JPH10318362A - 自動変速機の挙動判定装置 - Google Patents

自動変速機の挙動判定装置

Info

Publication number
JPH10318362A
JPH10318362A JP14592697A JP14592697A JPH10318362A JP H10318362 A JPH10318362 A JP H10318362A JP 14592697 A JP14592697 A JP 14592697A JP 14592697 A JP14592697 A JP 14592697A JP H10318362 A JPH10318362 A JP H10318362A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
automatic transmission
behavior
speed
engine
control
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP14592697A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazutoshi Nozaki
和俊 野崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP14592697A priority Critical patent/JPH10318362A/ja
Publication of JPH10318362A publication Critical patent/JPH10318362A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Control Of Transmission Device (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 イナーシャ相などの自動変速機の挙動の判定
を迅速かつ正確に行うことのできる装置を提供する。 【解決手段】 入力側の回転数と出力側の回転数とに基
づく比較演算によって自動変速機の挙動の判定を行う自
動変速機の挙動判定装置において、自動変速機の挙動の
判定を実行する直前における前記比較演算の結果の変動
量を求める変動量検出手段(ステップ2)と、該変動量
検出手段(ステップ2)によって求められた前記比較演
算結果の変動量に基づいて判断基準値を設定する判断基
準値設定手段(ステップ4)と、前記入力側の回転数と
出力側の回転数とに基づく比較演算結果を前記判断基準
設定手段で設定された判断基準値と比較することによ
り、自動変速機の挙動の判定を行う判定手段(ステップ
6)とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、車両用の自動変
速機における変速の進行状態やクラッチなどの摩擦係合
手段の滑りに起因する回転変化などの自動変速機の挙動
を判定する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】車両用の自動変速機は、一般に、油圧に
よってクラッチやブレーキを係合あるいは解放すること
により変速を実行するように構成されている。したがっ
て変速過渡時に油圧を制御することにより滑らかな変速
を実行することができる。また変速は、エンジンなどの
回転要素の回転変動を伴って達成されるので、自動変速
機に入力されるトルクを低下させることにより、応答性
が良く、またショックの少ない変速を実行することがで
きる。
【0003】このように変速時には、油圧や入力トルク
などを制御するので、自動変速機による変速の状況を把
握する必要があり、従来では、入力回転数および出力回
転数ならびに変速比に基づいて変速の状況を判断してい
る。すなわち所定の変速段での定常状態では、その変速
比と出力軸回転数との積が入力回転数に一致するからこ
れらの値に差が生じれば、自動変速機の内部でクラッチ
などの摩擦係合装置の滑りによる回転変化が生じている
ことになる。そこで例えば特開昭62−279144号
公報に記載された発明では、出力軸回転数と変速比との
積と入力回転数との差が予め設定した基準値以上になる
ことにより、変速の際のイナーシャ相の開始を判断し、
その判断に基づいてエンジントルクを変更する制御を開
始している。またその判断の基準値を、変速の種類やエ
ンジン負荷、車速などによって補正することとしてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の公報にも記載さ
れているように、イナーシャ相開始を判断する基準値が
大きければ、回転変動がかなり大きくなった状態でイナ
ーシャ相の開始を判断することになるから、判断の誤り
が生じる可能性が低い。その反面、判断の遅れが生じて
しまい、エンジントルクの変更制御の遅れにより、変速
応答性やショックが悪化するおそれがある。そのため
に、上記の公報に記載された発明では、変速の種類やエ
ンジン負荷、車速などの車両の状況に応じて基準値を可
及的に小さい値に補正し、イナーシャ相開始の判断の遅
れを防止することとしている。
【0005】しかしながらエンジン回転数は、気筒数や
スロットル開度あるいは燃焼の状態によって不安定にな
ることがあり、それに伴って自動変速機の入力回転数が
変動することがある。また自動変速機の出力軸は、車輪
に連結されているから、路面の状況によって車輪の回転
数が乱れると、自動変速機の出力軸回転数が変動するこ
とがある。したがってこれらのいわゆる外乱による回転
数の変化によってイナーシャ相開始の判断が成立してし
まうことを避けるために、前述した基準値は、上記の外
乱による回転変動幅より大きくせざるを得ない。
【0006】上記の公報に記載された発明においても、
判断基準値を変速の種類などに基づいて補正することと
しているが、それは飽くまでも既定値を採用することに
より行っており、経験などに基づいて定めた外乱による
回転変動幅よりも大きい値を判断基準値としている。換
言すれば、従来では、車両の実際の走行状態に基づいて
イナーシャ相の開始などの挙動変化を判断するものでは
ないから、判断の遅れが不可避的に生じる可能性があっ
た。
【0007】この発明は上記の事情を背景にしてなされ
たものであり、何らかの制御に起因する自動変速機の挙
動の変化を確実かつ迅速に判定することのできる装置を
提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段およびその作用】上記の目
的を達成するために、この発明は、入力側の回転数と出
力側の回転数とに基づく比較演算によって自動変速機の
挙動の判定を行う自動変速機の挙動判定装置において、
自動変速機の挙動の判定を実行する直前における前記比
較演算の結果の変動量を求める変動量検出手段と、該変
動量検出手段によって求められた前記比較演算結果の変
動量に基づいて判断基準値を設定する判断基準値設定手
段と、前記入力側の回転数と出力側の回転数とに基づく
比較演算結果を前記判断基準設定手段で設定された判断
基準値と比較することにより、自動変速機の挙動の判定
を行う判定手段とを備えていることを特徴とするもので
ある。
【0009】したがってこの発明の装置では、先ず、入
力側の回転数と出力側の回転数とに基づく比較演算が行
われる。これは、所定のクラッチなどの動作部材を挟ん
だ入力側の回転数と出力側の回転数との単純な減算ある
いは比率を求める演算であってもよく、あるいは出力回
転数に変速比を乗算して求めた出力側の回転数と自動変
速機の入力回転数との減算もしくは比率演算であっても
よい。この比較演算を、自動変速機の挙動判定の直前に
おいても実行し、複数回の比較演算結果に基づいてその
変動量を求める。その変動量は、路面の凹凸やエンジン
などの動力源の回転変動などのいわゆる外乱に基づくも
のであり、その時点の車両の走行状態を反映した値であ
る。
【0010】そしてその変動量に基づいて自動変速機の
挙動判定のための判断基準値を設定する。自動変速機の
挙動判定は、何らかの制御に基づく回転変化を検出する
ことにより行うから、その回転変化を車両の走行状態に
基づく回転変化と峻別して検出する必要があり、したが
って判断基準値は、例えば上記の変動量に所定の値を加
算もしくは乗算するなどの補正を施した値となる。この
ようにして求めた判断基準値と、入力側の回転数および
出力側の回転数に基づく比較演算結果とを対比すれば、
何らかの制御に起因する回転変動を、外乱による変動と
峻別して確実に判定することができる。また判断基準値
は、車両の走行状態に基づいて設定されるから、外乱に
よる回転変動が少ないにも拘わらず大きい値に設定する
事態が回避され、したがって判断基準値を走行状態に合
わせて小さく設定できるから、誤判定を防止できるのみ
ならず、判定の遅れを防止することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】つぎにこの発明を図面に基づいて
より具体的に説明する。先ず、全体的な制御系統につい
て説明すると、図3において、自動変速機1を連結して
ある動力源としてのエンジン2は、その出力を電気的に
制御するように構成されており、サーボモータ(スロッ
トルアクチュエータ)によって駆動されるスロットルバ
ルブが吸気管路に設けられ、そのサーボモータをアクセ
ルペダルの踏み込み量や他の走行状態に応じて制御する
ことにより、エンジン2の出力を制御するように構成さ
れている。また点火時期を適宜に制御可能であり、例え
ば自動変速機1での変速時に点火時期の遅角制御を実行
して、エンジン2の出力トルクすなわち自動変速機1の
入力トルクを低下させるように構成されている。さらに
エンジン2に対する燃料の供給は、フューエルインジェ
クタによって行うよう構成され、アクセルペダルの踏み
込み量だけでなく車両の走行状態に応じて燃料噴射量を
適宜に制御するように構成されている。
【0012】また自動変速機1は、ロックアップクラッ
チ3を備えたトルクコンバータを介してエンジン2に連
結されており、多板クラッチや多板ブレーキ等の摩擦係
合装置4の係合・解放状態を切り替えることにより、変
速を実行するように構成されている。そのロックアップ
クラッチ3や摩擦係合装置4を制御するための油圧制御
装置5が設けられており、この油圧制御装置5はソレノ
イドバルブを電気的に制御することにより、ロックアッ
プクラッチ3や摩擦係合装置4を係合もしくは解放さ
せ、またライン圧やアキュームレータの背圧を制御して
ロックアップクラッチ3や摩擦係合装置4の過渡的なト
ルク容量を制御するように構成されている。
【0013】上記のエンジン2におけるスロットル開度
や点火時期あるいは燃料噴射量を制御し、さらには自動
変速機1における油圧制御装置5を制御するためのエン
ジンおよび自動変速機用電子制御装置6が設けられてい
る。この電子制御装置6は中央演算処理装置(CPU)
や記憶装置(ROM、RAM)および入出力インターフ
ェースを主体とするいわゆるマイクロコンピュータから
なるものであって、入力信号および予め記憶しているデ
ータに基づいて演算を行うことにより、エンジン2や油
圧制御装置5に対して制御信号を出力するように構成さ
れている。この電子制御装置6に対する入力信号は、要
は、車両の走行状態を示す信号であって、シフトパター
ン、エンジン回転数NE、ニュートラルスタートスイッ
チNSWからの信号、シフトポジション、アイドリング信
号、スロットルポジション、アクセル開度、オーバード
ライブ(O/D)スイッチからの信号、車速、クルーズ
コントロール用電子制御装置(ECU)からの信号、自
動変速機1に対する入力回転数NC0、エンジン水温、ブ
レーキスイッチからの信号、出力回転数NO などが電子
制御装置6に入力されている。
【0014】なお、電子制御装置6は、図3に示す例で
は、エンジン2と自動変速機1との両方を制御するよう
に構成してあるが、この発明では、エンジン用電子制御
装置と自動変速機用電子制御装置とをそれぞれ個別に設
け、それらの電子制御装置同士の間で信号を相互に通信
するように構成してもよい。ここで上述したシステムに
おける一般的な制御を簡単に説明すると、前記電子制御
装置6には、例えばスロットル開度あるいはアクセル開
度と車速とをパラメータとした変速マップが予め記憶さ
れており、検出されたスロットルポジションあるいはア
クセル開度と車速とに基づいて変速段を判断し、その判
断された変速段を達成するべく油圧制御装置5に制御信
号を出力し、それに伴って摩擦係合装置4の係合・解放
状態が切り替わることにより、変速が実行される。その
変速の際には、イナーシャ相の開始に伴って入力トルク
の低減制御が実行される。これは自動変速機1の入力回
転数NCOと出力回転数NO と変速比ρとに基づいてイナ
ーシャ相の開始が判断され、それに伴ってエンジン2の
点火時期の遅角制御を実行することにより、エンジント
ルクを低下させることに行われる。なお、エンジントル
クの低減制御は、点火時期の遅角制御のみならず、燃料
噴射量を減少させ、あるいはスロットル開度を低下させ
ることにより実行することもできる。
【0015】また実行するべき変速が二つの摩擦係合装
置の係合・解放の状態を同時に切り換えるいわゆるクラ
ッチ・ツウ・クラッチ変速の場合は、例えば解放側の摩
擦係合装置の油圧を先ず低下させてエンジン2の吹き上
がり状態を検出し、それに応じて摩擦係合装置の油圧を
制御することにより実行される。その場合のエンジン2
の吹き上がり状態は、イナーシャ相の検出と同様に、入
力側の回転数と出力側の回転数ならびに変速比に応じて
比較演算することにより検出することができる。
【0016】またロックアップクラッチ3をスリップ制
御することがある。これは、スロットル開度や車速があ
る程度低い状態においても、エンジン2と自動変速機1
との間のトルク伝達効率を高く維持するための制御であ
り、ロックアップクラッチ3に対する油圧を制御するこ
とにより実行される。具体的には、解放側の油圧をリニ
アソレノイドバルブなどによって連続的に変化させるこ
とにより実行される。そのスリップ状態に応じて油圧を
制御することになり、そのためのスリップ状態は、入力
側の回転数と出力側の回転数とを比較することにより判
断することができる。
【0017】このように上記の自動変速機1およびエン
ジン2おいては、自動変速機1の挙動に基づいて油圧や
エンジントルクを制御しており、その挙動の判定は基本
的には、入力側の回転数と出力側の回転数とに基づいて
比較演算を行うことにより実行される。その一例を変速
時について説明すると、図1のとおりである。
【0018】図1は、アップシフトの際のトルク制御開
始判定を行うための制御ルーチンであって、先ず、ステ
ップ1ではアップシフト(変速)の開始判定をしている
か否かが判断される。変速開始判定が行われていないこ
とによりステップ1で否定判断された場合には、特に制
御を行うことなくこのルーチンから抜ける。また変速開
始判定が行われていることによりステップ1で肯定判断
された場合には、自動変速機1の入力回転数NCOと出力
回転数NO と変速比ρとに基づいて比較演算を行う(ス
テップ2)。すなわちアップシフト前の変速段の変速比
ρと出力回転数N0 との積を求めるとともに、その値か
ら入力回転数NCOを減算する。したがってステップ2が
この発明の変動量検出手段に相当する。
【0019】ついでその演算結果が、前回の演算結果よ
りも大きいか否かが判断される(ステップ3)。そして
演算結果が前回のものより大きいことによりステップ3
で肯定判断された場合には、演算結果の最大値として記
憶保持してある値を、今回の演算結果に置換し、更新す
る(ステップ4)。すなわちこのステップ4がこの発明
の判断基準値設定手段に相当する。
【0020】車両が走行している間でのエンジン回転数
は、スロットル開度が低開度であったり、空燃比の増大
制御が実施されたり、あるいはエンジンの暖気が不十分
であったりすることにより変動することがある。また路
面の凹凸が激しい場合には、車輪の回転数すなわち自動
変速機1の出力回転数が変動することがある。したがっ
て上記のステップ2では、このようないわゆる外乱によ
る回転変動が原因となった演算値の変化を求め、ステッ
プ4ではその変化幅の最大値を記憶することになる。
【0021】ステップ4に続けて、あるいはステップ3
で否定判断された場合には、変速開始判定が成立してか
らの経過時間T1 が予め設定した時間αに達したか否か
が判断される(ステップ5)。この設定時間αは、イナ
ーシャ相が開始するまでの時間より短い値の時間であ
る。このステップ5で否定判断された場合には、リター
ンして時間の経過を待ち、また肯定判断された場合に
は、入力回転数NC0と出力回転数NO と変速比ρとの基
づいた比較演算結果、すなわち出力回転数NO と変速比
ρとの積から入力回転数NCOを減算した値が、ステップ
4で記憶保持している最大値より予め定めた所定値β以
上に大きくなったか否かが判断される(ステップ6)。
したがってこのステップ6がこの発明の判定手段に相当
する。
【0022】前述したようにステップ4で記憶保持して
いる最大値は、エンジン2の回転変動や路面の状況に基
づく回転変動を原因とした最大変動幅であり、その値に
所定値βを加えた値以上に、前記比較演算値が増大した
とすれば、これは、自動変速機1において変速制御に基
づく回転変化が生じたことを意味する。そこでステップ
6で肯定判断された場合には、アップシフトにおけるイ
ナーシャ相が開始したことになり、トルク制御開始の判
定を行う(ステップ7)。一方、ステップ6で否定判断
された場合には、リターンする。なおここで、トルク制
御とは、変速時のイナーシャ相において自動変速機1に
対する入力トルクを低下させる制御であり、エンジン2
における点火時期の遅角制御を実行し、あるいはスロッ
トル開度を電気的に制御して低下させることをその制御
内容としている。
【0023】上記の制御におけるタイムチャートを図2
に示してある。すなわちt1 時点にアップシフトの判断
が設立すると、この時点からT1 時間の間、上記のステ
ップ2の比較演算が行われ、かつその最大値が更新され
る。T1 時間が経過したt2時点の後にイナーシャ相が
開始し、入力回転数NC0が外乱による回転変動幅より所
定値βを越えて変化すると、変速制御に起因する回転変
化すなわちイナーシャ相の開始の判定が行われる。これ
を図2にはt3 時点として示してある。
【0024】したがって上記の制御においては、イナー
シャ相の開始を判断する基準値が、その変速制御時にお
ける直前の回転変動に所定値βを加えた値になるが、外
乱による回転変動は、状況に応じて大小に変化し、例え
ば平坦路を走行している場合には小さくなり、これとは
反対に凹凸の激しい路面を走行している場合には大きく
なる。そして上記の制御では、その外乱に起因する回転
変動を所定値βだけ上回る回転変動が生じることにより
イナーシャ相の開始の判定が成立する。すなわち上記の
制御では自動変速機1の挙動の判定の基準となる値が車
両の走行状態に基づいて決定される。なお、所定値β
は、外乱に起因する回転変動と変速制御に起因する回転
変動とを峻別することのできる値であればよいのである
から、小さい値でよい。
【0025】そのため平坦路を走行している場合には、
僅かな回転変動によってイナーシャ相の開始を判定で
き、迅速にトルク制御を開始することができる。その結
果、変速時の入力トルクが必要十分に低下することによ
り、変速応答性が向上し、また変速ショックの悪化を防
止することができる。また反対に凹凸の激しい路面を走
行している場合には、外乱による回転変動をイナーシャ
相の開始と誤判定することを確実に防止でき、不必要な
トルク制御に起因する走行性能の低下や変速ショックの
増大を有効に防止することができる。
【0026】なお、上記の例では、アップシフト時の自
動変速機1の挙動の変化として、イナーシャ相の開始を
判定する例を説明したが、この発明は上記の例に限定さ
れないのであり、ダウンシフト時のイナーシャ相の開始
を判定する場合にも適用でき、さらに他の挙動の判定を
行う場合にも適用することができる。例えばいわゆるク
ラッチ・ツウ・クラッチ変速の場合、解放側の摩擦係合
装置のトルク容量を先行して低下させることによりアン
ダーラップ状態とし、エンジンを僅かに吹き上がらせ、
その吹き上がり状態に基づいて摩擦係合装置の油圧を制
御する。そのエンジンの吹き上がり状態は、自動変速機
の入力回転数の増大として現れるので、上述したように
入力回転数および出力回転数ならびに変速比に基づいた
比較演算を行うことにより、エンジンの吹き上がりを判
定できる。
【0027】またトルクコンバータにおけるロックアッ
プクラッチをスリップ制御する場合、エンジン回転数と
タービン回転数との差が増大する。したがってこのよう
な挙動の変化を判定する場合、エンジン回転数を入力側
回転数とし、かつタービン回転数を出力側回転数として
比較演算を行うことにより、ロックアップクラッチの挙
動の判定を行うことができ、またその判定結果に基づい
てロックアップクラッチの油圧の制御を正確に行うこと
ができる。そしてこの発明は、内燃機関を動力源とした
車両のみならず、電気自動車やモータおよび内燃機関を
動力源とするハイブリッド車の自動変速機を対象とした
制御装置に適用することができる。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、走行中の回転変動に基づいて挙動判定のための基準
値を設定するから、走行に伴う回転変動が小さい場合に
は、基準値を小さくして迅速な判定を行うことができ、
反対に走行に伴う回転変動が大きい場合には、その回転
変動を僅か上回る基準値を設定して誤判定を防止するこ
とができる。換言すれば、この発明では、何らかの制御
に基づく回転変動を判定するための基準値として、いわ
ゆる安全率を大きく見込む必要がないので、自動変速機
の挙動の判定を迅速に行うことが可能になり、またその
基準値は走行状態に基づいて設定されているので、誤判
定を効果的に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の制御装置による制御例を説明するた
めのフローチャートである。
【図2】図1に示す制御を実行した場合のタイムチャー
トである。
【図3】この発明による全体的な制御系統を示すブロッ
ク図である。
【符号の説明】
1 自動変速機 2 エンジン 3 ロックアップクラッチ 4 摩擦係合装置 5 油圧制御装置 6 エンジン・自動変速機用電子制御装置

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力側の回転数と出力側の回転数とに基
    づく比較演算によって自動変速機の挙動の判定を行う自
    動変速機の挙動判定装置において、 自動変速機の挙動の判定を実行する直前における前記比
    較演算の結果の変動量を求める変動量検出手段と、 該変動量検出手段によって求められた前記比較演算結果
    の変動量に基づいて判断基準値を設定する判断基準値設
    定手段と、 前記入力側の回転数と出力側の回転数とに基づく比較演
    算結果を前記判断基準設定手段で設定された判断基準値
    と比較することにより、自動変速機の挙動の判定を行う
    判定手段とを備えていることを特徴とする自動変速機の
    挙動判定装置。
JP14592697A 1997-05-20 1997-05-20 自動変速機の挙動判定装置 Pending JPH10318362A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14592697A JPH10318362A (ja) 1997-05-20 1997-05-20 自動変速機の挙動判定装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14592697A JPH10318362A (ja) 1997-05-20 1997-05-20 自動変速機の挙動判定装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10318362A true JPH10318362A (ja) 1998-12-04

Family

ID=15396281

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14592697A Pending JPH10318362A (ja) 1997-05-20 1997-05-20 自動変速機の挙動判定装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10318362A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4321253B2 (ja) トルクコンバータのロックアップ制御装置
US7894964B2 (en) Engine control apparatus
EP1895202B1 (en) Shift shock reducing apparatus for power train
US6574541B2 (en) Vehicle drive system
JP5790670B2 (ja) 車両の制御装置
JP2013096518A (ja) 車両制御装置
JP2001304384A (ja) 自動変速機の変速制御装置
JP2002174335A (ja) 自動変速機の制御装置および制御方法
WO2017033900A1 (ja) 自動変速機の制御装置
JPH1137267A (ja) 車両用自動変速機の油圧制御装置
JP2017044136A (ja) 内燃機関の制御装置
JP5087270B2 (ja) エンジン制御装置
JPH10318362A (ja) 自動変速機の挙動判定装置
JP6365597B2 (ja) 車両の制御装置
JPH11107797A (ja) パワートレインの制御装置
JP4899457B2 (ja) 車両用動力伝達装置の制御装置
JP2005172078A (ja) トルクコンバータのロックアップ制御装置
JP3945312B2 (ja) 車両の制御装置
JP2004162845A (ja) 自動変速機の制御装置および制御方法
JP6922757B2 (ja) 自動変速機の制御装置
JP3239600B2 (ja) 自動変速機の変速ショック軽減装置
US11970990B1 (en) Control apparatus for vehicle
JP3741189B2 (ja) 内燃機関
JP2024027457A (ja) 車両の制御装置
JP3482774B2 (ja) 自動変速機の変速時ロックアップ制御装置