JPH10318509A - 表面溶融炉 - Google Patents

表面溶融炉

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JPH10318509A
JPH10318509A JP13005797A JP13005797A JPH10318509A JP H10318509 A JPH10318509 A JP H10318509A JP 13005797 A JP13005797 A JP 13005797A JP 13005797 A JP13005797 A JP 13005797A JP H10318509 A JPH10318509 A JP H10318509A
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JP
Japan
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furnace
melted
hopper
bunker
flue
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JP13005797A
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Inventor
Masahide Nishigaki
正秀 西垣
Kiyoshi Shibata
清 柴田
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Takuma Co Ltd
Original Assignee
Takuma Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 燃比の向上及び炉の延命化を図れると共に、
炉の処理容量も大きくできるようにする。 【解決手段】 炉内の中央部に縦向きの仕切り壁2dを
設けて炉内を二分割すると共に、二分割した各炉内の炉
底2a中央部にスラグタップ2eを夫々形成した略箱状
の炉本体2と、炉本体2の左右両側位置に夫々設けら
れ、二分割された各炉内の左右両側位置へ被溶融物16
を供給し得る複数のホッパ3と、炉本体2の天井壁2c
に設けられ、二分割された各炉内に夫々形成された被溶
融物16の層を表面側から順次溶融する複数基のバーナ
5と、各ホッパ3に設けられ、各ホッパ3内へ連通する
通路3aを開閉する仕切りゲート14と、炉本体2の各
スラグタップ2eに夫々連通状態で接続された独立煙道
6と、各独立煙道6に設けられ、各独立煙道6を開閉す
る排ガス遮断ゲート15とから構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被溶融物例えばご
み焼却炉から排出される焼却残渣や飛灰、或いは下水汚
泥、破砕不燃物等を溶融処理する対面式の表面溶融炉の
改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、ごみ焼却炉から排出される焼却
残渣や飛灰等の被溶融物は、その多くが埋め立て処理さ
れている。しかし、埋め立て地の確保が年々困難になり
つつあり、被溶融物の減容化、無害化、有効利用等が要
請されている。
【0003】そこで、近年、ごみ焼却炉から排出される
焼却残渣や飛灰等の被溶融物の減容化及び無害化等を図
る為、被溶融物の溶融固化処理が注目され、現実に実用
に供されている。被溶融物は、溶融固化することによ
り、その容積を1/2〜1/3に減らすことができると
共に、物理的・化学的に安定して重金属等の有害物質の
溶出防止やダイオキシン類の完全分解が可能になるう
え、コンクリートフィラー材、路盤材、ブロック等とし
ての再利用や最終埋立て処分場の延命等が可能となるか
らである。
【0004】而して、被溶融物の溶融処理には、従来か
ら様々な構造の溶融炉が利用されている。例えば、被溶
融物の溶融処理には、電気エネルギーによって被溶融物
を溶融処理する溶融炉(アーク溶融炉、プラズマアーク
炉、電気抵抗炉等)や、燃料の燃焼エネルギーによって
被溶融物を溶融処理する溶融炉(表面溶融炉、旋回溶融
炉、コークスベッド炉等)が利用されている。中でも表
面溶融炉は、最も普及しているものの一つであり、被溶
融物の溶融処理に広く利用されている。
【0005】図5及び図6は表面溶融炉21の代表的な
一例を示すものであり、当該溶融炉は炉内の左右位置に
溶融面を形成した対面式構造となっている。即ち、前記
表面溶融炉21は、炉底22aの中央部にスラグタップ
22bを有すると共に、左右両側に被溶融物貯留用のホ
ッパ23を設けた炉本体22と、各ホッパ23の下部位
置に夫々複数台ずつ対向状に配置された左右のプッシャ
ー24と、各プッシャー24の駆動装置25(油圧シリ
ンダ又は空気圧シリンダ)と、炉本体22の天井壁22
cに配設された複数基のバーナ26(オイルバーナ又は
ガスバーナ)等から構成されている。
【0006】而して、ホッパ23内に貯留された被溶融
物27は、左右のプッシャー24により炉本体22内へ
順次送り込まれ、表面がスラグタップ22bを中心にし
て略すり鉢状の傾斜面となった状態で炉底22aに堆積
される。炉底22aに堆積した被溶融物27は、バーナ
26からの燃焼火炎により表面側から順次加熱・溶融さ
れる。即ち、被溶融物層の表面側がフィルム状に溶融し
て溶融スラグとなり、この溶融スラグはすり鉢状の傾斜
面を流下してスラグタップ22bから冷却水槽(図示省
略)内へ落下して冷却され、水砕スラグとなって排出さ
れる。一方、炉内の高温の燃焼排ガスGは、スラグタッ
プ22bから排出され、煙道、空気予熱器、排ガス処理
装置等(何れも図示省略)を経てクリーンガスとなって
大気中へ排出される。
【0007】前記表面溶融炉21は、構造が簡単で高負
荷短焔バーナによる高負荷溶融を行えること、多様な化
石燃料を使用できること、焼却灰単独は勿論のこと煤
塵、破砕不燃物、破砕可燃物との混合溶融が可能なこ
と、運転操作が容易なこと等の利点を有している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の表面
溶融炉21に於いては、定格容量付近では燃比の良い溶
融が可能である反面、低負荷では効率が悪くなると云う
欠点がある。低負荷で効率が悪い理由は、低負荷運転し
た場合でも溶融スラグがスラグタップ22b付近で冷却
固化しないように一定の燃料を使う必要があるからであ
る。図7のグラフは灰処理量に対する灰1トン当りの燃
料消費量の変化を示したものであり、グラフからも明ら
かなように灰処理量が少なくなる程、燃比が急激に上昇
していることが判る。
【0009】又、従来の表面溶融炉21に於いては、定
格容量から負荷が減少した場合には、燃比が急激に上昇
してしまうので、これを避ける為に表面溶融炉21の上
方位置に大容量の被溶融物貯留用のバンカー(図示省
略)を配置し、バンカー内に被溶融物27が十分に溜ま
った時点で溶融炉を起動して効率の良い定格運転を行
い、バンカー内の被溶融物が無くなった時点で溶融炉を
停止すると云う間欠運転を行っていた。その為、炉内温
度が常に変動すると云う問題が発生した。このように、
頻繁な炉の昇温、降温は炉本体22を形成する耐火材に
悪影響を及ぼし、スポーリング(耐火材が高熱状態から
急冷するときにはげる現象)等が発生して炉の寿命を短
くすることになる。然も、昇温、降温時に燃料を消費す
る為、連続運転と比較した場合に燃比が悪くなると云う
問題があった。
【0010】一方、表面溶融炉21のスケールアップの
手段としては、炉容量(一日に溶融処理できる被溶融物
の処理量)が15ton/日までは図5及び図6に示す
ように炉本体22の寸法L1 及びL3 を漸次大きくして
行き、且つ炉本体22の寸法L2 を逐次増加して各容量
に対応するようにしている。又、炉容量が15ton/
日を超えると、炉本体22の寸法L1 及びL3 は炉容量
が15ton/日の場合の最大値とし、炉本体22の寸
法L2 のみを拡げて各炉容量に対応するようにしてい
る。ところが、現在の表面溶融炉21では、最大容量が
50ton/日までであり、それ以上の大きさの炉を建
設することは不可能であった。
【0011】本発明は、従前の表面溶融炉に於ける上述
の如き問題、即ち表面溶融炉は低負荷では燃比が著し
く増大すること、間欠運転した場合に炉の寿命を縮め
たり、燃比が悪くなること、炉の処理容量を大きくで
きないこと等の問題を解決せんとするものであり、その
目的は燃比の向上を図れると共に、炉の寿命を延ばすこ
とができ、且つ炉の処理容量も大きくできるようにした
表面溶融炉を提供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する為
に、本発明の請求項1に記載の発明は、炉内の中央部に
縦向きの仕切り壁を設けて炉内を二分割すると共に、二
分割した各炉内の炉底中央部にスラグタップを夫々形成
した略箱状の炉本体と、炉本体の左右両側位置に夫々設
けられ、二分割された各炉内の左右両側位置へ被溶融物
を供給し得る複数のホッパと、炉本体の天井壁に設けら
れ、二分割された各炉内に夫々形成された被溶融物の層
を表面側から順次溶融する複数基のバーナと、各ホッパ
に設けられ、各ホッパ内へ連通する通路を開閉する仕切
りゲートと、炉本体の各スラグタップに夫々連通状態で
接続された独立煙道と、各独立煙道に設けられ、各独立
煙道を開閉する排ガス遮断ゲートとを具備したことに特
徴がある。
【0013】本発明の請求項2に記載の発明は、各ホッ
パに被溶融物貯留用のバンカーを接続すると共に、該バ
ンカー内に各ホッパへ被溶融物を供給し得る複数の供給
装置を配設し、各ホッパ内に設けた被溶融物層のレベル
を検出するレベルセンサーからの検出信号に基づいて前
記各供給装置を作動させ、各ホッパ内の被溶融物の貯留
量を制御するようにしたことに特徴がある。
【0014】本発明の請求項3に記載の発明は、バンカ
ーの上部中央位置に該バンカー内へ被溶融物を供給する
振り分けシュートを旋回自在に設け、被溶融物をバンカ
ー内へ均等に供給できるようにしたことに特徴がある。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。図1乃至図4は本発明に係
る対面式の表面溶融炉1の一例を示し、当該表面溶融炉
1は、炉内を二分割して溶融炉自体を二つの炉に分割し
た構造を呈して居り、各炉を夫々独立して運転できるよ
うにしたものである。
【0016】即ち、表面溶融炉1は、炉内を二分割した
炉本体2と、炉本体2に設けた複数の独立したホッパ3
と、炉本体2に設けた被溶融物押出し装置4と、炉本体
2に設けた複数基のバーナ5と、炉本体2に接続した一
対の独立煙道6と、各独立煙道6に接続した共通煙道7
と、各ホッパ3に接続した一つのバンカー8と、バンカ
ー8内に設けた複数台の供給装置9と、バンカー8に設
けた振り分けシュート10と、振り分けシュート10の
上方位置に配置した被溶融物供給コンベヤ11と、各ホ
ッパ3内に設けたレベルセンサー12と、供給装置9を
制御する制御装置13と、各ホッパ3に設けた複数の仕
切りゲート14と、各独立煙道6に設けた排ガス遮断ゲ
ート15等から構成されている。
【0017】具体的には、前記炉本体2は、図1乃至図
3に示す如く、炉底2a、側壁2b及び天井壁2c等に
より略箱状で且つ左右対称状に形成されて居り、炉内の
中央部に縦向きの仕切り壁2dを設けて炉内を前後方向
(図2の上下方向)に二分割した構造となっている。
又、二分割した各炉内の炉底2a中央部には、溶融スラ
グを落下排出させる為のスラグタップ2eが夫々形成さ
れている。尚、各炉底2aは、溶融スラグがスラグタッ
プ2e側へ流下し易いようにスラグタップ2e側へ向っ
て下り傾斜となっている。更に、炉底2a、側壁2b、
天井壁2c及び仕切り壁2dは、高温に耐えられるよう
にキャスタブル耐火材や耐火煉瓦等の耐火物で形成され
て居り、側壁2b、天井壁2c及び仕切り壁2dには冷
却用の水冷ジャケット(図示省略)が設けられている。
【0018】前記ホッパ3は、炉本体2の左右両側位置
に夫々設けられて居り、被溶融物16を所定量貯留でき
ると共に、二分割された各炉内の左右両側位置へ被溶融
物16を夫々供給し得るものである。この例では、ホッ
パ3は、炉本体2の左右両側位置に二つずつ設けられて
いる。
【0019】前記被溶融物押出し装置4は、各ホッパ3
内に貯留された被溶融物16を炉内へ順次供給すると共
に、ホッパ3内での被溶融物16の落下を助ける為のも
のであり、炉本体2の左右両側位置に並列状で且つ対向
状に配置された複数台のプッシャー4aと、各プッシャ
ー4aを進退移動させるシリンダ4b(油圧シリンダ若
しくは空気圧シリンダ)とから構成されて居り、油圧ユ
ニット等の駆動源(図示省略)により駆動されるように
なっている。尚、プッシャー4aは、片方の炉に6〜8
台設けられている。
【0020】前記バーナ5は、炉本体2の天井壁2cに
複数基配設されて居り、スラグタップ2eを中心にして
表面が略すり鉢状の傾斜面となった状態で炉底2aに堆
積された被溶融物16の層を表面側から順次加熱・溶融
するものである。この例では、バーナ5にはオイルバー
ナ若しくはガスバーナが使用されて居り、バーナ5の容
量や設置位置、数量等はスラグタップ2e周囲の被溶融
物16を加熱・溶融できるように設定されている。
【0021】前記独立煙道6は、炉本体2のスラグタッ
プ2eから排出される高温の燃焼排ガスGが通過するも
のであり、炉本体2の各スラグタップ2eに夫々ダクト
6′を接続することにより形成されている。このダクト
6′は、高温の排ガスGに耐えられるように耐火物で内
張りされている。又、各独立煙道6の終端側には、共通
煙道7を形成するダクト7′が接続されて居り、各独立
煙道6を通って来た排ガスGが共通煙道7から空気予熱
器17等へ流入するようになっている。共通煙道7を形
成するダクト7′も、高温の排ガスGに耐えられるよう
に耐火物で内張りされている。
【0022】前記バンカー8は、炉本体2の上方位置に
配置されて居り、各ホッパ3内へ被溶融物16を供給で
きるように各ホッパ3へ夫々接続されている。又、バン
カー8内の底部には、各ホッパ3へ夫々対応する供給装
置9が配設されて居り、バンカー8内の被溶融物16を
各ホッパ3内へ供給できるようになっている。この供給
装置9には、バンカー8の底部に回転自在に支持された
ねじ羽根9a付の軸9bと、軸9bを回転駆動するモー
タ9cとから成るスクリューフィーダーが使用されてい
る。
【0023】前記振り分けシュート10は、バンカー8
の上部中央位置に旋回自在に設けられて居り、被溶融物
供給コンベヤ11から供給された被溶融物16をバンカ
ー8内へ均等に供給できるようにしたものである。即
ち、振り分けシュート10は、断面形状が略L字形の筒
状に形成されて居り、バンカー8の天井部中央位置に旋
回自在に支持されて居り、モータ及び伝動機構から成る
駆動装置(図示省略)により回転駆動されるようになっ
ている。従って、振り分けシュート10を所望の方向へ
向けることによって、バンカー8内へ被溶融物16を略
均等に供給することができる。
【0024】前記レベルセンサー12は、各ホッパ3内
に上下方向に亘って配置されて居り、ホッパ3内の被溶
融物16層のレベルを数段階に亘って検出するものであ
る。このレベルセンサー12からの検出信号に基づいて
制御装置13によりバンカー8内の各供給装置9が駆動
制御され、各ホッパ3内の被溶融物16の貯留量が一定
になるように制御されている。尚、レベルセンサー12
には、光電式又はマイクロ波式のレベルセンサーが使用
されている。
【0025】前記仕切りゲート14は、各ホッパ3の上
部位置に夫々設けられて居り、各ホッパ3内へ連通する
通路3a(各ホッパ3とバンカー8をつなぐ通路3a)
を開閉するものである。この例では、各仕切りゲート1
4は、ホッパ3の上部位置に通路3aと直交する状態で
差し込まれ、該通路3aを開閉する仕切り板14aと、
仕切り板14aを進退移動させるシリンダ14b(油圧
シリンダ若しくは空気圧シリンダ)とから構成されてい
る。又、仕切りゲート14は、供給装置9(スクリュー
フィーダー)が停止しているときにはこの停止している
供給装置9に対応するホッパ3の通路3aを閉鎖し、バ
ンカー8内の被溶融物16がホッパ3内へ落下しないよ
うに駆動制御されている。
【0026】前記排ガス遮断ゲート15は、各独立煙道
6の終端部側に夫々設けられて居り、各独立煙道6を開
閉するものである。この例では、各排ガス遮断ゲート1
5は、独立煙道6を形成するダクト6′に直交する状態
で差し込まれ、独立煙道6を開閉する遮断板15aと、
遮断板15aを進退移動させるシリンダ15b(油圧シ
リンダ若しくは空気圧シリンダ)とから構成されてい
る。
【0027】尚、図1及び図3に於いて、18は炉本体
2の側壁2bに設けられ、炉の点検や補修を行う為のマ
ンホール、19は炉本体2のスラグタップ2eの直下位
置に配置され、スラグタップ2eから落下排出された溶
融スラグを急冷固化する為の冷却水槽、20は冷却水槽
19内に設けられ、水砕スラグを搬送排出する為の水封
式のスラグコンベヤである。
【0028】次に、本発明に係る対面式の表面溶融炉1
の作用について説明する。ごみ焼却炉から排出された焼
却残渣や飛灰等の被溶融物16は、被溶融物供給コンベ
ヤ11により振り分けシュート10へ供給され、該振り
分けシュート10によりバンカー8内へ供給される。こ
のとき、振り分けシュート10が旋回自在となっている
為、振り分けシュート10の向きを変えることによっ
て、バンカー8内へ被溶融物16を均等に供給すること
ができる。
【0029】バンカー8内に供給された被溶融物16
は、バンカー8内の底部に設けた供給装置9により各ホ
ッパ3内へ夫々供給され、該ホッパ3内へ貯留された
後、被溶融物押出し装置4の各プッシャー4aによって
炉内(スラグタップ2e側)へ順次送り込まれ、表面が
スラグタップ2eを中心にして略すり鉢状の傾斜面とな
った状態で炉底2aに堆積される。
【0030】炉底2aに堆積した被溶融物16は、バー
ナ5からの燃焼火炎によって1300℃〜1400℃の
高温に加熱され、表面側から順次溶融されてフィルム状
の溶融スラグとな。この溶融スラグは、すり鉢状の傾斜
面を流下してスラグタップ2eから冷却水槽19内へ落
下し、冷却水により冷却固化されて水砕スラグとなった
後、スラグコンベヤ20により搬送排出される。
【0031】溶融スラグが傾斜面を流下することによっ
て、傾斜面には次々に新しい被溶融物16が露出するこ
とになり、この露出した新しい被溶融物16はバーナ5
からの燃焼火炎によって順次フィルム状に溶融されて行
く。
【0032】又、溶融の進行に伴って溶融した傾斜面が
後退すると、被溶融物押出し装置4のプッシャー4aが
作動してホッパ3内の新しい被溶融物16を炉内へ押し
込んで行く。これによって、被溶融物層の溶融した傾斜
面は、常に最適な傾斜角度(被溶融物16の安息角又は
安息角に近い角度)に維持される。その結果、フィルム
状に溶融した溶融スラグは、容易に傾斜面を流下し、直
ぐに新しい被溶融物16が露出することになり、溶融処
理が迅速に行われる。
【0033】更に、ホッパ3内の被溶融物16の貯留量
が減少すると、これをレベルセンサー12が検出し、こ
の検出信号に基づいて制御装置13により供給装置9が
駆動制御され、バンカー8内の被溶融物16がホッパ3
内へ供給される。これによって、ホッパ3内には一定量
の被溶融物16が貯留されることになり、炉の定格運転
を連続的に行えることになる。
【0034】一方、炉本体2内で発生した高温の燃焼排
ガスGは、スラグタップ2eから排出され、各独立煙道
6及び共通煙道7を経て空気予熱器に入った後、バグフ
ィルター等から成る排ガス処理装置等(何れも図示省
略)を経てクリーンガスとなって大気中へ排出される。
【0035】そして、上記構成の表面溶融炉1にあって
は、高負荷(全負荷)時には、全ての仕切りゲート14
及び排ガス遮断ゲート15を夫々開放状態にすると共
に、全てのバーナ5、供給装置9及び被溶融物押出し装
置4を夫々運転状態とし、二分割した炉本体2の両方の
炉内で被溶融物16を溶融処理するようにしている。
又、低負荷(軽負荷)時には、炉本体2の前方側若しく
は後方側の何れか一方の仕切りゲート14及び排ガス遮
断ゲート15を夫々閉鎖状態にすると共に、これらに対
応する方のバーナ5、供給装置9及び押出し装置4を夫
々停止状態とし、二分割した炉本体2の片方の炉内で被
溶融物16を溶融処理するようにしている。即ち、この
表面溶融炉1は、高負荷時には前後に二分割された炉の
両方を運転して被溶融物16を溶融処理し、又、低負荷
時には一方の炉を運転して他方の炉を休止状態とし、片
方の炉のみで被溶融物16を溶融処理するようにしてい
る為、最も効率の良い運転を行うことができ、燃比の向
上を図れる。
【0036】尚、上記例に於いては、各仕切りゲート1
4をスライド構造としたが、他の例に於いては、仕切り
ゲート14の仕切り板14aをホッパ3とバンカー8を
つなぐ通路3a内に揺動自在に配設し、仕切り板14a
を揺動操作して前記通路3aを開閉するようにしても良
い。
【0037】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明の請求項1の表面溶融炉は、炉本体の炉内を仕切り壁
により二分割すると共に、二分割した各炉内の炉底にス
ラグタップを夫々形成し、炉本体の左右両側位置に設け
た被溶融物貯留用のホッパ内に仕切りゲートを、又、各
スラグタップに接続した独立煙道に排ガス遮断ゲートを
夫々設け、二分割した各炉内で被溶融物を夫々独立して
溶融処理できるようにしている。即ち、本発明の表面溶
融炉は、溶融炉自体が二つの炉に分割された構造を呈し
て居り、各炉を夫々独立して運転できるようになってい
る。その結果、本発明の表面溶融炉は、被溶融物の溶融
処理量に応じて二分割された炉の両方を運転して被溶融
物を溶融処理したり、或いは一方の炉を休止して他方の
炉のみで被溶融物を溶融処理したりすることができ、最
も効率の良い運転を行うことができる。例えば、表面溶
融炉では、負荷が軽減した場合には図7のグラフに示し
たように効率が低下するが、その許容し得る程度の負荷
は約60%であるので、低負荷時に於いては片方の炉を
休止すれば、ターンダウンが50%×0.6=30%程
度まで可能となり、燃比の向上を図れることになる。
又、本発明の表面溶融炉は、炉本体内を仕切り壁により
二つに区分けし、一つの炉を二つの炉に分割するように
している為、表面溶融炉を二基独立して設置する場合に
比較して、コンパクトになると共に、安価である。然
も、片方の炉で故障が発生した場合でも、他方の炉を運
転しつつ、故障した方の炉を停止して点検や補修を行う
ことができ、至極便利である。更に、表面溶融炉一基当
りの最大容量は50ton/日であるが、本発明の表面
溶融炉では、処理容量が50ton/日×2=100t
on/日の炉の建設も可能である。
【0038】本発明の請求項2の表面溶融炉によれば、
上記各効果に加えて更に次のような効果を奏し得る。即
ち、各ホッパに被溶融物貯留用のバンカーを接続すると
共に、バンカー内に各ホッパへ被溶融物を供給し得る複
数の供給装置を配設し、各ホッパ内に設けた被溶融物層
のレベルを検出するレベルセンサーからの検出信号に基
づいて前記各供給装置を作動させ、各ホッパ内の被溶融
物の貯留量を制御するようにしている為、効率の良い定
格運転を連続的に行うことができる。その結果、炉内温
度の変動を防止でき、炉の寿命を延ばすことができる。
【0039】本発明の請求項3の表面溶融炉によれば、
バンカーの上部中央位置に該バンカー内へ被溶融物を供
給する振り分けシュートを旋回自在に設け、被溶融物を
バンカー内へ均等に供給できるようにしている為、各ホ
ッパ内へ確実且つ均等に被溶融物を供給することがで
き、定格運転をより連続的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の対面式の表面溶融炉の概略縦断面図で
ある。
【図2】同じく表面溶融炉の概略横断面図である。
【図3】図1のI−I線断面図である。
【図4】表面溶融炉のバンカー及び振り分けシュート部
分の概略平面図である。
【図5】従来の対面式の表面溶融炉の概略縦断面図であ
る。
【図6】従来の対面式の表面溶融炉の概略横断面図であ
る。
【図7】灰処理量に対する灰1トン当りの燃料消費量の
変化を示したグラフである。
【符号の説明】
1は表面溶融炉、2は炉本体、2aは炉底、2cは天井
壁、2dは仕切り壁、2eはスラグタップ、3はホッ
パ、3aは通路、5はバーナ、6は独立煙道、8はバン
カー、9は供給装置、10は振り分けシュート、12は
レベルセンサー、13は仕切りゲート、15は遮断ゲー
ト、16は被溶融物。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F23J 1/00 F23J 1/00 B 1/02 1/02 B F23L 13/00 F23L 13/00 Z

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炉内の中央部に縦向きの仕切り壁(2
    d)を設けて炉内を二分割すると共に、二分割した各炉
    内の炉底(2a)中央部にスラグタップ(2e)を夫々
    形成した略箱状の炉本体(2)と、炉本体(2)の左右
    両側位置に夫々設けられ、二分割された各炉内の左右両
    側位置へ被溶融物(16)を供給し得る複数のホッパ
    (3)と、炉本体(2)の天井壁(2c)に設けられ、
    二分割された各炉内に夫々形成された被溶融物(16)
    の層を表面側から順次溶融する複数基のバーナ(5)
    と、各ホッパ(3)に設けられ、各ホッパ(3)内へ連
    通する通路(3a)を開閉する仕切りゲート(14)
    と、炉本体(2)の各スラグタップ(2e)に夫々連通
    状態で接続された独立煙道(6)と、各独立煙道(6)
    に設けられ、各独立煙道(6)を開閉する排ガス遮断ゲ
    ート(15)とを具備したことを特徴とする表面溶融
    炉。
  2. 【請求項2】 各ホッパ(3)に被溶融物貯留用のバン
    カー(8)を接続すると共に、該バンカー(8)内に各
    ホッパ(3)へ被溶融物(16)を供給し得る複数の供
    給装置(9)を配設し、各ホッパ(3)内に設けた被溶
    融物層のレベルを検出するレベルセンサー(12)から
    の検出信号に基づいて前記各供給装置(9)を作動さ
    せ、各ホッパ(3)内の被溶融物(16)の貯留量を制
    御するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の表
    面溶融炉。
  3. 【請求項3】 バンカー(8)の上部中央位置に該バン
    カー(8)内へ被溶融物(16)を供給する振り分けシ
    ュート(10)を旋回自在に設け、被溶融物(16)を
    バンカー(8)内へ均等に供給できるようにしたことを
    特徴とする請求項1又は請求項2に記載の表面溶融炉。
JP13005797A 1997-05-20 1997-05-20 表面溶融炉 Pending JPH10318509A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7257063B2 (en) 2003-06-12 2007-08-14 Samsung Electronics Co., Ltd. Apparatus for reproducing data from information storage medium having multiple storage layers with optimal power control (OPC) areas and buffer areas

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