JPH10322247A - ワイヤレス伝送装置 - Google Patents

ワイヤレス伝送装置

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Publication number
JPH10322247A
JPH10322247A JP9131262A JP13126297A JPH10322247A JP H10322247 A JPH10322247 A JP H10322247A JP 9131262 A JP9131262 A JP 9131262A JP 13126297 A JP13126297 A JP 13126297A JP H10322247 A JPH10322247 A JP H10322247A
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JP
Japan
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induction coil
current
coil
circuit device
power
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Application number
JP9131262A
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English (en)
Inventor
Akira Hatakei
彰 畑井
Yuji Nishizawa
勇治 西澤
Hiroshi Ishida
浩 石田
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 制御が簡易なワイヤレス伝送装置を得るこ
と。 【解決手段】 1次側回路装置330より非接触の相互
誘導で2次側回路装置350に電力又は信号を送信する
ワイヤレス伝送装置において、誘導コイル3に流れる電
流を検出する電流検出手段40と、誘導コイル3及び受
信コイル4の自己インダクタンス、相互インダクタンス
と、自己インダクタンス及び相互インダクタンスと電流
検出手段40の電流値に基づいて誘導コイル3と受信コ
イル4との距離値を求める演算式を記憶した記憶手段1
20と、電流検出手段40の電流値により記憶手段の演
算式に基づいて距離値を演算する演算手段130と、演
算手段130の演算値に基づいて誘導コイル3に流れる
電流値を制御する制御手段150とを備えたものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は誘導コイルと受信
コイルとの磁気的な結合を利用して非接触で電力および
信号を伝送するワイヤレス伝送装置の改良に関するもの
で、より詳しくは、誘導コイルに流れる電流値に基づい
て、誘導コイルと受信コイルとの距離値を推定してワイ
ヤレス伝送装置を制御するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のワイヤレス伝送装置を図7を参照
して説明する。図7において、ワイヤレス伝送装置は1
次側回路装置30と移動体である2次側回路装置50と
から成り、1次側回路装置30は、電力電源2に両端が
接続された電力誘導コイル(電力送信コイル)3と、信
号電源7に両端が接続された信号を送受信させる信号誘
導コイル8とから成っている。
【0003】2次側回路装置50は、電力受信部が電力
誘導コイル3と磁気的に結合された電力受信コイル4
と、この電力受信コイル4の両端が接続された整流回路
5と、この整流回路5に両端が接続された平滑用コンデ
ンサ13および2次側負荷6とから成っており、信号送
受信部が信号誘導コイル8と磁気的に結合されると共
に、信号を送受信させる信号受信コイル9と、この信号
受信コイル9に両端が接続された2次側信号コントロー
ラ10とから成っている。
【0004】上記のように構成されたワイヤレス伝送装
置の動作を図7および図8に基づいて説明する。図8は
図7のワイヤレス伝送装置の各部の動作を示すタイミン
グチャートである。まず、1次側回路装置30の電力誘
導コイル3から電力受信コイル4へ電磁誘導により電力
を供給して、電力受信コイル4の両端電圧を整流回路5
により整流し、平滑コンデンサ13により電圧を平滑に
して時間t2で2次側回路装置50(平滑コンデンサ1
3)の電源電圧をVdに立ち上げる。
【0005】1次側回路装置30の信号誘導コイル8か
ら2次側回路装置50の信号受信コイル9と交信可能な
範囲にあるか否かを確認するための検知信号S1,S2
・・が、例えば50msec毎に送信し続けている。こ
こで、2次側回路装置50の電源が時間t2で立上がっ
てから、上記交信可能な範囲内に2次側回路装置50が
到達し、上記検知信号S2を2次側回路装置50の信号
受信コイル9が受信し、2次側コントローラ10から信
号受信コイル9を介して1次側回路装置30に交信が可
能である応答信号Rを送信し、交信が開始する。
【0006】上記のように2次側回路装置50の電源が
立上がってから交信する理由は、交信可能な範囲を外れ
ている時間が長い場合、2次側回路装置50の平滑コン
デンサ13の電圧が減衰しているので、2次側回路装置
50の電源が立ち上がってからしか交信ができないから
である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように構成された従来のワイヤレス伝送装置は、第1
に、2次側回路装置50は移動体で、交信可能な範囲内
か否かを検知するために1次側回路装置50から検知信
号を発生し続けているので、制御が複雑となり、加え
て、電力消費のロスが多いという問題点があった。
【0008】第2に、2次側回路装置50の電源は交信
可能な範囲に移動すると立上がるので、図8に示すよう
に、1次側回路装置30より検知信号S1を2次側回路
装置50に送信した直後の時間t1で、2次側回路装置
50の電源が立ち上がった場合、次の検知信号S2が送
信されて2次側回路装置50が交信可能であること示す
応答信号Rを1次側回路装置30に送信できないので、
電源が立上がってから次の検知信号が送信されてくるま
での時間Δtの間、1次側回路装置30と2次側回路装
置50とが交信可能な範囲にも拘らず、交信できずに2
次側回路装置50が移動して交信が制限されるという問
題点があった。なお、Δtの最大を約50msとして、
2次側回路装置50の移動速度V=1m/secとする
と、この移動距離Sは、S=V×Δt=5cmとなる。
通常、このようなシステムでは交信可能な範囲は数cm
であるので、交信が制限されていた。
【0009】第3に、2次側回路装置50が1次側回路
装置30に接近し過ぎた場合、電力誘導コイル3と電力
受信コイル4の磁気的な結合が密になり、電力受信コイ
ル5の誘起電圧値が高くなるので、2次側回路装置50
が誤動作することが考えられる。かかる過電圧を防止す
るために2次側回路装置50に過電圧時の電力消費回路
を設ければ良いが、この電力消費回路を備えなければな
らず装置が複雑、大型化するという問題点があった。
【0010】この発明は、上記課題を解決するためにな
されたもので、制御が簡易となり、電力消費のロスが少
なく、交信が制限されにくく、受信コイルの誘起電圧値
が必要以上に高くならないワイヤレス伝送装置を提供す
ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】第1の発明に係るワイヤ
レス伝送装置は、誘導コイルを有する1次側回路装置よ
り非接触の相互誘導で受信コイルを有する2次側回路装
置に電力又は信号を送信するワイヤレス伝送装置におい
て、誘導コイルに流れる電流を検出する電流検出手段
と、誘導コイル及び受信コイルの自己インダクタンス
と、誘導コイルと受信コイルとの相互インダクタンス
と、自己インダクタンス及び相互インダクタンスと電流
検出手段の電流値に基づいて誘導コイルと受信コイルと
の距離値を求める演算式を記憶した記憶手段と、電流検
出手段の電流値により記憶手段の演算式に基づいて距離
値を演算する演算手段と、演算手段の演算値に基づいて
誘導コイルに流れる電流値を制御する制御手段とを備え
たものである。
【0012】第2の発明に係るワイヤレス伝送装置は、
誘導コイルを有する1次側回路装置より非接触の相互誘
導で受信コイルを有する2次側回路装置に電力又は信号
を送信するワイヤレス伝送装置において、誘導コイルに
流れる電流を検出する電流検出手段と、誘導コイルと受
信コイルとが交信可能になる距離値に対応する誘導コイ
ルに流れる電流値を記憶した記憶手段と、電流検出手段
の電流値により設定電流値に達した場合、交信が可能と
判断する判断手段と、判断手段が交信可能と判断した場
合、交信を開始する手段とを備えたものである。
【0013】第3の発明に係るワイヤレス伝送装置は、
誘導コイルを有する1次側回路装置より非接触の相互誘
導で受信コイルを有する2次側回路装置に電力又は信号
を送信するワイヤレス伝送装置において、誘導コイルに
流れる電流を検出する電流検出手段と、誘導コイル及び
受信コイルの自己インダクタンスと、誘導コイルと受信
コイルとの相互インダクタンスと、自己インダクタンス
及び相互インダクタンスと電流検出手段の電流値に基づ
いて誘導コイルと受信コイルとの距離値を求める演算式
と、誘導コイルと受信コイルとの交信が可能になる距離
値とを記憶した記憶手段と、電流検出手段の電流値によ
り記憶手段の演算式に基づいて距離値を演算する演算手
段と、演算手段で演算した距離値が設定距離値以下の場
合、交信が可能と判断する判断手段と、この判断手段の
判断に基づいて交信を開始する開始手段とを備えたもの
である。
【0014】第4の発明に係るワイヤレス伝送装置は、
1次側回路装置は、誘導コイルに直列または並列に接続
されると共に、電源周波数と共振させる第1の共振コン
デンサを備え、2次側回路装置は受信コイルに直列また
は並列に接続されると共に、電源周波数と共振させる第
2の共振コンデンサを備えたもである。
【0015】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.この発明の実施の形態を図1によって説
明する。図1はワイヤレス伝送装置の回路図で、図中、
従来と同一符号は同一または相当部分を示す。図1にお
いて、1次側回路装置330は電力誘導コイル3の一端
と電力電源2の一方の出力端とに接続された共振コンデ
ンサ51と、信号誘導コイル8の一端と信号電源7の一
方の出力端接続された共振コンデンサ61とを備えてお
り、電力誘導コイル3に流れる電流(以下、1次側電流
と称する。)を検出する電流検出手段としての電流検出
器40と、電流検出器40で検出された電流値を入力す
ると共に、出力信号に基づいて電力電源2の電圧(電
流)を可変制御させる電圧可変部150を制御する制御
部100とから構成されている。
【0016】2次側回路装置350は電力受信コイル4
に並列に接続された共振コンデンサ52と、信号受信コ
イル9に並列に接続された共振コンデンサ62とが設け
られている。ここで、1次側の共振周波数と2次側の共
振周波数とを、電力部が電力電源102の周波数と、信
号部が信号電源7の周波数と、それぞれ一致させること
により、1次側回路装置330の共振インピーダンスを
下げて、効率よく電力等を2次側回路装置350に供給
するように構成されている。
【0017】制御部100は、電流検出器40の検出信
号を入力するインターフェース110(以下、I/Fと
いう。)と、1次側電流と電力誘導コイル3と電力受信
コイル4との距離dとの関係を求める下記の演算式が記
憶された記憶手段としてのRAM120と、電流検出器
40の検出信号に基づいてRAM120の演算式に基づ
いて上記距離dを求めるCPU130と、このCPU1
30を動作させるシステムプログラム等が記憶されたR
OM135と、このCPU130の信号に基づいてI/
F140とを備え、このI/F140の出力信号に基づ
いて電圧可変部150を制御するように構成されてい
る。
【0018】上記演算式の導出について図2及び図3を
参照して以下に説明する。図2は電力誘導コイルから離
れた地点に誘起される磁界を求めるモデル図である。図
3は電力部の等価回路である。図2及び図3において、
電力誘導コイル3を巻き数N,半径aの円形なコイルと
考えている。R1は電力誘導コイル3等の抵抗値、C1
共振コンデンサ51の静電容量値、L1は電力誘導コイ
ル3の自己インダクタンス、L2は電力受信コイル4の
自己インダクタンス、R2は電力受信コイル4等の抵抗
値、C2は共振コンデンサ52の静電容量値、Mは電力
誘導コイル3と電力受信コイル4との相互インダクタン
スである。
【0019】図2において、1次側電流I1が流れてい
る場合、距離dにおける磁界Hは下式となる。 H=a2NI1/{2(a2+d2)}3/2・・・(1)
【0020】図3の等価回路より、電力受信コイル4に
誘起電圧V2は下式となる。 V2=MdI1/dt・・・・(2) 一方、電力受信コイル4の鎖交磁束をφとすると、誘起
電圧V2は下式となる。 V2=dΦ/dt=SμdH/dt・・・(3) ここに、Sは、コイルの断面積である。
【0021】(1)、(3)式より V2=(Sμa2N)/{2(a2+d2)}3/2・dI1/dt・・・(4) (2)、(4)式を比較して、 M=(Sμa2N)/{2(a2+d2)}3/2・・・(5) また、図3において回路方程式は下式となる。 I11+j{ωL1−1/(ωC1)}I1−jωMI2=V1・・・(6) I22+j{ωL2−1/(ωC2)}I2−jωMI2=0・・・(7) 回路が共振状態にあるとすると、下記の条件が成立す
る。 ωL1−1/(ωC1)=0、ωL2−1/(ωC2)=0・・・(8)
【0022】(6)、(7)式より電源2から見た入力
インピーダンスZは下式となる。 Z=V1/I1=R1+(ωM)2/R2・・・(9) ゆえに1/I1=R1/V1+(ωM)2/(V1R2)・・・(10) 1/I1=K1+K2/(a2+d23・・・(11) 但し、K1,K2は定数である。
【0023】(11)式を距離dについて解くと、下式
となる。 d=[{1/K2(1/I1−K1)}-1/3−a21/2・・・(12) ここで、電力電源2の電圧値V1、抵抗値R1、相互イン
ダクタンスM、電力誘導コイル3の半径aを実測してお
いて、K1、K2の定数を求めて、上記式から1次側電流
1により電力誘導コイル3と電力受信コイル4との距
離dを図4の曲線に示す。
【0024】図4から距離値dと1次側電流値I1
は、 d(d)/dI1>0・・・(13) となり単調増加関係であるので1対1に対応している。
したがって1次側電流値I1に基づいて距離dの値を求
めることができる。
【0025】上記のように構成されたワイヤレス伝送装
置の動作を図1によって説明する。まず、電力電源2の
投入により、共振コンデンサ51を介して電力誘導コイ
ル3に電流が流れ、電流検出器40が1次側電流を検出
してI/F110を介して入力し、CPU130はこの
入力された1次側電流値に基づいてRAM120に記憶
された上記演算式(例えば上記(12式))に従い電力
誘導コイル3と電力受信コイル4との距離値を演算して
求め、この距離値に応じて電圧可変部150を制御して
電力電源2の電圧を可変にし、1次側電流を制御する。
【0026】したがって、この1次側電流を制御するこ
とにより、電力誘導コイル3から電力受信コイル4の誘
起電圧値を適正な範囲にできるので、2次側回路装置3
50の電源となる平滑コンデンサ13の両端の過電圧を
防ぐことができる。加えて、効率よく電力又は信号を2
次側回路装置350に供給できる。
【0027】また、1次側回路装置330と2次側回路
装置350との交信可能な距離値Sを予め定めておい
て、図4に示すように距離値Sに対応する1次側電流値
Isを入力部125によりRAM120に記憶する。電
力電源2の投入により、共振コンデンサ51を介して電
力誘導コイル3に電流が流れ、電流検出器40がこの1
次側電流をI/F110を介して入力し、CPU130
はこの入力された1次側電流値に基づいてRAM120
に記憶された上記電流値Is以下か否か判断し、図5に
示すように1次側電流値がIs以下になっている場合、
交信可能な範囲内と判断して1次回路装置330と2次
回路装置350との交信を開始する。
【0028】したがって、1次回路装置330からの検
知信号や、2次側回路装置350からの応答信号がなく
ても、1次回路装置330と2次回路装置350との交
信を開始することができるので、交信可能な範囲におい
て、空走をほととんどすることなく、交信を開始するこ
とができる。
【0029】なお、交信可能な距離値Sを予め定めてお
いて、この距離値Sを入力部125によりRAM120
に記憶する。上記と同様に、電流検出器40が1次側電
流を検出してI/F110を介して入力し、CPU13
0がこの入力された1次側電流値に基づいてRAM12
0に記憶された上記演算式(例えば上記(12式))に
従い電力誘導コイル3と電力受信コイル4との距離値d
を演算して求め、この距離値dが上記交信可能な距離値
Sか否かを判断し、交信可能な距離値S以下になってい
る場合、交信可能範囲内と判断して1次側回路装置33
0と2次側回路装置350との交信を開始しても良い。
【0030】また、上記は交信の開始について説明した
が、交信の終了についても以下のように適用できる。交
信可能な距離値又は1次側電流値を定め、この距離値に
入った後に、この距離値を越えた場合、交信終了として
も良い。
【0031】実施の形態2.この発明の他の実施の形態
を図6によって説明する。図6は、非共振回路のワイヤ
レス伝送装置の回路図である。図6において、図中、図
1と同一符号は同一又は相当部分を示し、説明を省略す
る。図6のワイヤレス伝送装置は、1次側回路装置13
30及び2次側回路装置1350が非共振である点を除
き、図1と同様に構成されており、RAM120に記憶
されている1次電流I1と、電力誘導コイル3と電力受
信コイル4との距離値との関係式として演算式が記憶さ
れている。
【0032】次に、演算式が得られた理由を以下に説明
する。1次側電流I1、1次側電圧V1、2次側電流
2、2次側電圧V2、インピーダンスZ1とすると、こ
の関係は下式となる。
【0033】
【数1】
【0034】ここで、インピーダンス行列Z1は下式と
なる。
【数2】
【0035】インピーダンス|Z1|は下式となる。
【数3】
【0036】次に、インピーダンス行列|Z1|を用い
て、伝送行列F1を求めると下式となる。
【数4】
【0037】従って、負荷抵抗の抵抗値をRとした場合
の1次側入力インピーダンスZinは下式となる。
【数5】
【0038】整理して、下式を得る。
【数6】
【0039】また、相互インダクタンスMは距離値d、
半径aを用いると下式となる。
【数7】
【0040】1次側入力インピーダンス|Zin|は数
7式の相互インダクタンスMを数6式に代入、整理して
下式となる。
【数8】
【0041】数8式の各部を下式のK41,K51と置く。
【数9】
【0042】よって、1次側入力インピーダンス|Zi
n|は下式となる。
【数10】
【0043】1次側電流I1は下式となる。
【数11】
【0044】また、1次側電流I1>0,一次側電圧V1
を定数とすると、1次側電流I1は下式となる。
【数12】
【0045】次に、上記距離値dを1次側電流I1で表
すと下式となる。
【数13】
【0046】上記距離値dを1次側電流I1で微分する
と下式となる。但し、K4=K41/V1,K5=K51/V1
とする。
【数14】
【0047】上記距離値d>0,K5>0より、d
(d)/dI1>0となる。従って、上記距離値dは1
次側電流I1に対して単調増加で、距離値dと1次側電
流I1とは1対1に対応する。
【0048】すなわち、この実施の形態では、RAM1
20に記憶される演算式が例えば数式13である他は、
上記実施の形態1と同様のほぼ動作しながら、共振コン
デンサを省略して電力又は信号を2次側回路装置に供給
できる。
【0049】なお、上記実施の形態1,2では、電力誘
導コイル3と電力受信コイル4との関係で、1次側電流
と距離との演算式を算出したが、信号誘導コイル8と信
号受信コイル9との関係でも同様な関係が成立する。な
お、誘導コイルとは、電力誘導コイル3及び信号誘導コ
イル8を含み、受信コイルとは、電力受信コイル4及び
信号受信コイル9を含む。
【0050】
【発明の効果】以上のように第1の発明によれば、2次
側回路装置の受信コイルに誘起される電圧を適正な値に
制御できることにより、過電圧を抑制させる電力消費回
路を削減できるという効果がある。
【0051】第2の発明によれば、1次側回路装置から
所定の周期で検知信号を2次側回路装置に送信し続ける
ことが不要となることにより、制御が簡易で電力消費の
ロスも減少し、しかも、2次側回路装置が交信可能な範
囲内に移動したことを電流検出手段の電流値により判断
したので、2次側回路装置が交信可能な範囲内に移動す
ると、すぐに交信ができるという効果がある。
【0052】第3の発明によれば、1次側回路装置から
所定の周期で検知信号を2次側回路装置に送信し続ける
ことが不要となることにより、制御が簡易で電力消費の
ロスも減少し、しかも、2次側回路装置が交信可能な範
囲内に移動したことを電流検出手段の電流値に基づいて
誘導コイルと受信コイルとの距離値を求めて判断したの
で、2次側回路装置が交信可能な範囲内に移動すると、
すぐに交信ができるという効果がある。
【0053】第4の発明によれば、第1から第3の発明
のいずれかの効果に加え、1次側回路装置は誘導コイル
に直列または並列に接続されると共に、電源周波数と共
振させる第1の共振コンデンサを備え、2次側回路装置
は誘導コイルに直列または並列に接続されると共に、電
源周波数と共振させる第2の共振コンデンサを備えたの
で、効率よく電力又は信号を2次側回路装置に供給でき
るという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施の形態を示すワイヤレス伝
送装置の回路図である。
【図2】 図1の電力誘導コイルから距離dだけ離れた
地点に誘起される磁界を求めるための図である。
【図3】 図1の電力部の等価回路である。
【図4】 1次側電流と、電力誘導コイルと電力受信コ
イルとの距離値との曲線図である。
【図5】 この発明の他の実施の形態を示すワイヤレス
伝送装置のタイムチャートである。
【図6】 この発明の他の実施の形態を示すワイヤレス
伝送装置の回路図である。
【図7】 従来装置のワイヤレス伝送装置の回路図であ
る。
【図8】 図7のワイヤレス伝送装置のタイムチャート
である。
【符号の説明】
3,8 誘導コイル、4,9 受信コイル、40 電流
検出手段(電流検出器)、51,61 第1の共振コン
デンサ、52,62 第2の共振コンデンサ、120
記憶手段(RAM)、330,1330 1次側回路装
置、350,1350 2次側回路装置。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 誘導コイルを有する1次側回路装置より
    非接触の相互誘導で受信コイルを有する2次側回路装置
    に電力又は信号を送信するワイヤレス伝送装置におい
    て、 上記誘導コイルに流れる電流を検出する電流検出手段
    と、 上記誘導コイル及び上記受信コイルの自己インダクタン
    スと、 上記誘導コイルと上記受信コイルとの相互インダクタン
    スと、 上記自己インダクタンス及び上記相互インダクタンスと
    上記電流検出手段の電流値に基づいて上記誘導コイルと
    上記受信コイルとの距離値を求める演算式を記憶した記
    憶手段と、 上記電流検出手段の電流値により上記記憶手段の演算式
    に基づいて上記距離値を演算する演算手段と、 上記演算手段の演算値に基づいて上記誘導コイルに流れ
    る電流値を制御する制御手段とを備えたことを特徴とす
    るワイヤレス伝送装置。
  2. 【請求項2】 誘導コイルを有する1次側回路装置より
    非接触の相互誘導で受信コイルを有する2次側回路装置
    に電力又は信号を送信するワイヤレス伝送装置におい
    て、 上記誘導コイルに流れる電流を検出する電流検出手段
    と、 上記誘導コイルと上記受信コイルとが交信可能になる距
    離値に対応する上記誘導コイルに流れる電流値を記憶し
    た記憶手段と、 上記電流検出手段の電流値により上記設定電流値に達し
    た場合、上記交信が可能と判断する判断手段と、 上記判断手段が上記交信可能と判断した場合、上記交信
    を開始する手段とを備えたことを特徴とするワイヤレス
    伝送装置。
  3. 【請求項3】 誘導コイルを有する1次側回路装置より
    非接触の相互誘導で受信コイルを有する2次側回路装置
    に電力又は信号を送信するワイヤレス伝送装置におい
    て、 上記誘導コイルに流れる電流を検出する電流検出手段
    と、 上記誘導コイル及び上記受信コイルの自己インダクタン
    スと、 上記誘導コイルと上記受信コイルとの相互インダクタン
    スと、 上記自己インダクタンス及び上記相互インダクタンスと
    上記電流検出手段の電流値に基づいて上記誘導コイルと
    上記受信コイルとの距離値を求める演算式と、上記誘導
    コイルと上記受信コイルとの交信が可能になる距離値と
    を記憶した記憶手段と、 上記電流検出手段の電流値により上記記憶手段の演算式
    に基づいて上記距離値を演算する演算手段と、 上記演算手段で演算した距離値が設定距離値以下の場
    合、上記交信が可能と判断する判断手段と、 この判断手段の判断に基づいて上記交信を開始する開始
    手段とを備えたことを特徴とするワイヤレス伝送装置。
  4. 【請求項4】 上記1次側回路装置は、上記誘導コイル
    に直列または並列に接続されると共に、電源周波数と共
    振させる第1の共振コンデンサを備え、 上記2次側回路装置は上記受信コイルに直列または並列
    に接続されると共に、電源周波数と共振させる第2の共
    振コンデンサを備えたことを特徴とする請求項1から請
    求項3のいずれかに記載のワイヤレス伝送装置。
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