JPH10311272A - 形状記憶材を用いた往復運動機構 - Google Patents

形状記憶材を用いた往復運動機構

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JPH10311272A
JPH10311272A JP9122689A JP12268997A JPH10311272A JP H10311272 A JPH10311272 A JP H10311272A JP 9122689 A JP9122689 A JP 9122689A JP 12268997 A JP12268997 A JP 12268997A JP H10311272 A JPH10311272 A JP H10311272A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
shape memory
slide member
memory material
spring
movement mechanism
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP9122689A
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English (en)
Inventor
Akira Matsuo
明 松尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Tungsten Co Ltd
Original Assignee
Nippon Tungsten Co Ltd
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Publication date
Application filed by Nippon Tungsten Co Ltd filed Critical Nippon Tungsten Co Ltd
Priority to JP9122689A priority Critical patent/JPH10311272A/ja
Publication of JPH10311272A publication Critical patent/JPH10311272A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 形状記憶材の記憶機能を効率よく利用した簡
単な構造の往復運動機構の提供。 【解決手段】 形状記憶材の変態温度以上に維持された
加熱媒体あるいは形状記憶材の変態温度以下に維持され
た冷却媒体を収納した容器の上方に配置される往復運動
機構であって、容器内の媒体の上方に配置される支持材
2と、その支持材2上の支点p上に摺動自在に、且つ、
その摺動方向に向かって傾動自在に支持されたスライド
部材5とからなり、そして、このスライド部材5が摺動
し、且つ、傾動する方向に形状記憶バネ1を張架し、そ
の張架した形状記憶材の中間部分を支持材2に固定し
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、玩具・インテリア
・教材等に利用される形状記憶合金、形状記憶プラスチ
ック等の形状記憶材を用いた往復運動機構に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、「形状記憶合金」(舟久保 煕康
編 産業図書)などに記載されているように、形状記憶
材の形状変化を利用した運動機構が種々開発されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来のもの
は、機構が複雑で部品点数も多いため高価であると言う
欠点がある。
【0004】本発明が解決しようとする課題は、形状記
憶材の記憶機能を効率よく利用した簡単な構造の往復運
動機構を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の往復運動機構
は、形状記憶材の変態温度以上に維持された加熱媒体あ
るいは形状記憶材の変態温度以下に維持された冷却媒体
の上方に配置される往復運動機構であって、この媒体の
上方に配置される支持材と、その支持材上に、摺動自在
に、且つ、その摺動方向に傾動自在に支持されたスライ
ド部材とからなり、このスライド部材に、このスライド
部材が摺動し傾動する方向にバネ状の形状記憶材を張架
し、その張架した形状記憶材の中間部分を前記支持材に
固定したことを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】このスライド部材に張架するバネ
の機能としては、引っ張りバネ、圧縮バネの何れの適用
できる。引っ張りバネの場合は下方を高温、圧縮バネの
場合は下方を低温とする。
【0007】また、加熱あるいは冷却媒体としては、液
体に限らず、気体などが使用できる。
【0008】さらにバネは、その全長を形状記憶合金と
する必要はなく、支点からの片側を通常のバネ材から形
成することもできる。
【0009】さらに、スライド部材にクランク軸を結合
させ、往復運動を回転運動に変えることもできる。
【0010】
【実施例】図1は、本発明の機構10の実施例を示す。
この機構10の場合、形状記憶バネ1として、その変態
温度(Af点)が40°Cの0.5mm径のTi−Ni
の形状記憶合金を5mmφ、20巻にしたものを用い
た。
【0011】2は、加熱媒体の上方位置に配置されるス
テンレス鋼からなり、枠3に取り付けられた支持材を示
し、その中央部分を凹形にして、スライド部材5の支点
4としている。
【0012】形状記憶バネ1は変態点以上で縮んだ形状
を記憶しており、支持材2の支点とスライド部材5の両
端にそれぞれ引っ張って固定している。
【0013】スライド部材5は、図2に示すように、支
点となる長さ方向の中心部分51を下方に丸く成型し、
水平位置での重心位置を高く不安定にしていずれの向き
にも傾動し易くしたものである。
【0014】また、水平位置での釣り合いを避けるため
に、スライド部材5の一方の端面に設けられた突起6を
設けることができる。この突起6は、図3の点線で示す
軌跡に示すように、枠3の端部に形成されたリング7に
沿って、しかも、このリング7を迂回するように動く。
この動きがスライド部材5の摺動と傾動をリードし、こ
の機構が作動している過程でスライド部材5が水平位置
で釣り合い摺動・傾動運動が停止することを避ける。
【0015】この図1に示す構造において、形状記憶バ
ネ1の支点pから一方の側のバネ部分11がその変態点
以上に加熱されると、その部分は矢印aの方向に縮み、
スライド部材5は矢印bの方向に移動し、それに伴い矢
印bの方向に移動したスライド部材5は、スライドしな
がら、支持材2の支点pを中心にして傾動する。
【0016】図4から図7に、図1に示す機構10を加
熱媒体Mを収納した容器の上方に配置したときの機構1
0の作動状態を示す。スライド部材5が傾動したとき張
架したつる巻バネ状の形状記憶合金1の少なくとも一部
分が加熱媒体に浸漬できる状態に配置している。
【0017】図4は、機構10を形状記憶バネ1の変態
点以上に保持した温湯を収容した容器A上に配置し、ス
ライド部材5を水平状態にした状態を示す。
【0018】この状態から、図5に示すように、スライ
ド部材5を傾けて形状記憶バネ1の一方側のバネ部分1
1を温湯内に浸漬する。すると、バネ部分11の記憶形
状は回復して収縮してスライド部材5は支点pからの他
方のバネ部分12側の長さは長くなり矢印の方向に摺動
し、他方のバネ部分12側部分は重くなって、図6に示
すように支点pを中心として矢印に示す向きに傾動し、
図7に示すように他方のバネ部分12は温湯内に浸漬す
る。
【0019】ここで、バネ部分12は加熱されてピッチ
の短い形状を回復し、また、温湯から出たバネ部分11
は記憶状態から解放されてそのピッチは伸張し、スライ
ド部材5は矢印のように摺動し、スライド部材は、最初
の傾動位置に復帰したのち、図7に示すように傾動し
て、バネ部分11は温湯内に浸漬する。
【0020】このように、スライド部材5はバネ状の形
状記憶合金の収縮と伸張によりスライドすると共に傾
き、上下方向の温度差により伸縮・傾きを繰り返す。
【0021】以上の実施の形態および実施例として、形
状記憶合金バネを引っ張りバネとして用いたが、曲げ・
圧縮でも同様に使用できる。圧縮バネの場合、実施例と
逆に下部を冷却すれば、同じ動きをする。
【0022】さらに、スライド部材にクランク軸を結合
させ、往復運動を回転運動に変えることもできること
は、機構学上自明のことである。
【0023】
【発明の効果】
(1) 極めて単純な構造を有し、上下方向に温度差を
つけた箇所に簡単に設置するだけで、往復運動機構への
形状記憶材の機能の応用が可能となる。
【0024】(2) 半永久的に間欠的な摺動と傾動が
可能であるので、落ち着いた雰囲気を持ったインテリア
として利用できる。
【0025】(3) 比較的ゆっくりした動きで原理を
理解するのも容易で、重力・磁力等と組み合わせること
によって、理科の教材用としても好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の機構の具体的な構造例を示す。
【図2】 スライド部材の形状を示す。
【図3】 スライド部材の突起の移動の軌跡を示す。
【図4】 機構を形状記憶バネの変態点以上に保持した
温湯を収容した容器上に配置し、スライド部材を水平状
態にした状態を示す。
【図5】 図4に示す状態で、加熱媒体中に浸漬した部
分の記憶合金が縮んで、スライド部材を他方に押し上げ
た状態を示す。
【図6】 図4に示す状態からスライド部材が傾動して
他側が加熱媒体中に浸漬した状態を示す。
【図7】 図6に示す状態で、加熱媒体中に浸漬した部
分の記憶合金が縮んで、スライド部材を他方に押し上げ
た状態を示す。
【符号の説明】
10 本発明の機構 1 形状記憶バネ 2
支持材 3 枠 4 スライド部材の支点 5 スライド部材
6 スライド部材の突起 7 リング 11
一方側のバネ部分 12 他方のバネ部分 5
1 支点となる長さ方向の中心部分 a,b 矢印
p 支点 M 加熱媒体 A 容器

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 形状記憶材の変態温度以上に維持された
    加熱媒体あるいは形状記憶材の変態温度以下に維持され
    た冷却媒体の上方に配置される往復運動機構であって、 前記媒体の上方に配置される支持材と、 その支持材上に、摺動自在に、且つ、その摺動方向に傾
    動自在に支持されたスライド部材とからなり、 このスライド部材に、このスライド部材が摺動し傾動す
    る方向にバネ状の形状記憶材を張架し、 その張架した形状記憶材の中間部分を前記支持材に固定
    したことを特徴とする往復運動機構。
JP9122689A 1997-05-13 1997-05-13 形状記憶材を用いた往復運動機構 Withdrawn JPH10311272A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9122689A JPH10311272A (ja) 1997-05-13 1997-05-13 形状記憶材を用いた往復運動機構

Applications Claiming Priority (1)

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JP9122689A JPH10311272A (ja) 1997-05-13 1997-05-13 形状記憶材を用いた往復運動機構

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10311272A true JPH10311272A (ja) 1998-11-24

Family

ID=14842192

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9122689A Withdrawn JPH10311272A (ja) 1997-05-13 1997-05-13 形状記憶材を用いた往復運動機構

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JP (1) JPH10311272A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE10063653A1 (de) * 2000-12-20 2002-07-11 Daimler Chrysler Ag Ladepumpe, insbesondere Abgasturbolader

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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Effective date: 20040803