JPH10321869A - 半導体装置およびその作製方法 - Google Patents
半導体装置およびその作製方法Info
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- JPH10321869A JPH10321869A JP10211698A JP10211698A JPH10321869A JP H10321869 A JPH10321869 A JP H10321869A JP 10211698 A JP10211698 A JP 10211698A JP 10211698 A JP10211698 A JP 10211698A JP H10321869 A JPH10321869 A JP H10321869A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 OFF電流の小さい薄膜トランジスタを得
る。 【解決手段】 105に示すようにゲイト電極となるア
ルミニウムを主成分とする膜を島状に形成し、その側面
にポーラス状の酸化物層107を陽極酸化工程で形成す
る。そして不純物イオンの注入を行うことにより、ソー
ス領域110とドレイン領域111とを形成する。さら
に先の酸化物層107を取り除き、再び不純物イオンの
注入を行うことによって、ライトドープ領域を形成す
る。こうして、ソース/ドレイン領域とチャネル形成領
域との間にライトドープ領域を有した構成を得ることが
できる。
る。 【解決手段】 105に示すようにゲイト電極となるア
ルミニウムを主成分とする膜を島状に形成し、その側面
にポーラス状の酸化物層107を陽極酸化工程で形成す
る。そして不純物イオンの注入を行うことにより、ソー
ス領域110とドレイン領域111とを形成する。さら
に先の酸化物層107を取り除き、再び不純物イオンの
注入を行うことによって、ライトドープ領域を形成す
る。こうして、ソース/ドレイン領域とチャネル形成領
域との間にライトドープ領域を有した構成を得ることが
できる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本明細書で開示する発明は、
薄膜トランジスタの構成およびその作製方法に関する。
薄膜トランジスタの構成およびその作製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ガラス基板等の絶縁表面を有する基板上
に形成された薄膜半導体を用いた薄膜トランジスタ(一
般にTFTと称される)が知られている。この薄膜トラ
ンジスタは、各種集積回路に利用されている。特にアク
ティブマトリクス型の液晶表示装置の各画素部分に配置
し、画素のスイッチング用に用いる例が知られている。
に形成された薄膜半導体を用いた薄膜トランジスタ(一
般にTFTと称される)が知られている。この薄膜トラ
ンジスタは、各種集積回路に利用されている。特にアク
ティブマトリクス型の液晶表示装置の各画素部分に配置
し、画素のスイッチング用に用いる例が知られている。
【0003】薄膜半導体の種類としては、非晶質珪素膜
や結晶性珪素膜が知られている。非晶質珪素膜は形成の
容易性から生産性に優れるという特徴を有するが、その
電気特性が低く、得られる薄膜トランジスタの特性が低
いという問題がある。一方、結晶性珪素膜は、特性の高
い薄膜トランジスタを得ることができるという特徴があ
る。しかしながら現状においては単結晶珪素膜を得るこ
とができないので、得られる膜は多結晶構造や微結晶構
造(これらを総称して結晶性珪素膜という)となってし
まうのが現実である。
や結晶性珪素膜が知られている。非晶質珪素膜は形成の
容易性から生産性に優れるという特徴を有するが、その
電気特性が低く、得られる薄膜トランジスタの特性が低
いという問題がある。一方、結晶性珪素膜は、特性の高
い薄膜トランジスタを得ることができるという特徴があ
る。しかしながら現状においては単結晶珪素膜を得るこ
とができないので、得られる膜は多結晶構造や微結晶構
造(これらを総称して結晶性珪素膜という)となってし
まうのが現実である。
【0004】このような結晶性珪素膜を用いた薄膜トラ
ンジスタにおいては、OFF電流(漏れ電流ともいう)
の存在が大きな問題となる。OFF電流とは、例えばN
チャネル型の薄膜トランジスタがOFFの状態で、ゲイ
ト電極にマイナスの電位が加えられている時に、ソース
/ドレイン間に電流が流れてしまう現象をいう。Nチャ
ネル型の薄膜トランジスタがOFFの状態で、ゲイト電
極にマイナスの電位が加えられている場合、チャネル形
成領域のゲイト絶縁膜に接する部分はP型となる。従っ
て、活性層(ソース/ドレイン領域、チャネル形成領域
が形成されている)を構成する薄膜半導体が単結晶であ
るならば、PN接合がソース/ドレイン間に形成される
ことになるので、ソース/ドレイン間に大きな電流が流
れることはない。しかし、活性層を構成する薄膜半導体
が多結晶構造や微結晶構造である場合、ドレイン領域と
チャネル形成領域との間に形成される高電界によって、
結晶粒界を介してのキャリアの移動が生じてしまう。こ
の結果、OFF電流が比較的多くなってしまう。
ンジスタにおいては、OFF電流(漏れ電流ともいう)
の存在が大きな問題となる。OFF電流とは、例えばN
チャネル型の薄膜トランジスタがOFFの状態で、ゲイ
ト電極にマイナスの電位が加えられている時に、ソース
/ドレイン間に電流が流れてしまう現象をいう。Nチャ
ネル型の薄膜トランジスタがOFFの状態で、ゲイト電
極にマイナスの電位が加えられている場合、チャネル形
成領域のゲイト絶縁膜に接する部分はP型となる。従っ
て、活性層(ソース/ドレイン領域、チャネル形成領域
が形成されている)を構成する薄膜半導体が単結晶であ
るならば、PN接合がソース/ドレイン間に形成される
ことになるので、ソース/ドレイン間に大きな電流が流
れることはない。しかし、活性層を構成する薄膜半導体
が多結晶構造や微結晶構造である場合、ドレイン領域と
チャネル形成領域との間に形成される高電界によって、
結晶粒界を介してのキャリアの移動が生じてしまう。こ
の結果、OFF電流が比較的多くなってしまう。
【0005】上記OFF電流を少なくする方法として
は、LDD構造やオフセットゲイト構造を採用する技術
が知られている。これらの構造は、ドレイン領域とチャ
ネル形成領域との界面およびその近傍に電界が集中しな
いようにし、OFF電流を低減させんとするものであ
る。
は、LDD構造やオフセットゲイト構造を採用する技術
が知られている。これらの構造は、ドレイン領域とチャ
ネル形成領域との界面およびその近傍に電界が集中しな
いようにし、OFF電流を低減させんとするものであ
る。
【0006】〔発明に至る過程〕本発明者らの研究によ
れば、図4、図5にその作製工程を、図5(B)にその
完成した概略の構成を示す薄膜トランジスタを作製する
ことで、OFF電流を大きく低減できることが確認され
ている。図4、5(B)に示す薄膜トランジスタは、オ
フセットゲイト領域とライトドープ領域とを併用して備
えた構成を有していることが特徴である。
れば、図4、図5にその作製工程を、図5(B)にその
完成した概略の構成を示す薄膜トランジスタを作製する
ことで、OFF電流を大きく低減できることが確認され
ている。図4、5(B)に示す薄膜トランジスタは、オ
フセットゲイト領域とライトドープ領域とを併用して備
えた構成を有していることが特徴である。
【0007】図5(B)に示す薄膜トランジスタの概略
の作製工程を図4、図5を用いて以下に示す。まずガラ
ス基板101を用意し、その表面に下地膜として酸化珪
素膜102をスパッタ法により、2000Åの厚さに成
膜する。次に非晶質珪素膜を減圧熱CVD法やプラズマ
CVD法によって1000Åの厚さに成膜する。そして
加熱やレーザー光の照射を行うことによって、非晶質珪
素膜を結晶化させ、結晶性珪素膜を得る。
の作製工程を図4、図5を用いて以下に示す。まずガラ
ス基板101を用意し、その表面に下地膜として酸化珪
素膜102をスパッタ法により、2000Åの厚さに成
膜する。次に非晶質珪素膜を減圧熱CVD法やプラズマ
CVD法によって1000Åの厚さに成膜する。そして
加熱やレーザー光の照射を行うことによって、非晶質珪
素膜を結晶化させ、結晶性珪素膜を得る。
【0008】この結晶性珪素膜を得る方法として、非晶
質珪素膜の結晶化を助長する金属元素を用いる方法があ
る。この方法を用いた場合、非晶質珪素膜を550℃、
4時間程度の加熱処理で結晶性珪素膜に変成することが
できるという極めて技術的に有用な効果を得るとができ
る。この技術的有用性は、アクティブマトリクス型の液
晶表示装置の基板として多用されているコーニング70
59ガラス基板が600℃の加熱では変形や縮等の問題
が生じるが550℃の温度では、それらの問題を抑制す
ることができることからも明らかである。
質珪素膜の結晶化を助長する金属元素を用いる方法があ
る。この方法を用いた場合、非晶質珪素膜を550℃、
4時間程度の加熱処理で結晶性珪素膜に変成することが
できるという極めて技術的に有用な効果を得るとができ
る。この技術的有用性は、アクティブマトリクス型の液
晶表示装置の基板として多用されているコーニング70
59ガラス基板が600℃の加熱では変形や縮等の問題
が生じるが550℃の温度では、それらの問題を抑制す
ることができることからも明らかである。
【0009】上記金属元素としては、Fe、Co、N
i、Cu、Ru、Rh、Pd、Ag、Os、Ir、P
t、Auから選ばれた一種または複数種類の元素を用い
ることができる。金属元素の非晶質珪素膜への導入方法
としては、非晶質珪素膜の表面に上記金属元素または上
記金属元素を含んだ薄膜をスパッタ法やプラズマCVD
法で形成する方法、当該金属元素を多く含有する電極を
用いたプラズマ処理による方法、当該金属元素を含む溶
液を非晶質珪素膜の表面に塗布する方法等がある。
i、Cu、Ru、Rh、Pd、Ag、Os、Ir、P
t、Auから選ばれた一種または複数種類の元素を用い
ることができる。金属元素の非晶質珪素膜への導入方法
としては、非晶質珪素膜の表面に上記金属元素または上
記金属元素を含んだ薄膜をスパッタ法やプラズマCVD
法で形成する方法、当該金属元素を多く含有する電極を
用いたプラズマ処理による方法、当該金属元素を含む溶
液を非晶質珪素膜の表面に塗布する方法等がある。
【0010】結晶性珪素膜を得たら、パターニングを施
すことにより、結晶性珪素膜より構成された活性層10
3を得る。(図4(A))
すことにより、結晶性珪素膜より構成された活性層10
3を得る。(図4(A))
【0011】活性層103を得たら、ゲイト絶縁膜して
機能する酸化珪素膜104をプラズマCVD法で100
0Åの厚さに成膜する。さらにアルミニウムを主成分と
する膜を6000Åの厚さに成膜し、パターニングを施
すこといにより、島状の領域105を形成する。そして
緻密な酸化膜106をアルミニウムを主成分とする島状
の領域105を陽極とする陽極酸化工程によって成膜す
る。(図4(B))
機能する酸化珪素膜104をプラズマCVD法で100
0Åの厚さに成膜する。さらにアルミニウムを主成分と
する膜を6000Åの厚さに成膜し、パターニングを施
すこといにより、島状の領域105を形成する。そして
緻密な酸化膜106をアルミニウムを主成分とする島状
の領域105を陽極とする陽極酸化工程によって成膜す
る。(図4(B))
【0012】次に、ポーラス状の酸化物層107をやは
り陽極酸化工程によって形成する。緻密な酸化物層とポ
ーラス状の酸化物層の作り分けは、用いる電解溶液の成
分と印加電圧を選択することで行うことができる。
り陽極酸化工程によって形成する。緻密な酸化物層とポ
ーラス状の酸化物層の作り分けは、用いる電解溶液の成
分と印加電圧を選択することで行うことができる。
【0013】こうして図4(C)に示す状態を得る。さ
らに緻密な酸化膜106を取り除き、緻密な酸化物層1
08を形成する。この酸化物層108は、後の不純物イ
オン注入の工程において、オフセットゲイト領域を形成
するためのマスクとなる。
らに緻密な酸化膜106を取り除き、緻密な酸化物層1
08を形成する。この酸化物層108は、後の不純物イ
オン注入の工程において、オフセットゲイト領域を形成
するためのマスクとなる。
【0014】そして、ポーラス状の酸化物層107と残
存したアルミニウム部分100と緻密な酸化膜106と
をマスクとしてエッチングを行い、露呈した酸化珪素膜
104をエッチングする。このエッチングは、垂直異方
性エッチングによって行われる。(図4(D))
存したアルミニウム部分100と緻密な酸化膜106と
をマスクとしてエッチングを行い、露呈した酸化珪素膜
104をエッチングする。このエッチングは、垂直異方
性エッチングによって行われる。(図4(D))
【0015】図4(D)に示す状態を得た後、ポーラス
状の酸化物層107を取り除き、ソース/ドレイン領域
に一導電型を付与する不純物イオンの注入を行う。この
工程において、ソース領域110とドレイン領域111
が自己整合的に形成される。また酸化物層108の作用
によってオフセットゲイト領域113と115が形成さ
れる。またこの工程において、ライトドープ領域112
と116が形成される。このライトドープ領域は、残存
した酸化珪素膜104が存在するために、注入されるイ
オンが一部酸化珪素膜104によって遮蔽されることに
よって形成される。またチャネル形成領域114が自己
整合的に確定されることになる。(図5(A))
状の酸化物層107を取り除き、ソース/ドレイン領域
に一導電型を付与する不純物イオンの注入を行う。この
工程において、ソース領域110とドレイン領域111
が自己整合的に形成される。また酸化物層108の作用
によってオフセットゲイト領域113と115が形成さ
れる。またこの工程において、ライトドープ領域112
と116が形成される。このライトドープ領域は、残存
した酸化珪素膜104が存在するために、注入されるイ
オンが一部酸化珪素膜104によって遮蔽されることに
よって形成される。またチャネル形成領域114が自己
整合的に確定されることになる。(図5(A))
【0016】そして層間絶縁膜117を酸化珪素膜によ
って形成し、さらに孔開け工程を経て、ソース電極11
8、ドレイン電極119を形成することにより、図5
(B)に示す薄膜トランジスタを完成させる。
って形成し、さらに孔開け工程を経て、ソース電極11
8、ドレイン電極119を形成することにより、図5
(B)に示す薄膜トランジスタを完成させる。
【0017】図5(B)に示す薄膜トランジスタは、一
対のオフセットゲイト領域113と115、一対のライ
トドープ領域112と116の作用により、チャネル形
成領域114とソース領域110との間、またはチャネ
ル形成領域114とドレイン領域111との間におい
て、高電界が集中することを防ぐことができ、OFF電
流の小さい薄膜トランジスタを得ることができる。
対のオフセットゲイト領域113と115、一対のライ
トドープ領域112と116の作用により、チャネル形
成領域114とソース領域110との間、またはチャネ
ル形成領域114とドレイン領域111との間におい
て、高電界が集中することを防ぐことができ、OFF電
流の小さい薄膜トランジスタを得ることができる。
【0018】しかしながら、図5(B)の薄膜トランジ
スタを作製する際における図4(D)に示す工程におい
て、以下に示すような不都合が生じる。図4(D)に示
す工程においては、普通RIE法による垂直異方性エッ
チングが行われ、露呈した酸化珪素膜104が取り除か
れる。しかしこの際におけるエッチング条件は微妙なも
のとなるので、正確に酸化珪素膜104のみを取り除く
ことは現実問題として困難なものとなる。
スタを作製する際における図4(D)に示す工程におい
て、以下に示すような不都合が生じる。図4(D)に示
す工程においては、普通RIE法による垂直異方性エッ
チングが行われ、露呈した酸化珪素膜104が取り除か
れる。しかしこの際におけるエッチング条件は微妙なも
のとなるので、正確に酸化珪素膜104のみを取り除く
ことは現実問題として困難なものとなる。
【0019】即ち、垂直異方性エッチングによって、酸
化珪素舞う104を取り除こうとする場合、図6に示す
ようにソース領域110とドレイン領域111の表面を
も500で示すように多少エッチングしてしまう。ソー
ス領域110とドレイン領域111が薄くなってしまう
と、後のソース/ドレイン電極の形成において、ソース
/ドレイン領域に孔が開いてしまうことになり、コンタ
クト不良等の不都合が生じる。また下地の酸化珪素膜1
02も600で示されるようにエッチングされ、後に層
間絶縁膜上に段差を形成することになってしまう。層間
絶縁膜上に段差が形成されると、その段差部分で層間絶
縁膜上に形成される配線に段切れが生じる原因となる。
これらの不都合は、薄膜トランジスタの特性のバラツキ
の大きな要因となり、薄膜トランジスタを大量生産する
際には大きな問題となる。
化珪素舞う104を取り除こうとする場合、図6に示す
ようにソース領域110とドレイン領域111の表面を
も500で示すように多少エッチングしてしまう。ソー
ス領域110とドレイン領域111が薄くなってしまう
と、後のソース/ドレイン電極の形成において、ソース
/ドレイン領域に孔が開いてしまうことになり、コンタ
クト不良等の不都合が生じる。また下地の酸化珪素膜1
02も600で示されるようにエッチングされ、後に層
間絶縁膜上に段差を形成することになってしまう。層間
絶縁膜上に段差が形成されると、その段差部分で層間絶
縁膜上に形成される配線に段切れが生じる原因となる。
これらの不都合は、薄膜トランジスタの特性のバラツキ
の大きな要因となり、薄膜トランジスタを大量生産する
際には大きな問題となる。
【0020】このように図4(D)に示す工程におい
て、RIE法によって酸化珪素膜104を取り除くこと
は、完成した薄膜トランジスタのバラツキの原因となる
という問題が存在する。特に基板としてガラス基板を用
いた場合には、基板表面が静電的に不安定な状態とな
り、RIE法によるエッチングの精度が大きく低下して
しまうので、この問題は顕著なものとなってしまう。
て、RIE法によって酸化珪素膜104を取り除くこと
は、完成した薄膜トランジスタのバラツキの原因となる
という問題が存在する。特に基板としてガラス基板を用
いた場合には、基板表面が静電的に不安定な状態とな
り、RIE法によるエッチングの精度が大きく低下して
しまうので、この問題は顕著なものとなってしまう。
【0021】この図4(D)に示す工程をウエットエッ
チングによって行う方法も考えられる。ウエットエッチ
ングを用いた場合には、エッチングに選択性を持たせる
ことができるので、ソース/ドレイン領域に対するエッ
チングを防止することができるという有意性を得ること
ができる。しかしこの場合には、図7に示すように、下
地の酸化珪素膜102がエッチングされてしまうのに加
えて、700で示されるように活性層の下に向かってえ
ぐられるようにエッチングが進行するという問題が新た
に発生する。この700で示されるようなエッチングの
結果、後の層間絶縁膜の形成において、ステップカバレ
ッジ(段差被覆性)が悪化することになる。このこと
は、やはり完成した薄膜トランジスタに特性のバラツキ
や不良が発生してしまう原因となる。
チングによって行う方法も考えられる。ウエットエッチ
ングを用いた場合には、エッチングに選択性を持たせる
ことができるので、ソース/ドレイン領域に対するエッ
チングを防止することができるという有意性を得ること
ができる。しかしこの場合には、図7に示すように、下
地の酸化珪素膜102がエッチングされてしまうのに加
えて、700で示されるように活性層の下に向かってえ
ぐられるようにエッチングが進行するという問題が新た
に発生する。この700で示されるようなエッチングの
結果、後の層間絶縁膜の形成において、ステップカバレ
ッジ(段差被覆性)が悪化することになる。このこと
は、やはり完成した薄膜トランジスタに特性のバラツキ
や不良が発生してしまう原因となる。
【0022】一方、結晶化を助長する金属元素を用いた
場合、活性層中に偏在するこの金属元素の影響で比較的
OFF電流が大きくなってしまうという別な問題があ
る。従って、図4、図5に示すようなライトドープ領域
を設ける構成はますます必要なものとなる。
場合、活性層中に偏在するこの金属元素の影響で比較的
OFF電流が大きくなってしまうという別な問題があ
る。従って、図4、図5に示すようなライトドープ領域
を設ける構成はますます必要なものとなる。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】本明細書で開示する発
明は、以下に示す事項の少なくとも一つを解決すること
を課題とする。 (1)OFF電流の少ない薄膜トランジスタを得る。 (2)前述した図6や図7に示すような問題を解決す
る。 (3)バラツキの少ない薄膜トランジスタを得る。
明は、以下に示す事項の少なくとも一つを解決すること
を課題とする。 (1)OFF電流の少ない薄膜トランジスタを得る。 (2)前述した図6や図7に示すような問題を解決す
る。 (3)バラツキの少ない薄膜トランジスタを得る。
【0024】
【課題を解決するための手段】本明細書で開示する発明
の一つは、基板上に形成された薄膜トランジスタを含む
半導体装置において、ゲイト電極と、前記ゲイト電極の
下に設けられたゲイト絶縁膜と、前記ゲイト電極の下
に、前記ゲイト絶縁膜を介して存在するチャネル形成領
域と、前記チャネル形成領域に隣接したライトドープ領
域と、前記ライトドープ領域の外側に設けられたソース
領域またはドレイン領域とを有し、前記ゲイト電極の上
面のみに前記ゲイト電極を酸化して得られた酸化物層が
形成されていることを特徴とする半導体装置である。
の一つは、基板上に形成された薄膜トランジスタを含む
半導体装置において、ゲイト電極と、前記ゲイト電極の
下に設けられたゲイト絶縁膜と、前記ゲイト電極の下
に、前記ゲイト絶縁膜を介して存在するチャネル形成領
域と、前記チャネル形成領域に隣接したライトドープ領
域と、前記ライトドープ領域の外側に設けられたソース
領域またはドレイン領域とを有し、前記ゲイト電極の上
面のみに前記ゲイト電極を酸化して得られた酸化物層が
形成されていることを特徴とする半導体装置である。
【0025】本明細書で開示する他の発明の構成は、ゲ
イト電極と、前記ゲイト電極を酸化して得られた酸化物
層と、前記ゲイト電極の下に設けられたゲイト絶縁膜
と、前記ゲイト電極の下に、前記ゲイト絶縁膜を介して
存在するチャネル形成領域と、前記チャネル形成領域に
隣接した一対のオフセットゲイト領域と、前記オフセッ
トゲイト領域の外側に設けられた一対のライトドープ領
域と、前記ライトドープ領域の外側に設けられたソース
領域またはドレイン領域とを有する薄膜トランジスタを
含むアクティブマトリクス回路と、該回路を駆動するた
めの駆動回路と、CPUとを同一基板上に有することを
特徴とする半導体装置である。
イト電極と、前記ゲイト電極を酸化して得られた酸化物
層と、前記ゲイト電極の下に設けられたゲイト絶縁膜
と、前記ゲイト電極の下に、前記ゲイト絶縁膜を介して
存在するチャネル形成領域と、前記チャネル形成領域に
隣接した一対のオフセットゲイト領域と、前記オフセッ
トゲイト領域の外側に設けられた一対のライトドープ領
域と、前記ライトドープ領域の外側に設けられたソース
領域またはドレイン領域とを有する薄膜トランジスタを
含むアクティブマトリクス回路と、該回路を駆動するた
めの駆動回路と、CPUとを同一基板上に有することを
特徴とする半導体装置である。
【0026】上記構成において、前記ソース領域または
ドレイン領域は、自己整合的に設けられていることを特
徴としている。また、前記チャネル領域は、自己整合的
に設けられていることを特徴としている。
ドレイン領域は、自己整合的に設けられていることを特
徴としている。また、前記チャネル領域は、自己整合的
に設けられていることを特徴としている。
【0027】上記構成の具体的な一例を図2(B)に示
す。図2(B)には、110、112、114、11
5、116、111で構成される活性層と、この活性層
をほとんど覆ったゲイト絶縁膜(酸化珪素膜)104
と、一対のライトドープ領域112と116、一対のオ
フセットゲイト領域113と115とが示されている。
また上記活性層をほとんど覆って形成されたゲイト絶縁
膜は、図2(B)に示すような、配線のコンタクト部を
除いて、活性層の周囲が絶縁膜104で覆われているよ
うな構成をいう。また絶縁膜としては、酸化珪素のみな
らず、窒化珪素膜や多層膜を用いるのでもよい。
す。図2(B)には、110、112、114、11
5、116、111で構成される活性層と、この活性層
をほとんど覆ったゲイト絶縁膜(酸化珪素膜)104
と、一対のライトドープ領域112と116、一対のオ
フセットゲイト領域113と115とが示されている。
また上記活性層をほとんど覆って形成されたゲイト絶縁
膜は、図2(B)に示すような、配線のコンタクト部を
除いて、活性層の周囲が絶縁膜104で覆われているよ
うな構成をいう。また絶縁膜としては、酸化珪素のみな
らず、窒化珪素膜や多層膜を用いるのでもよい。
【0028】本明細書で開示する他の発明の構成は、絶
縁基板上に活性層を形成する第1の工程と、前記活性層
上に絶縁膜を形成する第2の工程と、前記絶縁膜上に上
面に酸化膜を有するゲイト電極を形成する第3の工程
と、前記ゲイト電極の側面に陽極酸化物層を形成する第
4の工程と、前記陽極酸化物層をマスクとして、前記活
性層に高濃度の不純物イオンを注入し、ソース領域また
はドレイン領域を形成する第5の工程と、前記陽極酸化
物層を除去する第6の工程と、前記ゲイト電極をマスク
として、前記活性層に低濃度の不純物イオンを注入し、
一対のライトドープ領域と、該一対のライトドープ領域
の間にチャネル形成領域とを形成する第7の工程とを有
することを特徴とする半導体装置の作製方法。
縁基板上に活性層を形成する第1の工程と、前記活性層
上に絶縁膜を形成する第2の工程と、前記絶縁膜上に上
面に酸化膜を有するゲイト電極を形成する第3の工程
と、前記ゲイト電極の側面に陽極酸化物層を形成する第
4の工程と、前記陽極酸化物層をマスクとして、前記活
性層に高濃度の不純物イオンを注入し、ソース領域また
はドレイン領域を形成する第5の工程と、前記陽極酸化
物層を除去する第6の工程と、前記ゲイト電極をマスク
として、前記活性層に低濃度の不純物イオンを注入し、
一対のライトドープ領域と、該一対のライトドープ領域
の間にチャネル形成領域とを形成する第7の工程とを有
することを特徴とする半導体装置の作製方法。
【0029】上記作製工程の一例を図1に示す。図1
(C)における107がゲイト電極(最終的に109と
して確定される)の側面に形成されるポーラス状の酸化
物層(第1の陽極酸化物層)である。そしてその後の図
1(D)の工程において不純物イオンの注入を行うこと
により、110と111の領域に不純物イオンを注入す
ることができ、ソース/ドレイン領域を形成することが
できる。(図2(A))
(C)における107がゲイト電極(最終的に109と
して確定される)の側面に形成されるポーラス状の酸化
物層(第1の陽極酸化物層)である。そしてその後の図
1(D)の工程において不純物イオンの注入を行うこと
により、110と111の領域に不純物イオンを注入す
ることができ、ソース/ドレイン領域を形成することが
できる。(図2(A))
【0030】本明細書で開示する発明において、ポーラ
ス状の酸化物層107は、ゲイト電極としてアルミニウ
ムを主成分とした材料を用いた場合に、このアルミニウ
ムを主成分とする材料を陽極とした陽極酸化を行うこと
によってゲイト電極の側面に形成される。このポーラス
状の酸化物層を形成するには、クエン酸、硝酸、燐酸、
クロム酸、硫酸から選ばれた一種または複数種類が含ま
れた酸性水溶液を用いて陽極酸化を行えばよい。このポ
ーラス状の酸化物層は、成長距離を長くすることがで
き、その値を任意に制御することができるという特徴を
有する。
ス状の酸化物層107は、ゲイト電極としてアルミニウ
ムを主成分とした材料を用いた場合に、このアルミニウ
ムを主成分とする材料を陽極とした陽極酸化を行うこと
によってゲイト電極の側面に形成される。このポーラス
状の酸化物層を形成するには、クエン酸、硝酸、燐酸、
クロム酸、硫酸から選ばれた一種または複数種類が含ま
れた酸性水溶液を用いて陽極酸化を行えばよい。このポ
ーラス状の酸化物層は、成長距離を長くすることがで
き、その値を任意に制御することができるという特徴を
有する。
【0031】さらにポーラス状の酸化物層107を取り
除き、図2(A)の工程においてゲイト電極109(こ
の場合はその周囲の酸化物層108をもマスクとしてい
る)をマスクとして再度不純物イオンの注入を行うこと
により、ライトドープ領域112と116とを形成する
ことができる。なお、図1(D)における108はゲイ
ト電極(最終的に109として確定される)の周囲に形
成される緻密な酸化物層(第2の陽極酸化物層)であ
る。
除き、図2(A)の工程においてゲイト電極109(こ
の場合はその周囲の酸化物層108をもマスクとしてい
る)をマスクとして再度不純物イオンの注入を行うこと
により、ライトドープ領域112と116とを形成する
ことができる。なお、図1(D)における108はゲイ
ト電極(最終的に109として確定される)の周囲に形
成される緻密な酸化物層(第2の陽極酸化物層)であ
る。
【0032】本明細書で開示する他の発明の構成は、薄
膜トランジスタを有するアクティブマトリクス回路と、
該回路を駆動するための駆動回路と、CPUとを同一基
板上に有する半導体装置の作製方法において、絶縁基板
上に活性層を形成する第1の工程と、前記活性層上に絶
縁膜を形成する第2の工程と、前記絶縁膜上にゲイト電
極を形成する第3の工程と、前記ゲイト電極の側面に第
1の陽極酸化物層を形成する第4の工程と、前記ゲイト
電極の周囲に第2の陽極酸化物層を形成する第5の工程
と、前記第1の陽極酸化物層と前記第2の陽極酸化物層
と前記ゲイト電極とをマスクとして、前記活性層に高濃
度の不純物イオンを注入し、ソース領域またはドレイン
領域を形成する第6の工程と、前記第1の陽極酸化物層
を除去する第7の工程と、前記第2の陽極酸化物層と前
記ゲイト電極をマスクとして、前記活性層に低濃度の不
純物イオンを注入し、一対のライトドープ領域と、一対
のオフセットゲイト領域と、該一対のオフセット領域の
間にチャネル形成領域とを形成する第8の工程とを有す
ることを特徴とする半導体装置の作製方法である。
膜トランジスタを有するアクティブマトリクス回路と、
該回路を駆動するための駆動回路と、CPUとを同一基
板上に有する半導体装置の作製方法において、絶縁基板
上に活性層を形成する第1の工程と、前記活性層上に絶
縁膜を形成する第2の工程と、前記絶縁膜上にゲイト電
極を形成する第3の工程と、前記ゲイト電極の側面に第
1の陽極酸化物層を形成する第4の工程と、前記ゲイト
電極の周囲に第2の陽極酸化物層を形成する第5の工程
と、前記第1の陽極酸化物層と前記第2の陽極酸化物層
と前記ゲイト電極とをマスクとして、前記活性層に高濃
度の不純物イオンを注入し、ソース領域またはドレイン
領域を形成する第6の工程と、前記第1の陽極酸化物層
を除去する第7の工程と、前記第2の陽極酸化物層と前
記ゲイト電極をマスクとして、前記活性層に低濃度の不
純物イオンを注入し、一対のライトドープ領域と、一対
のオフセットゲイト領域と、該一対のオフセット領域の
間にチャネル形成領域とを形成する第8の工程とを有す
ることを特徴とする半導体装置の作製方法である。
【0033】また、上記構成において、緻密な酸化物層
を形成するには、酒石酸、ほう酸、硝酸から選ばれた一
種または複数種類が含まれたエチレングルコール溶液中
において、ゲイト電極を陽極とした陽極酸化を行えばよ
い。この緻密な酸化物層は、その成長距離を稼ぐことが
できないという欠点があるが、ポーラス状の酸化物層に
対して選択的にエッチングができる。あるいはポーラス
状の酸化物に対して選択的に耐エッチング性を有する
(即ち、緻密な酸化物層を残してポーラス状の酸化物層
のみを選択的に除去することができる)という特徴を有
する。
を形成するには、酒石酸、ほう酸、硝酸から選ばれた一
種または複数種類が含まれたエチレングルコール溶液中
において、ゲイト電極を陽極とした陽極酸化を行えばよ
い。この緻密な酸化物層は、その成長距離を稼ぐことが
できないという欠点があるが、ポーラス状の酸化物層に
対して選択的にエッチングができる。あるいはポーラス
状の酸化物に対して選択的に耐エッチング性を有する
(即ち、緻密な酸化物層を残してポーラス状の酸化物層
のみを選択的に除去することができる)という特徴を有
する。
【0034】
【作用】例えば図1、図2に示すような薄膜トランジス
タの作製工程において、図1(C)に示すようにポーラ
ス状の酸化物層107を形成し、その後に図2(D)に
示すように不純物イオンを注入することにより、まずソ
ース領域110とドレイン領域111とを形成すること
ができる。
タの作製工程において、図1(C)に示すようにポーラ
ス状の酸化物層107を形成し、その後に図2(D)に
示すように不純物イオンを注入することにより、まずソ
ース領域110とドレイン領域111とを形成すること
ができる。
【0035】そして、ポーラス状の酸化物層107を取
り除き、その後に図2(A)に示すように不純物イオン
の注入を再び行うことで、ライトドープ領域112と1
16とを形成することができる。このライトドープ領域
のドレイン側(図2の場合は116)がライトドープド
レイン(LDD)領域となる。
り除き、その後に図2(A)に示すように不純物イオン
の注入を再び行うことで、ライトドープ領域112と1
16とを形成することができる。このライトドープ領域
のドレイン側(図2の場合は116)がライトドープド
レイン(LDD)領域となる。
【0036】またゲイト電極109の周囲に緻密な酸化
物層108が形成されている場合には、オフセットゲイ
ト領域113、115を同時に形成することができる。
物層108が形成されている場合には、オフセットゲイ
ト領域113、115を同時に形成することができる。
【0037】図2に示すような一対の不純物領域(ソー
ス/ドレイン領域)と一対のライトドープ領域とを形成
するのに、不純物のイオン注入工程を2回に分けて行わ
なくてはならないという煩雑さはあるが、活性層に段差
が生じたり、活性層周囲の下地膜がえぐられたりするこ
のない作製工程とすることができる。
ス/ドレイン領域)と一対のライトドープ領域とを形成
するのに、不純物のイオン注入工程を2回に分けて行わ
なくてはならないという煩雑さはあるが、活性層に段差
が生じたり、活性層周囲の下地膜がえぐられたりするこ
のない作製工程とすることができる。
【0038】またポーラス状の酸化物層は任意の長さに
成長させることができるので、オフセットゲイト領域の
大きさも任意に長さに設定することできる。
成長させることができるので、オフセットゲイト領域の
大きさも任意に長さに設定することできる。
【0039】
〔実施例1〕図1乃至図2に本明細書で開示する発明を
用いて作製したNチャネル型の薄膜トランジスタの作製
工程を示す。本実施例で示す薄膜トランジスタは、液晶
表示装置、イメージセンサ、その他薄膜集積回路に利用
することができる。
用いて作製したNチャネル型の薄膜トランジスタの作製
工程を示す。本実施例で示す薄膜トランジスタは、液晶
表示装置、イメージセンサ、その他薄膜集積回路に利用
することができる。
【0040】まずガラス基板101上に下地膜として酸
化珪素膜102を2000Åの厚さにスパッタ法または
プラズマCVD法で成膜する。この下地膜はガラス基板
101からの不純物の拡散等を防ぐためのものである。
本実施例においては基板としてガラス基板を用いる例を
示すが、基板としては、石英基板や半導体基板等の絶縁
表面を有する基板を用いることができる。また、集積回
路に形成された層間絶縁膜等の絶縁膜を基板(基体)と
して用いるのでもよい。
化珪素膜102を2000Åの厚さにスパッタ法または
プラズマCVD法で成膜する。この下地膜はガラス基板
101からの不純物の拡散等を防ぐためのものである。
本実施例においては基板としてガラス基板を用いる例を
示すが、基板としては、石英基板や半導体基板等の絶縁
表面を有する基板を用いることができる。また、集積回
路に形成された層間絶縁膜等の絶縁膜を基板(基体)と
して用いるのでもよい。
【0041】次に非晶質珪素膜を1000Åの厚さにプ
ラズマCVD法または減圧熱CVD法で成膜する。非晶
質珪素膜の成膜後、非晶質珪素膜上に結晶化を助長する
金属元素であるニッケルを導入する。ここでは酢酸ニッ
ケル塩溶液を非晶質珪素膜表面にスピンコート法で塗布
することにより、非晶質珪素膜の表面にニッケルが接し
て保持された状態とする。そして、550℃、4時間の
加熱処理を施すことにより、結晶性珪素膜を得る。この
加熱による結晶化の後にレーザー光または強光の照射に
より、さらに珪素膜の結晶性を向上させることは有効で
ある。
ラズマCVD法または減圧熱CVD法で成膜する。非晶
質珪素膜の成膜後、非晶質珪素膜上に結晶化を助長する
金属元素であるニッケルを導入する。ここでは酢酸ニッ
ケル塩溶液を非晶質珪素膜表面にスピンコート法で塗布
することにより、非晶質珪素膜の表面にニッケルが接し
て保持された状態とする。そして、550℃、4時間の
加熱処理を施すことにより、結晶性珪素膜を得る。この
加熱による結晶化の後にレーザー光または強光の照射に
より、さらに珪素膜の結晶性を向上させることは有効で
ある。
【0042】そしてパターニングを行うことによって薄
膜トランジスタの活性層103を形成する。(図1
(A))
膜トランジスタの活性層103を形成する。(図1
(A))
【0043】次に活性層103を覆ってゲイト絶縁膜と
して機能する酸化珪素膜104を1000Åの厚さにプ
ラズマCVD法で成膜する。次に6000Åの厚さにア
ルミニウム膜105を電子ビーム蒸着法またはスパッタ
法によって成膜する。このアルミニウム膜中には、1〜
5wt%または0.1 〜5wt%のスカンジウムを含有さ
せる。アルミニウム膜105を成膜したら、その表面に
50〜100Å程度の陽極酸化膜106を成膜する。こ
の陽極酸化は、3〜10%の酒石酸が含まれたエチレン
グルコール溶液中において、アルミニウム膜を陽極とし
た陽極酸化を行うことによって行われる。ここでは印加
電圧を100〜200V例えば150Vとして陽極酸化
を行う。この結果、緻密なバリア型の陽極酸化膜106
が形成される。そしてフォトレジストを用いてパターニ
ングを行い、図1(B)に示す状態を得る。この緻密な
バリア型の陽極酸化膜106は、後のポーラス状の酸化
物層(図1(C)の107で示される)の形成に際に、
酸化物層107が水平方向のみ(即ち、ゲイト電極の側
面方向のみ)に成長するようにするために重要な役割を
果たす。
して機能する酸化珪素膜104を1000Åの厚さにプ
ラズマCVD法で成膜する。次に6000Åの厚さにア
ルミニウム膜105を電子ビーム蒸着法またはスパッタ
法によって成膜する。このアルミニウム膜中には、1〜
5wt%または0.1 〜5wt%のスカンジウムを含有さ
せる。アルミニウム膜105を成膜したら、その表面に
50〜100Å程度の陽極酸化膜106を成膜する。こ
の陽極酸化は、3〜10%の酒石酸が含まれたエチレン
グルコール溶液中において、アルミニウム膜を陽極とし
た陽極酸化を行うことによって行われる。ここでは印加
電圧を100〜200V例えば150Vとして陽極酸化
を行う。この結果、緻密なバリア型の陽極酸化膜106
が形成される。そしてフォトレジストを用いてパターニ
ングを行い、図1(B)に示す状態を得る。この緻密な
バリア型の陽極酸化膜106は、後のポーラス状の酸化
物層(図1(C)の107で示される)の形成に際に、
酸化物層107が水平方向のみ(即ち、ゲイト電極の側
面方向のみ)に成長するようにするために重要な役割を
果たす。
【0044】次に3〜20%のクエン酸または硝酸溶液
中において陽極酸化を行うことで、厚さ3000Å〜1
μm例えば5000Åの厚さにポーラス状の酸化物層1
07を形成する。ここでは、30℃、10%の硝酸溶液
中において、10Vの電圧を5分間加えることによっ
て、この陽極酸化を行う。こうして、図1(C)に示す
状態を得る。
中において陽極酸化を行うことで、厚さ3000Å〜1
μm例えば5000Åの厚さにポーラス状の酸化物層1
07を形成する。ここでは、30℃、10%の硝酸溶液
中において、10Vの電圧を5分間加えることによっ
て、この陽極酸化を行う。こうして、図1(C)に示す
状態を得る。
【0045】次に緻密な陽極酸化膜106を取り除き、
再び酒石酸が含まれたエチレングルコール溶液中におい
て陽極酸化を行い、緻密な酸化物層108を形成する。
この酸化物層の厚さは2000Åとする。この酸化物層
は後の不純物のイオン注入工程において、マスクとなり
オフセットゲイト領域を形成するために利用される。ま
た上記酸化物層108を形成することで、アルミニウム
を主成分とするゲイト電極109が確定する。(図1
(D))
再び酒石酸が含まれたエチレングルコール溶液中におい
て陽極酸化を行い、緻密な酸化物層108を形成する。
この酸化物層の厚さは2000Åとする。この酸化物層
は後の不純物のイオン注入工程において、マスクとなり
オフセットゲイト領域を形成するために利用される。ま
た上記酸化物層108を形成することで、アルミニウム
を主成分とするゲイト電極109が確定する。(図1
(D))
【0046】次にポーラス状の酸化物層107と緻密な
酸化物層108とゲイト電極109とをマスクとして不
純物のイオン注入を活性層に対して行う。ここではNチ
ャネル型の薄膜トランジスタを作製するためにリンイオ
ンの注入を行う。このリンイオンの注入は、1×1014
〜1×1015cm-2例えば5×1014cm-2のドース量
で行う。この工程で110(ソース領域となる)と11
1(ドレイン領域となる)で示される領域にリンイオン
の注入が行われる。
酸化物層108とゲイト電極109とをマスクとして不
純物のイオン注入を活性層に対して行う。ここではNチ
ャネル型の薄膜トランジスタを作製するためにリンイオ
ンの注入を行う。このリンイオンの注入は、1×1014
〜1×1015cm-2例えば5×1014cm-2のドース量
で行う。この工程で110(ソース領域となる)と11
1(ドレイン領域となる)で示される領域にリンイオン
の注入が行われる。
【0047】次に燐酸と酢酸と硝酸との混酸を用いてポ
ーラス状の酸化物層107を除去する。
ーラス状の酸化物層107を除去する。
【0048】そして再びリンイオンの注入を行う。ここ
では、5×1012〜5×1013cm-2例えば1×1013
cm-2のドーズ量でリンイオンの注入を行う。この工程
でソース領域110とドレイン領域111とには、再び
リンイオンの注入が行われる。また112と116で示
される領域には、リンイオンがライトドープされ、ライ
トドープ領域として形成される。また、113と115
で示される領域は、酸化物層108がマスクとなってイ
オンの注入が行われず、オフセットゲイト領域として形
成される。また114はチャネル形成領域となる。イオ
ン注入の終了後、加熱やレーザー光の照射、または強光
の照射によって、アニールを行う。こうして、ソース領
域110、ドレイン領域111、ライトドープ領域11
2と116、オフセットゲイト領域113と115、チ
ャネル形成領域114が形成される。(図2(A))
では、5×1012〜5×1013cm-2例えば1×1013
cm-2のドーズ量でリンイオンの注入を行う。この工程
でソース領域110とドレイン領域111とには、再び
リンイオンの注入が行われる。また112と116で示
される領域には、リンイオンがライトドープされ、ライ
トドープ領域として形成される。また、113と115
で示される領域は、酸化物層108がマスクとなってイ
オンの注入が行われず、オフセットゲイト領域として形
成される。また114はチャネル形成領域となる。イオ
ン注入の終了後、加熱やレーザー光の照射、または強光
の照射によって、アニールを行う。こうして、ソース領
域110、ドレイン領域111、ライトドープ領域11
2と116、オフセットゲイト領域113と115、チ
ャネル形成領域114が形成される。(図2(A))
【0049】次に層間絶縁膜として酸化珪素膜117を
プラズマCVD法で6000Åの厚さに成膜する。そし
て孔開け工程を経てソース電極118とドレイン電極1
19とを形成する。最後に350℃の水素雰囲気中にお
いて1時間の水素化処理を行うことにより、薄膜トラン
ジスタを完成させる。
プラズマCVD法で6000Åの厚さに成膜する。そし
て孔開け工程を経てソース電極118とドレイン電極1
19とを形成する。最後に350℃の水素雰囲気中にお
いて1時間の水素化処理を行うことにより、薄膜トラン
ジスタを完成させる。
【0050】本実施例に示した構成を採用した場合、活
性層に段差を形成することなしにオフセットゲイト領域
とライトドープ領域とを形成することができる。また下
地の酸化珪素膜をエッチングしてしまうような問題を解
決することができる。そして、特性のそろったバラツキ
の無い薄膜トランジスタを得ることができる。
性層に段差を形成することなしにオフセットゲイト領域
とライトドープ領域とを形成することができる。また下
地の酸化珪素膜をエッチングしてしまうような問題を解
決することができる。そして、特性のそろったバラツキ
の無い薄膜トランジスタを得ることができる。
【0051】〔実施例2〕本実施例は、実施例1に示す
作製工程において、図2(A)に示す構成を経た後、露
呈した酸化珪素膜104を除去し、その後に層間絶縁膜
である酸化珪素膜117を形成し、さらにソース電極1
18とドレイン電極119とを形成することにより、図
3に示すような薄膜トランジスタを得ることを特徴とす
る。図3に示した構成を採用した場合、イオン注入によ
って大きな損傷を受けた酸化珪素膜104を除去するこ
とになるので、この損傷した酸化珪素膜に起因する特性
の劣化や悪影響がないものとすることができる。しか
し、酸化珪素膜104のエッチング時に下地膜102が
エッチングされてしまうという問題が生じてしまう。
作製工程において、図2(A)に示す構成を経た後、露
呈した酸化珪素膜104を除去し、その後に層間絶縁膜
である酸化珪素膜117を形成し、さらにソース電極1
18とドレイン電極119とを形成することにより、図
3に示すような薄膜トランジスタを得ることを特徴とす
る。図3に示した構成を採用した場合、イオン注入によ
って大きな損傷を受けた酸化珪素膜104を除去するこ
とになるので、この損傷した酸化珪素膜に起因する特性
の劣化や悪影響がないものとすることができる。しか
し、酸化珪素膜104のエッチング時に下地膜102が
エッチングされてしまうという問題が生じてしまう。
【0052】〔実施例3〕本実施例は、チャネル形成領
域とソース/ドレイン領域との間にライトドープ領域を
設けた構成に関する。図8に本実施例で示す薄膜トラン
ジスタの作製工程を示す。まずガラス基板101上に下
地の酸化珪素膜を2000Åの厚さに成膜する。そして
非晶質珪素膜をプラズマCVD法または減圧熱CVD法
で100〜1000Å例えば500Åの厚さに成膜す
る。そして非晶質珪素膜上に、酢酸ニッケル塩を用いて
スピンコート法によってニッケルを含んだ溶液を接して
保持させる。その後550℃、4時間の加熱処理を施す
ことにより、結晶性珪素膜を得る。この結晶性珪素膜を
パターニングすることによって、結晶性珪素膜で成る活
性層103を得る。なお結晶性を向上させるために加熱
による結晶化の後にさらにレーザー光を照射することは
有効である。(図8(A))
域とソース/ドレイン領域との間にライトドープ領域を
設けた構成に関する。図8に本実施例で示す薄膜トラン
ジスタの作製工程を示す。まずガラス基板101上に下
地の酸化珪素膜を2000Åの厚さに成膜する。そして
非晶質珪素膜をプラズマCVD法または減圧熱CVD法
で100〜1000Å例えば500Åの厚さに成膜す
る。そして非晶質珪素膜上に、酢酸ニッケル塩を用いて
スピンコート法によってニッケルを含んだ溶液を接して
保持させる。その後550℃、4時間の加熱処理を施す
ことにより、結晶性珪素膜を得る。この結晶性珪素膜を
パターニングすることによって、結晶性珪素膜で成る活
性層103を得る。なお結晶性を向上させるために加熱
による結晶化の後にさらにレーザー光を照射することは
有効である。(図8(A))
【0053】図8(A)に状態を得たら、ゲイト絶縁膜
として機能する酸化珪素膜104を1000Åの厚さに
プラズマCVD法で成膜し、さらに0.18%のスカンジウ
ムが含まれたアルミニウムを主成分とする厚さ5000
Åの厚さの膜を形成する。次に3〜20%のクエン酸溶
液中において陽極酸化を行うことで、緻密な陽極酸化膜
106を形成する。そしてこのアルミニウムを主成分と
する膜をパターニングすることによって、島状の領域1
05を形成する。(図8(B))
として機能する酸化珪素膜104を1000Åの厚さに
プラズマCVD法で成膜し、さらに0.18%のスカンジウ
ムが含まれたアルミニウムを主成分とする厚さ5000
Åの厚さの膜を形成する。次に3〜20%のクエン酸溶
液中において陽極酸化を行うことで、緻密な陽極酸化膜
106を形成する。そしてこのアルミニウムを主成分と
する膜をパターニングすることによって、島状の領域1
05を形成する。(図8(B))
【0054】次に3〜20%の硝酸が含まれた酸性の電
界溶液中において、アルミニウムを主成分とする島状の
領域105を陽極として陽極酸化を行うことで、ポーラ
ス状の酸化物層107を形成する。ここでは、10〜3
0V程度の電圧を加え、0.5μmの長さに酸化物層10
7の成長させる。この酸化物層の成長距離は、任意の長
さ(最大で3μm程度)に制御することができる。また
この工程でゲイト電極109が確定する。(図8
(C))
界溶液中において、アルミニウムを主成分とする島状の
領域105を陽極として陽極酸化を行うことで、ポーラ
ス状の酸化物層107を形成する。ここでは、10〜3
0V程度の電圧を加え、0.5μmの長さに酸化物層10
7の成長させる。この酸化物層の成長距離は、任意の長
さ(最大で3μm程度)に制御することができる。また
この工程でゲイト電極109が確定する。(図8
(C))
【0055】次に不純物イオンの注入を行いソース/ド
レイン領域を形成する。ここではリンイオンの注入を行
いソース領域110とドレイン領域111とを形成す
る。リンイオンの注入量は、4×1014cm-2程度のド
ーズ量で行う。この工程は、ポーラス状の酸化物層10
7とゲイト電極109をマスクとして行われる。(図8
(D))
レイン領域を形成する。ここではリンイオンの注入を行
いソース領域110とドレイン領域111とを形成す
る。リンイオンの注入量は、4×1014cm-2程度のド
ーズ量で行う。この工程は、ポーラス状の酸化物層10
7とゲイト電極109をマスクとして行われる。(図8
(D))
【0056】次に燐酸、酢酸、硝酸の混酸でポーラス状
の酸化物層107を除去する。そして、再び2×1013
cm-2程度のドーズ量でリンイオンの注入を行う。この
結果、図9(A)の112と116で示される領域がラ
イトドープ領域として自己整合的に形成される。
の酸化物層107を除去する。そして、再び2×1013
cm-2程度のドーズ量でリンイオンの注入を行う。この
結果、図9(A)の112と116で示される領域がラ
イトドープ領域として自己整合的に形成される。
【0057】そして層間絶縁膜として酸化珪素膜117
を6000Åの厚さにプラズマCVD法で形成し、さら
に孔開け工程を経て、ソース電極118とドレイン電極
119を形成する。これらの電極は、アルミニウムやそ
の他適当な金属で形成すればよい。最後に350℃の水
素雰囲気中において加熱処理を1時間行うことによっ
て、図9(B)に示すような薄膜トランジスタを完成さ
せる。
を6000Åの厚さにプラズマCVD法で形成し、さら
に孔開け工程を経て、ソース電極118とドレイン電極
119を形成する。これらの電極は、アルミニウムやそ
の他適当な金属で形成すればよい。最後に350℃の水
素雰囲気中において加熱処理を1時間行うことによっ
て、図9(B)に示すような薄膜トランジスタを完成さ
せる。
【0058】〔実施例4〕本明細書に開示する発明を用
いて、より高度なアクティブマトリクス型液晶ディスプ
レーシステムを構築する例を図10に示す。図10の例
は、一対の基板間に液晶を挟持した構成を有する液晶デ
ィスプレーの少なくとも一方の基板上に、通常のコンピ
ュータのメインボードに取り付けられている半導体チッ
プを固定することによって、小型化、軽量化、薄型化を
おこなった例である。
いて、より高度なアクティブマトリクス型液晶ディスプ
レーシステムを構築する例を図10に示す。図10の例
は、一対の基板間に液晶を挟持した構成を有する液晶デ
ィスプレーの少なくとも一方の基板上に、通常のコンピ
ュータのメインボードに取り付けられている半導体チッ
プを固定することによって、小型化、軽量化、薄型化を
おこなった例である。
【0059】以下、図10について説明する。基板15
は液晶ディスプレーの基板でもあり、その上にはTFT
11、画素電極12、補助容量13を具備する画素が多
数形成されたアクティブマトリクス回路14と、それを
駆動するためのXデコーダー/ドライバー、Yデコーダ
ー/ドライバー、XY分岐回路がTFTによって形成さ
れている。勿論、TFTとして本明細書で開示する発明
を利用することができる。
は液晶ディスプレーの基板でもあり、その上にはTFT
11、画素電極12、補助容量13を具備する画素が多
数形成されたアクティブマトリクス回路14と、それを
駆動するためのXデコーダー/ドライバー、Yデコーダ
ー/ドライバー、XY分岐回路がTFTによって形成さ
れている。勿論、TFTとして本明細書で開示する発明
を利用することができる。
【0060】そして基板15上に、さらに他のチップを
取り付ける。そして、これらのチップはワイヤボンディ
ング法、COG(チップ・オン・グラス)法等の手段に
よって、基板15上の回路に接続される。図10におい
て、補正メモリー、メモリー、CPU、入力ポートは、
このようにして取り付けられたチップであり、この他に
も様々なチップを取り付けてもよい。
取り付ける。そして、これらのチップはワイヤボンディ
ング法、COG(チップ・オン・グラス)法等の手段に
よって、基板15上の回路に接続される。図10におい
て、補正メモリー、メモリー、CPU、入力ポートは、
このようにして取り付けられたチップであり、この他に
も様々なチップを取り付けてもよい。
【0061】図10において、入力ポートとは、外部か
ら入力された信号を読み取り、画像用信号に変換する回
路である。補正メモリーは、アクティブマトリクスパネ
ルの特性に合わせて入力信号等を補正するためのパネル
に固有のメモリーのことである。特に、この補正メモリ
ーは、各画素固有の情報を不揮発性メモリーとして有
し、個別に補正するためのものである。すなわち、電気
光学装置の画素に点欠陥のある場合には、その点の周囲
の画素にそれに合わせて補正した信号を送り、点欠陥を
カバーし、欠陥を目立たなくする。または、画素が周囲
の画素に比べて暗い場合には、その画素により大きな信
号を送って、周囲の画素と同じ明るさとなるようにする
ものである。画素の欠陥情報はパネルごとに異なるの
で、補正メモリーに蓄積されている情報はパネルごとに
異なる。
ら入力された信号を読み取り、画像用信号に変換する回
路である。補正メモリーは、アクティブマトリクスパネ
ルの特性に合わせて入力信号等を補正するためのパネル
に固有のメモリーのことである。特に、この補正メモリ
ーは、各画素固有の情報を不揮発性メモリーとして有
し、個別に補正するためのものである。すなわち、電気
光学装置の画素に点欠陥のある場合には、その点の周囲
の画素にそれに合わせて補正した信号を送り、点欠陥を
カバーし、欠陥を目立たなくする。または、画素が周囲
の画素に比べて暗い場合には、その画素により大きな信
号を送って、周囲の画素と同じ明るさとなるようにする
ものである。画素の欠陥情報はパネルごとに異なるの
で、補正メモリーに蓄積されている情報はパネルごとに
異なる。
【0062】CPUとメモリーは通常のコンピュータの
ものとその機能は同様で、特にメモリーは各画素に対応
した画像メモリーをRAMとして持っている。これらの
チップはいずれもCMOS型のものである。
ものとその機能は同様で、特にメモリーは各画素に対応
した画像メモリーをRAMとして持っている。これらの
チップはいずれもCMOS型のものである。
【0063】また必要とする集積回路の少なくとも一部
を本明細書で開示する発明で構成し、システムの薄膜を
さらに高めてもよい。以上のように、液晶ディスプレー
基板にCPU、メモリーまでもが形成され、1枚の基板
で簡単なパーソナルコンピュータのような電子装置を構
成することは、液晶表示システムを小型化し、その応用
範囲を広げるために非常に有用である。
を本明細書で開示する発明で構成し、システムの薄膜を
さらに高めてもよい。以上のように、液晶ディスプレー
基板にCPU、メモリーまでもが形成され、1枚の基板
で簡単なパーソナルコンピュータのような電子装置を構
成することは、液晶表示システムを小型化し、その応用
範囲を広げるために非常に有用である。
【0064】
【発明の効果】ゲイト電極側面にポーラス状の酸化物層
を陽極酸化工程で形成し、この酸化物層をマスクとして
1回目の不純物イオンの注入を行い、さらにこの酸化物
層を除去した後に2回目の不純物イオンの注入を行うこ
とで、この酸化物層が存在していた領域の下方における
活性層をライトドープ領域とすることができる。この作
製工程においては、活性層に段差が生じたりすることが
なく、安定した作製工程とすることができる。従って、
OFF電流の小さい特性に優れた薄膜トランジスタを特
性のバラツキが少ない状態で大量に生産することができ
る。
を陽極酸化工程で形成し、この酸化物層をマスクとして
1回目の不純物イオンの注入を行い、さらにこの酸化物
層を除去した後に2回目の不純物イオンの注入を行うこ
とで、この酸化物層が存在していた領域の下方における
活性層をライトドープ領域とすることができる。この作
製工程においては、活性層に段差が生じたりすることが
なく、安定した作製工程とすることができる。従って、
OFF電流の小さい特性に優れた薄膜トランジスタを特
性のバラツキが少ない状態で大量に生産することができ
る。
【図1】実施例における薄膜トランジスタの作製工程を
示す図。
示す図。
【図2】実施例における薄膜トランジスタの作製工程を
示す図。
示す図。
【図3】実施例における薄膜トランジスタの構成を示す
図。
図。
【図4】薄膜トランジスタの作製工程を示す図。
【図5】薄膜トランジスタの作製工程を示す図。
【図6】薄膜トランジスタの作製工程における問題点を
示す図。
示す図。
【図7】薄膜トランジスタの作製工程における問題点を
示す図。
示す図。
【図8】実施例における薄膜トランジスタの作製工程を
示す図。
示す図。
【図9】実施例における薄膜トランジスタの作製工程を
示す図。
示す図。
【図10】液晶表示装置の概略の構成を示す図。
101 ガラス基板 102 下地膜(酸化珪素膜) 103 活性層 104 酸化珪素膜(ゲイト絶縁膜) 105 島状に形成されたアルミニウ
ムを主成分とする膜 106 緻密な陽極酸化膜 107 ポーラス状の酸化物層 108 緻密な酸化物層 109 ゲイト電極 110 ソース領域 111 ドレイン領域 112 ライトドープ領域 113 オフセットゲイト領域 114 チャネル形成領域 115 オフセットゲイト領域 116 ライトドープ領域 117 層間絶縁膜(酸化珪素膜) 118 ソース電極 119 ドレイン電極
ムを主成分とする膜 106 緻密な陽極酸化膜 107 ポーラス状の酸化物層 108 緻密な酸化物層 109 ゲイト電極 110 ソース領域 111 ドレイン領域 112 ライトドープ領域 113 オフセットゲイト領域 114 チャネル形成領域 115 オフセットゲイト領域 116 ライトドープ領域 117 層間絶縁膜(酸化珪素膜) 118 ソース電極 119 ドレイン電極
Claims (6)
- 【請求項1】 基板上に形成された薄膜トランジスタを
含む半導体装置において、ゲイト電極と、前記ゲイト電
極の下に設けられたゲイト絶縁膜と、前記ゲイト電極の
下に、前記ゲイト絶縁膜を介して存在するチャネル形成
領域と、前記チャネル形成領域に隣接したライトドープ
領域と、前記ライトドープ領域の外側に設けられたソー
ス領域またはドレイン領域とを有し、前記ゲイト電極の
上面のみに前記ゲイト電極を酸化して得られた酸化物層
が形成されていることを特徴とする半導体装置。 - 【請求項2】 ゲイト電極と、前記ゲイト電極を酸化し
て得られた酸化物層と、前記ゲイト電極の下に設けられ
たゲイト絶縁膜と、前記ゲイト電極の下に、前記ゲイト
絶縁膜を介して存在するチャネル形成領域と、前記チャ
ネル形成領域に隣接した一対のオフセットゲイト領域
と、前記オフセットゲイト領域の外側に設けられた一対
のライトドープ領域と、前記ライトドープ領域の外側に
設けられたソース領域またはドレイン領域とを有する薄
膜トランジスタを含むアクティブマトリクス回路と、該
回路を駆動するための駆動回路と、CPUとを同一基板
上に有することを特徴とする半導体装置。 - 【請求項3】 請求項2において、前記ソース領域また
はドレイン領域は、自己整合的に設けられていることを
特徴とする半導体装置。 - 【請求項4】 請求項2において、前記チャネル領域
は、自己整合的に設けられていることを特徴とする半導
体装置。 - 【請求項5】 絶縁基板上に活性層を形成する第1の工
程と、前記活性層上に絶縁膜を形成する第2の工程と、
前記絶縁膜上に上面に酸化膜を有するゲイト電極を形成
する第3の工程と、前記ゲイト電極の側面に陽極酸化物
層を形成する第4の工程と、前記陽極酸化物層をマスク
として、前記活性層に高濃度の不純物イオンを注入し、
ソース領域またはドレイン領域を形成する第5の工程
と、前記陽極酸化物層を除去する第6の工程と、前記ゲ
イト電極をマスクとして、前記活性層に低濃度の不純物
イオンを注入し、一対のライトドープ領域と、該一対の
ライトドープ領域の間にチャネル形成領域とを形成する
第7の工程とを有することを特徴とする半導体装置の作
製方法。 - 【請求項6】 薄膜トランジスタを有するアクティブマ
トリクス回路と、該回路を駆動するための駆動回路と、
CPUとを同一基板上に有する半導体装置の作製方法に
おいて、絶縁基板上に活性層を形成する第1の工程と、
前記活性層上に絶縁膜を形成する第2の工程と、前記絶
縁膜上にゲイト電極を形成する第3の工程と、前記ゲイ
ト電極の側面に第1の陽極酸化物層を形成する第4の工
程と、前記ゲイト電極の周囲に第2の陽極酸化物層を形
成する第5の工程と、前記第1の陽極酸化物層と前記第
2の陽極酸化物層と前記ゲイト電極とをマスクとして、
前記活性層に高濃度の不純物イオンを注入し、ソース領
域またはドレイン領域を形成する第6の工程と、前記第
1の陽極酸化物層を除去する第7の工程と、前記第2の
陽極酸化物層と前記ゲイト電極をマスクとして、前記活
性層に低濃度の不純物イオンを注入し、一対のライトド
ープ領域と、一対のオフセットゲイト領域と、該一対の
オフセット領域の間にチャネル形成領域とを形成する第
8の工程とを有することを特徴とする半導体装置の作製
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10211698A JPH10321869A (ja) | 1998-03-30 | 1998-03-30 | 半導体装置およびその作製方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10211698A JPH10321869A (ja) | 1998-03-30 | 1998-03-30 | 半導体装置およびその作製方法 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18626394A Division JP3330736B2 (ja) | 1994-07-14 | 1994-07-14 | 半導体装置の作製方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10321869A true JPH10321869A (ja) | 1998-12-04 |
Family
ID=14318837
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10211698A Pending JPH10321869A (ja) | 1998-03-30 | 1998-03-30 | 半導体装置およびその作製方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10321869A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001210833A (ja) * | 1999-11-18 | 2001-08-03 | Semiconductor Energy Lab Co Ltd | 半導体装置およびその作製方法 |
-
1998
- 1998-03-30 JP JP10211698A patent/JPH10321869A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001210833A (ja) * | 1999-11-18 | 2001-08-03 | Semiconductor Energy Lab Co Ltd | 半導体装置およびその作製方法 |
JP4683710B2 (ja) * | 1999-11-18 | 2011-05-18 | 株式会社半導体エネルギー研究所 | 液晶表示装置、el表示装置及び電子機器 |
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