JPH10325401A - バイラテラル位置・力伝達装置およびリハビリテーションロボット - Google Patents

バイラテラル位置・力伝達装置およびリハビリテーションロボット

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JPH10325401A
JPH10325401A JP13652997A JP13652997A JPH10325401A JP H10325401 A JPH10325401 A JP H10325401A JP 13652997 A JP13652997 A JP 13652997A JP 13652997 A JP13652997 A JP 13652997A JP H10325401 A JPH10325401 A JP H10325401A
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pressure
cylinder
displacement
detecting
pressure detection
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JP13652997A
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Yukio Saito
之男 斎藤
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NIPPON SHINKAN KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 マスター側シリンダの作用とスレーブ側シリ
ンダの作用の相補性に優れ、小型軽量化が可能なバイラ
テラル位置・力伝達装置と、この伝達装置を用いたリハ
ビリテーションロボットを提供する。 【解決手段】 本発明によるバイラテラル位置・力伝達
装置およびリハビリテーションロボットは、マスター側
シリンダ1とスレーブ側シリンダ2をチューブ3a,3
bで連通させ、圧力センサ4a,4bで圧力差を検出
し、この圧力差をもとに突合せ回路10dにより圧力偏
差信号を得るとともに、シリンダ1の変位センサ5aに
よる変位信号を得るとともに、変位センサ5bによりシ
リンダ2の変位信号を得て、これらの変位信号をもとに
コントローラ13a,13bにより直動機構6aを制御
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はバイラテラル位置・
力伝達装置およびこのバイラテラル位置・力伝達装置を
用いたリハビリテーションロボットに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ロボットのアクチュエータとし
て位置・力伝達機構としての操作側(マスター)シリン
ダと制御側(スレーブ)シリンダが使用されている。か
かる位置・力伝達機構においては、マスター側シリンダ
とスレーブ側シリンダ間で相補性に欠けるものであっ
た。
【0003】現在、病院、施設、または、在宅におい
て、麻痺患者に対する動作補償や、高齢者に対する介護
動作を行う場合には、一般には、介護者が必要となり介
護者・患者ともに日常動作補助には負担となる。
【0004】また、専門の介護者は、現在、人的に不足
しているのが現状であり、そのため、このような作業を
行う際の省人化、省力化が望まれている状態である。
【0005】従来、義肢、装具の開発は局部的な患部
(肘、膝等)に対する動作補償にとどまっており、腕全
体、脚全体といった症状の患者に対しては、人的な介助
を必要とするリハビリテーションに依存してきた。しか
し今後、省力化、省人化の望まれる社会背景より、腕全
体、脚全体の機能回復を目的とする動力化された装具の
開発が望まれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】 1.患者の患部に直接装着するため安全であること。
【0007】対象の一つである動力装具は、対象者が麻
痺患者、高齢者である。また、機械が直接、使用者に接
触することを考慮しても安全性は絶対条件である。
【0008】2.小型、移動可能であること。
【0009】動力装具の使用場所は病院のリハビリテー
ション室、高齢者の在宅看護が考えられる。このような
場所では、大型装置を置くことは困難であり、病院で使
用する際、在宅で使用する際においても移動可能なこと
が望ましい。そのため、車椅子搭載型の動力装具とし、
車椅子に搭載するため可能な限り小型で容易に移動の可
能なものが要求される。
【0010】3.使用者の負担とならぬよう軽量である
こと。
【0011】動力装具は使用者が簡単に使用できる必要
がある。また使用用途がリハビリテーション、動作補助
であるため、使用者に加わる負担を極力抑える必要があ
る。
【0012】4.人の腕の形状に類似していること。
【0013】動力装具は使用者の腕に直接装着するた
め、極端に人の腕と異なる形状のものは不備である。
【0014】5.簡単な入力を行うことができる。
【0015】従来、外部コマンド入力に加え、更に、使
用者にとって簡易的で、感覚的入力方法が必要となる。
また、使用者の行う訓練、利用目的、到達度を考える上
でも複数の入力方法が必要である。また、患者側の入力
だけでなく、介護側からの入力もでき、双方向である。
【0016】6.人の腕の動作に類似し、滑らかな動作
が行えること。
【0017】使用者の動作補償、介助動作の最終目的は
機能復元である。ユーザに対する介助動作・動作補償を
行う際、ユーザの動作に違和感や、無理な動作を動力装
具に与えるべきではない。
【0018】本発明は上述の問題点に鑑みてなされたも
ので、マスター側シリンダの作用とスレーブ側シリンダ
の作用の相補性に優れ、小型軽量化が可能なバイラテラ
ル位置・力伝達装置と、この伝達装置を用いたリハビリ
テーションロボットを提供することである。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のバイラテラル位置・力伝達装置は、マスタ
ー側のシリンダとスレーブ側のシリンダの各圧縮部をチ
ューブで連通させるとともに、マスター側のシリンダの
圧縮力帰還部とスレーブ側のシリンダの圧縮力帰還部を
チューブにより連通させてなる圧力伝達手段と、前記圧
力伝達手段の前記各シリンダの各圧縮部間の圧力差を検
出する第1の圧力検出手段と、前記圧力伝達手段の前記
各シリンダの各圧縮力帰還部間の圧力差を検出する第2
の圧力検出手段と、前記圧力伝達手段のマスター側シリ
ンダのピストンロッドの変位を検出する第1の変位セン
サ、および前記圧力伝達手段のスレーブ側シリンダのピ
ストンロッドの変位を検出する第2の変位センサ、によ
って構成したことを特徴とする。
【0020】本発明によるバイラテラル位置・力伝達機
構は、アクチュエータとしてシリンダを用い、操作側
(マスター)と制御対象側(スレーブ)との力伝達及
び、位置が双方向に作用する機構であり、マスター側の
シリンダとスレーブ側のシリンダの径を任意に選択する
ことで位置及び力の伝達が増幅または、縮小することの
できる機構である。
【0021】更に、圧力変化とマスター側にフィードバ
ックすることにより、制御対象側のスレーブのピストン
を直接変化させれば、マスター側は、スレーブ側の変化
に追従する。即ち、スレーブ側の変化は、小さな力でも
動作することができる。これらの機能は、特に福祉機器
には有効なアクチュエータシステムとして利用できる。
【0022】この新しい構想のアクチュエータは、バイ
ラテラル油圧伝達機構と当研究室で呼称されるアクチュ
エータである。アクチュエータの構成は、バイラテラル
サーボと油圧伝達機構を組み合わせた構造をしており、
特徴として、小型・軽量・高出力が期待できることであ
る。制御システムは、バイラテラルサーボシステムとな
り、位置決め圧力制御系を簡単に組むことができる。以
上のようなアクチュエータシステムを構成することによ
り、バイラテラルサーボの特性を生かした、位置決め/
圧力制御が行え、人の動作に近い円滑な動作および、操
作が可能となる、ロボットの基本から応用に至るシステ
ム化である。
【0023】また、本発明によるリハビリテーションロ
ボットは、さらに、前記マスター側シリンダのピストン
ロッドを駆動する駆動手段と、前記第1の圧力検出手段
による圧力検出信号と前記第2の圧力検出手段による圧
力検出信号をもとに圧力検出偏差信号を得る第1の演算
手段と、前記第1の変位センサの変位検出信号と前記第
2の変位センサの変位検出信号をもとに変位検出偏差信
号を算出する第2の演算手段と、前記第1の演算手段に
より算出された圧力検出偏差信号をもとに前記駆動手段
を制御する第1の制御手段、および前記第2の演算手段
により算出された変位検出偏差信号をもとに前記駆動手
段を制御する第2の制御手段、によって構成したことを
特徴とする。
【0024】さらに、本発明のリハビリテーションロボ
ットの特徴は、アクチュエータとして、バイラテラル油
圧伝達機構を使用していることである。バイラテラル油
圧伝達機構をリハビリテーションロボットに搭載するこ
とにより、複数の入力方法が可能となることから、使用
者(患者)の能力に応じて訓練が行え、汎用性のあるリ
ハビリテーションロボットとなる。また、以上のリハビ
リテーションロボットを開発する副産物として、医療現
場の重労働を補えるバイラテラル油圧伝達機構(大出力
アクチュエータ)も併せて見込まれる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施例について、
図1〜図7を参照しながら説明する。
【0026】図1〜図5は本発明の実施例によるバイラ
テラル位置・力伝達装置を示す。
【0027】図2において、1はマスター側シリンダ、
2はスレーブ側シリンダ、4a,4bはシリンダ1と2
を連通するチューブ3a,3bに配設された圧力セン
サ、5aはマスター側シリンダ1のピストンロッド1a
の変位を検出する第1の変位センサ、5bはスレーブ側
シリンダ2のピストンロッド2aの変位を検出する第2
の変位センサ、6はマスター側シリンダ1のピストンロ
ッド1aに機械的に連結された直動機構であって、この
直動機構6はモータ7と送りねじ8によって構成され
る。
【0028】図3に示すように、このアクチュエータの
原理は、マスターシリンダで発生した力をスレーブシリ
ンダに油圧を使用して伝達する機構である。シリンダか
ら入出力される体積流量により位置、体積移動の際の圧
力により力、が伝達される。
【0029】マスターシリンダで入力される力F1は、
マスターシリンダの断面積A1により、圧力に変換さ
れ、スレーブシリンダの断面積A2により、増幅され、
マスター側シリンダで出力される。スレーブ側シリンダ
で入力される力F2は、スレーブ側シリンダの断面積A2
により、圧力に変換され、マスター側シリンダの断面積
1により、増幅され、マスター側シリンダで出力され
る。このとき、次の(1)式から(3)式が得られる。
【0030】
【数1】 F1=A1・(P1−P2) ………(1)
【0031】
【数2】 F2=A2・(P1−P2) ………(2)
【0032】
【数3】 F2=(A2/A1)・F1 ………(3) ここで、F1が入力の場合、直動機構であるため、力は
特定できる。ここでは、モータに台形ねじを使用した際
の直動機構を考える。
【0033】モータによる入力トルクをT、ねじ効率を
η、リードをLとすると、直動機構の発生推力は次の
(4)式となる。
【0034】
【数4】 F1=(2ηn/L・10-3)・T ………(4) よって、式(4)を式(5)に代入すると以下式(5)
となる。
【0035】
【数5】 F2=(A2/A1)・(2ηn/L・10-3)・T………(5) となる。
【0036】また、位置の関係は、体積流量の移動量マ
スター・スレーブでおよそ等しいことから、マスターシ
リンダのストローク変位を△x、スレーブシリンダを△
yとすると、
【0037】
【数6】 A1・△x=A2・Ay ………(6) と近似でき、よって△x、△yには以下の近似関係式が
成り立つ。
【0038】
【数7】 △x=(A2/A1)・△y ………(7) 以上の式を参考に、以下の表1の関係が成り立ち、マス
タ・スレーブ両シリンダ、直動機構の選択を行う。
【0039】
【表1】
【0040】このバイラテラル油圧伝達機構の特徴は、
機構的に、すでに、対象形バイラテラルサーボが成立す
ることにある。これを以下、図4、図5に示す。
【0041】また、図1に示すように、センサを取り付
けることにより、サーボ系となり、力帰還形バイラテラ
ルサーボシステムとすることが可能である。
【0042】図4と図5は対称型バイラテラルサーボを
示すもので、マスター側シリンダ1とスレーブ側シリン
ダ2との間に体積流量検出器11aと11bを設けると
ともに、流管ループ9aに突合せ回路10を設け、ルー
プ9bに突合せ回路10bを設けるとともに、突合せ回
路10aと10bの各偏差出力信号を入力とする突合せ
回路10cを設け、その突合せ回路10cの偏差出力を
体積流量検出器11a,11bに導く。体積流量検出器
11aはマスター側シリンダ1のピストンロッド1aの
ストロークを制御するとともに、体積流量検出器11b
はスレーブ側シリンダ2のピストンロッド2aのストロ
ークを制御する。
【0043】図5の対称型バイラテラルサーボにおいて
は、体積流量検出器の代りに、圧力検出器12a,12
bを設け、圧力検出信号をもとに各シリンダのピストン
ロッドのストロークを制御する。
【0044】図4と図5の対称型バイラテラルサーボを
もとに、図1に示す力帰還型バイラテラルサーボシステ
ムが得られる。すなわち、図1は本発明の実施例による
バイラテラル位置・力伝達装置を示すもので、図2に示
すものと同一又は相当部分には同一符号が付されてい
る。
【0045】図1に示すバイラテラル位置・力伝達装置
においては、マスター側シリンダ1の圧縮部とスレーブ
側シリンダ2の圧縮部を連通するチューブ3aに圧力セ
ンサ4aが設けられ、シリンダ1の圧縮力帰還部とシリ
ンダ2の圧縮力帰還部を連通するチューブ3bに圧力セ
ンサ4bが設けられている。また、シリンダ1のピスト
ンロッド1aの変位を検出する第1の変位センサ5a
と、シリンダ2のピストンロッド2aの変位を検出する
第2の変位センサ5bが設けられている。シリンダ1の
ピストンロッド1aには送りねじ8を介してモータ7a
が接続されており、直動機構としてのリニアモーション
モータ6aが形成される。また、圧力センサ4aと4b
の圧力検出信号を入力として比較する突合せ回路10
d,変位センサ5aと5bの変位検出信号を入力として
比較する突合せ回路10eが設けられているとともに、
突合せ回路10eの変位検出偏差信号を入力とするコン
トローラ13aと、突合せ回路10dの圧力検出偏差信
号を入力とするコントローラ13bが設けられている。
【0046】図1のバイラテラル位置・力伝達装置にお
いて、シリンダ1の圧縮部とシリンダ2の圧縮部の圧力
差が第1の圧力センサ4aによって検出され、シリンダ
1の圧縮力帰還部とシリンダ2の圧縮力帰還部の圧力差
が第2の圧力センサ4bによって検出される。圧力セン
サ4aの圧力検出信号と、圧力センサ4bの圧力検出信
号は第1の突合せ回路10dに入力され、突合せ回路1
0dで圧力検出偏差信号が得られ、この圧力検出偏差信
号はコントローラ13bに入力される。変位センサ5a
と5bの変位検出偏差信号はコントローラ13aに入力
される。コントローラ13aは変位検出偏差信号をもと
にモータ7aを制御するとともに、コントローラ13b
は圧力検出偏差信号をもとにモータ7aを回転制御し、
送りねじ8を介してシリンダ1のピストンロッド1aの
ストロークを制御する。
【0047】上記実施例のバイラテラル位置・力伝達装
置において、バイラテラル油圧位置・力伝達機構用シリ
ンダは、通常のシリンダと違い、リハビリテーションロ
ボット専用の構想に基づくシリンダである。また、シリ
ンダはリンク機構により力伝達がなされる。また、バイ
ラテラル油圧位置・力伝達機構は、リハビリテーション
ロボットに最適なバイラテラル油圧位置・力伝達機構で
あってマスター・スレーブによる双方向の指令と動作が
容易に切り替えられるサーボ機構である。特に切り替え
はマイコンにより行われる。さらに、リハビリテーショ
ンロボットとしての効果として、バイラテラル油圧位置
・力伝達機構を使用したリハビリテーションロボットの
効果は第一に安全面のシステムであることである。第二
には、油圧ユニットを必要としないためメンテナンスが
少なく簡単に移動できる。
【0048】図6は本発明の実施例によるリハビリテー
ションロボットを示すもので、図1〜図5に示すバイラ
テラル位置・力伝達機構を使用する。
【0049】図6において、Mはマスター側(車椅子等
に搭載)、Sはスレーブ側である。14はウォームギ
ヤ、17aは第1のリンク、17bは第2のリンク、1
7cは第3のリンク、17dは第4のリンク(ゴニオメ
ータ)、17eは第5のリンク(ゴニオメータ)であ
る。
【0050】図6のリハビリテーションロボットは、対
象部位を右腕とした動力化された車椅子搭載型リハビリ
テーションロボットである。バイラテラル油圧位置・圧
力伝達機構を大出力が予想される肩部・肘部に使用す
る。バイラテラル油圧位置・圧力伝達機構のスレーブ側
ユニットをリハビリテーションロボットのアクチュエー
タとして使用し、マスター側ユニットは車椅子の任意位
置(左側面を予定)に取り付ける。このようにアクチュ
エータを振り分けて取り付けることにより、リハビリテ
ーションロボット本体の軽量化・小型化が行えることが
リハビリテーションロボットの特徴である。使用上の特
徴を上げれば、サーボ機構としてみた場合の利点とし
て、 (1)位置サーボコマんどによる教示できる。
【0051】(2)圧以上の結果より、このようなサー
ボ制御を行うことにより、力サーボ一定圧を負荷として
印加する動作ができる。
【0052】(3)[位置サーボ]スレーブ側より教
示,プレイバックする動作可能。
【0053】(4)[位置サーボ+圧力サーボ]一定負
荷と位置決めを行う動作。
【0054】(5)[位置サーボ+圧力サーボ]過負荷
異常圧診断による安全停止。
【0055】これにより、動力装具にはスレーブ側シリ
ンダのみを設置し、マスター側シリンダ・直動モータは
動力装具から分離するため動力装具の軽量化を計ること
ができる。また、動力源と可動箇所の分離により、動力
装具全体の小型化が期待できる。さらに、スレーブ側シ
リンダとマスター側シリンダは可撓性パイプにより連結
していれば、スレーブ側シリンダの設置個所に制限がな
い。このため動力装具を人の腕に類似した形状にするこ
とが可能である。加えて、位置制御・力制御が1つのユ
ニットで行うことができ、また、油圧シリンダを使用す
るため、滑らかな人の腕の動きに近い動作が可能であ
る。また、複動型シリンダを用いることにより圧力が安
定するため、スティックスリップが発生しにくい。
【0056】図7は本発明によるリハビリテーションロ
ボットの応用例であり、同図において18はベッド、1
9は寝たきり患者である。すなわち、寝たきりの患者に
対し、付き添い者が簡単にロボットを操作し、オムツ交
換作業を行うロボットである。ロボットは、3自由度
で、十分動作を行うことができ、ベッドサイドに折り畳
める。また、ロボットの先端には、大腿部を固定する受
け台が取り付けてあり付き添い者により、大腿部下に挿
入され、スイッチ動作により、スレーブ側シリンダから
の圧力変化でロボットは動作する。
【0057】この様な場合、片足の重量を20(kg
f)とすれば、例に示したように、最大90(kgf)
の推力の得られるアクチュエータであるので、十分な保
持、及び、動作が可能となる。もし、電気的に通電が切
れる場合でも、その姿勢での動作を保持する。また、補
助電源としてバッテリーによるバックアップのシステム
化を行えば、最小限の動作は可能である。
【0058】上記実施例によるリハビリテーションロボ
ットによれば、各種入力方法によるリハビリテーション
ロボットの動作として、コマンド入力による教示動作、
一定圧を負荷とする負荷訓練動作、リハビリテーション
ロボット側からの入力による教示およびプレイバック動
作、一定負荷と位置決め動作、および過負荷異常圧診断
による安全停止が可能である。その他、リハビリテーシ
ョンロボットの安全システムの開発、リハビリテーショ
ンロボットの正常動作を監視するシステム化と全体の動
作が緊急停止した際の安全性が保証される。
【0059】
【発明の効果】本発明は、以上の如くであって、動力装
具にはスレーブ側シリンダのみを設置し、マスタ側シリ
ンダ・直動モータは動力装具から分離するため動力装具
の軽量化を計ることができる。また、 (1)動力源と可動箇所の分離により、動力装具全体の
小型化が期待できる。
【0060】(2)スレーブ側シリンダとマスタ側シリ
ンダは可撓性パイプにより連結することで、スレーブ側
シリンダの設置個所に制限がない。このため動力装具を
人の腕に類似した形状にすることが可能である。
【0061】(3)位置制御・力制御が1つのユニット
で行うことができる。
【0062】(4)油圧シリンダを使用するため、滑ら
かな人の腕の動きに近い動作が可能である。
【0063】(5)動力装具は、四肢などを保護するた
め高負荷に対応できなかったが、本システムは可能とな
った。すなわち、サイボーグ化が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による力帰還型バイラテラルサ
ーボの構成ブロック図。
【図2】図1のバイラテラルサーボに用いる油圧伝達機
構の概略図。
【図3】図2の伝達機構のバイラテラル油圧伝達部の原
理図。
【図4】対称型バイラテラルサーボのブロック図。
【図5】対称型バイラテラルサーボのブロック図。
【図6】本発明の実施例によるリハビリテーションロボ
ットの構成図。
【図7】本発明のリハビリテーションロボットの応用例
を示す概略説明図。
【符号の説明】
1…マスター側シリンダ 1a…ピストンロッド 2…スレーブ側シリンダ 2a…ピストンロッド 3a,3b…チューブ 4a,4b…圧力センサ 5a,5b…変位センサ 6,6a…動力装具 7,7a…モータ 8…送りねじ 10a〜10e…突合せ回路 11a,11b…体積流量センサ 12a,12b…圧力センサ 13a,13b…コントローラ 14…ウォームギヤ 16a〜16c…シリンダ 17a〜17e…リンク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // F15B 7/00 F15B 7/00 Z

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マスター側のシリンダとスレーブ側のシ
    リンダの各圧縮部をチューブで連通させるとともに、マ
    スター側のシリンダの圧縮力帰還部とスレーブ側のシリ
    ンダの圧縮力帰還部をチューブにより連通させてなる圧
    力伝達手段と、 前記圧力伝達手段の前記各シリンダの各圧縮部間の圧力
    差を検出する第1の圧力検出手段と、 前記圧力伝達手段の前記各シリンダの各圧縮力帰還部間
    の圧力差を検出する第2の圧力検出手段と、 前記圧力伝達手段のマスター側シリンダのピストンロッ
    ドの変位を検出する第1の変位センサ、および前記圧力
    伝達手段のスレーブ側シリンダのピストンロッドの変位
    を検出する第2の変位センサ、 によって構成したことを特徴とする、バイラテラル位置
    ・力伝達装置。
  2. 【請求項2】 さらに、前記マスター側シリンダのピス
    トンロッドを駆動する駆動手段と、 前記第1の圧力検出手段による圧力検出信号と前記第2
    の圧力検出手段による圧力検出信号をもとに圧力検出偏
    差信号を得る第1の演算手段と、 前記第1の変位センサの変位検出信号と前記第2の変位
    センサの変位検出信号をもとに変位検出偏差信号を算出
    する第2の演算手段と、 前記第1の演算手段により算出された圧力検出偏差検出
    信号をもとに前記駆動手段を制御する第1の制御手段、
    および前記第2の演算手段により算出された変位検出偏
    差信号をもとに前記駆動手段を制御する第2の制御手
    段、によって構成したことを特徴とする、請求項1に記
    載のバイラテラル位置・力伝達装置。
  3. 【請求項3】 前記駆動手段が、前記マスター側シリン
    ダのピストンロッドに送りねじを介して機械的に接続さ
    れたモータを含む直動機構であることを特徴とする、請
    求項2に記載のバイラテラル位置・力伝達装置。
  4. 【請求項4】 前記第1の演算手段が、第1の圧力検出
    手段である第1の圧力センサの圧力検出信号と、前記第
    2の圧力検出手段である第2の圧力センサの圧力検出信
    号を入力とする第1の突合せ回路であり、前記第2の演
    算手段が第2の圧力検出手段である第2の圧力センサの
    圧力検出信号を入力とする第2の突合せ回路である、こ
    とを特徴とする、請求項2に記載のバイラテラル位置・
    力伝達装置。
  5. 【請求項5】 マスター側のシリンダとスレーブ側のシ
    リンダの各圧縮部をチューブで連通させるとともに、マ
    スター側のシリンダの圧縮力帰還部とスレーブ側のシリ
    ンダの圧縮力帰還部をチューブにより連通させてなる圧
    力伝達手段と、 前記圧力伝達手段の前記各シリンダの各圧縮部間の圧力
    差を検出する第1の圧力検出手段と、 前記圧力伝達手段の前記各シリンダの各圧縮力帰還部間
    の圧力差を検出する第2の圧力検出手段と、 前記圧力伝達手段のマスター側シリンダのピストンロッ
    ドの変位を検出する第1の変位センサ、および前記圧力
    伝達手段のスレーブ側シリンダのピストンロッドの変位
    を検出する第2の変位センサ、 によって構成されたバイラテラル位置・力伝達機構のス
    レーブ側を駆動手段として用いたことを特徴とする、リ
    ハビリテーションロボット。
  6. 【請求項6】 さらに、前記マスター側シリンダのピス
    トンロッドを駆動する駆動手段と、 前記第1の圧力検出手段による圧力検出信号と前記第2
    の圧力検出手段による圧力検出信号をもとに圧力検出偏
    差信号を得る第1の演算手段と、 前記第1の変位センサの変位検出信号と前記第2の変位
    センサの変位検出信号をもとに変位検出偏差信号を算出
    する第2の演算手段と、 前記第1の演算手段により算出された圧力検出偏差信号
    をもとに前記駆動手段を制御する第1の制御手段、およ
    び前記第2の演算手段により算出された変位検出偏差信
    号をもとに前記駆動手段を制御する第2の制御手段、に
    よって構成されていることを特徴とする、請求項5に記
    載のリハビリテーションロボット。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004504095A (ja) * 2000-07-20 2004-02-12 ティヴァ メディカル インコーポレイテッド 手作動で関節運動する外科器具
JP2017156277A (ja) * 2016-03-03 2017-09-07 センクシア株式会社 油圧ダンパの検査装置および検査方法
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DE102023130733A1 (de) 2022-11-07 2024-05-08 Okuma Corporation Hydrauliksystem

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