JPH10309735A - 樹脂被覆鋼球の成形用金型 - Google Patents
樹脂被覆鋼球の成形用金型Info
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Abstract
よる緩衝外殻で覆った樹脂被覆鋼球を成形する際に、緩
衝外殻の肉厚を鋼球表面に均一に成形できる成形用金型
を提供する。 【解決手段】 キャビティ内にセットされた鋼球2を囲
む大きさの環状に形成されたランナー12にゲートを6
個設け、供給口に最も近い一対の2個のゲートX,Xの
注入断面積に対して、供給口から順に離れた次の一対の
2個のゲートY,Yの注入断面積を1.7〜1.9倍に
形成し、その次の一対の2個のゲートZ,Zの注入断面
積を1.4〜1.6倍に形成させている。2個ずつゲー
トの注入口断面積の大きさを変化させることで、キャビ
ティに流入する溶融ゴム20の注入量をバランスさせて
緩衝外殻の肉厚を均一化させることができる。
Description
樹脂材による緩衝外殻で被覆した樹脂被覆鋼球の成形用
金型に関するものである。
の弾性樹脂材による緩衝外殻3で被覆したアイアンラバ
ーボールと呼ばれる樹脂被覆鋼球1の断面図を示してい
る。従来、この種の樹脂被覆鋼球1は、一般に図3に示
されるような成形用金型4を用いて成形されている。
を有し、成形に際しては予めキャビティ内に芯材の鋼球
2がセットされる。成形用金型4の内部には、鋼球2の
球面を覆って緩衝外殻3を形成するために、溶融状態の
ウレタンゴムなどによる弾性樹脂材(溶融ゴム)8を流
して供給する第1のランナー5と第2のランナー6が設
けられている。第2のランナー6は、その内周の180
°位相する対向位置の2個所に、溶融ゴム8を注入する
2つのゲート7が設けられている。第1,第2のランナ
ー5、6を流れて供給された溶融ゴム8は2つのゲート
7から注入され、セットされている鋼球2の全表面を覆
うようにして流動する。溶融ゴム8は硬化して緩衝外殻
3を形成し、離型して図2のような樹脂被覆鋼球1が成
形される。
4の場合、キャビティにセットされた鋼球2の表面に対
して、注入時の溶融ゴム8の流動が第2のライナー6に
おける2つのゲート7に接近した近傍部分と、それらか
ら離れた部分とで異なりが生じる。その結果、離型後の
樹脂被覆鋼球1では、緩衝外殻3の肉厚が部分的に不均
一となったものが成形されてしまい、内部芯材の鋼球2
が遍在した製品となる不具合がある。
となる鋼球の全表面をウレタンゴム等による緩衝外殻で
覆った樹脂被覆鋼球を成形する際に、緩衝外殻の肉厚を
鋼球表面に均一に成形できる成形用金型を提供すること
にある。
球の成形用金型は、キャビティ内にセットされた鋼球を
囲む大きさの環状に形成されたランナーを有し、このラ
ンナーに設けた供給口から溶融状態の弾性樹脂材を供給
してランナー内を流動させ、ランナーに設けたゲートか
ら弾性樹脂材を鋼球の表面に沿って注入することによ
り、鋼球の表面を弾性樹脂材による緩衝外殻で被覆して
いるものであって、ランナーに6個のゲートを放射状に
設け、供給口に最も近いゲートの注入断面積よりも供給
口から離れた他のゲートの注入断面積を大きく形成して
いる。
を、対向する2個ずつを一対として三対設けて、供給口
に最も近い一対の2個のゲートの注入断面積に対して、
供給口から順に離れた次の一対の2個の注入断面積を
1.7〜1.9倍に形成し、その次の一対の2個の注入
断面積を1.4〜1.6倍に形成しており、その一方で
もこれらの範囲を外れると、成形不良(偏芯)が発生し
やすくなる。また、6個のゲートをランナーの円周を6
等分した位置に形成した場合、1.7〜1.9倍の注入
断面積に形成されている次の一対の2個のゲートを、位
相差180°の位置に対向して配置することができる。
用金型の実施の形態について、図面を参照しながら詳細
に説明する。
金型10は、下型や上型など複数の金型を型組みしたも
のからなり、型組みした内部に図2で示された樹脂被覆
鋼球1を成形するための球状空洞であるキャビティが形
成されている。このキャビティの内部には、成形に際し
て予め芯材となる鋼球2がセットされる。
トされている鋼球2の表面を覆って緩衝外殻3を形成す
るために、ウレタンゴム等による溶融ゴム20を流して
供給する第1のランナー11と第2のランナー12が設
けられている。
ナー12は、球状のキャビティに全円周方向から溶融ゴ
ム20を注入できるよう環状に設けられている。この環
状の第2のランナー12では、環状の内周に6個の溶融
ゴム注入ゲートが等間隔で放射状に設けられている。い
ま、6個のゲートのうち、2個ずつを一対とする三対と
してそれらをX,X、Y,Y、Z,Zとする。ゲートX
の注入口断面積をSとすると、ゲートYの注入口断面積
はそのゲートXの断面積Sの1.7〜1.9倍としてあ
る。また、ゲートZの注入口断面積はゲートXの断面積
Sの1.4〜1.6倍になっている。即ち、第1のラン
ナー11に最も近いゲートXの注入口断面積を1とした
場合、それよりも離れたゲートYの注入口断面積を大き
くし、さらに離れたゲートZの注入口断面積はゲートY
の注入口断面積よりも僅かに小さくしたゲートバランス
としてある。
被覆鋼球1の成形は、型組みの段階で形成されるキャビ
ティ内に鋼球2をセットし、その全表面に緩衝外殻3を
形成させる材料である溶融ゴム20の供給に備える。
20は第2のランナー12に流入する。その際、溶融ゴ
ム20は第1のランナー11の供給口11aから流動が
分散され、まず最初に第2のランナー12のゲートXの
2個を通してキャビティ内に注入される。続いて、溶融
ゴム20は2個のゲートYと2個のゲートZを通して順
に注入される。このように、溶融ゴム20が鋼球2の全
表面に沿ってゲートX,Y,Zよりなる6個の注入口か
ら注入されるので、ゲート区間における流動は最小限に
抑えられる。また、2個ずつゲート注入口断面積の大き
さを変化させているので、キャビティに流入する溶融ゴ
ム20の注入量バランスがとれる。それによって、溶融
ゴム20の注入圧力で内部の鋼球2に動きが生じるのを
抑えることができる。
動きをバランスさせるということは、鋼球2の球面に形
成される溶融ゴム20の肉厚が均一になることを意味す
る。即ち、離型後に製品として得られる樹脂被覆鋼球1
の品質は、内部の鋼球2が緩衝外殻3に対して遍在して
いないものが得られることを意味する。
形された樹脂被覆鋼球1としては、内部の鋼球2の遍在
量、換言すれば緩衝外殻3に対して鋼球2の偏芯量は
0.5mm程度に抑えられ、従来例のそれの1.5mm
と比べて大幅に少なくすることができる。
によれば、芯材となる鋼球の全表面に均一な厚さで緩衝
外殻となるウレタンゴム等の弾性樹脂材で被覆した好品
質のものが成形できる。
する金型を示す断面図である。
樹脂被覆鋼球を示す断面図である。
図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 キャビティ内にセットされた鋼球を囲む
大きさの環状に形成されたランナーを有し、このランナ
ーに設けた供給口から溶融状態の弾性樹脂材を供給して
ランナー内を流動させ、ランナーに設けたゲートから弾
性樹脂材を鋼球の表面に沿って注入することにより、鋼
球の表面を弾性樹脂材による緩衝外殻で被覆してなる樹
脂被覆鋼球の成形用金型において、 ランナーに6個のゲートを放射状に設け、供給口に最も
近いゲートの注入断面積よりも供給口から離れた他のゲ
ートの注入断面積を大きく形成したことを特徴とする樹
脂被覆球体の成形用金型。 - 【請求項2】 ランナーに設けた6個のゲートを対向す
る2個ずつを一対として三対設け、供給口に最も近い一
対の2個のゲートの注入断面積に対して、供給口から順
に離れた次の一対の2個の注入断面積を1.7〜1.9
倍に形成し、その次の一対の2個の注入断面積を1.4
〜1.6倍に形成した請求項1記載の樹脂被覆鋼球の成
形用金型。 - 【請求項3】 6個のゲートがランナーの円周を6等分
した位置に形成されている請求項1または2記載の樹脂
被覆鋼球の成形用金型。
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- 1997-05-09 JP JP13584197A patent/JP3794107B2/ja not_active Expired - Fee Related
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