JPH10311858A - 電力系統の雷故障判定 - Google Patents
電力系統の雷故障判定Info
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Abstract
別できるようにする。 【解決手段】 母線Mの電圧サージを検出する電圧サー
ジセンサ1を設け、前記センサ1がサージを検出した際
に、その測定データを時刻とともに記録するサージ用メ
モリ13を設ける。また、母線電圧の変動を検出してト
リガ信号を発生する起動検出部22を設け、その検出部
22がトリガ信号を出力した際に、上記系統の保護継電
器の動作信号を時刻とともに記録する事故前メモリ21
を設ける。そして、サージ用メモリ13と事故前メモリ
21との記録に基づいて両者の発生時刻と動作時刻とを
比較し、雷による電圧サージの発生以降に保護リレー1
4が動作することを検出して、雷故障を巡視に依らずに
識別できるようにする。
Description
する種々の事故から雷故障を識別する電力系統の雷故障
判定に関する。
全般の多様化などにより、規模の拡大、ケーブル系およ
び併架送電線路の増加、電源の大量化や偏在化によって
複雑化の傾向にある。そのため、事故発生時の系統の動
きは多種多様な形態を呈するようになっている。
要な課題となっており、事故発生の予防や事故発生時に
迅速な復旧操作を行うことが必要とされている。
因となっているものは、全体の約7割を占めている。そ
のため、系統には雷撃から守るための耐雷設計が施され
ているが、耐雷設計の基準を定めるに当たって重要な要
素は、その電力設備の経過地域における襲雷頻度であ
る。
の調査や点検などを行っており、この調査や点検は、従
来、巡視により行っていた。
うな巡視による方法では、例えば、人里離れた山岳地帯
にルートが定められた送電線の巡視には、多大の労力と
費用を要するという問題があった。
費用を要する巡視に依らずに雷故障を識別できるように
することである。
め、請求項1では、母線に発生するサージを検出するサ
ージセンサを設け、そのセンサが検出するサージの発生
と、系統の保護継電器が動作するタイミングに基づいて
雷故障を判定するという方法を採用したのである。
発生すると、まず、送電線には雷によるサージが発生
し、送電線の短絡・地絡が起こる。そして、その短絡・
地絡を保護リレーが検出して遮断器を作動し送電を停止
する。そのため、雷事故では、雷によるサージの発生以
降に保護リレーが動作する。
ージが発生しないため、送電線には、保護リレーの動作
後に遮断器の動作によるサージ電圧が発生することにな
る。
リレーの動作タイミングとを比較することで、雷による
系統故障を識別できる。
し、電圧サージ(高周波サージ)を検出してトリガ信号
を発生する電圧サージ判定回路と、前記判定回路からト
リガ信号が入力された際に、そのトリガ信号の入力され
るより所定時間前の上記電圧サージセンサの測定データ
を時刻とともに記録する第1のメモリ手段と、上記母線
電圧を監視し、母線電圧の変動を検出してトリガ信号を
発生する起動手段と、前記起動手段からトリガ信号が入
力された際に、そのトリガ信号の入力されるより所定時
間前の上記系統の保護継電器の動作信号を時刻とともに
記録する第2のメモリ手段と、前記第1と第2のメモリ
手段の記録に基づいて電圧サージセンサの測定データの
発生時刻と系統の保護継電器の動作時刻とを比較し、雷
故障を判定する判別手段とからなる構成(請求項2)を
採用すれば、電圧サージ判定回路からトリガ信号が入力
された際に、そのトリガ信号の入力されるより所定時間
前の上記電圧サージセンサの測定データを時刻とともに
第1のメモリ手段に記録しておくことによって電圧サー
ジが発生してから電圧サージ判定回路が電圧サージを検
出するまでの時間遅れに無関係に電圧サージの発生時刻
を記録することができる。同様に、起動手段からトリガ
信号が入力されるより所定時間前の上記系統の保護継電
器の動作信号を時刻とともに第2のメモリ手段に記録す
ることにより、時間遅れに無関係に保護継電器の動作開
始時刻を記録することができる。
づいて電圧サージセンサの測定データの発生時刻と系統
の保護継電器の動作時刻とを比較すれば、正確に雷事故
の判定ができる。
順次更新しながら記録できるようにすれば、メモリの容
量を小さくできる。
面に基づいて説明することにする。
判定方法を用いた雷故障検出装置の一実施形態を示す。
ージセンサ1、電圧サージ測定装置2、母線電圧検出用
PD3、保護リレー検出器4、入力変換器5、自動オシ
ロ6とで構成されている。
の各相b,w,rに対して設けられる図2に示すような
3個の電界検出C分圧型センサからなり、静電容量によ
る分圧で電圧サージを測定する。
うに、塔体7に取り付けられ、各相の電圧を検出する位
置に配置されている。また、この各センサ1は、同軸ケ
ーブルでもって電圧サージ測定装置2に接続されてい
る。
ように、センサアンプ9、加算回路10、A/D変換器
11、電圧サージ判定回路12、サージ用メモリ回路
(第1のメモリ回路)13などで構成されており、三相
の各電圧値を加算することで対地間の零相電圧V0 を算
出してトリガ信号Tを生成する。
ごとに設けられており、測定電圧を増幅して加算回路1
0とA/D変換器11に出力する。
の測定電圧を加算することで、前述したとおり対地間零
相電圧V0 を算出する。また、算出した前記零相電圧出
力V0 を電圧サージ判定回路12とA/D変換器11へ
出力する。
ドレベルコンパレータで、図6に示すように、検出レベ
ルと前記零相電圧出力V0 の電圧サージを比較すること
により、電圧サージの発生を検出する。
サージが発生すると、その母線M電圧に基づく前記零相
電圧出力V0 の電圧サージ波形をレベルによって検出す
ることができ、この電圧サージ波形を検出するとその検
出信号をトリガ信号Tをサージ用メモリ回路13に出力
する。
電圧出力V0 を順次デジタル値に変換し、その波形デー
タをサージ用メモリ回路13に出力する。
合、図5に示すように、リングバッファ構造となった1
0個のメモリユニットで構成されている。各ユニットは
A/D変換された数十ミリsec程度の波形データを記
憶できる容量となっており、それぞれ入力データを繰り
返し更新しながら記録できるようになっている。
ーラ回路(図示せず)によってA/D変換器11の出力
を記憶するユニットを選択できるようになっている。つ
まり、一つのユニットに対して常時A/D変換器11の
出力の書き込みを行い、その書き込み中のユニットに対
する書き込みを電圧サージ判定回路12からトリガ信号
Tが出力されると禁止して書き込んだデータを保存す
る。そして、他のユニットに切り換えて書き込みを行う
ことにより、同時に10個の波形の測定データを時刻と
ともに記録できるようになっている。
前記時刻データは、後述するように自動オシロ6から供
給され、自動オシロ6と同じ時間ドメインによってデー
タを記録できるようになっており、精度の向上が図れる
ようにしてある。
ケーブルで自動オシロ6と接続されており、自動オシロ
6からの定期的なポーリングによって前記時刻とともに
記録された測定データを伝送するようになっている。な
お、このようにしてデータが読み出されると、サージ用
メモリ回路13のユニットは書き込み禁止が解除され、
再びデータの書き込みができる。
に、入力変換器5を介して母線電圧検出用PD3と保護
リレー接点検出器4とが接続されている。
く母線Mの電圧を検出するためのもので、図では示して
いないが、母線Mの各相b,w,rごとに設けられてい
る。
えば、光アイソレータなどで構成された検出器で、保護
リレー14の接点に接続されている。そして、母線Mへ
の送電の停止を行う遮断器15と接続される保護リレー
14の動作信号を検出する。
するもので、前記両信号を離れた自動オシロ6へ伝送す
るのに適した信号に変換する。
ンターフェース16と入力変換器用インターフェース1
7を備え、前記両インターフェース16,17によって
受信された信号は処理部18に入力される。
19、制御部20、事故メモリ部21(第2のメモ
リ)、起動検出部22、時計回路23、外部通信インタ
ーフェース部24で構成されている。
のAC入力チャンネル25、保護リレー検出器出力受信
用のON/OFF入力チャンネル26、電圧サージ判定
回路出力受信用の受信用シリアルI/O27とからなっ
ている。
8、アナログマルチプレクサ29からなり、複数の母線
電圧検出用PD3からの検出信号を受信する。また、前
記マルチプレクサ29は、A/D変換器11を介して事
故メモリ部21と起動検出部22と接続されている。
ば、波形成形回路で、デジタルマルチプロセッサ30と
接続されており、複数の保護リレー検出器4の出力を受
信できるようになっている。また、前記マルチプレクサ
30は、事故メモリ部21と起動検出部22と接続され
ている。
アルI/O31と接続され、制御部20に制御されて受
信信号を送信用シリアルI/O31へ出力する。
どからなるマイクロコンピュータで構成され、前記コン
ピュータは、データ格納用メモリ32を備えている。そ
して、通信制御、データ制御、パネルスイッチや表示デ
ィスプレイの制御など自動オシロ6全体の制御の他、雷
故障判定を行うプログラムも備えている。
用事故前メモリ33とON/OFFチャンネル用事故前
メモリ34とからなっている。前記両メモリ33,34
はリングバッファ構造となっており、入力信号を繰り返
し記録する。さらに、前記メモリ33,34は、起動検
出部22と接続されており、起動検出部22からのトリ
ガ信号T’で記録した信号を保持し、その保持した信号
を制御部20のデータ格納用メモリ32へ転送する。
「相電圧低下」、「線間電圧低下」、「零相電圧上
昇」、「電流上昇」、「ON/OFF変化」、「時刻起
動」、「手動起動」・・・の一つあるいはそれら複数の
要素を起動要素として検出し、トリガ信号T’を出力す
る。この形態の場合、「相電圧低下」、「線間電圧低
下」、「零相電圧上昇」などから母線Mの電圧の変動を
検出し、トリガ信号T’を出力する。
ように、2サイクルのデータを用いて実効値を演算し、
オーバー、アンダーの設定値と比較することにより、ト
リガ信号T’を出力する。
アルタムクロックで、X−talによる発振回路を備え
ており、図7に示すように、時刻同期信号として年、
日、時、分、秒、ミリ秒データをデータ格納用メモリ3
2と電圧サージ測定回路2に出力する。このように同じ
時刻データをデータ格納用メモリ32と電圧サージ測定
回路2に出力することにより、データ格納用メモリに格
納されるデータと電圧サージ測定回路2に記録されるデ
ータを同じ精度の時刻データによって記録できるように
してある。
データを外部、例えば、電力センターなどのホストコン
ピュータに伝送するためのものである。
り、電圧サージセンサ1は常時母線Mのサージを測定す
る。そして、サージの発生の有無に関わらず、その測定
データは、電圧サージ測定装置2によってデジタル値に
変換し、波形データとして時刻とともにサージ用メモリ
回路13に記録する。同様に、母線電圧検出用PD3は
母線電圧を測定しており、その測定信号は自動オシロ6
によってデジタル値に変換し、波形データとしてアナロ
グチャンネル用事故前メモリ33に記録する。また、保
護リレー検出器4も保護リレー14の接点から保護リレ
ー14の動作信号を検出し、ON/OFFチャンネル用
事故前メモリ34に記録する。
すると、送電線には雷による電圧サージが発生し、送電
線の短絡・地絡が起こる。このため、まず、母線Mの電
圧サージが電圧サージ検出センサ1によって測定され
る。測定された電圧サージは、電圧サージ測定装置2の
加算回路10によって対地間零相電圧V0 が算出され、
その算出された零相電圧V0 から電圧サージ判定回路1
2が図6に示すような電圧サージ波形を検出し、トリガ
信号Tを出力する。
リガ信号Tを出力すると、サージ用メモリ回路13はメ
モリユニットに対する書き込みを禁止して書き込んだデ
ータとその発生時刻とを保存する。保存した前記データ
と発生時刻は定期的なポーリングによって自動オシロ6
へ伝送される。
母線Mから電圧サージを測定しており、その測定信号は
自動オシロ6によってデジタル値に変換され、波形デー
タとしてアナログチャンネル用事故前メモリ33に記録
される。同時に、その測定信号によって起動検出部22
からトリガ信号T’が出力され、前記メモリ33によっ
て記録されたデータがその発生時刻とともにデータ格納
用メモリ32に保存される。
こると、その短絡・地絡を保護リレー14が検出し、接
点を閉じて遮断器15を動作させ送電を停止する。この
ため、接点を閉じたことが保護リレー検出器4によって
検出され、入力変換器5を介して自動オシロ6に入力さ
れ、ON/OFFチャンネル用事故前メモリ34に記録
される。
された雷サージと前記動作信号とをその記録された時刻
に基づいて比較すると、図10(a)に示すように、電
圧サージの検出後に前記動作信号を検出することができ
る。
が起こると、その短絡・地絡を保護リレー14が検出
し、接点を閉じて遮断器15を動作させて送電を停止す
る。このため、接点を閉じたことが保護リレー検出器4
によって検出され、入力変換器5を介して自動オシロ6
に入力され、ON/OFFチャンネル用事故前メモリ3
4に記録される。
ると、この遮断器15の動作により送電線に電圧サージ
が起こる。この電圧サージは、電圧サージセンサ1に測
定され、前述したように、零相電圧V0 から図6に示す
ような電圧サージ波形を検出し、電圧サージ判定回路1
2がトリガ信号Tを出力する。そのため、サージ用メモ
リ回路13はメモリユニットに対する書き込みを禁止
し、書き込んだデータとその発生時刻とを保存して自動
オシロ6へ伝送する。
電圧サージを測定し、その測定データは自動オシロ6に
よって、波形データとしてアナログチャンネル用事故前
メモリ33に記録される。同時に、起動検出部22に入
力され、トリガ信号T’が出力される。そのため、前記
メモリ部によって記録されたデータがその発生時刻とと
もにデータ格納用メモリ32に保存される。
された電圧サージと前記動作信号とをその記録された時
刻に基づいて比較すると、図10(b)に示すように、
前記動作信号の検出後に電圧サージを検出することがで
きる。
生と保護リレー14の動作タイミングでもって雷故障を
判定することができる。
する巡視に依らずに簡単に識別できる。
ージ判定回路12からトリガ信号Tが入力されると、そ
のトリガ信号Tの入力されるより所定時間前の上記電圧
サージセンサ1の測定データを時刻とともに記録するこ
とにより、電圧サージが発生してから電圧サージ判定回
路12が電圧サージを検出するまでの時間送れに無関係
に電圧サージの発生時刻を記録することができる。
22からトリガ信号T’が入力されると、前記動作信号
を時刻とともに記録するようにしたことにより、動作信
号が発生してから起動検出部22が動作信号を検出する
までの時間送れに無関係に動作信号の発生時刻を記録す
ることができる。
発生時刻を別々のトリガ信号T,T’で記録するように
したことにより、図11に示すように、全記録時間のメ
モリを準備しなくとも前記起動検出部22の前後に発生
する電圧サージを記録できる。このため、メモリの容量
を小さくできる。
ミングと保護リレーの動作タイミングとを比較するとい
う簡単なアルゴリズムで雷による系統故障を簡単に識別
できるので、この形態のように自動オシロ6のマイクロ
コンピュータに電圧サージセンサの測定データの発生時
刻と系統の保護継電器の動作時刻とを比較し、雷故障を
判定する判別手段を設けて自動判定させることができ
る。
送信してホストコンピュータで判定を行うようにするこ
ともできる。
多大の労力と費用を要する巡視に依らずに簡単に雷故障
を識別できる判定方法を提供できる。
Claims (2)
- 【請求項1】 母線に発生するサージを検出するサージ
センサを設け、そのセンサが検出するサージの発生と、
系統の保護継電器が動作するタイミングに基づいて雷故
障を判定する判定方法。 - 【請求項2】 上記母線の電圧サージを監視し、電圧サ
ージ(高周波サージ)を検出してトリガ信号を発生する
電圧サージ判定回路と、前記判定回路からトリガ信号が
入力された際に、そのトリガ信号の入力されるより所定
時間前の上記電圧サージセンサの測定データを時刻とと
もに記録する第1のメモリ手段と、上記母線電圧を監視
し、母線電圧の変動を検出してトリガ信号を発生する起
動手段と、前記起動手段からトリガ信号が入力された際
に、そのトリガ信号の入力されるより所定時間前の上記
系統の保護継電器の動作信号を時刻とともに記録する第
2のメモリ手段と、前記第1と第2のメモリ手段の記録
に基づいて電圧サージセンサの測定データの発生時刻と
系統の保護継電器の動作時刻とを比較し、雷故障を判定
する判別手段とからなる請求項1に記載の雷故障を判定
する判定方法を用いた雷故障検出装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9119845A JP3002650B2 (ja) | 1997-05-09 | 1997-05-09 | 電力系統の雷故障判定 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9119845A JP3002650B2 (ja) | 1997-05-09 | 1997-05-09 | 電力系統の雷故障判定 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10311858A true JPH10311858A (ja) | 1998-11-24 |
JP3002650B2 JP3002650B2 (ja) | 2000-01-24 |
Family
ID=14771698
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9119845A Expired - Fee Related JP3002650B2 (ja) | 1997-05-09 | 1997-05-09 | 電力系統の雷故障判定 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3002650B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
1997
- 1997-05-09 JP JP9119845A patent/JP3002650B2/ja not_active Expired - Fee Related
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