JPH10308486A - 沸騰冷却装置及びその製造方法 - Google Patents

沸騰冷却装置及びその製造方法

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JPH10308486A
JPH10308486A JP18145897A JP18145897A JPH10308486A JP H10308486 A JPH10308486 A JP H10308486A JP 18145897 A JP18145897 A JP 18145897A JP 18145897 A JP18145897 A JP 18145897A JP H10308486 A JPH10308486 A JP H10308486A
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flat plate
wall
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cooling device
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コストを低くでき、且つ量産性の高い沸騰冷
却装置及びその製造方法を提供すること。 【解決手段】 密閉容器3は、下側壁面を形成する受熱
壁5と上側壁面を形成する放熱壁6、及び受熱壁5と放
熱壁6との間に積層される第1の平板部材7と第2の平
板部材8より構成され、全体が一体ろう付けにより製造
されている。この密閉容器3は、平板部材7と平板部材
8とが受熱壁5と放熱壁6との間に交互に積層されて、
平板部材7に設けられたスリット状の開口部と平板部材
8に設けられたスリット状の開口部とが交差する位置で
互いの開口部同士が連通して密閉空間が形成され、その
密閉空間に所定量の冷媒が封入されている。また、各平
板部材7、8のそれぞれ隣合う開口部間及び開口部間に
形成される板厚部同士が上下方向(積層方向)に交差し
て柱状の伝熱部が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体素子等の発
熱体を冷却するための沸騰冷却装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、携帯端末等の需要により、あらゆ
る姿勢での使用に対応できる沸騰冷却装置が要求されて
いる。そこで、本出願人は、図28に示す様に、密閉容
器110内に伝熱部材120を備えた沸騰冷却装置10
0を出願した(特願平8−313536号参照)。この
沸騰冷却装置100は、発熱体130が取り付けられる
受熱壁140と、この受熱壁140と対向する放熱壁1
50との間に熱伝導性に優れた伝熱部材120を介在さ
せて、この伝熱部材120により両壁面(受熱壁140
と放熱壁150)を熱的に連結している。これによれ
ば、図28に示す様に受熱壁140が放熱壁150より
上方側に位置する使用状態の時でも、発熱体130から
放出された熱を受熱壁140から伝熱部材120を通じ
て放熱壁150へ伝達できるとともに、伝熱部材120
を通じて冷媒Rにも熱伝達できるため、冷媒Rが受熱壁
140に接触していなくても十分に発熱体130を冷却
することが可能である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、先願の沸騰
冷却装置では、伝熱部材120を密閉容器110と一体
に切削によって加工しているため、伝熱部材120の形
状、寸法精度、及び加工限界等の制約が生じる。その結
果、コストが高く、且つ量産性に乏しいという問題があ
った。本発明は、上記事情に基づいて成されたもので、
その目的は、コストを低くでき、且つ量産性の高い沸騰
冷却装置及びその製造方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1の手段によれ
ば、伝熱部が開口部を有する1枚以上の平板部材によっ
て形成され、その平板部材が受熱壁及び放熱壁とともに
積層されて密閉容器を形成している。この様に積層構造
とすることにより、伝熱部を具備する密閉容器を容易に
製造できるため、コストダウンが可能となり、且つ量産
性も向上する。また、平板部材に形成される開口部は、
その大きさ、形状、数等を適宜変更することができるた
め、密閉容器の設計自由度が向上する。なお、伝熱部は
1枚の平板部材で形成することもできるが、複数枚の平
板部材を積層して形成しても良い。
【0005】請求項2の手段によれば、伝熱部は、発熱
体の取付け部位に対応する領域に密に形成されている。
この場合、例えばスリット状の開口部を複数個並列に設
けた平板部材であれば、隣接する開口部同士の間隔を部
材の中央部(発熱体の取付け部位に対応する領域)で小
さくし、部材の周辺部で大きくすることにより発熱体の
取付け部位に対応する領域に伝熱部材を密に配置するこ
とができる。この結果、発熱体の取付け部位に対応する
領域(熱流束の大きな部位)で伝熱性が向上するため、
それに伴って放熱性能を向上できる。特に、発熱体が取
り付けられる受熱壁を放熱壁の上側に配置した不利な姿
勢での使用時でも、性能の低下を防ぐことができる。
【0006】請求項3の手段によれば、伝熱部は、発熱
体の取付け部位に対応する領域の少なくとも中央部に設
けられている。この場合、発熱体が密閉容器の上側に配
置されても、発熱体から発生した熱が受熱壁から伝熱部
を通じて放熱壁へ伝達されるとともに、伝熱部に接触す
る液冷媒にも熱伝達されるため、密閉容器内の液冷媒が
直接受熱壁に接触していなくても発熱体の冷却が可能で
ある。なお、伝熱部を有していない密閉容器の場合は、
発熱体を密閉容器の下側に配置して使用すると、発熱体
が取り付けられた領域全体で冷媒の沸騰が行われるた
め、液冷媒の供給が冷媒の沸騰により妨げられて沸騰領
域の中央部まで液冷媒が十分に戻ることができない。従
って、沸騰領域の中央部に伝熱部を設けても冷媒の沸騰
面積が減少する分は少なく、それよりも伝熱面積を確保
できるメリットの方が大きいと言える。また、仮に密閉
容器から冷媒が抜け出てしまった場合でも、受熱壁から
伝熱部を通じて放熱壁へ熱伝達できることから、ある程
度の冷却性能を確保できるメリットもある。
【0007】請求項4の手段によれば、伝熱部の周囲に
おいて液冷媒が接触する開口部の開口面積(開口部の周
壁面の表面積)が他の部位より大きく設けられているた
め、冷媒の沸騰可能な表面積が増加する。その結果、沸
騰領域の少なくとも中央部に伝熱部を設けたことによる
沸騰面積の減少分を補うことができるため、冷媒の沸騰
による熱伝達率の低下を防止できる。なお、開口部の開
口面積を他の部位より大きくする手段として、伝熱部の
周囲のみ開口部を密に設ける。または開口部の周壁面に
細かい凹凸を形成する。更には、積層された上下の平板
部材で開口部の幅が異なる様に配置する等の方法が考え
られる。
【0008】請求項5の手段によれば、複数枚の平板部
材を積層して伝熱部を形成し、且つ平板部材の開口部同
士が連通して密閉空間を形成し、この密閉空間が、発熱
体の取付け部位を中心として受熱壁側から放熱壁側へ向
かって次第に広くなる形状に形成されている。これによ
り、沸騰した冷媒蒸気が容器内壁面に凝縮して液化した
後、その凝縮液が発熱体の取付け部位上方に形成される
密閉空間に戻る時の冷媒戻りが促進されるため、冷却性
能が向上する。また、密閉空間を受熱壁側から放熱壁側
へ向かって次第に広くすることで必要な冷媒量を少なく
できるため、その分コストダウンを図ることができる。
【0009】請求項6の手段によれば、複数枚の平板部
材を積層して伝熱部を形成し、且つ密閉容器内に発熱体
の取付け部位を中心として放射状に伸びた開口部が形成
される。これにより、発熱体の熱を受けて沸騰した冷媒
蒸気が開口部を放射状に流れるため、冷媒蒸気がスムー
ズに開口部全体に拡散される。その結果、放熱性能が向
上して効率良く発熱体を冷却できる。
【0010】請求項7の手段によれば、複数枚の平板部
材を積層して伝熱部を形成し、且つ平板部材の開口部同
士が連通して密閉空間を形成し、この密閉空間を流れる
冷媒の主流方向が受熱壁側から放熱壁側へ向かって次第
に縦方向(各部材の積層方向)から横方向(積層方向と
直交する方向)へ変化している。これにより、発熱体の
熱を受けて沸騰した冷媒蒸気が受熱壁側では早く上昇
し、放熱壁側ではスムーズに横方向へ拡散できる。その
結果、熱の移動が受熱壁から放熱壁へ効果的に行われる
ため放熱性能が向上する。
【0011】請求項8の手段によれば、密閉容器内に冷
媒を注入するための注入口が積層された複数枚の平板部
材と一体に形成されている。これにより、冷媒を注入す
るための注入パイプを新たに設ける必要がないため、部
品点数を削減して組付け工数を減らすことができる。
【0012】請求項9の手段によれば、平板部材は、開
口部がプレス、切削、あるいはエッチングの何れかの加
工方法により形成されている。この場合、プレス加工ま
たはエッチング加工を用いて開口部を形成すれば、切削
加工より低コストであるとともに、寸法精度を高くする
ことが可能である。特に、エッチング加工を用いた場合
は、平板部材の板厚と同程度の開口部幅まで形成できる
ため、隣接する伝熱部同士の間隔を微小幅に形成するこ
とも可能である。また、切削加工の場合でも、従来の様
に容器と一体に伝熱部を切削する場合より加工が容易で
ある。
【0013】請求項10の手段によれば、密閉容器は、
一体ろう付けによって製造されている。密閉容器を積層
構造として一体ろう付けすることにより容易に製造でき
る。この場合、密閉容器を構成する各部材(受熱壁、平
板部材、及び放熱壁)は、ろう付け可能な金属材料(例
えばアルミニウム)で構成されることは言うまでもな
い。例えば、母材となるアルミニウム板の表面にろう材
層が形成されたクラッド材を使用することもできる。
【0014】請求項11および12の手段によれば、受
熱壁と放熱壁との間に複数枚の平板部材が介在されて、
各平板部材における連結板部は、自身の一部が互いに接
触し合って、受熱壁の熱を放熱壁へ伝えることを特徴と
する。この場合、複数枚の平板部材を積層するだけで各
平板部材の連結板部同士が接触し合って伝熱部(受熱壁
の熱を放熱壁へ伝える部材)を形成できるため、製造が
容易であり、量産性を向上できる。
【0015】
【発明の実施の形態】次に、本発明の沸騰冷却装置を図
面に基づいて説明する。図1は沸騰冷却装置1の断面図
である。本実施例の沸騰冷却装置1は、例えば、携帯端
末に使用される半導体素子を具備した発熱体2を冷却す
るもので、密閉容器3と放熱フィン4を備える。密閉容
器3は、下側壁面を形成する受熱壁5と上側壁面を形成
する放熱壁6、及び受熱壁5と放熱壁6との間に積層さ
れる第1の平板部材7と第2の平板部材8より構成さ
れ、全体が一体ろう付けにより製造されている。
【0016】受熱壁5、放熱壁6、及び各平板部材7、
8は、それぞれろう付けが可能で、熱伝導性に優れる金
属板(例えばアルミニウム板)から成り、それぞれ平面
形状が同一面積の長方形に形成されている。具体的に
は、母材となるアルミニウム板の表面にろう材層が形成
されたクラッド材を使用している。受熱壁5と放熱壁6
は、所要の強度を確保するために各平板部材7、8より
板厚が厚く形成されている(図1参照)。但し、図3で
は、便宜上、受熱壁5と放熱壁6の板厚を各平板部材
7、8と略同一寸法に示している。
【0017】平板部材7は、図2に示す様に、スリット
状の開口部7aが部材の縦方向(図2の上下方向)に沿
って複数本形成されている。平板部材8は、図3に示す
様に、スリット状の開口部8aが部材の横方向(図3の
左右方向)に沿って複数本形成されている。平板部材7
の開口部7aと平板部材8の開口部8aは、切削加工、
プレス加工、エッチング加工等により形成され、そのス
リット幅A(図2及び図3参照)が略同一に設けられて
いる。
【0018】密閉容器3は、図4に示す様に、平板部材
7と平板部材8とが受熱壁5と放熱壁6との間に交互に
積層されて、平板部材7の開口部7aと平板部材8の開
口部8aとが交差する位置で互いの開口部7a、8a同
士が連通して密閉空間が形成され、その密閉空間に注入
パイプ9を通じて所定量の冷媒が注入され、注入後、注
入パイプ9の先端を封じ切って密閉される。なお、注入
パイプ9は、放熱壁6(または受熱壁5)を貫通して密
閉空間に通じる貫通穴(図示しない)に差し込まれてろ
う付けされている。また、各平板部材7、8には、必要
に応じて冷媒注入用の穴を設けても良い。この密閉容器
3には、各平板部材7、8のそれぞれ隣合う開口部7
a、7a間及び開口部8a、8a間に形成される板厚部
7b、8b同士が上下方向(積層方向)に交差して柱状
の伝熱部10が形成されている。この伝熱部10は、各
平板部材7、8の板厚部7b、8b同士が交差する位置
毎に設けられて、それぞれ下端面が受熱壁5と接触し、
上端面が放熱壁6と接触して、受熱壁5と放熱壁6とを
熱的に連結している。
【0019】発熱体2は、密閉容器3の受熱壁5の略中
央部に配されて、図示しないボルト等の締め付けにより
受熱壁5に固定されている。なお、発熱体2と受熱壁5
との間の接触熱抵抗を小さくするために、両者間に熱伝
導グリースを介在させても良い。放熱フィン4は、熱伝
導性に優れるアルミニウム等の金属製で、図1に示す様
に、放熱壁6に対して直立して設けられている。なお、
この放熱フィン4は、放熱壁6と一体に形成されてい
る。
【0020】次に、本実施例の作動を説明する。 a)発熱体2が密閉容器3の下側に配置される使用状態
(受熱壁5が放熱壁6の下方側に位置する/図1に示す
状態)の時。 発熱体2から発生した熱は、受熱壁5を通じて密閉容器
3内に封入された冷媒に伝達されて冷媒を沸騰させると
ともに、受熱壁5から各伝熱部10を通じて放熱壁6へ
伝達される。なお、発熱体2から受熱壁5へ伝わる熱
は、発熱体2の取付け部位から遠くなる程低くなるた
め、密閉容器3内の冷媒は、主に発熱体2の取付け部位
に対応する領域(以下、沸騰領域と言う)で沸騰する。
この沸騰領域で沸騰した冷媒蒸気は、各平板部材7、8
の開口部7a、8aを通って密閉容器3内の密閉空間
(各平板部材7、8の開口部7a、8a同士が連通する
空間)全体に拡がり、密閉空間の沸騰領域から外れた領
域(以下、凝縮領域と言う)で密閉容器3の内壁面(主
に放熱壁6の内面及び伝熱部10の壁面)に凝縮して液
化する。液化した冷媒は、凝縮領域から再び沸騰領域に
供給されて、上記サイクル(沸騰−凝縮−液化)を繰り
返す。発熱体2から冷媒に伝達された熱は、冷媒蒸気が
密閉容器3の内壁面に凝縮する際に凝縮潜熱として放出
され、その凝縮潜熱が密閉容器3の放熱壁6から放熱フ
ィン4を通じて大気へ放出される。一方、受熱壁5から
伝熱部10を通じて放熱壁6に伝達された熱も、放熱壁
6から放熱フィン4を通じて大気に放出される。
【0021】b)発熱体2が密閉容器3の上側に配置さ
れる使用状態(受熱壁5が放熱壁6の上方側に位置す
る)の時。 発熱体2から発生した熱は、受熱壁5から各伝熱部10
を通じて放熱壁6へ伝達されるとともに、各伝熱部10
に接触する冷媒に伝達されて冷媒を沸騰させる。なお、
発熱体2の取付け部位から遠くなる程、伝熱部10の温
度も低くなるため、密閉容器3内の冷媒は主に沸騰領域
で沸騰する。この沸騰領域で沸騰した冷媒蒸気は、各平
板部材7、8の開口部7a、8aを通って密閉容器3内
の密閉空間全体に拡がり、密閉空間の沸騰領域から外れ
た凝縮領域で密閉容器3の内壁面(主に受熱壁5の内
面、密閉容器側壁面、伝熱部10の壁面等)に凝縮して
液化する。液化した冷媒は、凝縮領域から再び沸騰領域
に供給されて、上記サイクル(沸騰−凝縮−液化)を繰
り返す。発熱体2から冷媒に伝達された熱は、冷媒蒸気
が密閉容器3の内壁面に凝縮する際に凝縮潜熱として放
出され、その凝縮潜熱が密閉容器3の放熱壁6から放熱
フィン4を通じて大気へ放出される。一方、受熱壁5か
ら伝熱部10を通じて放熱壁6に伝達された熱も、放熱
壁6から放熱フィン4を通じて大気に放出される。
【0022】(本実施例の効果)本実施例では、密閉容
器3内に複数本の伝熱部10を設けたことにより、その
伝熱部10によって沸騰領域では放熱面積が増大し、凝
縮領域では凝縮面積が増大する。その結果、放熱面積及
び凝縮面積の増大した分、放熱性能を向上させることが
できる。また、発熱体2が密閉容器3の上壁面に配置さ
れる使用状態の時でも、各伝熱部10によって発熱体2
の熱を冷媒に伝達できるため、発熱体2を冷却できるだ
けの十分な冷却性能を確保できる。この伝熱部10を具
備する密閉容器3を、受熱壁5と放熱壁6との間に各平
板部材7、8を積層するだけで簡単に構成でき、一体ろ
う付けによって製造できるため、先願と比較しても極め
て製造が容易であり、量産性が向上するとともに、コス
トを低く抑えることができる。
【0023】更に、柱状の伝熱部10を積層された複数
枚の平板部材7、8によって形成することから、各平板
部材7、8に設けられる開口部7a、8aの形状に応じ
て伝熱部10の形状、寸法等を適宜変更できるため、設
計自由度が向上する。また、各平板部材7、8の開口部
7a、8aをエッチング加工によって形成すれば、部材
の板厚と同程度のスリット幅Aを形成することができる
(例えば、板厚0.6mmの金属板にスリット幅0.6mm
の開口部7a、8aを形成できる)ため、隣接する伝熱
部10間の寸法を容易に小さくできる。
【0024】(第2実施例)図5は密閉容器3の断面図
である。本実施例では、発熱体2の取付け部位に対応す
る領域に伝熱部10を密に配置した一例を示すものであ
る。この場合、各平板部材7、8の隣接する開口部7a
同士および開口部8a同士の間隔を部材中央部で小さ
く、部材周辺部で大きく設定するとともに、開口部7
a、8aのスリット幅Aを部材中央部で小さく、部材周
辺部で大きく形成している(なお、図5には平板部材8
の開口部8aは図示されない)。そして、この各平板部
材7、8を交互に積層することにより、図5に示す様
に、発熱体2の取付け部位に対応する領域で伝熱部10
を密に配置することができる。これにより、発熱体2の
取付け部位に対応する領域(熱流束の大きな部位)で伝
熱性が向上するため、放熱性能を向上できる。特に、発
熱体2を取り付けた受熱壁5が放熱壁6の上方側に配置
される不利な姿勢での使用時でも性能の低下を防ぐこと
ができる。
【0025】(第3実施例)図6は密閉容器3の断面図
である。本実施例では、各平板部材7、8の開口部7
a、8aによって形成される密閉空間が、受熱壁5側で
狭く、放熱壁6側で広くなるすり鉢状に形成されている
(なお、図6には平板部材8の開口部8aは図示されな
い)。この場合、最も放熱壁6側に配される平板部材7
または平板部材8には部材周辺部まで開口部7aまたは
開口部8aを形成し、最も受熱壁5側に配される平板部
材7または平板部材8には部材中央部のみ開口部7aま
たは開口部8aを形成して、その間に積層される平板部
材7、8には、放熱壁6側から受熱壁5側へ向かって順
次部材周辺部の開口部7a、8aを減らしている。この
各平板部材7、8を積層することにより、図6に示す様
に、すり鉢状の密閉空間が形成される。これにより、沸
騰領域への凝縮液の戻りが促進されるため、冷却性能が
向上する。また、密閉空間をすり鉢状としたことで、冷
媒量を減らすことができ、その分コストダウンを図るこ
とも可能である。
【0026】(第4実施例)図7は密閉容器3の断面図
である。本実施例は、密閉容器3内の密閉空間を冷媒が
移動し易くして放熱性の向上を図った一例を示すもので
ある。この密閉容器3は、図2及び図3に示した各平板
部材7、8を受熱壁5上に1枚ずつ交互に積層し、積層
途中から各平板部材7、8を2枚以上連続して(図7で
は2枚)積層した後、最後に放熱壁6を積層して構成さ
れている。この場合、密閉空間を流れる冷媒の主流方向
が受熱壁5近傍では縦方向(積層方向)となり、放熱壁
6近傍では横方向(積層方向と直交する方向)となる。
これにより、発熱体2の熱を受けて沸騰した冷媒蒸気が
受熱壁5側では早く上昇し、放熱壁6側ではスムーズに
横方向へ拡散できるため、熱の移動が受熱壁5から放熱
壁6へ効果的に行われて放熱性能が向上する。なお、受
熱壁5側で2枚以上連続して積層されている部分のみ、
その積層された各平板部材7、8の厚さに相当する1枚
の平板部材で構成することも可能であるが、この場合、
開口部のスリット幅が大きくなってしまう(最小でも板
厚と同程度)ため、隣接する伝熱部10間の距離を最小
スリット幅Aに抑えることができない。従って、隣接す
る伝熱部10間の距離を小さくするためには、開口部7
a、8aのスリット幅を小さくできる板厚の薄い平板部
材7、8を連続して積層する方法が望ましい(なお、図
7には平板部材8の開口部8aは図示されない)。
【0027】(第5実施例)図8は平板部材11の斜視
図である。本実施例は、密閉容器3内の密閉空間を放射
状に伸びた形状とした一例である。この場合、1枚の平
板部材11に図8に示す様な放射状の開口部11aを形
成し、その平板部材11を受熱壁5と放熱壁6とで挟み
込んで密閉容器3を構成している。これによれば、発熱
体2の熱を受けて沸騰した冷媒蒸気が発熱体2の取付け
部位を中心として密閉空間(開口部11a)を放射状に
流れるため、冷媒蒸気がスムーズに密閉空間全体に拡散
される。その結果、放熱性能が向上して効率良く発熱体
2を冷却できる。なお、本実施例の場合、伝熱部10
は、開口部11aの外周壁部によって形成されている。
【0028】(第6実施例)図9(a)、(b)は平板
部材12、13の平面図である。本実施例は、開口部の
形状が異なる2種類以上(図9では2種類)の平板部材
12、13を積層して密閉空間を放射状に伸びた形状と
した一例である。この場合、図9(a)に示す様に放射
状の開口部12aが形成された一方の平板部材12と、
図9(b)に示す様に円弧状の開口部13aが形成され
た他方の平板部材13とを重ね合わせて受熱壁5及び放
熱壁6とともに積層して密閉容器3を構成している。こ
れにより、第5実施例と同様に放射状に伸びた密閉空間
(開口部12a、13a)を形成できるため、冷媒蒸気
がスムーズに密閉空間全体に拡散されて効率良く発熱体
2を冷却できる。
【0029】(第7実施例)図10は密閉容器3の分解
斜視図、図11は密閉容器3の側面図である。本実施例
は、冷媒を注入するための注入口14を各平板部材7、
8と一体に形成した一例を示すものである。図10に示
す様に、各平板部材7、8の一側辺中央部に外側へ突出
する突辺部7A、8Aを形成し、更に各突辺部7A、8
Aのうち間に挟まれる1枚以上の突辺部7Aまたは突辺
部8Aに注入用通路7gまたは注入用通路8gを形成し
て、各平板部材7、8を積層することにより、図11に
示す様に冷媒注入口14を一体に形成することができ
る。この場合、図1に示した様な注入パイプ9を新たに
設ける必要がないため、部品点数を削減して組付け工数
を減らすことができる。
【0030】(第8実施例)図12は沸騰冷却装置1の
斜視図である。本実施例は、放熱フィン4を密閉容器3
の放熱壁6と別体で設けて、螺子15等で密閉容器3に
固定した一例を示すものである。この場合、放熱フィン
4を放熱壁6と別体とすることにより、装置全体のレイ
アウト等からユーザーの要求に合致した性能、形態、大
きさの放熱フィン4を選定できる。なお、放熱フィン4
の固定方法は、熱伝導を損なわない方法であれば、接
着、かしめ等の方法でも良い。
【0031】(第9実施例)図13は密閉容器3を構成
する各部材の斜視図、図15は密閉容器3の斜視図であ
る。なお、発熱体2の取付け位置を図13〜図16に二
点鎖線で示す。本実施例では、伝熱部10(図16参
照)が冷媒の沸騰領域(発熱体2の取付け部位に対応す
る領域)の少なくとも中央部に大きく設けられ、且つそ
の伝熱部10の周囲において各平板部材7、8の開口部
7a、8aが細かく形成されている。平板部材7は、図
14(a)に示す様に、スリット状に形成された複数本
の開口部7aが等間隔に設けられ、部材の略中央部には
矩形状の板厚部7cを有している。また、板厚部7cの
周囲では、開口部7aが複数本に枝分かれして形成され
ている。平板部材8は、図14(b)に示す様に、スリ
ット状に形成された複数本の開口部8aが等間隔に設け
られ、部材の略中央部には矩形状の板厚部8cを有して
いる。また、板厚部8cの周囲では、開口部8aが複数
本に枝分かれして形成されている。各平板部材7、8の
開口部7a、8aは、切削加工、プレス加工、エッチン
グ加工等により形成することができる。
【0032】密閉容器3は、図16に示す様に、平板部
材7と平板部材8とが受熱壁5と放熱壁6との間に交互
に積層され、平板部材7の開口部7aと平板部材8の開
口部8aとが交差する位置で互いの開口部7a、8a同
士が連通して密閉空間を形成している。また、この密閉
容器3には、各平板部材7、8のそれぞれ隣合う開口部
7a、7a間に形成される板厚部7bと開口部8a、8
a間に形成される板厚部8b及び前記板厚部7c、8c
同士が上下方向(積層方向)に重なって柱状の伝熱部1
0(以下、沸騰領域の中央部に形成される伝熱部を10
aとする)が形成されている。
【0033】この沸騰冷却装置によれば、発熱体2が密
閉容器3の上側に配置される使用状態の時でも、発熱体
2から発生した熱が受熱壁5から沸騰領域の略中央部に
設けられた伝熱部10aを通じて放熱壁6へ伝達される
ため、密閉容器3内の液冷媒が直接受熱壁5に接触して
いなくても発熱体2の冷却が可能である。また、伝熱部
10aに接触する液冷媒にも熱伝達されて冷媒を沸騰さ
せることができるが、伝熱部10aの周囲で開口部7
a、8aが枝分かれして細かく形成されているため、液
冷媒が接触する伝熱部10aの面積(開口部7a、8a
の周壁面の表面積)が増加して冷媒の沸騰可能な表面積
が増加する。その結果、沸騰領域の少なくとも中央部に
伝熱部10aを大きく設けたことによる沸騰面積の減少
分を補うことができるため、冷媒の沸騰による熱伝達率
の低下を防止できる。
【0034】但し、伝熱部10(10aを含む)を有し
ていない密閉容器3の場合は、発熱体2を密閉容器3の
下側に配置して使用すると、発熱体2が取り付けられた
領域全体で冷媒の沸騰が行われるため、液冷媒の供給が
冷媒の沸騰により妨げられて沸騰領域の中央部まで液冷
媒が十分に戻ることができない。従って、沸騰領域の中
央部に伝熱部10aを設けても、冷媒の沸騰可能な表面
積の減少分は少なく、それより発熱体2を上側に配置し
た場合の伝熱面積を確保できるメリットの方が大きいと
言える。また、本実施例では、仮に密閉容器3から冷媒
が抜け出てしまった場合でも、受熱壁5から伝熱部10
(10aを含む)を通じて放熱壁6へ熱伝達できること
から、ある程度の冷却性能を確保できるメリットもあ
る。
【0035】(第10実施例)図17は密閉容器3を構
成する各部材の斜視図、図19は密閉容器3の斜視図で
ある。なお、発熱体2の取付け位置を図17〜図20に
二点鎖線で示す。本実施例は、冷媒沸騰領域の少なくと
も中央部に伝熱部10aを大きく設けた場合の他の例で
ある。各平板部材は、図18(a)、(b)に示す様
に、部材の略中央部に矩形状の板厚部7c、8cを残し
て、それぞれスリット状の開口部7a、8aが複数本形
成されている。従って、密閉容器3には、各平板部材
7、8のそれぞれ隣合う開口部7a、7a間に形成され
る板厚部7bと開口部8a、8a間に形成される板厚部
8b及び前記板厚部7c、8c同士が上下方向(積層方
向)に重なって柱状の伝熱部10(10aを含む)が形
成されている(図20参照)。本実施例においても、第
9実施例と同様に、発熱体2が密閉容器3の上側に配置
される使用状態の時(図20に示す状態)でも、発熱体
2から発生した熱が受熱壁5から沸騰領域の略中央部に
設けられた伝熱部10aを通じて放熱壁6へ伝達される
ため、密閉容器3内の液冷媒が直接受熱壁5に接触して
いなくても発熱体2の冷却が可能である。
【0036】(第11実施例)図21(a)、(b)は
平板部材7、8の平面図(発熱体2の取付け位置を二点
鎖線で示す)である。本実施例は、平板部材7、8に形
成された複数本の開口部7a、8aのうち、冷媒沸騰領
域の略中央部に設けられた伝熱部(図示せず)を挟んで
対向する開口部7a、8aに楔状のテーパ面7d、8d
が形成されている。この場合、テーパ面7d、8dで発
生した気泡が成長すると、テーパ面7d、8dの拘束に
よりテーパの広がった方向へ気泡が押し出されるため、
気泡の抜けが良くなって放熱性能の向上に寄与できる。
【0037】(第12実施例)図22(a)、(b)及
び図23(a)、(b)はそれぞれ平板部材7、8の平
面図(発熱体2の取付け位置を二点鎖線で示す)であ
る。本実施例は、各平板部材7、8において、スリット
幅の大きい開口部7a、8aとスリット幅の小さい開口
部7e、8eとを組み合わせて形成した例を示すもので
ある。図22では、冷媒沸騰領域の略中央部に設けられ
た伝熱部(図示せず)の周囲のみスリット幅の小さい開
口部7e、8eが形成され、且つ隣合う開口部7e、7
e同士間、及び開口部8e、8e同士間のピッチも小さ
く設定されている。図23では、スリット幅の小さい開
口部7e、8eを長手方向へ延長して形成したもので、
図22の場合より開口部7a、7e、8a、8eの数を
少なくできる。これらの場合、沸騰領域において液冷媒
が接触する伝熱部の面積(開口部7e、8e周壁面の表
面積)が増加して冷媒の沸騰可能な表面積が増加するた
め、沸騰領域の少なくとも中央部に伝熱部を大きく設け
たことによる沸騰面積の減少分を補うことができ、冷媒
の沸騰による熱伝達率の低下を防止できる。
【0038】(第13実施例)図24(a)、(b)は
平板部材7、8の平面図(発熱体2の取付け位置を二点
鎖線で示す)である。本実施例は、各平板部材7、8に
おいて、冷媒沸騰領域の略中央部に設けられた伝熱部
(図示せず)の周囲のみ開口部7a、8aに細かい凹凸
7f、8fを形成したものである。本実施例でも、第1
2実施例と同様に、沸騰領域において液冷媒が接触する
伝熱部の面積(開口部7a、8a周壁面の表面積)が増
加して冷媒の沸騰可能な表面積が増加するため、沸騰領
域の少なくとも中央部に伝熱部を大きく設けたことによ
る沸騰面積の減少分を補うことができ、冷媒の沸騰によ
る熱伝達率の低下を防止できる。
【0039】(第14実施例)図25は密閉容器3を構
成する各部材の斜視図、図26は密閉容器3の斜視図で
ある。なお、発熱体2の取付け位置を図25〜図27に
二点鎖線で示す。本実施例は、平板部材7の開口部7
a、7eと平板部材8の開口部8aとでスリット幅が異
なる場合の一例を示すものである。平板部材7は、図2
5に示す様に、部材中央部に形成される開口部7eのみ
他の開口部7aよりスリット幅が小さく設定されてい
る。平板部材8に形成された開口部8aは、平板部材7
の他の開口部7aと同様のスリット幅に設定されてい
る。これにより、各平板部材7、8を積層すると、図2
7に示す様に、冷媒沸騰領域の略中央部に設けられた伝
熱部10aの周囲のみ、各平板部材7、8の積層方向で
開口部7e、8aの幅が大きくなったり小さくなったり
する。その結果、開口部7a、8aの幅が同一の場合と
比較して、冷媒の沸騰可能な表面積が増加するため、沸
騰領域の少なくとも中央部に伝熱部10aを大きく設け
たことによる沸騰面積の減少分を補うことができ、冷媒
の沸騰による熱伝達率の低下を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】沸騰冷却装置の斜視図である(第1実施例)。
【図2】平板部材の平面図である(第1実施例)。
【図3】平板部材の平面図である(第1実施例)。
【図4】密閉容器の断面図である(第1実施例)。
【図5】密閉容器の断面図である(第2実施例)。
【図6】密閉容器の断面図である(第3実施例)。
【図7】密閉容器の断面図である(第4実施例)。
【図8】平板部材の斜視図である(第5実施例)。
【図9】第1の平板部材の平面図(a)と第2の平板部
材の平面図(b)である(第6実施例)。
【図10】密閉容器の分解斜視図である(第7実施
例)。
【図11】密閉容器の側面図である(第7実施例)。
【図12】沸騰冷却装置の斜視図である(第8実施
例)。
【図13】密閉容器を構成する各部材の斜視図である
(第9実施例)。
【図14】第1の平板部材の平面図(a)と第2の平板
部材の平面図(b)である(第9実施例)。
【図15】密閉容器の斜視図である(第9実施例)。
【図16】密閉容器の断面図である(第9実施例)。
【図17】密閉容器を構成する各部材の斜視図である
(第10実施例)。
【図18】第1の平板部材の平面図(a)と第2の平板
部材の平面図(b)である(第10実施例)。
【図19】密閉容器の斜視図である(第10実施例)。
【図20】密閉容器の断面図である(第10実施例)。
【図21】第1の平板部材の平面図(a)と第2の平板
部材の平面図(b)である(第11実施例)。
【図22】第1の平板部材の平面図(a)と第2の平板
部材の平面図(b)である(第12実施例)。
【図23】第1の平板部材の平面図(a)と第2の平板
部材の平面図(b)である(第12実施例)。
【図24】第1の平板部材の平面図(a)と第2の平板
部材の平面図(b)である(第13実施例)。
【図25】密閉容器を構成する各部材の斜視図である
(第14実施例)。
【図26】密閉容器の斜視図である(第14実施例)。
【図27】密閉容器の断面図である(先願例)。
【図28】沸騰冷却装置の断面図である(先願例)。
【符号の説明】
1 沸騰冷却装置 2 発熱体 3 密閉容器 5 受熱壁 6 放熱壁 7 平板部材 7a 開口部 7b 板厚部(連結板部) 8 平板部材 8a 開口部 8b 板厚部(連結板部) 10 伝熱部 10a 沸騰領域の略中央部に設けられた伝熱部 11 平板部材(第5実施例) 12 平板部材(第6実施例) 13 平板部材(第6実施例) 14 注入口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川口 清司 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】密閉容器に封入される冷媒の沸騰と凝縮の
    繰り返しによる熱伝達を利用して発熱体を冷却する沸騰
    冷却装置であって、 前記密閉容器は、 表面に前記発熱体が取り付けられる板状の受熱壁と、 この受熱壁と所定の間隔をおいて対向する板状の放熱壁
    と、 前記受熱壁と前記放熱壁との間に介在されて、前記受熱
    壁と前記放熱壁とを熱的に連結する伝熱部とを具備し、 この伝熱部が開口部を有する1枚以上の平板部材によっ
    て形成され、前記受熱壁及び前記放熱壁とともに積層さ
    れて前記密閉容器を形成していることを特徴とする沸騰
    冷却装置。
  2. 【請求項2】前記伝熱部は、前記発熱体の取付け部位に
    対応する領域に密に設けられていることを特徴とする請
    求項1に記載した沸騰冷却装置。
  3. 【請求項3】前記伝熱部は、前記発熱体の取付け部位に
    対応する領域の少なくとも中央部に設けられていること
    を特徴とする請求項1に記載した沸騰冷却装置。
  4. 【請求項4】前記発熱体の取付け部位に対応する領域の
    少なくとも中央部に設けられた前記伝熱部の周囲におい
    て、冷媒が接触する前記開口部の開口面積が他の部位よ
    り大きく設けられていることを特徴とする請求項3に記
    載した沸騰冷却装置。
  5. 【請求項5】複数枚の前記平板部材を積層して前記伝熱
    部を形成し、且つ前記平板部材の開口部同士が連通して
    密閉空間を形成し、この密閉空間が、前記発熱体の取付
    け部位を中心として前記受熱壁側から前記放熱壁側へ向
    かって次第に広くなる形状に形成されていることを特徴
    とする請求項1〜4に記載した何れかの沸騰冷却装置。
  6. 【請求項6】複数枚の前記平板部材を積層して前記伝熱
    部を形成し、且つ前記密閉容器内に前記発熱体の取付け
    部位を中心として放射状に伸びた前記開口部が形成され
    ることを特徴とする請求項1〜4に記載した何れかの沸
    騰冷却装置。
  7. 【請求項7】複数枚の前記平板部材を積層して前記伝熱
    部を形成し、且つ前記平板部材の開口部同士が連通して
    密閉空間を形成し、この密閉空間を流れる冷媒の主流方
    向が前記受熱壁側から前記放熱壁側へ向かって次第に縦
    方向から横方向へ変化していることを特徴とする請求項
    1〜4に記載した何れかの沸騰冷却装置。
  8. 【請求項8】前記密閉容器内に冷媒を注入するための注
    入口が積層された複数枚の前記平板部材と一体に形成さ
    れていることを特徴とする請求項1〜7に記載した何れ
    かの沸騰冷却装置。
  9. 【請求項9】請求項1〜8に記載した何れかの沸騰冷却
    装置を製造する方法であって、 前記平板部材は、前記開口部がプレス、切削、あるいは
    エッチングの何れかの加工方法により形成されているこ
    とを特徴とする沸騰冷却装置の製造方法。
  10. 【請求項10】請求項1〜9に記載した何れかの沸騰冷
    却装置を製造する方法であって、 前記密閉容器は、一体ろう付けによって製造されている
    ことを特徴とする沸騰冷却装置の製造方法。
  11. 【請求項11】密閉容器に封入される冷媒の沸騰と凝縮
    の繰り返しによる熱伝達を利用して発熱体を冷却する沸
    騰冷却装置であって、 前記密閉容器は、 表面に前記発熱体が取り付けられる板状の受熱壁と、 この受熱壁と所定の間隔をおいて対向する板状の放熱壁
    と、 前記受熱壁と前記放熱壁との間に介在されて、外縁部及
    びこの外縁部に連続的に形成されて、前記外縁部より内
    側に配置された連結板部を有する複数枚の平板部材とか
    ら成り、 各平板部材における前記連結板部は、自身の一部が互い
    に接触し合って、前記受熱壁の熱を前記放熱壁へ伝える
    ことを特徴とする沸騰冷却装置。
  12. 【請求項12】前記平板部材における前記連結板部は、
    くし歯に配置された複数の板部から成り、前記平板部材
    は、くし歯の方向が異なる様に積層されることを特徴と
    する請求項11に記載した沸騰冷却装置。
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