JPH10310866A - SiO2膜の製造方法 - Google Patents

SiO2膜の製造方法

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JPH10310866A
JPH10310866A JP13789097A JP13789097A JPH10310866A JP H10310866 A JPH10310866 A JP H10310866A JP 13789097 A JP13789097 A JP 13789097A JP 13789097 A JP13789097 A JP 13789097A JP H10310866 A JPH10310866 A JP H10310866A
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gas
film
sio
shower head
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JP13789097A
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Masaki Ejima
正毅 江島
Shinji Makikawa
新二 牧川
Shigeru Konishi
繁 小西
Kazuo Kamiya
和雄 神屋
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 プラズマCVD法により成膜基板上に透
明SiO2薄膜を形成するに際し、高周波印加陰極上に
配置した成膜基板を200℃以上に加熱すると共に、上
記基板の上方に形成されるガス分解反応領域近傍部位の
温度を上記成膜基板温度より高温に維持してSiO2
成膜を行うようにしたことを特徴とするSiO2膜の製
造方法。 【効果】 本発明によれば、電極近傍部位におけける粉
末状SiO2の生成は抑制され、成膜基板上のSiO2
は汚染されることなく緻密で良質なSiO2膜を得るこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、LSIや光導波路
などに用いられる透明性が高く緻密なSiO2膜を成膜
基板に簡単に成膜することができるプラズマCVD法に
よるSiO2膜の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】透明S
iO2ガラス膜は、LSI分野において層間絶縁膜とし
て有効であり、また光導波路においては、石英光ファイ
バーとの接合性が良好であることから、シリコン基板上
に成膜したSiO2膜がよく用いられている。このSi
2膜の形成されたシリコン基板を得る方法としては、
従来、下記(1)〜(4)の方法が知られている。 (1)シラン(SiH4)ガスと酸素(O2)ガスとをプ
ラズマ分解して成膜基板(シリコン基板)上に成膜させ
るプラズマCVD法。 (2)Si又はSiO2固体粒に対して酸素ガス雰囲気
中で電子ビームを照射し、その衝撃で蒸発させることに
より成膜基板上に成膜する電子ビーム蒸着法。 (3)テトラエトキシシラン〔Si(OC254
(以下、TEOSという)とオゾン(O3)とを高温下
で熱分解することにより成膜基板上に成膜するCVD
法。 (4)TEOSと酸素(O2)ガスとを原料とし、プラ
ズマ分解して成膜基板上に成膜するプラズマCVD法。
【0003】これら成膜法のうち、(4)のTEOSを
用いる方法は、(1)〜(3)の方法と比べて低温で容
易に良質の膜を得ることができることから、近年より盛
んに研究・改良がなされており、LSIや光導波路など
の生産にも利用されている。
【0004】ここで、(4)のTEOSを用いたプラズ
マCVD法によるSiO2膜の成膜は、従来、図2,3
に示すような構成の装置を用いて行われていた。
【0005】即ち、図2,3において1は真空チャンバ
ーであり、この真空チャンバー1には排気口1aが設け
られており、この排気口1aに排気ポート金網2が配設
されていると共に、ゲートバルブ3を介して排気管4が
接続され、この排気管4は真空ポンプ(図示せず)に連
結されている。上記真空チャンバー1内には、電極支持
棒5が設けられ、この支持棒5上に電極支持台6が配設
されていると共に、この支持台6上に電極板(基板支持
台)7が配設され、その上にシリコンウエハー基板(成
膜基板)8が載置されるようになってる。なお、図3に
おいては、電極支持台6と基板支持台7との間に石英円
盤7’が介装されている。また、チャンバー1内には、
上記基板支持台7と所定間隔離間対向して0.5mmφ
程度のガス吹き出し小孔9が多数形成された円盤状ガス
シャワーヘッド(電極)10が配設されている。このガ
スシャワーヘッド10には、ガス供給主管11の一端が
上記チャンバー1の壁部を気密に貫通して連結してお
り、このガス供給主管11の他端には、それぞれTEO
S液体を収容するバブラー容器(図示せず)に連結する
TEOSガス供給ライン12と酸素ガスボンベ(図示せ
ず)に連結する酸素ガス供給ライン13とが連結されて
いる。
【0006】14は、高周波RF電源(図示せず)に接
線された高周波RF給電線で、この給電線14は、図2
においてはガス供給主管11に接続され、これによって
上記ガスシャワーヘッド10を陰極とし、図3において
は電極板7に接続され、これを陰極とするようになって
いる。
【0007】上記装置を用いてSiO2膜を形成する場
合は、まずTEOS液体を入れたバブラー容器にキャリ
ヤーガス(例えばアルゴンArガス)を通して気化させ
たTEOS原料をTEOSガス供給ライン12から供給
するバブリング法、或いは密閉容器中にTEOS液体を
例えば60℃に加熱して気化させてTEOS原料をTE
OSガス供給ライン12から供給するベーキング法で、
ガスシャワーヘッド10のガス吹き出し小孔9より真空
チャンバー1内にTEOS原料を供給すると共に、酸素
ガスを酸素ガス供給ライン13より真空チャンバー1内
に供給し、図2の装置では、ガスシャワーヘッド10で
構成する上部電極に高周波電力を高周波RF給電線14
から印加し、ガスシャワーヘッド10と基板支持台7と
の間のガス分解反応領域15に発生したプラズマでTE
OSガス、O2ガスを分解し、SiO2を基板8上へ成膜
させる。なお、TEOSガス、O2ガスのプラズマ分解
の結果生成されるCO2やH2Oは真空ポンプで排気し、
排気管4より系外に排出される。一方、図3の装置で
は、高周波RF電力を給電線14から基板支持台7に印
加し、これを陰極とすることで陰極前面に形成されるプ
ラズマシース中の電圧降下でプラズマイオンを加速させ
て成膜面にイオン衝撃を与え、緻密なSiO2膜を形成
させるものである。
【0008】しかし、上記装置を用いたSiO2膜の形
成方法は、基板8上に良好な透明SiO2膜は得られる
ものの、反応領域15の近傍部位、即ちガスシャワーヘ
ッド10、基板支持台7の側面や底面、更にはこれらの
近くの真空チャンバー1の壁面などにおいてもSiO2
が形成され、通常これは粉末状で付着することが多いと
いう欠点がある。このSiO2粉末は容易に剥離して真
空チャンバー1内を汚染し、良好に成膜されている基板
8上にも付着してダメージを与え、ひいては歩留まりも
大きく低下する。
【0009】従って、本発明は、上記粉末状のSiO2
の生成を抑制し、ダストの発生も抑制されて成膜基板が
汚染されることなく、良質の緻密なSiO2膜を成膜基
板上に得ることができるSiO2膜の製造方法を提供す
ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するため鋭意検討を行った結果、SiO2膜の成
膜速度は基板温度に大きく依存することを見出し、この
基板温度依存性をうまく利用することで粉末状SiO2
の形成を抑制できることを知見した。
【0011】この点について、SiO2膜の成膜速度と
その基板温度依存性を実験例により更に詳述する。実験1 図2の装置構成において、基板支持台7に埋め込まれた
ヒーターでシリコンウエハー基板8を加熱し、TEOS
ガスは60℃のバブラーから流量6ccmのアルゴンA
rキャリヤーガスでライン12からガスシャワーヘッド
10へ供給し、流量80ccmの酸素O2ガスも同時に
ライン13からガスシャワーヘッド10に供給した。チ
ャンバー1内のガス圧はゲートバルブ4の開閉量を調整
して0.5Torrに設定した。13.56MHzの高
周波RF電力を100Wに設定してガスシャワーヘッド
10側に給電線14から印加してガスシャワーヘッド1
0を陰極としてプラズマを励起し、TEOSガス、酸素
2ガス、アルゴンArガスをプラズマ分解してSiO2
をシリコン基板8上に4〜11μm厚まで成膜した。基
板ヒーターの通電電流を変えて基板温度を変え、SiO
2を成膜したときの成膜速度を測定した。結果を図4に
丸印で示す。ここで、基板温度は基板支持台7の側面の
小孔に差し込んだ熱電対16で測定した。なお、17は
ヒーター給電線を示す。
【0012】実験2 一方、図3の装置構成において、高周波RF電力100
Wを基板側に給電線14から印加して成膜基板側を陰極
として同様にSiO2膜の成膜速度を測定した。結果を
図4に三角印で示す。実験条件は高周波電力印加位置以
外は全て上記実験1の場合と同じである。なお、高周波
RF電力印加での整合条件は実験1と実験2では異なっ
ていたが、反射波電力は両実験とも約5Wで、入射波電
力を105Wとして投入電力は両実験とも100Wとし
た。
【0013】図4から明らかなように、ガスシャワーヘ
ッド側を陰極とした場合(丸印のデータ)も基板側を陰
極とした場合(三角印のデータ)も基板温度が高くなる
と成膜速度は低下する。なお、図中、基板温度100℃
のときシリコン基板上に部分的に透明膜ではなく粉末状
に近い膜が得られた。
【0014】次に、これらの実験1及び実験2の成膜試
料を高温炉に入れてアルゴンArガスと酸素O2ガスの
雰囲気(比率は1:1)で700℃で2時間アニールを
行い、赤外分光(FTIR)測定を行ったところ、Si
−OH及びSi−Hスペクトルが除去できている試料と
除去できていない試料があった。図4の黒丸及び黒三角
印のデータはこれらのスペクトルが残留したもので、S
iO2膜に酸素及び水素が取り込まれており、白丸及び
白三角印のデータ点ではこれらが除去された純粋のSi
2であることが判った。即ち、基板側を高周波印加の
陰極とした場合(三角印)は、基板温度200℃以上で
アニール後に良質な膜(白三角印のデータ)が得られ、
ガスシャワーヘッド側を高周波印加の陰極とした場合
(丸印)は、基板温度が350℃以上でアニール後に良
好な膜(白丸印のデータ)が得られた。
【0015】両実験とも粉末状SiO2が反応領域のま
わり、特にガスシャワーヘッド10の側面、底面と上
面、下部電極(7,7’,6)の側面と底面、下部電極
支持棒5及び排気ポート金網2上に多く発生して付着
し、更に真空チャンバー1壁にも薄く付着しているのが
見られた。この粉末状SiO2の付着は下部電極(7,
7’,6)のコーナーの部分や熱電対16の差し込み部
等のガス流に乱流が発生し易い部位近傍に特に多く観察
された。ガスシャワーヘッド10への粉末状SiO2
着は、実験2(図3の構成)の場合が実験1(図2の構
成)の場合より多く見られた。
【0016】これらの実験結果から判明したことは、緻
密なSiO2膜を得るには、まず基板温度を高くするこ
とが必要で、基板側に高周波RFを印加イオン衝撃を加
えればSiO2膜は更に良質になる。また、ダストの原
因となる粉末状SiO2はガス流が乱流を形成し易い部
位及び温度が低い部位で生成される。即ち、図4のデー
タに基づけば、高周波RFを基板側電極に印加し、基板
温度は200℃(図4の点Aのデータ)以上とし、上部
電極、下部電極及びそのまわりの構成はガス流が乱流を
形成せず層流となるようにして、更に反応領域近傍の部
位を高温にたとえば図4の点Bの温度(350℃)以上
に維持すれば、これらの部位ではSiO2の付着速度は
極度に小さく、粉末状ではなく良質のSiO2膜が微小
量付着するだけで、良質で緻密なSiO2膜が成膜基板
上に早い成膜速度で成膜されることになることが認めら
れた。
【0017】従って、以上の結果より、ダストフリーの
環境で緻密な良質のSiO2膜を作製するための指針と
して、 (1)成膜基板側に高周波RFを印加すること (2)基板温度は200℃以上とすること (3)電極及びそのまわりの構成はガス流に乱流が発生
せず層流となるような構成とすること (4)反応領域近傍の部位の温度を基板温度より高く維
持すること が有効であること、特に(4)の方法が粉末状SiO2
の生成抑制の点から有効であることが認められた。
【0018】本発明は上記知見に基づいてなされたもの
で、下記のSiO2膜の製造方法を提供する。 〔I〕プラズマCVD法により成膜基板上に透明SiO
2薄膜を形成するに際し、高周波印加陰極上に配置した
成膜基板を200℃以上に加熱すると共に、上記基板の
上方に形成されるガス分解反応領域近傍部位の温度を上
記成膜基板温度より高温、好ましくは30〜200℃の
高い温度に維持してSiO2の成膜を行うようにしたこ
とを特徴とするSiO2膜の製造方法。
【0019】この場合、この方法の実施には、下記の装
置を用いることが好ましい。 〔II〕真空チャンバー内に設けた電極支持台上に絶縁
板を介して基板支持台を配設し、この基板支持台上に成
膜基板を載置すると共に、上記基板支持台に対向してそ
の上方にSiO2膜形成用有機ケイ素化合物ガスと酸素
ガスとを供給するガスシャワーヘッドを配設し、上記基
板支持台を高周波電源と接続してこの基板支持台を陰極
とし、上記ガスシャワーヘッドとの間にプラズマによる
ガス分解反応領域を形成して、上記基板上に透明SiO
2薄膜を形成するプラズマCVD法によるSiO2膜の製
造装置において、上記基板支持台の外側方にガス流制御
リングを配設すると共に、上記ガスシャワーヘッドの外
側方にガス流制御円筒を配設し、かつ上記基板支持台に
ヒーターを埋設すると共に、上記ガスシャワーヘッドの
背後にヒーターを配設したことを特徴とするSiO2
の製造装置。
【0020】ここで、上記ガス流制御リングが電極支持
台上面の外周縁部上にその外周面を電極支持台外周面と
一致させて配設すること、また、上記ガスシャワーヘッ
ドの背後に配設されたヒーターの背後に更にリフレクタ
ーを配設することが好適である。
【0021】本発明によれば、以上の構成により、粉末
状SiO2の生成は抑制され、従ってダストも抑制され
成膜基板が汚染されることなく良質の緻密なSiO2
が成膜基板上に得られる。
【0022】
【発明の実施の形態及び実施例】本発明に係る透明Si
2薄膜の製造方法は、プラズマCVD法によって行う
もので、この場合、成膜基板は高周波印加陰極上に配置
し、この基板を200℃以上、より好ましくは200〜
450℃、更に好ましくは250〜300℃に加熱する
と共に、この基板上方に形成されるガス分解反応領域近
傍部位、特にガスシャワーヘッド及びその近傍を上記基
板温度より高温、より好ましくは30〜200℃高い温
度、更に好ましくは50〜150℃高い温度に維持して
SiO2の成膜を行うものであり、それ以外は公知のプ
ラズマCVD法によるSiO2膜形成の常法を採用し
得、また装置としては、後述する図1に示すような装置
が好適に用いられるが、公知の装置を用いて実施するこ
とができる。
【0023】なお、SiO2膜の製造原料も公知のもの
でよく、シランやアルコキシシラン、特にトリ低級アル
コキシシラン、テトラ低級アルコキシシラン、好ましく
はテトラエトキシシラン(TEOS)、トリエトキシシ
ラン等やその他の有機ケイ素化合物原料、それに酸素ガ
スを用いることができ、必要によりアルゴン等をキャリ
ヤーガスとして用いることができる。この場合、本発明
のSiO2膜の製造方法にあっては、更にSiO2に他の
元素(例えばGe,P,B等)をドープし得る化合物を
用いてこれら元素をSiO2にドープさせることもでき
る。
【0024】上述したように、上記方法は図1に示す装
置を用いて行うことが好適である。以下、この図1の装
置について説明する。なお、図1において、図2,3に
示した装置と同一構成部品については同一の参照符号を
付し、その説明を省略する。
【0025】この図1に示す装置において、電極支持台
6は円板状であり、その上面に石英円盤等の絶縁板7’
を介して円板状の基板支持台7が設けられており、高周
波RF給電線14の一端が上記電極支持台6及び絶縁板
7’を貫通して基板支持台7に接続し、この基板支持台
7を高周波印加電極として構成している。
【0026】上記絶縁板7’及び基板支持台7は、上記
電極支持台6より若干小径に形成され、これら絶縁板
7’及び基板支持台7の外側方に存して上記電極支持台
6の上面外周縁部には、ガス流制御リング21が、その
外周面を電極支持台6の外周面と一致させて段差が生じ
ないように配設され、これによって基板支持台7の外側
方に反応領域15からのガス流による乱流が生じず、陰
極側方におけるガス流が層流となるようになっている。
この場合、この部位におけるガス流を層流とすることを
より確保するため、上記リング21の上端外周縁及び電
極支持台6の下端外周縁は縁取りされている。なお、上
記リング21は、基板支持台7とは離間されて導通して
おらず、アース電位にある。
【0027】また、ガスシャワーヘッド10は、図2,
3の場合よりもその外周縁が外側方に延出された状態で
大径に形成されていると共に、このガスシャワーヘッド
10の下面外周縁部には、ガス流制御円筒22が突設さ
れ、これによりこの円筒22の突設部近傍のガス流を層
流とし、かつガス流がチャンバー1の側壁に向うことを
防止したものである。
【0028】更に、上記ガスシャワーヘッド10の背後
(上方)には、円環状ヒーター23が配設され、その背
後(上方)にチャンバー1の天井壁近傍に存してリフレ
クター24を配置したものである。このヒーター23の
配設によりガスシャワーヘッド10及びその近傍を上記
基板支持台7上に配置れさる成膜基板8の温度より高温
に維持できるようになっており、リフレクター24は円
環状ヒーター23によるガスシャワーヘッド10の加熱
効率を高めることができる。
【0029】次に、上記装置を利用した実施例、比較例
を示す。 〔実施例〕図1示す装置において、基板支持台7に埋設
したヒーターにより基板を加熱して200℃に保持し、
また円環状ヒーター23によりガスシャワーヘッド10
を加熱して図1において点Pの位置で380℃とした。
このときの点Qの位置では320℃であった。なお、図
中25,26はそれぞれ熱電対である。
【0030】次いで、供給ガス、ガス流量、チャンバー
内ガス圧、高周波印加電力等は前記実験1及び実験2と
同じ条件として実験を行った。結果を図4に白星印で示
す。その結果、成膜速度は560Å/minと実験1よ
りも早かった(図4の点C)。この成膜試料を前記実験
1及び実験2と同じ条件でアニールを行ったところ、赤
外分光(FTIR)測定でSi−OH及びSi−Hスペ
クトルは見られず、酸素や水素の取り込みのない良質の
緻密なSiO2膜が得られていることが判った。粉末状
SiO2は排気ポートの金網上には実験1及び実験2よ
り少ないがその付着は見られた。しかし、成膜基板を汚
染し易い電極近傍では全く見られなかった。
【0031】〔比較例〕図1の装置において、上部の円
環状ヒーター23の電源をオフとしてガスシャワーヘッ
ド10を加熱しないで、他の条件は全て同一として成膜
実験を行った。結果を図4に黒星印で示す。成膜速度は
前記実験1及び実験2の中間位で上記実施例の実験の場
合よりも遅かった(図4の点D)。成膜中の基板8の温
度は200℃で、ガスシャワーヘッド10の側面の点P
における温度は160℃、点Qにおける温度は125℃
であった。次に、同じアニール条件でアニールしたとこ
ろ、この場合赤外分光(FTIR)測定でSi−OH及
びSi−Hスペクトルが見られた。また、粉末状SiO
2はガスシャワーヘッド10上では全く見られなかった
が、下部陰極のガス流制御リング21の外周部、電極支
持台6の側面と底面、電極支持棒5及び排気ポート金網
2上に実験1及び実験2より少ないけれど観測された。
この実験により、上記実施例で説明した基板よりも反応
領域近傍部位、特にガスシャワーヘッドやガス流制御円
筒を高温にすることの効果が非常に顕著であることが確
認された。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、電極近傍部位におけけ
る粉末状SiO2の生成は抑制され、成膜基板上のSi
2膜は汚染されることなく緻密で良質なSiO2膜を得
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のSiO2膜製造装置の一例を示す概略
断面図である。
【図2】従来のSiO2膜製造装置の一例を示す概略断
面図である。
【図3】従来のSiO2膜製造装置の他の例を示す概略
断面図である。
【図4】基板温度と成膜速度との関係を示すグラフであ
る。
【符号の説明】
1 真空チャンバー 1a 排気口 2 排気ポート金網 3 ゲートバルブ 4 排気管 5 電極支持棒 6 電極支持台 7 電極板(基板支持台) 7’ 石英円盤 8 シリコンウエハー基板(成膜基板) 9 ガス吹き出し小孔 10 ガスシャワーヘッド(電極) 11 ガス供給主管 12 ガス供給ライン 13 酸素ガス供給ライン 14 給電線 15 ガス分解反応領域 16 熱電対 17 ヒーター給電線 21 ガス流制御リング 22 ガス流制御円筒 23 円環状ヒーター 24 リフレクター 25,26 熱電対
フロントページの続き (72)発明者 小西 繁 群馬県安中市磯部2丁目13番1号 信越化 学工業株式会社精密機能材料研究所内 (72)発明者 神屋 和雄 群馬県安中市磯部2丁目13番1号 信越化 学工業株式会社精密機能材料研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラズマCVD法により成膜基板上に透
    明SiO2薄膜を形成するに際し、高周波印加陰極上に
    配置した成膜基板を200℃以上に加熱すると共に、上
    記基板の上方に形成されるガス分解反応領域近傍部位の
    温度を上記成膜基板温度より高温に維持してSiO2
    成膜を行うようにしたことを特徴とするSiO2膜の製
    造方法。
  2. 【請求項2】 上記ガス分解反応領域近傍部位の温度を
    上記成膜基板温度より30〜200℃高い温度に維持し
    た請求項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 真空チャンバー内に設けた電極支持台に
    ヒーターを埋設すると共に、この電極支持台上に絶縁板
    を介して基板支持台を配設し、この基板支持台の外側方
    にガス流制御リングを配設し、上記基板支持台上に成膜
    基板を載置すると共に、上記基板支持台に対向してその
    上方にSiO2膜形成用有機ケイ素化合物ガスと酸素ガ
    スとを供給するガスシャワーヘッドを配設し、このガス
    シャワーヘッドの背後にヒーターを配設してなり、上記
    基板支持台を高周波電源と接続してこの基板支持台を陰
    極とし、上記ガスシャワーヘッドとの間にプラズマによ
    るガス分解反応領域を形成して、上記基板上に透明Si
    2薄膜を形成するプラズマCVD法によるSiO2膜の
    製造装置を用いた請求項1又は2記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 上記ガス流制御リングを電極支持台上面
    の外周縁部上にその外周面を電極支持台外周面と一致さ
    せて配設した請求項3記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 上記ガスシャワーヘッドの背後に配設さ
    れたヒーターの背後に更にリフレクターを配設した請求
    項3又は4記載の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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