JPH10310502A - 蚊取線香用断熱保温材及び蚊取線香燃焼皿容器 - Google Patents

蚊取線香用断熱保温材及び蚊取線香燃焼皿容器

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JPH10310502A
JPH10310502A JP12092097A JP12092097A JPH10310502A JP H10310502 A JPH10310502 A JP H10310502A JP 12092097 A JP12092097 A JP 12092097A JP 12092097 A JP12092097 A JP 12092097A JP H10310502 A JPH10310502 A JP H10310502A
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mosquito
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光良 鈴江
Shigemasa Aoki
重正 青木
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正治 亀井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 蚊取線香を燃焼させる、断熱保温材を敷いた
蚊取線香用燃焼皿容器において、燃焼時間が長く、かつ
蚊取線香が立ち消えすることない断熱保温材、及びそれ
を用いた蚊取線香燃焼皿容器を提供する。 【解決手段】 表面上に蚊取線香を載置して燃焼させる
ための断熱保温材において、断熱保温材が無機繊維から
なり、その表面が多数の起毛状になっている無機繊維に
より粗面化されていることを特徴とする蚊取線香用断熱
保温材。具体的には、前記無機繊維がガラスウールであ
り、その表面に起毛状になっているガラス繊維として起
毛状の部分の長さが3〜8mmであるガラス繊維を用い
る。或いは、前記断熱保温材の前記凹凸面とした面の表
面層に直径が2〜3mmのループ状にしたガラス繊維を
5〜20個/cm2 の密度で存在させる。それを用いた
蚊取線香燃焼皿容器。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蚊取線香用断熱保
温材および蚊取線香燃焼皿容器に関し、特に蚊取線香の
燃焼時間が長くなるようにできる蚊取線香用断熱保温材
および蚊取線香燃焼皿容器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、通常渦巻き状の形状をした蚊取線
香を燃焼するに際しては、保持具で蚊取線香を水平或い
は垂直に保持して燃焼させるやり方や、蚊取線香を薄い
円形の皿状の形状をした蚊取線香燃焼皿容器内に直接入
れて燃焼させるやり方がある。この蚊取線香燃焼皿容器
では、安全のために蚊取線香用断熱保温材(以下「断熱
保温材」又は「断熱保温シート」ということがある)が
敷かれ、その上に蚊取線香を載置している。それに用い
る断熱保温材の材料としてはアスベスト紙やガラスウー
ル、ロックウールなどが知られている。前記のアスベス
ト紙を用いるものとしては断面を波形に折り曲げた形状
としたものがあるが、現在アスベストは安全上の問題で
使用に適しないものであり、ガラスウールについてこの
ように加工をするとガラス繊維が折れるなどして適しな
い。また、そのアスベスト紙製の多孔薄板を波形に成形
することも提案されているが、他の材料、例えばガラス
ウールについて多孔を設けるように加工することはコス
トの増大などで不利である。
【0003】このような事情で、現在断熱保温材として
はガラスウールから造られたマットが最も一般的に使用
されている。この種の蚊取線香燃焼皿容器に用いられる
ガラスウールから作られた平板状断熱保温材は、通常ガ
ラスウールから平らでかつ多孔質のマット状体を形成す
るようにして成形して製造されているため、その表面は
平滑なものとなっており、その平滑な表面上に蚊取線香
を載せるように、その平板状断熱保温材を燃焼皿容器に
固着されている。この断熱保温材の表面が前記したよう
に平滑な面となっているのは、製造工程上の関係の他、
表面が平滑な面のものは仕上がり面がきれいであるとい
うことで需要家に好まれる関係もあるのではないかと思
われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】蚊取線香燃焼皿容器
は、安全のために通常は強度が大きくかつ不燃性である
ということから、一般には金属で作られた皿形容器から
なっており、またこれまでの蚊取線香燃焼皿容器(以下
「燃焼皿容器」ともいう)では、燃焼皿容器に備える平
板状断熱保温材は、その平滑な表面を蚊取線香の設置面
として使用している。また、この燃焼皿容器を人の腰に
吊り下げたり、家畜に付けるなどして移動できるように
使用する場合があり、この場合には燃焼皿容器の蓋部分
の内側にガラスウール製ネットを張り、その前記ネット
と断熱保温材との間に蚊取線香を挟むような形態で使用
されることがある。このような燃焼皿容器で蚊取線香を
燃焼させた場合、一般の静置型の燃焼容器で保持具で支
持した状態で燃焼させる場合に比してその燃焼時間が短
い、また使用中に立ち消えが起こり易いという欠点があ
った。
【0005】特に、ガラスウール製シートから構成され
た従来の断熱保温材の蚊取線香設置面では、ガラス繊維
の毛足が約1cm以上と長いため、殆どのガラス繊維が
シートの表面に沿って倒れており、蚊取線香を設置した
際、設置する蚊取線香の面はシートの表面にピッタリと
接触する状態となっていた。このため、蚊取線香の燃焼
部がシートの表面に密着する状態となっているので、蚊
取線香の燃焼時に生じるタールの付着量が多く、タール
付着による蚊取線香の燃焼への影響があり、使用回数が
多くなるとタール付着量が増していた。さらにタール付
着量が多いため燃焼皿容器の洗浄を頻繁に行う必要があ
った。本発明は、このような断熱保温材を使用する蚊取
線香燃焼皿容器において、蚊取線香の燃焼時間がより安
定して長くなり、また立ち消えすることがなく、タール
付着量が少なくなるように改良された断熱保温材、或い
はその断熱保温材を用いた蚊取線香燃焼皿容器を提供す
ることを課題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の上記課題を解決
するために、蚊取線香の燃焼状態を種々研究したとこ
ろ、断熱保温材の表面が前記したように平滑であるため
に、蚊取線香の下面を断熱保温材の表面層が十分に覆う
ことになり、それにより断熱効果が大きくなって、蚊取
線香の燃焼部における温度が高くなり過ぎて、燃焼速度
が大きくなり、その結果燃焼時間が短くなるのではない
かとの推論に立って、蚊取線香の下面に対する断熱保温
材の表面層の接触面積を小さくするようにして実験した
ところ、燃焼時間が長くなるという好結果を得、それを
基礎として本発明に到達した。
【0007】本発明は、下記の手段により上記した課題
を解決した。 (1)表面上に蚊取線香を載置して燃焼させるための断
熱保温材において、断熱保温材が無機繊維からなり、そ
の表面が多数の起毛状になっている無機繊維により粗面
化されていることを特徴とする蚊取線香用断熱保温材。 (2)前記無機繊維がガラスウールであり、その表面に
起毛状になっているガラス繊維の起毛状の部分の長さが
3〜8mmであることを特徴とする前記(1)記載の蚊
取線香用断熱保温材。 (3)前記断熱保温材の表面に直径が2〜3mmのルー
プ状にしたガラス繊維を5〜20個/cm2 の密度で存
在させたことを特徴とする前記(1)又は(2)記載の
蚊取線香用断熱保温材。 (4)前記(1)〜(3)のいずれかの蚊取線香用断熱
保温材をその粗面化した表面が上面となるように配置さ
せて容器の内底面に固着させたことを特徴とする蚊取線
香燃焼皿容器。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明において、断熱保温材を構
成する材料としては、耐熱温度が高い、かつ不燃性であ
るという点から無機繊維を用いる。さらに、その性質と
しては、断熱材という点から、熱伝導性が低い材料が好
ましい。この様な材料としては、具体的にはガラスウー
ル、ロックウールなどが通気性、耐火性、強度や軽量の
点から好ましい。特に、コスト面及び製造の容易性から
ガラスウールが最も好ましいものである。蚊取線香燃焼
皿容器内に敷く断熱保温シートは、前記のような無機繊
維をフエルト状に形成してシートにしたものが好まし
い。その際、通気性の関係から多孔質に作製したシート
を用いることが好ましい。ガラスウールからなるシート
の密度は、通気性とも関係するが、その密度の大きさは
パンチングすることにより変えることができる。この断
熱保温シートの製造においては、通常ガラスウールから
なる不織布の製造に際して用いられている有機接着剤も
支障がなければ使用することができる。
【0009】本発明において、断熱保温材の蚊取線香と
接触する表面は、無機繊維を起毛状となっている構造と
することにより粗面化されるが、その粗面化された表面
の形状としては、断熱保温材の表面における蚊取線香と
接触する面の、断熱保温材の全表面に対する割合が小さ
くなるようにするほど良い。形成する粗面化した表面と
しては、シートの表面から多数の無機繊維が起毛状とす
るような構造としたものがよい。そのような構造を得る
ためには、例えばガラスウールのシートで、ガラス繊維
の起毛状とした部分の長さが3〜8mmとしたものを用
いると、その表面層において多数のガラス繊維が起毛状
で、例えば直立した構造のものとなり、接触面を少なく
する粗面を形成することができる。ガラス繊維が起毛状
とするような加工したものは、例えばガラスウールのシ
ートの表面を毛羽立たせるように、表面加工することに
より容易に得ることができる。
【0010】また、起毛状にするには、表面層に直径2
〜3mmのループ状のガラス繊維を多数存在させるよう
にしてもよく、そのループ状のガラス繊維の数は5〜2
0個/cm2 、好ましくは8〜10個/cm2 とするの
がよい。或いは、このガラス繊維をシートの表面に直立
させる手段とループ状のガラス繊維を形成させる手段の
両者を併用してもよい。その他、粗面化する手段とし
て、ガラスウールのシートに短いガラス繊維を植毛する
ようにしてもよい。
【0011】前記断熱保温シートの厚みとしては、上に
設置された蚊取線香が燃焼するときに発生する熱が皿容
器に伝導するのを抑え、皿容器を乗せた床等が熱される
ことがないように、また吊り下げの形態で使用する場合
には、人体にその熱が有害な程度に伝わるのを抑えられ
る程度のものであればよく、それが例えばガラスウール
製である場合には2〜10mmの範囲が好ましく、3〜
8mmの範囲がさらに好ましい。その厚みが薄いときに
は、容器底面への熱伝導量が大きくなるために、立ち消
えが起こりやすい。
【0012】本発明の断熱保温材を使用する場合には、
蚊取線香と接触する断熱保温材の面が粗面化されている
ために、蚊取線香裏面との接触面積が小さく抑えられる
ので、両者の間に空気が流通するなどの理由で、蚊取線
香の燃焼部における熱が前記の断熱保温材との接触箇所
に熱が溜まるということがないために、前記燃焼部の温
度が必要以上に高くなることがないものとみられる。そ
のためか、この断熱保温材では、燃焼時間が短くなると
いう問題は起こらない。そして、断熱保温材の面が粗面
化されていることにより、蚊取線香が断熱保温材の面に
密着しないので、前記したように燃焼部へ空気が十分に
供給されることになり、前記燃焼部での燃焼が不完全燃
焼となることがなく、そのために不完全燃焼の際に生じ
るタールの析出が少なくなる。さらにまた、前記したよ
うにシートの蚊取線香の燃焼部分との接触部分にタール
がつきにくくなるので、単位時間当たりの燃焼速度は遅
くなり、結果として蚊取線香は長時間もつことになり、
断熱保温材シート上にタールの付く量が少ないので、断
熱保温材シートの取替え回数や燃焼皿容器の洗浄回数を
減らすことができる。
【0013】従来の燃焼皿容器においては、蚊取線香を
燃焼皿容器に設置したときに、設置する蚊取線香の裏面
全体が断熱保温材の表面に接触し、接触面積が大きくな
っているため、断熱保温材の厚さが十分に厚いとか、あ
るいは断熱保温材の密度が高いなどにより断熱作用が良
すぎることになると、蚊取線香の燃焼部の熱がそこに蓄
積され、温度が高くなって蚊取線香の燃焼が良すぎて燃
焼時間が短かくなっているものとみられる。また、断熱
保温材の厚さが薄い場合や断熱作用が悪い時には蚊取線
香の燃焼部の熱が多く外部に逃げるため、燃焼部の温度
が低下して蚊取線香の立ち消えが起こり易いものとみら
れている。
【0014】本発明の断熱保温材及びそれを用いる蚊取
線香燃焼皿容器を図面により説明すると、図1は、本発
明の断熱保温材1を収容した蚊取線香燃焼皿容器(以下
「燃焼皿容器」ともいう)2の皿部分5を断面図により
示したものであり、断熱保温材1は、その表面に多数の
ループ状のガラス繊維3が形成されている。この断熱保
温材1の上には渦巻き状の蚊取線香4が載置されてい
る。この燃焼皿容器2は、皿部分5と蓋部分6とからな
っているが、図1には、蓋部分6を除いた残りの部分を
示している。皿部分5の内底面上に断熱保温材1が設け
られ、図2にはその状態の斜視図を示す。また、図3
は、本発明の蚊取線香燃焼皿容器全体の斜視図を示すも
のであるが、蓋部分6には外気と連絡している幾つかの
孔7が開けられている。
【0015】また、蚊取線香は、従来から人が移動しな
がら使用したり、家畜に燃焼皿容器を付けて使用したり
するために、例えば蚊取線香燃焼皿容器2を吊り下げで
きるようにしてもよく、そのためには前記容器の一端に
吊り下げ用金具を設けることができる。図4は、吊り下
げ用燃焼皿容器5の蓋部分6の裏面(内側)を示す図で
ある。蓋部分6の裏面には、ガラスウール製のネット8
が蓋部分6には嵌められている。
【0016】先に説明した図3に示した本発明の蚊取線
香燃焼皿容器について、その容器の蓋部分の裏側にガラ
スウール製のネットを設けることにより、図4の吊り下
げ用蚊取線香燃焼皿容器とすることができる。この容器
においては、蚊取線香を燃焼皿容器の蓋部分6の裏側の
ネット8と皿部分5(図4には示していない)に設けた
断熱保温材シート1との間に蚊取線香を挟んだ時、断熱
保温材シートの表面に設けた粗面化部分によって、蚊取
線香と断熱保温材シートの間で接触面積を少なくするこ
とができるので、蚊取線香の燃焼部分の温度が必要以上
に高くならず、さらにまたシートの蚊取線香の燃焼部分
との接触部分にタールがつくことも極めて少ないので、
蚊取線香は長時間もつことになる。
【0017】本発明の断熱保温材シートは、その表面層
に直径が2〜3mmのループ状にしたガラス繊維を5〜
20個/cm2 の密度で存在させたタイプのものを使用
することが好ましい。この場合、ループ状にしたガラス
繊維がシートの表面層に存在することで、断熱保温材シ
ートの上に蚊取線香を載置した場合、又は蓋部分の網と
皿部分に設けた断熱保温材シートとの間に蚊取線香を挟
んだ場合のいずれにおいても、断熱保温材シートの表面
層のループ状ガラス繊維によって蚊取線香と断熱保温材
シートとの間に隙間ができるという特徴が発揮される。
また、吊り下げ用蚊取線香燃焼皿容器には、従来では厚
みが5.5mmや8.0mmの断熱保温材シートを使用
するのが通常であるが、本発明の断熱保温材シートを用
いた場合にも厚み8.0mmや5.5mm程度のいずれ
でも使用することができる。本発明の断熱保温材シート
においては、目付け量はそのシートの厚さや多孔度によ
り最適になるように自由に選択することができるが、8
0〜90kg/m2 の範囲のものが好ましい。
【0018】
【実施例】以下、本発明を図を用いた実施例により具体
的に説明する。ただし、本発明はこの実施例のみに限定
されるものではない。 実施例1 (断熱保温材)長さが5〜7mmのガラス繊維を用いて
厚さ5.5mmのガラスウールシートとし、かつ表面層
に直径が2〜3mmのループ状にしたガラス繊維を8〜
10個/cm2 の密度で存在するように形成したガラス
ウールシートを本発明の断熱保温材とした。従来からあ
る平板状で表面層が平滑である厚さ5.5mmのガラス
ウールシートを比較品とした。
【0019】(蚊取線香燃焼皿容器)直径171mmで
高さ29mmの鉄製皿容器の内底面に直径160mmの
前記した本発明の断熱保温材を設け、図3のように直径
13mmの孔7を49個設けた蓋部分6を乗せた。ま
た、比較用の燃焼皿容器として、同じ形状の皿容器に比
較品の断熱保温材を設けた。 (試験方法)図5に示すように、15m×20m×3m
(容積、約900m3 )の試験室9の内部の中央に木製
台10を置き、その木製台10の上に図1に示す本発明
の蚊取線香燃焼皿容器2と市販の従来品の蚊取線香燃焼
皿容器11とを5個ずつ準備し、それら10個の燃焼皿
容器を3cmの間隔で、2列にならべて置き、それらの
上に蚊取線香を1個ずつ置いて燃焼試験を行った。
【0020】蚊取線香の燃焼中は、試験室9内のドアを
閉め、外気が低温でも、温室内の温度はかなり上昇する
という温室効果を得て、さらに微風から無風条件をつく
り、燃焼時間のバラツキを少なくした。燃焼試験は、前
記10個の燃焼皿容器について、同時に燃焼を開始し、
これを反復回数とした。以降、同じ燃焼皿容器に蚊取線
香を詰め替えて、連続的に燃焼試験を実施した。連続燃
焼試験の期間は、10日間であるが、本発明と比較例と
を比べると、燃焼皿の使用回数を増しても、蚊取線香の
製品や気温、湿度の条件によっても燃焼時間に多少の差
異はあるが、本発明の場合12〜14時間であるのに対
し、比較例の場合11〜12.5時間であって、本発明
においては比較例よりも約1時間以上燃焼時間が常に長
くなることという結果を得た。
【0021】実施例2 表面層に直径が2〜3mmのループ状にしたガラス繊維
を8〜10個/cm2の密度で存在させたタイプの厚み
8.0mmの本発明の断熱保温材シートを敷いた、吊り
下げタイプに改造した本発明の蚊取線香燃焼皿容器2
と、外観が前記の蚊取線香燃焼皿容器2と同じである蚊
取線香燃焼皿容器内に平板状に成形した、厚さ8.0m
mの断熱保温材シート(比較品)を使用したものとをそ
れぞれ5個ずつ準備し、実施例1の場合に使用した15
m×20m×3m(容積、約900m3 )の試験室9の
内部に針金を張り、この針金に前記各5個の燃焼皿容器
をを吊り下げ、蚊取線香を垂直状態として、燃焼試験を
実施した。燃焼試験条件は実施例1の場合と同様とし
た。燃焼試験は10日とし、第2期としてさらに10日
行った。本発明の吊り下げ用燃焼皿容器2内で蚊取線香
を燃焼した場合と、比較の従来品の燃焼皿容器内で蚊取
線香を燃焼した場合を比較したところ、蚊取線香の使用
回数を増しても、本発明の燃焼皿容器2内では常に約1
時間以上蚊取線香の燃焼時間が長くなることが判明し
た。
【0022】試験例1 (過酷条件での試験)1m×2m×2m(容積、約4m
3 )の風呂場内の50リットル用浴槽に水を約50リッ
トル入れ、蓋をしないでおき、浴槽内の水を曝気ポンプ
で常時曝気し、浴槽のドアを閉めた状態で常に浴槽内の
湿度を95%RH以上に保つ。浴槽の上に1cm×1c
mメッシュの金網を張設し、この金網の上に、前記実施
例1で使用した本発明品燃焼皿容器2(ただし断熱保温
材シートの厚みは8.0mm)と比較の市販の従来品燃
焼皿容器に表面が平滑面の厚み8.0mmの断熱保温材
シートを敷いたものとを共にそれぞれ5個ずつ準備し、
それら各5個の燃焼皿容器を水平にならべて置き、容器
内で蚊取線香を燃焼させる試験を2日行った。他の燃焼
試験の条件は実施例1の場合と同様とした。本発明品と
比較品とを比較したところ、蚊取線香の使用回数を増し
ても、本発明品では蚊取線香の燃焼時間が常に約1時間
30分以上長くなることが判明した。
【0023】試験例2 ・ガラスウールへのタール付着量の測定試験(1) 予め、新品である本発明の耐熱保温材シート(表面層に
長さは4mmのガラス繊維から編んだ層を有し、毛羽立
てにより粗面化した厚み5.5mmの断熱保温材シー
ト)の重量と、新品である比較の表面が平滑な厚さ5.
5mmの耐熱保温材シートの重量をそれぞれ測定してお
き、これら断熱保温材シートを本発明品燃焼皿容器と比
較の従来品燃焼皿容器にそれぞれ入れて固着し、実施例
1と同じ条件で8回燃焼させた後、それぞれ燃焼皿容器
から断熱保温材シートを剥がして、重量測定を行い、初
期重量との差から、タール付着量を求めた。また、この
数値を8で割り、1回の付着量に換算した値とを併せて
第1表に示す。本発明品と、比較品とを比較したとこ
ろ、タール付着量に明らかな差が認められ、本発明品は
タール付着量において比較品に比してかなり少なく、明
らかな差が認められる。
【0024】
【表1】
【0025】試験例3 ・ガラスウールへのタール付着量の測定試験(2) 予め、新品時の本発明の耐熱保温材シート(前記表面層
に直径が2〜3mmのループ状にしたガラス繊維を8〜
10個/cm2 の密度で存在させたタイプの厚み8.0
mmの本発明の断熱保温材シート)と、比較の従来品耐
熱保温材シート(8.0mmの厚さのもの)の重量を測
定して置き、これらを前記吊り下げ用燃焼皿容器内に各
々固着させ、実施例2と同様な条件で、3回燃焼させた
後、燃焼皿容器から断熱保温材シートを剥がし、重量測
定を行い、初期重量との差から、タール付着量を求め
た。また、この数値を3で割り、1回の付着量に換算し
た値も併せて第2表に示す。本発明品と、比較品とを比
較したところ、タール付着量に明らかな差が認められ、
本発明品はタール付着量において比較品に比してかなり
少なく、明らかな差が認められる。
【0026】
【表2】
【0027】
【発明の効果】本発明の耐熱保温材シートを蚊取線香燃
焼皿容器に敷いて蚊取線香を燃焼させた場合には、蚊取
線香燃焼皿容器を水平に置いた構造のものでも、また吊
り下げ型のものでも、蚊取線香の燃焼時間がより安定し
て長くなる。また、立ち消えの問題も極めて少ない。さ
らに、蚊取線香の燃焼によって耐熱保温材シートに付着
するタール量が少ないので、耐熱保温材シートの洗浄、
交換頻度を少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】蚊取線香燃焼皿容器内に本発明の耐熱保温材シ
ートを敷き、蚊取線香を載置した皿部分の断面図を示
す。
【図2】蚊取線香燃焼皿容器内に本発明の耐熱保温材シ
ートを敷いた皿部分の斜視図を示す。
【図3】本発明の蚊取線香燃焼皿容器の斜視図を示す。
【図4】蚊取線香燃焼皿容器のネットを嵌め込んだ蓋部
分の裏側を見る斜視図を示す。
【図5】蚊取線香燃焼試験の1態様である設備の外観図
を示す。
【符号の説明】
1 本発明の耐熱保温材 2 蚊取線香燃焼皿容器 3 ループ状ガラス繊維 4 蚊取線香 5 皿部分 6 蓋部分 7 孔 8 ガラスウール製ネット 9 試験室 10 木製台 11 本発明燃焼皿容器 12 従来品燃焼皿容器

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面上に蚊取線香を載置して燃焼させる
    ための断熱保温材において、断熱保温材が無機繊維から
    なり、その表面が多数の起毛状になっている無機繊維に
    より粗面化されていることを特徴とする蚊取線香用断熱
    保温材。
  2. 【請求項2】 前記無機繊維がガラスウールであり、そ
    の表面に起毛状になっているガラス繊維の起毛状の部分
    の長さが3〜8mmであることを特徴とする請求項1記
    載の蚊取線香用断熱保温材。
  3. 【請求項3】 前記断熱保温材の表面に直径が2〜3m
    mのループ状にしたガラス繊維を5〜20個/cm2
    密度で存在させたことを特徴とする請求項1又は請求項
    2記載の蚊取線香用断熱保温材。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかの蚊取線香用断
    熱保温材をその粗面化した表面が上面となるように配置
    させて容器の内底面に固着させたことを特徴とする蚊取
    線香燃焼皿容器。
JP12092097A 1997-05-12 1997-05-12 蚊取線香用断熱保温材及び蚊取線香燃焼皿容器 Expired - Lifetime JP4142129B2 (ja)

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JP2011160823A (ja) * 2010-02-04 2011-08-25 Sanko Seisakusho:Kk 香炉皿用網体
CN104920332A (zh) * 2015-05-19 2015-09-23 广西大学 蚊香隔离片
KR20190075784A (ko) * 2018-08-15 2019-07-01 주식회사 아우스디지 휴대용 훈연식 모기향 연소 케이스
KR200489736Y1 (ko) * 2019-01-31 2019-07-30 김삼남 모기향 케이스

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