JPH10314988A - プレス機 - Google Patents

プレス機

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Publication number
JPH10314988A
JPH10314988A JP14597597A JP14597597A JPH10314988A JP H10314988 A JPH10314988 A JP H10314988A JP 14597597 A JP14597597 A JP 14597597A JP 14597597 A JP14597597 A JP 14597597A JP H10314988 A JPH10314988 A JP H10314988A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sliding member
electric motor
rotation
crankshaft
guide
Prior art date
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Pending
Application number
JP14597597A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroji Kodera
博治 小寺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KODERA DENSHI SEISAKUSHO KK
Original Assignee
KODERA DENSHI SEISAKUSHO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by KODERA DENSHI SEISAKUSHO KK filed Critical KODERA DENSHI SEISAKUSHO KK
Priority to JP14597597A priority Critical patent/JPH10314988A/ja
Publication of JPH10314988A publication Critical patent/JPH10314988A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B30PRESSES
    • B30BPRESSES IN GENERAL
    • B30B1/00Presses, using a press ram, characterised by the features of the drive therefor, pressure being transmitted directly, or through simple thrust or tension members only, to the press ram or platen
    • B30B1/26Presses, using a press ram, characterised by the features of the drive therefor, pressure being transmitted directly, or through simple thrust or tension members only, to the press ram or platen by cams, eccentrics, or cranks
    • B30B1/266Drive systems for the cam, eccentric or crank axis

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Presses And Accessory Devices Thereof (AREA)
  • Press Drives And Press Lines (AREA)
  • Manufacturing Of Electrical Connectors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 フライホイールを取り除く等、圧潰時間短縮
のための非効率な部分を排除し、単位時間あたりの圧潰
回数を増大させるとともに、全体の重量及び体積を減少
できるプレス機を提供する。 【解決手段】 駆動軸の回転方向、回転角度、及び回転
速度を所定の範囲内で自在に数値制御できる電動機7
と、前記電動機7により回転するクランク軸6,9と、
前記クランク軸6,9の回転により円運動する摺動部材
5と、上面にアンビル4aが形成された作業台4と、前
記摺動部材5の垂直方向成分により上下運動し前記作業
台4のアンビル4aとの間で圧潰動作を行なうアプリケ
ータ3aとを備え、電動機7の回転方向、回転角度、及
び回転周期を制御して、円運動する摺動部材5の運動範
囲のうち下始点近傍と同様に垂直方向成分の移動速度が
中央付近における場合より小さい上始点近傍の動作を排
除する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プレス機に関する
ものであり、特に、端子圧着装置等に使用されるプレス
機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、圧着端子等の圧潰を行なうに
は、図17に示すような、プレス機31が使用される。
図17はフライホイールを備えた従来のプレス機の構造
を示す斜視図である。
【0003】プレス機31は平面を備えた作業台34を
有し、作業台34には凹状のアンビル34aが形成され
ている。作業台34の上方には、作業台34の上面に垂
直方向に移動可能にガイド部材33が配設されている。
ガイド部材33の下端には、前記アンビル34aとの間
で圧潰動作を行なうアプリケータ33aが設けられてい
る。ガイド部材33は横幅方向両側面が略平行な板状で
あり、横幅方向両側を作業台34に対して移動不能な支
持部材32のガイド溝32aに嵌合され、上下方向に平
行移動可能となっている。
【0004】ガイド部材33の略中央には、作業台34
の横幅方向に向かって延びる長孔状のガイド孔33bが
穿設されている。ガイド孔33bには、幅がガイド孔3
3bに略等しい砲金からなる摺動部材35が嵌め込まれ
ており、摺動部材35はガイド孔33b内の長手方向に
向かって平行移動可能となっている。摺動部材35は略
中央を電動機37の駆動軸に直結されたクランク軸36
の円運動する端部に回動可能に軸支されている。電動機
37はインダクションモータ等の一回転方向へ回転する
電動機である。
【0005】クランク軸36は、電動機37の駆動軸に
一端を直結された主軸36aと、主軸36aの他端に一
端を垂設された直交軸36bと、直交軸36bの他端に
垂設され主軸36aに略平行な作用軸36cとからな
り、全体がクランク状となっている。そのため、主軸3
6aが回転すると作用軸36c端部が円運動し、この作
用軸36c端部が摺動部材35の略中央に軸支されてい
るため、摺動部材35は電動機37の駆動軸の回転によ
り円運動する。そして、クランク軸36の先端が最上位
位置にあるときと、最下位位置にあるときには、摺動部
材35はガイド孔33bの中央位置になるように組付け
られている。主軸36aの途中には、プーリ38が設け
られ、前記プーリ38は所定の慣性モーメントを有する
フライホイール39とベルト41に繋がれている。フラ
イホイール39は主軸36aに略平行な軸40に回動自
在に設けられ、主軸36aが回転すると、その回転力が
ベルト41を通じて伝えられ回転する。
【0006】また、主軸36aのプーリ38が設けられ
ている部分と直交軸36bとの間には、電磁クラッチ4
2が設けられており、主軸36aは電磁クラッチ42が
設けられている部分を境に2つの部分に切り離せるよう
になっている。
【0007】そして、電動機37の駆動軸が回転する
と、フライホイール39が回転し電動機37の回転エネ
ルギーはフライホイール39に慣性エネルギーとして蓄
えられる。そこで、電磁クラッチ42を繋ぐと主軸36
aの回転はクランク部分へと伝達され摺動部材35が円
運動する。この摺動部材35の円運動の垂直成分は、ガ
イド部材33を上下運動させ、水平成分は摺動部材35
自身にガイド孔33b内を摺動して往復運動させる。そ
のため、ガイド部材33の下端に設けられたアプリケー
タ33aも上下運動し、図18に示すように、アプリケ
ータ33aとアンビル34aとの間で圧着端子43を圧
潰できる。
【0008】図18の(a)は図17のプレス機により
圧着端子を圧潰する様子を示す説明図、(b)は(a)
に続く図17のプレス機により圧着端子を圧潰する様子
を示す説明図である。
【0009】つまり、アプリケータ33aが図18の
(a)の矢印33cに示すように降下し、矢印33dに
示すように上昇して元の位置に戻れば、作業台34のア
ンビル34aに介装されている圧着端子43は、(b)
に示すように所定形状に圧潰された状態となる。
【0010】このとき、フライホイール39に電動機3
7の回転エネルギーが蓄えられるため、アプリケータ3
3aの上下運動の過程で最も大きなエネルギーを要する
圧着端子43の圧潰時に電動機37が受ける負担は軽減
され、電動機37の駆動軸の回転速度が大きく減速する
ことはない。つまり、フライホイール39は、圧着端子
43の圧潰過程で不規則に変化する電動機37に働く負
荷を分散させるものである。フライホイール39が電動
機37の駆動軸の回転速度を安定化させることにより、
圧着端子43圧潰時の時間的ロスを低減している。
【0011】このように、アプリケータ33aは電動機
37の駆動軸が回転している間は上下運動を繰り返す。
この装置には図示しない送り機構が設けられており、圧
着端子43を作業台34のアンビル34aへと送り込む
ようになっている。アプリケータ33aには図示しない
爪が設けられており、この爪を介してアプリケータ33
aの動きが送り機構へと伝えられるようになっている。
送り機構には圧着端子43をアンビル34aへと送った
後、元の状態に復帰するためにバネが使われている。こ
のバネの復帰時間等の関係から、安定して圧着端子43
を作業台34のアンビル34aへと送り込むためのクラ
ンク軸36の回転周期の短縮には限界がある。そのた
め、クランク軸36の通常の回転周期は図19の点a−
f間の距離で示すような0.25秒前後である。図19
は図17のプレス機の摺動部材の垂直変位の時間的変化
を示す特性図である。
【0012】また、アプリケータ33aの動きは円運動
する摺動部材35の垂直方向成分に従うため、下始点手
前1/8周期の位置である点dから下始点である点eま
でに進む距離h1と点dの手前1/8周期の位置である
点cから点dまで進む距離h2とを比較するとh1はh
2より大幅に短いためアプリケータ33aに働く力は点
d−e間の方が点c−d間よりも大きくなる。アプリケ
ータ33aに働く力は点eに近づけば近づく程大きくな
り、原理的には無限大になる。逆に、下始点から離れた
位置では、アプリケータ33aに働く力が小さくなるが
速度が大きくなる。つまり、アプリケータ33aは、圧
潰位置へと近づくまでは力が比較的小さいが大きな速度
で移動し、圧潰位置である下始点近傍に近づくと速度は
小さくなるが力が無限大に近づくようになっている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のよう
に、フライホイール39を設けることにより電動機37
の駆動軸の回転速度を安定化させ時間的ロスを低減する
には、フライホイール39の重量が大きくなる程効果が
大きくなるため、電動機37の駆動軸の回転速度を安定
化させればさせる程装置全体の重量を大きくすることに
なっていた。しかも、装置全体の体積をも増大させてい
た。
【0014】また、回転するフライホイール39の慣性
エネルギーで電動機37の駆動軸の回転エネルギーを蓄
える構造であるため、電動機37の駆動軸は常時回転し
ており、アプリケータ33aを動かす必要があるときは
電磁クラッチ42を使用しなければならず、電磁クラッ
チ42の動作時間に伴う時間的遅れが生じていた。
【0015】さらに、摺動部材35の円運動の垂直成分
でアプリケータ33aを駆動することは、圧潰位置まで
素早く移動し、圧潰位置近傍である下始点近傍では力が
大きくなるが、上始点近傍でも下始点近傍同様の動きを
するため無駄な動きとなり、稼働効率が良くなかった。
【0016】つまり、アプリケータ33aは上始点であ
る点aから1/8周期経過後の点である点bまでに進む
距離h3と、点bの位置からさらに1/8周期経過後の
点である点cまでに進む距離h4とを比較すると、h3
はh4より大幅に短かった。そのため、上始点近傍に近
づくときも下始点近傍に近づくときと同様に力が無限大
に近づき移動速度が遅くなっていた。上始点近傍では負
荷が掛からないため力が大きくなる必要はなく、速度が
遅くなる分だけ無駄な動作となっていた。
【0017】そこで、本発明は、フライホイールを取り
除く等、圧潰時間短縮のための非効率な部分を排除し、
単位時間あたりの圧潰回数を増大させるとともに、全体
の重量及び体積を減少できるプレス機の提供を課題とす
るものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明にかかる
プレス機は、駆動軸の回転方向、回転角度、及び回転速
度を数値制御できる電動機と、前記電動機の駆動軸によ
り回転するクランク軸と、前記クランク軸の端部が回動
自在に挿入され、前記クランク軸の回転により円運動す
る摺動部材と、前記摺動部材が長孔状のガイド孔に沿っ
て摺動可能に挿入され、前記摺動部材の垂直方向の運動
成分により上下運動するように支持されたガイド部材
と、上面にアンビルが形成された作業台と、前記ガイド
部材の下端に位置し、前記作業台のアンビル上の被プレ
ス部品に対して前記作業台のアンビルとの間で圧潰動作
をするアプリケータとを備えたものである。
【0019】請求項2の発明にかかるプレス機は、電動
機の駆動軸により回転するクランク軸の端部が摺動部材
に回動自在に挿入されているとともに、上下動可能に支
持されたガイド部材に穿設された長孔状のガイド孔に沿
って摺動可能に前記摺動部材は挿入されており、前記ク
ランク軸の回転により前記摺動部材が円運動し、その垂
直方向の運動成分により前記ガイド部材が上下運動する
ことにより、前記ガイド部材の下端に位置するアプリケ
ータと上面にアンビルが形成された作業台とにより、前
記アンビル上の被プレス部品に対して圧潰動作をするプ
レス機において、前記電動機を数値制御できるものと
し、前記電動機の駆動軸の回転方向、回転角度、及び回
転速度を所定の範囲内で自在に制御できるものである。
【0020】ここで、電動機には、ステッピングモータ
があるが、エンコーダを備えたサーボモータ、超音波モ
ータ等でもよい。
【0021】したがって、請求項1及び請求項2の発明
のプレス機によれば、クランク軸を常時一定方向へ回転
させる必要はなく、電動機の数値制御により回転方向、
回転角度、及び回転速度を所定の範囲内で自在に変えら
れるので、クランク軸の回転方向を所定角度の範囲内で
交互に反転させることができる。
【0022】請求項3の発明にかかるプレス機は、請求
項1または請求項2のプレス機において、ガイド孔が前
記ガイド部材の横幅方向に左右対称に偶数個設けられ、
各ガイド孔に対して前記摺動部材及び前記クランク軸が
1組ずつ設けられ、各摺動部材が各ガイド孔内をガイド
部材の横幅方向に対して左右対称な位置関係を保って移
動するものである。
【0023】ここで、ガイド孔、摺動部材及びクランク
軸の組数には、偶数個であれば特に制限はないが、少な
くとも2組であれば、各摺動部材によりガイド部材に働
く回転モーメントが相殺されるため構わない。また、摺
動部材は材質が砲金であってもよいが、砲金以外の材質
であってもよく、この場合には内部にベアリングが介装
されていればよい。
【0024】したがって、請求項3の発明のプレス機に
よれば、請求項1または請求項2のプレス機の作用に加
えて、各摺動部材が各ガイド孔内を移動する際に常にガ
イド部材の横幅方向に左右対称な位置関係を保っている
ので、各摺動部材によりガイド部材に働く回転モーメン
トが相殺される。
【0025】請求項4の発明にかかるプレス機は、請求
項3のプレス機において、クランク軸が各々専用の電動
機により回転し、前記摺動部材が各ガイド孔内をガイド
部材の横幅方向に対して左右対称な位置関係を保って移
動するように、前記電動機の回転方向及び回転速度が制
御されるものである。
【0026】したがって、請求項4の発明のプレス機に
よれば、請求項3のプレス機の作用に加えて、各クラン
ク軸を回転させる電動機は各々専用に設けられており、
各摺動部材によりガイド部材に働く回転モーメントを電
気制御により相殺できる。
【0027】請求項5の発明にかかるプレス機は、請求
項3のプレス機において、クランク軸が全て1つの電動
機により回転し、各クランク軸に装着された歯車を介し
て回転力が伝達されるものである。
【0028】したがって、請求項5の発明のプレス機に
よれば、請求項3のプレス機の作用に加えて、各クラン
ク軸を回転させる電動機は1つの電動機により行なわれ
る。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の各実施形態につい
て説明をする。図1は本発明の第一実施形態であるプレ
ス機の構造を示す斜視図である。
【0030】図1に示すように、本実施形態のプレス機
1は、上部に平面を備えた作業台4と、前記作業台4の
上面に対して垂直方向に移動可能に配設されたガイド部
材3と、前記ガイド部材3を上下運動させる機構とを備
えている。
【0031】作業台4には、上部の平面に凹状のアンビ
ル4aが形成されている。ガイド部材3の下端にはアン
ビル4aに噛み合う位置に突起形成されたアプリケータ
3aが設けられており、ガイド部材3が降下するとアン
ビル4aとの間で被プレス部品に対して圧潰動作を行な
うようになっている。アプリケータ3aの先端は一側方
から見ると2つの円が重なり合った形状をしており、中
央が下方に向かって鋭利になっている。
【0032】ガイド部材3は、横幅方向両側面が略平行
な板状であり、横幅方向両側を作業台4に対して移動不
能な支持部材2のガイド溝2aに嵌合され、上下方向に
平行移動可能に支持されている。
【0033】ガイド部材3の高さ方向略中央には、作業
台4の横幅方向に向かって延びる2つの長さ略50mmの
長孔状のガイド孔3b,3cが作業台4の横幅方向に対
して左右対称に穿設されている。各ガイド孔3b,3c
には、幅が各ガイド孔3b,3cに略等しい2つの摺動
部材5が嵌め込まれており、各摺動部材5は各ガイド孔
3b,3c内の長手方向に向かって平行移動可能となっ
ている。
【0034】なお、各摺動部材5には、各ガイド孔3
b,3cとの摺接部分に図示しないベアリングが介装さ
れており、各摺動部材5は各ガイド孔3b,3c内を滑
らかに移動するようになっている。従来のプレス機は摺
動部材とガイド孔とが1組しかなかったため、圧着端子
の圧潰負荷を1箇所で受けており、摺動部材とガイド孔
との摺接部分に働く力に対してベアリングが耐えきれな
かったが、本実施形態のプレス機1では、摺動部材とガ
イド孔とが2組あるため、圧着端子の圧潰負荷が2箇所
に分散され、各摺動部材5がベアリングを介して負荷を
受けても耐えることができる。
【0035】2つの摺動部材5は各々にクランク軸6,
9が回転すると円運動する端部に回動可能に挿入されて
いる。クランク軸6,9は電動機7により回転する。電
動機7はステッピングモータであり、駆動軸の回転方
向、回転角度、及び回転速度を所定の範囲内で自在に数
値制御できる。
【0036】クランク軸6は、電動機7の駆動軸に一端
が直結された主軸6aと、主軸6aの他端に一端を垂設
された直交軸6bと、直交軸6bの他端に垂設され主軸
6aに略平行な作用軸6cとからなり、全体がクランク
状となっている。同様に、クランク軸9も、主軸9a
と、主軸9aの他端に一端を垂設された直交軸9bと、
直交軸9bの他端に垂設され主軸9aに略平行な作用軸
9cとからなるが、主軸9aは電動機7の駆動軸に直結
されていない。
【0037】主軸6a,9aには、互いに外径の略等し
い歯車8,10が各々装着されている。主軸6a,9a
は互いに平行な位置にあり、歯車8,10は互いに噛み
合っている。そのため、電動機7の駆動軸が回転し、主
軸6aが矢印8aに示すように反時計回りに回転する
と、歯車8,10を介して主軸9aは矢印10aに示す
ような時計回りに回転する。逆に、電動機7の駆動軸が
回転し主軸6aが矢印8bに示すように時計回りに回転
すると、歯車8,10を介して主軸9aは矢印10bに
示すような反時計回りに回転する。このとき、回転力を
主軸6aより主軸9aへと伝える歯車8,10の直径が
略同じであるため、主軸6a,9aの回転周期は略同じ
である。
【0038】このように、主軸6a,9aは相反する方
向に略同じ回転周期で回転するため、電動機7の駆動軸
の回転方向に関係なく2つの摺動部材5は互いにガイド
部材3の横幅方向に対称な位置関係を保って円運動す
る。なお、各クランク軸6,9の主軸6a,9aと作用
軸6c,9cとの間の距離は略25mmとなっており、各
摺動部材5の円運動の回転半径を略25mmに決めてい
る。
【0039】各摺動部材5の円運動の垂直方向成分はガ
イド部材3を上下運動させ、水平方向成分は摺動部材5
自身にガイド孔3b,3c内を摺動して往復運動させ
る。そのため、ガイド部材3の下端に設けられたアプリ
ケータ3aも上下運動する。
【0040】つまり、電動機7、クランク軸6,9によ
り2つの摺動部材5を相反する方向に左右対称に円運動
させる機構が、ガイド部材3を上下運動させる機構であ
り、2つの摺動部材5がガイド部材3の横幅方向に左右
対称な状態を維持するため、ガイド部材3が各摺動部材
5から受ける回転モーメントは互いに相殺される。
【0041】なお、摺動部材5の円運動の回転半径が略
25mmであるので、アプリケータ3aのストローク長で
ある上始点から下始点までの距離は最大で50mmであ
る。アプリケータ3aのストローク長は、日本では30
mm、アメリカでは40mmが一般的であるが、本実施形態
のプレス機1の場合は最大で50mmの範囲で調節可能で
ある。つまり、50mmのストローク長は、日本とアメリ
カのいずれの国のプレス機の基準ストローク長よりも長
い。このため、日本とアメリカの両国のプレス機にも対
応が可能である。
【0042】続いて、本発明の第一実施形態であるプレ
ス機による圧着端子の圧潰動作について説明する。図2
は本発明の第一実施形態であるプレス機により圧着端子
を圧潰する様子を示す説明図である。
【0043】図2は、クランク軸6に軸支された摺動部
材5が矢印8aに示すように上始点より45°反時計回
りに回転し、クランク軸9に軸支された摺動部材5が矢
印10aに示すように上始点より45°時計回りに回転
した状態を示している。図2では、作業台4のアンビル
4a内には圧着端子11が介装されている。この状態か
ら、各クランク軸6,9に軸支された摺動部材5が、各
々に更に主軸6a,10aの方向に回転を続けると、各
摺動部材5は円運動のうち水平方向成分により、ガイド
孔3b,3c内を各々に矢印5a,5bに示すように互
いに離れる方向へ移動する。また、各摺動部材5の垂直
方向成分は略等しく、この垂直方向成分によりガイド部
材3は矢印3dのように下方へ移動する。
【0044】図2の状態から各摺動部材5が各々に矢印
8a,10aの方向に略45°回転した状態が図3であ
る。図3は図2に続く本発明の第一実施形態であるプレ
ス機により圧着端子を圧潰する様子を示す説明図であ
る。
【0045】更に、図3の状態から各摺動部材5が各々
に矢印8a,10aの方向に略45°回転した状態が図
4である。図4は図3に続く本発明の第一実施形態であ
るプレス機により圧着端子を圧潰する様子を示す説明図
である。
【0046】図4では、各摺動部材5の円運動の垂直方
向成分によりガイド部材3は矢印3dのように更に下方
へ移動し、アプリケータ3aの先端が圧着端子11に上
方より当接し圧着端子11を押圧し始める。なお、図3
の状態を境に2つの摺動部材5の円運動の水平方向成分
の向きが反転し、それぞれ矢印5c,5dに示すように
近づく方向へ移動し始める。
【0047】更に、図4の状態から各摺動部材5が各々
に矢印8a,10aの方向に略45°回転すると、各摺
動部材5は図5に示すように円運動の下始点に達し、圧
着端子11を完全に圧潰した状態となる。図5は図4に
続く本発明の第一実施形態であるプレス機により圧着端
子を圧潰する様子を示す説明図である。
【0048】なお、図4の状態から図5の状態に移る過
程においても2つの摺動部材5は、それぞれ矢印5c,
5dに示すように近づく方向に移動する。
【0049】更に、各摺動部材5が各々に矢印8a,1
0aの方向に略90°回転すると、図5の状態から図6
に示すような状態となる。図6は図5に続く本発明の第
一実施形態であるプレス機により圧着端子を圧潰する様
子を示す説明図である。
【0050】図5から図6に示す状態に移る過程では、
各摺動部材5は円運動の水平方向成分により矢印5c,
5dに示すように近づき、垂直方向成分により矢印3e
に示すように上方へと移動する。これに付随してガイド
部材3とともにアプリケータ3aは矢印3eに示すよう
に上方へと移動する。そのため、図5までの工程で圧潰
された圧着端子11は図6に示すように開放され新たな
圧着端子11と交換できる。
【0051】図6の状態では、2つの摺動部材5は最も
接近した状態である。更に、各摺動部材5は各々に矢印
8a,10aの方向に回転を続けると、水平方向には、
矢印5a,5bに示すように離れ、垂直方向には矢印3
eに示すように上方へと移動し続ける。図6の状態から
更に各摺動部材5が各々に矢印8a,10aの方向に回
転した状態が図7である。図7は図6に続く本発明の第
一実施形態であるプレス機により圧着端子を圧潰する様
子を示す説明図である。
【0052】図7に示す状態では、圧着端子11は新た
なものと交換されている。この状態を境に、電動機7の
駆動軸は回転方向を反転し、2つの摺動部材5は各々に
回転方向を反転する。つまり、クランク軸6に軸支され
た摺動部材5が矢印8bに示すように時計回りに回転し
始め、クランク軸9に軸支された摺動部材5が矢印10
bに示すように反時計回りに回転し始める。
【0053】図7の状態から摺動部材5が45°回転を
続けた状態が図8であり、更に45°回転を続けた状態
が図9である。更に、図9状態から摺動部材5が45°
回転を続けた状態が図10である。図8は図7に続く本
発明の第一実施形態であるプレス機により圧着端子を圧
潰する様子を示す説明図、図9は図8に続く本発明の第
一実施形態であるプレス機により圧着端子を圧潰する様
子を示す説明図、図10は図9に続く本発明の第一実施
形態であるプレス機により圧着端子を圧潰する様子を示
す説明図である。
【0054】図7から図8に移る過程では2つの摺動部
材5は矢印5c,5dに示すように近づくが、図8から
図10に移る過程では矢印5a,5bに示すように離れ
る。図7乃至図10の過程では各摺動部材5の垂直方向
成分は下方を向いており、アプリケータ3aは矢印3d
に示すように下方へと移動し続ける。
【0055】そして、図9に示す状態では、アプリケー
タ3aの先端が圧着端子11に上方より当接し圧着端子
11を押圧し始める。図10に示す状態では、圧着端子
11は完全に圧潰される。2つの摺動部材5は引き続き
各々に矢印8b,10bの方向に回転を続行するが、図
10の状態を境に摺動部材5の円運動の垂直方向成分が
上方へと向きを変える。そのため、アプリケータ3a
は、矢印3eに示すように上方へと移動し圧着端子11
は図11に示すように開放される。図11は図10に続
く本発明の第一実施形態であるプレス機により圧着端子
を圧潰する様子を示す説明図である。
【0056】図11は、2つの摺動部材5が、それまで
と同方向の回転を続行し図10の状態から90°回転を
続けた状態である。更に、そのまま45°回転を続けた
状態が図12である。図12は図11に続く本発明の第
一実施形態であるプレス機により圧着端子を圧潰する様
子を示す説明図である。図12の状態は図2に示すプレ
ス機1が起動し始める状態と同じであり、図2から図1
2までの過程でプレス機1は2つの圧着端子11を圧潰
している。本実施形態のプレス機1では、図2乃至図1
2に示す動作が繰り返される。
【0057】ここで、図2乃至図12でのクランク軸6
に軸支された摺動部材5の円運動の様子を示すと図13
のようになる。図13は本発明の第一実施形態であるプ
レス機の摺動部材の動きを示す説明図である。
【0058】図13では、点a,b,c,d,e,f,
g,h,i,j,kは、それぞれ順に図2,3,4,
5,6,7,8,9,10,11,12の状態に対応し
ている。
【0059】また、図2乃至図12でのクランク軸6に
軸支された摺動部材5の垂直方向成分の時間的変化を示
すと図14のようになる。図14は本発明の第一実施形
態であるプレス機の摺動部材の垂直変位の時間的変化を
示す特性図である。
【0060】なお、クランク軸9に軸支された摺動部材
5の円運動の様子は図示してないが図13を左右対称に
したものに従い、クランク軸9に軸支された摺動部材5
の垂直方向成分の時間的変化は図14に一致するため、
以下の説明では代表してクランク軸6に軸支された摺動
部材5について説明する。
【0061】図14では、横軸が時間を示し、縦軸が摺
動部材5の垂直変位を示している。点a,b,c,d,
e,f,g,h,i,j,kは、それぞれ順に図2,
3,4,5,6,7,8,9,10,11,12の状態
に対応している。a−b,b−c,c−d,e−f,f
−g,g−h,h−i,j−kの各間での時間は、いず
れも摺動部材5の回転周期の1/8に相当し、d−e,
i−jの各間での時間は摺動部材5の回転周期の1/4
に相当する。
【0062】図13及び図14によると、点d,iが下
始点であり、点c,hから点d,iに差しかかるまで
は、単位時間あたりの垂直変位が他の部分に比べて小さ
いが、摺動部材5を回転運動させる電動機7の回転トル
クが一定であるため、下方へ押圧する力は他の部分より
大きい。この押圧力は、点d,iに近づけば近づく程大
きくなり、理論的には無限大に近づく。
【0063】ところで、摺動部材5は上始点に近づくと
きも、下始点近傍での動きと同様に単位時間あたりの垂
直変位が他の部分に比べて小さくなり、押圧力が無限大
になる。しかし、本実施形態のプレス機1では、摺動部
材5の円運動のうち上始点より前後に1/8周期の位置
までの動きが排除されている。そのため、摺動部材5の
回転速度を変えなくても1つの圧着端子11を圧潰する
のに要する時間が短縮される。
【0064】従来のプレス機においては、圧着端子を作
業台のアンビルに安定して装着できる摺動部材の回転周
期には上限があった。しかし、摺動部材5の円運動のう
ち上始点近傍の動きを排除することにより、摺動部材5
の回転周期を変えずして1つの圧着端子11を圧潰する
のに要する時間は短縮できる。
【0065】図14では、摺動部材5の回転周期が0.
25秒で、摺動部材5の円運動のうち上始点前後の1/
8が排除されているため、1つの圧着端子11を圧潰す
るのに要する時間は0.1875秒である。
【0066】また、摺動部材5の円運動のうち上始点前
後の1/8が排除されることにより、摺動部材5の上下
する範囲は、本来50mmあるところ略42.5mmと短く
なり、アプリケータ3aの上下する範囲も略42.5mm
となるが、この数字は従来のアメリカで多用されている
アプリケータ3aのストローク長40mmに略等しい。
【0067】つまり、本実施形態のプレス機1では、摺
動部材5の円運動のうち下始点と同様に垂直方向成分が
他の部分に比べて小さい上始点近傍の動きを排除するこ
とにより、単位時間あたりの圧着端子11の圧潰個数を
増大させている。ただし、摺動部材5の円運動のうち上
始点近傍の動きを排除することにより、短くなるストロ
ーク長を見越して摺動部材5の回転半径が増大されてい
る。
【0068】ところで、本実施形態のプレス機1の場
合、従来のプレス機と異なり、必ずしも、摺動部材5の
回転半径だけではアプリケータ3aのストローク長は決
まらない。つまり、摺動部材5の円運動のうち上始点前
後の所定の範囲が排除されているので、この排除される
範囲が変わればアプリケータ3aのストローク長も変わ
ってくる。
【0069】そのため、摺動部材5の円運動のうち上始
点前後の1/4を排除すれば、摺動部材5の垂直方向成
分の時間的変化は図15のようになり、アプリケータ3
aのストローク長は25mmとなる。図15は本発明の第
一実施形態であるプレス機の摺動部材の垂直変位の時間
的変化の他の例を示す特性図である。この場合、1つの
圧着端子11を圧潰する時間は0.125秒となり、更
に単位時間あたりの圧着端子11の圧潰個数が増大す
る。
【0070】アプリケータ3aのストローク長25mmと
いう数字は、従来より日本で多用されているプレス機の
アプリケータのストローク長である30mmに近い値であ
る。つまり、本実施形態のプレス機1では、摺動部材5
の円運動の回転半径により決まる所定の範囲内でソフト
的にアプリケータ3aのストローク長を適宜変更でき
る。そのため、アプリケータ3aのストローク長を圧着
端子11の大きさに合わせて最適な長さに設定できるた
め、1つのプレス機1で様々な大きさの圧着端子11の
圧潰が行なえる。また、圧着端子11の外径が小さくな
れば、アプリケータ3aのストローク長を短くできるの
で、単位時間あたりの圧潰個数を増大でき無駄がない。
【0071】その他に、このプレス機1はフライホイー
ルを備えていないので、フライホイールを備える場合に
比べて装置全体の重量が減少でき、体積もフライホイー
ルを備える場合に比べて減少できる。
【0072】さらに、フライホイールがないため、電磁
クラッチも不要となり電磁クラッチの動作時間に伴う時
間的遅れによる圧着端子11の圧潰回数の低下もない。
【0073】このように、本実施形態のプレス機1は、
上面にアンビル4aが形成された作業台4と、前記作業
台4の上面に対して垂直方向に平行移動するように配設
され移動方向に対して垂直方向に向かって略一定幅の長
孔状の2つのガイド孔3b,3cを横幅方向に左右対称
に穿設されたガイド部材3と、前記ガイド部材3の作業
台4側の端部のうち作業台4に近づくと当接する位置に
設けられ前記アンビル4aと噛み合って圧潰動作を行な
うアプリケータ3aと、前記ガイド部材3の各ガイド孔
3b,3c内で各ガイド孔3b,3cの長手方向前後に
移動自在に介在され前記ガイド部材3との接触部分にベ
アリングを介装した2つの摺動部材5と、駆動軸の回転
方向、回転角度、及び回転速度を所定の範囲内で自在に
数値制御できる電動機7と、前記電動機7により回転し
回転により円運動する端部を前記各摺動部材5の略中央
に回動自在に軸支され、各回転方向を軸支先の前記各摺
動部材5が互いに前記ガイド部材3の横幅方向に左右対
称な位置関係を保つように調節されたクランク軸6,9
とを備えている。
【0074】したがって、本実施形態のプレス機1は、
電動機7の数値制御によりクランク軸6,9の回転方向
を所定角度の範囲内で交互に反転させることにより、ク
ランク軸6,9の回転により円運動する各摺動部材5の
運動範囲のうち下始点近傍と同様に垂直方向成分の移動
速度が中央付近における場合より小さい上始点近傍の部
分を排除することができる。このため、従来上始点近傍
で無意味に長時間速度を減速したまま停滞していたアプ
リケータ3aの前回の圧潰動作と次回の圧潰動作との時
間的間隔(タイムラグ)を短くでき、単位時間あたりの
圧潰回数を増大できる。
【0075】また、2つの摺動部材5が各ガイド孔3
b,3c内を移動する際に常にガイド部材3の横幅方向
に左右対称な位置関係を保っており、各摺動部材5によ
りガイド部材3に働く回転モーメントが相殺されるの
で、ガイド部材3の動きが安定する。
【0076】さらに、2つのクランク軸6,9の回転は
1つの電動機7により行なわれるので、各クランク軸
6,9につき一つずつ電動機を備える場合に比べて容易
に電動機の制御ができる。
【0077】また、摺動部材5がベアリングを備えてお
り、摺動部材5が砲金である場合に比べて、摺動部材5
とガイド孔3b,3cとの摺接部分に発生する摩擦力が
小さくなるので、アプリケータ3aの動きが阻害される
ことなく、単位時間あたりの圧潰回数が増大する。
【0078】続いて、本発明の第二実施形態について説
明をする。図16は本発明の第二実施形態であるプレス
機の構造を示す斜視図である。図中、上記第一実施形態
と同一符号及び記号は上記第一実施形態と同一または相
当部分である。
【0079】図16に示すように、本実施形態のプレス
機1では、上記第一実施形態においてクランク軸6,9
を回転させる動力源が1つの電動機7であったのに対
し、各クランク軸6,9を回転させる動力源を各々に独
立に設けている。
【0080】つまり、クランク軸6には電動機7の駆動
軸が直結し、クランク軸9には電動機7と別の電動機2
2の駆動軸が直結している。いずれの電動機7,22も
上記第一実施形態のプレス機1の電動機7と同様に、ス
テッピングモータであり、駆動軸の回転方向、回転角
度、及び回転速度を所定の範囲内で自在に数値制御でき
る。
【0081】本実施形態のプレス機21では、各電動機
7,22の回転方向、回転角度、回転周期を制御して、
2つの摺動部材5をガイド部材3の横幅方向に左右対称
な状態を維持したままガイド部材3の上下運動をさせ
る。
【0082】このように、各クランク軸6,9を独立の
動力源で回転させても摺動部材5の円運動の回転半径に
より決まる所定の範囲内でアプリケータ3aのストロー
ク長を適宜変更できる。
【0083】しかも、各摺動部材5によりガイド部材3
に働く回転モーメントを電気的制御により相殺できる。
【0084】したがって、本実施形態のプレス機21
は、上記第一実施形態のプレス機1の作用効果に加え
て、各クランク軸6,9を回転させる電動機は各々に専
用に設けられており、各摺動部材5によりガイド部材3
に働く回転モーメントを電気的制御により相殺できるの
で、機械的構造を単純化できる。
【0085】ところで、上記各実施形態では、電動機
7,22はステッピングモータであるが、必ずしもステ
ッピングモータに限定されるものではなく、その他に、
駆動軸の回転方向、回転角度、及び回転速度を所定の範
囲内で自在に数値制御できる電動機であれば、エンコー
ダを備えたサーボモータ、超音波モータ等でも構わな
い。
【0086】また、上記各実施形態では、ガイド孔3
b,3c、摺動部材5、及び作用軸6c,9の組数は、
2組としたが、必ずしも2組に限定されるものではな
く、偶数個であれば、その他の組数であっても構わな
い。つまり、ガイド孔3b,3c、摺動部材5、及び作
用軸6c,9の組数が、偶数個であれば、各摺動部材5
によりガイド部材3に働く回転モーメントが相殺される
からである。
【0087】さらに、上記各実施形態では、各摺動部材
5は内部にベアリングを介装しており、ガイド孔3b,
3c内を滑らかに移動するようになっているが、必ずし
も、内部にベアリングを介装する必要はなく、材質が砲
金で内部にベアリングを介装しないものであっても構わ
ない。しかし、各摺動部材5は内部にベアリングを介装
していた方が、ガイド孔3b,3cとの摩擦が砲金から
なる摺動部材に比べて小さくなり好ましい。
【0088】なお、上記各実施形態では、プレス機1,
21は圧着端子11の圧潰装置であるが、必ずしも、圧
着端子11の圧潰装置である必要はなく、その他の目的
のプレス機にも応用できる。上記各実施形態のプレス機
1,21の圧潰機構を、その他の目的のプレス機に用い
ても上記各実施形態のプレス機1,21と同様の作用効
果を奏する。
【0089】
【発明の効果】以上のように、請求項1及び請求項2の
発明のプレス機は、クランク軸を常時一定方向へ回転さ
せる必要はなく、電動機の数値制御により回転方向、回
転角度、及び回転速度を所定の範囲内で自在に変えら
れ、クランク軸の回転方向を所定角度の範囲内で交互に
反転させることができるので、クランク軸の回転により
円運動する摺動部材の運動範囲のうち下始点近傍と同様
に垂直方向成分の移動速度が中央付近における場合より
小さい上始点近傍の動作を排除することができ、従来上
始点近傍で無意味に長時間速度を減速したまま停滞して
いたアプリケータの前回の圧潰動作と次回の圧潰動作と
の時間的間隔(タイムラグ)を短くでき、単位時間あた
りの圧潰回数を増大できる。
【0090】請求項3の発明のプレス機は、請求項1ま
たは請求項2のプレス機の効果に加えて、各摺動部材が
各ガイド孔内を移動する際に常にガイド部材の横幅方向
に左右対称な位置関係を保っており、各摺動部材により
ガイド部材に働く回転モーメントが相殺されるので、ガ
イド部材の動きが安定する。
【0091】請求項4の発明のプレス機は、請求項3の
プレス機の効果に加えて、各クランク軸を回転させる電
動機は各々専用に設けられており、各摺動部材によりガ
イド部材に働く回転モーメントを電気制御により相殺で
きるので、機械的構造を単純化できる。
【0092】請求項5の発明のプレス機は、請求項3の
プレス機の効果に加えて、各クランク軸を回転させる電
動機は1つの電動機により行なわれるので、各クランク
軸につき一つずつ電動機を備える場合に比べて容易に電
動機の制御ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施形態であるプレス機の構造を
示す斜視図である。
【図2】本発明の第一実施形態であるプレス機により圧
着端子を圧潰する様子を示す説明図である。
【図3】図2に続く本発明の第一実施形態であるプレス
機により圧着端子を圧潰する様子を示す説明図である。
【図4】図3に続く本発明の第一実施形態であるプレス
機により圧着端子を圧潰する様子を示す説明図である。
【図5】図4に続く本発明の第一実施形態であるプレス
機により圧着端子を圧潰する様子を示す説明図である。
【図6】図5に続く本発明の第一実施形態であるプレス
機により圧着端子を圧潰する様子を示す説明図である。
【図7】図6に続く本発明の第一実施形態であるプレス
機により圧着端子を圧潰する様子を示す説明図である。
【図8】図7に続く本発明の第一実施形態であるプレス
機により圧着端子を圧潰する様子を示す説明図である。
【図9】図8に続く本発明の第一実施形態であるプレス
機により圧着端子を圧潰する様子を示す説明図である。
【図10】図9に続く本発明の第一実施形態であるプレ
ス機により圧着端子を圧潰する様子を示す説明図であ
る。
【図11】図10に続く本発明の第一実施形態であるプ
レス機により圧着端子を圧潰する様子を示す説明図であ
る。
【図12】図11に続く本発明の第一実施形態であるプ
レス機により圧着端子を圧潰する様子を示す説明図であ
る。
【図13】本発明の第一実施形態であるプレス機の摺動
部材の動きを示す説明図である。
【図14】本発明の第一実施形態であるプレス機の摺動
部材の垂直変位の時間的変化を示す特性図である。
【図15】本発明の第一実施形態であるプレス機の摺動
部材の垂直変位の時間的変化の他の例を示す特性図であ
る。
【図16】本発明の第二実施形態であるプレス機の構造
を示す斜視図である。
【図17】フライホイールを備えた従来のプレス機の構
造を示す斜視図である。
【図18】(a)は図17のプレス機により圧着端子を
圧潰する様子を示す説明図、(b)は(a)に続く図1
7のプレス機により圧着端子を圧潰する様子を示す説明
図である。
【図19】図17のプレス機の摺動部材の垂直変位の時
間的変化を示す特性図である。
【符号の説明】
1,21 プレス機 2 支持部材 2a ガイド溝 3 ガイド部材 3a アプリケータ 3b,3c ガイド孔 4 作業台 4a アンビル 5 摺動部材 6,9 クランク軸 7,22 電動機 8,10 歯車 10 歯車 11 圧着端子

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動軸の回転方向、回転角度、及び回転
    速度を数値制御できる電動機と、 前記電動機の駆動軸により回転するクランク軸と、 前記クランク軸の端部が回動自在に挿入され、前記クラ
    ンク軸の回転により円運動する摺動部材と、 前記摺動部材が長孔状のガイド孔に沿って摺動可能に挿
    入され、前記摺動部材の垂直方向の運動成分により上下
    運動するように支持されたガイド部材と、 上面にアンビルが形成された作業台と、 前記ガイド部材の下端に位置し、前記作業台のアンビル
    上の被プレス部品に対して前記作業台のアンビルとの間
    で圧潰動作をするアプリケータとを具備することを特徴
    とするプレス機。
  2. 【請求項2】 電動機の駆動軸により回転するクランク
    軸の端部が摺動部材に回動自在に挿入されているととも
    に、上下動可能に支持されたガイド部材に穿設された長
    孔状のガイド孔に沿って摺動可能に前記摺動部材は挿入
    されており、前記クランク軸の回転により前記摺動部材
    が円運動し、その垂直方向の運動成分により前記ガイド
    部材が上下運動することにより、前記ガイド部材の下端
    に位置するアプリケータと上面にアンビルが形成された
    作業台とにより、前記アンビル上の被プレス部品に対し
    て圧潰動作をするプレス機において、 前記電動機を数値制御できるものとし、前記電動機の駆
    動軸の回転方向、回転角度、及び回転速度を所定の範囲
    内で自在に制御できることを特徴とするプレス機。
  3. 【請求項3】 前記ガイド孔は、前記ガイド部材の横幅
    方向に左右対称に偶数個設けられ、各ガイド孔に対して
    前記摺動部材及び前記クランク軸が1組ずつ設けられ、
    各摺動部材が各ガイド孔内をガイド部材の横幅方向に対
    して左右対称な位置関係を保って移動することを特徴と
    する請求項1または請求項2のいずれかに記載のプレス
    機。
  4. 【請求項4】 前記クランク軸は、各々に専用の電動機
    により回転し、前記摺動部材が各ガイド孔内をガイド部
    材の横幅方向に対して左右対称な位置関係を保って移動
    するように、前記電動機の回転方向及び回転速度が制御
    されることを特徴とする請求項3に記載のプレス機。
  5. 【請求項5】 前記クランク軸は、全て1つの電動機に
    より回転し、各クランク軸に装着された歯車を介して回
    転力が伝達されることを特徴とする請求項3に記載のプ
    レス機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102004009256A1 (de) * 2004-02-26 2005-09-15 Schuler Pressen Gmbh & Co. Kg Mechanische Mehrservopresse

Cited By (2)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102004009256A1 (de) * 2004-02-26 2005-09-15 Schuler Pressen Gmbh & Co. Kg Mechanische Mehrservopresse
DE102004009256B4 (de) * 2004-02-26 2008-04-03 Schuler Pressen Gmbh & Co. Kg Mechanische Mehrservopresse

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