JPH10312596A - ディスク記録再生装置 - Google Patents

ディスク記録再生装置

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Publication number
JPH10312596A
JPH10312596A JP11966297A JP11966297A JPH10312596A JP H10312596 A JPH10312596 A JP H10312596A JP 11966297 A JP11966297 A JP 11966297A JP 11966297 A JP11966297 A JP 11966297A JP H10312596 A JPH10312596 A JP H10312596A
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JP
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data
signal
groove
recording
reproduction
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Application number
JP11966297A
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English (en)
Inventor
Goro Fujita
五郎 藤田
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】再生信号に対するグルーブウォブル信号の漏れ
込みを少なくし、ビットエラーレートを改善する。 【解決手段】少なくともアドレス情報ADMがグルーブ
ウォブルによってプリフォーマットされたディスクを使
用してデータの記録再生を行うようにしたディスク記録
再生装置である。データ記録時はランド部12L上若し
くはグルーブ部12G上にレーザビームがジャストトラ
ッキングした状態でデータが記録される。データ再生時
はランド部上若しくはグルーブ部上にレーザビームが所
定量ΔRだけデトラックした状態でデータが再生され
る。最適な位置にデトラックさせることによってデータ
再生信号へのグルーブウォブル信号の漏れが少なくな
り、それに伴ってデータエラーレートも改善できるか
ら、C/Nの高い再生信号が得られる

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はアドレス情報がグ
ルーブウォブルされたディスクを用いて記録再生を行う
ディスク記録再生装置に関する。詳しくは、データ再生
時には故意にトラッキングを所定方向にずらしてデトラ
ックすることにより、安定したデータ再生を行えるよう
にしたものである。
【0002】
【従来の技術】従来、光磁気ディスクとしてグルーブウ
ォブルによるアドレス情報やクロックマークをプリフォ
ーマットすることが提案されている。図17はその一例
を示すもので、同図Aのようにランド部12Lとグルー
ブ部12Gとがディスク半径方向に対して交互の所定の
ピッチをもって形成される。ランド部12Lに対してグ
ルーブ部12Gは同図Bのようにディスク11の盤面が
カッティングされた状態で形成される。
【0003】ランド部12L若しくはグルーブ部12G
の何れか一方、この例では図のようにグルーブ部12G
の片側端面11aが周方向に対してウォブリングされ
る。他方の端面11bはウォブリングされない。ランド
部12Lとグルーブ部12Gとは互いに隣り合って形成
されるものであるから、ランド部12Lの片側端面もグ
ルーブウォブルされたことになる。
【0004】グルーブ部12Gの片側端面11aにはア
ドレス情報ADMの他に、クロックマークCMが1サイ
クル分だけウォブルされて形成される。アドレス情報A
DMはフレーム単位で形成され、1フレーム内に形成さ
れる複数のセクタごとにクロックマークCMが形成され
る。光磁気ディスク装置では、クロックマークCMの再
生信号を利用してデータの記録再生用のデータクロック
信号が生成される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ディスク1
1をビームが走査することによって図18のような再生
信号MOが得られる。この再生信号MOはビームがラン
ド部12Lあるいはグルーブ部12Gにジャストトラッ
キングしたときの再生出力である。つまり、図19に示
すようにこの例ではランド部12Lのセンタ6a上をビ
ームPPBが走査したときの再生信号MOが図18とな
る。
【0006】このようにビームPPBをジャストトラッキ
ングさせたときには、端面11aのウォブル面の全てを
ビームPPBが走査することになるので、再生信号MOと
してはランド部12L上に記録されたデータの再生出力
が、このグルーブウォブルによって変調を受けた状態で
出力される。つまり、データ再生信号MOへのグルーブ
ウォブル信号の漏れが発生する。
【0007】図20はデータ情報へのグルーブウォブル
信号の漏れ込み量Laと、そのときのビットエラーレー
ト(BER)Lbとの関係を示すもので、曲線7aが漏
れ込み量Laを表し、曲線7bがビットエラーレートL
bを表す。ビームPPBがジャストトラッキング位置から
グルーブウォブル側(+側)にずれるにしたがってデー
タ再生信号MOへの漏れ込み量が増える。これと同時に
ビットエラーレートLbも増える。ジャストトラッキン
グ位置でも、データ再生信号MOへの漏れ込み量Laが
あり、それに伴ってデータエラーレートもある程度劣化
している。
【0008】データ再生信号MOへのグルーブウォブル
信号の漏れを少なくすと共に、そのときのデータエラー
レートを改善するには、故意にトラッキング位置をずら
す必要がある。図20の例ではグルーブウォブルとは反
対方向にΔRだけトラッキング位置をずらすと、データ
再生信号MOへのグルーブウォブル信号の漏れが少なく
なり、それに伴ってデータエラーレートも改善できるこ
とが判る。
【0009】そこで、この発明では、データ再生時ビー
ムのトラッキング位置を故意にずらして、再生信号のC
/Nを改善したディスク記録再生装置を提供することを
目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明に係るディスク
記録再生装置は、少なくともアドレス情報がグルーブウ
ォブルによってプリフォーマットされたディスクを使用
してデータの記録再生を行うようにしたディスク記録再
生装置において、データ記録時はランド部上若しくはグ
ルーブ部上にレーザビームがジャストトラッキングした
状態でデータが記録され、データ再生時は上記ランド部
上若しくはグルーブ部上にレーザビームが所定量だけデ
トラックした状態で記録データが再生されるようになさ
れたことを特徴とする。
【0011】この発明ではデータ再生時に、走査トラッ
クの位置をグルーブウォブルとは反対方向にΔRだけ予
めデトラックさせた状態で記録データを再生する。グル
ーブウォブルとは反対方向にΔRだけトラッキング位置
をずらすと、データ再生信号MOへのグルーブウォブル
信号の漏れが少なくなり、それに伴ってデータエラーレ
ートも改善できる。
【0012】グルーブウォブル情報およびデトラック量
ΔRはそれぞれディスクのコントロールトラックに記録
させておく。データ再生時にはこれらを参照することに
よってトラッキングサーボが行われる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら、この
発明の実施の形態について説明する。図1は、実施の形
態としての光磁気ディスク装置10の構成を示してい
る。
【0014】まず、この光磁気ディスク装置10で取り
扱う光磁気ディスク11を説明する。図2は、光磁気デ
ィスク11のセクタのレイアウトを示している。この光
磁気ディスク11には内周側より外周側に向かってトラ
ック0〜トラックnがスパイラル状に形成され、各トラ
ックには円周方向に0〜mのセクタが含まれている。
【0015】図3は、セクタ(ウォンブルアドレスフレ
ーム)フォーマットを示している。光磁気ディスク11
には、図3Aに示すように、半径方向にグルーブ部12
Gとランド部12Lとが交互に形成され、グルーブ部1
2Gまたはランド部12Lのいずれかまたは双方にデー
タが記録される。グルーブ部12Gの片側は、例えばバ
イフェーズ変調後のアドレス情報ADMに応じてウォブ
リングした状態とされている。この場合、アドレス情報
ADMが周波数変調(FM)され、変調後の信号に対応
するようにグルーブ部12Gがウォブリングされてい
る。つまり、その変調後の信号がグルーブウォブルとし
て記録されている。なお、グルーブ部12Gの片側がウ
ォブリングされることから、結果的にランド部12Lの
片側もアドレス情報ADMに応じてウォブリングした状
態となっている。
【0016】グルーブウォブルは、図4に示すように、
アドレス情報ADMの1ビット(バイフェーズ1ビッ
ト)当たり、“1”のときは4波となり、“0”のとき
は3波となっている。しかも、このグルーブウォブルの
振幅は、変調後の信号の周波数に応じて変化するように
され、図4に拡大して示すように、アドレス情報ADM
の“1”および“0”の接合部に対応するグルーブウォ
ブルの0クロス点での傾きが変化しないようにされてい
る。
【0017】ここで、1セクタ(1ウォブルアドレスフ
レーム)の期間のグルーブウォブルは、バイフェーズ変
調前のデータで例えば48ビットのデータを有してい
る。この、48ビッのトデータは、図3Bに示すよう
に、4ビットの同期信号データ、24ビットのフレーム
アドレスデータ、6ビットのリザーブドビット、14ビ
ットのCRC(cyclic redundancy check )コードで構
成される。
【0018】また、1セクタは、図3Cに示すように、
例えば24セグメントで構成されている。各セグメント
の境界位置には、図3Aに示すように、クロックマーク
CMがグルーブウォブルに多重化されてプリフォーマッ
トされている。そして、図3Dに示すように、各セグメ
ント内に100バイトのデータ領域が設けられると共
に、各セグメントの境界位置に対応して10バイトの固
定パターン領域が設けられている。データ書き込み時に
は、後述するようにデータ領域にはNRZIデータが記
録されるが、固定パターン領域にはNRZIデータに同
期した2Tの固定パターン信号が記録される(Tはデー
タのビット間隔)。
【0019】次に、図1に示す光磁気ディスク装置10
について説明する。このディスク装置10は、光磁気デ
ィスク11を回転駆動するためのスピンドルモータ13
を有している。光磁気ディスク11は、記録時および再
生時には角速度一定で回転駆動される。スピンドルモー
タ13の回転軸には、その回転速度を検出するための周
波数発電機14が取り付けられている。
【0020】また、ディスク装置10は、外部磁界発生
用の磁気ヘッド15と、この磁気ヘッド15の磁界発生
を制御する磁気ヘッドドライバ16と、半導体レーザ、
対物レンズ、光検出器等から構成される光学ヘッド17
と、この光学ヘッド17の半導体レーザの発光を制御す
るレーザドライバ18とを有している。磁気ヘッド15
と光学ヘッド17は光磁気ディスク11を挟むように対
向して配設されている。レーザドライバ18には、後述
するサーボコントローラよりD/Aコンバータ19を介
してレーザパワー制御信号SPCが供給され、光学ヘッド
17の半導体レーザより出力されるレーザ光のパワーが
記録時および再生時のそれぞれで最適となるように制御
される。
【0021】データ書き込み時(記録時)には、後述す
るように磁気ヘッドドライバ16に記録データDrおよ
び固定パターン信号SFPが供給され、磁気ヘッド15よ
り記録データDrおよび固定パターン信号SFPに対応し
た磁界が発生され、光学ヘッド17からのレーザビーム
との共働により光磁気ディスク11のデータ領域に記録
データDrが記録されると共に、記録データDrが記録
されるデータ領域に対応した固定パターン領域に固定パ
ターン信号SFPが記録される。
【0022】図5は、光学ヘッド17の光学系の構成を
示している。光学ヘッド17は、レーザビームLBを得
るための半導体レーザ31と、この半導体レーザ31よ
り出力されるレーザビームLBを発散光より平行光に整
形するためのコリメータレンズ32と、レーザビームを
透過光と反射光の2つに分離するためのビームスプリッ
タ33と、レーザビームの光路を変更するための立上ミ
ラー34と、レーザビームLBを光磁気ディスク11の
記録面(記録膜)に照射するための対物レンズ35とを
有している。
【0023】また、光学ヘッド17は、ビームスプリッ
タ33の反射面33bで反射されて外部に出射されるレ
ーザビームを偏光方向の違いによって3種類のレーザビ
ームに分離するためのウォラストンプリズム(偏光面検
波プリズム)36と、このウォラストンプリズム36よ
り出力される3種類のレーザビーム(平行光)を集光さ
せるための集光レンズ37と、この集光レンズ37より
出射される3種類のレーザビームが照射されるフォトデ
ィテクタ39と、集光レンズ37とフォトディテクタ3
9との間に配されるマルチレンズ38とを有している。
【0024】マルチレンズ39は凹レンズおよび円筒レ
ンズの組み合わせで構成される。円筒レンズを使用する
のは、フォーカスエラー信号を周知の非点収差法で得る
ためである。フォトディテクタ39は、図6に示すよう
に、4分割フォトダイオード部39mと、2個のフォト
ダイオード部39i,39jとで構成される。
【0025】図7は、ウォラストンプリズム36の構成
例を示している。このプリズム36は、1軸性結晶、例
えば水晶よりなる直角プリズム36a,36bが接合さ
れて構成されている。この場合、プリズム36bの光軸
Axbはプリズム36aの光軸Axaに対して45゜だけ傾
くように設定されている。
【0026】このような構成において、水晶は入射光の
偏光面に関連して2つの異なった屈折率を持っている。
そのため、プリズム36aにその光軸Axaに対して45
゜だけ傾いた偏光面Ppoを有する直線偏光Laを入射す
ると、図8に示すようにプリズム36aでは光軸Axaに
垂直な偏光面を有する偏光成分Lb1および光軸Axaに平
行な偏光面を有する偏光成分Lb2に分離される。さら
に、プリズム36bでは、偏光成分Lb1が光軸Axbに平
行な偏光面を有する偏光成分Lc1および光軸Axbに垂直
な偏光面を有する偏光成分Lc2に分離されると共に、偏
光成分Lb2が光軸Axbに平行な偏光面を有する偏光成分
Lc3および光軸Axbに垂直な偏光面を有する偏光成分L
c4に分離される。
【0027】ここで、偏光成分Lc1,Lc2はプリズム3
6aの光軸Axaに垂直な偏光面を有するものであり、そ
れぞれの光量は直線偏光Laの1/4の量となる。一
方、偏光成分Lc3,Lc4はプリズム36aの光軸Axaと
平行な偏光面を有するものであり、それぞれの光量は直
線偏光Laの1/4の量となる。そして、偏光成分Lc
2,Lc3のプリズム36bからの出射角は等しく、結果と
してプリズム36b、従ってウォラストンプリズム36
からは3本のレーザビームLi,Lm,Ljが分離して
得られることになる。
【0028】図5に示す光学ヘッド17の光学系の動作
を説明する。半導体レーザ31から放射される発散光と
してのレーザビームLBは、コリメータレンズ32によ
って平行光に整形されてビームスプリッタ33に入射さ
れる。ビームスプリッタ33の多層膜33aを透過した
レーザビームは立上ミラー34で直角に光路が変更さ
れ、対物レンズ35を介して光磁気ディスク11の記録
面に照射される。
【0029】また、光磁気ディスク11の記録面で反射
されるレーザビームは対物レンズ35およびミラー34
を介してビームスプリッタ33に入射される。そして、
ビームスプリッタ33の多層膜33aで反射されたレー
ザビームLrは、さらにビームスプリッタ33の反射面
33bで反射されて外部に出射され、ウォラストンプリ
ズム36に入射される。
【0030】このように光磁気ディスク11の記録面で
の反射に係るレーザビームLrがウォラストンプリズム
36に入射されるが、上述せずも、光磁気ディスク11
の記録面での偏光面の回転(カー回転)がなかった場合
の偏光面が光軸Axaに対して45゜だけ傾くように設定
されている(図7の直線偏光Laの偏光面Ppoと光軸A
xaとの関係参照)。これにより、上述した直線偏光La
が入射される場合と同様に、ウォラストンプリズム36
によってレーザビームLrよりより3本のレーザビーム
Li,Lm,Ljが分離して得られる。
【0031】ここで、レーザビームLrの偏光面は光磁
気ディスク11の記録膜の磁化の向きに従って時計方向
または反時計方向にわずかに回転し、レーザビームL
i,Ljの光量に光磁気ディスク11の記録膜の磁化の
向きに従った大小関係が生じる。そのため、レーザビー
ムLi,Ljの光量を検出し、その差をとることで光磁
気記録されたデータ(信号)に対応する再生信号を得る
ことができる。なお、レーザビームLrの偏光面が回転
してもレーザビームLmの光量は一定である。
【0032】上述したようにウォラストンプリズム36
より出射される3本のレーザビームLi,Lm,Ljは
集光レンズ37およびマルチレンズ38を介してフォト
ディテクタ39に入射される。フォトディテクタ39を
構成するフォトダイオード部39i,39m,39jに
は、図6に示すように、それぞれレーザビームLi,L
m,LjによるスポットSPi,SPm,SPjが形成
される。
【0033】この場合、4分割フォトダイオード部39
mを構成する4個のフォトダイオードDa〜Ddの検出
信号をそれぞれSa〜Sdとし、フォトダイオード部3
9i,39jを構成するフォトダイオードDi,Djの
検出信号をSi,Sjとするとき、光学ヘッド17の増
幅回路部(図示せず)で以下の演算が行われ、記録領域
からの再生信号SMO、非点収差方式のフォーカスエラー
信号SFEおよびプッシュプル信号SPPが生成される。
【0034】SMO=Si−Sj SFE=(Sa+Sc)−(Sb+Sd) SPP=(Sa+Sb)−(Sc+Sd) 図1に戻って、ディスク装置10は、CPU(central
processing unit)を備えるサーボコントローラ41を
有している。サーボコントローラ41には光学ヘッド1
7で生成されるフォーカスエラー信号SFEがA/Dコン
バータ42を介して供給される。また、光学ヘッド17
で生成されるプッシュプル信号SPPは、プッシュプル法
によるトラッキングエラー信号STEと、光磁気ディスク
11のグルーブウォブルに対応したウォブル信号(FM
信号)SWBと、光磁気ディスク11のクロックマークC
Mに対応したクロックマーク再生信号SCMとが合成され
たものである。サーボコントローラ41には、プッシュ
プル信号SPPよりローパスフィルタ43で抽出されたト
ラッキングエラー信号STEがA/Dコンバータ44を介
して供給される。このサーボコントローラ41には、さ
らに上述した周波数発電機14より出力される周波数信
号SFGが供給される。
【0035】サーボコントローラ41の動作は後述する
システムコントローラによって制御される。このサーボ
コントローラ41によって、トラッキングコイルやフォ
ーカスコイル、さらには光学ヘッド17をラジアル方向
に移動させるためのリニアモータを含むアクチュエータ
45が制御され、トラッキングやフォーカスのサーボが
行われ、また光学ヘッド17のラジアル方向への移動が
制御される。
【0036】トラッキングサーボは、データ記録時とデ
ータ再生時とでは異なったサーボ状態となる。これにつ
いては後述する。
【0037】また、サーボコントローラ41によってス
ピンドルモータ13が制御され、上述したように記録時
や再生時に光磁気ディスク11が角速度一定で回転する
ように制御される。
【0038】また、ディスク装置10は、CPUを備え
るシステムコントローラ51と、データバッファ52
と、ホストコンピュータとの間でデータやコマンドの送
受を行うためのSCSI(Small Computer System Inte
rface)インタフェース53とを有している。システム
コントローラ51はシステム全体を制御するためのもの
である。
【0039】また、ディスク装置10は、ホストコンピ
ュータからSCSIインタフェース53を通じて供給さ
れる書き込みデータに対して誤り訂正符号の付加処理を
行うと共に、後述するデータ復調器の出力データに対し
て誤り訂正処理を行うためのECC(error correction
code)回路54と、このECC回路54で誤り訂正符
号が付加された書き込みデータをNRZI(Non Return
to Zero Inverted)データに変換して記録データDr
を得ると共に、上述した固定パターン信号SFPを発生す
るデータ変調器55とを有している。
【0040】また、ディスク装置10は、光学ヘッド1
7で生成される再生信号SMOの周波数特性を補償するた
めのイコライザ回路56と、このイコライザ回路56の
出力信号をディジタル信号に変換するためのA/Dコン
バータ57と、このA/Dコンバータ57の出力データ
に対してディジタル的にデータ識別処理をして再生デー
タDpを得るデータ識別器58と、このデータ識別器5
8より出力される再生データDpに対してNRZI逆変
換の処理をして読み出しデータを得るためのデータ復調
器59とを有している。データ識別器58は、2値化回
路やビタビ復号器等で構成される。
【0041】また、ディスク装置10は、光学ヘッド1
7で生成されるプッシュプル信号SPPに含まれるウォブ
ル信号SWBよりフレーム同期信号FDおよびフレームア
ドレスデータFADを得るADIP(Address In Pre-g
roove)デコーダ60と、プッシュプル信号SPPに含ま
れるクロックマーク再生信号SCMおよび光磁気ディスク
11の固定パターン領域に対応した再生信号SMOよりデ
ータクロック信号DCKを得るデータクロック再生器7
0と、フレーム同期信号FD、フレームアドレスデータ
FADおよびデータクロック信号DCKを使用して、リ
ードゲート信号やライトゲート信号等のシステム各部に
必要なタイミング信号を発生するタイミング発生器90
とを有している。フレームアドレスデータFADはサー
ボコントローラ41にも供給され、またデータクロック
信号DCKはA/Dコンバータ57にサンプリングクロ
ックとして供給される。
【0042】図9は、ADIPデコーダ60の構成を示
している。このADIPデコーダ60は、プッシュプル
信号SPPよりウォブル信号SWBを抽出するためのバンド
パスフィルタ61と、直流カット用のコンデンサ62
と、閾値=0としてウォブル信号SWBをパルス信号PWB
に変換するコンパレータ63とを有している。
【0043】また、ADIPデコーダ60は、PLL
(phase-locked loop)回路64を構成する電圧制御発
振器64aと、この電圧制御発振器64aより出力され
るクロック信号CK24を1/24に分周する分周器64
bと、コンパレータ63より出力されるパルス信号PWB
と分周器64bの出力信号との位相比較を行うための位
相比較器64cと、この位相比較器64cより出力され
る位相誤差信号の低域成分を取り出して電圧制御発振器
64aに供給するための制御信号を得るローパスフィル
タ64dとを有している。
【0044】また、ADIPデコーダ60は、コンパレ
ータ63より出力されるパルス信号PWBに対して電圧制
御発振器64aより出力されるクロック信号CK24を使
用した復調処理を行ってアドレス情報ADMを得ると共
に、このアドレス情報ADMに同期したクロック信号A
CKを得るデコード処理回路67と、このデコード処理
回路67より出力されるアドレス情報ADMをクロック
信号ACKを使用してシリアルデータからパラレルデー
タに変換するシリアル/パラレル変換器68と、このシ
リアル/パラレル変換器68の出力データに対して、ク
ロック信号ACKに同期して、同期検出、バイフェーズ
復調処理、誤り検出処理などを行って、フレーム同期信
号FDおよびフレームアドレスデータFADを得るデコ
ーダ69とを有している。
【0045】次に、図9に示すADIPデコーダ60の
動作を説明する。プッシュプル信号SPPよりバンドパス
フィルタ61でウォブル信号SWBが抽出される。そし
て、このウォブル信号SWBがコンデンサ62を介してコ
ンパレータ63に供給されてパルス信号PWBに変換され
る。上述したように、光磁気ディスク11には、バイフ
ェーズ変調後のアドレス情報ADMが周波数変調され、
この変調後の信号がグルーブウォブルとして記録されて
いる。そのため、ウォブル信号SWBは、周波数変調後の
信号と同じく、図10Aに示すように、アドレス情報A
DMの1ビット(バイフェーズ1ビット)に対応して、
“1”のときは4波を有し、“0”のときは3波を有す
るものとなっている。そのため、コンパレータ63から
は、図10Bに示すように、パルス信号PWBが得られ
る。なお、ウォブル信号SWBの振幅は、光磁気ディスク
11のグルーブウォブルの振幅に比例したものとなる。
【0046】上述せずも、“1”に対応するウォブル信
号SWBの周波数がfaであり、“0”に対応するウォブ
ル信号SWBの周波数がfbであるとき、電圧制御発振器
64aの発振周波数は、fa,fbの公倍数の周波数
(=6fa=8fb)近傍で変化するように設定されて
いる。そのため、電圧制御発振器64aからは、図10
Cに示すように、fc=6fa=8fbの周波数、従っ
てバイフェーズのビット周波数の24倍の周波数を持
ち、パルス信号PWBに同期したクロック信号CK24が得
られる。このクロック信号CK24を基準にすると、バイ
フェーズ1ビット=“1”に対応するパルス信号PWB
3クロック分の“1”と3クロック分の“0”とからな
るパターン(6Tパターン)を有し、バイフェーズ1ビ
ット=“0”に対応するパルス信号PWBは4クロック分
の“1”と4クロック分の“0”とからなるパターン
(8Tパターン)を有している。
【0047】デコード処理回路67は、パルス信号PWB
より8Tパターンを3回連続して検出するときは、クロ
ック信号ACK(図10Dに図示)に同期して次のバイ
フェーズ1ビット期間に“0”を出力し、一方パルス信
号PWBより6Tパターンを4回連続して検出するとき
は、クロック信号ACKに同期して次のバイフェーズ1
ビット期間に“1”を出力する。つまり、デコード処理
回路67ではパルス信号PWBに対して復調処理が行わ
れ、このデコード処理回路67からはクロック信号AC
Kと共に、このクロック信号ACKに同期してグルーブ
ウォブルに対応したアドレス情報ADMが出力される
(図10Eに図示)。
【0048】このアドレス情報ADMはシリアル/パラ
レル変換器68でパラレルデータに変換されてデコーダ
69に供給され、このデコーダ69ではアドレス情報A
DMに対して同期検出、バイフェーズ復調処理、誤り検
出処理などが行われて、フレーム同期信号FDおよびフ
レームアドレスデータFADが得られる。これにより、
デコーダ69からは、フレーム同期信号FDと共に、ア
ドレス情報ADMより得られるフレームアドレスデータ
FADが出力される。
【0049】なお、上述説明とは異なり、例えばパルス
信号PWBより8Tパターンを2回連続して検出するとき
クロック信号ACKに同期して次のバイフェーズ1ビッ
ト期間に“0”を出力し、一方パルス信号PWBより6T
パターンを3回連続して検出するときクロック信号AC
Kに同期して次のバイフェーズ1ビット期間に“1”を
出力するようにデコード処理回路67を構成する等し
て、ディフェクトに対して強くすることもできる。
【0050】また、図11は、データクロック再生器7
0の構成を示している。このデータクロック再生器70
は、プッシュプル信号SPPよりクロックマーク再生信号
CMを抽出するためのバンドパスフィルタ71と、直流
カット用のコンデンサ72と、クロックマーク再生信号
CMより0クロス点のタイミングを示すパルス信号PCM
を得るエッジ検出器73とを有している。
【0051】また、データクロック再生器70は、再生
信号SMOの直流成分をカットするコンデンサ74と、閾
値=0として再生信号SMOをパルス信号PMOに変換する
コンパレータ75と、このパルス信号PMOからタイミン
グ発生器90より供給される固定パターンゲート信号S
Gを使用して光磁気ディスク11の固定パターン領域の
再生信号SMOに対応するパルス信号PFPをゲートするア
ンド回路76とを有している。この場合、図3Eに示す
ように、固定パターンゲート信号SGは、固定パターン
領域の再生信号SMOが得られる期間で“1”となり、そ
の他の期間では“0”となるものである。
【0052】また、データクロック再生器70は、PL
L回路を構成する電圧制御発振器77と、この電圧制御
発振器77より出力されるデータクロック信号DCKを
1/Nに分周する分周器78と、エッジ検出器73より
出力されるパルス信号PCMと分周器78の出力信号との
位相比較を行うための位相比較器79と、この位相比較
器79より出力される位相誤差信号の低域成分を取り出
すローパスフィルタ80とを有している。
【0053】また、データクロック再生器70は、アン
ド回路76より出力されるパルス信号PFPと分周器78
の出力信号との位相比較を行うための位相比較器81
と、この位相比較器81より出力される位相誤差信号の
高域成分を取り出すハイパスフィルタ82と、ローパス
フィルタ80の出力信号と接続スイッチ83を介して供
給されるハイパスフィルタ82の出力信号とを加算して
電圧制御発振器77に供給する制御信号を得るための加
算器84とを有している。接続スイッチ83にはシステ
ムコントローラ51よりスイッチ制御信号SWが供給さ
れる。これにより、接続スイッチ83は、データ書き込
み時(記録時)にはオフとされると共に、データ読み出
し時(再生時)にはオンとされる。
【0054】次に、図11に示すデータクロック再生器
70の動作を説明する。プッシュプル信号SPPよりクロ
ックマーク再生信号SCM(図12Aに図示)が抽出さ
れ、このクロックマーク再生信号SCMはコンデンサ72
を介してエッジ検出器73に供給される。そして、エッ
ジ検出器73よりクロックマーク再生信号SCMの0クロ
ス点のタイミングを示すパルス信号PCM(図12Bに図
示)が得られる。
【0055】また、光学ヘッド17(図1参照)より出
力される再生信号SMOはコンデンサ74を介してコンパ
レータ75に供給されてパルス信号PMOに変換される。
そして、アンド回路76によって、このパルス信号PMO
より光磁気ディスク11の固定パターン領域の再生信号
MOに対応するパルス信号PFPが取り出される。
【0056】そして、データ書き込み時(記録時)に
は、接続スイッチ83がオフとされることから、電圧制
御発振器77、分周器78、位相比較器79およびロー
パスフィルタ80によってPLL回路が構成され、電圧
制御発振器77には位相比較器79より出力される位相
誤差信号の低域成分のみが制御信号として供給される。
そのため、電圧制御発振器77からは、クロックマーク
再生信号SCMが持つ位相情報の低域成分によって位相が
制御されたデータクロック信号DCKが得られる。
【0057】また、データ読み出し時(再生時)には、
接続スイッチ83がオンとされることから、電圧制御発
振器77、分周器78、位相比較器79,81、ローパ
スフィルタ80およびハイパスフィルタによってPLL
回路が構成され、電圧制御発振器77には位相比較器7
9より出力される位相誤差信号の低域成分と位相比較器
81より出力される位相誤差信号の高域成分との加算信
号が制御信号として供給される。そのため、電圧制御発
振器77からは、クロックマーク再生信号SCMが持つ位
相情報の低域成分と固定パターン領域の再生信号SMO
持つ位相情報の高域成分とによって位相が制御されたデ
ータクロック信号DCKが得られる。なお、図12E
は、データクロック信号DCKを示している。
【0058】次に、図1に示す光磁気ディスク装置10
の動作を説明する。ホストコンピュータよりシステムコ
ントローラ51にデータライトコマンドが供給される場
合には、データ書き込み処理(記録処理)が行われる。
この場合、SCSIインタフェース53で受信されてデ
ータバッファ52に格納されているホストコンピュータ
からの書き込みデータに対して、ECC回路54で誤り
訂正符号の付加処理が行われ、さらにデータ変調器55
でNRZIデータへの変換処理が行われる。そして、デ
ータ変調器55より磁気ヘッドドライバ16に記録デー
タDrおよび固定パターン信号SFPが供給され、光磁気
ディスク11のターゲット位置としてのデータ領域に記
録データDrが記録されると共に、記録データDrが記
録されるデータ領域に対応した固定パターン領域に固定
パターン信号SFPが記録される。
【0059】また、ホストコンピュータよりシステムコ
ントローラ51にデータリードコマンドが供給される場
合には、データ読み出し処理(再生処理)が行われる。
この場合、光磁気ディスク11のターゲット位置として
のデータ領域およびそのデータ領域に対応した固定パタ
ーン領域より再生信号SMOが得られる。この再生信号S
MOはイコライザ回路56で周波数特性が補償され、A/
Dコンバータ57でデータクロック信号DCKを使用し
てディジタル信号に変換され、その後にデータ識別器5
8でデータの識別が行われて再生データDpが得られ
る。そして、この再生データDpに対して、データ復調
器59でNRZI逆変換が行われ、さらにECC回路5
4で誤り訂正処理が行われて読み出しデータが得られ
る。そして、この読み出しデータはデータバッファ52
に一旦格納され、その後に所定タイミングでSCSIイ
ンタフェース53を介してホストコンピュータに送信さ
れる。
【0060】なお、データ書き込み処理やデータ読み出
し処理において、磁気ヘッド51および光学ヘッド17
はサーボコントローラ41によってターゲット位置にシ
ーク制御される。この場合、ADIPデコーダ60より
出力されるフレームアドレスデータFADを参照してシ
ーク動作が行われる。
【0061】また、データ書き込み時(記録時)には、
データクロック再生器70よりクロックマーク再生信号
CMが持つ位相情報の低域成分によって位相が制御され
たデータクロック信号DCKが得られ、このデータクロ
ック信号DCKに同期してデータ書き込みの処理が行わ
れる。
【0062】一方、データ読み出し時(再生時)には、
データクロック再生器70よりクロックマーク再生信号
CMが持つ位相情報の低域成分と固定パターン領域の再
生信号SMOが持つ位相情報の高域成分とによって位相が
制御されたデータクロック信号DCKが得られ、このデ
ータクロック信号DCKに同期してデータ読み出しの処
理が行われる。
【0063】ここで、データの記録再生時におけるトラ
ッキングサーボは次のように行われる。データ記録時
は、図13AおよびBにそれぞれ示すように、ランド部
12Lあるいはグルーブ部12Gの各センタ6aにビー
ムPPBの中心が合うようにトラッキングサーボがかけら
れる。その状態でランド部12L若しくはグルーブ部1
2Gあるいはその双方にデータが記録される。
【0064】これに対してデータの再生時は、図13の
ようにビームのトラッキング位置を故意にΔRだけシフ
ト(デトラック)する。ΔRだけデトラックした状態で
トラッキングがとれるようなトラッキングサーボがかけ
られる。デトラック量ΔRは図20からも明らかなよう
に、データ再生信号に対するウォブル信号の漏れ込み量
Laが最小で、ビットエラーレートLbも最小となるよ
うな最適トラッキング位置である。このときはΔRだけ
デトラックした走査位置6b上にビーム(破線図示)が
位置する。
【0065】ビームがランド部12Lおよびグルーブ部
12G上を走査するときは、何れもグルーブウォブルが
形成された端面11aとは反対側にΔRだけデトラック
される。したがって図13のようにデトラック方向はラ
ンド部12Lとグルーブ部12Gとでは反対となる。
【0066】使用するディスク11での最適トラッキン
グ位置を示すデトラック量ΔRは、ディスク11の最内
周か最外周側に設けられたコントロールトラック(図示
はしない)に予め記録しておくことができる。このコン
トロールトラックにはさらに、グルーブウォブルがラン
ド部かグルーブ部のどちらに記録されているかの情報が
記録される他、ディスクの記録容量、再生パワーの最適
値、再生パワーの上限値などの情報も同時に記録されて
いる。
【0067】したがってデータ再生モードの時には、デ
ィスク11に記録されたこれらの情報を参照しながらト
ラッキングサーボが行われることになる。図14はその
一例を示すトラッキングサーボのフローチャートであっ
て、この例ではシステムコントローラ51に内蔵された
制御プログラムに基づいてサーボコントローラ41を制
御した場合である。
【0068】図14において、ディスク11が装置に装
填されると、まずコントロールトラックを再生して最適
デトラック量ΔRを得る(ステップ91)。次に、再生
モードか他の処理モードかを判断し(ステップ92,9
3)、再生モードが選択されたときには、外部つまりホ
ストコンピュータ側より指示された再生セクタアドレス
を受領し(ステップ94)、このセクタアドレスよりデ
ータがランド部上に記録されているものであるか、それ
ともグルーブ部上に記録されているものであるかが判断
される(ステップ95)。
【0069】データをランド部12Lに記録するか、グ
ルーブ部12Gに記録するかに拘わらず、図17のよう
にアドレス情報ADMはランド部12Lとグルーブ部1
2Gとで共用する構成となされている。したがってディ
スク11上に記録されているアドレス情報ADMは図1
5Aの物理アドレス(1)となる。
【0070】これをランド部12Lとグルーブ部12G
とで異なったアドレスとするためには、例えば同図に示
すように物理アドレス(1)に対して2つの物理アドレ
ス(2)を定義すればよい。例えば物理アドレス(1)
が0から9999まであるとき、ランド部12L上を指
定するアドレスとして(0〜9999)を用意し、グル
ーブ部12G上を指定するアドレスとしては、1000
0から19999を用意する。したがって(i+100
00)が指定されたときには、物理アドレスiのうちグ
ルーブ部12Gのアドレスが指定されたことになる。
【0071】そのため、ステップ95は図16に示すよ
うなサブルーチン構成とすることができる。まず指定セ
クタアドレスiを指定し(ステップ110)、次にその
値が(最終物理アドレス(1)+1)つまりこの例では
10000以上かどうかが判断される(ステップ11
1)。
【0072】アドレスiが10000以下であるときに
はランド部12Lのアドレス指定であると判断し(ステ
ップ112)、アドレスiが10000以上であるとき
にはグルーブ部12Gのアドレス指定であると判断する
(ステップ113)。
【0073】図14のように、ランド部上の記録データ
が指定されているときには、ランド部に対するトラッキ
ングサーボモードが選択され、グルーブ部上の記録デー
タが指定されているときには、グルーブ部に対するトラ
ッキングターボモードが選択される(ステップ96)。
これはランド部とグルーブ部とでは1/2ピッチだけト
ラッキングサーボ位置がずれることになるからであり、
通常はトラッキングサーボ信号の極性を反転することに
よってランド部とグルーブ部とのサーボ切り替えが行わ
れる。
【0074】その後、指定されたセクタへのシーク動作
が行われ(ステップ97)、指定されたセクタアドレス
に近い目的のセクタアドレス(指定セクタアドレスより
も1〜3セクタ前のアドレスに設定される)になると
(ステップ98)、コントロールトラックより再生され
たデトラック量ΔRを加味したトラッキングサーボがな
される(ステップ99)。
【0075】デトラック方向はランド部を走査している
ときを(−)方向へのデトラックとすると、グルーブ部
を走査しているときは(+)方向へのデトラックとな
る。指定されたセクタアドレスの直前からデトラックし
ないようにしているのは、直前でデトラックするとトラ
ンジェントが発生し易くなり、却ってトラッキングずれ
を誘発する可能性があるからである。
【0076】そして、デトラックした状態で、目標のセ
クタアドレスをアクセスできたときには、そのセクタに
記録されたデータがリードされる(ステップ100,1
01)。
【0077】リードされたデータ出力はグルーブウォブ
ル信号の漏れ込みが少なく、C/Nの高いものとなって
得られる。このようなトラッキングサーボは再生モード
が終了するまで行われる(ステップ102,94)。
【0078】上述した実施の形態においては、データ読
み出し時(再生時)には、データクロック再生器70よ
りクロックマーク再生信号SCMが持つ位相情報の低域成
分と固定パターン領域の再生信号SMOが持つ位相情報の
高域成分とによって位相が制御されたデータクロック信
号DCKを得るものであり(図11参照)、クロックマ
ーク再生信号SCMのS/Nが悪くても再生データに高精
度に同期したクロック信号を得ることができ、データ読
み出し処理の精度を上げることができる。
【0079】また、光磁気ディスク11のグルーブウォ
ブルの振幅が変調後の信号の周波数に応じて変化するよ
うにされ、アドレス情報ADMの“1”および“0”の
接合部に対応するグルーブウォブルの0クロス点での傾
きが変化しないようにされている(図4参照)。そのた
め、アドレス情報ADMの“1”および“0”の接合部
に対応するウォブル信号SWBの時間軸方向のジッタを低
減でき、ADIPデコーダ60(図9参照)でアドレス
情報ADMを良好に得ることができる。上述したように
本実施の形態においては、アドレス情報ADMの“1”
および“0”に対応するグルーブウォブルの波数がそれ
ぞれ整数とされており、アドレス情報ADMの“1”お
よび“0”に対応するグルーブウォブルの接合部は全て
0クロス点となることから、特に有効である。
【0080】また、ADIPデコーダ60では、アドレ
ス情報ADMの“1”および“0”のデータにそれぞれ
対応するウォブル信号SWBの周波数fa,fbの公倍数
の周波数fc(=6fa=8fb)を持つクロック信号
CK24を使用した復調処理でアドレス情報ADMを得る
ものである(図9参照)。そのため、PLL回路を1系
統持つだけで構成でき、ADIPデコーダ60の構成が
簡単となる利益がある。この場合、アドレス情報ADM
の“1”および“0”に対応するグルーブウォブルの波
数がそれぞれ整数とされており、アドレス情報ADMの
“1”および“0”のデータにそれぞれ対応してコンパ
レータ63より出力されるパルス信号PWBは常に同じ形
状となることから、デコード処理回路67におけるクロ
ック信号CK24を使用した復調処理を容易に行うことが
できる。
【0081】なお、上述実施の形態においては、光磁気
ディスク11のグルーブ部12Gの片側のみウォブリン
グした状態とされたものを示したが、グルーブ部12G
の両側がウォブリングされた状態であってもよい。
【0082】また、上述実施の形態においては、グルー
ブ部12Gのウォブリングしている側にクロックマーク
CMがプリフォーマットされたものを示したが、ウォブ
リングしていない側にクロックマークCMがプリフォー
マットされてもよく、さらには両側にクロックマークC
Mがプリフォーマットされていてもよい。
【0083】また、上述実施の形態においては、アドレ
ス情報ADMの“1”および“0”に対応するグルーブ
ウォブルの波数がそれぞれ「4」、「3」としたが、こ
れに限定されるものではなく、また整数でなくてもよ
い。
【0084】また、上述実施の形態においては、記録領
域の固定パターン領域がクロックマークCMの記録位置
に1対1に対応して設けられているが、必ずしも対応さ
せる必要はない。例えば、固定パターン領域の個数をク
ロックマークCMの個数より少なくしてもよい。
【0085】また、上述実施の形態においては、光磁気
ディスク11の固定パターン領域にはNRZIデータに
同期した2Tの固定パターン信号が記録されるものであ
ったが、1Tあるいは3T以上の固定パターン信号が記
録されるようにしてもよい。ただし、パターン間隔が短
くなると、MTF(Modulation Transfer Function)に
よって再生信号SMOの振幅が小さく、S/Nが悪化した
ものとなる。逆に、パターン間隔が長くなると、位相比
較のためのエッジ数を同じ数だけ得るためには、固定パ
ターン領域を広くとる必要があり、データが記録される
データ領域が狭くなる。
【0086】また、上述実施の形態において、ADIP
デコーダ60では、アドレス情報ADMの“1”および
“0”のデータにそれぞれ対応するウォブル信号SWB
周波数fa,fbの公倍数の周波数fc(=6fa=8
fb)を持つクロック信号CK24を使用した復調処理を
行うようにしたものであるが、周波数fa,fbのその
他の公倍数の周波数を持つクロック信号を使用して同様
の復調処理を行うことができる。
【0087】また、上述実施の形態においては、光磁気
ディスク11にプリフォーマットされたクロックマーク
CMの再生信号より位相情報を得るものを示したが、こ
の発明はサンプルサーボ方式でプリフォーマットされて
いるクロックピットの再生信号より位相情報を得るもの
にも同様に適用できる。
【0088】また、上述実施の形態においては、光磁気
ディスク装置10に適用したものであるが、この発明は
位相情報を有するマークがプリフォーマットされるディ
スク状記録媒体を取り扱うその他のディスク装置にも適
用できることは勿論である。
【0089】
【発明の効果】この発明に係るディスク記録再生装置で
は、特にデータ再生時、ジャストトラッキングさせてデ
ータを再生するのではなく、故意にデトラックさせた状
態で再生するようにしたものである。
【0090】最適な位置にデトラックさせることによっ
てデータ再生信号へのグルーブウォブル信号の漏れが少
なくなり、それに伴ってデータエラーレートも改善でき
るから、C/Nの高い再生信号が得られることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態としての光磁気ディスク装置の構成
を示すブロック図である。
【図2】光磁気ディスクのセクタのレイアウトを示す図
である。
【図3】セクタ(ウォブルアドレスフレーム)フォーマ
ットを説明するための図である。
【図4】グルーブウォブルの構成例を示す図である。
【図5】光学ヘッドの光学系を示す斜視図である。
【図6】光学ヘッドの光学系を構成するフォトディテク
タの構成と、その上に形成されるスポットを示す図であ
る。
【図7】光学ヘッドの光学系を構成するウォラストンプ
リズムの構成例を示す図である。
【図8】ウォラストンプリズムによる光線の分離状態を
示す図である。
【図9】ADIPデコーダの構成を示すブロック図であ
る。
【図10】ADIPデコーダの動作を説明するためのタ
イミングチャートである。
【図11】データクロック再生器の構成を示すブロック
図である。
【図12】データクロック再生器の動作を説明するため
のタイミングチャートである。
【図13】ビームのデトラックを説明するための図であ
る。
【図14】デトラックした状態でのトラッキングサーボ
の一例を示すフローチャートである。
【図15】物理アドレスの説明図である。
【図16】物理アドレスの判別例を示すフローチャート
である。
【図17】グルーブウォブルの説明図である。
【図18】ディスク再生信号の波形図である。
【図19】ジャストトラッキングとデトラックとの関係
を示す図である。
【図20】再生信号へのグルーブウォブル信号の漏れ込
み量とビットエラーレートとの関係を示すグラフであ
る。
【符号の説明】
10・・・光磁気ディスク装置、11・・・光磁気ディ
スク、12G・・・グルーブ部、12L・・・ランド
部、15・・・外部磁界発生用の磁気ヘッド、16・・
・磁気ヘッドドライバ、17・・・光学ヘッド、18・
・・レーザドライバ、41・・・サーボコントローラ、
51・・・システムコントローラ、52・・・データバ
ッファ、53・・・SCSIインタフェース、54・・
・ECC回路、55・・・データ変調器、57・・・A
/Dコンバータ、58・・・データ識別器、59・・・
データ復調器、60・・・ADIPデコーダ、61・・
・バンドパスフィルタ、63・・・コンパレータ、64
・・・PLL回路、64a・・・電圧制御発振器、64
b・・・分周器、64c・・・位相比較器、64d・・
・ローパスフィルタ、67・・・デコード処理回路、6
9・・・デコーダ、70・・・データクロック再生器、
71・・・バンドパスフィルタ、73・・・エッジ検出
器、75・・・コンパレータ、76・・・アンド回路、
77・・・電圧制御発振器、78・・・分周器、79,
81・・・位相比較器、80・・・ローパスフィルタ、
82・・・ハイパスフィルタ、83・・・接続スイッ
チ、84・・・加算器

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともアドレス情報がグルーブウォ
    ブルによってプリフォーマットされたディスクを使用し
    てデータの記録再生を行うようにしたディスク記録再生
    装置において、 データ記録時はランド部上若しくはグルーブ部上にレー
    ザビームがジャストトラッキングした状態でデータが記
    録され、 データ再生時は上記ランド部上若しくはグルーブ部上に
    レーザビームが所定量だけデトラックした状態でデータ
    が再生されるようになされたことを特徴とするディスク
    記録再生装置。
  2. 【請求項2】 上記レーザビームのデトラック方向はグ
    ルーブウォブルされた反対方向であることを特徴とする
    請求項1記載のディスク記録再生装置。
  3. 【請求項3】 ディスクのコントロールトラックに記録
    されたグルーブウォブル情報およびデトラック量を参照
    して、データ再生時のトラッキングサーボが行われるよ
    うになされたことを特徴とする請求項2記載のディスク
    記録再生装置。
JP11966297A 1997-05-09 1997-05-09 ディスク記録再生装置 Pending JPH10312596A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021081860A1 (zh) * 2019-10-31 2021-05-06 爱佩仪测量设备有限公司 一种激光复路导轨测试装置及方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021081860A1 (zh) * 2019-10-31 2021-05-06 爱佩仪测量设备有限公司 一种激光复路导轨测试装置及方法

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