JPH10315063A - 挿抜試験装置 - Google Patents

挿抜試験装置

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JPH10315063A
JPH10315063A JP9161389A JP16138997A JPH10315063A JP H10315063 A JPH10315063 A JP H10315063A JP 9161389 A JP9161389 A JP 9161389A JP 16138997 A JP16138997 A JP 16138997A JP H10315063 A JPH10315063 A JP H10315063A
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sliding
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JP9161389A
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Mamoru Hirayama
守 平山
Yoshiaki Takeuchi
善明 竹内
Akira Nagase
亮 長瀬
Nariyuki Mitachi
成幸 三田地
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、高い加工精度が要求される光ファ
ィバコネクタの挿抜試験に好適な挿抜試験装置に係り、
人の手で挿抜する際の感覚と柔軟性を持たせ得る機構
と、挿抜の力や速度を繰り返し同じ条件で制御できる機
構とを装備した挿抜試験装置を提供する。 【解決手段】 互いに嵌合する2つの部品のそれぞれ
を、部品が嵌合する同一の軸上に対向して保持する2つ
の保持機構と、2つの保持機構の少なくとも一方の保持
機構を他方の保持機構に対し部品が嵌合する軸に沿って
接近・離隔させ、2つの部品の挿抜を実施する摺動機構
と、2つの保持機構の一方の保持機構に設けられ、挿抜
時における部品の位置と姿勢の誤差を吸収するコンプラ
イアンス機構とを備えることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばプラグジャ
ックのような互いに嵌合する関係にある2つの部品の挿
抜を試験する挿抜試験装置に係り、特に高い加工精度が
要求される光ファィバコネクタの挿抜試験に好適な挿抜
試験装置に関する。
【0002】
【従来の技術】通信、電子機器、機構部品等の分野で
は、互いに嵌合する関係にある部品が使用されるが、こ
のような嵌合部品は、挿抜が繰り返されると、磨耗によ
って嵌合が弛んで来る。また使用環境温度によっても嵌
合状態が変化する。したがって、斯かる嵌合部品では、
嵌合状態の確認や耐久性の確認のために、挿抜を繰り返
し行う試験が必要となる。この挿抜試験の方法として従
来では、人が部品を手で摘んで挿抜の動作を繰り返し行
う方法が採用されている。この人為的な方法では、挿入
時に手の感覚と柔軟性によって挿入抵抗を少なくする方
向へずらしながら挿入軸と角度の調節を行って挿抜試験
を行っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、人為的な方法
では、挿抜の力や速度、方向が一定せず試験結果に個人
差が出てしまう上に、人力で複数回の挿抜試験を繰り返
すのは苦痛となる。
【0004】そこで、挿抜試験の自動化を考えるが、こ
のとき、互いに嵌合する2つの部品の嵌合軸をどのよう
に一致させるかが問題となる。即ち、例えば高い加工精
度が要求される光ファィバコネクタでは、部品サイズが
極細であるので、装着するだけで嵌合する2つの部品相
互間の嵌合軸が正しく一致した状態となっているように
することは困難である。2つの部品の嵌合軸が正しく一
致していない場合は、挿入軸や角度にずれが生じ、挿入
後「かじり」の原因となり、また、そのままむりやり挿
抜すれば、傾いたままで磨耗する「片減り」現象が生ず
るので、自動化の意義が損なわれる。
【0005】また、挿抜試験の自動化では、データ収集
のために挿抜力と速度をモニタできることが必要である
が、挿抜力を検知する歪みゲージは、異常な挿抜動作が
行われると、損傷するおそれがあるので、歪みゲージの
防護策も予め用意する必要がある。本発明の目的は、人
の手で挿抜する際の感覚と柔軟性を持たせ得る機構と、
挿抜の力や速度を繰り返し同じ条件で制御できる機構と
を装備することによって、挿抜を自動化し、試験の個人
差をなくすことができる挿抜試験装置を提供することに
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、互いに嵌合する2つの部品のそれぞれを、部品が嵌
合する同一の軸上に対向して保持する2つの保持機構
と、2つの保持機構の少なくとも一方の保持機構を他方
の保持機構に対し部品が嵌合する軸に沿って接近・離隔
させ、2つの部品の挿抜を実施する摺動機構と、2つの
保持機構の一方の保持機構に設けられ、挿抜時における
部品の位置と姿勢の誤差を吸収するコンプライアンス機
構とを備えることを特徴とする。
【0007】即ち、保持機構が、互いに嵌合する2つの
部品のそれぞれを同一の嵌合軸上に対向して保持した状
態で、摺動機構が、2つの保持機構の少なくとも一方の
保持機構を他方の保持機構に対し部品が嵌合する軸に沿
って接近・離隔させ、2つの部品の挿抜を実施する。こ
のとき、コンプライアンス機構が、挿抜時における部品
の位置と姿勢の誤差を吸収し、挿抜時に生ずる軸ずれや
角度ずれを自己解消しながらの挿抜を実現する。これに
より、人手による挿抜に近い動作が自動的に実施され
る。
【0008】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の挿抜試験装置において、摺動機構は、ピストンに仕切
られた2室の圧力差によってピストンの摺動運動が制御
される差圧シリンダを備えることを特徴とする。即ち、
差圧シリンダには、空圧シリンダや油圧シリンダ、二重
ソレノイドシリンダ等、各種あるが、2室の圧力差を制
御することによって人手で挿抜する場合に近い多様な動
作・制御の柔軟性を実現でき、機械制御による繰り返し
再現性を実現できる。
【0009】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
の挿抜試験装置において、差圧シリンダは、油圧シリン
ダまたは空圧シリンダからなり、油圧シリンダまたは空
圧シリンダの流出側に設けられる絞り機構付き逃がし弁
と、ピストンを高速で移動させるときには絞り機構を開
方向へ制御し、ピストンを低速で移動させるときには絞
り機構を閉方向へ制御する制御手段とを備えることを特
徴とする。
【0010】即ち、逃がし弁の絞り機構を閉方向・開方
向へ制御することによってピストンを高速で移動させる
ときは挿抜力を弱くし、逆に低速の場合には挿抜力を強
くすることができるので、多様な角度からの試験が行え
る。請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の挿抜試
験装置において、2つの保持機構の一方には挿抜力を検
出する歪みゲージが設けてあることを特徴とする。
【0011】即ち、歪みゲージによって挿抜力を自動的
に検出できる。請求項5に記載の発明は、請求項4に記
載の挿抜試験装置において、歪みゲージの検出値の大き
さに応じて、摺動機構の動作方向を反転させること、動
作を停止させることを行う制御手段を備えることを特徴
とする。
【0012】即ち、歪みゲージの検出値の大きさに応じ
て、摺動機構の動作方向を反転・停止させることができ
る。したがって、仮に挿抜の軸ずれによって異常応力が
発生した場合に、直ちに制御信号を摺動機構へ送って瞬
時に挿抜動作を停止させる等ができ、異常応力による歪
みゲージの損傷を防止できる。請求項6に記載の発明
は、請求項1に記載の挿抜試験装置において、摺動機構
には、摺動位置を検出する摺動位置検出機構が設けてあ
ることを特徴とする。
【0013】即ち、摺動位置検出機構によって挿抜時の
位置情報が得られるので、移動位置に応じて挿抜力を監
視したり、異常が発生している移動位置を特定すること
が可能となる。請求項7に記載の発明は、請求項1に記
載の挿抜試験装置において、摺動機構による摺動位置を
検出する摺動位置検出機構と、2つの保持機構の一方に
設けられ、部品の挿抜力を検出する歪みゲージと、検出
した摺動位置と検出した部品の挿抜力との関係を表示す
る表示手段とを備えることを特徴とする。
【0014】即ち、部品の挿抜力と移動位置との関係を
表示手段によって直接目視確認できるので、異常が発生
している移動位置を具体的に特定でき、部品設計の確認
やはめ合い異常の箇所を特定できる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。
【0016】図1は、請求項1乃至請求項7に対応する
実施形態の構成を示す図である。図1において、基台1
には、図中左端側に歪みゲージ2と保持機構3が固定配
置され、図中右端側に摺動機構4が固定配置される。こ
の摺動機構4には、保持機構5、コンプライアンス機構
6及び摺動位置検出機構7が取り付けられる。保持機構
3,5は、例えば光ファィバコネクタのような互いに嵌
合する2つの部品のそれぞれを、部品が嵌合する同一の
軸上に対向して保持するように位置決め配置される。保
持機構3,5の保持構造は、基本的には旋盤のチャック
機構相当のものであるが、部品の形状や剛性等によって
種々の構造が選定される。
【0017】摺動機構4は、例えば差圧シリンダを備
え、ピストンの往復動作によって保持機構5とコンプラ
イアンス機構6とを一体的に図中左右方向へ往復移動
し、2つの保持機構3,5が保持する部品の挿抜を実施
する。差圧シリンダには、空圧シリンダや油圧シリン
ダ、二重ソレノイドシリンダがあり、何れも使用でき
る。保持機構5に連結されるコンプライアンス機構6
は、保持機構5が保持する部品の嵌合部分の案内形状を
ガイドしながら取付位置や姿勢の僅かな誤差を当該機構
に設けてあるフローティングによって吸収し、嵌合部品
の取付位置精度の要求を緩和する。詳細は、後述する
(図2、図3)。
【0018】摺動位置検出機構7は、挿抜時の差圧シリ
ンダ内ピストンの摺動位置を検出する。また、歪みゲー
ジ2は、挿抜時の挿抜力を検出する。なお、歪みゲージ
2とコンプライアンス機構6は、交換して配置しても良
く、また双方を一方の保持機構にまとめて配置しても良
い。図2は、コンプライアンス機構の構成例を示す図で
ある。図2において、略L字状のベース21は、水平部
に関節機構22が配置され、垂直部に平面滑り機構24
が設けられる。関節機構22は、ボール22bによって
任意方向への動きが可能な回転滑り部22aを備える。
但し、図示例では、関節機構22は、ベース21の水平
部によって規制されているので、図2(a)で言えば、
関節機構22の回転滑り部22aは、紙面に平行な面内
での回転が可能となっている。勿論、ボール22bの取
付位置をベース21の水平部から浮かした位置とすれ
ば、関節機構22は、あらゆる方向への動きが可能とな
る。この関節機構22には、嵌合部品の嵌合軸に連結さ
れる連結部23が設けられる。
【0019】また、平面滑り機構24は、図2(a)で
言えば、紙面に垂直な面内で任意方向への動きが可能な
平面滑り部24aを備える。この平面滑り機構24は、
連結部25を介して、図1の例で言えば保持機構5の嵌
合軸に連結される。
【0020】以上の構成によって、関節機構22は、連
結部23の水平面内角度を自由に変えることができ、平
面滑り機構24は、関節機構22と連結部23を一体的
に垂直な面内で任意方向へ移動させることができるの
で、両連結部23,25の角度と軸ずれに応じた姿勢を
取ることができることになる。なお、回転滑り部22a
と平面滑り部24aとにおける滑り機構には、潤滑剤で
滑らす方式、ころで滑らす方式、磁気浮動で滑らせる方
式、流体浮動で滑らせる方式など、試験条件や精度に応
じて適宜選択できる。
【0021】図3は、コンプライアンス機構の動作説明
図である。図3において軸31は、例えば保持機構5に
保持された部品の嵌合軸である。したがって、この軸3
1は図2に示す連結部23に連結されている。また、穴
32は、保持機構3に保持された部品の嵌合穴である。
軸31の先端面外周と穴32の内周縁は、面取りされて
いる。
【0022】図示するように、軸31の中心線と穴32
の中心線とは、僅かにずれているとする(図3
(a))。この状態で挿入が開始されると、軸31の先
端が面取り部分に沿って穴32内に案内されるが、軸3
1の先端が曲げられて横方向への応力を受ける。する
と、上述した滑り機構によって平面滑り補正33が働
き、応力を解除しながら軸31は穴32内に入り始める
(図3(b))。
【0023】さらに押し込むと、軸31が穴32に案内
されて中心を合わせようとするので、軸31の先端と穴
32の端部とに応力がかかる。すると、上述した滑り機
構によって軸31の姿勢を正す角度滑り補正34が働き
(図3(c))、応力を解除しながら挿入できることに
なる(図3(d))。このように、コンプライアンス機
構には、平面滑り補正33や角度滑り補正34があるの
で、軸ずれがあっても損傷を生ずることなく挿入でき
る。光ファイバコネクタでは、軸ずれの許容範囲が極め
て狭いが、このコンプライアンス機構の平面滑り補正3
3や角度滑り補正34による高精度のずれ補正によって
十分に許容範囲内とすることができる。
【0024】次に、図4は、請求項1乃至請求項7に対
応する実施形態の制御系の一例を示す図である。この制
御系は、保持機構及びコンプライアンス機構51、差圧
シリンダ機構の一例として使用した空圧シリンダ52、
ソレノイドバルブ53、空圧レギュレータ54、コンプ
レッサ55、ソレノイド駆動部56、歪みゲージ57、
歪みリミッタ58、摺動位置検出部59、絞り機構付き
逃がし弁60a,60b、表示装置61等を備える。
【0025】空圧シリンダ52は、ピストンによって前
室52aと後室52bとに仕切られている。ソレノイド
バルブ53は、ソレノイド53aと2組のバルブ53
b,53cとで構成される。そして、ソレノイドバルブ
53の2つの流出口には、絞り機構付き逃がし弁60
a,60bが接続されている。ソレノイドバルブ53
は、ソレノイド53aに電気信号を加えることによって
バルブ53b,53cを左右に移動させ、空圧回路を切
り換える。空圧レギュレータ54は、コンプレッサ55
から入力する空気流の空圧の調整と安定化を行うもので
ある。
【0026】ソレノイド駆動制御部56は、バルブ53
b,53cの動きを制御する設定値を歪みリミッタ58
に出力する。また、ソレノイド駆動制御部56は、絞り
機構付き逃がし弁60a,60bの絞り制御を行う。更
に、ソレノイド駆動制御部56は、表示装置61に対し
表示のタイミング信号(ゲート信号)aを出力する。摺
動位置検出部59の位置信号(ストローク信号)bは、
ソレノイド駆動制御部56と表示装置61とに与えられ
る。歪みゲージ57の出力(歪み信号)cは、歪みリミ
ッタ58と表示装置61とに与えられる。
【0027】歪みリミッタ58は、ソレノイド駆動制御
部56から与えられる設定値と歪み信号との大小関係を
比較し、その比較結果をソレノイド53aに出力する。
ソレノイド53aは、歪みリミッタ58の出力を受け
て、励磁・非励磁の制御がなされ、励磁の方向が制御さ
れる。
【0028】図示例では、右方に示す一方のバルブ53
bが流路を形成している。コンプレッサ55の圧縮空気
が、空圧レギュレータ54、ソレノイドバルブ53を介
して空圧シリンダ52の前室52aに送り込まれ、空圧
シリンダ52の後室52bの空気がソレノイドバルブ5
3、絞り機構付き逃がし弁60bを介して大気中に送出
される。これは、空圧シリンダ52のピストンが前室5
2a側から後室52bに向けて移動付勢されている状態
である。
【0029】一方、ソレノイドバルブ53のもう一方の
バルブ53cが流路を形成する場合は、コンプレッサ5
5の圧縮空気が、空圧レギュレータ54、ソレノイドバ
ルブ53を介して空圧シリンダ52の後室52bに送り
込まれ、空圧シリンダ52の前室52aの空気がソレノ
イドバルブ53、絞り機構付き逃がし弁60aを介して
大気中に送出される。これは、空圧シリンダ52のピス
トンが後室52b側から前室52aに向けて移動付勢さ
れている状態である。
【0030】なお、絞り機構付き逃がし弁60a,60
bの出側は、この実施形態では、大気中であるが、油圧
を使用する場合には、絞り機構付き逃がし弁60a,6
0bの出側は、管路に接続され、油を回収する構成とな
る。以上の構成において、空圧シリンダ52の前室52
aと後室52bの空圧に差を付けることにより、前進、
後退ができることはもとより、絞り機構付き逃がし弁6
0a,60bの絞り機構の制御によって次のような動作
ができる。即ち、ピストンを高速で移動させるときには
絞り機構を開方向へ制御することによってピストンが変
位のかからない力で変化できるので挿抜力を弱くでき
る。逆に、ピストンを低速で移動させるときには絞り機
構を閉方向へ制御することによって変動負荷を大きくし
て挿抜力を強く設定できる。これにより、多様な角度か
らの試験が行える。
【0031】このとき、ソレノイド駆動制御部56は、
摺動位置検出部59からのストローク信号bを受けて、
2つの保持機構それぞれに保持された嵌合部品の軸端の
接近具合を監視し、接触時に衝撃なく接触できるよう
に、絞り機構を制御する。したがって、光ファイバコネ
クタの挿抜において、光ファイバの当接する端面同士が
適宜な接触圧で当接するようにできる。
【0032】また、前室52aと後室52bの空圧を切
り換えることによって動作を反転させ得るが、反転信号
と動作の間には、動く部分の慣性で遅れが生ずる。この
ため挿抜時にかじり現象などで異常応力が発生した場
合、制動の遅れが歪みを更に増加させ、歪みゲージ57
の損傷を招く。この実施形態は、斯かる場合に対処でき
る。
【0033】即ち、動く部分の重量を少なくできるの
で、空圧の差を大きく、入出流量を多くすることによっ
て信号と動作との間の遅れを少なくした制動を実現で
き、異常応力の発生を未然に防止できる。流入量は、空
圧レギュレータ54で調節し、流出量は、絞り機構付き
逃がし弁60a,60bで調節する。また、前室52a
と後室52bとを同圧にし、圧力の高低によって停止か
ら成り行き任せの動作にすることも可能である。このよ
うに、空圧シリンダ52の制御の組合せによって多様な
動作が可能となり、人手で挿抜するのと同じ柔軟性と機
械制御による繰り返し再現性を実現できる。
【0034】また、空圧レギュレータ54が調整する空
圧は、歪みゲージ57の使用圧力を超えない範囲で設定
すれば、挿抜時にかじり現象などで異常現象が発生して
も、歪みゲージ57の検出歪み値が歪みリミッタ58に
おいてその設定値(ソレノイド駆動部56の出力)と大
小比較され、差の値と正負に応じてソレノイドバルブ5
3の流路を反対にしたり、ピストンの動きを止めたりし
て歪みの最高値は抑制できるので、歪みゲージ57の損
傷を回避できる。
【0035】さらに、表示装置61では、横軸をストロ
ーク、縦軸を挿抜力として関係図が表示される。これに
より、移動位置(ストローク)に応じた挿抜力を監視で
き、繰り返し挿抜による挿抜力の変化を見ることができ
る。
【0036】なお、この実施形態では、図1に示すよう
に、2つの保持機構の一方を摺動機構に設け、移動させ
る構成としたが、双方の保持機構を移動させる構成でも
同様に適用できる。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
発明は、挿抜時における部品の位置と姿勢の誤差を吸収
するコンプライアンス機構を備えるので、挿抜時に生ず
る軸ずれや角度ずれを自己解消しながら挿抜でき、人手
による挿抜に近い動作を自動的に実施できる挿抜試験装
置が実現できる。その結果、挿抜の力や速度、角度など
の試験条件を一定に保つことが容易となり挿抜試験の再
現性が遥かに向上する。
【0038】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の挿抜試験装置において、摺動機構として差圧シリンダ
を用いるので、2室の圧力差を制御することによって多
様な動作が可能となる。その結果、人手で挿抜する場合
に近い柔軟な制御が可能となり、機械制御による繰り返
し再現性が実現できる。請求項3に記載の発明は、請求
項2に記載の挿抜試験装置において、差圧シリンダとし
て、絞り機構付き逃がし弁を採用できる油圧シリンダま
たは空圧シリンダを用いるので、絞り機構付き逃がし弁
を制御することによって、ピストンを高速で移動させる
ときは挿抜力を弱くし、逆に低速の場合には挿抜力を強
くするような多様な角度からの試験が行える。
【0039】請求項4に記載の発明は、請求項1に記載
の挿抜試験装置において、歪みゲージによって挿抜力を
自動的に検出できるので、挿抜力の監視やはめあい異常
の発生の確認が可能となる。請求項5に記載の発明は、
請求項4に記載の挿抜試験装置において、歪みゲージの
検出値の大きさに応じて、摺動機構の動作方向の反転・
停止が行えるので、異常応力による歪みゲージの損傷を
防止できる。
【0040】請求項6に記載の発明は、請求項1に記載
の挿抜試験装置において、摺動機構の摺動位置を検出で
きるので、移動位置に応じて歪みゲージの出力を監視し
たり、異常が発生している移動位置を特定することが可
能となる。請求項7に記載の発明は、請求項1に記載の
挿抜試験装置において、部品の挿抜力と移動位置との関
係を直接目視確認できるので、異常が発生している移動
位置を具体的に特定でき、部品設計の確認やはめ合い異
常の箇所を特定できる。
【0041】以上のように、本発明は、人手による挿抜
に近い動作を自動的に実施でき、人手で挿抜する場合に
近い柔軟な制御が可能となるので、高精度の極細部品で
ある光ファイバコネクタの挿抜試験に好適な挿抜試験装
置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1乃至請求項7に対応する実施形態の構
成例を示す図である。
【図2】コンプライアンス機構の構成例を示す図であ
る。(a)は、平面図である。(b)は、断面図であ
る。
【図3】コンプライアンス機構の動作説明図である。
【図4】請求項1乃至請求項7に対応する実施形態の制
御系の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 基台 2 歪みゲージ 3、5 保持機構 4 摺動機構 6 コンプライアンス機構 7 摺動位置検出機構 21 ベース 21a 回転滑り部 21b 平面滑り部 22 関節機構 23、25 連結部 24 平面滑り機構 51 保持機構及びコンプライアンス機構 52 空圧シリンダ 52a 前室 52b 後室 53 ソレノイドバルブ 53a ソレノイド 53b、53c バルブ 54 空圧レギュレータ 55 コンプレッサ 56 ソレノイド駆動部 57 歪みゲージ 58 歪みリミッタ 59 摺動位置検出部 60a、60b 絞り機構付き逃がし弁 61 表示装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三田地 成幸 東京都新宿区西新宿三丁目19番2号 日本 電信電話株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに嵌合する2つの部品のそれぞれ
    を、部品が嵌合する同一の軸上に対向して保持する2つ
    の保持機構と、 前記2つの保持機構の少なくとも一方の保持機構を他方
    の保持機構に対し前記部品が嵌合する軸に沿って接近・
    離隔させ、前記2つの部品の挿抜を実施する摺動機構
    と、 前記2つの保持機構の一方の保持機構に設けられ、挿抜
    時における部品の位置と姿勢の誤差を吸収するコンプラ
    イアンス機構とを備えることを特徴とする挿抜試験装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の挿抜試験装置におい
    て、 前記摺動機構は、ピストンに仕切られた2室の圧力差に
    よってピストンの摺動運動が制御される差圧シリンダを
    備えることを特徴とする挿抜試験装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の挿抜試験装置におい
    て、 前記差圧シリンダは、油圧シリンダまたは空圧シリンダ
    からなり、 前記油圧シリンダまたは空圧シリンダの流出側に設けら
    れる絞り機構付き逃がし弁と、 前記ピストンを高速で移動させるときには前記絞り機構
    を開方向へ制御し、前記ピストンを低速で移動させると
    きには前記絞り機構を閉方向へ制御する制御手段とを備
    えることを特徴とする挿抜試験装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の挿抜試験装置におい
    て、 前記2つの保持機構の一方には、挿抜力を検出する歪み
    ゲージが設けてあることを特徴とする挿抜試験装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の挿抜試験装置におい
    て、 前記歪みゲージの検出値の大きさに応じて、前記摺動機
    構の動作方向を反転させること、動作を停止させること
    を行う制御手段を備えることを特徴とする挿抜試験装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の挿抜試験装置におい
    て、 前記摺動機構には、摺動位置を検出する摺動位置検出機
    構が設けてあることを特徴とする挿抜試験装置。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載の挿抜試験装置におい
    て、 前記摺動機構による摺動位置を検出する摺動位置検出機
    構と、 前記2つの保持機構の一方に設けられ、部品の挿抜力を
    検出する歪みゲージと、 前記検出した摺動位置と前記検出した部品の挿抜力との
    関係を表示する表示手段とを備えることを特徴とする挿
    抜試験装置。
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