JPH10317318A - 道路付帯構造物周辺部加熱装置とそれを用いる舗装混合物の加熱方法並びに除去方法 - Google Patents

道路付帯構造物周辺部加熱装置とそれを用いる舗装混合物の加熱方法並びに除去方法

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JPH10317318A
JPH10317318A JP13912297A JP13912297A JPH10317318A JP H10317318 A JPH10317318 A JP H10317318A JP 13912297 A JP13912297 A JP 13912297A JP 13912297 A JP13912297 A JP 13912297A JP H10317318 A JPH10317318 A JP H10317318A
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Japan
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heating
road
heating device
heat
pavement mixture
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JP13912297A
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English (en)
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Akio Yoshimatsu
昭夫 吉松
Tadayoshi Yasuoka
忠義 安岡
Norio Meshida
紀雄 召田
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Nichireki Co Ltd
Original Assignee
Nichireki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 道路付帯構造物周辺の舗装混合物を効果的に
加熱することを可能とする加熱装置を提供すると共に、
道路付帯構造物周辺の舗装混合物を騒音の発生なく除去
し、あるいは、道路付帯構造物周辺の常温混合物等の舗
装混合物の固化を促進、もしくは、既設舗装との一体化
を図る加熱方法を提供することを課題とする。 【解決手段】 水平断面内側に非加熱領域を有する道路
付帯構造物周辺部加熱装置と、その加熱装置を用いる舗
装混合物加熱方法並びに除去方法を提供することによっ
て、上記課題を解決する。即ち、上記非加熱領域の形状
を、構造物の露出頭部形状とすることによって、構造物
の周辺部のみを有効に加熱し、もって、舗装混合物の融
解、固化促進を効率的に行うことを可能とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、道路付帯構造物周
辺部加熱装置とそれを用いる舗装混合物の加熱方法並び
に除去方法に関し、更に詳しくは、路面上に頭部を露出
させた道路に付帯する構造物等の周辺部を効果的に加熱
するための加熱装置と、その加熱装置を用いる舗装混合
物の加熱方法並びに除去方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】路面上に頭部を露出させている道路に付
帯する構造物としては、例えば、上下水道、ガス、電
気、農業・工業用水、共同溝等の地下埋設物の点検作業
等のために人が出入りするマンホールや、消火栓、止水
栓、水道等の各種メーターの点検用開口などがある。
【0003】これらの道路に付帯する構造物の周辺部
は、交通荷重等による不等沈下を起こし易く、また、埋
設された構造物自体が傾くことなどによって、構造物頭
部や周辺舗装との間に段差を生じ易い。これらの不等沈
下や段差は、交通事故を誘発する原因ともなるので、な
るべく早くに補修・復旧をする必要があるが、従来、そ
の補修・復旧に当たっては、まず埋設された構造物周辺
部の既設舗装をコンクリートカッターやさく岩機等の穿
孔機によって破壊、除去する作業が行われていた。しか
しながら、コンクリートカッターやさく岩機などを使用
する既設舗装の除去作業は、極めて大きな騒音を発生
し、交通遮断の影響が少ないために好都合である夜間に
作業が行えないという不都合があった。
【0004】特にマンホールは、露出頭部が円形で、円
形に路面を切断できるカッターは、試験的には使用され
てはいるものの、未だ汎用化された円形切断カッターは
入手するのが困難な状況である。
【0005】また、道路付帯構造物の補修等が終了した
後は、道路付帯構造物周辺の舗装を復旧する必要がある
が、復旧のための舗装混合物として常温アスファルト混
合物を用いた場合には、常温アスファルト混合物が固化
して所定の強度を発現するまでには時間がかかるので、
短時間で交通解放しようとすれば道路付帯構造物周辺の
常温混合物を加熱する必要があった。一方、復旧のため
の舗装混合物として、例えばアスファルトブロックを用
いた場合には、アスファルトブロック相互や、アスファ
ルトブロックと既設舗装とを一体化させるために、アス
ファルトブロックを加熱する必要があった。しかしなが
ら、いずれの場合でも、道路付帯構造物周辺を効果的に
加熱する装置は存在せず、携帯式のガスバーナーによる
加熱では、効率が悪いだけでなく、どうしても危険が伴
い、決して満足のいくものではないという問題があっ
た。
【0006】
【発明の解決しようとする課題】本発明は、これら従来
技術の問題点を解決するためになされたもので、道路付
帯構造物周辺の舗装混合物を効果的に加熱することを可
能とする加熱装置を提供すると共に、この加熱装置を用
いて、道路付帯構造物周辺の舗装混合物を騒音の発生な
く除去し、あるいは、道路付帯構造物周辺の舗装混合物
の固化を促進、もしくは、既設舗装との一体化を図る加
熱方法を提供することを課題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、水平断面内側
に非加熱領域を有する道路付帯構造物周辺部加熱装置
と、その加熱装置を用いる舗装混合物の加熱方法並びに
除去方法を提供することによって、上記課題を解決し
た。
【0008】即ち、本発明の道路付帯構造物周辺部加熱
装置は、水平断面内側に非加熱領域を有しているので、
この非加熱領域の形状を、埋設された構造物の露出して
いる頭部の形状と一致させることによって、構造物周辺
部のみを有効に加熱することが可能である。構造物周辺
部の舗装混合物は、加熱によって融解し、解れるので、
これを人力又は機械力によって積極的に掻き解し、解体
して、除去することにより、何らの騒音を発生すること
なく、構造物周辺部の舗装混合物を除去することが可能
となる。
【0009】特に、非加熱領域の形状を円形とすること
によって、従来困難であったマンホール周辺部を加熱、
融解、除去することができる。また、非加熱領域の形状
を四角形とすることによって、露出頭部の形状が四角
い、例えば、止水栓や消火栓周辺部の舗装混合物を加
熱、融解、除去することができる。
【0010】その他、水平断面内側の非加熱領域の形状
を適宜変更することによって、本発明の道路付帯構造物
周辺部加熱装置は、あらゆる形状の埋設物周辺部の舗装
混合物を加熱、融解、除去することが可能である。
【0011】また、本発明の道路付帯構造物周辺部加熱
装置を用いれば、道路付帯構造物周辺部を有効に加熱す
ることができるので、舗装構造復旧のために道路付帯構
造物周辺部に敷設された舗装混合物を効果的、かつ安全
に加熱することが可能となる。敷設された舗装混合物
が、例えば、常温アスファルト混合物のように、加熱に
よって固化が促進されるものの場合には、本発明の道路
付帯構造物周辺部加熱装置を用いることによって舗装混
合物の固化を早め、早期の交通解放を可能とすることが
できる。舗設された舗装混合物が、例えば、アスファル
トブロックのような、固体の舗装混合物である場合に
は、本発明の道路付帯構造物周辺部加熱装置を用いるこ
とによって、その固体の舗装混合物を融解させ、舗装混
合物相互および既設舗装、更には道路付帯構造物との一
体化を効率的に実現することが可能となる。
【0012】本発明の、道路付帯構造物周辺部加熱装置
は、適宜の個数に分解可能としておくことにより、作業
車への搭載や非使用時の保管にも適したものとすること
ができる。分解、保管された本発明の道路付帯構造物周
辺部加熱装置は、施工現場に搬入され、その場で組み立
てられる。
【0013】本発明の道路付帯構造物周辺部加熱装置に
は、車輪を設けておくことが望ましい。この車輪によっ
て、道路付帯構造物周辺部加熱装置を施工現場の適宜の
場所に容易に移動させることが可能であり、所定の位置
に設置された後、望ましくは作業車に搭載されたエネル
ギー源からのエネルギーの供給を受け、舗装混合物を加
熱する。加熱された舗装混合物は、固化が促進し、また
は、融解して隣接する舗装混合物や既設舗装、もしくは
道路付帯構造物と一体化し、あるいは、融解後、積極的
に掻き解され、解体されて除去される。
【0014】本発明の道路付帯構造物周辺部加熱装置に
は、発生した熱の散逸を防止するための保温手段を設け
るのが望ましく、この保温手段によって加熱装置の周辺
部を覆うことによって、発生した熱を有効に舗装混合物
の加熱に向けることができる。必要ならば、保温手段の
内側に反射機能を持たせることにより、発生した熱の一
層の集中が可能となる。
【0015】また、本発明の道路付帯構造物周辺部加熱
装置は、主たる加熱装置の非加熱領域に嵌合する、主た
る加熱装置と相似形の副加熱装置を準備しておくことに
よって、非加熱領域の大きさを現場の構造物の大きさに
合わせて変更することが可能である。
【0016】なお、本発明でいう舗装混合物とは、通常
の舗装に使用する、例えばアスファルトと骨材とを主た
る成分とする混合物をいうが、骨材を含まなくても良
く、加熱によって融解したり、加熱によって固化が促進
する等の変化を生じる舗装用の混合物ならば全てを包含
するものである。また、本発明でいう融解とは、常温で
固化していたものが、加熱によって解れることをいい、
必ずしも完全に融ける必要はない。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて、本発明を説
明する。
【0018】図1に、本発明の道路付帯構造物周辺部加
熱装置の一例を示す。図中、符号1は、本発明の道路付
帯構造物周辺部加熱装置を示し、2は道路付帯構造物周
辺部加熱装置のフレームを、また、3は、フレーム2に
取り付けられた加熱手段を表している。この図の例で
は、道路付帯構造物周辺部加熱装置はドーナツ型に造ら
れており、水平断面内側に円形の非加熱領域を有してい
る。また、フレーム2は、ステンレス等の金属板、強化
石膏ボード、ガラス繊維、炭素繊維、金属繊維、アラミ
ド繊維等の耐熱性高分子繊維などの耐熱性の材料で構成
され、それ自身で保温手段を兼ねており、加熱手段3に
よって発生した熱が外部に逃げるのを防止している。
【0019】4は、フレーム2に設けられ内部観察窓で
あり、この窓から加熱装置内部の、例えば、加熱手段の
動作状況などを確認することができる。5はスカート
で、フレーム2と路面との間からの熱の放散を有効に防
止するものであり、6は移動用の車輪、7は加熱手段3
へのエネルギーの供給線であり、図示しないエネルギー
源に接続されている。エネルギー源としては、加熱手段
の種類によって種々のものが利用され、例えば、プロパ
ンガス等のガスボンベや、重油等の燃料タンク、あるい
は、加熱手段が赤外線や超音波などの場合には、発電
器、変圧器、蓄電池等の電源などが使用される。これら
のエネルギー源は、図示しない作業車に搭載されても良
く、また、作業車とは別体に構成された小型の移送手段
上に搭載されても良い。なお、加熱装置内部には図示し
ない温度測定手段を設けることができ、この温度測定手
段からの信号に基づいて、加熱手段を制御するようにす
れば、必要最小限の加熱によって、有効に舗装混合物を
融解したり、加熱したりすることが可能となる。
【0020】また、加熱に際しては、本発明の加熱装置
1全体をゆっくりと回転させると、加熱手段3の配置に
多少の不均等がある場合にも、加熱むらを解消すること
ができるので好ましい。
【0021】図2は、本発明の道路付帯構造物周辺部加
熱装置をマンホール周辺部の加熱に適用した場合の断面
図であり、図1と同じものには同じ符号を付してある。
【0022】8は、フレーム2内側に設けられた耐熱板
もしくは耐熱性シートからなる保温手段であり、保温効
果を高めるためのものである。耐熱板もしくは耐熱性シ
ートの材料としては、前述と同じく、ステンレス等の金
属板、強化石膏ボード、ガラス繊維、炭素繊維、金属繊
維、アラミド繊維等の耐熱性高分子繊維などの耐熱性の
材料が使用できる。9はバーナーノズルであり、この図
の場合には、図示しないエネルギー源から供給されるプ
ロパンガスが燃焼される。10は、マンホールであり、
このように、本発明の道路付帯構造物周辺部加熱装置
は、マンホール10の周辺部のみを覆うように加熱領域
を有し、必要とする領域だけを有効に加熱するものであ
る。
【0023】図3は、本発明の道路付帯構造物周辺部加
熱装置の他の例を示し、加熱装置自体は簡略化して描い
てある。図3において、本発明の道路付帯構造物周辺部
加熱装置は、主加熱装置1Aと、副加熱装置1aとから
構成され、主加熱装置1Aと副加熱装置1aとは図示の
ように相似形であり、主加熱装置1Aの非加熱領域内に
副加熱装置1aがぴったりと嵌合するようになってお
り、主加熱装置1Aの内側に副加熱装置1aをぴったり
と接続した状態で使用される。このように副加熱装置1
aを使用することによって、11で示される加熱領域の
大きさ、つまりは非加熱領域の大きさを変えることが可
能であり、主加熱装置1Aの非加熱領域よりも小さなマ
ンホール10のような場合にも、有効に対応できるもの
である。主加熱装置1Aと副加熱装置1aとの接続の手
段は、両者を着脱自在に接続できるものであれば特に問
うものではないが、ボルトナット、嵌合、ワンタッチ止
め金、磁石、フック、クランプ等が使用可能である。特
に、ワンタッチ止め金を用いた場合には、主加熱装置1
Aと副加熱装置1aとの接続、分離が簡単に行えるので
好ましい。
【0024】なお、接続に際しては、主加熱装置1Aの
内側のフレームもしくは保温手段、並びに、副加熱装置
1aの外側のフレームもしくは保温手段を取り外し、加
熱領域が連続するようにしておくのが望ましい。また、
副加熱装置1aは、単独でも使用できることは勿論であ
る。
【0025】図4は、本発明の道路付帯構造物周辺部加
熱装置の更に他の例を示し、ステンレス等の金属のパイ
プで造られたフレーム2に加熱手段3が取り付けられ、
更に、フレーム2には耐熱性シートからなる保温手段8
が、下面以外のフレーム2の開口部を全て覆うように、
着脱自在に取り付けられている。12は、例えば鎖等の
吊り上げ手段であり、図示しない機械力によって、作業
車への搭載や作業車からの積み卸し、あるいは移送等を
行うことができるようになっている。
【0026】図5は、本発明の道路付帯構造物周辺部加
熱装置の更に他の例を示し、非加熱領域の形状が四角形
である例を示すものである。このように、消火栓等のよ
うに構造物13の形状が四角である場合には、この図5
に示すような形状の道路付帯構造物周辺部加熱装置1を
使用することによって、構造物13周辺を四角く無駄な
く加熱することができる。
【0027】なお、非加熱領域の形状と、加熱領域の外
側形状とは、必ずしも一致させる必要はなく、例えば、
図示はしないが、非加熱領域の形状が円形であって加熱
領域の外側形状を四角にしたり、逆に、非加熱領域の形
状が四角であって加熱領域の外側形状を円形にしたりす
ることも随意である。また、非加熱領域の形状も、円と
四角に限るものではなく、存在する構造物の頭部形状に
合わせて、種々の変形が可能である。
【0028】図6は、本発明の道路付帯構造物周辺部加
熱装置を2つの部分1A、1Bに分割できるように形成
した例を示し、図7は、主加熱装置及び副加熱装置を、
それぞれ2つの部分1A、1B及び1a、1bに分割で
きるように形成した例を示す。このように本発明の道路
付帯構造物周辺部加熱装置を複数の部分に分割可能なよ
うに形成し、施工現場において接続して組み立てるよう
にすれば、作業車への搭載や、現場への搬入、ないし非
使用時の保管スペース等の面で好都合である。なお、図
6及び図7では、それぞれ2つの部分に分割する例を示
したが、分割の個数は2つに限らず、3個、4個ないし
はそれ以上でも良いことは勿論である。分割された加熱
装置部分相互の接続は、着脱自在に接続出来るものであ
れば何でも良く、主加熱装置と副加熱装置の接続の際と
同様に、ボルトナット、嵌合、ワンタッチ止め金、磁
石、フック、クランプ等が使用可能である。特に、ワン
タッチ止め金を用いた場合には、主加熱装置1Aと副加
熱装置1aとの接続、分離が簡単に行えるので好まし
い。
【0029】以上述べたような本発明の道路付帯構造物
周辺部加熱装置を用いて、舗装混合物を除去するには、
まず、施工現場に本発明の道路付帯構造物周辺部加熱装
置を搬入し、必要に応じて組み立てた後、加熱すべき舗
装混合物上に本発明の道路付帯構造物周辺部加熱装置を
移動させ、次いで、エネルギーを供給して加熱を開始す
る。十分な加熱が行われた段階で、加熱を停止し、本発
明の道路付帯構造物周辺部加熱装置を取り除いた後、人
力もしくは機械力によって、加熱によって融解した舗装
混合物を掻き解し、解体して、除去する。舗装混合物の
解体、除去には、従来のように機械的な切削や掘削を行
わないので、騒音を発生することなく、舗装混合物の解
体、除去が可能である。
【0030】また、舗装の復旧に際しては、復旧すべき
道路付帯構造物周辺部に、舗装混合物を投入、もしくは
敷設し、続いて、本発明の道路付帯構造物周辺部加熱装
置によって加熱することにより、例えば、常温アスファ
ルト混合物のような舗装混合物は固化が促進し、また例
えば、アスファルトブロックのような固体の舗装混合物
の場合には、融解して、隣接する舗装混合物や既設舗装
および道路付帯構造物との一体化が図られる。
【0031】
【実施例】以下、実施例に基づいて、本発明を更に詳し
く説明するが、本発明がこの実施例に限定されるわけで
はないことは勿論である。
【0032】
【実施例1】損傷して蓋が傾いたマンホールの補修に際
し、マンホール周辺部の舗装混合物を除去する作業を行
った。
【0033】マンホールの蓋部の直径が90cmであっ
たので、非加熱領域の直径が90cmである図4に示す
型の道路付帯構造物周辺部加熱装置を用い、マンホール
上にセットして、加熱を開始した。なお、加熱手段はガ
スバーナーであり、エネルギー源は作業車に搭載したプ
ロパンガスボンベからのプロパンガスであった。
【0034】加熱装置を5分間で1回転させる割合でゆ
っくりと回しながら、約15分間加熱した後、加熱を停
止した。加熱されたアスファルト混合物は融解してお
り、ツルハシ及びスコップで容易に解れ、解体すること
ができた。なお、この作業によって解体、除去すること
ができたアスファルト混合物の厚さは約4cmであっ
た。除去作業には騒音の発生もなく、夜間であったが、
極めて静かに作業をすることができた。
【0035】
【実施例2】実施例1に引き続いて、マンホールを補修
後、実施例1においてアスファルト混合物を除去した空
所に、常温アスファルト混合物を敷設した。使用した常
温アスファルト混合物の各成分の配合割合、及び、使用
した骨材の粒度を、それぞれ表1及び表2に示す。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】常温アスファルト混合物の敷設後、実施例
1で使用したのと同じ道路付帯構造物周辺部加熱装置を
用い、マンホール上にセットして、加熱を開始した。な
お、加熱手段はガスバーナーであり、エネルギー源は作
業車に搭載したプロパンガスボンベからのプロパンガス
であった。
【0039】加熱装置を10分間で1回転させる割合で
ゆっくりと回しながら、約30分間加熱した後、加熱を
停止した。加熱された常温アスファルト混合物表面をバ
イブロプレートで転圧し、作業を完了した。加熱によっ
て、常温アスファルト混合物からの水分の蒸発が早ま
り、固化が促進され、早期に交通解放することができ
た。
【0040】
【実施例3】オーバーレイ舗装のために3cm程舗設路
面よりも低くなってしまったマンホールを嵩上げするに
際し、マンホール周辺の舗装混合物を除去する作業を行
った。
【0041】マンホールの蓋部の直径が60cmであっ
たので、実施例1で使用した加熱装置の内側に、非加熱
領域の直径が60cmである実施例1で使用した加熱装
置と相似形の副加熱装置を接続し、補修すべきマンホー
ル上にセットした。接続に際しては、接続部分の保温手
段を取り外し、両加熱装置の加熱領域が連続するように
した。
【0042】プロパンガスボンベから燃料を供給し加熱
を開始した。加熱は、5分間で1回転の割合で加熱装置
を回転させながら行った。約20分間加熱すると、保護
層を含めた厚さ5cmの上部アスファルト混合物は融解
し、スコップとツルハシで容易に掻き解し、解体するこ
とができた。解体した上部アスファルト混合物を除去し
た後、再度、加熱装置をセットして、同じ領域を加熱し
た。約15分の加熱により、更に5cm厚の下部アスフ
ァルト混合物が融解し、スコップとツルハシとで容易に
掻き解し、解体することができた。除去作業には騒音の
発生もなく、夜間であったが、極めて静かに作業をする
ことができた。
【0043】
【実施例4】実施例3に引き続いて、マンホールを補修
後、実施例3においてアスファルト混合物を除去した空
所に、扇形に形成した厚さ5cmの粗粒度アスファルト
混合物からなる粗粒度アスファルトブロック、及び、同
じく扇形に形成した厚さ5cmの密粒度アスファルト混
合物からなる密粒度アスファルトブロックを敷設した。
粗粒度アスファルト混合物及び密粒度アスファルト混合
物の各成分の配合割合、及び、骨材の粒度は表3に示す
とおりであった。
【0044】
【表3】
【0045】まず、厚さ5cmの粗粒度アスファルトブ
ロックを8枚敷き詰めた後、その上に、実施例3で使用
したのと同じ道路付帯構造物周辺部加熱装置をセット
し、5分間で1回転の割合で加熱装置を回転させなが
ら、約25分加熱した。敷設された粗粒度アスファルト
ブロックは、十分に融解し、レーキで掻き解し、不陸整
正を終えると、アスファルトブロック相互、既設舗装体
及びマンホール外周との一体化は十分に進行していた。
【0046】続いて、一体化した粗粒度アスファルトブ
ロックの上に、厚さ5cmの密粒度アスファルトブロッ
クを同じく8枚敷き詰め、同様に約20分間加熱した。
敷設された密粒度アスファルトブロックは、十分に融解
し、レーキで掻き解し、不陸整正を終えると、アスファ
ルトブロック相互、既設舗装体及びマンホール外周との
一体化は十分に進行していた。最後に、バイブロプレー
トで路面を転圧し、作業を完了した。
【0047】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の道路付帯構
造物周辺部加熱装置は、水平断面内側に構造物形状に合
った非加熱領域を有しているので、補修すべき構造物周
辺部のみを有効に効率良く加熱することができる。加熱
により舗装混合物は融解し、切削や掘削の必要なく、容
易に掻き解し解体することができるようになる。また、
解体、除去した空所に投入もしくは敷設された常温混合
物等の舗装混合物を、本発明の道路付帯構造物周辺部加
熱装置を用いて加熱すれば、舗装混合物の固化を促進し
たり、隣接する材料との一体化を確実に、かつ効率的に
行うことができるものである。
【0048】このように本発明によれば、舗装混合物の
解体、除去が、単に加熱するだけの簡単な作業で、騒音
なく、容易に行えるものであり、騒音に厳しい夜間であ
っても、補修工事を行うことが可能となると共に、補修
工事に伴う舗装の復旧作業も効率的に行うことが可能に
なるなど、極めて優れた効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の道路付帯構造物周辺部加熱装置の一
例を示す斜視図である。
【図2】 本発明の道路付帯構造物周辺部加熱装置の断
面図である。
【図3】 副加熱装置を用いる場合の一例を示す図であ
る。
【図4】 本発明の道路付帯構造物周辺部加熱装置の他
の例を示す斜視図である。
【図5】 本発明の道路付帯構造物周辺部加熱装置の更
に他の例を示す図である。
【図6】 分割された複数部分からなる本発明の道路付
帯構造物周辺部加熱装置の一例を示す図である。
【図7】 分割された複数部分からなる本発明の道路付
帯構造物周辺部加熱装置の他の例を示す図である。
【符号の説明】
1 道路付帯構造物周辺部加熱装置 2 フレーム 3 加熱手段 4 内部観察窓 5 スカート 6 車輪 7 エネルギー供給線 8 保温手段 9 バーナーノズル 10 マンホール 11 加熱領域 12 吊り上げ手段 13 構造物

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水平断面内側に非加熱領域を有する道路
    付帯構造物周辺部加熱装置。
  2. 【請求項2】 非加熱領域の形状が、円又は四角形であ
    る請求項1記載の道路付帯構造物周辺部加熱装置。
  3. 【請求項3】 加熱領域の水平断面形状が、ドーナツ型
    である請求項1記載の道路付帯構造物周辺部加熱装置。
  4. 【請求項4】 加熱領域の水平断面形状が、ロの字型で
    ある請求項1記載の道路付帯構造物周辺部加熱装置。
  5. 【請求項5】 加熱領域が、水平断面形状が相似形の2
    つ以上のユニットを接続することによって構成されてい
    る請求項1、2、3又は4記載の道路付帯構造物周辺部
    加熱装置。
  6. 【請求項6】 加熱領域が、垂直面で切断された2つ以
    上のユニットを接続することによって構成されている請
    求項1、2、3、4又は5記載の道路付帯構造物周辺部
    加熱装置。
  7. 【請求項7】 発生した熱の散逸を防ぐ保温手段を備え
    ている請求項1、2、3、4、5又は6記載の道路付帯
    構造物周辺部加熱装置。
  8. 【請求項8】 保温手段が耐熱板及び/又は耐熱性シー
    トである請求項7記載の道路付帯構造物周辺部加熱装
    置。
  9. 【請求項9】 耐熱板及び/又は耐熱性シートが、内部
    観察窓を有している請求項8記載の道路付帯構造物周辺
    部加熱装置。
  10. 【請求項10】 保温手段が、道路付帯構造物周辺部加
    熱装置を構成するフレームに対して着脱自在である請求
    項7、8又は9記載の道路付帯構造物周辺部加熱装置。
  11. 【請求項11】 保温手段が、道路付帯構造物周辺部加
    熱装置のフレームを兼ねている請求項7、8又は9記載
    の道路付帯構造物周辺部加熱装置。
  12. 【請求項12】 移動用の車輪を備えている請求項1、
    2、3、4、5、6、7、8、9、10又は11記載の
    道路付帯構造物周辺部加熱装置。
  13. 【請求項13】 請求項1、2、3、4、5、6、7、
    8、9、10、11又は12記載の道路付帯構造物周辺
    部加熱装置によって、道路付帯構造物周辺部の舗装混合
    物を加熱し、舗装混合物を融解一体化もしくは舗装混合
    物の固化を促進する舗装混合物の加熱方法。
  14. 【請求項14】 請求項1、2、3、4、5、6、7、
    8、9、10、11又は12記載の道路付帯構造物周辺
    部加熱装置によって、道路付帯構造物周辺部の舗装混合
    物を加熱し、これを融解させて除去する舗装混合物の除
    去方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002105974A (ja) * 2000-09-28 2002-04-10 Hanex Co Ltd マンホールの安全構造及びその施工方法
WO2003050359A1 (fr) * 2001-12-10 2003-06-19 Hanex Co., Ltd. Procede de reparation et regard et revetement autour du regard, et dispositif associe au procede
JP2020002572A (ja) * 2018-06-26 2020-01-09 株式会社ユニテック 舗装工事用加熱装置

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