JPH10314737A - 電解水生成装置 - Google Patents

電解水生成装置

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JPH10314737A
JPH10314737A JP12440997A JP12440997A JPH10314737A JP H10314737 A JPH10314737 A JP H10314737A JP 12440997 A JP12440997 A JP 12440997A JP 12440997 A JP12440997 A JP 12440997A JP H10314737 A JPH10314737 A JP H10314737A
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浩三 林
Hiroyuki Noguchi
弘之 野口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】止水時に電解槽から残留水がすぐには抜けず、
かつ各吐出管を通る電解水の流量に変化を与えない電解
水生成装置を提供する。 【解決手段】電解槽10は一対の電極室12A,12B
を備え、各電極室12A,12Bでそれぞれアルカリ性
水、酸性水を生成する。吐出管51は吐出口を電解槽1
0よりも高い位置に備え、吐出管52は吐出口を電解槽
10よりも低い位置に備える。電解槽10への通水の停
止すると流路切換弁54の両出力ポートを連通させ、両
吐出管51,52を連通させる。したがって、電解槽1
0の残留水に大気圧が作用せず、電解槽10の中の残留
水がサイホン現象によって抜けるのを防止することがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原水を電解するこ
とによりアルカリ性ないし酸性の電解水を連続的に生成
する電解水生成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、安全でおいしくしかも健康に良い
と考えられる水が求められている。このような水とし
て、水道水のような原水を電解して得られる弱アルカリ
性の電解水が注目され、一般家庭や料理店などに電解水
生成装置が普及し始めている。電解水生成装置は原水を
電解することによって、アルカリ性ないし酸性の水を生
成するものである。弱アルカリ性の電解水(以下では、
アルカリイオン水という)は飲用にすれば胃酸を押さえ
る制酸の効果が得られ、また料理用に用いると食品を膨
潤させる効果が得られる。ここで、膨潤とは、野菜の組
織が軟化し細胞間を結合しているペクチン質の分解が促
進されやわらかくなることを意味する。pH値が5.0
〜6.0程度の弱酸性の電解水(以下では、酸性イオン
水という)はアストリンゼン効果(収斂作用)があるか
ら化粧用に用いることが可能である。さらに、pH値が
3〜4程度の強酸性の電解水は飲用や料理用に用いるこ
とはできないが、まな板やふきんの洗浄殺菌用や茶渋落
としに利用することができ、しかも、このような酸性度
の高い水(以下では、強酸性水という)は数日間放置し
ておけば強酸性水中の水素イオンが空気中の酸素と結合
して中和され酸性を呈さなくなるから、環境汚染がほと
んど生じないものである。さらに、強アルカリ性の電解
水(以下では、強アルカリ性水という)を生成すること
も可能である。
【0003】電解水生成装置としては、図14に示すよ
うな構成のものがある。図では電解水生成装置のうちで
説明に必要な要部のみを示しているが、実際には、水道
水(市水)などの原水を浄化する浄水装置を備える。ま
た、上述した電解水のうちのどのようなものを生成する
かに応じて電解質を原水に添加するための電解質供給装
置が必要に応じて設けられる。図の構成では、電解によ
って原水をアルカリ性水と酸性水とに分離する電解槽1
0と、電解槽10において分離されたアルカリ性水と酸
性水との水質を測定する水質測定装置30とを備える。
また、電解槽10の流出口15A,15Bには4ポート
2位置切換弁よりなる流路切換弁54が設けられ、流路
切換弁54の一方の出力ポートには水質測定装置30を
介して吐出管51が連通し、流路切換弁54の他方の出
力ポートには吐出管52が接続される。
【0004】電解槽10の内部は、イオンが通過可能な
電解隔膜11により2つの電極室12A,12Bに仕切
られる。各電極室12A,12Bにはそれぞれ電極13
A,13Bが配設される。各電極室12A,12Bの流
入口14A,14Bには同じ水を導入する場合と、一方
の流入口14Aにのみ電解質を添加した水を導入する場
合とがある。また、後述する逆電洗浄処理後に、電解槽
10の内部の水は流入口14Aから電磁弁よりなる排水
弁24を介して吐出管52より排出される。
【0005】ここにおいて、吐出管51は電解槽10よ
りも上方に吐出口を有し、吐出管52は電解槽10より
も下方に吐出口を有している。つまり、通常は吐出管5
1を通して吐出される水を利用に供し、吐出管52を通
して吐出される水は捨てたり飲用や料理用ではないよう
な用途に利用することになる。吐出管51を通してアル
カリ性水を吐出させる場合には、電極13Aが正極とな
り電極13Bが負極となるように両電極13A,13B
の間に電圧を印加し、また流路切換弁54は電解槽10
の流出口15Bが水質測定装置30に連通するように設
定する。つまり、図14に実線の矢印で示すように流路
切換弁54を設定する。また、吐出管51を通して酸性
水を吐出させる場合には、両電極13A,13Bの間に
印加する電圧の極性は変えずに流路切換弁54を切り換
える。つまり、図14に破線の矢印で示すように、電解
槽10の流出口15Bを吐出管52に連通させるのであ
る。ここに、流路切換弁54はスプール弁であって直流
電動機56を駆動源として駆動される。また、電極13
A,13Bに印加する電圧や直流電動機56の制御には
図示していないマイクロコンピュータよりなる切換制御
手段が用いられる。
【0006】ところで、上述のような構成では、電解水
の生成を継続していると、電極13A,13Bにカルシ
ウム化合物が付着する。これは、原水には炭酸水素カル
シウムや硫酸カルシウムのようなカルシウム化合物が含
まれており、電解を長く継続するとこれらのカルシウム
化合物がスケールとして電極13A,13Bに付着する
からである。この種のカルシウム化合物は絶縁性を有し
ているから、スケールが溜まってくると電極13A,1
3Bの間に電流が流れにくくなり、電解が妨げられるこ
とになる。とくに、アルカリイオン水を利用する場合に
は、日本人の食生活に不足していると言われているカル
シウムを添加することが多く、その目的のために電解質
供給装置によって乳酸カルシウムのようなカルシウム化
合物を添加した後に電解することが考えられている。こ
のようにカルシウム化合物を添加すると、電極13A,
13Bにはスケールが形成されやすくなる。
【0007】そこで、電極13A,13Bに付着したス
ケールを除去するために、電解槽10への通水を停止し
た後に、両電極13A,13Bに印加する電圧の極性を
逆転させ、電極13A,13Bや電解隔膜11に付着し
ているスケールを溶解して除去することが考えられてい
る(この処理を以下では逆電洗浄処理という)。また、
このようにしてスケールの溶解した水は排水弁24を開
放することによって吐出管52から外部に放出される。
ここで、通水の停止後に排水弁24を開くのは、電解槽
10への通水が停止した後には電解槽10から水を抜い
ておかなければ残留水に雑菌が繁殖するからでもあり、
排水弁24を開くことはスケールの溶解した水を排出
し、かつ残留水を排水することになる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した電
解水生成装置では、アルカリイオン水を吐出管51を通
して吐出させるから、電解水の誤用が生じないように、
吐出管51と吐出管52との吐出口は充分に離して位置
させてある。つまり、電解水生成装置のハウジング1の
下部から吐出管52を引き出すようにして、吐出管52
を通る水を利用しにくくしてある。このため、吐出管5
2の吐出口は電解槽10よりも低く位置することにな
る。また、吐出管51は吐出口が電解槽10よりも高く
位置することが多い。
【0009】吐出管51と吐出管52との吐出口は上述
のような位置関係であるから、電解槽10への通水を停
止すると、吐出管51に残留する水が電解槽10に戻
り、電解槽10の残留水が吐出管52から排出されるこ
とになる。このことにより、サイホン現象が生じて電解
槽10の残留水の一部が吐出管52から排出されること
になる。残留水の排出は電解槽10の中の残留水の液面
が電解槽10の中での吐出管52の開放端の高さ位置に
下がるまで続き、吐出管52と電極13A,13Bとの
位置関係によっては、残留水の減少によって電極13
A,13Bの一部や電解隔膜11の一部が空気中に露出
することになる。スケールの付着した電極13A,13
Bや電解隔膜11が空気中に露出すると、スケールに含
まれるカルシウムイオンと空気中の炭酸ガスと結合して
炭酸カルシウムが生成される。炭酸カルシウムは溶解度
が低くイオン化しにくいから逆電洗浄処理では除去する
のが難しい。
【0010】したがって、電極13A,13Bや電解隔
膜11に付着した炭酸カルシウムは、電解槽10にクエ
ン酸を入れることによって除去したり、ブラシでこすっ
て除去しているのが現状である。とくに、炭酸カルシウ
ムの付着量が多くなるとクエン酸でも除去するのは難し
く、ブラシでこすることによってしか除去することがで
きなくなる。
【0011】そこで、通水を停止したときに電極13
A,13Bに逆電圧を印加した後に排水弁24を開放す
るまでは、吐出管52から外部に水を排出させず電解槽
10の残留水を減少させないように、抵抗弁58を吐出
管52の中間部に設けることが考えられている。抵抗弁
58は、弁体をばね付勢したものであって、通水時に抵
抗弁58のばね圧以上の水圧があれば吐出管52からの
吐水を可能とする。一方、止水時に抵抗弁58に対して
図の上方の水頭圧がばね圧以下であれば吐出管52から
の吐水を阻止する。ところが、通水時の水圧がばね圧に
近い場合には吐出管52から吐水しにくくなり、ばね圧
のばらつきによっては吐水されずに吐出管51からアル
カリ性水と酸性水とが混合されて吐出される可能性が生
じる。
【0012】しかして、このような構成を採用すると、
吐出管51と吐出管52との流量比が変化することにな
り、電解槽10の設計が難しくなるという問題が生じ
る。本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、そ
の主な目的は、止水時に電解槽から残留水がすぐに抜け
ることがないようにし、かつ各吐出管を通る電解水の流
量に変化を与えないようにした電解水生成装置を提供す
ることにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、電解
槽内に配置した一対の電極間に電圧を印加して水を電解
し、生成されたアルカリ性水と酸性水とを電解槽の上部
に設けた一対の流出口から各別に流出させる電解水生成
装置において、吐出口を電解槽よりも高い位置に備える
第1の吐出管と、吐出口を電解槽よりも低い位置に備え
る第2の吐出管と、4ポート切換弁よりなり各流出口に
それぞれ入力ポートが結合されるとともに一方の出力ポ
ートが第1の吐出管に接続され他方の出力ポートが第2
の吐出管に接続された流路切換弁と、電解槽への通水の
有無を検出する通水検出手段と、通水検出手段により電
解槽への通水の停止が検出されると流路切換弁の両出力
ポートを連通させるように流路切換弁を設定する切換制
御手段とを備えるものである。この構成によれば、電解
槽への通水の停止に伴って流路切換弁の両出力ポート間
が連通して第1の吐出管と第2の吐出管とが連通するの
であって、第1の吐出管の吐出口から作用する大気圧は
電解槽内の残留水に作用せずに第2の吐出管に抜けるか
ら、電解槽の中の残留水がサイホン現象によって抜ける
のを防止することができ、結果的に電極や電解隔膜が空
気に晒されず、電極や電解隔膜への炭酸カルシウムの付
着を防止することができる。
【0014】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、吐出口を電解槽よりも低い位置に備える第3の吐出
管と、電解槽の下部と第3の吐出管との間の流路上に設
けた排水弁とを備え、切換制御手段は、通水検知手段に
より電解槽への通水の停止が検出された後に、電解時と
は逆極性の電圧を電極間に印加し、次に排水弁を開放
し、さらに流路切換弁の入力ポートのうち電解時に第2
の吐出管に連通していた入力ポートを第1の吐出管に連
通させるように流路切換弁を設定するものである。この
構成では、電解時とは逆極性の電圧を電極間に印加する
逆電洗浄処理を施すことによって電極に付着したスケー
ルを除去することができ、この間には請求項1の発明の
構成によって、第1の吐出管と第2の吐出管とが連通し
ていることにより電解槽内の残留水がサイホン現象によ
って流出することが防止される。また、逆電洗浄処理後
には排水弁を開き、かつ流路切換弁の入力ポートのうち
電解時に第2の吐出管に連通していた入力ポートを第1
の吐出管に連通させるように流路切換弁を設定するか
ら、電解槽よりも上方に吐出口を有した第1の吐出管か
ら電解槽に大気圧を作用させて電解槽の残留水を効率よ
く排出することができ、電解槽に水が残留して雑菌が繁
殖するのを防止することができる。
【0015】請求項3の発明は、請求項2の発明におい
て、排水弁を開放してから所定時間の経過後に流路切換
弁の入力ポートのうち電解時に第2の吐出管に連通して
いた入力ポートを第1の吐出管に連通させるように流路
切換弁を設定するものである。この構成によれば、排水
弁を開放し第3の吐出管に水の流れができた後に、流路
切換弁を作動させて第1の吐出管を電解槽に連通させる
から、電解槽の残留水を一層効率よく排出することがで
きる。
【0016】請求項4の発明は、請求項2の発明におい
て、通水の停止が検出されてから所定時間の経過後に電
極間に逆極性の電圧を印加するものである。この構成に
よれば、止水後に短時間の間に再び通水するような場合
に、電極間にすでに逆極性の電圧が印加されているとい
う事態を回避することができ、止水後の短時間内であれ
ば電極間への逆電圧の印加によるスケールの除去処理が
終了するのを待つことなく電解水を得ることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】本実施形態の電解水生成装置は、
図1ないし図3に示すように、電解槽10および浄水装
置20を備え、水道水などの原水が浄水装置20に通水
されて浄化され、浄水装置20から流出する浄水が電解
槽10において電解され、アルカリ性水と酸性水とを連
続的に生成するものである。ここでは原水を水道水とし
ており、カラン60に取り付けた水路切換装置61を通
して浄水装置20に水道水が導かれる。水路切換装置6
1は2つのポート62,63を備え、切換レバー64の
操作により水道水をそのまま吐出させる状態と浄水装置
20に導く状態とを切り替えることができるようになっ
ている。
【0018】また、電解槽10で生成された電解水の流
出経路には水質を電気的に測定する水質測定装置30が
配置されている。水質測定装置30としては電気化学的
原理によりpH、酸化還元電位、特定のイオンのイオン
濃度、残留塩素濃度を測定するものや電気伝導率を測定
するものを用いることができる。ここでは、水質測定装
置30としてpHセンサ31を備えるものを用いる。
【0019】浄水装置20への原水の流路上には、サー
ミスタよりなる温度センサ21と、定流量弁22とが配
置される。温度センサ21は流入する原水の温度を検出
し、所定温度以上の湯が通水されたときには後述する制
御部を介して音響的に警報を発するようにしてある。ま
た、定流量弁22は過剰な水圧が浄水装置20以降の水
路に作用するのを防止するために設けてある。浄水装置
20は、活性炭(抗菌処理されている)からなる濾材と
中空糸膜からなる濾材とを収めたカートリッジを内部に
備え、カートリッジの交換によって濾材を交換すること
ができるように構成されている。
【0020】電解槽10はその内部に、電解隔膜11に
囲まれた第1の電極室12Aと、電解隔膜11の外側で
ある第2の電極室12Bとを備え、各電極室12A,1
2B内にはそれぞれ電極13A,13Bが配置される。
また、各電極室12A,12Bは下端部にそれぞれ流入
口14A,14Bを備え、また上端部にそれぞれ流出口
15A,15Bを備える。電極室12Aは電極室12B
よりも容積が小さく、電極室12Aに水を流入させる流
入口14Aは電解槽10の底面よりも上方に開放端を有
し、電極室12Aから水を流出させる流出口15Aは電
解槽10の上面よりも下方に開放端を有する。
【0021】浄水装置20と電解槽10との間の流路上
には流量センサ23と電解質供給装置40とが配置され
る。浄水装置20を通過した水は2系統に分流され、そ
の一方は流入口14Aより第1の電極室12Aに導入さ
れ、他方は流入口14Bより第2の電極室12Bに導入
される。また、流入口14Bへの流路は電磁弁である排
水弁24を通して吐出管53に接続されている。つま
り、吐出管53は基本的には使用に供されることのない
不要な水を廃棄する目的で設けられている。
【0022】電解槽10の流出口15A,15Bは、流
路切換弁54を通して吐出管52および水質測定装置3
0に接続され、流出口15Bを吐出管52に接続すると
ともに流出口15Aを水質測定装置30に接続する状態
と、流出口15Bを水質測定装置30に接続するととも
に流出口15Aを吐出管52に接続する状態とを切り換
える。水質測定装置30は吐出管51に接続され、水質
測定装置30を通った電解水は吐出管51から吐出され
る。なお、図1ないし図3において矢印は水の流れを示
し、水路における実線は水の満たされた状態、破線は水
の抜けた状態を示す。
【0023】流路切換弁54は、直流電動機を駆動源と
しギアボックス(直流電動機およびギアボックスはとも
に図示せず)に収納した適宜の歯車群よりなる動力伝達
機構を介して直流電動機により駆動されるスプール弁で
あり4ポート切換弁を構成する。流路切換弁54は、図
5、図7、図9に示すように、器体81の中にスプール
82を収納したものであり、器体81の長手方向の一端
部には図4、図6、図8のような枠体84が一体に設け
られ、枠体84には歯車群が保持される。歯車群は、ス
プール82の軸に結合された大径歯車85と、大径歯車
85に噛合する中径歯車86と、中径歯車86に噛合す
る小径歯車87とを備える。直流電動機の回転軸には出
力歯車が結合され、その出力歯車が小径歯車87に噛合
する。したがって、直流電動機の回転軸が回転すれば、
大径歯車85が回転し、大径歯車85とスプール82と
の間に介在させてあるカム機構(図示せず)によりスプ
ール82は軸方向に往復移動する。さらに、大径歯車8
5には磁石片88が固着され、枠体84の2箇所にはリ
ードスイッチ89a,89bが固定されており、大径歯
車85が回転するときの磁石片88の位置をリードスイ
ッチ89a,89bで検出することによって、スプール
82の位置を検出するようになっている。
【0024】いま、図4に矢印で示すように大径歯車8
5を左回りに回転させるとする。このとき、スプール8
2が図5の右向きに移動する。こうして磁石片88がリ
ードスイッチ89aにより検出されると直流電動機が停
止するように制御され、停止位置においてスプール8は
図5の位置に位置し、図に実線矢印で示す流路が形成さ
れる。この状態は電極室12Bからの電解水を水質測定
装置30に通した後に吐出管51を通して吐出させる状
態であって、電極室12Bではアルカリイオン水を生成
する場合に対応する。このとき、吐出管52を通して強
酸性水が吐出される。なお、図5、図7、図9におい
て、符号15A′,15B′,51′,52′は、それ
ぞれ流出口15A,15B、吐出管51,52に接続さ
れる接続管を示す。
【0025】しかして、電解槽10への通水を停止した
ときには、図6に矢印で示すように大径歯車85を右回
りに所定時間だけ回転させてスプール82を図7の中央
に位置させる。このとき、電解槽10の流出口15A,
15Bは両方の吐出管51,52に連通するので、吐出
管51と吐出管52が流路切換弁54内を通じて連通す
ることになる。ここに、吐出管51は電解槽10よりも
高い位置に吐出口を有し、吐出管52は電解槽10より
も低い位置に吐出口を有しているから、電解槽10への
通水を停止すると吐出管51を通して流路切換弁54に
空気が入り、吐出管51、水質測定装置30、流路切換
弁54、吐出管52内に残留していた水が排出される。
このようにして残留していた水が排出されると、電解槽
10へとつながる水がなくなるので、結果的にサイホン
現象による電解槽10内の残留水の減少を防止すること
ができる。つまり、電極13A,13Bや電解隔膜11
が空気に晒されて炭酸カルシウムが付着するのを防止す
ることができ、電極13A,13Bの間に逆極性の電圧
(電解槽10の大きさなどに依存するが、たとえば40
V)を印加することでスケールを容易に除去することが
できる(これを、逆電洗浄処理という)。
【0026】その後に排水弁24を開き、流路切換弁5
4を図8に矢印で示すように大径歯車85をさらに右回
りに回転させスプール82を図9の位置に設定すると、
吐出管51から空気が流入し、カルシウムイオンを含む
残留水を吐出管53を通して排水して電解槽10から残
留水を排出することができる(これを排水処理とい
う)。なお、吐出管53は吐出管52と兼用してもよ
い。
【0027】本実施形態では、排水弁24を開いてから
所定時間(たとえば2秒)後に流路切換弁54を図8、
図9の位置に設定するように制御しており、排水弁24
の前後に水の流れを形成した状態で流路切換弁54を上
記位置に設定することにより、電解槽10の残留水を効
率よく排水することができる。つまり、電解槽10の残
留水を排出し、残留水に雑菌が繁殖して腐敗するのを防
止する。
【0028】上述したサーミスタ21から流路切換弁5
4,55までの流路上の部材はハウジング1に収納さ
れ、ハウジング1からは3本の吐出管51〜53が引き
出される。ここに、吐出管51にはフレキシブルパイプ
を用いる。また、カラン60からの原水を取り込むため
のホースもハウジング1から引き出される。ところで、
電解槽10に設けた各電極13A,13Bに印加する電
圧の極性や大きさは、図10に示す制御部により制御さ
れる。この制御部は、2個の1チップマイクロコンピュ
ータ(以下、マイコンという)71A,71Bを用いて
構成される。マイコン71Bには操作表示部72が接続
され、操作表示部72は、アルカリ性水、酸性水の生成
の選択やpHの調整などの各種操作を行なうためのスイ
ッチ群72aと、液晶表示器および発光ダイオードより
なる表示部72bとを備える。マイコン71Bはスイッ
チ群72aからの指示に対応したデータをマイコン71
Aに引き渡し、マイコン71Aではマイコン71Bから
のデータと上述した水質測定装置30の出力と流量セン
サ23の出力とに基づいて、電極13A,13Bへの印
加電圧の大きさや極性、流路切換弁54の切換、排水弁
24の開閉などを制御する。すなわち、マイコン71A
に設けた比較部71aにおいて、水質測定装置30によ
り測定したpHをあらかじめ設定した設定値と比較し、
PWM制御を行なうスイッチング電源73をフィードバ
ック制御することにより、pHが目標値に一致するよう
に電極13A,13Bに印加する電圧を調節する。ま
た、電極13A,13Bへの印加電圧の極性はリレー接
点r1,r2により切り換えられる。
【0029】一方、水質測定装置30の出力はマイコン
71Aに入力された後に、そのデータがマイコン71B
に引き渡され、水質測定装置30での測定結果に対応す
るように表示部72bに表示される。また、流量センサ
23の出力もマイコン71Aに入力され、このデータも
マイコン71Bに引き渡される。しかして、マイコン7
1Aは流量センサ23の出力により止水を検出し、上述
した逆電洗浄処理や排水処理を行ない、これらの処理が
終了して非動作状態になるとマイコン71Bに指示を与
えて表示部72bの表示をオフにする。ただし、カート
リッジ交換や次回に通水する際に生成する電解水を示す
表示のように、最小限必要な情報については表示部72
bに表示させ続るようにしてもよい。
【0030】上述のように2個のマイコン71A,71
Bを用い、スイッチ群72aからの指示、あるいは流量
センサ23や水質測定装置30の出力を両マイコン71
A,71B間で授受するから、両マイコン71A,71
Bを異なる回路基板に実装したときに、回路基板間を接
続する線数を少なくすることができる。つまり、回路基
板間のコネクタの個数を比較的少なくすることができ、
組立作業や保守作業が容易になる。
【0031】次に、電極13A,13Bの間の印加電圧
をフィードバック制御することによりpHを目標値に保
つように制御する手順について概説する。本実施形態に
おいては、電極13A,13Bに印加する電圧Vmがp
Hの目標値pHMに対応して設定してあり、目標値pH
Mを設定して通電すると図11のように、電極13A,
13Bの印加電圧はまずVmに設定される。その後、p
Hがほぼ安定するまで(2秒間の変動値が±0.1pH
になるまで)電極13A,13Bの印加電圧はVmに保
たれる。こうしてpHが安定状態になると、この時点で
のpH(=pHA)と目標値pHMとの偏差ΔpHを求
め(実際にはpHセンサ31の出力電圧の差を用い
る)、図11に示すような特性曲線に基づいて、電圧V
mに対応するpH値から偏差ΔpHだけpH値をずらし
たときの印加電圧Vn(=Vm−ΔV)を求め、この電
圧Vnを電極13A,13B間に印加する。このような
制御を偏差ΔpHが±0.2pH以内になるまで繰り返
し、以後はその電圧を維持する。
【0032】上述のように偏差ΔpHが±0.2pH以
内になった後でも流量の変動などの外乱によってpHが
変動するから、偏差ΔpHが目標値pHMに対して±
0.2pHの範囲を逸脱したときには、上記処理を行な
い、偏差ΔpHに応じた印加電圧を求めて偏差ΔpHが
±0.2pH以内に納まるまで制御を繰り返す。このよ
うな手順でフィードバック制御を行なえば、図11に示
すpH値の変化からも推察されるようにオーバーシュー
トが少なくなり、pHが短時間で目標値pHMに収束す
る。とくに、偏差ΔpHを上述のようにpH値が安定し
た時点で求めているから、外乱が入らなければ偏差Δp
Hに基づく印加電圧の補正は1回程度で済んでしまうこ
とになり、この点からも目標値pHMに短時間で収束さ
せることができるのである。
【0033】さらに、目標値pHMが異なる場合、つま
りアルカリイオン水、酸性イオン水、強酸性水を得る場
合では、それぞれの電解時における副反応(たとえば塩
素イオンの酸化反応など)が異なり反応時間に差がある
から、目標値pHM(ここでは、アルカリイオン水、酸
性イオン水、強酸性水をそれぞれ生成する各状態)ごと
に最適な特性曲線を用意しておき、各状態に応じて対応
する特性曲線を用いてフィードバック制御する。ちなみ
に、図12に示す曲線イがアルカリイオン水用、ロが酸
性イオン水用、ハが強酸性水用である。
【0034】上述のように特性曲線を選択することによ
り、目標値pHMの変化に対するpHの立ち上がり特性
を適正に制御することになり、目標値pHMがどのよう
な値であっても、吐出する電解水のpH値を目標値pH
Mに迅速に収束させることができる。なお、上記した特
性曲線イ、ロ、ハは、次式で近似的に表すことができ
る。 VpHv=A+B loge V ただし、VpHはpHセンサ31の出力電圧、Vは電極
13A,13Bに印加する電圧、A,Bは各状態毎に設
定される定数である。
【0035】また、変動が±0.1pH以内となる安定
状態が10秒以上継続するときには、その電圧値とpH
値とをマイコン71Aに付設したメモリ74に格納す
る。メモリ74に格納した値は、止水後に再び通水され
たときに参照され、メモリ74に格納されている電圧値
が電極13A,13Bにただちに印加される。この制御
により通水を再開した後の目標値pHMへの収束時間が
より短縮される。メモリ74の内容は上述した条件が満
たされるたびに書き換えられる。また、メモリ74の内
容を書き換える代わりに、目標値pHMごとに設定して
ある電圧値を書き換えるようにしてもよい。
【0036】ところで、止水後に逆電洗浄処理(電極1
3A,13Bに逆極性の電圧を印加する処理)が終了し
た後には電解槽10内の水は排水されるから、この状態
から通水を開始しても電解槽10に水が満たされてさら
にpHセンサ31に至るまでには時間遅れがある。ま
た、目標値pHMを通水途中で変更したときにも電解槽
10内の水がある程度入れ替わるまでに時間がかかる。
したがって、通水の開始時点や目標値pHMの変更時点
の直後ではpHセンサ31の出力に変化が生じない。こ
のような時間帯は不感帯(図11にKで示す領域)と呼
ばれる。しかして、不感帯Kにおいて上記制御を行なう
と、電極13A,13Bに印加した電圧に対応する電解
水がpHセンサ31に達していないにもかかわらず、p
Hセンサ31の出力値が安定する可能性があり、このよ
うな状態で偏差ΔpHが求められると、不適切な電圧値
に設定される可能性がある。このような不都合を回避す
るために、フィードバック制御に際しては以下の不感帯
処理を行なう。
【0037】すなわち、止水状態から通水を開始した場
合は、図13に示すように、通水を開始した時点から目
標値pHMに対応した電圧Vmを電極13A,13Bに
印加するととともにpHセンサ31の出力を表示する。
ただし、通水の開始から所定時間T1(たとえば15
秒)が経過するまでは、フィードバック制御は行なわず
に電圧Vmを維持する。時間T1が経過した後にpHが
目標値pHMの方向に0.2変化すれば不感帯を脱出し
たと判断し、以後は上述したフィードバック制御を開始
する。
【0038】また、通水途中で目標値pHMを変更した
場合は、変更された新たな目標値pHMに対応する電圧
Vmnを電極13A,13Bに印加するとともにpHセ
ンサ31の出力を表示する。ただし、目標値pHMの変
更から所定時間T2(たとえば3秒)が経過するまで
は、フィードバック制御は行なわずに電圧Vmnを維持
する。時間T2が経過した後にpHが目標値pHMの方
向に0.2変化すれば不感帯を脱出したと判断し、以後
は上述したフィードバック制御を開始する。要するに、
止水状態から通水状態に移行した場合と、通水途中で目
標値pHMを変更した場合とは、不感帯として設定する
時間が異なるのみであり、不感帯処理の他の手順は同様
になる。
【0039】ところで、不感帯を脱出したか否かの判断
を、上述のようにpHが目標値pHMの方向に0.2だ
け変化したか否かで判断するだけでは、何らかの原因で
pHが0.2以上に変化しない場合にはフィードバック
制御が開始されないことになる。そこで、不感帯を強制
的に脱出させるための判断部を付加しておくことが望ま
しい。この種の判断部は、上述した時間T1,T2より
長時間の時限動作を行なうタイマを用いても実現するこ
とが可能であるが、本実施形態では電解槽10への流路
に通水された流量(たとえば、0.2リットル)により
判断している。つまり、流量センサ23により計測され
た流量が所定値に達すると不感帯を強制的に脱出させて
フィードバック制御を開始させるのである。この場合、
フィードバック制御が開始された後にはpHが安定する
か否かの判断を待たずに、フィードバック制御の開始時
点でのpHセンサ31での測定値を用いて偏差ΔpHを
求めればよい。
【0040】次に、各種の電解水を生成する動作を説明
する。アルカリイオン水を生成する際には、電解質供給
装置40に電解質としてカルシウム剤(一般には乳酸カ
ルシウム)を入れる。ここで、スイッチ群72aにより
アルカリ性水の生成を指示すると、流量センサ23で所
定流量の通過が検知された時点から電解槽10の電極1
3Aを正極、電極13Bを負極とするように電圧が印加
される。このとき、図1、図4、図5のように、流路切
換弁54は電極室12Aを吐出管52に連通させ、電極
室12Bを通り水質測定装置30を通過した電解水(ア
ルカリイオン水)を吐出管51に導く。吐出管51はハ
ウジング1の上部から引き出されており、コップに入れ
るなどして飲食用に使用されることになる。また、電解
質であるカルシウム剤に乳酸カルシウムを用いる場合に
乳酸イオンが生じるが、酸性水とともに廃棄されるから
乳酸イオンを含む水を誤って飲むことを防止できること
になる。
【0041】一方、同条件で酸性水の生成を指示する
と、pHが5.0〜6.0である酸性イオン水を取り出
すことを指示したことになり、電極13A、13Bの印
加電圧が上記とは逆極性になる。このとき流路に変化は
なく、酸性イオン水が吐出管51から取り出され、強ア
ルカリ性水が吐出管52から吐出されることになる。こ
のような酸性イオン水は一般には洗顔などに用いるので
あるが、飲んだとしてもとくに支障はないから、洗顔な
どの目的で大量に使用するために吐出管51から吐出さ
せるほうが使い勝手がよいことになる。
【0042】まな板やふきんの殺菌などのためにpHが
3.0〜4.0程度の強酸性水を得ようとするときに
は、電解質としてアルカリイオン水と同様のものを用い
るが電極12A,12Bの印加電圧が異なる。このよう
に強酸性水の生成を選択すると、電極13Aを正極、電
極13Bを負極として電解が行なわれる。これはアルカ
リイオン水の生成時と同様であるが、強酸性水を得るた
めにアルカリ性水も塩基性が強くなるから、このアルカ
リ性水は飲用に適さなくなる。そこで、強酸性水が得ら
れる条件では制御部は図3、図8、図9のように流路切
換弁54を切り換えることにより電極室12Bで生成さ
れた強アルカリ性水を吐出管52から吐出させ、強酸性
水を吐出管51を通して排出させる。
【0043】なお、強酸性水を生成する際に、電極13
A,13Bに上述の極性で電圧を印加しているのは、電
極室12Aのほうが流量が少ないとともに容積が小さい
ことによってイオンの濃度を高めることができるからで
あって、電極室12Bで酸性水を生成する場合に比較す
るとpHを小さくする(つまり酸性度を高める)のが容
易になる。
【0044】ところで、カラン60を閉止したり、水路
切換装置61により流路を切り換えたりすれば電解水生
成装置への原水の供給は停止するから、制御部は流量セ
ンサ23の出力に基づいて止水を検知する。止水が検知
されると、電極13A,13Bには電解中とは逆極性の
電圧を短時間だけ印加し、電極13A,13Bに付着し
たスケールを除去する処理(逆電洗浄処理)を行なう。
逆電洗浄処理では、電極13A,13Bに逆極性の電圧
を印加する状態を所定時間継続させるのであるが、その
終了直前に排水弁24を開放することによりスケールを
含む排水を吐出管53を通して排水し、このことによっ
て次回の電解水生成時にはスケールを含む排水が混入し
ないようにしてある。
【0045】このような逆電洗浄処理に際して電極13
A,13Bへの電圧印加時には電解槽10に水を滞留さ
せておくことが必要である。とくに、電解時の正極側で
はpHが2程度の強酸性の酸性水が残留するから、炭酸
カルシウムや炭酸マグネシウムなどを含むスケールを溶
解させて容易に除去することが可能になる。このように
止水時において電解槽10に滞留させるためにはサイホ
ン現象による吐出管51,52からの排水を防止するこ
とが必要になる。
【0046】そこで、上述のように、電解槽10への通
水を停止したときには図2、図6、図7のように流路切
換弁54を切り換えることにより、両電極室12A,1
2Bをともに両吐出管51,52と連通させ、サイホン
現象による排水を防止できるようにしている。このよう
にして逆電洗浄処理に際して電解槽10に水を滞留させ
ておくことができ、十分な洗浄効果が得られるのであ
る。
【0047】排水弁24を開放して排水する際には、大
気を取り込んで排水できるように図1の状態になるよう
に流路切換弁54の流路が選択される。このようにして
吐出管51から大気が導入され、電解槽10から迅速に
排水することができるようになる。また、止水後に短時
間で再び通水するような使用がなされることは日常的に
行なわれることであって、このような場合に止水のたび
に逆電洗浄処理を行なうとすれば、逆電洗浄処理の終了
まで次回の通水を待たなければならないことになって使
い勝手が悪くなる。そこで、逆電洗浄処理は止水直後に
開始するのではなく、止水から一定時間(たとえば、3
0秒)を待ってから開始するようにしてある。このこと
により、上記一定時間内に通水が再開されたときには逆
電洗浄処理を行なうことなくただちに通水が可能になる
のである。
【0048】
【発明の効果】請求項1の発明は、電解槽内に配置した
一対の電極間に電圧を印加して水を電解し、生成された
アルカリ性水と酸性水とを電解槽の上部に設けた一対の
流出口から各別に流出させる電解水生成装置において、
吐出口を電解槽よりも高い位置に備える第1の吐出管
と、吐出口を電解槽よりも低い位置に備える第2の吐出
管と、4ポート切換弁よりなり各流出口にそれぞれ入力
ポートが結合されるとともに一方の出力ポートが第1の
吐出管に接続され他方の出力ポートが第2の吐出管に接
続された流路切換弁と、電解槽への通水の有無を検出す
る通水検出手段と、通水検出手段により電解槽への通水
の停止が検出されると流路切換弁の両出力ポートを連通
させるように流路切換弁を設定する切換制御手段とを備
えるものであり、電解槽への通水の停止に伴って流路切
換弁の両出力ポート間が連通して第1の吐出管と第2の
吐出管とが連通するのであって、第1の吐出管の吐出口
から作用する大気圧は電解槽内の残留水に作用せずに第
2の吐出管に抜けるから、電解槽の中の残留水がサイホ
ン現象によって抜けるのを防止することができ、結果的
に電極や電解隔膜が空気に晒されず、電極や電解隔膜へ
の炭酸カルシウムの付着を防止することができるという
利点を有する。請求項2の発明のように、吐出口を電解
槽よりも低い位置に備える第3の吐出管と、電解槽の下
部と第3の吐出管との間の流路上に設けた排水弁とを備
え、切換制御手段は、通水検知手段により電解槽への通
水の停止が検出された後に、電解時とは逆極性の電圧を
電極間に印加し、次に排水弁を開放し、さらに流路切換
弁の入力ポートのうち電解時に第2の吐出管に連通して
いた入力ポートを第1の吐出管に連通させるように流路
切換弁を設定するものでは、電解時とは逆極性の電圧を
電極間に印加する逆電洗浄処理を施すことによって電極
に付着したスケールを除去することができ、この間には
請求項1の発明の構成によって、第1の吐出管と第2の
吐出管とが連通していることにより電解槽内の残留水が
サイホン現象によって流出することが防止されるという
利点がある。また、逆電洗浄処理後には排水弁を開き、
かつ流路切換弁の入力ポートのうち電解時に第2の吐出
管に連通していた入力ポートを第1の吐出管に連通させ
るように流路切換弁を設定するから、電解槽よりも上方
に吐出口を有した第1の吐出管から電解槽に大気圧を作
用させて電解槽の残留水を効率よく排出することがで
き、電解槽に水が残留して雑菌が繁殖するのを防止する
ことができるという利点がある。
【0049】請求項3の発明のように、排水弁を開放し
てから所定時間の経過後に流路切換弁の入力ポートのう
ち電解時に第2の吐出管に連通していた入力ポートを第
1の吐出管に連通させるように流路切換弁を設定するも
のでは、排水弁を開放し第3の吐出管に水の流れができ
た後に、流路切換弁を作動させて第1の吐出管を電解槽
に連通させるから、電解槽の残留水を一層効率よく排出
することができるという利点がある。
【0050】請求項4の発明のように、通水の停止が検
出されてから所定時間の経過後に電極間に逆極性の電圧
を印加するものでは、止水後に短時間の間に再び通水す
るような場合に、電極間にすでに逆極性の電圧が印加さ
れているという事態を回避することができ、止水後の短
時間内であれば電極間への逆電圧の印加によるスケール
の除去処理が終了するのを待つことなく電解水を得るこ
とができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の一状態を示す構成図であ
る。
【図2】同上の他の状態を示す構成図である。
【図3】同上のさらに他の状態を示す構成図である。
【図4】同上の要部の一状態を示す一部切欠した正面図
である。
【図5】同上の要部の一状態を示す構成図である。
【図6】同上の要部の他の状態を示す一部切欠した正面
図である。
【図7】同上の要部の他の状態を示す構成図である。
【図8】同上の要部のさらに他の状態を示す一部切欠し
た正面図である。
【図9】同上の要部のさらに他の状態を示す構成図であ
る。
【図10】同上に用いる制御部のブロック図である。
【図11】同上の動作説明図である。
【図12】同上の動作説明図である。
【図13】同上の動作説明図である。
【図14】従来例の要部の構成図である。
【符号の説明】
10 電解槽 11 電解隔膜 12A,12B 電極室 13A,13B 電極 14A,14B 流入口 15A,15B 流出口 23 流量センサ 24 排水弁 30 水質測定装置 40 電解質供給装置 51〜53 吐出管 54 流路切換弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野口 弘之 大阪府門真市大字門真1048番地 松下電工 株式会社内 (72)発明者 清水 亮 大阪府門真市大字門真1048番地 松下電工 株式会社内 (72)発明者 肥田 金治 長野県須坂市大字須坂字八幡裏1588番地 テクノエクセル株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電解槽内に配置した一対の電極間に電圧
    を印加して水を電解し、生成されたアルカリ性水と酸性
    水とを電解槽の上部に設けた一対の流出口から各別に流
    出させる電解水生成装置において、吐出口を電解槽より
    も高い位置に備える第1の吐出管と、吐出口を電解槽よ
    りも低い位置に備える第2の吐出管と、4ポート切換弁
    よりなり各流出口にそれぞれ入力ポートが結合されると
    ともに一方の出力ポートが第1の吐出管に接続され他方
    の出力ポートが第2の吐出管に接続された流路切換弁
    と、電解槽への通水の有無を検出する通水検出手段と、
    通水検出手段により電解槽への通水の停止が検出される
    と流路切換弁の両出力ポートを連通させるように流路切
    換弁を設定する切換制御手段とを備えることを特徴とす
    る電解水生成装置。
  2. 【請求項2】 吐出口を電解槽よりも低い位置に備える
    第3の吐出管と、電解槽の下部と第3の吐出管との間の
    流路上に設けた排水弁とを備え、切換制御手段は、通水
    検知手段により電解槽への通水の停止が検出された後
    に、電解時とは逆極性の電圧を電極間に印加し、次に排
    水弁を開放し、さらに流路切換弁の入力ポートのうち電
    解時に第2の吐出管に連通していた入力ポートを第1の
    吐出管に連通させるように流路切換弁を設定することを
    特徴とする請求項1記載の電解水生成装置。
  3. 【請求項3】 排水弁を開放してから所定時間の経過後
    に流路切換弁の入力ポートのうち電解時に第2の吐出管
    に連通していた入力ポートを第1の吐出管に連通させる
    ように流路切換弁を設定することを特徴とする請求項2
    記載の電解水生成装置。
  4. 【請求項4】 通水の停止が検出されてから所定時間の
    経過後に電極間に逆極性の電圧を印加することを特徴と
    する請求項2記載の電解水生成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006187713A (ja) * 2005-01-05 2006-07-20 Kyushu Hitachi Maxell Ltd イオン水生成装置

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