JPH10315486A - 液体噴射記録ヘッドおよびその製造方法 - Google Patents

液体噴射記録ヘッドおよびその製造方法

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JPH10315486A
JPH10315486A JP9145867A JP14586797A JPH10315486A JP H10315486 A JPH10315486 A JP H10315486A JP 9145867 A JP9145867 A JP 9145867A JP 14586797 A JP14586797 A JP 14586797A JP H10315486 A JPH10315486 A JP H10315486A
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discharge port
recording head
ink
liquid
ejection
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Masafumi Takimoto
雅文 瀧本
Masaki Inaba
正樹 稲葉
Akira Goto
顕 後藤
Masaaki Furukawa
雅朗 古川
Toshinori Hasegawa
利則 長谷川
Yoshinori Ito
美紀 伊東
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インク吐出面にデブリーが付着することなく
そして吐出口のエッジ部にバリ等を発生させることなく
吐出口をレーザ光の照射により加工することができ、良
好な印字特性をもつ液体噴射記録ヘッドの製造方法を提
供する。 【解決手段】 液体噴射記録ヘッドを構成する天板10
の吐出口プレート1における吐出口2が形成される部位
に対応した位置に、シリコンゴムからなる弾性体4を吐
出口プレート1の形状に倣って圧接するとともにこの圧
接した面とは反対側からエキシマレーザ光Lを照射し、
インク等の液体を吐出する吐出口2を形成する。かくし
て、インク吐出面1aにデブリー3が付着することがな
く、さらに吐出口2の蓋部分までも完全に分解除去する
ことができ、吐出口2のエッジ部にバリが生じることも
ない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インク等の記録液
を微細な吐出口から微小液滴として吐出飛翔させる液体
噴射記録ヘッドの製造方法およびその製造方法によって
製造される液体噴射記録ヘッドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の液体噴射記録装置、記録ヘッド、
インクタンク一体型の記録ユニットにおいては、熱エネ
ルギーを利用して微小液滴を吐出させるもの、あるいは
電気機械変換体を利用したもの、またはこれらの複合体
を利用して微小液滴を吐出させるもの、さらに一対の電
極を設けてこれにより液滴を偏向させて吐出させるもの
等が知られている。
【0003】これらの中でも、熱エネルギーを利用して
記録液を吐出させる液体噴射記録ヘッドは、記録用の液
滴を吐出して飛翔用液滴を形成するための液体吐出部
(吐出口)を高密度に配列することができるために、高
解像力の記録をすることが可能であるほか、全体的にコ
ンパクト化も容易であるなどの利点があり、既に実用化
されている。
【0004】この種の液体噴射記録ヘッドの構成の概略
を図3に基づいて説明すると、この液体噴射記録ユニッ
トは、電気信号に応じて膜沸騰をインク等の液体に生じ
させるための熱エネルギーを生成する電気熱変換体を用
いて記録を行なうバブルジェット方式のユニットであ
る。液体噴射記録ヘッドを構成する本体部材(以下、天
板という)100は、ポリイミド、ポリエーテルサルフ
ォン、ポリサルフォン等の高分子材料で形成され、記録
液を溜めておく液室104、複数の液流路103および
吐出口形成部材(以下、吐出口プレートという)101
とが一体的に成形され、さらに、吐出口プレート101
の所定の位置に液流路103に連通するように微細な穴
を加工することにより複数の吐出口(オリフィス)10
2が形成されている。また、ヒータボード105には、
Si基板上に複数個配された電気熱変換体(ヒータ)1
06とこれに電力を供給するAl等の電気配線(図示し
ない)とが成膜技術により形成され、配線基板120
は、ヒータボード105の配線に対応してワイヤボンデ
ィングにより接続される配線とこの配線の端部に位置し
本体装置からの電気信号を受けるパッド121を有して
いる。そして、天板100とヒータボード105は、各
々の液流路103とヒータ106を対応するように位置
決めして接合され、配線基板120とともにベースプレ
ート110上に固定される。さらにこれらは図示しない
インクタンクに連結され、液体噴射記録ヘッドを形成し
ている。
【0005】天板100の吐出口プレート101におけ
る吐出口102の加工は、通常、図4に概略的に図示す
るレーザ加工装置を用いて行なわれている。レーザ加工
装置は、エキシマレーザ光Lを発するエキシマレーザ発
振器51、レーザ光Lを整形してマスク53に一様にレ
ーザ光Lを照射させるための光学系52、加工する吐出
口に対応した透過領域を有する加工パターンが形成され
たマスク53、およびマスク53を透過したマスク像を
被加工物Wの被加工面に結像させる投影光学系54から
なり、被加工物Wは図示しない取り付け治具等によって
所定の姿勢でワークステーションにセットするように構
成されている。そして、液体噴射記録ヘッドを構成する
天板100の吐出口102の加工は、吐出口形成位置に
対応した透過領域を形成したマスクを介してエキシマレ
ーザ光を照射することによって形成するのが一般的であ
る。
【0006】しかしながら、従来のエキシマレーザ光の
照射による吐出口の加工では、樹脂である天板がエキシ
マレーザ光によるアブレーションで分解除去される際に
炭素あるいは炭化物からなると思われる微小破片が発生
する現象が見られ、この分解除去された副生成物は天板
のインク吐出面、特に吐出口近傍に付着し堆積する(以
下、この付着堆積物をデブリーという)。
【0007】ところで、吐出口からインクを噴射する液
体噴射記録ヘッドの製造方法においては、吐出されるイ
ンクの吐出特性を向上させる目的から、吐出口プレート
の吐出面に、少なくとも吐出口近傍の吐出面に撥水性を
もたせている。しかし、吐出口近傍の吐出面に前記デブ
リーが付着すると、デブリーは親水性を有するために、
インク吐出時にインクがその親水性領域に引き寄せら
れ、インクの飛翔方向がばらつき良好な印字特性が得ら
れないケースがあった。
【0008】また、エキシマレーザ光の照射による吐出
口の加工においては、エキシマレーザ光がもつ拡がり
角、不均一性、加工中の吐出口内部でのエキシマレーザ
光の乱反射等により、図5の(a)に示すように、吐出
口22のエッジ部(円周部)領域22aが吐出口中心部
領域22bよりも先に加工される傾向があり、そして、
エキシマレーザ光のエネルギーの不均一性等によって、
吐出口のエッジ部の一部分22cが加工されずに残るこ
とがあった。このような場合において、吐出口のエッジ
部22aよりも後に加工される吐出口の中心部領域22
bが加工されずに残り、この加工されなかった中心部領
域22bは、その後のエキシマレーザ光のエネルギーに
よって加工されなかったエッジ部領域22cを軸として
回転して剥がれエッジ部にバリが生じたり、あるいはエ
キシマレーザ光によるさらなる加工がなされなくなり、
結果として加工されなかった中心部領域22bが蓋24
として残ることが発生する。一つの吐出口においてエッ
ジ部にバリや蓋が存在すると、それらにインクが引き寄
せられるためにインクの飛翔方向にばらつきが生じ、印
字品位を悪化させるという問題があった。
【0009】また、特開平7−186393号公報に記
載されているように、粘着テープ25(図5の(b)参
照)をエキシマレーザ光の出射側に貼り付け、加工後に
剥がすことにより蓋24ごと除去する方法が提案されて
おり、この方法においては、吐出口の加工時に出射側が
開口しないのでデブリーが被加工物の表面に付着するこ
ともない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た粘着テープを用いる方法では、加工中に発生する熱に
より粘着層が変成し、粘着テープを剥がしたときにその
変成したと思われる粘着剤が被加工物に付着すること
や、剥がす際に蓋が引っ張られ吐出口のエッジ部にバリ
が発生することが問題となっていた。さらに、粘着テー
プを貼り付けそして剥がす工程が別途必要となり、工程
数の増加が問題となっていた。
【0011】そこで、本発明は、上記従来技術の有する
未解決な課題に鑑みてなされたものであって、インク吐
出面にデブリーが付着することなくそして吐出口のエッ
ジ部にバリ等を発生させることなく吐出口を加工形成す
ることができる液体噴射記録ヘッドの製造方法を提供す
るとともに、良好な印字特性をもつ液体噴射記録ヘッド
を提供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の液体噴射記録ヘッドの製造方法は、レーザ
光を照射することにより液体を噴射する吐出口を加工形
成する液体噴射記録ヘッドの製造方法において、吐出口
が形成される部位に対応した位置に、吐出面の形状に倣
って弾性体を圧接すると同時に該圧接した面とは反対側
からレーザ光を照射することを特徴とする。
【0013】そして、本発明の液体噴射記録ヘッドの製
造方法においては、弾性体をシリコンゴムで作成するこ
とが好ましい。
【0014】また、本発明の液体噴射記録ヘッドの製造
方法においては、弾性体を2種類以上の材料で構成し、
それらのうち少なくとも1種類はレーザ光に分解除去さ
れる材料であり、該分解除去される材料を吐出口が形成
される部位に対応した位置に圧接することが好ましい。
【0015】さらに、本発明の液体噴射記録ヘッドの製
造方法においては、吐出口を加工形成するために照射す
るレーザ光はエキシマレーザ光が適している。
【0016】そして、本発明の液体噴射記録ヘッドは、
請求項1ないし4のいずれか1項記載の液体噴射記録ヘ
ッドの製造方法によって製造されたことを特徴とする。
【0017】
【作用】エキシマレーザ光を照射することによりインク
等の液体を吐出する吐出口を形成する液体噴射記録ヘッ
ドの製造方法において、吐出口が形成される部位に対応
した位置に、弾性体あるいはレーザ光に分解除去される
材料と弾性体を、吐出口プレートの形状に倣って圧接す
るとともにこの圧接した面とは反対側からエキシマレー
ザ光を照射するようになし、インク吐出面にデブリーが
付着することがなく、さらに吐出口の蓋部分までも完全
に分解除去することができ、吐出口のエッジ部にバリが
生じることもなく、吐出口を形成することができる。ま
た、弾性体を単に圧接するだけで良いので、従来のよう
に粘着テープを貼ったり剥がしたりする工程が不要とな
り、さらに、レーザ加工中の熱によると思われる変成し
た粘着材がインク吐出面に残るようなこともない。
【0018】また、弾性体をシリコンゴムで形成するこ
とにより、シリコンはエキシマレーザ光の反射率が高
く、吐出口が貫通した後にエキシマレーザ光がシリコン
ゴムを照射しても、該シリコンゴムの表面にダメージが
残りにくいので、シリコンゴムは繰り返し使用可能であ
る。
【0019】さらに、インク吐出面にデブリーが付着す
ることがなくそしてバリ等が生じることなくインク吐出
口を加工形成することができるので、インク液滴の飛翔
方向がばらつくことなく安定し印字品位の良好な液体噴
射記録ヘッドを製造することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づ
いて説明する。
【0021】図1は、本発明の液体噴射記録ヘッドの製
造方法における第1の実施例の吐出口の加工態様を図示
する模式的な断面図である。
【0022】図1において、液体噴射記録ヘッドの天板
10は、図4に図示するようなレーザ加工装置のワーク
ステーションにセットされ、天板10とともに一体成型
された吐出口プレート1のインクの吐出面1aの反対側
からエキシマレーザ光Lを照射するように位置付けら
れ、そして、加工する吐出口の形状に対応した透過領域
を有する加工パターンが形成されたマスクを介してエキ
シマレーザ光Lが照射される。
【0023】エキシマレーザ発振器として波長248n
mのKrFエキシマレーザを使用し、天板10にはポリ
サルフォン(帝人アムコ製)を用いたが、他の成型用樹
脂、例えば、ポリイミド、ポリエーテルサルフォン等の
高分子材料を用いることもできる。また、吐出口プレー
ト1の吐出面1a(レーザ光Lの出射側)にはレーザ加
工前に撥水剤としてサイトップ(旭硝子製)を塗布した
後に150℃で1時間の加熱処理を施し、撥水層を形成
した。
【0024】本実施例においては、弾性体4を吐出口プ
レート1のインク吐出面1aに圧接させてレーザ加工を
することを特徴とするものである。この弾性体4は、例
えば、厚さ0.3mmのシリコンゴム等で作成し、吐出
口プレート1の吐出面1aの所定の吐出口形成位置に弾
性体4を当接させ、そして図示しない荷重発生装置によ
り接触圧Fを250Paとして、吐出口プレート1の吐
出面1aの所定の吐出口形成位置に吐出口プレート1の
形状に倣って圧接する。なお、荷重発生装置は揺動自在
に設置され、レーザ光照射中、弾性体4を吐出口プレー
ト1に押し付ける構成としてある。
【0025】その後、マスクを介してエキシマレーザ光
Lを照射する。このとき、吐出口プレート1の厚さは8
0μmであり、1パルスのフルエンス1J/cm2 のエ
キシマレーザ光を発振繰り返し数100Hzで400パ
ルス照射して、吐出口を形成した。この加工条件で、蓋
部分を十分分解除去することができるが、シリコンゴム
からなる弾性体4はエキシマレーザ光を反射するのでそ
の表面にレーザ光が照射されてもダメージは少ない。し
たがって、吐出口2のエッジ部が分解除去された後も蓋
部分が逃げることがないので、蓋部分まで十分に分解除
去することができ、また、シリコンゴムはダメージが少
ないために何度でも繰り返し使用することができる。
【0026】図1はレーザ光Lの照射終了の瞬間を示す
ものであって、デブリー3は、吐出口2の内面や吐出口
プレート1の反吐出面側に付着しているけれども、吐出
口プレート1の吐出面1aは、レーザ加工中弾性体4で
覆われているためにデブリー3が付着することはない。
【0027】このように吐出口2を加工形成した天板1
0を用いて、図3に示すような液体噴射記録ヘッドを作
製し、この記録ヘッドをプリンター本体に装着して、吐
出液滴の観察ならびに記録紙への記録を行なった。その
結果、本実施例に示したものは、インク液滴の飛翔方向
は安定し、良好な印字品位を得ることができた。
【0028】次に、本発明の第2の実施例について説明
する。
【0029】図2は、本発明の液体噴射記録ヘッドの製
造方法における第2の実施例の吐出口の加工態様を図示
する模式的な断面図である。
【0030】本実施例においては、第1の実施例におけ
る弾性体4に代えて、エキシマレーザ光に分解除去され
うる高分子材料5と押さえ材6を用いており、エキシマ
レーザ光に分解除去されうる高分子材料5と押さえ材6
を、吐出口プレート1の吐出面1aに圧接させてレーザ
加工することを特徴とするものである。
【0031】高分子材料5と押さえ材6を図示しない荷
重発生装置により接触圧Fを250Paとして、吐出口
プレート1の所定の吐出口形成位置に高分子材料5を吐
出面1aに吐出口プレート1の形状に倣って圧接する。
エキシマレーザ光に分解除去されうる高分子材料5とし
ては厚さ12μmのPETシートを使用し、押さえ材6
として厚さ5mmのクロロプレンゴム(弾性体)を使用
した。なお、荷重発生装置は揺動自在に設置され、レー
ザ光照射中、高分子材料5を吐出口プレート1に押し付
ける構成としてある。
【0032】その後に、波長248nmのKrFエキシ
マレーザ発振器を用いて、エキシマレーザ光Lをマスク
を介して照射する。天板10の吐出口プレート1の吐出
面1aには第1の実施例と同様に撥水処理を施してあ
り、吐出口プレート1の厚さは80μmであり、1パル
スのフルエンス1J/cm2 のエキシマレーザ光を発振
繰り返し数100Hzで400パルス照射して、吐出口
2を形成した。この加工条件で、蓋部分を十分分解除去
することができた。
【0033】図2は、図1と同様に、レーザ光Lの照射
終了の瞬間を示すものであって、デブリー3は、吐出口
2の内面や吐出口プレート1の反吐出面側に付着してい
るけれども、吐出口プレート1の吐出面1aにはレーザ
加工中高分子材料5と押さえ材6で覆われているために
デブリーが付着することはない。そして、吐出口2のエ
ッジ部が分解除去された後も蓋部分が高分子材料5によ
り圧接されているために逃げることがないので、蓋部分
を十分分解除去することができ、さらに吐出口2のエッ
ジ部にバリ等を生じさせることがなく、そして押さえ材
6は加工されない。
【0034】このように吐出口2を加工形成した天板1
0を用いて、図3に示すような液体噴射記録ヘッドを作
製し、この記録ヘッドをプリンター本体に装着して、吐
出液滴の観察ならびに記録紙への記録を行なった。その
結果、本実施例に示したものも、インク液滴の飛翔方向
は安定し、良好な印字品位を得ることができた。
【0035】また、本発明は、特に液体噴射記録方式の
中で熱エネルギーを利用して飛翔液滴を形成し、記録を
行なう、いわゆるインクジェット記録方式の記録ヘッ
ド、記録装置において、優れた効果をもたらすものであ
る。
【0036】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されており、本発明はこれらの基
本的な原理を用いて行なうものが好ましい。この記録方
式はいわゆるオンデマンド型、コンティニュアス型のい
ずれにも適用可能である。
【0037】この記録方式を簡単に説明すると、記録液
(インク)が保持されているシートや液流路に対応して
配置されている吐出エネルギー発生素子である電気熱変
換体に駆動回路より吐出信号を供給する、つまり、記録
情報に対応して記録液(インク)に核沸騰現象を越え、
膜沸騰現象を生じるような急速な温度上昇を与えるため
の少なくとも一つの駆動信号を印加することによって、
熱エネルギーを発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜
沸騰を生じさせる。このように記録液(インク)から電
気熱変換体に付与する駆動信号に一対一に対応した気泡
を形成できるため、特にオンデマンド型の記録法には有
効である。この気泡の成長、収縮により吐出口を介して
記録液(インク)を吐出させて、少なくとも一つの滴を
形成する。この駆動信号をパルス形状とすると、即時適
切に気泡の成長収縮が行なわれるので、特に応答性に優
れた記録液(インク)の吐出が達成でき、より好まし
い。このパルス形状の駆動信号としては、米国特許第4
463359号明細書、同第4345262号明細書に
記載されているようなものが適している。なお、上記熱
作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許第4313
124号明細書に記載されている条件を採用すると、さ
らに優れた記録を行なうことができる。
【0038】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口、液流路、電気熱変換
体を組み合わせた構成(直線状液流路又は直角液流路)
の他に、米国特許第4558333号明細書、米国特許
第4459600号明細書に開示されているように、熱
作用部が屈曲する領域に配置された構成を持つものにも
本発明は有効である。
【0039】加えて、複数の電気熱変換体に対して、共
通するスリットを電気熱変換体の吐出口とする構成を開
示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギー
の圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開
示する特開昭59−138461号公報に基づいた構成
を有するものにおいても本発明は有効である。
【0040】さらに、本発明が有効に利用される記録ヘ
ッドとしては、記録装置が記録可能である被記録媒体の
最大幅に対応した長さのフルラインタイプの記録ヘッド
がある。このフルラインヘッドは、上述した明細書に開
示されているような記録ヘッドを複数組み合わせること
によってフルライン構成にしたものや、一体的に形成さ
れた一個のフルライン記録ヘッドであってもよい。
【0041】加えて、装置本体に装着されることで、装
置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給
が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッド、あ
るいは記録ヘッド自体に一体的に設けられたカートリッ
ジタイプの記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効で
ある。
【0042】また、記録ヘッドに対する回復手段や予備
的な補助手段を付加することは、記録装置を一層安定に
することができるので好ましいものである。これらを具
体的に挙げれば、記録ヘッドに対しての、キャッピング
手段、クリーニング手段、加圧または吸引手段、電気熱
変換体あるいはこれとは別の加熱素子、あるいはこれら
の組み合わせによる予備加熱手段、記録とは別の吐出を
行なう予備吐出モード手段を付加することも安定した記
録を行なうために有効である。
【0043】さらに、記録装置の記録モードとしては黒
色等の主流色のみを記録するモードだけではなく、記録
ヘッドを一体的に構成したものか、複数個の組み合わせ
で構成したものかのいずれでもよいが、異なる色の複色
カラーまたは、混色によるフルカラーの少なくとも一つ
を備えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0044】以上の説明においては、インクを液体とし
て説明しているが、室温やそれ以下で固化するインクで
あって、室温で軟化もしくは液体となるもの、あるい
は、インクジェットにおいて一般的に行なわれている温
度調整の温度範囲である30℃以上70℃以下の温度範
囲で軟化もしくは液体となるものでもよい。すなわち、
使用記録信号付与時にインクが液状をなすものであれば
よい。加えて、積極的に熱エネルギーによる昇温をイン
クの固形状態から液体状態への態変化のエネルギーとし
て使用せしめることで防止するか、または、インクの蒸
発防止を目的として放置状態で固化するインクを用いる
かして、いずれにしても熱エネルギーの記録信号に応じ
た付与によってインクが液化してインク液状として吐出
するものや記録媒体に到達する時点ではすでに固化し始
めるもの等のような、熱エネルギーによって初めて液化
する性質のインクの使用も可能である。このような場合
インクは、特開昭54−56847号公報あるいは特開
昭60−71260号公報に記載されるような、多孔質
シート凹部または貫通孔に液状または固形物として保持
された状態で、電気熱変換体に対して対向するような形
態としてもよい。上述した各インクに対して最も有効な
ものは、上述した膜沸騰方式を実行するものである。
【0045】さらに加えて、インクジェット記録装置の
形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の画像出
力端末として用いられるものの他、リーダ等と組み合わ
せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシミ
リ装置の形態を採るものであってもよい。
【0046】
【発明の効果】本発明は、上述のように構成されている
ので、エキシマレーザ光を照射することによりインク等
の液体を吐出する吐出口を形成する液体噴射記録ヘッド
の製造方法において、吐出口が形成される部位に対応し
た位置に、吐出口プレートの形状に倣って弾性体を圧接
するとともにこの圧接した面とは反対側からエキシマレ
ーザ光を照射するようになしたことにより、インク吐出
面にデブリーが付着することがなく、また、弾性体を単
に圧接するだけで良いので、従来のように粘着テープを
貼ったり剥がしたりする工程が不要となり、さらに、レ
ーザ加工中の熱によると思われる変成した粘着材がイン
ク吐出面に残るようなこともない。
【0047】そして、弾性体を2種類以上の材料で構成
し、それらのうち少なくとも1種類はエキシマレーザ光
に分解除去される材料とし、この分解除去される材料を
吐出口が形成される部位に対応した位置に圧接すること
により、吐出口の蓋部分までも完全に加工することがで
き、バリが生じることがない。
【0048】さらに、弾性体をシリコンゴムで形成する
ことにより、シリコンはエキシマレーザ光の反射率が高
く、吐出口が貫通した後にエキシマレーザ光がシリコン
ゴムを照射しても、該シリコンゴムの表面にダメージが
残りにくいので、蓋部分を完全に加工することができ、
かつシリコンゴムは繰り返し使用可能である。
【0049】インク吐出面にデブリーが付着することが
なくそしてバリ等が生じることなくインク吐出口を加工
形成することができるので、インク液滴の飛翔方向がば
らつくことなく安定し印字品位の良好な液体噴射記録ヘ
ッドを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液体噴射記録ヘッドの製造方法におけ
る第1の実施例の吐出口の加工態様を図示する模式的な
断面図である。
【図2】本発明の液体噴射記録ヘッドの製造方法におけ
る第2の実施例の吐出口の加工態様を図示する模式的な
断面図である。
【図3】液体噴射記録ヘッドを概略的に図示する構成図
である。
【図4】液体噴射記録ヘッドを構成する天板の吐出口の
加工に適用するレーザ加工装置の一例を示す概略的な構
成図である。
【図5】(a)および(b)は、従来の液体噴射記録ヘ
ッドの吐出口の加工態様を説明する図である。
【符号の説明】
1 吐出口プレート 2 吐出口 3 デブリー 4 弾性体 5 高分子材料 6 押さえ材 10 天板 21 吐出口プレート 22 吐出口 23 デブリー 24 蓋 51 レーザ発振器 53 マスク 100 天板 101 吐出口プレート 102 吐出口 103 液流路 105 ヒータボード 106 電気熱変換体 120 配線基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古川 雅朗 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 長谷川 利則 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 伊東 美紀 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ光を照射することにより液体を噴
    射する吐出口を加工形成する液体噴射記録ヘッドの製造
    方法において、吐出口が形成される部位に対応した位置
    に、吐出面の形状に倣って弾性体を圧接すると同時に該
    圧接した面とは反対側からレーザ光を照射することを特
    徴とする液体噴射記録ヘッドの製造方法。
  2. 【請求項2】 弾性体がシリコンゴムからなることを特
    徴とする請求項1記載の液体噴射記録ヘッドの製造方
    法。
  3. 【請求項3】 弾性体は2種類以上の材料で構成され、
    それらのうち少なくとも1種類はレーザ光に分解除去さ
    れる材料であり、該分解除去される材料を吐出口が形成
    される部位に対応した位置に圧接することを特徴とする
    請求項1記載の液体噴射記録ヘッドの製造方法。
  4. 【請求項4】 吐出口を加工形成するために照射するレ
    ーザ光はエキシマレーザ光であることを特徴とする請求
    項1ないし3のいずれか1項記載の液体噴射記録ヘッド
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれか1項記載の
    液体噴射記録ヘッドの製造方法によって製造されたこと
    を特徴とする液体噴射記録ヘッド。
JP9145867A 1997-05-20 1997-05-20 液体噴射記録ヘッドおよびその製造方法 Pending JPH10315486A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007296534A (ja) * 2006-04-27 2007-11-15 Sigma Koki Kk 短パルスレーザ加工方法および装置

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