JPH10308381A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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JPH10308381A
JPH10308381A JP11809597A JP11809597A JPH10308381A JP H10308381 A JPH10308381 A JP H10308381A JP 11809597 A JP11809597 A JP 11809597A JP 11809597 A JP11809597 A JP 11809597A JP H10308381 A JPH10308381 A JP H10308381A
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JP
Japan
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etchant
etching
substrate
semiconductor device
less
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Application number
JP11809597A
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English (en)
Inventor
Hirotsugu Oda
拓嗣 小田
Toshiaki Kitano
俊明 北野
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リセスエッチングにおいてエッチング量の面
内均一性に優れたウェットエッチングができ、電気特性
の良好な半導体装置の製造方法を得る。 【解決手段】 ノズル4a,4b,4cから平均粒子径
が100μm以下のエッチャント21を基板1表面に噴
霧する。また、表面積がScm2 の基板1をエッチングす
る際、噴霧により基板1表面に到達するエッチャント2
1の量を0.3Scm3 以下とし、かつ、そのエッチャン
トの供給速度を0.1S cm3/sec 以上とする。また、
平均粒子径が100μm以下の緩衝剤をエッチャントと
共に噴霧して、エッチングレートを可変にする。また、
平均粒子径が100μm以下の酸化剤をエッチャントと
共に噴霧して、エッチングレートを可変にする。また、
エッチング中に半導体基板1を50rpm以下の回転数
で回転させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体基板の表面
を精密にウェットエッチングして微細なパターンを形成
する半導体装置の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体装置として、例えばGaAsを用
いる電界効果型トランジスタ(以下、FETと記す)や
高電子移動度トランジスタ(以下、HEMTと記す)の
チャネル部には、ソース・ドレイン間の高耐圧化やソー
ス抵抗の低減を目的として、GaAs動作層をエッチン
グにより堀込み、その堀込んだ部分(リセス部)の中に
ゲート電極を設けるリセス構造が多く採用されている。
【0003】図8は例えばFETのゲートリセス構造の
形成工程を工程順に示す断面図である。図において、4
1は半絶縁性GaAs基板で、基板41の表面上にはア
ンドープGaAs層42と、n−GaAs動作層43が
エピタキシャル成長により連続して形成される。次に、
動作層43上に蒸着とフォトエッチングなどの工程によ
りソース電極44とドレイン電極45が設けられ、さら
に、図8(a)に示すようにレジストの塗布、露光、現
像の処理によりゲート電極の幅に対応した開口部を有す
るレジストパターン46が形成される。その後、図8
(b)に示すようにレジストパターン46をマスクとし
て動作層43をエッチングし、リセス部47を形成す
る。これをリセスエッチングと称する。次に、電極材の
蒸着、レジスト除去によるリフトオフを実施してリセス
部47にゲート電極48が形成されて図8(c)に示す
ようなリセス構造のチャネル部が得られる。この製造工
程において、リセス部47のエッチング深さや形状とト
ランジスタの電気特性には密接な関係がある。即ち、ト
ランジスタのソース・ドレイン間の飽和電流(以下Id
ssという)は、リセスエッチングの深さを制御するこ
とにより、調整される。このため、数十Å程度のエッチ
ング精度と優れた面内均一性がリセスエッチングには求
められている。
【0004】リセスエッチングの方法としては、プラズ
マ中のイオンやラジカルを用いるドライエッチング法、
またはエッチャント中に基板を浸漬、若しくは基板表面
にエッチャントをスプレー噴射して化学的に除去するウ
ェットエッチング法が用いられている。図9は基板浸漬
による従来のウェットエッチング法の一例を示す概略構
成図である。図9において、1は被加工物である基板、
21はエッチャント、30はエッチャント21を貯留し
て実際に基板1のエッチングを行うためのエッチング
槽、31はエッチャント21に対して耐性のある材料で
構成され、基板1をエッチャント21に浸漬するために
用いる基板浸漬治具である。また、6はエッチャント2
1を貯留するためのエッチャントタンク、7はエッチャ
ント21の温度を制御するための熱交換器、8は薬液チ
ューブ5を介してエッチング槽30にエッチャント21
を圧送するポンプである。
【0005】まず、所望のエッチングレートになるよう
に調整されたエッチャント21がエッチャントタンク6
内に貯留される。次に、エッチャント21は熱交換器7
を介して所望の温度に制御された後、ポンプ8によって
薬液チューブ5からエッチング槽30に送られる。次
に、表面に所望のレジストパターンを形成した基板1を
基板浸漬治具31に保持した後、エッチング槽30内に
貯留したエッチャント21中に所定の時間浸漬すること
によりエッチングが行われる。その後、基板1は別に用
意した水洗槽内でリンスされてエッチングは完了する。
【0006】また、図10は特開平8−35078号公
報に開示された、スプレー噴射よる従来のウェットエッ
チング法の一例を示す概略構成図である。図10におい
て、2はチャック機構を有する基板ホルダで、基板1が
基板ホルダ2に固定して設置される。3は回転軸と回転
駆動系からなる回転機構で、基板ホルダ2は回転機構3
と連結され所定の速度で矢印のように基板1を回転させ
ることができる。4はエッチャント21が噴射されるノ
ズルで、回動アーム32の先端部に設置されている。ま
た、9は排気ダクト、10は加工チャンバーである。
【0007】エッチャント21は熱交換器7によって温
度制御されており、ノズル4からレジストパターンが設
けられた基板1表面に所定の時間噴射される。エッチャ
ント21の噴射に際しては、基板1の回転動作と回動ア
ーム32の回動動作を同時に行うことにより、基板1表
面の各部に噴射されるエッチャント21の液量が均等に
なるとされている。所定の時間エッチャント21を噴射
して基板1をエッチングした後、基板1を回転させつつ
純水などを基板1表面に噴射してリンスし、エッチング
は終了する。この後、基板1を乾燥させるため、基板1
を2000rpm程度で回転させて遠心力によりリンス
液を基板1表面より取り除く。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来のドライエッチン
グ法による半導体装置の製造方法でGaAs表面をエッ
チングすると、エッチング時のイオン衝撃により動作層
43に結晶欠陥が生じ、半導体装置としての信頼性が低
下するという問題があった。さらに、エッチング装置内
で発生するプロセス異物による不良や異物吸着などのた
めに歩留りが低下するという問題があった。
【0009】また、従来のウェットエッチング法による
半導体装置の製造方法では、所定の時間だけ基板1をエ
ッチャント21に浸漬するのであるが、この浸漬に起因
する薬液の揺らぎや気泡の巻き込みが生じたり、エッチ
ャント21と反応生成物の比重差に起因する濃度ムラな
どが生じるため、エッチング量の基板面内均一性が悪い
という問題があった。また、Idssの微調整のために
1秒程度の厳密なエッチング時間が求められるにもかか
わらず、基板1をエッチャント21に浸漬している時間
以外の、エッチング槽30から水洗槽に基板1を移動す
る間にもエッチングが進行するため、エッチングの制御
性が悪いという問題もあった。
【0010】また、エッチャント21を基板1表面にス
プレー噴射するウェットエッチング法では、ノズル4か
ら直接エッチャント21が噴射されてエッチングされる
部分と、基板1の表面を広がってきたエッチャント21
に覆われてエッチングされる部分とでは加工断面形状に
差が生じるという問題があった。具体的に比較すると、
エッチング深さに対するサイドエッチング量の比は、後
者の方が前者より大きくなり、従って得られる半導体装
置の特性に差が生じてしまう。また、エッチングマスク
に供する基板1の表面に設けられたレジストパターンの
開口形状や面積は多様である。このため、基板1の表面
におけるエッチャント21の流れは、基板1の表面にお
いて局所的にエッチャント21の交換頻度が高い、即ち
エッチングレートが高い領域を局所的に生みだし、結果
的に加工量のバラツキ要因となって半導体装置の歩留り
を低下させるという問題があった。
【0011】本発明は、かかる問題点を解決するために
なされたもので、半導体装置の電気特性を決定するリセ
スエッチングを行う際に、エッチングの面内均一性や再
現性に優れたウェットエッチングができる半導体装置の
製造方法を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の構成によ
る半導体装置の製造方法は、平均粒子径が100μm以
下のエッチャントを半導体基板の表面に噴霧してエッチ
ングすることを特徴とするものである。
【0013】また、本発明の第2の構成による半導体装
置の製造方法は、第1の構成において、表面積がScm2
の基板をエッチングする際、噴霧により基板表面に到達
するエッチャント量を0.3Scm3 以下とし、かつ、そ
のエッチャントの供給速度を0.1S cm3/sec 以上と
したものである。
【0014】また、本発明の第3の構成による半導体装
置の製造方法は、第1の構成において、平均粒子径が1
00μm以下の緩衝剤をエッチャントと共に半導体基板
の表面に噴霧して、エッチングレートを可変にしたもの
である。
【0015】また、本発明の第4の構成による半導体装
置の製造方法は、第1の構成において、平均粒子径が1
00μm以下の酸化剤をエッチャントと共に半導体基板
の表面に噴霧して、エッチングレートを可変にしたもの
である。
【0016】また、本発明の第5の構成による半導体装
置の製造方法は、第1の構成において、エッチング中に
半導体基板を50rpm以下の回転数で回転させるよう
にしたものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.図1は本発明の実施の形態1による半導
体装置の製造方法に係わるウェットエッチング装置を示
す構成図である。図1において、1は被加工物であり半
導体装置となる基板、2は基板1を固定するチャック機
構を有し、回転軸と回転駆動系からなる回転機構3に連
結されている基板ホルダである。エッチングに際し基板
1はチャック機構により基板ホルダ2に固定設置され、
回転機構3により基板1を所望の速度で回転させること
ができる。4a,4b,4cはエッチャント21を基板
表面に噴霧するために基板1の上方に設置されるノズル
で、この場合は例えば3つ設けられている。6はエッチ
ャント21を貯留するためのエッチャントタンク、7は
エッチャント21の温度を制御するための熱交換器、8
は薬液チューブ5を介してノズル4にエッチャント21
を圧送するポンプ、9a,9bはエッチャント21や洗
浄液の廃液および加工チャンバー内の排気をするための
ダクト、10は周囲へのエッチャント21の飛散を防ぐ
加工チャンバーである。また、11はエッチング終了後
の基板1表面に純水を噴射してリンスするためのリンス
液供給ノズルである。なお、GaAs動作層をウェット
エッチングするエッチャント21として、例えば、特開
昭63−6846号公報に開示された酒石酸と過酸化水
素を主成分とする水溶液を用いた。さらに、例えばエッ
チャント21の平均粒子径が100μm以下となるよう
なスプレーノズル4a,4b,4cを用いる。
【0018】上記のように構成されたウェットエッチン
グ装置において、まず、酒石酸水溶液と過酸化水素水を
所望のエッチングレート、例えば50Å/sec のエッチ
ングレートになるように10:1の混合比率で混ぜ合わ
せてエッチャント21とし、エッチャントタンク6内に
貯留する。次に、熱交換器7を介してエッチャント21
の液温を所望の温度、例えば23℃に制御した後、ポン
プ8によってエッチャント21を圧送し、薬液チューブ
5を経由してノズル4a,4b,4cから基板1の表面
に向けて噴霧する。
【0019】従来のスプレー噴射によるウェットエッチ
ングでは、エッチャント21の粒子に関する考慮は全く
なされておらず、単にシャワー状に噴射しているので、
液滴状を形成していないか、または液滴状になっている
としてもその平均粒子径は200〜7000μm程度で
あると考えられる。このような大きさのエッチャント粒
子を用いると、液噴射による衝撃が高く、レジストパタ
ーンの開口部内においてエッチャントの液流動や循環を
誘起する。しかも、その衝撃の大きさや作用する向きが
基板1の面内では均一ではない。このために、新鮮なエ
ッチャント21の供給と反応生成物の排除が活発でエッ
チングレートが高くなる部分とその逆の部分とが基板1
の表面に生じ、これが局所的にエッチング量のばらつく
原因となっていた。
【0020】これに対し、本実施の形態では、ノズル4
から基板1の表面に噴霧するエッチャント21の平均粒
子径を100μm以下としているので、小さな粒子径の
液滴を噴霧することにより、基板1表面がエッチャント
21から受ける衝撃はほとんど無視できるほど軽微なも
のとなる。従って、基板1表面に到達したエッチャント
粒子はその到達地点からほとんど移動せず、後から順次
基板1の表面に到達する別のエッチャント粒子と凝集を
繰り返していき、最終的には基板1表面に均一なエッチ
ャント21の皮膜を形成できる。このため、エッチング
のバラツキの主要因であるレジストパターン開口部内の
液流動を抑制できる。
【0021】また、複数のノズル4a,4b,4cを基
板1上方に配置したので、基板1表面へ到達するエッチ
ャント21の単位面積当たりの液量を均一化できる。こ
のため、基板1表面におけるエッチングレートのバラツ
キの大幅な低減が図られた。
【0022】また本実施の形態では、エッチング量の面
内均一性を図り、基板1に噴霧するエッチャント量と、
その供給速度の適正化を行っている。以下に、エッチャ
ント量の適正化について説明する。例えば、基板1の表
面積をScm2 としたとき、ノズル4a,4b,4cから
基板1表面に噴霧するエッチャント量を0.3Scm3
下とした。この条件下では、噴霧されたエッチャント2
1の大部分はその表面張力によって基板1表面上に拘束
されてエッチャント21の液溜まりを形成し、基板1の
端からエッチャント21はほとんど流れ落ちない。エッ
チングは基板1上に溜まったエッチャント21により行
われるが、このときエッチャント21は基板1上で静止
した状態であるため、従来のような基板1表面における
エッチャント21の流れに起因するレジストパターン開
口部内の液流動の問題を解決することができる。さら
に、必要最小限のエッチャント量でエッチングが可能と
なるため、エッチャント21の消費量を削減できる。
【0023】次に、エッチャントの供給速度の適正化に
ついて説明する。例えば、エッチャントの供給速度を
0.1S cm3/sec 以上とした。このため、1秒以内に
基板1の表面全面をエッチャント21で均一に覆うこと
が可能となり、基板1の表面全体で同時にエッチングが
始まるために、エッチング量の制御性や面内均一性が改
善される。
【0024】エッチャント21を基板1に噴霧して所定
の時間のエッチングを実施した後、基板1は水洗、乾燥
される。水洗は、基板1を回転機構3により回転させつ
つリンス液供給ノズル11から純水を基板1表面に噴射
してリンスを行なう。乾燥は、基板1を回転機構3によ
り2000rpm程度で回転させることにより行なう。
この後、ドレイン電流を測定し、必要に応じてエッチン
グ、水洗、乾燥のシーケンスを繰り返して半導体装置の
電流調整を行う。
【0025】本実施の形態で製造したFETのIdss
分布と、従来のリセスエッチングで得られたFETのI
dss分布とを比較した。その結果、前者が2.0mA
であったのに対して後者は3.4mAとなり、エッチン
グ量の面内分布の改善が図られたことがわかる。
【0026】実施の形態2.図2は、本発明の実施の形
態2による半導体装置の製造方法に係わるウェットエッ
チング装置を示す構成図である。図2において、22は
緩衝剤でこの場合は緩衝液であり、12は緩衝液22を
貯留するための緩衝液タンク、13は緩衝液22を基板
1表面に噴霧するために基板1の上方に設置された緩衝
液供給ノズルである。その他の構成及び動作はエッチャ
ントと緩衝液の違いを除けば図1のものと共通であるた
め説明は省略する。
【0027】実施の形態1では、エッチングレートが5
0Å/sec のエッチャントを使用する例について説明し
たが、リセスエッチングが半導体装置の電流調整工程で
あるために数十Å程度のエッチング精度が求められてい
ることを勘案すると、よりエッチングレートの低いエッ
チャントを用いて時間をかけてエッチングすることがエ
ッチング量の制御性を向上させる上で望ましい。しか
し、リセスエッチングにおけるGaAs動作層のエッチ
ング深さは3000〜4000Åにも達するため、低レ
ートのエッチャントの使用は生産性の向上を阻害する要
因となる。従って、リセスエッチングの初期は生産性向
上を目的に、なるべくエッチングレートの高いエッチャ
ントを用いて所望のエッチング深さの例えば7割程度の
深さになる迄エッチングを行い、次に加工精度の向上を
目的に、徐々にエッチングレートの低いエッチャントに
切り替えてエッチングを繰り返し電流調整することが、
生産性向上かつ歩留り向上の観点から望ましい。
【0028】ところが、エッチャントの種類が増すとそ
れぞれに温度調節機構やノズルなどが必要になるため、
製造装置のコストが高騰すると共に、それらのエッチャ
ントを調整、管理する負担が急増する。従って、簡便に
エッチングレートの異なるエッチャントを利用できる方
法が強く望まれている。一般に、GaAsのウェットエ
ッチングで用いるエッチャントは、GaAs表面を酸化
する過酸化水素などの酸化剤、その酸化物を溶解する酒
石酸や硫酸などの溶解剤、および水などの緩衝剤の3要
素で構成されている。これらの3要素の内、エッチャン
ト中で緩衝剤の占める比率を高めるとエッチングレート
を低下できる。
【0029】図3に本実施の形態で係わるエッチングレ
ートの変化を示す。図における横軸はエッチング開始か
らの時間を示し、縦軸はエッチング深さ(%)を示す。
縦軸のエッチング深さは、目標とするエッチング深さを
100%として表している。本実施の形態では、エッチ
ングレートが50Åとなるように調整したエッチャント
21をノズル4から基板1表面に噴霧して、エッチング
深さが例えば70%程度になるまでエッチングする。図
3に示したグラフでは、エッチング開始から時間t1 後
のエッチング深さが70%になるまでは、エッチングレ
ートを50Å/sec とし、生産性の向上を図っている。
【0030】エッチング深さが70%に達した後、平均
粒子径が100μm以下の緩衝液22を緩衝液供給ノズ
ル13から供給し、緩衝液22とエッチャント21とを
基板1表面に同時に噴霧してエッチングする。この際、
エッチャント21と緩衝液22の平均粒子径が各々10
0μm以下となるように、例えばエッチャント供給ノズ
ル4と緩衝液供給ノズル13として液を加圧して噴霧す
るスプレーノズルを用いた。エッチャント21と緩衝液
22の平均粒子径をそれぞれ100μm以下の微細なも
のとしたため、エッチングのバラツキ要因となる液の濃
度ムラを生じることなく基板1表面でエッチャント21
と緩衝液22は容易に混ざり合い、エッチャント21の
エッチングレートよりも小さいエッチングレートでのエ
ッチングが可能となる。
【0031】図4は、エッチングレートが約50Å/se
c になるように酒石酸水溶液と過酸化水素水を10:1
で調合したエッチャントを基板表面に噴霧する際に、緩
衝液として純水を同時に噴霧した場合における、液量比
(純水の噴霧液量/エッチャントの噴霧液量)とエッチ
ングレートの関係を示す。図4に示したように、基板1
表面に噴霧するエッチャント21と緩衝液22の液量の
比率を変化させると、連続的にエッチングレートを変化
させることができる。このため、エッチング量の制御性
が向上して電流調整が容易になり、半導体装置の製造に
おける歩留りが向上する。図3に示したグラフでは、時
間t1 から時間t2 の間はエッチングレートを10Å/
sec とし、エッチング量の制御性の向上を図っている。
【0032】なお、上記では図3に示したように、エッ
チング深さが目標深さの70%になった時間t1 の時点
で、エッチングレートを50Å/sec から10Å/sec
へと急変させた例を示したが、これに限るものではなく
徐々に変化させてもよい。但し、前半では高レートでエ
ッチングを行い、終了前には低レートでエッチングを行
うように制御する。また、上記では、高レートの部分で
は緩衝剤を噴霧せず、低レートの部分では緩衝剤を噴霧
する構成としたが、これに限るものではなく、常に緩衝
剤を噴霧する構成としてもよい。その場合には、噴霧す
る緩衝剤の量を制御する。
【0033】実施の形態3.図5は本発明の実施の形態
3による半導体装置の製造方法に係わるウェットエッチ
ング装置を示す構成図である。図5において、23は酸
化作用のある酸化剤でこの場合は酸化液、14は酸化液
23を貯留するための酸化液タンク、15は酸化液23
を基板1表面に噴霧するために基板1の上方に設置され
る酸化液供給ノズルである。なお、その他の構成および
動作は酸化液と緩衝液の違いを除けば図2のものと共通
であるため、説明を省略する。
【0034】実施の形態2では、エッチャント21を基
板1表面に噴霧してエッチングする際に、緩衝液22を
エッチャント21と同時に噴霧することにより、エッチ
ングレートを下げてエッチングの制御性を改善する例に
ついて説明した。本実施の形態では、エッチャントを構
成する溶解剤、酸化剤、緩衝剤の3要素の内、酸化剤に
よってエッチングの生産性を改善するものである。
【0035】エッチャント中に占める酸化剤の比率を高
めると、エッチングレートを大きくできる。従って、エ
ッチャント供給ノズル4からはエッチングの制御性に富
む数Å/sec 程度の低レートのエッチャント21を噴霧
するように構成する。一方酸化液供給ノズル15からは
平均粒子径が100μm以下の酸化液23を供給するの
であるが、図3に示すように、エッチング開始から例え
ばエッチング深さが70%程度になるまで、酸化液23
をエッチャント21と共に基板1表面に同時に噴霧して
エッチングレートを50Å/sec 程度とする。この際、
エッチャント21と酸化液23の平均粒子径をがれぞれ
100μm以下になるようなエッチャント供給ノズル4
および酸化液供給ノズル15を用いると、基板1表面で
エッチャント21と酸化液23は濃度ムラを生じること
なく容易に混ざり合う。このため、エッチャント21の
エッチングレートよりも大きいエッチングレートでのエ
ッチングが可能となる。
【0036】エッチング深さが70%に達した後、酸化
液23の供給を例えば停止すると、エッチャント21の
みが噴霧され、エッチャント21のエッチングレート、
この場合は数Å/sec でのエッチングが可能となる。こ
のため、エッチング量の制御性の向上を図ることができ
る。
【0037】図6は、エッチングレートが約2Å/sec
になるように酒石酸水溶液と過酸化水素水を200:1
で調合したエッチャントを基板1表面に噴霧する際に、
酸化液として過酸化水素水を同時に噴霧した場合におけ
る、液量比(過酸化水素水の噴霧液量/エッチャントの
噴霧液量)とエッチングレートの関係を示す。図6に示
したように、基板1表面に噴霧するエッチャント21と
酸化液23の液量の比率を変化させれば連続的にエッチ
ングレートを変化させることができる。従って、リセス
エッチングの初期では、噴霧する酸化液の比率を高める
ことで所望の高レートのエッチングが容易に可能となる
ため、生産性の向上が図られる。
【0038】また、上記では、高レートの部分では酸化
剤を噴霧し、低レートの部分では酸化剤を噴霧する構成
としたが、これに限るものではなく、常に酸化剤を噴霧
する構成としてもよい。その場合には、噴霧する酸化剤
の量を制御する。
【0039】実施の形態4.実施の形態1では、噴霧さ
れたエッチャントがその表面張力によって基板表面上に
拘束されてエッチャントの液溜まりを形成し、エッチン
グはその静止状態の基板上に溜まったエッチャントによ
り行われる例を示した。ところが、レジストパターンの
開口部が局部的に密集しているエッチング領域では、エ
ッチングの進行に伴い発生する反応性生成物がその領域
の中心部では滞留するのに対し、その外周部では拡散し
やすいため、密集領域内ではパターン形状が同一であっ
ても、中心部と外周部でそのエッチングレートに差が生
じる場合がある。例えば、高出力型のFETのチャネル
部では、溝状のリセス部が数十μmのピッチで約百本並
んだ構造であるため、浸漬法によりウェットエッチング
した場合、最端部のリセスエッチング量は中心部より高
くなる。したがって、エッチングのバラツキの主要因で
あるレジストパターン開口部内の液流動を抑制しつつ、
エッチング領域の中央部と外周部におけるエッチャント
中の反応性生成物の濃度差を軽減できるエッチャントの
揺動手段が必要になる。
【0040】そこで本実施の形態では、エッチャントを
揺動させるために、エッチャント21を基板1表面に噴
霧して所定の時間エッチングしている間、基板1を回転
機構3を用いて回転するようにした。ただし、回転速度
が大きくなると遠心力の作用で基板1表面に溜めたエッ
チャント21が基板1の外周方向に飛散することから、
基板ホルダ2は液の飛散を防止しできるカップ状のもの
とする。図7にはエッチング中の基板回転数(rpm)
と得られたFETのIdssの分布、σIdss(m
A)との関係を示す。図7から基板回転数が50rpm
以下の範囲でIdssのバラツキが減少し、歩留りの向
上が達成できることがわかる。
【0041】なお、ノズルから噴霧するエッチャントや
緩衝剤の拡散を抑制するために、基板ホルダ脇には流路
となる空間を確保すると共に、基板ホルダ脇の排液/排
気ダクト9a,9bにより余分なエッチャントミストを
吸引することが望ましい。エッチャントなどが固化、再
析出して発生する異物がチャンバー内壁にあると、エッ
チング中の基板1表面に落下してエッチング不良を引き
起こすことがあるが、余分なエッチャントミストを吸引
することにより、エッチング不良の発生をある程度防止
できる。
【0042】また、エッチング後の基板の水洗・乾燥工
程において、基板1表面へのリンス液の供給を停止した
段階で、基板1表面にレジストパターンに熱的な損傷を
与えない90℃程度迄の温度の窒素などの不活性ガスを
噴射すると、エッチング量の面内均一性を向上させるこ
とができる。これは、微細なレジストパターン開口部に
残留した水分を急速に除去できるためで、水洗が不十分
な場合でもエッチングを面内で均一に、かつ急速に停止
させることができる。
【0043】
【発明の効果】以上のように、本発明の第1の構成によ
れば、平均粒子径が100μm以下のエッチャントを半
導体基板の表面に噴霧してエッチングすることにより、
面内均一性に優れたエッチングを可能とし、電気特性の
良好な半導体装置の製造方法が得られる。
【0044】また、本発明の第2の構成によれば、第1
の構成において、表面積がScm2 の基板をエッチングす
る際、噴霧により基板表面に到達するエッチャント量を
0.3Scm3 以下とし、かつ、そのエッチャントの供給
速度を0.1S cm3/sec 以上としたことにより、さら
にエッチャント量の面内均一性を図ることができ、電気
特性の良好な半導体装置の製造方法が得られる。
【0045】また、本発明の第3の構成によれば、第1
の構成において、平均粒子径が100μm以下の緩衝剤
をエッチャントと共に半導体基板の表面に噴霧して、エ
ッチングレートを可変にしたことにより、生産性を向上
でき、かつ歩留りを向上できる半導体装置の製造方法が
得られる。
【0046】また、本発明の第4の構成によれば、第1
の構成において、平均粒子径が100μm以下の酸化剤
をエッチャントと共に半導体基板の表面に噴霧して、エ
ッチングレートを可変にしたことにより、生産性を向上
でき、かつ歩留りを向上できる半導体装置の製造方法が
得られる。
【0047】また、本発明の第5の構成によれば、第1
の構成において、エッチング中に半導体基板を50rp
m以下の回転数で回転させることにより、面内均一性を
向上できる半導体装置の製造方法が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1による半導体装置の製
造方法に係わるウェットエッチング装置を示す構成図で
ある。
【図2】 本発明の実施の形態2による半導体装置の製
造方法に係わるウェットエッチング装置を示す構成図で
ある。
【図3】 実施の形態2に係わり、時間に対するエッチ
ング深さ(%)の関係によってエッチングレートを示す
グラフである。
【図4】 実施の形態2に係わり、エッチャントと緩衝
液の液量比と、エッチングレート(Å/sec )の関係を
示すグラフである。
【図5】 本発明の実施の形態3による半導体装置の製
造方法に係わるウェットエッチング装置を示す構成図で
ある。
【図6】 実施の形態3に係わり、エッチャントと酸化
液の液量比と、エッチングレート(Å/sec )の関係を
示すグラフである。
【図7】 本発明の実施の形態4に係わり、エッチング
中の基板回転数(rpm)とσIdss(mA)の関係
を示すグラフである。
【図8】 一般的なFETのゲートリセス構造の形成工
程を工程順に示す断面図である。
【図9】 従来の基板浸漬によるウェットエッチング装
置の概略構成図である。
【図10】 従来のスプレー噴霧によるウェットエッチ
ング装置の概略構成図である。
【符号の説明】
1 基板、2 基板ホルダ、3 回転機構、4a,4
b,4c エッチャント供給ノズル、5 薬液チュー
ブ、6 エッチャントタンク、7 熱交換器、8ポン
プ、9a,9b 排液/排気ダクト、10 加工チャン
バー、11 リンス液供給ノズル、21 エッチャン
ト、22 緩衝液、23 酸化液。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均粒子径が100μm以下のエッチャ
    ントを半導体基板の表面に噴霧してエッチングすること
    を特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 表面積がScm2 の基板をエッチングする
    際、噴霧により基板表面に到達するエッチャント量を
    0.3Scm3 以下とし、かつ、そのエッチャントの供給
    速度を0.1S cm3/sec 以上としたことを特徴とする
    請求項1記載の半導体装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 平均粒子径が100μm以下の緩衝剤を
    エッチャントと共に半導体基板の表面に噴霧して、エッ
    チングレートを可変にしたことを特徴とする請求項1記
    載の半導体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 平均粒子径が100μm以下の酸化剤を
    エッチャントと共に半導体基板の表面に噴霧して、エッ
    チングレートを可変にしたことを特徴とする請求項1記
    載の半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 エッチング中に半導体基板を50rpm
    以下の回転数で回転させることを特徴とする請求項1記
    載の半導体装置の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008047637A (ja) * 2006-08-11 2008-02-28 Fujikura Ltd ウェハのウェット処理方法及びウェハのエッチング装置
JP2008160073A (ja) * 2006-11-30 2008-07-10 Seiko Epson Corp 半導体装置の製造方法
JP2013074196A (ja) * 2011-09-28 2013-04-22 Dainippon Screen Mfg Co Ltd 基板処理装置および基板処理方法

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