JPH10309183A - 穀類等の膨化量制御焙煎方法とその装置 - Google Patents

穀類等の膨化量制御焙煎方法とその装置

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JPH10309183A
JPH10309183A JP9120571A JP12057197A JPH10309183A JP H10309183 A JPH10309183 A JP H10309183A JP 9120571 A JP9120571 A JP 9120571A JP 12057197 A JP12057197 A JP 12057197A JP H10309183 A JPH10309183 A JP H10309183A
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cereals
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temperature
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Kuniyasu Okamura
邦康 岡村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 穀類等の被焙煎物の焙煎において、最適な膨
化体積と良好な香りとコクのある上質な麦茶等の製品を
製造する膨化量制御焙煎方法と装置を提供する。 【解決手段】 被焙煎物の通常の焙煎温度より低い温度
で焙煎を行い被焙煎物K1の含水率(12〜15%)を
所定値(3〜5%)まで低下させる一次焙煎工程と、こ
の一次焙煎された被焙煎物K1を所定の焙煎温度で本焙
煎する二次焙煎工程とからなる穀類等の膨化量制御焙煎
方法である。これにより、穀類は膨化量が最適値に制御
された状態で、中心部まで均一に焙煎される。一次焙煎
手段は、熱風又は直火による回分型の焙煎機を使用し、
また、二次焙煎手段は、焙煎媒体を用いた連続型の焙煎
機を使用した装置とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、麦茶用大麦,玄米
茶用の米等の穀類の焙煎装置に係り、特に、穀類の含水
率の値を特定化することで、穀類の膨化量を制御できる
ようにした膨化量制御焙煎方法とその装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、麦茶を製造する大麦の焙煎方法に
は、大別して2つの方法が知られている。その1つは、
内外二重の回転胴内で、川砂や工業用の硅砂等の焙煎媒
体を予め循環させて加熱し、この一方端から麦茶の原料
である大麦を投入して混合・移動させながら焙煎を行
い、焙煎の終了したものは他方端から順次に排出・分離
させる連続型の焙煎方法である。他の1つは、回分型と
言われているもので、容器内で大麦を熱風と接触させて
焙煎する熱風型の焙煎方法や、容器内で大麦を直接加熱
して焙煎する直火型の焙煎方法である。
【0003】ところで、市場に流通している原料大麦
は、含水率が12〜15%程度である。従って、上記連
続型焙煎方法では、200〜300℃に加熱された砂等
の焙煎媒体中に大麦を投入して焙煎するから、焙煎初期
の温度が高く、大麦の内部水分の蒸散作用が1分程度の
短時間に生じる。このために、麦に割れが発生して膨化
が著しく促進された麦茶製品となる。従って、この連続
焙煎方法によって製造された麦茶は、抽出し易いという
利点があるが、膨張して体積が大きくなって割れたり、
香気が薄く、コクが無く、焦臭があるという欠点があ
る。
【0004】また、熱風型の焙煎方法や直火型の焙煎方
法では、大麦の品温の上昇が緩やかとなるから、大麦内
部の水分蒸散が緩慢となり、割れが発生せず膨化も抑制
されて体積も小さく、通称「硬炒り」と呼ばれる麦茶製
品となる。これによると、麦茶の香味に優れているが、
抽出性が低く、また焙煎時間が10〜30分と長く、大
量に焙煎することができない。従って、被焙煎物の膨化
は、焙煎機の方式・構造によって決定され、膨化量を制
御することはできないものとされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一方、最近の麦茶販売
形態は、従来の焙煎したままの丸粒麦茶の販売から、丸
粒麦茶を粉砕してティーバッグ用に分包した製品や抽出
液の液体製品に移行している。この麦茶販売形態から見
ると、従来の丸粒麦茶の販売では、抽出性を向上させる
ために、連続型焙煎方法により十分に膨化した麦茶が要
求される。しかし、香気が薄く、コクが無く、焦臭があ
るから、香味,コクのある直火による回分型の焙煎方法
等が望ましい。そして、ティーバッグ用の麦茶は、抽出
性を向上させるために、連続型焙煎方法により十分に膨
化した麦茶の粉砕品が望まれる。しかし、膨化した麦茶
はかさ体積が増大するため、粉砕品をティーバッグに詰
め込む時に、体積が大きくシール不良の不具合を生じ
る。このため、焙煎体積の小さい直火焙煎方法が望まれ
る。更に、麦茶の抽出液は、抽出性を重要視するから、
連続型焙煎方法により十分に膨化した麦茶の粉砕品が望
まれる。しかし、膨化による子実の破壊部分から麦茶成
分の抽出が促進されて、抽出液を汚濁させる不具合が生
じる。
【0006】本発明は、上記従来の熱風や直火による回
分型の焙煎方法の利点及び連続型の焙煎方法に見られる
穀類の過度な膨化による問題点に鑑みて開発されたもの
で、穀類等の膨化量を最適値に制御し、その後中心部ま
で均一に焙煎させ、最適な膨化体積と良好な香りとコク
のある上質な麦茶等を製造する焙煎方法とその装置を提
供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するべく
本発明の請求項1記載の穀類等の膨化量制御焙煎方法
は、穀類等の被焙煎物をその通常の焙煎温度より低い温
度で焙煎しその含水率を所定値まで低下させる一次焙煎
工程と、この一次焙煎された被焙煎物を所定の焙煎温度
で焙煎する二次焙煎工程とからなることを特徴とするも
のである。
【0008】上記請求項1によると、まず、本焙煎を行
う前に、穀類等の被焙煎物を、その通常の焙煎温度より
低い温度で焙煎する一次焙煎工程にかける。これによ
り、穀類等の膨化量が最適値に抑えられ、穀類等の被焙
煎物の含水率(12〜15%)を所定値(3〜5%)ま
で低下させる。次に、含水率を整えられた穀類等の被焙
煎物を連続型焙煎となる二次焙煎工程にて、所定の焙煎
温度で穀類の中心部まで均一に焙煎される。これによ
り、最適な膨化状態となり、良好な香りとコクのある上
質な麦茶等が得られる。しかして、各種用途に使用可能
な麦茶製品が製造される。
【0009】また、本発明の請求項2記載の穀類等の膨
化量制御焙煎装置は、熱風または直火により穀類等の被
焙煎物の含水率を所定値まで低下させる回分型の一次焙
煎手段と、上記一次焙煎手段の後段に連続的に設けられ
被焙煎物を焙煎媒体と混合して加熱することによって本
焙煎する連続型の二次焙煎手段とを具備したことを特徴
とするものである。
【0010】上記請求項2によると、まず、膨化が小さ
い熱風または直火による回分型の一次焙煎手段により、
穀類等の被焙煎物を、その通常の焙煎温度より低い温度
で焙煎する一次焙煎工程が適切に行われ、穀類等の被焙
煎物の膨化量が最適値に抑えられ、穀類の含水率(12
〜15%)を所定値(3〜5%)まで低下させる。次
に、含水率を整えられた穀類の被焙煎物は高温で本焙煎
に適した焙煎媒体による連続型の二次焙煎手段により、
穀類の中心部まで連続焙煎で多量の被焙煎物が均一に焙
煎される一次焙煎工程が適切に行われる。これにより、
最適な膨化体積と良好な香りとコクのある上質な麦茶等
が的確に製造できる。しかして、各種用途に使用される
麦茶を効率良く生産できるとともに、焙煎による煤煙の
発生も少なく、連続排出により焙煎済みの被焙煎物の冷
却装置も小型化できる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図4を参照して本発
明の実施形態につき説明する。図1は本発明の実施形態
を示す穀類の膨化量制御焙煎装置のシステム図、図2は
膨化量制御焙煎方法を示すフローチャート図、図3,4
は比較説明図である。
【0012】先ず、本発明の膨化量制御焙煎装置100
を、図1に示すシステム図により説明する。尚、本シス
テムは大麦等の穀類Kの焙煎を行うものである。一次焙
煎手段B1は、大麦等の穀類Kの原料供給を受ける入口
(A)を備えている。この一次焙煎手段B1は、1回分
の穀類Kを容器5内に投入し、穀類Kを熱風加熱又は直
火加熱して焙煎する熱風型又は直火型の回分型焙煎機1
0である。上記焙煎機10は公知装置として知られてい
るものが採用される。尚、熱風型又は直火型の回分型焙
煎機10は、川砂等の焙煎媒体を用いたものでも用いな
いものでもよい。上記一次焙煎手段B1の出口(B)に
は、一括排出される一次焙煎物K1の昇降機11と、一
次焙煎物K1の温度を下げる冷却機13を備えている。
上記昇降機11は、例えばバケット式コンベアが採用さ
れ、上記冷却機13は、例えば空冷コンベア式の冷却機
器が採用される。もっとも、これに限られるもではな
く、これは他の装置についても同様である。
【0013】上記冷却機13で冷却された一次焙煎物K
1は、ホツパ付の貯留タンク17へ昇降機15により送
り込まれる。上記貯留タンク17の出口17Aには、昇
降機19と、これに続く1基目の二次焙煎手段B2を備
えている。上記二次焙煎手段B2は、川砂やセラミッ
ク、金属、玉石、磁器材等の球体を焙煎媒体とし、連続
焙煎を実施する連続型焙煎機21である。上記連続型焙
煎機21は、内外二重の回転胴内で、球体の焙煎媒体を
予め加熱し、これに麦茶の原料である大麦を一方端から
投入して混合・移動させながら焙煎を行い、焙煎の終了
したものは他方端から順次に排出させる連続焙煎の構成
になっている。上記連続型焙煎機21で焙煎される二次
焙煎物K2は、排出口21Aからこの運転中に連続して
排出される。上記排出口21Aには、二次焙煎物K2の
昇降機23と2基目の二次焙煎手段B3の連続型焙煎機
25を備えている。この排出口25Aにも、昇降機27
と冷却機29とを備えている。上記冷却機29から、昇
降機30を介して焙煎済製品K3を外部へ排出する。以
上で穀類等の膨化量制御焙煎装置100のシステムを構
成する。
【0014】続いて、図1,2を参照して、本発明の穀
類の膨化量制御焙煎装置100を使用した大麦等の穀類
Kの膨化量制御焙煎方法を説明する。まず、大麦等の穀
類Kの原料を一次焙煎手段B1の焙煎機10の入口
(A)に投入する。この一次焙煎手段B1で、穀類Kを
100〜180℃の焙煎温度で5〜10分間前後の一次
焙煎する。即ち、一次焙煎手段B1は熱風又は直火によ
る焙煎を行うものであり、穀類Kの膨化量を最適値に抑
えらように、穀類の含水率(12〜15%)を所定値
(3〜5%)まで低下させる。
【0015】一次焙煎手段B1の焙煎機10の出口
(B)から排出される焙煎物K1は、昇降機11に供給
され、ここから冷却機13へ送り込まれて冷却される。
そして、含水率を整えられた一次焙煎物K1は、ホッパ
付の貯留タンク17へ昇降機15により送り込まれ、一
時貯蔵される。
【0016】次に、含水率を3〜5%に整えられた一次
焙煎物K1は、上記貯留タンク17の出口17Aから、
昇降機19に供給され、1基目の二次焙煎手段B2であ
る連続型焙煎機21に送り込まれる。この二次焙煎手段
B2は、循環して再利用される焙煎媒体を200〜30
0℃に加熱し、これと一次焙煎物K1とを混合させて焙
煎を行うものであり、200〜300℃の焙煎温度で1
分間前後の二次焙煎が行われる。含水率を整えられた一
次焙煎物K1は、焙煎媒体による連続焙煎である二次焙
煎工程にて、穀類の中心部まで急速・均一に焙煎され、
この後、焙煎媒体と分離されて排出口21Aから排出さ
れる。これにより、穀類は膨化体積が適量に抑制・制御
された状態で焙煎される。
【0017】上記のように、1基目の二次焙煎手段B2
の連続型焙煎機21により、二次焙煎された二次焙煎物
K2は、連続型焙煎機21の排出口21Aから昇降機2
3により2基目の二次焙煎手段B3の連続型焙煎機25
に送り込まれ、上記1基目の二次焙煎手段B2と同様
に、焙煎媒体を200〜300℃に加熱した焙煎温度で
1分間前後の二次焙煎が行われる。上記2回にわたる二
次焙煎工程にて、穀類の中心部まで完全に二次焙煎され
る。尚、通常は1基目の二次焙煎手段B2より2基目の
二次焙煎手段B3の方が焙煎温度を高く設定している。
勿論、二次焙煎工程の連続型焙煎機は、一基でも良い
し、3基以上としても良い。上記のようにして二次焙煎
工程を終了し、焙煎媒体から分離された焙煎済製品K3
の麦茶は、連続型焙煎機25の排出口25Aから昇降機
27に供給され、ここから冷却機29に送りこまれて常
温まで冷却され、更に昇降機30に供給されて外部へ排
出される。
【0018】続いて、上記穀類Kの膨化量制御焙煎方法
における具体的な実施例を説明する。先ず、実施例1
は、含水率12%の皮付六条大麦である原料麦を、一次
焙煎機10により140℃の焙煎温度で10分間一次焙
煎し、含水率を5%に低下して冷却する。この一次焙煎
物K1の原料麦を、二次焙煎工程の2基の連続型焙煎機
21,25にて直列に通過させて二次焙煎を行う。1基
目の連続型焙煎機21の焙煎温度は210℃とし、2基
目の連続型焙煎機25の焙煎温度は280℃とし、それ
ぞれの焙煎機内部の滞留時間(焙煎時間)は60秒とし
た。
【0019】また、実施例2は、含水率12%の皮付六
条大麦である原料麦を、一次焙煎機10により160℃
の焙煎温度で5分間一次焙煎し、含水率を3%に低下し
て冷却する。この一次焙煎物K1の原料麦を、二次焙煎
工程の2基の連続型焙煎機21,25にて直列に通過さ
せて二次焙煎を行う。1基目の連続型焙煎機21の焙煎
温度は210℃とし、2基目の連続型焙煎機25の焙煎
温度は280℃とし、それぞれの焙煎機内部の滞留時間
(焙煎時間)は60秒とした。
【0020】更に、本発明の穀類等の膨化量制御焙煎装
置100による焙膨化量制御焙煎方法の優位性を証明す
るために、上記図1,2の膨化量制御焙煎装置100に
おいて、2つの比較例を実施した。先ず、比較例1で
は、含水率12%の皮付六条大麦である原料麦を、その
まま2基の連続型焙煎機21,25にて直列に通過させ
て焙煎を行う。1基目の連続型焙煎機21の焙煎温度は
210℃とし、2基目の連続型焙煎機25の焙煎温度は
275℃とし、それぞれの焙煎機内部の滞留時間(焙煎
時間)は60秒とした。
【0021】次の比較例2では、含水率12%の皮付六
条大麦である原料麦を、そのまま直火焙煎機10にて焙
煎を行う。焙煎温度は230℃とし、焙煎時間は35分
とした。
【0022】上記穀類の膨化量制御焙煎方法による実施
例1,2及び比較例1,2の優劣結果を、図3,4に示
す比較説明図で説明する。 まず、図3に示す「丸粒の
ままの見掛け比重」において、実施例1は「182グラ
ム/500cc」で合格品を示し、実施例2は「174
グラム/500cc」で合格圏に入っている。また、比
較例1は「123グラム/500cc」で膨化が進み過
ぎて不合格品、比較例2は「204グラム/500c
c」で膨化が余り進まず合格圏に入っている。
【0023】続いて、図4は「ティーバッグに入れて抽
出」した結果を示す。粗粉砕した麦茶を、一般的なサイ
ズ(70mm×90mm)で分包して抽出する。麦茶
は、体積で45ccに分包されそれぞれの重量は、図4
の通り、実施例1が15.2グラム、実施例2が14.
5グラム、比較例1が10.3グラム、比較例2が1
6.8グラムとなった。そして、分包した麦茶を冷水2
リッターにて1時間の間、抽出して官能評価を実施し
た。その官能評価結果は、図4に示すように、実施例2
が「◎」の評価、実施例1と比較例2が「○」の評価、
比較例1が「△」の評価を得た。以上から、実施例2が
最も優れた麦茶製品K3になることが証明された。
【0024】また、膨化を制御することで、ティーバッ
グ内に麦茶を同一な粉砕粒度でも、45ccで15グラ
ム程度入れて分包してもシールは可能となる。これによ
り、本発明によるティーバッグの麦茶製品は、抽出速度
が速く、適度な濃度で抽出が終了し、香気が良く、コク
のある抽出液が得られる。
【0025】本実施形態の穀類の膨化量制御焙煎方法に
よると、以下の効果を奏する。先ず、熱風又は直火によ
る回分型の一次焙煎手段で穀類等の被焙煎物をその通常
の焙煎温度より低い温度で焙煎し、膨化量を最適値に抑
えられる。その後、連続型焙煎方法によりこの一次焙煎
された被焙煎物を所定の焙煎温度で焙煎することによ
り、中心部まで均一に焙煎させられるから、最適な膨化
体積と良好な香りとコクのある上質な麦茶等が得られ
る。
【0026】また、連続型焙煎機で本焙煎である二次焙
煎が行われる。これにより、穀類の高精度な本焙煎がス
ピーディに、且つ連続して行われるとともに、時間当り
1トン前後の大量の穀類が円滑に焙煎処理される。更
に、焙煎温度と投入量が一定であれば、おおよそ一定な
焙煎が可能であり、オペーレータの作業は温度と焙煎程
度の簡単な確認だけでよく、その操作性が簡潔になる。
【0027】また、本発明の全体システムである膨化量
制御焙煎装置100によると、前半の一次焙煎は、熱風
型又は回分型の焙煎機により行い、膨化を抑えた焙煎が
的確にできる。また、ここでの煤煙の発生を微量に抑え
られる。また、焙煎の前半では焙煎の進行も遅く、焙煎
温度を設定すれば一次焙煎の終了は、時間で管理しても
含水率に大差は無い。また、仮に排出時の焙煎ムラが生
じても、二次焙煎で解消できる。後半の二次焙煎は、焙
煎媒体を使用する連続型焙煎機であるから、煤煙は連続
して発生するため、小型の煤煙燃焼装置でも対応可能と
なる。従って、強い焙煎も安心して実施できるし、釜内
に保有する原料の穀物が少量(10〜17kg)である
から、仮に発火しても火災の被害は少ない。また、連続
焙煎されるために、焙煎済みの被焙煎物の冷却装置を小
型化できる。
【0028】尚、本発明は、上記実施形態の膨化量制御
焙煎方法及び膨化量制御焙煎装置100に限定されな
い。例えば、上記実施形態は、大麦を使用して麦茶を製
造する焙煎方法とその装置として示したが、米の焙煎方
法とその装置としても適用できる。被焙煎物が米の場合
は、一次焙煎手段B1と、二次焙煎手段B2における焙
煎温度や焙煎時間及び焙煎媒体も適宜に最適値のものに
変更される。また、膨化量制御焙煎方法において、その
焙煎処理のステップも適宜変更される。
【0029】
【発明の効果】以上詳述したように本発明の請求項1に
よると、穀類等の被焙煎物の焙煎を、その通常の焙煎温
度より低い温度で焙煎しその含水率を所定値まで低下さ
せる一次焙煎工程と、この一次焙煎された被焙煎物を所
定の焙煎温度で焙煎する二次焙煎工程とにより行うよう
にしたから、穀類等の膨化量が最適値に抑えられ、次
に、穀類の中心部まで均一に焙煎され、最適な体積と良
好な香りとコクのある上質な麦茶等が生産できる。特
に、麦茶用の大麦の焙煎において、各種形態の麦茶製品
に適用される麦茶を提供できる。
【0030】また、本発明の請求項2によると、熱風ま
たは直火により穀類等の被焙煎物の含水率を所定値まで
低下させる回分型の一次焙煎手段と、上記一次焙煎手段
の後段に連続的に設けられ被焙煎物を焙煎媒体と混合し
て加熱することによって本焙煎する連続型の二次焙煎手
段とを具備したから、膨化量が最適値に抑えられ、最適
な膨化体積と良好な香りとコクのある上質な麦茶等が的
確に製造することができる。
【0031】更に、焙煎による煤煙の発生も少なく、連
続排出により焙煎済みの被焙煎物の冷却装置も小型化で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す図で、本発明穀類の膨
化量制御焙煎装置のシステム図である。
【図2】本発明の実施形態を示す図で、膨化量制御焙煎
方法を示すフローチャート図である。
【図3】本発明の実施形態を示す図で、各膨化量制御焙
煎方法による比較説明図である。
【図4】本発明の実施形態を示す図で、各膨化量制御焙
煎方法による比較説明図である。
【符号の説明】
5 容器 10 焙煎
機 11,15,19,23,27,30 昇降
機 17 貯留
タンク 21,25 連続
型焙煎機 B1 一次
焙煎手段 B2,B3 二次
焙煎手段 K 穀類 K1 一次
焙煎物 K2 二次
焙煎物 K3 焙煎
済製品 100 膨化
量制御焙煎装置

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 穀類等の被焙煎物をその通常の焙煎温度
    より低い温度で焙煎しその含水率を所定値まで低下させ
    る一次焙煎工程と、この一次焙煎された被焙煎物を所定
    の焙煎温度で焙煎する二次焙煎工程とからなることを特
    徴とする穀類等の膨化量制御焙煎方法。
  2. 【請求項2】 熱風または直火により穀類等の被焙煎物
    の含水率を所定値まで低下させる回分型の一次焙煎手段
    と、上記一次焙煎手段の後段に連続的に設けられ被焙煎
    物を焙煎媒体と混合して加熱することによって本焙煎す
    る連続型の二次焙煎手段とを具備したことを特徴とする
    穀類等の膨化量制御焙煎装置。
JP9120571A 1997-05-12 1997-05-12 穀類等の膨化量制御焙煎方法とその装置 Pending JPH10309183A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4456178B2 (ja) * 2008-05-23 2010-04-28 株式会社 伊藤園 焙煎麦、それを用いた麦茶ティーバッグ及び焙煎麦の製造方法
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