JPH10324893A - 食器用台所洗剤 - Google Patents

食器用台所洗剤

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JPH10324893A
JPH10324893A JP13648097A JP13648097A JPH10324893A JP H10324893 A JPH10324893 A JP H10324893A JP 13648097 A JP13648097 A JP 13648097A JP 13648097 A JP13648097 A JP 13648097A JP H10324893 A JPH10324893 A JP H10324893A
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JP
Japan
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saponin
surfactant
weight
detergent
solution
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JP13648097A
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English (en)
Inventor
Akira Hasegawa
章 長谷川
Masanori Miyamoto
政則 宮本
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TESHIMA KAKEN KK
Original Assignee
TESHIMA KAKEN KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 手に優しく且つ環境保全に寄与する食器用
台所洗剤を提供する。 【解決手段】 界面活性剤(例えば、陰イオン界面活性
剤)及びサポニンを含有する食器用台所洗剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、台所洗剤に関し、
詳しくは、主に家庭における食器の洗浄に好適な食器用
台所洗剤に関する。
【0002】
【従来の技術】台所洗剤としては、各種の界面活性剤を
有効成分として含有する濃縮溶液が多種市販されてい
る。一般に、界面活性剤は手に対して刺激性を有するた
め、家庭における食器等の洗浄を日常的に行なう主婦の
手あれの原因になることが問題とされている。日常使用
する台所洗剤において界面活性剤による手荒れ問題は大
きく、台所洗剤製造メーカーは競って手にマイルド、手
にやさしいことをキャッチフレーズとし、宣伝販売合戦
が行なわれている。
【0003】現在では、比較的刺激が小さいと考えられ
る界面活性剤を使用したり、また、各種の添加剤を配合
して、手に対する刺激を緩和したことをうたい文句とす
る新製品が多数市販されている。しかし、実際には、所
定の洗浄能力を維持するためには、刺激の強い界面活性
剤を使用しなければならないため、その技術上の効果に
は限界があった。
【0004】主に家庭において使用される食器用台所洗
剤は、洗浄後、生活排水として、河川、海等に排出され
るため、環境に対する影響が大きく、河川の汚染等の環
境破壊の原因にもなっている。家庭廃水を含め、廃水公
害が進む現在、日常あまり気にせずに洗い流している廃
水が、より浄化され易い型のものであってほしいと願う
ものであり、このことから、湖沼の汚染防止の為に、洗
剤に石けんを用いる運動も起こっている。従って、食器
用台所洗剤は、その排出経路より、改質することによっ
て環境保全に有利に作用する可能性も秘めている。
【0005】一般廃水処理関係においては、廃水処理施
設等でのサポニンの効用、即ち、サポニンを廃水処理方
法に用いることについて、すでに報告がなされている
(PPM−1988/12 5及びPPM−1989/
4 23、岩井重久ら「活性汚泥法におけるサポニン添
加の効果(I)」及び「活性汚泥法におけるサポニン添
加の効果(II)」;特公昭63−65396号公
報)。これらは廃水処理施設においてサポニンを微生物
活性剤として添加し、効用性を確認評価したものとなっ
ており、中でも今家庭排水で問題となっている油の分解
に対して効果を認めていることは特筆すべきことであ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、手に優しい
食器用台所洗剤を提供することを目的とする。本発明
は、食器用台所洗剤の改質を通して、環境保全に寄与す
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記のよう
な課題を解決するため、研究を行い、食器用洗剤にサポ
ニンを配合することにより、手に対する界面活性剤の刺
激が緩和されること、及び、洗浄排水中のサポニンが、
流し台の汚れ、特に排水口部の汚れを防止する作用を有
し、また、極微量存在するだけで上水道のための活性汚
泥による河川水等の浄化に有利に作用すること、サポニ
ンが界面活性剤の生分解促進助剤として寄与することを
見出し本発明を完成した。
【0008】本発明は、サポニンを含有する食器用台所
洗剤に係る。本発明は、界面活性剤(例えば、陰イオン
界面活性剤)及びサポニンを含有する食器用台所洗剤に
係る。本発明の食器用台所洗剤のサポニンの含有量は、
例えば、0.05〜5重量%とし、界面活性剤の含有量
は、例えば、5〜95重量%、好ましくは10〜40重
量%とするのがよく、具体的には、濃縮溶液を水で10
〜100倍程度に希釈して使用することができる。
【0009】
【作用】本発明の食器用洗剤によれば、サポニンを含有
するので、常時使用することで、洗い場、流しの排出
口、グリーストラップの汚れが落ち、又は付きにくくな
り、排出口からの臭気がなくなり、洗剤中の界面活性剤
の生分解を促進させ、下水の浄化操作へも寄与し、洗浄
の皮膚刺激性を緩和することができる。特に、本発明に
よれば、劇毒物を使用することなく、天然界面活性剤で
あるサポニンを一般台所洗剤に予め配合しておくことに
より、家庭において流しのグリーストラップに付着する
ぬるぬるした汚れの付着を防止すること、更には付着し
ているものを徐々にではあるが落としていくこと、そし
て特に石けん型の洗剤の場合に多く、またこれによる配
水管の詰まりを防止することができる。
【0010】すなわち、従来は、流しのグリーストラッ
プに付着するぬるぬるした汚れ付着、これによる配水管
の詰まり等の洗浄では、それらが確認された時点で、次
亜塩素酸ソーダ(このものは最近トリハロメタンの生成
原因として問題視されている)又は苛性ソーダ、苛性カ
リ等の危険且つ劇毒物であり、更に生分解に寄与してい
る細菌まで処理してしまうものを使用していた。また、
集合住宅等では、これらのものを一斉に使用して配水管
の詰まり除去洗浄を行なっているのが実態であった。こ
のことは集合住宅等の廃水処理活性汚泥槽への影響が考
えられ、廃水は中性であるべきところ強アルカリ液とな
って廃出されていた。
【0011】
【発明の実施の形態】サポニン サポニンは、古くから、天然の洗剤として使用されてい
るが、現在アメリカでは加工食品や飲料用への使用を許
可されているもので、その他の用途も多枝に渡ってお
り、効果効能について多数の報文が出ている。本発明
は、これら機能、特性を一般家庭用液体洗剤及び業務用
液体洗剤に0.05〜5重量%、好ましくは0.05〜
1重量%配合することで、特に昨今問題となっている洗
剤の皮膚刺激性、更に洗剤による環境汚染に関し、本洗
剤を使用することで日常これらの問題を意識せずとも解
消に大きく寄与することを特徴とするものであり、これ
らは、実験及びモニター評価により見出された。
【0012】サポニンとしては、キラヤを圧搾して得ら
れる抽出液(キラヤサポニン)、ヤッカシデゲラを圧搾
して得られる抽出液(サーサポニン)を使用することが
できる。中でもキラヤサポニンは、大量に入手すること
が可能であり、工業的に使用する場合に特に有利であ
る。サポニンは、例えば、サポニンを40重量%以上、
好ましくは60重量%以上含有する水溶液として使用す
ることができる。
【0013】界面活性剤 界面活性剤としては、一般に家庭用洗剤の主成分として
使用されているものを使用することができる。本発明
は、単独で使用する場合には手に対する刺激が強く、ま
た、生分解が遅い界面活性剤を使用する場合に特に有効
である。すなわち、本発明の台所洗剤では、サポニンを
含有することに由来して、界面活性剤の手に対する刺激
が緩和され、また、廃水中の界面活性剤の生分解が促進
される。界面活性剤としては、陰イオン界面活性剤、非
イオン界面活性剤、両性界面活性剤を挙げることがで
き、具体的には、例えば、以下の界面活性剤から選ばれ
る1種又は2種以上を使用することができる。
【0014】リニアアルキルベンゼンスルホン酸塩(特
に、リニアアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(L
AS))、特に、アルキル基の炭素数が8〜20(好ま
しくは10〜14)程度のリニアアルキルベンゼンスル
ホン酸塩;炭素数8〜14のアルキル基を有するポリオ
キシエチレン(POE)アルキルエーテル硫酸塩(PO
E平均付加モル数0〜6);炭素数8〜14のα−オレ
フィンスルホン酸塩;炭素数8〜18の二級アルカンス
ルホン酸塩、炭素数8〜14のα−スルホ脂肪酸エステ
ル塩;
【0015】炭素数7〜15のアルキル基を有するPO
Eアルキルエーテルカルボン酸塩(POE平均付加モル
数0〜6)、炭素数8〜14のアルキル基を有するPO
Eモノアルキルエーテルリン酸塩(POE平均付加モル
数0〜6)、炭素数8〜16のN−アシルメチルタウレ
ート、炭素数8〜14のPOEアルキルエーテル(PO
E平均付加モル数0〜10)とスルホコハク酸とのモノ
エステル塩、炭素数8〜16のN−アシルグルタミン酸
塩。
【0016】
【発明の効果】本発明によれば、昨今の公害問題の中
で、益々身近なものとなっている廃水公害における洗剤
の寄与についても、サポニンの効能を利用することで、
より早く廃水を浄化させることができる。このことは我
々が求めた目的を果たすものである。これらのことから
日常使用する洗剤に予めサポニンを適正量配合したもの
を用いることで、あえて手を下すことなく廃水の浄化操
作に寄与することができることは非常に好ましく時代に
あったものと考えられる。
【0017】
【実施例】サポニン及びLASを含有する洗剤を調製
し、その特性を試験した。サポニンとしては、ヤッカシ
デゲラを圧搾した後に固形分を除去して得た50重量%
のサポニンを含有するサポニン含有液を使用した。
【0018】界面活性剤の生分解促進作用 界面活性剤の生分解は一般にメチレンブルー活性物質濃
度の減少性で評価されているが、本試験では、サポニン
によるLASの生分解促進効果を活性汚泥による酸素消
費量曲線の測定とTOCの測定により評価した。LAS
水溶液に以下に示すようにサポニン含有液を所定量加え
て試料(洗剤)とした: (1)LAS水溶液(200mg/l)+サポニン含有
液(2mg/l) (2)LAS水溶液(200mg/l)+サポニン含有
液(10mg/l) (3)LAS水溶液(200mg/l)
【0019】活性汚泥としては、グルコース、ペプトン
により培養した活性汚泥を使用し、水工汚水(グルコー
ス、グルタミン酸等混合物)とともに、無機栄養塩とし
て、JISK0102、21に記載のA、B、C、D液
を添加した。各試料に、無機栄養塩A、B、C、D液を
各々1ml/l及び活性汚泥をMLSSとして30mg
/lとなるように加えて活性汚泥混合物を得た。この活
性汚泥混合物のサポニン含有液含有量は2〜10ppm
となる。
【0020】活性汚泥混合物の全量を300mlとし
て、酸素消費量測定装置(クーロメーター)により、2
5℃における酸素消費量を測定した。試験装置としては
閉鎖系酸素消費量測定装置(大倉電気(株)製クーロメ
ーター)を使用した。試料調製時および試験開始後所定
日数経過後に各試料容器より約5mlの溶液を採取し、
孔径0.45μmのメンブランフィルターで濾過して濾
液のTOCを分析した。TOC分析装置としては(株)
島津製作所TOC−10B型を使用した。
【0021】結果を図1及び図2に示す。本試験の結果
より、サポニン含有液を2〜10ppm添加することに
より、明らかにLASの生分解が促進されることが判っ
た。特に初期の生分解に作用すること、更にサポニン含
有液無添加のものは、生分解が4日以後殆ど止まってし
まう傾向にあるにもかかわらず、サポニン含有液を添加
したものは徐々にではあるが、確実に分解が進む傾向が
あることが判った。すなわち、サポニンが、活性汚泥に
よるLASの生分解、特に初期のLAS生分解の促進に
大きく寄与することが判った。
【0022】グリーストラップの汚れ除去能 アルキルエーテル硫酸エステルナトリウム(10.00
重量%)、ポリオキシエチレンアルキルエーテル(6.
00重量%)、ヤシ脂肪酸アルカノールアミド(4.0
0重量%)及びサポニン含有液(1.00重量%)の水
溶液を食器用台所洗剤として使用して、流しグリースト
ラップの汚れ除去能をモニター評価した。
【0023】モニター主婦12名に、先ず本台所洗剤を
使用する前に流しのグリーストラップの汚れの状態を確
認してもらい、その後本台所洗剤を個々人が通常使用し
ている方法にて使用し、使用開始後10日後と、20日
後にスタート時の汚れ状態と比較してもらった。洗剤の
使用方法は各モニターの通常の使用法にまかせた。ただ
し、本試験を行なっている間はグリーストラップを他の
薬剤で洗浄しないこと、更に布巾等の漂白等は流しで行
わないこととした。
【0024】結果は表1に示した通りであり、サポニン
含有液を含有する食器用洗剤を台所で継続使用すること
により、日を重ねる程、流し台のグリーストラップの汚
れが落ちていくことが証明された。その他、ぬるぬる汚
れが付着しにくくなり、他の洗剤を使用し始めたら、ぬ
るぬるがまたつき出したという意見があった。食器洗い
時の廃水中のサポニン濃度は、一般的な台所洗剤の使用
状態から判断して、本試験の場合は1〜5ppmと推測
される。これは、活性汚泥によるLASの生分解を促進
する作用の発現を満足させる値である。
【0025】
【表1】グリーストラップ汚れに関する評価結果(人) 評価基準 10日後 20日後 汚れが多くなった 0 0 変わらない 2 0 少しきれいになった 5 2きれいになった 5 10
【0026】悪臭抑制(菌増殖)効果 流し及び廃水口からの悪臭を抑える効果について説明す
る。サポニンが、バクテリアの活性化に大きく寄与する
ことから、実際に菌の成育にどの程度影響を与えている
かを評価した。サポニン含有液を添加したものは5日間
での増殖が無添加のものに対し、好気性菌で7.5倍、
嫌気性菌で6.6倍であった。
【0027】これらの影響が臭気に対し、どのような影
響を与えるか、兎の餌であるペレットを発酵させたもの
で評価したところ、非常にはっきりしたサポニンによる
除臭効果を示した。その結果に基づいてサポニン含有液
を台所洗剤に配合してモニター12名にて評価したとこ
ろ廃水口等からの臭気が少しづつ少なくなっていくこと
が分かった。このことはグリーストラップや廃水管の汚
れが少なくなっていくこととの関連も考えられる。
【0028】〔菌増殖試験〕先ず菌の増殖に対するサポ
ニンの効果について述べる。菌を好気性菌と嫌気性菌と
に分け、それぞれの菌の活性化への影響を試験した。結
果は表2に示した通りであり、サポニン含有液を1pp
m添加したものは、無添加のものに対し、バクテリアの
増殖が好気性菌で7.5倍、嫌気性菌で6.6倍とな
り、サポニンを含有することによる効果が顕著に認めら
れた。
【0029】試験方法は、兎の餌(ペレット状)を水に
入れ、5日間室温にて放置発酵させて汚水を作り、ペト
リ皿に用意した好気性培養基とガラス管で密閉したチオ
グリコール酸の入った嫌気性培養基とに、汚水を0.1
mlづつ加えたものを、各々8ヶづつ作り、これにサポ
ニン含有液を1ppm添加したものと、無添加のものと
を4ヶづつの2群に分け、室温で5日間培養した後、発
生したバクテリアコロニーを計数した。
【0030】
【表2】菌に対するサポニンの添加効果(単位:千/ml) サポニン含有液 菌種 (1) (2) (3) (4) 平 均 平均倍率 無添加 好気性菌 86 80 75 86 81 − 嫌気性菌 7 8 10 5 8 − 1ppm添加 好気性菌 613 585 601 625 606 7.5 好気性菌 47 58 45 53 53 6.6
【0031】皮膚刺激性緩和効果 〔パッチテスト〕前記各項のように台所洗剤にサポニン
を配合することにより、種々非常に好ましい試験及び評
価結果を得られたが、サポニンがそれら効果を得る適性
配合において、皮膚刺激を助長するものであれば、サポ
ニン配合台所洗剤は問題となることから、バッチテスト
による皮膚刺激性の確認をし、更にサポニン配合台所洗
剤による使用テストをモニター12名により実施し、評
価した。
【0032】パッチテストにおいては、予備テスト、本
テストを通じ、総合判定でサポニンを添加することは好
ましい効果を示した。サポニン配合台所洗剤の実使用評
価結果でも、変わらないとの評価のものより、手荒れし
ないとの評価を下したものの方が多く、中には使用後手
がすべすべするとの評価もあった。これより、サポニン
は、皮膚刺激性緩和効果を示し、台所洗剤のためのより
よい添加剤であると考えられる。これらの結論を得る為
に実施した試験の方法及び結果の詳細について以下述べ
る。
【0033】(1)予備テスト1 アルキルエーテル硫酸エステルナトリウム(10.0重
量%)、ポリオキシエチレンアルキルエーテル(6.0
重量%)及びヤシ脂肪酸アルカノールアミド(4.0重
量%)を含有する界面活性剤水溶液(pH=6.8)に
以下の割合でサポニン含有液を配合した洗剤ついてパッ
チテストを行なった: (A)界面活性剤水溶液250g (B)界面活性剤水溶液250g+サポニン含有液0.
25g(0.1重量%) (C)界面活性剤水溶液250g+サポニン含有液1.
25g(0.5重量%) (D)界面活性剤水溶液250g+サポニン含有液2.
50g(1.0重量%)
【0034】上記(A)、(B)、(C)、(D)液を
各々水道水で50倍に希釈したものをパッチテストに用
いた。すなわち、希釈した各液を、バッチテスト用絆創
膏のガーゼ部にそれぞれ0.1ml滴下し、これを上腕
部及び下腕部へ貼り24時間経過後絆創膏をはがして各
検査部位の皮膚の赤化状態等を観察し、更に各部位の経
時的変化を観察した。テスト24時間完了し、絆創膏を
はがした直後の状態は(A)、(B)、(C)、(D)
何れも赤化なく且つ皮膚の荒れも見られなかった。絆創
膏をはがしてから24時間後の観察では、それぞれ検査
部位の赤化は見られたが、優劣の差はつけ難いものであ
った。また、皮膚の荒れは見られなかった。サポニン含
有液としてキラヤサポニン含有液(80重量%)を使用
した場合にも同じ結果が得られた。
【0035】(2)予備テスト2 アルキルエーテル硫酸エステルナトリウム(4.00重
量%)、ポリオキシエチレンアルキルエーテル(9.0
0重量%)、ヤシ脂肪酸アルカノールアミド(2.00
重量%)、パーム脂肪酸アルカノールアミド(6.00
重量%)、トリトンB(0.05重量%)、クロラミン
T(0.03重量%)及びクエン酸(0.20重量%)
を含有する界面活性剤水溶液(pH=6.7)に以下の
割合でサポニン含有液を配合した洗剤ついてパッチテス
トを行なった: (A)界面活性剤水溶液250g (C)界面活性剤水溶液250g+サポニン含有液1.
25g(0.5重量%) (D)界面活性剤水溶液250g+サポニン含有液2.
50g(1.0重量%)
【0036】上記(A)、(C)、(D)液を、各々水
道水で50倍に希釈し、この液をパッチテスト用絆創膏
のガーゼ部に、それぞれ0.2ml滴下し、これを左右
の上腕部へ貼り、14時間経過後絆創膏をはがし、検査
部位を直ちに水洗し、15分放置後と2時間放置後とに
ついて各検査部位の皮膚の赤化異常について観察した。
結果を表4に示す。サポニン含有液としてキラヤサポニ
ン含有液(80重量%)を使用した場合の結果を表5に
示す。
【0037】
【表4】パッチテスト結果 15分 左腕 A=C=D(3者共変わらずDがやや赤化している) 右腕 A>C>Dの傾向が見られた。 上記のように判定したが何れも変化の状態は弱く優劣つけ難いものであった 120分 左腕 A、C、Dともわずか赤化、中でもDがわずか赤味が強い感じ 右腕 A≧C≧Dの傾向がはっきりと見られた。 上記のように判定したが何れもわずかの変化で肌荒れ現象は全くなかった
【0038】
【表5】パッチテスト結果(キラヤサポニン含有液の場合) 15分 左腕 A=C=D(3者共変わらず) 右腕 A=C=Dと3者共変わらず。 上記のように判定したが何れも変化の状態は弱く優劣つけ難いものであった 120分 左腕 A=C=D(わずかに赤化) 右腕 A≧C=D(Aの赤化が強い感じ) 上記のように判定したが何れもわずかの変化で肌荒れ現象は全くなかった
【0039】(3)予備テスト3 LAS(15.00重量%)、ポリオキシエチレンアル
キルエーテル(2.00重量%)、トリオンB(0.2
0重量%)及びクロラミンT(0.015%)を含有す
る界面活性剤水溶液に以下の割合でサポニン含有液を配
合した洗剤ついてパッチテストを行なった: (A)界面活性剤水溶液250g (C)界面活性剤水溶液250g+サポニン含有液1.
25g(0.5重量%) (D)界面活性剤水溶液250g+サポニン含有液2.
50g(1.0重量%)
【0040】上記(A)、(C)、(D)液を各々水道
水で50倍に希釈し、この液をパッチテスト用絆創膏の
ガーゼ部に、それぞれ0.2ml滴下し、これを左右の
上腕部へ貼り、24時間経過後絆創膏をはがし、直ちに
水洗し、その後1時間放置後と24時間後とについて各
検査部位の皮膚の赤化異常について観察判定した。結果
を表6に示す。サポニン含有液としてキラヤサポニン含
有液(80重量%)を使用した場合の結果を表7に示
す。
【0041】
【表6】パッチテスト結果 1時間後 左上腕 A≧B>>C(何れもかなりはっきりと赤化した) 右上腕 A=C=D(はっきりと赤化したが優劣はなかった) 72時間後 左上腕 A=C>>D(Dの赤化の程度は非常にわずかであった; Aではやや盛り上がった感じと皮膚荒れが観察された) 右上腕 A=B=C(いずれも赤化はあまりはっきりしなかった; 皮膚荒れ状態で判定した場合、Aが一番荒れているようであった)
【0042】
【表7】パッチテスト結果(キラヤサポニン含有液の場合) 1時間後 左上腕 A>C=D(はっきりと赤化した) 右上腕 A=C≧D(優劣はほとんどない) 24時間後 左上腕 A>C>D(肌荒れが確認された) 右上腕 A>C≧D(肌荒れが確認された)
【0043】(4)モニターパッチテスト LAS(15.00重量%)、ポリオキシエチレンアル
キルエーテル(2.00重量%)、トリオンB(0.2
0重量%)及びクロラミンT(0.015%)を含有す
る界面活性剤水溶液に以下の割合でサポニン含有液を配
合した洗剤及び一般市販品(ナテラ)ついてパッチテス
トを行なった: (A)界面活性剤水溶液250g (C)界面活性剤水溶液250g+サポニン含有液1.
25g(0.5重量%) (D)界面活性剤水溶液250g+サポニン含有液2.
50g(1.0重量%) (NA)ナテラ200g (NA)ナテラ200g+サポニン含有液3g(1.5
重量%)
【0044】(A)、(C)及び(D)の洗剤について
は20重量部を190重量部の水で希釈して界面活性剤
分を1.62%とし、(NA)及び(NA)の洗剤につ
いては12.3重量部を194重量部の水で希釈して界
面活性剤分を1.65重量%とし、パッチテスト供試液
とした。一般家庭での台所洗剤の使用濃度は、界面活性
剤分=0.03〜0.05重量%である。
【0045】上記希釈液をパッチテスト用絆創膏のガー
ゼ部に、それぞれ0.2ml滴下し、これをモニター9
名の上腕部へ貼り、所定時間経過後、絆創膏をはがし水
洗後評価した。但し、モニターによって絆創膏等により
かゆみを生じ、所定時間のテストができず絆創膏をはが
したものもいて、統一した時間でのテストはできなかっ
た。結果を表8に示す。サポニン含有液としてキラヤサ
ポニン含有液(80重量%)を使用した場合の結果を表
9に示す。
【0046】
【表8】モニター:性別/パッチテスト時間/判定時間:結果 1:女/10時間/直後:A=C=D(殆ど赤化なし) NA>NB(わずかに赤化) 12時間後:A=B=C;NA=NB(赤化なし) 2:女/8時間/24時間後:D>C>A(わずかに赤化);NA>NB 3:女/8時間/16時間後:A=B=C(赤化なし);NA=NB 4:男/6時間/直後:A=C>D;NA=NB 15分後:A=C≧D;NA>NB(NAで水洗時ビリビリした) 5:男/10時間/16時間後:D≧C≧A;NA≧NB 6:男/10時間/直後:A=C=D;NA=NB(赤化なし)16時間後:A=C=D(赤化なし);NA≧NB(NAでわずかに荒れ) 7:男/14時間/直後:A=C>D;NA>NB 8時間後:A=C>D;NA>>NB;A<NA 8:男/24時間/直後:A=C=D;NA=NB(赤化なし) 15分後:A=C=D;NA=NB(赤化なし) 9:男/24時間/24時間後:A=C=D;NA≧NB (NAでわずかに赤化。他は変化なし)
【0047】
【表9】モニター:性別/パッチテスト時間/結果(キラヤサポニン含有液の場合) 10:男/24時間/C>>B=A;NA=NB(Cにかゆみがあった) 11:男/24時間/A>B>C;NA>AB 12:男/24時間/A=B=C;NA=NB(Aにかゆみがあった) 13:男/24時間/A=B>C;NA=NA 14:男/24時間/A=B=C;NA>NB 15:男/24時間/A=B>C;NA=NB(ABが非常に赤くなった)
【0048】(5)考察 パッチテストの結果を総合的に判断して、サポニン含有
液を配合することで、洗剤の皮膚刺激が強くなることは
なかった。皮膚に対し低刺激とされているナテラにおい
てサポニン含有液を1.5%配合したものは無配合のも
のより、更に低刺激性となった。
【0049】〔モニター評価〕表10に示す処方の洗剤
をモニター12名により約1ヶ月間に渡り使用して皮膚
に対する影響につき評価した。結果を表11に示す。評
価結果より、従来使用していた台所洗剤に代えてサポニ
ン含有液を含有する洗剤を使用することで手荒れがしな
くなったとの回答が50%以上となり、中には手が使用
後すべすべするとの評価もあり、台所洗剤にサポニン含
有液を添加することは好ましくはあっても悪い影響はな
いことが確認された。これは、台所洗剤として重要な機
能であり、この機能を有することで前記したそれぞれの
機能を生かした台所洗剤となる。
【0050】
【表10】
【0051】
【表11】評価結果 人数 評価基準 処方(A) 処方(B) ひどくなった 0 0 変わらない 6 5 手荒れしなくなった 6 7使用後手がすべすべする 1 1
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例における酸素消費量及びTOCの測定結
果を示すグラフである。
【図2】実施例における酸素消費量及びTOCの測定結
果を示すグラフである。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サポニンを含有する食器用台所洗剤。
  2. 【請求項2】 界面活性剤及びサポニンを含有する食器
    用台所洗剤。
  3. 【請求項3】 サポニンがキラヤサポニンである請求項
    1又は2に記載の食器用台所洗剤。
  4. 【請求項4】 界面活性剤が陰イオン界面活性剤である
    請求項2又は3に記載の食器用台所洗剤。
  5. 【請求項5】 サポニンの含有量が0.05〜5重量%
    である請求項1〜4のいずれかに記載の食器用台所洗
    剤。
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Cited By (7)

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