JP2597667B2 - ピストンシールの組付けチェック方法 - Google Patents

ピストンシールの組付けチェック方法

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JP2597667B2 JP63207951A JP20795188A JP2597667B2 JP 2597667 B2 JP2597667 B2 JP 2597667B2 JP 63207951 A JP63207951 A JP 63207951A JP 20795188 A JP20795188 A JP 20795188A JP 2597667 B2 JP2597667 B2 JP 2597667B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、ピストン形成部にそれに設けられた環状溝
に装着されて組み付けられる弾性シール部材の組付け状
態を検査する、ピストンシールの組付けチェック方法に
関する。
(従来の技術) 車両に搭載される自動変速機構にあっては、その油圧
回路部に、変速動作に伴われる一時的な油圧低下に起因
する変速ショックの発生を防止すべく、所定の油圧を確
保してそれを変速動作時に供給する動作を行うアキュム
レータバルブが装備される。斯かるアキュムレータバル
ブは、通常、筒状内周面部とその両端部に配された一対
の対向端面部とにより包囲され、圧油導入口及び圧油排
出口が設けられる閉空間を形成するハウジング,ハウジ
ング内に形成された閉空間に移動可能に配されるピスト
ン形成部を有した摺動部材、及び、ハウジング内に形成
された閉空間に配されて摺動部を形成の方向に付勢する
弾性部材等により構成され、閉空間内におけるピストン
形成部の移動を伴っての、圧油導入口を通じた閉空間内
への圧油の導入、及び、圧油排出口を通じた閉空間から
の圧油の排出が行われるものとされる。
このようなアキュムレータバルブにおけるピストン形
成部を有した摺動部材は、例えば、2個のピストン形成
部が所定の間隔をおいてロッド部により連結されて構成
される。そして、各ピストン形成部は、その外周面部分
に環状溝が設けられるとともに、その環状溝にピストン
シールが装着されるものとされ、摺動部材がハウジング
内に形成された閉空間に配された状態においては、各ピ
ストン形成部における環状溝に装着されたピストンシー
ルが、ハウジングにおける筒状内周面部に摺接するもの
となるようにされる。
ピストンシールは、例えば、第4図に示される如く、
弾性材料が用いられて環状に形成され、一部がバイアス
カット部11により切り離されて、その径を若干変化させ
得るものとされる。そして、斯かるバイアスカット部11
が設けられたピストンシールは、例えば、第5図Aに示
される如くに、互いに径を異にする2個のピストン形成
部12及び13がロッド部14により連結されて構成された摺
動部材15における、ピストン形成部12に設けられた環状
溝12a及びピストン形成部13に設けられた環状溝13aに、
夫々装着されたピストンシール16及び17の如くのものと
される。
(発明が解決しようとする課題) 第5図Aには、摺動部材15のピストン形成部12及び13
に設けられた環状溝12a及び13aに、ピストンシール16及
び17が夫々適正に装着された状態が示されているが、摺
動部材15のピストン形成部12及び13に設けられた環状溝
12a及び13aに対するピストンシール16及び17の装着にあ
たっては、例えば、第5図Bに示されるピストンシール
17の如く、そのバイアスカット部11を形成する一対の傾
斜端面部が、相互に対向せしめられる状態とされず、所
謂、背中合せの状態とされてしまうことになる逆組付け
がなされる虞がある。このような逆組付けがなされた場
合にも、ピストンシール17は、それが弾性材料で形成さ
れていることにより、一応、環状溝13aに収められた状
態とされてしまい、従って、ピストンシール17が逆組付
け状態とされた摺動部材15であっても、アキュムレータ
バルブを構成するハウジング内に形成される閉空間に、
ピストンシール17が適正に組み付けられた場合と同様に
組み込まれてしまう。
しかしながら、第5図Bに示される摺動部材15の如く
の、ピストンシールの逆組付けがなされた摺動部材が組
み込まれたアキュムレータバルブにおいては、ハウジン
グ内に形成される閉空間内で、逆組付け状態とされたピ
ストンシールが、その弾性に基づく適正な変位あるいは
変形が規制されて、正常なシーリング機能を果たすこと
ができないものとされることになり、ピストンシールに
より密閉されて形成されるべき空間が充分に密閉され
ず、その結果、適正な動作が得られないことになる。そ
こで、ピストンシールの逆組付けがなされた摺動部材を
有するアキュムレータバルブを実際の使用に供されない
ものとなすことが必要とされる。そのため、アキュムレ
ータバルブの製造過程においては、ピストンシールが装
着された摺動部材の目視検査、及び、各アキュムレータ
バルブに対しての、例えば、実開昭61−61449号にも記
載されている如くのエアリーク検査が行われる等の対策
が採られるが、上述の如くのアキュムレータバルブにお
ける摺動部材は、通常、全体が比較的小型に形成され、
従って、そのピストン形成部の夫々が小規模なものとさ
れるので、摺動部材の目視検査においてはピストンシー
ルの逆組付けが見逃され易く、また、上述のエアリーク
検査によっては、摺動部材のピストン形成部におけるピ
ストンシールの逆組付けに起因する動作不良を的確に検
知することは困難である。
斯かる点に鑑み、本発明は、アキュムレータバルブ等
に組み込まれて閉空間に配されるピストン形成部に、そ
れに設けられた環状溝に装着されて組み付けられる、環
状に形成されてその一部がバイアスカット部により切り
離された弾性シール部材について、その組付け状態と良
否を的確に判別することができることになるピストンシ
ールの組付けチェック方法を提供することを目的とす
る。
(課題を解決するための手段) 上述の目的を達成すべく、本発明に係るピストンシー
ルの組付けチェック方法は、筒状内周面部を含む内壁面
形成部により包囲されるとともに圧力媒体入出部を伴う
ものとされて形成された閉空間に、環状溝が設けられる
とともにその環状溝に環状に形成されてその一部がバイ
アスカット部により切り離された弾性シール部材が装着
され、その弾性シール部材を閉空間を形成する筒状内周
面部に対接させて配されるものとされたピストン形成部
を対象とし、先ず、閉空間に圧力媒体入出部を通じて圧
力媒体を注入し、閉空間内の圧力を第1の圧力値にまで
高めてピストン形成部における弾性シール部材が環状溝
に押し込まれる状態となし、次に、閉空間における圧力
媒体の調整あるいは排除及び再注入を行って閉空間内の
圧力を第1の圧力値より小なる第2の圧力値をとるもの
とした後、閉空間から圧力媒体入出部を通じて流出する
圧力媒体の量についての直接的もしくは間接的な測定を
行い、その測定の結果に基づいてピストン形成部に対す
る弾性シール部材の組付け状態の良否を判別するものと
される。
(作 用) 上述の如くの本発明に係るピストンシールの組付けチ
ェック方法によれば、先ず、ピストン形成部が配された
閉空間に圧力媒体が注入されて、閉空間内の圧力が第1
の圧力値にまで高められることにより、ピストン形成部
において、弾性シール部材が環状溝に押し込まれ、閉空
間を形成する筒状内周面部に接触しないものとなる状態
がとられる。次に、閉空間内の圧力が第1の圧力値より
小なる第2の圧力値をとるものとされる。それにより、
ピストン形成部に対してそれに設けられた環状溝に適正
に装着されて組み付けられた弾性シール部材は、その弾
性により、環状溝に押し込まれた状態から復元して閉空
間を形成する筒状内周面部に適切に当接する状態となる
が、ピストン形成部に対して、例えば、逆組付けがなさ
れて不適正に組み付けられた弾性シール部材は、環状溝
に強固に押し込まれた状態とされ、その弾性に基づく変
位あるいは変形が規制されて復元が充分に行われず、閉
空間を形成する筒状内周面部に適切に当接する状態が得
られない。そして、その後、閉空間から圧力媒体入出部
を通じて流出する圧力媒体の量についての直接的もしく
は間接的な測定が行われるが、その際、弾性シール部材
が、ピストン形成部に対してそれに設けられた環状溝に
適正に装着されて組み付けられ、筒状内周面部に適切に
当接している場合には、測定される圧力媒体の量は所定
値以下となり、また、弾性シール部材が、ピストン形成
部に対して、例えば、逆組付けがなされて不適正に組み
付けられ、筒状内周面部に適切に当接していない場合に
は、測定される圧力媒体の量が所定値を越えるものとな
る。
従って、測定される圧力媒体の量に基づいて、ピスト
ン形成部に対する弾性シール部材の組付け状態の良否が
的確に判別される。
(実施例) 以下、本発明に係るピストンシールの組付けチェック
方法の一例を図面を参照して説明する。
第1図は、本発明に係るピストンシールの組付けチェ
ック方法の一例の実施に使用される検査装置及び検査に
供される弾性シール部材が組み付けられたピストン形成
部を有する被検査部材を示す。
斯かる例において、被検査部材は、上述された第5図
A及びBに示される如くの、2個のピストン形成部12及
び13がロッド部14により連結された構成がとられ、ピス
トン形成部12及び13にバイアスカット部11が設けられた
ピストンシール16及び17が夫々組み付けられた、アキュ
ムレータバルブを形成する摺動部材15とされており、ハ
ウジング部20内に形成された閉空間21に配されている。
閉空間21は、ハウジング部20に設けられた、第1の筒状
内周面部23,第2の筒状内周面部24、及び、相対向する
端面部25及び26を含む内壁面形成部により包囲されたも
のとされており、第1の筒状内周面部23,第2の筒状内
周面部24及び端面部25は、一体化されて形成され、ま
た、端面部26は、第2の筒状内周面部24に対して着脱可
能とされた係止部材により形成されている。そして、閉
空間21に配された摺動部材15は、一方のピストン形成部
12に設けられた環状溝12aに装着された、バイアスカッ
ト部11を有するピストンシール16の外周面が第1の筒状
内周面部23に対接するとともに、他方のピストン形成部
13に設けられた環状溝13aに装着された、バイアスカッ
ト部11を有するピストンシール17の外周面が第2の筒状
内周面部24に対接するものとされ、また、ピストン形成
部12の端面部分と閉空間を形成する端面部25との間に配
されたコイルスプリング27によって、閉空間を形成する
端面部26側に付勢されている。
ハウジング部20には、一端が外面部において開口する
とともに他端が端面部25において開口し、閉空間21のう
ちの端面部25とピストン形成部12及びピストンシール16
との間の空間部分をハウジング部20の外部に通じる圧力
媒体排出路29,一端が外面部において開口するとともに
他端が第2の筒状内周面部24において開口し、閉空間21
のうちのピストン形成部12及びピストンシール16とピス
トン形成部13及びピストンシール17との間の空間部分を
ハウジング部20の外部に通じる圧力媒体導入路30、及
び、一端が外面部において開口するとともに他端が第2
の筒状内周面部24において開口し、閉空間21のうちのピ
ストン形成部13及びピストンシール17と端面部26との間
の空間部分をハウジング部20の外部に通じる圧力媒体排
出路31が設けられている。
閉空間21が設けられたハウジング部20に対して、圧力
媒体給排機構40が設けられている。圧力媒体給排機構40
は、3個のシールジョイント部材41,42及び43,これらシ
ールジョイント部材41,42及び43を吊下げ支持する支持
部材44,支持部材44を昇降させるシリンダ45,エアー供給
系46,及び、エアー排出系47を含んで構成されている。
シールジョイント部材41の下端部分41a及びシールジョ
イント部材43の下端部分43aの夫々には、その内部を下
端面から外周面へと貫通し、外周面側においてエアー排
出系47に接続されるエアー通路が形成されており、ま
た、シールジョイント部材42の下端部分42aには、その
内部を下端面から外周面へと貫通し、外周面側において
エアー供給系46に接続されるエアー通路が形成されてい
る。そして、シールジョイント部材41,42及び43は、シ
リンダ45により支持部材44が降下せしめられて下降位置
をとるものとされるとき、シールジョイント部材41の下
端部分41aに設けられたエアー通路の下端面における開
口部,シールジョイント部材42の下端部分42aに設けら
れたエアー通路の下端面における開口部、及び、シール
ジョイント部材43の下端部分43aに設けられたエアー通
路の下端面における開口部を、夫々、ハウジング部20に
設けられた圧力媒体排出路29の一端,圧力媒体導入路30
の一端、及び、圧力媒体排出路31の一端に連結させる。
エアー供給系46は、エアポンプ48及びエアポンプ48か
らのエアーをシールジョイント部材42の下端部分42aに
設けられたエアー通路に導くエアー供給路49を備えて構
成されており、エアー供給路49は、その一部が第1分路
49H及び第2分路49Lに分岐している。第1分路49Hに
は、エアポンプ48側からシールジョイント部材42側に向
って、開閉バルブ50a,調圧バルブ51a及び開閉バルブ52a
が順次配されており、また、第2分路49Lには、エアポ
ンプ48側からシールジョイント部材42側に向って、開閉
バルブ50b,調圧バルブ51b,流量計53及び開閉バルブ52b
が順次配されている。さらに、エアー排出系47は、シー
ルジョイント部材41の下端部分41aに設けられたエアー
通路及びシールジョイント部材43の下端部分43aに設け
られたエアー通路を通じたエアーを排出するエアー排出
路54、及び、エアー排出路54に配された開閉バルブ55を
備えて構成されている。
さらに、この検査装置においては、シリンダ45及び開
閉バルブ50a,50b,52a,52b及び55の動作制御を行うため
の制御ユニット60が設けられており、制御ユニット60
は、予め設定された操作がなされるに応じて、さらに
は、予め設定されたタイミングをもって、シリンダ制御
信号Scをシリンダ45に、バルブ制御信号Saを開閉バルブ
50a及び52aに,バルブ制御信号Sbを開閉バルブ50b及び5
2bに、及び、バルブ制御信号Ssを開閉バルブ55に、夫々
供給する。
斯かる検査装置が使用されて、摺動部材15におけるピ
ストン形成部12及び13を対象としたもとで、本発明に係
るピストンシールの組付けチェック方法の一例が実施さ
れる際には、先ず、ハウジング部20に設けられた閉空間
21に、ピストン形成部1に設けられた環状溝12aにピス
トンシール16が装着され、かつ、ピストン形成部13に設
けられた環状溝13aにピストンシール17が装着された摺
動部材15が配される。
以下、説明の不明瞭化を回避すべく、ピストン形成部
12に対するピストンシール16の組付けは常時適正になさ
れ、ピストン形成部13に対するピストンシール17の組付
けにおいて、適正になされる場合と逆組付けがなされる
場合とがあるものと仮定し、第2図及び第3図をも参照
して述べる。
上述の如くに摺動部材15が閉空間21に配されたもとに
あっては、ピストン形成部12に対して適正に組み付けら
れたピストンシール16の外周面が第1の筒状内周面部23
に当接するとともに、ピストン形成部13に対するピスト
ンシール17の組付けが適正になされている場合には第2
図Aに示される如くに、また、逆組付けとされている場
合には第3図Aに示される如くにして、ピストン形成部
13に設けられた環状溝13aに装着されたピストンシール1
7の外周面が第2の筒状内周面部24に当接する状態とさ
れる。そして、制御ユニット60が操作されて制御ユニッ
ト60からシリンダ制御信号Scがシリンダ45に供給され、
シリンダ45が支持部材44に下降位置をとらせる。それに
より、シールジョイント部材41の下端部分41aに設けら
れたエアー通路の下端面における開口部が圧力媒体排出
路29の一端に,シールジョイント部材42の下端部分42a
に設けられたエアー通路の下端面における開口部が圧力
媒体導入路30の一端に、及び、シールジョイント部材43
の下端部分43aに設けられたエアー通路の下端面におけ
る開口部が圧力媒体排出路31の一端に、夫々、連結され
る。
その後、開閉バルブ50a,50b,52a,52b及び55が夫々閉
状態に維持されたもとで、制御ユニット60に対する所定
の操作がなされることにより、制御ユニット60からバル
ブ制御信号Saが開閉バルブ50a及び52aに供給され、開閉
バルブ50a及び52aが開状態とされる。それにより、エア
ーポンプ48からのエアーが、エアー供給路49における第
1分路49Hを通じて、調圧バルブ51aにより所定の比較的
高い圧力、例えば、4.0kg/cm2に調圧され、シールジョ
イント部材42の下端部分42a及び圧力媒体導入路30を通
じて閉空間21に導入され、閉空間21内の圧力が、例え
ば、4.0Kg/cm2とされる所定の比較的高い圧力値をとる
ものとなるようにされる。
このように、閉空間21内の圧力が所定の比較的高い圧
力値をとるものとされることにより、ピストン形成部12
におけるピストンシール16がピストン形成部12に設けら
れた環状溝12aに押し込められるとともに、ピストン形
成部13に対するピストンシール17の組付けが適正になさ
れている場合には第2図Bに示される如くに、また、逆
組付けとされている場合には第3図Bに示される如くに
して、ピストンシール17がピストン形成部13に設けられ
た環状溝13aに押し込められ、ピストンシール16の外周
面が第1の筒状内周面部23から離隔するとともに、ピス
トンシール17の外周面が第2の筒状内周面部24か離隔す
る状態とされる。
次に、制御ユニット60が、予め設定された所定のタイ
ミングをもって、開閉バルブ50a及び52aへのバルブ制御
信号Saの供給を停止した後、バルブ制御信号Ssを開閉バ
ルブ55に供給する状態がとられる。その結果、開閉バル
ブ50a及び52aが閉状態にされた後開閉バルブ55が開状態
とされて、閉空間21内のエアーが、圧力媒体排出路29及
びシールジョイント部材41の下端部分41a、及び、圧力
媒体排出路31及びシールジョイント部材43の下端部分43
aを通じ、さらに、エアー排出系47を通じて排出され
て、閉空間21内の圧力が、一旦、大気圧に低下せしめら
れる。
それにより、ピストン形成部12におけるピストンシー
ル16が、その弾性により、ピストン形成部12に設けられ
た環状溝12aに押し込められた状態から復元して、その
外周面が第1の筒状内周面部23に当接するものとなる。
また、ピストン形成部13に対するピストンシール17の組
付けが適正になされている場合には、第2図Cに示され
る如くに、ピストンシール17が、その弾性により、ピス
トン形成部13に設けられた環状溝13aに押し込められた
状態から復元して、その外周面が第2の筒状内周面部24
に当接するものとなり、それに対して、ピストン形成部
13に対するピストンシール17の組付けが逆組付けとされ
ている場合には、第3図Cに示される如くに、ピストン
シール17が、ピストン形成部13に設けられた環状溝13a
に押し込められたことによりその弾性による変位あるい
は変形が規制される状態とされて、環状溝13aに押し込
められた状態から復元せず、その外周面が第2の筒状内
周面部24から離隔した状態に維持されることになる。
続いて、制御ユニット60が、予め設定された所定のタ
イミングをもって、開閉バルブ55へのバルブ制御信号Ss
の供給を停止した後、バルブ制御信号Sbを開閉バルブ50
b及び52bに供給する状態とされ、開閉バルブ55が閉状態
とされた後、開閉バルブ50b及び52bが開状態とされる。
それにより、エアーポンプ48からのエアーが、エアー供
給路49における第2分路49Lを通じて、調圧バルブ51bに
より所定の比較的低い圧力、例えば、0.5kg/cm2に調圧
され、シールジョイント部材42の下端部分42a及び圧力
媒体導入路30を通じて閉空間21に導入され、閉空間21内
の圧力が、例えば、0.5Kg/cm2とされる所定の比較的低
い圧力値をとるものとなるようにされる。
その後、制御ユニット60が、所定のタイミングをもっ
て、バルブ制御信号Ssを開閉バルブ55に供給する状態と
され、開閉バルブ55が開状態とされる。そして、エアー
供給路49における第2分路49Lに設けられた流量計53が
監視される。
斯かる状態においては、ピストン形成部13に対するピ
ストンシール17の組付けが適正になされている場合に
は、ピストン形成部12におけるピストンシール16の外周
面が第1の筒状内周面部23に当接するものとされるとと
もに、ピストン形成部13におけるピストンシール17の外
周面が第2の筒状内周面部24に当接するものとされるの
で、圧力媒体導入路30が開口する、閉空間21のうちのピ
ストン形成部12及びピストンシール16とピストン形成部
13及びピストンシール17との間の空間部分が、ピストン
シール16によって、圧力媒体排出路29が開口する、閉空
間21のうちのピストン形成部12及びピストンシール16と
端面部25との間の空間部分から遮断され、また、ピスト
ンシール17によって、圧力媒体排出路31が開口する、閉
空間21のうちのピストン形成部13及びピストンシール17
と端面部26との間の空間部分から遮断されたものとされ
る。従って、閉空間21のうちのピストン形成部12及びピ
ストンシール16とピストン形成部13及びピストンシール
17との間の空間部分内のエアーが、圧力媒体排出路29及
シールジョイント部材41の下端部分41a、あるいは、圧
力媒体排出路31及びシールジョイント部材43の下端部分
43aを通じ、さらに、エアー排出系47を通じて排出され
ることがなく、その結果、エアー供給路49における第2
分路49Lに設けられた流量計53を通じるエアーの流れは
殆どなく、流量計53により計測されるエアー流量は殆ど
零となる。
それに対して、ピストン形成部13に対するピストンシ
ール17の組付けが逆組付けとされている場合には、ピス
トン形成部12におけるピストンシール16の外周面は第1
の筒状内周面部23に当接するものとされるが、ピストン
形成部13におけるピストンシール17の外周面は第2の筒
状内周面部24から離隔したものとされ、従って、圧力媒
体導入路30が開口する、閉空間21のうちのピストン形成
部12及びピストンシール16とピストン形成部13及びピス
トンシール17との間の空間部分が、圧力媒体排出路29が
開口する、閉空間21のうちのピストン形成部12及びピス
トンシール16と端面部25との間の空間部分からはピスト
ンシール16によって遮断されるが、圧力媒体排出路31が
開口する、閉空間21のうちのピストン形成部13及びピス
トンシール17と端面部26との間の空間部分からは遮断さ
れない。それゆえ、閉空間21のうちのピストン形成部12
及びピストンシール16とピストン形成部13及びピストン
シール17との間の空間部分内のエアーが、ピストン形成
部13及びピストンシール17と端面部26との間の空間部
分、圧力媒体排出路31及びシールジョイント部材43の下
端部分43aを通じ、さらに、エアー排出系47を通じて排
出されることになり、その結果、エアー供給路49におけ
る第2分路49Lに設けられた流量計53を通じるエアーの
流れが生じて、予め設定された期間内に流量計53により
計測されるエアー流量が所定の値を越えるものとなる。
これよりして、予め設定された期間内に流量計53によ
り計測されるエアー流量が所定の値を越えるものとなる
か否かが検知されることにより、閉空間21に配された摺
動部材15におけるピストン形成部13に対するピストンシ
ール17の組付けが、適正になされているか、あるいは、
逆組付けとされているかの判別が的確に行われることに
なる。
上述においては、ピストン形成部13に対するピストン
シール17の組付けにおいて、適正になされる場合と逆組
付けがなされる場合とがあるものとされているが、ピス
トン形成部12に対するピストンシール16の組付けにおい
て、適正になされる場合と逆組付けがなされる場合とが
ある場合にも、上述の場合と同様にして各工程が進めら
れ、ピストン形成部12に対するピストンシール16の組付
けが逆組付けとされている場合には、閉空間21のうちの
ピストン形成部12及びピストンシール16とピストン形成
部13及びピストンシール17との間の空間部分から、ピス
トン形成部12及びピストンシール16と端面部25との間の
空間部分、圧力媒体排出路29及びシールジョイント部材
41の下端部分41aを通じ、さらに、エアー排出系47を通
じて排出されるエアーに応じたエアーの流れが、エアー
供給路49における第2分路49Lに設けられた流量計53に
生じることになり、上述と同様にして、予め設定された
期間内に流量計53により計測されるエアー流量が所定の
値を越えるものとなるか否かが検知されることにより、
閉空間21に配された摺動部材15におけるピストン形成部
12に対するピストンシール16の組付けが、適正になされ
ているか、あるいは、逆組付けとされているかの判別が
的確に行われることになる。
また、閉空間21内の圧力を、例えば、4.0kg/cm2とさ
れる比較的高い所定の圧力値から、例えば、0.5kg/cm2
とされる比較的低い所定の圧力値とするにあたっては、
上述の如くに、閉空間21内の圧力を一旦大気圧にまで低
下させた後、閉空間21内にエアーを再注入するに代え
て、閉空間21内の圧力について、比較的高い所定の圧力
値を低下させていく調整を行うことにより、比較的低い
所定の圧力値とするようにすることもできる。さらに、
閉空間21内の圧力が、例えば、0.5Kg/cm2とされる所定
の比較的低い圧力値をとるものとされた後の、閉空間21
のうちのピストン形成部12及びピストンシール16と端面
部25との間の空間部分からのエアーの流出を検知するに
あたり、エアー供給路49における第2分路49Lに設けら
れた流量計53により予め設定された期間内に計算された
エアー流量を監視する手法に代えて、例えば、エアー供
給路49における第2分路49Lに圧力計を設け、予め設定
された期間内に圧力計により計測される圧力低下を監視
する手法をとることもできる。
なお、上述の例は、第5図A及びBに示される如く
の、アキュムレータバルブを形成する摺動部材15におけ
るピストン形成部12及び13に夫々組み付けられたピスト
ンシール16及び17がチェック対象とされているが、本発
明に係るピストンシールの組付けチェック方法は、斯か
る例に限らえることなく、他の各種のピストン形成部に
組み付けられる弾性シール部材をチェック対象とするこ
とができるものである。
(発明の効果) 以上の説明から明らかな如く、本発明に係るピストン
シールの組付けチェック方法によれば、車両の自動変速
機構の油圧回路部に用いられるアキュムレータバルブ等
に組み込まれて閉空間に配されるピストン形成部に、そ
れに設けられた環状溝に装着されて組み付けられる、環
状に形成されてその一部がバイアスカット部により切り
離された弾性シール部材について、そのピストン形成部
に対する組付け状態の良否を、容易に、しかも、的確に
判別することができる。従って、例えば、ピストン形成
部に対するピストンシールの逆組付けがなされた摺動部
材を有するアキュムレータバルブが実用に供される状態
とされることを、確実に防止することができることにな
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係るピストンシールの組付けチェック
方法の一例の実施に使用される検査装置及び検査に供さ
れる弾性シール部材が組み付けられたピストン形成部を
有する被検査部材を示す構成図、第2図A,B及びC、及
び、第3図A,B及びCは、本発明に係るピストンシール
の組付けチェック方法の一例の説明に供される状態図、
第4図はアキュムレータバルブにおけるピストン形成部
に組み付けられるピストンシールの例を示す斜視図、第
5図A及びBは第4図に示されるピストンシールの組付
けがなされるピストン形成部を有した摺動部材の説明に
供される状態図である。 図中、11はバイアスカット部、12及び13はピストン形成
部、12a及び13aは環状溝、16及び17はピストンシール、
20はハウジング部、21は閉空間、23は第1の筒状内周面
部、24は第2の筒状内周面部、29及び31は圧力媒体排出
路、30は圧力媒体導入路、40は圧力媒体給排機構、46は
エアー供給系、47はエアー排出系、60は制御ユニットで
ある。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】筒状内周面部を含む内壁面形成部により包
    囲されるとともに圧力媒体入出部を伴うものとされて形
    成され、環状溝が設けられるとともに該環状溝に環状に
    形成されてその一部がバイアスカット部により切り離さ
    れた弾性シール部材が装着されたピストン形成部が、上
    記弾性シール部材を上記筒状内周面部に対接させて配さ
    れた閉空間に、上記圧力媒体入出部を通じて圧力媒体を
    注入し、上記閉空間内の圧力を第1の圧力値にまで高め
    て上記弾性シール部材が上記環状溝に押し込まれる状態
    となし、次に、上記閉空間における圧力媒体の調整ある
    いは排除及び再注入を行って上記閉空間内の圧力を上記
    第1の圧力値より小なる第2の圧力値をとるものとした
    後、上記閉空間から上記圧力媒体入出部を通じて流出す
    る圧力媒体の量についての直接的もしくは間接的な測定
    を行い、該測定の結果に基づいて上記ピストン形成部に
    対する上記弾性シール部材の組付け状態の良否を判別す
    ることを特徴とするピストンシールの組付けチェック方
    法。
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