JPH10325992A

JPH10325992A - レンズ付きフィルムユニット、及びその包装体

Info

Publication number: JPH10325992A
Application number: JP13522297A
Authority: JP
Inventors: Masami Fujita; 雅己藤田; Masayuki Asakura; 正之朝倉
Original assignee: Konica Minolta Inc
Current assignee: Konica Minolta Inc
Priority date: 1997-05-26
Filing date: 1997-05-26
Publication date: 1998-12-08

Abstract

(57)【要約】【課題】予め製造工程にて未露光のリバーサルフィル
ムを装填したレンズ付きフィルムユニットにおいて、少
なくともファインダで見える被写体がマウントにより隠
れることのないようにすると共に、マウントに収納しな
い場合にも同じファインダを用いることができるように
する。【解決手段】ファインダの視野の周囲に半透明の視野
枠を配置したこと。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】予め製造工程にて未露光のフ
ィルムを装填したレンズ付きフィルムユニット、及びそ
の包装体に関する。

【０００２】

【従来の技術】レンズ付きフィルムユニットは未露光の
フィルムが予め製造工程で装填されている。このフィル
ムにはカラーフィルムとモノクロフィルムがあるが、全
てネガフィルムであり、リバーサルフィルムを装填した
レンズ付きフィルムユニットは知られていない。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】リバーサルフィルムは
現像後に、スライド用のマウントに収納されることが多
く、フィルムの挟み込みのために周辺の像が隠れてしま
う。しかし、従来のレンズ付きフィルムユニットにリバ
ーサルフィルムを装填すると、ファインダで見えていた
被写体がフィルムに撮影されているにも拘わらず、マウ
ントにすると隠れてしまうといった問題が生ずる。ま
た、リバーサルフィルムを用いる全てのユーザーがフィ
ルムをマウントに収納するとは限らない。

【０００４】本発明はかかる問題に鑑み、少なくともフ
ァインダで見える被写体がマウントにより隠れることの
ないようにすると共に、マウントに収納しない場合にも
用いることができるファインダを有する、リバーサルフ
ィルムを装填したレンズ付きフィルムユニットを提案す
ることを第１の課題とする。

【０００５】また、特にリバーサルフィルムは耐温度特
性がネガフィルムより劣るために、通常は冷蔵設備のあ
る所に保管するようにしている。一方、レンズ付きフィ
ルムユニットは、店頭等の陽当たりが良く、高い温度に
上昇し易い場所に長時間陳列されて販売されていること
が多い。従って、リバーサルフィルムを装填したレンズ
付きフィルムユニットが同様な方法で販売されると、フ
ィルムの品質保証が困難になる。

【０００６】本発明はかかる問題に鑑み、リバーサルフ
ィルムを装填したレンズ付きフィルムユニットが高い温
度に上昇する場所に置かれたときは、レンズ付きフィル
ムユニットを包装する包装体に警告表示を行うようにし
たレンズ付きフィルムユニットの包装体を提案すること
を第２の課題とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記第１の課題は、予め
製造工程にて未露光のリバーサルフィルムを装填したレ
ンズ付きフィルムユニットにおいて、ファインダの視野
の周囲に半透明の視野枠を配置したことにより、解決さ
れる。

【０００８】上記第２の課題は、予め製造工程にて未露
光のフィルムを装填したレンズ付きフィルムユニットを
包装体で包装したレンズ付きフィルムユニットの包装体
において、前記包装体の外表面の少なくとも一部に温度
により変色する部所を設けたことにより、解決される。

【０００９】

【発明の実施の形態】第１の課題を解決する実施の形態
を図１乃至図３を参照して説明する。

【００１０】図１は３５ｍｍ用のスライド用マウントの
図である。３５ｍｍのリバーサルフィルム（以下、フィ
ルムと称す。）を用いて撮影したときは、フィルムに露
光される画面サイズは長辺３６ｍｍ、短辺２４ｍｍであ
るが、図１の如くマウントに入れると、開口部の大きさ
は長辺３４．２ｍｍ、短辺２２．９ｍｍであるので、画
面は長辺及び短辺共９５％ずつ小さくなる。言い換えれ
ば、撮影した画面の周囲の像が２．５％ずつ隠れて見え
なくなる。

【００１１】この結果、撮影時にファインダで見えてい
たにも拘わらず、フィルムをマウントに入れると周辺の
被写体は隠れて見えなくなってしまうという問題が生ず
る。このためには、ファインダの視野率が９５％以下に
なるように視野枠を設定すればよいが、視野率が小さく
なるとファインダで見えていなかった周辺の像が撮影さ
れてしまうことになる。

【００１２】なお、ネガフィルムにおいてはプリント時
にトリミングにより不要な像を削除できるが、リバーサ
ルフィルムでは対処することができない。

【００１３】従って、ファインダの視野率を９５％に設
定すれば、マウントに入れても問題がなくなるが、リバ
ーサルフィルムを用いる人の全てがフィルムをマウント
に入れるとは限らないので、そのような人には、前述と
同様にファインダで見えていなかった周辺の像が撮影さ
れてしまうという問題は残る。

【００１４】本発明はかかる問題を解決したレンズ付き
フィルムユニットに関するものであり、図２はそのレン
ズ付きフィルムユニットの斜視図である。

【００１５】同図において、１は前カバー、２は後カバ
ーであり、前カバー１の中央には撮影レンズＬが配置さ
れている。また、撮影レンズの斜め上方には、前カバー
１に穿設された角穴によってファインダ窓３が形成され
ている。レンズ付きフィルムユニットにおいては、ファ
インダの視野はファインダ窓３により決められるので、
薄板の樹脂板等により形成された半透明の視野枠４を前
カバー１の裏面より取り付けて、その視野率が９５％に
なるようにすればよい。このように構成したファインダ
の拡大図を図３に示す。

【００１６】なお、視野枠４を半透明に形成したのは、
必ずしもフィルムをマウントに入れないユーザーのため
に、半透明の部分より周辺の画像も視認できるようにし
たためである。

【００１７】また、ネガフィルムを装填したレンズ付き
フィルムユニットにおいては、プリント時の誤差を吸収
するため、視野率は１００％以下であることが望ましい
が、上記の如き構成にすることによって、リバーサルフ
ィルムを装填したレンズ付きフィルムユニットとネガフ
ィルムを装填したレンズ付きフィルムユニットのファイ
ンダを共通にすることができる。

【００１８】次に、第２の課題を解決する実施の形態を
図４及び図５を参照して説明する。

【００１９】製造工程で完成したレンズ付きフィルムユ
ニットは、図４の如く防湿性を有し袋状に形成された包
装体２０内に包装されて、出荷される。前述の如く、特
にリバーサルフィルムを装填したレンズ付きフィルムユ
ニットは、高温になる場所に陳列されると、フィルムの
性能保証が困難になる。従って、レンズ付きフィルムユ
ニットの包装体２０が高温になる場所に置かれて、温度
が上昇したときは警告を発することが望ましい。

【００２０】このために、本実施の形態においては包装
体２０の外表面に示温塗料にて印刷したラベル２１を貼
りつける。

【００２１】示温塗料とは、一定の温度で色が変わる化
合物を顔料とした塗料であり、温度を測定するときに用
いられ、カメレオン塗料、サーモカラー塗料とも呼ばれ
る。示温塗料は可逆性示温塗料と不可逆性示温塗料とに
大別される。前者に使用される顔料は、着色機構が可逆
的であり、冷却すれば復色するものであり、結晶の転移
による変色を利用している。一方、後者に使用される顔
料は、脱水反応よる変色を利用するものや、分解反応に
よる変色を利用するものがある。

【００２２】例えば、可逆性示温塗料には無色から温度
上昇により青色や黄色等に変色するものがある。従っ
て、図５に示すように、ラベル２１に例えば「警告！
直ぐに冷蔵庫に入れて下さい。」の文字を可逆性示温塗
料で印刷しておけば、フィルムに悪影響のない低温のと
きは無色で何も表示されないが、高温になったときは青
色や黄色等の文字にて警告表示される。

【００２３】また、高温状態になるのはリバーサルフィ
ルムだけでなく、ネガフィルムにとっても好ましいこと
ではないので、前述の包装体２０にて、ネガフィルムを
装填したレンズ付きフィルムユニットを包装するように
してもよい。

【００２４】なお、示温塗料により変色温度は異なるの
で、用いるフィルムにより適切な示温塗料を決定すれば
よい。

【００２５】また、ラベルを貼りつけるのではなく、包
装体２０の外表面の一部若しくは略全面を示温塗料にて
印刷若しくは塗装し、高温になったときは包装体２０の
表面の色が変化することにより警告するようにしてもよ
い。

【００２６】なお、必要に応じて、レンズ付きフィルム
ユニットの前カバー等に示温塗料にて印刷された図５の
如きラベルを貼りつけてもよいし、前カバー等を示温塗
料にて印刷若しくは塗装してもよい。

【００２７】

【発明の効果】請求項１，２のレンズ付きフィルムユニ
ットによれば、リバーサルフィルムが装填されていると
き、少なくともファインダで見える被写体が現像後のス
ライド用マウントにより隠れることがなく、同じレンズ
付きフィルムユニットによりマウントに収納しない場合
にも使用可能である。また、同じファインダをネガフィ
ルムを装填したレンズ付きフィルムユニットにも適用可
能である。

【００２８】請求項３〜６のレンズ付きフィルムユニッ
トの包装体によれば、高い温度に上昇する場所に置かれ
たときは、包装体に警告文字が出現したり、包装体の外
表面の一部若しくは略全面が変色することにより警告を
発するので、販売者の注意を喚起しすることができる。

【００２９】また、文字による警告表示であれば、包装
状態ではユーザーにも分かるので、購入した後、直ちに
撮影せずに、陽当たりのよい机の上等に長時間置かれる
といったこともなくなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】３５ｍｍ用のスライド用マウントの図である。

【図２】レンズ付きフィルムユニットの斜視図である。

【図３】ファインダの拡大図である。

【図４】レンズ付きフィルムユニットの包装体の図であ
る。

【図５】示温材料で文字を印刷したラベルの図である。

【符号の説明】

１前カバー３ファインダ窓４視野枠２０包装体２１ラベル

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号ＦＩＧ０３Ｃ 7/00 ５３０Ｇ０３Ｃ 7/00 ５３０

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】予め製造工程にて未露光のリバーサルフ
ィルムを装填したレンズ付きフィルムユニットにおい
て、ファインダの視野の周囲に半透明の視野枠を配置したこ
とを特徴とするレンズ付きフィルムユニット。
【請求項２】前記視野枠は、ファインダ視野率が９５
％になるように形成されていることを特徴とする請求項
１に記載のレンズ付きフィルムユニット。
【請求項３】予め製造工程にて未露光のフィルムを装
填したレンズ付きフィルムユニットを包装体で包装した
レンズ付きフィルムユニットの包装体において、前記包装体の外表面の少なくとも一部に温度により変色
する部所を設けたことを特徴とするレンズ付きフィルム
ユニットの包装体。
【請求項４】前記温度により変色する部所は、示温材
料により警告用の文字が印刷され貼着されたラベルであ
ることを特徴とする請求項３に記載のレンズ付きフィル
ムユニットの包装体。
【請求項５】前記温度により変色する部所は、示温材
料により印刷若しくは塗装された包装体の外表面の一部
若しくは略全面であることを特徴とする請求項３に記載
のレンズ付きフィルムユニットの包装体。
【請求項６】前記フィルムはリバーサルフィルムであ
ることを特徴とする請求項３〜５の何れか１項に記載の
レンズ付きフィルムユニットの包装体。