATTTGGA 1080 GAACCACTTG CTCCAAATAT TTTGACCATC TATATTCAAC CAACAGAAGG CTTCTCTCTT 1140 AGCCTAAATG GGAAGCAAGT AGGAGAAGAA TTTAACTTGG CTCCTAACTC ACTTGATTAT 1200 CGTACAGACG CGACTGCAAC TGGTGCTTCT CCAGAACCAT ACGAGAAATT GATTTATGAT 1260 GTCCTAAATA ACAACTCAAC TAACTTTAGC CACTGGGATG AGGTTGGTGC GTCATGGAAG 1320 TTGATTGACC GTATTGAAGA GCTCTGGGCC GAAAATGGTG CCCCACCTCA TGACTATAAA 1380 GCTGGAAGCA TGGGACCTCA AGCCAGCTTT GACCTACTTG AAAAATTCGA TGCCAAATGG 1440 ACTTGGCAAC CAGATATCGC CTATCGTCAA GATGGTCGTT TCGAATAA 1488
【0116】配列番号:2 配列の長さ:495 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列 Met Ser Ser Lys Val Ile Val Thr Ile Phe Gly Ala Ser Gly Asp Leu 1 5 10 15 Ala Lys Arg Lys Leu Tyr Pro Ser Leu Leu Asp Leu Tyr Lys Ser Gly 20 25 30 Asn Leu Ser Lys His Phe Ala Val Ile Gly Thr Ala Arg Arg Pro Trp 35 40 45 Ser Lys Glu Tyr Phe Glu Ser Val Val Val Glu Ser Ile Leu Asp Leu 50 55 60 Ala Asp Ser Thr Glu Gln Ala Gln Glu Phe Ala Ser His Phe Tyr Tyr 65 70 75 80 Gln Ser His Asp Val Asn Asp Leu Glu His Tyr Ile Ala Leu Arg Gln 85 90 95 Leu Gln Ala Glu Leu Asn Glu Lys Tyr Gln Ala Glu His Asn Lys Leu 100 105 110 Phe Phe Leu Ser Met Ala Pro Gln Phe Phe Gly Thr Ile Ala Lys His 115 120 125 Leu Lys Ser Glu Asn Ile Val Asp Gly Lys Gly Phe Glu Arg Leu Ile 130 135 140 Val Glu Lys Pro Phe Gly Thr Asp Tyr Ala Thr Ala Ser Lys Leu Asn 145 150 155 160 Asp Glu Leu Leu Ala Thr Phe Asp Glu Glu Gln Ile Phe Arg Ile Asp 165 170 175 His Tyr Leu Gly Lys Glu Met Ile Gln Ser Ile Phe Ala Val Arg Phe 180 185 190 Ala Asn Leu Ile Phe Glu Asn Val Trp Asn Lys Asp Phe Ile Asp Asn 195 200 205 Asp Arg Ile Thr Phe Ala Glu Arg Leu Gly Val Lys Glu Arg Gly Gly 210 215 220 Tyr Tyr Asp Gln Ser Gly Ala Leu Arg Asp Met Val Gln Asn His Thr 225 230 235 240 Leu Gln Leu Leu Ser Leu Leu Ala Met Asp Lys Pro Ala Ser Phe Thr 245 250 255 Lys Asp Glu Ile Arg Ala Glu Lys Ile Lys Val Phe Lys Asn Leu Tyr 260 265 270 His Pro Thr Asp Glu Glu Leu Lys Glu His Phe Ile Arg Gly Gln Tyr 275 280 285 Arg Ser Gly Lys Ile Asp Gly Met Lys Tyr Ile Ser Tyr Arg Ser Glu 290 295 300 Pro Asn Val Asn Pro Glu Ser Thr Thr Glu Thr Phe Thr Ser Gly Ala 305 310 315 320 Phe Phe Val Asp Ser Asp Arg Phe Arg Gly Val Pro Phe Phe Phe Arg 325 330 335 Thr Gly Lys Arg Leu Thr Glu Lys Gly Thr His Val Asn Ile Val Phe 340 345 350 Lys Gln Met Asp Ser Ile Phe Gly Glu Pro Leu Ala Pro Asn Ile Leu 355 360 365 Thr Ile Tyr Ile Gln Pro Thr Glu Gly Phe Ser Leu Ser Leu Asn Gly 370 375 380 Lys Gln Val Gly Glu Glu Phe Asn Leu Ala Pro Asn Ser Leu Asp Tyr 385 390 395 400 Arg Thr Asp Ala Thr Ala Thr Gly Ala Ser Pro Glu Pro Tyr Glu Lys 405 410 415 Leu Ile Tyr Asp Val Leu Asn Asn Asn Ser Thr Asn Phe Ser His Trp 420 425 430 Asp Glu Val Gly Ala Ser Trp Lys Leu Ile Asp Arg Ile Glu Glu Leu 435 440 445 Trp Ala Glu Asn Gly Ala Pro Pro His Asp Tyr Lys Ala Gly Ser Met 450 455 460 Gly Pro Gln Ala Ser Phe Asp Leu Leu Glu Lys Phe Asp Ala Lys Trp 465 470 475 480 Thr Trp Gln Pro Asp Ile Ala Tyr Arg Gln Asp Gly Arg Phe Glu 485 490 495
【0117】列番号:3 配列の長さ:20 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列 TCATCTAAGG TTATTGTTAC 20
【0118】配列番号:4 配列の長さ:18 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列 AAAATTTGTT CTTCGTCA 18
【図面の簡単な説明】
【図1】 ストレプトコッカス・ニューモニエのグルコ
ース6−リン酸デヒドロゲナーゼ遺伝子のポリヌクレオ
チド配列[配列番号1]の一部を示す図。
【図2】 ストレプトコッカス・ニューモニエのグルコ
ース6−リン酸デヒドロゲナーゼ遺伝子のポリヌクレオ
チド配列[配列番号1]の一部(図1の続き)を示す
図。
【図3】 ストレプトコッカス・ニューモニエのグルコ
ース6−リン酸デヒドロゲナーゼ遺伝子のポリヌクレオ
チド配列[配列番号1]の一部(図2の続き)を示す
図。
【図4】 ストレプトコッカス・ニューモニエのグルコ
ース6−リン酸デヒドロゲナーゼ遺伝子のアミノ酸配列
[配列番号2]を示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C12N 1/21 C12N 1/21 9/04 9/04 D C12P 21/02 C12P 21/02 C C12Q 1/32 C12Q 1/32 G01N 33/50 G01N 33/50 P 33/53 33/53 D 33/573 33/573 A //(C12N 1/21 C12R 1:46) (C12N 9/04 C12R 1:46) (C12P 21/02 C12R 1:46)

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)配列番号2のアミノ酸1〜495
    からなるポリペプチドをコードしているポリヌクレオチ
    ドと少なくとも70%同一性を有するポリヌクレオチ
    ド; (b)(a)のポリヌクレオチドと相補的であるポリヌ
    クレオチド;および(c)(a)または(b)のポリヌ
    クレオチドの少なくとも15個の連続塩基からなるポリ
    ヌクレオチドからなる群から選択されるポリヌクレオチ
    ド配列からなる単離ポリヌクレオチド。
  2. 【請求項2】 ポリヌクレオチドがDNAである請求項
    1記載のポリヌクレオチド。
  3. 【請求項3】 ポリヌクレオチドがRNAである請求項
    1記載のポリヌクレオチド。
  4. 【請求項4】 配列番号1に記載されているヌクレオチ
    ド1〜1488からなる請求項2記載のポリヌクレオチ
    ド。
  5. 【請求項5】 配列番号1に記載されているヌクレオチ
    ド1〜1488からなる請求項2記載のポリヌクレオチ
    ド。
  6. 【請求項6】 配列番号2のアミノ酸1〜495からな
    るポリペプチドをコードしている請求項2記載のポリヌ
    クレオチド。
  7. 【請求項7】 (a)NCIMB受託番号40794に
    含まれるグルコース6−リン酸デヒドロゲナーゼにより
    発現される同一成熟ポリペプチドをコードしているポリ
    ヌクレオチドと少なくとも70%同一性を有するポリヌ
    クレオチド; (b)(a)のポリヌクレオチドと相補的であるポリヌ
    クレオチド;および(c)(a)または(b)のポリヌ
    クレオチドの少なくとも15個の塩基からなるポリヌク
    レオチドからなる群から選択されるメンバーからなる単
    離ポリヌクレオチド。
  8. 【請求項8】 請求項2記載のDNAからなるベクタ
    ー。
  9. 【請求項9】 請求項8記載のベクターからなる宿主細
    胞。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の宿主細胞から該DNA
    によりコードされているポリペプチドを発現させること
    を特徴とするポリペプチドの製造方法。
  11. 【請求項11】 ポリペプチドを発現する細胞の製造方
    法であって、該細胞がベクターに含まれるcDNAによ
    りコードされているポリペプチドを発現するように請求
    項8記載のベクターにより該細胞を形質転換またはトラ
    ンスフェクトすることを特徴とする製造方法。
  12. 【請求項12】 グルース6−リン酸デヒドロゲナーゼ
    遺伝子ポリペプチドまたはフラグメントの製造方法であ
    って、該ポリペプチドまたはフラグメントの生産に充分
    な条件下で請求項9記載の宿主を培養することを特徴と
    する製造方法。
  13. 【請求項13】 配列番号2のアミノ酸と少なくとも7
    0%同一性を有するアミノ酸配列からなるポリペプチ
    ド。
  14. 【請求項14】 配列番号2に記載されているアミノ酸
    配列からなるポリペプチド。
  15. 【請求項15】 請求項13記載のポリペプチドに対す
    る抗体。
  16. 【請求項16】 請求項13記載のポリペプチドの活性
    を阻害する拮抗薬。
  17. 【請求項17】 グルコース6−リン酸デヒドロゲナー
    ゼ遺伝子を必要としている個体の治療方法であって、請
    求項13記載のポリペプチドの治療有効量を該個体に投
    与することを特徴とする治療方法。
  18. 【請求項18】 該ポリペプチドをコードしているDN
    Aを該個体に与え、in vivoで該ポリペプチドを発現さ
    せることにより、ポリペプチドの治療有効量が投与され
    る請求項16記載の方法。
  19. 【請求項19】 グルコース6−リン酸デヒドロゲナー
    ゼ遺伝子ポリペプチドを阻害することを必要としている
    個体の治療方法であって、請求項16記載の拮抗薬の治
    療有効量を該個体に投与することを特徴とする治療方
    法。
  20. 【請求項20】 請求項13記載のポリペプチドの発現
    に関係する疾患の診断方法であって、 該ポリペプチドをコードしている核酸配列を決定するこ
    とを特徴とする診断方法。
  21. 【請求項21】 宿主由来の試料において請求項13記
    載のポリペプチドの存在について分析することを特徴と
    する診断方法。
  22. 【請求項22】 請求項13記載のポリペプチドに結合
    し、該ポリペプチドの活性を阻害する化合物の同定方法
    であって、 結合部位への結合を可能にするような条件下、該ポリペ
    プチドに対する結合(ここで、該結合は、結合部位への
    該化合物の結合に応答して検出可能なシグナルを提供す
    る能力を有する第二成分に関連している)を表面上で発
    現する細胞をスクリーニングすべき化合物と接触させ、 該化合物と結合部位との相互作用により生じたシグナル
    の存在または不在を検出することにより、該化合物が結
    合部位に結合し、該結合部位が活性化するかまたは阻害
    するかを決定することを特徴とする同定方法。
  23. 【請求項23】 抗体を生産させて哺乳動物を疾患から
    保護するのに適切なグルコース6−リン酸デヒドロゲナ
    ーゼ遺伝子またはそのフラグメントもしくは変種を哺乳
    動物に接種することを特徴とする、哺乳動物における免
    疫学的応答の誘発方法。
  24. 【請求項24】 免疫学的応答を誘発して抗体を生産さ
    せて哺乳動物を疾患から保護するために、遺伝子療法を
    介してグルコース6−リン酸デヒドロゲナーゼ遺伝子ま
    たはそのフラグメントもしくは変種をin vivoで発現さ
    せるためにグルコース6−リン酸デヒドロゲナーゼをコ
    ードしている遺伝子を送達することを特徴とする、哺乳
    動物における免疫学的応答の誘発方法。
  25. 【請求項25】 哺乳動物に導入した場合に該哺乳動物
    において所定のグルコース6−リン酸デヒドロゲナーゼ
    遺伝子ポリヌクレオチドまたはそれによりコードされて
    いるタンパク質に対する免疫学的応答を誘発するグルコ
    ース6−リン酸デヒドロゲナーゼ遺伝子をコードし発現
    するDNAまたはそれによりコードされているタンパク
    質を含有してなる免疫学的組成物。
  26. 【請求項26】 実質的に、配列番号1に記載されてい
    るポリヌクレオチド配列の配列またはそのフラグメント
    を有するプローブを用いてストリンジェントハイブリダ
    イゼーション条件下で配列番号1で示されるポリヌクレ
    オチド配列について完全な遺伝子を含有する適切なライ
    ブラリーをスクリーニングし、次いで、DNA配列を単
    離することにより得ることができるDNA配列からなる
    ポリヌクレオチド。
JP10044171A 1997-01-21 1998-01-20 新規グルコース6−リン酸デヒドロゲナーゼ遺伝子 Withdrawn JPH10327877A (ja)

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