JPH10321955A - 電子線励起発光素子 - Google Patents

電子線励起発光素子

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Publication number
JPH10321955A
JPH10321955A JP12533297A JP12533297A JPH10321955A JP H10321955 A JPH10321955 A JP H10321955A JP 12533297 A JP12533297 A JP 12533297A JP 12533297 A JP12533297 A JP 12533297A JP H10321955 A JPH10321955 A JP H10321955A
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JP
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layer
light
electron beam
light emitting
well
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JP12533297A
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English (en)
Inventor
Shigeo Hayashi
茂生 林
Hiroshi Sugano
浩 菅野
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 量子井戸を有する電子線励起発光素子では発
光強度が低く、本発明は電子線励起発光素子において高
い発光効率を得ることを目的とする。 【解決手段】 励起によりキャリアが発生すると、電子
正孔ともに同じ場所に存在するために、キャリアの拡散
中に容易に再結合してしまい、量子井戸への効率的な閉
じ込めができないために発光強度が低くなることに着目
し、発光層13をはさむクラッド層14または15のう
ち少なくとも一方の層の禁制帯幅が発光層13から離れ
るに従って徐々にまたは階段状に大きくなるように構成
する。これにより、発生した電子正孔を有効に量子井戸
に移動させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子線により励起
を行う発光素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の電子線励起による発光素子として
は、発光体として粉末やバルク・単層膜、あるいは単純
な多重量子井戸やダブルヘテロ構造などがとられてい
た。
【0003】単層膜の例としてはジャーナル・オブ・ア
プライド・フィジックス1995年発行第77巻539
4頁(Journal of applied Phy
sics vol.77,(1995),p.539
4)を挙げることができ、単純な多重量子井戸の例とし
てはジャーナル・オブ・アプライド・フィジックス19
87年発行第62巻3071頁(Journal of
applied Physics vol.62,
(1987),p.3071)などを挙げることができ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の電子線励起による発光素子では、満足する発光
効率を得ることは不可能であった。そこで、本発明はか
かる点に鑑み、量子井戸構造を持つ電子線励起発光素子
の発光効率の向上を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、上記の発
光効率の低さの課題を解決するために、発光体とそれを
励起する手段としての電子線源とを有し、発光体が発光
層とそれをはさむクラッド層とを有し、発光層が量子井
戸あるいは多重量子井戸からなり、クラッド層のうち少
なくとも一方の層の禁制帯幅が、発光層から離れるに従
って徐々にあるいは階段状に大きくなっている構成をと
ることである。この構成により、発生した電子正孔を有
効に量子井戸に移動させることができる。
【0006】前記構成において、電子線源の加速電圧は
5kV以上であることが好ましい。第2の発明は、上記
の発光効率の低さの課題を解決するために、発光体とそ
れを励起する手段としての電子線源とを有し、発光体が
複数の発光層とそれらはさむ複数のクラッド層群とを有
し、発光層が量子井戸あるいは多重量子井戸からなり、
クラッド層の禁制帯幅が、それぞれの発光層から離れる
に従って徐々にあるいは階段状に大きくなっている構成
をとることである。この構成により、広い範囲に発生し
た電子正孔をすべて近くの量子井戸発光層に移動させる
ことができ、ひいては井戸層における発光量を増加させ
ることができる。
【0007】前記構成において、隣り合う発光層の間隔
が0.1μm以上1μm以下であることが好ましい。
【0008】また、前記構成において、電子線源の加速
電圧は10kV以上であることが好ましい。
【0009】第3の発明は、上記の発光効率の低さの課
題を解決するために、発光体とそれを励起する手段とし
ての電子線源とを有し、発光体が発光層とそれをはさむ
クラッド層とを有し、発光層の発光体表面からの深さ位
置D(μm)が、電子線の加速電圧V(kV)に対して
0.015V1.5<D<0.015V1.5の関係に
ある構成をとることである。この構成により、発生した
電子正孔のうち最も多くの電子正孔を有効に量子井戸に
おいて発光させることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明は、従来の電子線励起によ
る発光素子では十分な発光効率が得られなかった原因の
大きな一つをつきとめ得られたものである。
【0011】上記した従来の電子線励起発光素子におい
て、生成された電子正孔対は、拡散長の短かさのため
に、励起された場所で発光する確率が非常に高いことが
わかってきた。このために、量子井戸発光層を有する発
光体を電子線励起した場合に、生成したキャリアがクラ
ッド層においても再結合発光してしまい、結果的には有
効に量子井戸に集まらず、結果的に発光効率が低くなっ
てしまうのである。この現象はあまり知られていなかっ
たためか、構造に対して対策はとられていなかった。そ
こで、本発明では、上記の現象を考慮し、電子線励起に
よる発光素子において、構造的に対策を行った。
【0012】そこで以下では本発明の実施の形態におけ
る発光素子について図面を参照しながら説明する。
【0013】(実施の形態1)まず本発明の実施の形態
1における発光素子について図1〜図4を用いて説明す
る。
【0014】図1は本実施の形態における電子線励起発
光素子の構造を示す断面図である。図1において、11
は電子線源としての電子銃であり、発光体とともに真空
容器12内に設置されている。13〜18が広い意味で
の発光体であるが、その中で、13が発光層である量子
井戸層である。ここでは例として厚さ2nmのIn0. 2
Ga0.8Nを用いた。14、15は井戸層13に隣接
し、禁制帯幅が井戸層から離れるに従って大きくなって
いる漸次組成変化クラッド層であり、以後13〜15の
構造をグレーデッドクラッド(graded cla
d)構造と呼ぶことにする。ここでは例として、漸次組
成変化クラッド層14および15にそれぞれ漸次組成の
変化したIn0.1Al0.2Ga0.7N−In0.1Ga0.9
およびIn0.1Ga0.9N−In0.1Al0.2Ga0.7Nを
用いた。なお、井戸層側がIn0.1Ga0.9Nである。ま
た、16、17はIn0.1Al0.2Ga0.7Nバッファ層
と低温成長GaNバッファ層であり18はサファイア基
板である。発光体の表面はアース線19により電気的に
接地されている。
【0015】14および15は、組成が連続的に変化し
ていることにより、クラッド層の両バンド(コンダクシ
ョンバンド(Ec)、バレンスバンド(Ev))に対し
て井戸層側に傾いた傾斜がついている。ある程度高圧の
電子線励起において、キャリア発生領域は深さ方向に広
く分布している。従来の構造ではバンドに傾斜がなかっ
たためにキャリアに方向性が少なく、井戸層へのキャリ
ア集中が十分にはおこなわれなかった。これに対して、
図1に示す本発明の構造をとることにより、井戸層近傍
に発生した電子・正孔はバンド傾斜に従って有効に井戸
層に集めることができる。このようにしてキャリアを量
子井戸層に集めることにより、量子井戸発光層における
深い準位を埋め尽くすことが容易になり、バンド端発光
を増加させることができる。
【0016】次に以下では、図1に示した電子線励起発
光素子の具体例について図面を参照しながら説明する。
【0017】発光体はサファイア基板上に有機金属気相
成長法(metal−organic chemica
l vapor deposition:MOCVD
法)を用いて形成した。基板の表面を清浄化した後、ト
リメチルアルミニウム(TMA)とトリメチルインジウ
ム(TMI)とトリメチルガリウム(TMG)とアンモ
ニアのうち複数の原料を用い、窒素をキャリアガスとし
て用い、加熱した基板上に供給することにより薄膜を形
成した。混晶の作製時には原料供給比を調整することに
より組成制御をおこなった。主たる成長温度は1000
℃、成長圧力は100Torrであった。発光層の結晶
性をよくするために、バッファ層として500℃(低
温)成長GaNバッファ層と1000℃成長In0.1
0.2Ga0.7Nバッファ層とを用いた。具体的な組成と
厚さは次の通りである。発光層であるIn0.2Ga0.8
量子井戸層13の厚さは2nm、量子井戸発光層に隣接
し、禁制帯幅が井戸層から離れるに従って大きくなって
いるクラッド層としての漸次組成変化したIn0.1Al
0.2Ga0.7N−In0.1Ga0.9Nクラッド層14および
In0.1Ga0.9N−In0.1Al0.2Ga0.7Nクラッド
層15の厚さはそれぞれ0.5μm、In0.1Al0.2
0.7Nバッファ層16および低温成長GaNバッファ
層17の厚さはそれぞれ2μmと0.1μm、サファイ
ア基板18の厚さは0.5mmである。
【0018】このようにして成長を行った発光体の表面
に10nm程度のごく薄いAuを蒸着し、3mm角に切
り出した。その後InGaアマルガムで真空容器に接続
し、また、表面はアース線19を用いて電気的に接地し
た。
【0019】この発光体では傾斜層のバンド傾斜は1μ
mあたり0.4eVである。比較のために従来方式であ
る厚さ方向の組成が一定の試料の素子構造を図2に示
す。21、22は電子銃と真空容器である。23は発光
層である量子井戸層であり、ここでは上記例と同じ厚さ
2nmのIn0.2Ga0.8Nを用いた。24は厚さが0.
5μmのIn0.1Al0.2Ga0.7Nクラッド層である。
25も同じIn0.1Al0. 2Ga0.7Nクラッド層である
が、図1の試料と条件を同じにするために厚さを2.5
μmとしてバッファ層の役目も持たせた。26は低温成
長GaNバッファ層、27はサファイア基板である。2
8はアース線であり、電気的に接地されている。
【0020】図3に素子の発光スペクトルを示す。図3
において、(a)が図1に示す本発明の量子井戸構造を
持つ電子線励起発光素子からの発光であり、(b)が図
2に示す従来の量子井戸構造を持つ電子線励起発光素子
からの発光である。両者とも励起条件は同じで、具体的
には電子線の加速電圧10kVで電流密度は10A/c
2であり、温度は室温である。従来の通常の量子井戸
構造を持つ発光素子では、井戸層のバンド端からの発光
が支配的だが、クラッド層のバンド端からの発光も観測
されていることがわかる。これに対して本発明の試料で
は、井戸層からの発光強度が従来試料に比べて約3倍で
あり、クラッド層からの発光強度は非常に小さくなって
いるのがわかる。
【0021】電流注入型半導体レーザにおいて、同様の
GRIN(グレーデッド インデックス)構造がある
が、これは屈折率を漸次変化させることによる効果を利
用したものであり、キャリア移動に関する構造ではな
い。本発明はバンド構造を漸次変化させることによるキ
ャリア移動の効果を利用した点が新規である。電子線励
起においては素子に電界をかけないと言うことと、キャ
リアが電子正孔ともほぼ同数存在して再結合確率が高い
と言うことと、電子正孔が発生する領域が深さ方向に広
範囲であるという条件下で本発明が有効になってくるの
である。
【0022】ここで、井戸層の厚さを2nmとしたが、
本実施例の場合、井戸層が他の層に対して格子不整合が
大きいために、井戸層の厚さが厚いと結晶性の劣化が起
こるためにこの値に設定した。In0.1Al0.2G
a0.7Nバッファ層に対するIn0.2Ga0.8N
の格子不整合は1.7%程度あるので、高品質な井戸層
を得るには、厚さは10nm以下である必要があった。
この膜厚条件下では井戸層からのバンド端発光が大きか
った。
【0023】またここで、組成の漸次変化しているクラ
ッド層の厚さを0.5μmとしたが、この最適値は、室
温におけるキャリアの再結合までの移動距離に依存して
いる。バンドの傾斜が緩いものでは移動距離が小さく、
バンドの傾斜が大きいものは移動距離が大きく、キャリ
アを集める領域が広くとれるので、発光効率の向上の効
果が大きい。具体的には組成漸次変化クラッド層ぼ両端
におけるバンドオフセットが0.2eVの時には層厚が
0.5μmのときに最も発光強度が高かった。0.5μ
m以下ではキャリアを集める領域が狭くなるために発光
強度が減少し、0.5μm以上ではバンドの傾きが小さ
くなったために井戸層から遠くのキャリアが井戸にまで
移動しきれずに再結合したことが主な原因であると考え
られる。
【0024】ここで、電子線の加速電圧を10kVとし
たが、加速電圧が5kV以上の時に、キャリアの発生す
る深さ領域が約0.3μm以上となり、バンド傾斜によ
りキャリアを集めることが発光効率に対して重要となっ
た。
【0025】上記の具体例では発光が電子線の照射され
る面の方面方向に対して、垂直な向きであったが、この
ほか発光が電子線の照射される面から行われる素子に関
しても同様の効果が見られた。すなわち、面発光型の電
子線励起発光素子においても、発光効率の増大が見られ
た。
【0026】ここで、InGaN系半導体では、正確な
電子と正孔の移動度の比は不明であるが、この比に逆比
例させてコンダクションバンドとバレンスバンドとの傾
斜の比を設けることにより、もっとも効率のよい発光に
なると考えられる。しかしながら、バンドオフセットを
任意に変えることは、作製法上困難である。
【0027】ここで、発光層として単一量子井戸層を用
いたが、このほか発光体として図4に示す構造の多重量
子井戸を用いても同様の効果が見られた。41は発光層
であるIn0.2Ga0.8N−In0.1Ga0.9N多重量子井
戸層であり、井戸層の厚さは2nm、障壁層の厚さは5
nmで、井戸数は4である。42、43は井戸層に隣接
する禁制帯幅が井戸層から離れるに従って大きくなって
いるクラッド層としての漸次組成変化In0.1Al0.2
0.7N−In0.1Ga0.9Nクラッド層およびIn0.1
0.9N−In0.1Al0.2Ga0.7Nクラッド層である。
44、45はIn0.1Al0.2Ga0.7Nバッッファ層お
よび低温成長GaNバッファ層であり、46はサファイ
ア基板である。この場合、組成変化のないクラッド層を
用いた場合に比べて発光強度は約2倍であった。
【0028】このように、井戸層の少なくとも片方の層
の禁制帯幅が井戸層から離れるに従って大きくなってい
ることにより、電子線励起発光素子あるいはレーザの発
光効率を向上させることができる。
【0029】ここで、傾斜クラッド層を井戸の両側に形
成したが、片側だけの場合は、効果としては半分程度と
なったが、ある程度の効果は見られた。
【0030】また、発光材料としてIn0.2Ga0.8Nを
用いたが、このほかtypeIの量子井戸構造を持つあ
らゆる電子線励起発光素子に対しても同様の効果が見ら
れた。
【0031】具体的には厚さ10nmのZn0.8Cd0.2
Se量子井戸と厚さ0.4μmのZnSe−Zn0.9
0.10.2Se0.8漸次組成変化クラッド層を用いた発
光体に関しても同様に2〜5倍の発光効率の向上が見ら
れた。この材料系の場合、井戸層の厚さを10nmとし
たが、上述の場合と同様に井戸層の厚さは厚いほど従来
との比較において発光効率の向上の度合いがやや少なか
った。また、井戸層が他の層に対して格子不整合がある
ために、結晶性のよい発光体を得るには井戸層の厚さに
は制限があった。Zn0.9Mg0.10.2Se0.8バッファ
層に対するZn0. 8Cd0.2Seの格子不整合は0.8%
程度あるので、高品質な井戸層を得るには井戸層の厚さ
は10nm以下である必要があり、またこの厚さ条件下
では発光量が大きかった。またここで、組成の漸次変化
しているクラッド層の厚さを0.4μmとしたが、この
ZnSe系では組成漸次変化クラッド層ぼ両端における
バンドオフセットが0.1eVの時には層厚が0.4μ
mのときに最も発光強度が高かった。0.4μm以下で
はキャリアを集める領域が狭くなるために発光強度が減
少し、0.4μm以上ではバンドの傾きが小さくなった
ために井戸層から遠くのキャリアが井戸にまで移動しき
れずに再結合したためだと考えられる。
【0032】また、厚さ5nmのGaAs井戸層と厚さ
0.5μmのAl0.5Ga0.5As−Al0.5Ga0.5As
0.70.3クラッド層を用いたAlGaAsP系の素子に
おいても、同様に2〜5倍の発光効率の向上が見られ
た。この材料系の場合、井戸層の厚さを5nmとした
が、井戸層の格子不整合のために、厚さが結晶性のよい
発光体を得るには井戸層の厚さには制限があった。Al
0.5Ga0.5As0.70.3バッファ層に対するGaAsの
格子不整合は3%程度あるので、高品質な井戸層を得る
には井戸層の厚さは5nm以下である必要があり、また
この厚さ条件下では発光量が大きかった。またここで、
組成の漸次変化しているクラッド層の厚さを0.5μm
としたが、このAlGaAsP系では組成漸次変化クラ
ッド層ぼ両端におけるバンドオフセットが0.1eVの
時には層厚が0.5μmのときに最も発光強度が高かっ
た。0.5μm以下ではキャリアを集める領域が狭くな
るために発光強度が減少し、0.5μm以上ではバンド
の傾きが小さくなったために井戸層から遠くのキャリア
が井戸にまで移動しきれずに再結合したためだと考えら
れる。近赤外ではあるが同様の発光効率の向上の効果が
見られた。
【0033】(実施の形態2)次に本発明の実施の形態
2における発光素子について図5及び図6を用いて説明
する。
【0034】図5は本実施の形態における電子線励起発
光素子の構造を示す断面図図である。図5において、5
1は電子線源としての電子銃であり、発光体とともに真
空容器52内に設置されている。531〜534は発光
層である複数の量子井戸層であり、ここでは例としてそ
れぞれ同じ厚さ2nmのIn0.2Ga0.8Nを用いた。5
41〜544および551〜554は井戸層の上側に接
するクラッド層と下側に接するクラッド層であり、隣接
する井戸層から離れるに従って禁制帯幅が大きくなって
いる。ここでは例として、それぞれ漸次組成の変化した
In0.1Al0.2Ga0.7N−In0.1Ga0.9NおよびI
0.1Ga0.9N−In0.1Al0.2Ga0.7Nを用いた。
56および57はIn0.1Al0.2Ga0.7Nバッファ層
と低温成長GaNバッファ層であり、58はサファイア
基板である。発光体の表面はアース線59により電気的
に接地されている。電子線励起においては深さ方向に非
常に広い範囲で電子正孔対が発生するが、すべての電子
・正孔に対してその近傍に井戸層があるために、電子・
正孔をクラッド層で再結合させることなく有効に井戸層
に集めることができる。このため、井戸層の発光波長に
おける光学ゲインを有効に増加させることができる。
【0035】次に以下では、図5に示した電子線励起発
光素子の具体例について説明する。発光体の製造方法は
上記した実施の形態1の場合と同様であり、原料の供給
パターンが違っているだけであるためにここでは詳細は
省略する。発光体53〜58は厚さ0.5mmのサファ
イア基板58上に厚さ0.1μmの低温成長GaNバッ
ファ層57と厚さ2μmのIn0.1Al0.2Ga0.7Nバ
ッファ層56を介して形成されており、4組のグレーデ
ッドクラッド構造531〜554からなっている。それ
ぞれのグレーデッド構造は、厚さ2nmのIn0.2Ga
0.8N量子井戸531〜534と、その上部にある厚さ
100nmの漸次組成変化したIn0.1Ga0.9N−In
0.1Al0.2Ga0.7Nクラッド層541〜544と、量
子井戸層の下部にある厚さ100nmの漸次組成変化し
たIn0.1Al0.2Ga0.7N−In0.1Ga0.9Nクラッ
ド層551〜554からなる。ここで、クラッド層の井
戸層側がIn0.1Ga0.9Nであり、井戸と井戸との中間
地点、発光体の表面およびIn0.1Al0.2Ga0.7Nバ
ッファ層との界面がIn0.1Al0.2Ga0.7Nであり、
その間は直線補間的に組成が変化している構造である。
【0036】図6に素子の発光スペクトルを示す。室温
で加速電圧10kV・電流密度10A/cm2の電子線
を照射した結果である。図6において、(a)が図5に
示す本発明の量子井戸構造を持つ発光素子からの発光で
あり、(b)が井戸間隔が0.2μmで井戸幅2nm井
戸層数4の従来の組成変化のないクラッド層を持つ電子
線励起多重量子井戸発光素子からの発光である。両者と
も励起条件は同じで、具体的には電子線の加速電圧10
kVで電流密度は10A/cm2であり、温度は室温で
ある。従来の多重量子井戸構造を持つ発光素子では、量
子井戸層のバンド端からの発光が支配的だが、クラッド
層のバンド端からの発光も少しではあるが観測されてい
ることがわかる。これに対して本発明の複数のグレーデ
ッドバンド構造を持つ試料では、井戸層のバンド端から
の発光強度が従来試料に比べて約2倍となり、クラッド
層のバンド端からの発光強度は非常に小さくなっている
のがわかる。
【0037】このように、複数のグレーデッドバンド構
造を持つ電子線励起発光素子においては、活性層以外に
は必ずバンド勾配が存在し、発生したすべての電子・正
孔をいずれかの井戸層に集めることができる。このた
め、井戸層にキャリアが集中して深い準位を埋め尽くす
ために、強いバンド端発光を得ることができる。
【0038】この具体例では発光が電子線の照射される
面の方面方向に対して、垂直な向きであったが、このほ
か発光が電子線の照射される面から行われる素子に関し
ても同様の効果が見られた。すなわち、面発光型の電子
線励起発光素子においても、発光効率の増大が見られ
た。
【0039】ここで、井戸の間隔は0.2μm(100
nm+100nm)としたが、キャリアを井戸に集める
点では広い方が有効であるが、幅を広くとるとバンドの
傾斜が小さくなるのでキャリアを集める効果が小さくな
っていくために、層厚に関しては最適値があると考えら
れる。また、格子不整による結晶性の劣化の問題があ
り、上述のInGaN系薄膜の場合には井戸層の間隔は
0.2μm程度が最適であった。効果としては井戸層の
間隔が1μm以下の場合に発光強度増大の効果が見られ
た。
【0040】ここで、電子線の加速電圧を10kVとし
たが、加速電圧が10kV以上の時に、キャリアの発生
する深さ領域が約1.5μm以上となり、単一の発光層
に量子井戸にバンド傾斜によりキャリアを集めることが
困難になるために、複数のグレーデッドバンド構造をと
ることが発光量増大に対して重要となった。
【0041】ここで、発光材料としてIn0.2Ga0.8
を用いたが、このほかtypeIの量子井戸構造を持つ
あらゆる電子線励起発光素子に対しても同様の効果が見
られた。
【0042】具体的には厚さ10nmのZn0.8Cd0.2
Se量子井戸と厚さ100nmのZnSe−Zn0.9
0.10.2Se0.8漸次組成変化クラッド層を複数用い
た素子に関しても同様に2〜5倍の発光効率の向上が見
られた。この材料系の場合、井戸層の厚さを10nmと
したが、上述の場合と同様に井戸層の厚さは厚いほど従
来との比較において発光効率の向上の度合いがやや少な
かった。また、井戸層が他の層に対して格子不整合があ
るために、結晶性のよい発光体を得るには井戸層の厚さ
には制限があった。Zn0.9Mg0.10.2Se0.8バッフ
ァ層に対するZn 0.8Cd0.2Seの格子不整合は0.8
%程度あるので、高品質な井戸層を得るには井戸層の厚
さは10nm以下である必要があり、またこの厚さ条件
下では発光量が大きかった。またここで、組成の漸次変
化しているクラッド層の厚さを100nmとしたが、こ
のZnSe系では層厚が100nmのときに最も発光強
度が高かった。100nm以下ではキャリアを集める領
域が狭くなる効果により発光強度が減少し、100nm
以上ではバンドの傾きが小さくなる効果により井戸層か
ら遠くのキャリアが井戸にまで移動しきれずに再結合し
たためだと考えられる。
【0043】また、厚さ5nmのGaAs井戸層と厚さ
120nmのAl0.5Ga0.5As−Al0.5Ga0.5As
0.70.3クラッド層を複数用いたAlGaAsP系の素
子においても、同様に2〜5倍の発光効率の向上が見ら
れた。この材料系の場合、井戸層の厚さを5nmとした
が、井戸層の格子不整合が小さいために、厚さが結晶性
のよい発光体を得るには井戸層の厚さには制限があっ
た。Al0.5Ga0.5As 0.70.3バッファ層に対するG
aAsの格子不整合は3%程度あるので、高品質な井戸
層を得るには井戸層の厚さは5nm以下である必要があ
り、またこの厚さ条件下では発光量が大きかった。また
ここで、組成の漸次変化しているクラッド層の厚さを5
0nmとしたが、このAlGaAsP系では層厚が12
0nmのときに最も発光強度が高かった。120nm以
下ではキャリアを集める領域が狭くなる効果で発光強度
が減少し、120nm以上ではバンドの傾きが小さくな
る効果で井戸層から遠くのキャリアが井戸にまで移動し
きれずに再結合したためだと考えられる。
【0044】(実施の形態3)次に本発明の実施の形態
3における発光素子について図7〜図9を用いて説明す
る。
【0045】図7は本実施の形態における電子線励起発
光素子の構造を示す断面図である。図7において、71
は加速電圧15kVの電子線源としての電子銃であり、
発光体とともに真空容器12内に設置されている。73
は発光層である量子井戸層であり、ここでは例として厚
さ2nmのIn0.2Ga0.8Nを用いた。74は上部クラ
ッド層であり、ここでは例として、厚さ0.9μmのG
aNを用いた。また、75は下部クラッド層であり、こ
こでは例として厚さ3μmのGaNを用いた。76は低
温成長GaNバッファ層であり77はサファイア基板で
ある。発光体の表面はアース線78により電気的に接地
されている。ここで、発光層の発光体表面からの深さ位
置D(μm)が、電子線の加速電圧V(kV)に対して
D<0.015V1.5の関係にある。本実施の形態の
場合、発光層であるIn0.2Ga0 .8N量子井戸73は表
面から0.9μmの位置にある。
【0046】次に以下では、図7に示した電子線励起発
光素子の具体例について説明する。発光体はサファイア
基板上に有機金属気相成長法(metal−organ
ic chemical vapor deposit
ion:MOCVD法)を用いて形成した。基板の表面
を清浄化した後、トリメチルインジウム(TMI)とト
リメチルガリウム(TMG)とアンモニアのうち複数の
原料を用い、窒素をキャリアガスとして用い、加熱した
基板上に供給することにより薄膜を形成した。混晶の作
製時には原料供給比を調整することにより組成制御をお
こなった。主たる成長温度は1000℃、成長圧力は1
00Torrであった。発光層の結晶性をよくするため
に、バッファ層として500℃(低温)成長GaNバッ
ファ層を用いた。図7中の73は発光層である量子井戸
層としての厚さ2nmのIn0. 2Ga0.8N層、74は厚
さが0.9μmの上部GaNクラッド層であり、75は
厚さ3μmのGaNクラッド層である。76は低温成長
GaN層である。77はサファイア基板である。このよ
うにして成長を行った発光体の表面に100Å程度のご
く薄いAuを蒸着し、3mm角に切り出した。その後I
nGaアマルガムで真空容器に接続し、また、表面はア
ース線78を介して電気的に接地した。InGaを用い
た理由は放熱性と電気伝導性を有するためである。ま
た、同様に層膜厚を一定にして上部クラッド層の厚さを
0.2μmから3μmまで変えた試料を作製した。
【0047】図8に、加速電圧を5〜30kVまで変え
たときの電子線励起による井戸層のバンド端発光強度の
表面からの井戸層の深さ依存性を示す。電子線の電流値
はすべて同じ5μAとした。加速電圧が10kVの時に
は井戸深さが0.5μmの試料で発光強度が最大を示
し、加速電圧が20kVの時には井戸深さが1.4μm
の試料で発光強度が最大を示した。図8からわかるよう
に、発光強度が最大を示す井戸深さD(μm)は加速電
圧V(kV)に依存する。
【0048】次に図9に最大発光量を示す井戸層深さの
加速電圧依存性を示す。最小二乗法によるそのフィッテ
ィング関数はInGaN系薄膜の場合、D=0.015
V1.5であった。この深さの値付近で最も発光強度が
増大する。
【0049】このようにして、電子線照射により発生す
る電子正孔対の密度が最大となる位置に量子井戸層を有
することにより、電子線励起発光素子あるいはレーザの
発光効率を向上させることができる。
【0050】この具体例では発光が電子線の照射される
面の方面方向に対して、垂直な向きであったが、このほ
か発光が電子線の照射される面から行われる素子に関し
ても同様の効果が見られた。すなわち、面発光型の電子
線励起発光素子においても、発光効率の増大が見られ
た。
【0051】ここで、井戸層の厚さを2nmとしたが、
井戸層が他の層に対して格子不整合が大きいために、井
戸層の厚さが厚いと結晶性の劣化が起こるためにこの値
に設定した。In0.1Al0.2Ga0.7Nバッファ層に対
するIn0.2Ga0.8Nの格子不整合は0.8%程度ある
ので、高品質な井戸層を得るには、厚さは10nm以下
である必要があった。
【0052】ここで、発光材料としてIn0.2Ga0.8
を用いたが、このほかtypeIの量子井戸構造を持つ
あらゆる電子線励起発光素子に対しても同様の効果が見
られた。これらの発光層の発光体表面からの深さ位置D
(μm)が、すべて電子線の加速電圧V(kV)に対し
て0.012V1.5<D<0.018V1.5の範囲
内にあった。具体的には、厚さ10nmのZn0.8Cd
0.2Se量子井戸を厚さ3μmのZn0.9Mg0.10.2
0.8クラッド層の内部に形成した実験の場合は、最大
発光量を示す井戸深さD(μm)の加速電圧(V)依存
性はD=0.014V1.5の関係にあった。厚さ5n
mのGaAs井戸層を厚さ3μmのAl0. 5Ga0.5As
クラッド層の内部に形成した実験では、最大発光量を示
す井戸深さD(μm)の加速電圧(V)依存性はD=
0.016V1.5の関係にあった。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、第1の発明によれ
ば、発光体とそれを励起する手段としての電子線源とを
有し、発光体が発光層とそれをはさむクラッド層とを有
し、発光層が量子井戸あるいは多重量子井戸からなり、
クラッド層のうち少なくとも一方の層の禁制帯幅が、発
光層から離れるに従って徐々にあるいは階段状に大きく
なっていることにより、発生した電子正孔を有効に量子
井戸に移動させることができるという効果がある。ここ
で、電子線源の加速電圧が5kV以上である場合には、
発生した分布の大きなキャリアを井戸層に集めることが
でき、ひいては井戸層における発光量を増加させるとい
う点で効果が大きい。
【0054】第2の発明によれば、発光体とそれを励起
する手段としての電子線源とを有し、発光体が複数の発
光層とそれをはさむ複数のクラッド層群とを有し、発光
層が量子井戸あるいは多重量子井戸からなり、クラッド
層の禁制帯幅が、発光層から離れるに従って徐々にある
いは階段状に大きくなっていることにより、広い範囲に
発生した電子正孔をすべて近くの量子井戸発光層に移動
させることができ、ひいては井戸層における発光量を増
加させるという点で効果が大きい。ここで、隣り合う量
子井戸あるいは量子井戸群の間隔が0.1μm以上1μ
m以下である場合には、キャリアの移動中に再結合する
確率が低いために、有効に量子井戸にて発光再結合させ
ることができるという点、すなわち発光量を増大させる
という点で効果が大きい。ここで、電子線源の加速電圧
が10kV以上である場合には、発生した分布の広いキ
ャリアを一つのグレーデッドバンド構造で集めきること
ができないため、特にその効果が大きい。
【0055】第3の発明によれば、発光体とそれを励起
する手段としての電子線源とを有し、発光体が発光層と
発光層をはさむクラッド層とを有し、発光層の発光体表
面からの深さ位置D(μm)が、電子線の加速電圧V
(kV)に対して0.012V1.5<D<0.018
V1.5の関係にあることにより、発生した電子正孔の
うち最も多くの電子正孔を有効に量子井戸において発光
させることができるという効果ある。
【0056】以上のように、本発明によれば、発光量の
大きな電子線励起発光素子を得ることが可能となり、発
光表示素子のみならず半導体レーザなどの特性向上、信
頼性の向上の点で実用的効果は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施の形態1における電子線励起発光素
子の概略を示す断面図
【図2】比較例の電子線励起発光素子の概略を示す断面
【図3】本発明実施の形態1における電子線励起発光素
子と比較例の電子線励起発光素子の発光スペクトルを示
す図
【図4】本発明実施の形態1における電子線励起発光素
子の概略を示す断面図
【図5】本発明実施の形態2における電子線励起発光素
子の概略を示す断面図
【図6】本発明実施の形態2における電子線励起発光素
子の発光スペクトルを示す図
【図7】本発明実施の形態3における電子線励起発光素
子の概略を示す断面図
【図8】本発明実施の形態3における電子線励起発光素
子の発光強度の表面からの井戸層深さ依存性を示す図
【図9】本発明実施の形態3における電子線励起発光素
子の発光強度の最大を示す井戸の深さ位置の加速電圧依
存性を示す図
【符号の説明】 11 電子銃 12 真空容器 13 In0.2Ga0.8N量子井戸層 14 In0.1Al0.2Ga0.7N−In0.1Ga0.9N組
成漸次変化クラッド層 15 In0.1Ga0.9N−In0.1Al0.2Ga0.7N組
成漸次変化クラッド層 16 In0.1Al0.2Ga0.7Nバッファ層 17 低温成長GaNバッファ層 18 サファイア基板 19 アース線 21 電子銃 22 真空容器 23 In0.2Ga0.8N量子井戸層 24 In0.1Al0.2Ga0.7Nクラッド層 25 In0.1Al0.2Ga0.7Nクラッド層兼バッファ
層 26 低温成長GaNバッファ層 27 サファイア基板 28 アース線 41 In0.2Ga0.8N−In0.1Ga0.9N多重量子井
戸層 42 In0.1Al0.2Ga0.7N−In0.1Ga0.9N組
成漸次変化クラッド層 43 In0.1Ga0.9N−In0.1Al0.2Ga0.7N組
成漸次変化クラッド層 44 In0.1Al0.2Ga0.7Nバッファ層 45 低温成長GaNバッファ層 46 サファイア基板 51 電子銃 52 真空容器 531 In0.2Ga0.8N−In0.1Ga0.9N多重量子
井戸層 532 In0.2Ga0.8N−In0.1Ga0.9N多重量子
井戸層 533 In0.2Ga0.8N−In0.1Ga0.9N多重量子
井戸層 534 In0.2Ga0.8N−In0.1Ga0.9N多重量子
井戸層 541 In0.1Al0.2Ga0.7N−In0.1Ga0.9
組成漸次変化クラッド層 542 In0.1Al0.2Ga0.7N−In0.1Ga0.9
組成漸次変化クラッド層 543 In0.1Al0.2Ga0.7N−In0.1Ga0.9
組成漸次変化クラッド層 544 In0.1Al0.2Ga0.7N−In0.1Ga0.9
組成漸次変化クラッド層 551 In0.1Ga0.9N−In0.1Al0.2Ga0.7
組成漸次変化クラッド層 552 In0.1Ga0.9N−In0.1Al0.2Ga0.7
組成漸次変化クラッド層 553 In0.1Ga0.9N−In0.1Al0.2Ga0.7
組成漸次変化クラッド層 554 In0.1Ga0.9N−In0.1Al0.2Ga0.7
組成漸次変化クラッド層 56 In0.1Al0.2Ga0.7Nバッファ層 57 低温成長GaNバッファ層 58 サファイア基板 59 アース線 71 電子銃 72 真空容器 73 In0.2Ga0.8N量子井戸層 74 GaN上部クラッド層 75 GaN下部クラッド層 76 低温成長GaNバッファ層 77 サファイア基板 78 アース線

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】量子井戸または多重量子井戸からなる発光
    層及び前記発光層をはさむクラッド層とを有する発光体
    と、前記発光体を励起する電子線源とを有し、前記クラ
    ッド層のうち少なくとも一方の層の禁制帯幅が、前記発
    光層から離れるに従って徐々にまたは階段状に大きくな
    っていることを特徴とする電子線励起発光素子。
  2. 【請求項2】電子線源の加速電圧が5kV以上であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の電子線励起発光素子。
  3. 【請求項3】量子井戸または多重量子井戸からなる複数
    の発光層及び前記発光層をはさむ複数のクラッド層群と
    を有する発光体と、前記発光体を励起する電子線源とを
    有し、前記クラッド層の禁制帯幅が、前記発光層から離
    れるに従って徐々にまたはは階段状に大きくなっている
    ことを特徴とする電子線励起発光素子。
  4. 【請求項4】隣り合う発光層の間隔が0.1μm以上1
    μm以下であることを特徴とする請求項3記載の電子線
    励起発光素子。
  5. 【請求項5】電子線源の加速電圧が10kV以上である
    ことを特徴とする請求項3記載の電子線励起発光素子。
  6. 【請求項6】発光層及び前記発光層をはさむクラッド層
    とを有する発光体と、前記発光体を励起する電子線源と
    を有し、前記発光層の前記発光体表面からの深さ位置D
    (μm)が、前記電子線の加速電圧V(kV)に対して
    0.012V1.5<D<0.018V1.5の関係に
    あることを特徴とする電子線励起発光素子。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006164938A (ja) * 2004-11-11 2006-06-22 Sony Corp 発光素子及びその製造方法、並びに、発光装置
JP2011178928A (ja) * 2010-03-02 2011-09-15 Mie Univ 紫外線発生用ターゲットおよび電子線励起紫外光源
WO2011161775A1 (ja) * 2010-06-23 2011-12-29 株式会社日立製作所 電子線励起型発光装置

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