JPH10307146A - 自走車両 - Google Patents
自走車両Info
- Publication number
- JPH10307146A JPH10307146A JP13169197A JP13169197A JPH10307146A JP H10307146 A JPH10307146 A JP H10307146A JP 13169197 A JP13169197 A JP 13169197A JP 13169197 A JP13169197 A JP 13169197A JP H10307146 A JPH10307146 A JP H10307146A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- acceleration
- difference
- force
- self
- vehicle body
- Prior art date
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- Pending
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- Operation Control Of Excavators (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 車両のフレームへの力を誰でも、何時でも、
何処でも、また簡単に把握できる自走車両を提供する。 【解決手段】 車体前部に設けた上下方向の加速度を検
出する第1加速度検出器151と、車体後部に設けた上
下方向の加速度を検出する第2加速度検出器152と、
第1加速度検出器151からの第1加速度情報S1と、
第2加速度検出器152から第2加速度情報S2とを受
け、これらの差分ΔS(=S2−S1又はS1−S2)
を算出する演算器18とを有する。
何処でも、また簡単に把握できる自走車両を提供する。 【解決手段】 車体前部に設けた上下方向の加速度を検
出する第1加速度検出器151と、車体後部に設けた上
下方向の加速度を検出する第2加速度検出器152と、
第1加速度検出器151からの第1加速度情報S1と、
第2加速度検出器152から第2加速度情報S2とを受
け、これらの差分ΔS(=S2−S1又はS1−S2)
を算出する演算器18とを有する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自走車両に係わ
り、特に加速度検出器付きの自走車両に関する。
り、特に加速度検出器付きの自走車両に関する。
【0002】
【従来の技術】車両は走行時、図8に示す通り、路面の
凹凸によって3つのモーメント(ピッチングMP、ロー
リングMR、ヨーイングMY)を生ずる。そして車両の
前後左右の質量が車両自体及び片荷等によって互いに異
なることから、各部の慣性力によってフレームに曲がり
が生じ、またその曲がり量の前後左右差によってフレー
ムに捻じれが生ずる。例えばダンプトラックではローリ
ングMR方向の曲がりや捻じれが特に大きい。一方、例
えば自走式油圧式掘削機械(いわゆるパワーショベル)
では岩盤掘削作業時にバケットの刃先が岩盤に衝突し、
この衝突力がフレームに伝わる。しかも自走式油圧式掘
削機械はカウンタウエイトを有する。従って自走式油圧
式掘削機械ではピッチングMP方向の曲がりや捻じれが
特に大きい。さらに自走式油圧式掘削機械は上部旋回式
が普通である。このため自走式油圧式掘削機械では旋回
開始時や旋回停止時にヨーイングMY方向の曲がりや捻
じれも生ずる。さらに自走式油圧式掘削機械は低速走行
車両ではあるとは言え、クローラ式が殆どであり、また
不整地走行を余儀なくされるから、その走行時、不整地
での凹凸によってローリングMR方向の曲がりや捻じれ
も生ずる。
凹凸によって3つのモーメント(ピッチングMP、ロー
リングMR、ヨーイングMY)を生ずる。そして車両の
前後左右の質量が車両自体及び片荷等によって互いに異
なることから、各部の慣性力によってフレームに曲がり
が生じ、またその曲がり量の前後左右差によってフレー
ムに捻じれが生ずる。例えばダンプトラックではローリ
ングMR方向の曲がりや捻じれが特に大きい。一方、例
えば自走式油圧式掘削機械(いわゆるパワーショベル)
では岩盤掘削作業時にバケットの刃先が岩盤に衝突し、
この衝突力がフレームに伝わる。しかも自走式油圧式掘
削機械はカウンタウエイトを有する。従って自走式油圧
式掘削機械ではピッチングMP方向の曲がりや捻じれが
特に大きい。さらに自走式油圧式掘削機械は上部旋回式
が普通である。このため自走式油圧式掘削機械では旋回
開始時や旋回停止時にヨーイングMY方向の曲がりや捻
じれも生ずる。さらに自走式油圧式掘削機械は低速走行
車両ではあるとは言え、クローラ式が殆どであり、また
不整地走行を余儀なくされるから、その走行時、不整地
での凹凸によってローリングMR方向の曲がりや捻じれ
も生ずる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】以上のことは良く知ら
れたことである。そしてフレームはピッチングMP、ロ
ーリングMR、ヨーイングMYの曲がりや捻じれに対し
十分耐える構造とされている。つまりフレームはピッチ
ングMP方向の力FP(図示せず、以下単に「ピッチン
グ力FP」とする)、ローリングMR方向の力FR(図
示せず、以下単に「ローリング力FR」とする)及びヨ
ーイングMY方向の力FY(図示せず、以下単に「ヨー
イング力FY」とする)に対し十分耐える構造とされて
いる。ところが近時、自走車両の走路設計、作業計画、
更新時期の策定等の見地から、車両の長期稼働における
折々のフレームの曲がりや捻じり、そしてこれらの履歴
を誰でも(例えば自走車両の使用者)、何時でも、何処
でも、また簡単に把握できる自走車両の提供が要請され
ている。ところで上記フレームの曲がりや捻じりを把握
するには、フレームへの力FP、FR、FYを検出し、
これからフレームの曲がりや捻じりを算出するのが最も
手っとり早い。ところがこの場合、次のような問題があ
る。
れたことである。そしてフレームはピッチングMP、ロ
ーリングMR、ヨーイングMYの曲がりや捻じれに対し
十分耐える構造とされている。つまりフレームはピッチ
ングMP方向の力FP(図示せず、以下単に「ピッチン
グ力FP」とする)、ローリングMR方向の力FR(図
示せず、以下単に「ローリング力FR」とする)及びヨ
ーイングMY方向の力FY(図示せず、以下単に「ヨー
イング力FY」とする)に対し十分耐える構造とされて
いる。ところが近時、自走車両の走路設計、作業計画、
更新時期の策定等の見地から、車両の長期稼働における
折々のフレームの曲がりや捻じり、そしてこれらの履歴
を誰でも(例えば自走車両の使用者)、何時でも、何処
でも、また簡単に把握できる自走車両の提供が要請され
ている。ところで上記フレームの曲がりや捻じりを把握
するには、フレームへの力FP、FR、FYを検出し、
これからフレームの曲がりや捻じりを算出するのが最も
手っとり早い。ところがこの場合、次のような問題があ
る。
【0004】フレームへの力FP、FR、FYを検出す
るには、歪みゲージやいわゆるプレスダクタを用いてフ
レームに生ずる応力を測定するのが普通である。ところ
がこれら測定器ですら、次に示すように、上記要請に上
手く適用できないのが実情である。
るには、歪みゲージやいわゆるプレスダクタを用いてフ
レームに生ずる応力を測定するのが普通である。ところ
がこれら測定器ですら、次に示すように、上記要請に上
手く適用できないのが実情である。
【0005】(1)歪みゲージは各種あり、応答性が総
じて良い。ところが歪みゲージはフレームに貼付して使
用される。従って自走車両の長期稼働時において剥がれ
てしまう問題がある。そして自走車両の使用者が歪みゲ
ージを新たに貼り替える等というようなことは非現実的
である。即ちこれが歪みゲージが上記要請に上手く適用
できない理由である。
じて良い。ところが歪みゲージはフレームに貼付して使
用される。従って自走車両の長期稼働時において剥がれ
てしまう問題がある。そして自走車両の使用者が歪みゲ
ージを新たに貼り替える等というようなことは非現実的
である。即ちこれが歪みゲージが上記要請に上手く適用
できない理由である。
【0006】(2)プレスダクタは次の通り。プレスダ
クタを概説する。これは強磁性体の板(例えば、鋼製で
あるフレーム自体やフレームに隙間を有して溶接した鋼
板)に4つ孔を穿つたものである。4つ孔の配置は、例
えて言えば、正方形の各角位置に相当する。次いで対角
線上の1対の孔間に夫々導線を巻き回す。従って十字形
に交差した2つのコイルができ上がる。ここで両コイル
に電流を流す。このとき外力が加わり、この外力によっ
て強磁性体が歪むと、コイルが十字形となっているから
(即ち、両コイルが主応力方向に沿って配置されている
から)、「伸び側では透磁率が増加する」という磁歪特
性に基づき伸び側に沿って配置されたコイルではこれに
流れる電流が減少し、もって引っ張り応力が測定され
る。一方、「縮み側では透磁率が減少する」という磁歪
特性に基づき縮み側に沿って配置されたコイルではこれ
に流れる電流が増加し、もって圧縮応力が測定される。
つまりプレスダクタは長期稼働に支障なく使える。とこ
ろがプレスダクタは、上記説明から分かる通り、インダ
クタンスを利用しているから応答性が悪い。つまり静止
力測定に問題ないが、衝突力などの瞬間力測定が難し
い。しかも詳細説明は省くが、高精度測定を行うために
は寸法的に小形化できない。このため見た目に悪く、し
かもフレームに直接孔を開けるか、又は孔を開けた鋼板
をフレームに溶接して構成するため、孔回りや溶接部位
に応力集中が生ずるというフレームにとって最も好まし
くない事象が生ずる。即ちこれがプレスダクタもが上記
要請に上手く適用できない理由である。
クタを概説する。これは強磁性体の板(例えば、鋼製で
あるフレーム自体やフレームに隙間を有して溶接した鋼
板)に4つ孔を穿つたものである。4つ孔の配置は、例
えて言えば、正方形の各角位置に相当する。次いで対角
線上の1対の孔間に夫々導線を巻き回す。従って十字形
に交差した2つのコイルができ上がる。ここで両コイル
に電流を流す。このとき外力が加わり、この外力によっ
て強磁性体が歪むと、コイルが十字形となっているから
(即ち、両コイルが主応力方向に沿って配置されている
から)、「伸び側では透磁率が増加する」という磁歪特
性に基づき伸び側に沿って配置されたコイルではこれに
流れる電流が減少し、もって引っ張り応力が測定され
る。一方、「縮み側では透磁率が減少する」という磁歪
特性に基づき縮み側に沿って配置されたコイルではこれ
に流れる電流が増加し、もって圧縮応力が測定される。
つまりプレスダクタは長期稼働に支障なく使える。とこ
ろがプレスダクタは、上記説明から分かる通り、インダ
クタンスを利用しているから応答性が悪い。つまり静止
力測定に問題ないが、衝突力などの瞬間力測定が難し
い。しかも詳細説明は省くが、高精度測定を行うために
は寸法的に小形化できない。このため見た目に悪く、し
かもフレームに直接孔を開けるか、又は孔を開けた鋼板
をフレームに溶接して構成するため、孔回りや溶接部位
に応力集中が生ずるというフレームにとって最も好まし
くない事象が生ずる。即ちこれがプレスダクタもが上記
要請に上手く適用できない理由である。
【0007】本発明は、上記従来技術の実情に鑑み、車
両のフレームへの力を誰でも、何時でも、何処でも、ま
た簡単に把握できる自走車両の提供を目的とする。
両のフレームへの力を誰でも、何時でも、何処でも、ま
た簡単に把握できる自走車両の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】上記の目
的を達成するために、本発明に係る自走車両の第1は、
(1) 車体前部に設けた上下方向の加速度を検出する第1
加速度検出器と、(2) 車体後部に設けた上下方向の加速
度を検出する第2加速度検出器と、(3) 第1、第2加速
度検出器から夫々の加速度情報を受け、これらの差分を
算出する演算器とを有することを特徴としている。
的を達成するために、本発明に係る自走車両の第1は、
(1) 車体前部に設けた上下方向の加速度を検出する第1
加速度検出器と、(2) 車体後部に設けた上下方向の加速
度を検出する第2加速度検出器と、(3) 第1、第2加速
度検出器から夫々の加速度情報を受け、これらの差分を
算出する演算器とを有することを特徴としている。
【0009】上記第1構成によれば、次のような作用効
果を奏する。加速度検出器は極めて堅牢であり、しかも
瞬間加速度を検出できる。従って自走車両が長期稼働し
ても加速度を検出できなくなるような事態が生じ難い。
このような加速度検出器である上記第1、第2加速度検
出器からの夫々の加速度情報に差が生ずるとき、その差
は第1、第2加速度検出器を装着したフレーム位置間で
質量差があるからである。即ち第1加速度検出器を設け
たフレーム側の質量と前記差との乗算結果が当該フレー
ム側への力となる。一方、第2加速度検出器を設けたフ
レーム側の質量と前記差との乗算値が当該フレーム側へ
の力となる。ここで第1、第2加速度検出器は車体の前
後に夫々設けられ、共に上下方向の加速度情報を検出し
ている。従って前記乗算結果なるフレームへの力はピッ
チング力FPに相当する。そしてここで質量自体は一定
値である。即ち第1構成によれば、差分を監視するだけ
でピッチング力FPを把握できる。しかも第1構成によ
れば、差分は(即ちピッチング力FPは)誰でも、何時
でも、何処でも、また簡単に把握できることになる。勿
論、第1加速度検出器を車体前部の左右に、一方に第2
加速度検出器を車体後部の左右に設け、フレーム左右間
の差分の差がフレームのピッチングMP方向及びローリ
ングMR方向の捻じれとなる。
果を奏する。加速度検出器は極めて堅牢であり、しかも
瞬間加速度を検出できる。従って自走車両が長期稼働し
ても加速度を検出できなくなるような事態が生じ難い。
このような加速度検出器である上記第1、第2加速度検
出器からの夫々の加速度情報に差が生ずるとき、その差
は第1、第2加速度検出器を装着したフレーム位置間で
質量差があるからである。即ち第1加速度検出器を設け
たフレーム側の質量と前記差との乗算結果が当該フレー
ム側への力となる。一方、第2加速度検出器を設けたフ
レーム側の質量と前記差との乗算値が当該フレーム側へ
の力となる。ここで第1、第2加速度検出器は車体の前
後に夫々設けられ、共に上下方向の加速度情報を検出し
ている。従って前記乗算結果なるフレームへの力はピッ
チング力FPに相当する。そしてここで質量自体は一定
値である。即ち第1構成によれば、差分を監視するだけ
でピッチング力FPを把握できる。しかも第1構成によ
れば、差分は(即ちピッチング力FPは)誰でも、何時
でも、何処でも、また簡単に把握できることになる。勿
論、第1加速度検出器を車体前部の左右に、一方に第2
加速度検出器を車体後部の左右に設け、フレーム左右間
の差分の差がフレームのピッチングMP方向及びローリ
ングMR方向の捻じれとなる。
【0010】第2に、(1) 車体左部に設けた上下方向の
加速度を検出する第3加速度検出器と、(2) 車体右部に
設けた上下方向の加速度を検出する第4加速度検出器
と、(3) 第3、第4加速度検出器から夫々の加速度情報
を受け、これらの差分を算出する演算器とを有すること
を特徴としている。
加速度を検出する第3加速度検出器と、(2) 車体右部に
設けた上下方向の加速度を検出する第4加速度検出器
と、(3) 第3、第4加速度検出器から夫々の加速度情報
を受け、これらの差分を算出する演算器とを有すること
を特徴としている。
【0011】上記第2構成は第1構成の作用効果を利用
して構成されている。即ち、第3、第4加速度検出器は
車体の左右に夫々設けられ、共に上下方向の加速度情報
を検出している。即ち第2構成によれば、その差分を監
視するだけでローリング力FRを把握できる。
して構成されている。即ち、第3、第4加速度検出器は
車体の左右に夫々設けられ、共に上下方向の加速度情報
を検出している。即ち第2構成によれば、その差分を監
視するだけでローリング力FRを把握できる。
【0012】第3に、(1) 車体中心から見て車体の一方
に設けた左右方向の加速度を検出する第5加速度検出器
と、(2) 車体中心から見て車体の他方に設けた左右方向
の加速度を検出する第6加速度検出器と、(3) 第5、第
6加速度検出器から夫々の加速度情報を受け、これらの
差分を算出する演算器とを有することを特徴としてい
る。
に設けた左右方向の加速度を検出する第5加速度検出器
と、(2) 車体中心から見て車体の他方に設けた左右方向
の加速度を検出する第6加速度検出器と、(3) 第5、第
6加速度検出器から夫々の加速度情報を受け、これらの
差分を算出する演算器とを有することを特徴としてい
る。
【0013】上記第3構成も第1構成の作用効果を利用
して構成されている。即ち、第5、第6加速度検出器は
車体の左右、又は前後等ともかく車体中心から見て車体
の一方及び他方に設けられ、共に左右方向の加速度情報
を検出している。即ち第3構成によれば、その差分を監
視するだけでヨーイング力FYを把握できる。
して構成されている。即ち、第5、第6加速度検出器は
車体の左右、又は前後等ともかく車体中心から見て車体
の一方及び他方に設けられ、共に左右方向の加速度情報
を検出している。即ち第3構成によれば、その差分を監
視するだけでヨーイング力FYを把握できる。
【0014】第4に、上記第1、2又は3構成の自走車
両において、(1) アクチュエータを有し、(2) 演算器は
差分が予め記憶した閾値を越えるとき、予め記憶した作
動指令信号をアクチュエータに入力することを特徴とし
ている。
両において、(1) アクチュエータを有し、(2) 演算器は
差分が予め記憶した閾値を越えるとき、予め記憶した作
動指令信号をアクチュエータに入力することを特徴とし
ている。
【0015】上記第4構成によれば、上記第1、2又は
3構成の作用効果に加え、次のような作用効果を奏す
る。閾値を仮にフレームにとって望ましくない差分とし
て予め設定しておくと、フレームの寿命低下等の原因と
なる事象を掘削機械の使用者に対してアクチュエータ報
知でき、油圧制御系等によって自動回避できる。
3構成の作用効果に加え、次のような作用効果を奏す
る。閾値を仮にフレームにとって望ましくない差分とし
て予め設定しておくと、フレームの寿命低下等の原因と
なる事象を掘削機械の使用者に対してアクチュエータ報
知でき、油圧制御系等によって自動回避できる。
【0016】第4に、上記第1、2、3又は4構成の自
走車両において、(1) 指定モードを外部から入力される
指定モード入力器を有し、(2) 演算器は差分を所定数だ
け順次記憶し、指定モード入力器から指定モードを受け
たとき、予め記憶した処理プログラムの中から指定モー
ドに対応する処理プログラムを読み出し、読み出した処
理プログラムに基づき夫々の差分を処理し、処理結果を
作動指令信号としてアクチュエータに入力することを特
徴としている。
走車両において、(1) 指定モードを外部から入力される
指定モード入力器を有し、(2) 演算器は差分を所定数だ
け順次記憶し、指定モード入力器から指定モードを受け
たとき、予め記憶した処理プログラムの中から指定モー
ドに対応する処理プログラムを読み出し、読み出した処
理プログラムに基づき夫々の差分を処理し、処理結果を
作動指令信号としてアクチュエータに入力することを特
徴としている。
【0017】上記第5構成によれば、上記第1又は第2
構成の作用効果に加え、次のような作用効果を奏する。
フレームへの力の履歴を統計的回折手法等を用いてアク
チュエータ上で例えばビジュアル表示できる。つまり誰
でもフレームへの力を常時、しかも簡単に監視でき、従
ってより経済的な路面設計や生産計画や車両更新時期等
を立案できるようになる。
構成の作用効果に加え、次のような作用効果を奏する。
フレームへの力の履歴を統計的回折手法等を用いてアク
チュエータ上で例えばビジュアル表示できる。つまり誰
でもフレームへの力を常時、しかも簡単に監視でき、従
ってより経済的な路面設計や生産計画や車両更新時期等
を立案できるようになる。
【0018】
【発明の実施の形態】実施例なる例機を図1〜図7を参
照し説明する。図1に示す通り、例機10は自走式油圧
式掘削機械である。この例機10はクローラ式の下部走
行体11を有し、下部走行体11上の旋回軸J回りに旋
回自在に上部旋回体12を有する。
照し説明する。図1に示す通り、例機10は自走式油圧
式掘削機械である。この例機10はクローラ式の下部走
行体11を有し、下部走行体11上の旋回軸J回りに旋
回自在に上部旋回体12を有する。
【0019】上部旋回体12は、図2、図3に示す通
り、メインフレーム12Aと、サブフレーム12Bとを
有する。そして図1に示す通り、メインフレーム12A
はその上にアーム式掘削作業機13と、カウンタウエイ
ト14とを有する。一方、サブフレーム12Bはメイン
フレーム12Aの左右方向に延設され、その上に図示し
ない運転席、エンジン、油圧ポンプ、油圧バルブ及び油
タンク等を有する。
り、メインフレーム12Aと、サブフレーム12Bとを
有する。そして図1に示す通り、メインフレーム12A
はその上にアーム式掘削作業機13と、カウンタウエイ
ト14とを有する。一方、サブフレーム12Bはメイン
フレーム12Aの左右方向に延設され、その上に図示し
ない運転席、エンジン、油圧ポンプ、油圧バルブ及び油
タンク等を有する。
【0020】アーム式掘削作業機13は、例えば図2に
詳記する通り、メインフレーム12A上で旋回軸J近傍
に基端をピン連結13aされ第1油圧シリンダ13Aに
よって俯仰自在とされた第1ブーム131と、第1ブー
ム131の先端に基端をピン連結13bされ第2油圧シ
リンダ13Bによって俯仰自在とされた第2ブーム13
2と、第2ブーム132の先端に基端をピン連結13c
され第3油圧シリンダ13Cによって俯仰自在とされた
バケット133とを有し、バケット133の先端の刃先
134によって岩盤掘削を可能とされている。
詳記する通り、メインフレーム12A上で旋回軸J近傍
に基端をピン連結13aされ第1油圧シリンダ13Aに
よって俯仰自在とされた第1ブーム131と、第1ブー
ム131の先端に基端をピン連結13bされ第2油圧シ
リンダ13Bによって俯仰自在とされた第2ブーム13
2と、第2ブーム132の先端に基端をピン連結13c
され第3油圧シリンダ13Cによって俯仰自在とされた
バケット133とを有し、バケット133の先端の刃先
134によって岩盤掘削を可能とされている。
【0021】カウンタウエイト14はメインフレーム1
2A上で旋回軸Jよりも後側の最後部(図示右側端部)
に固設される。尚、図示しないが、サブフレーム12B
上のエンジン、油圧ポンプ、油圧バルブ及び油タンク等
の重量物は、旋回軸Jからカウンタウエイト14までの
領域内に配置されている。そしてこれらは重量物である
から機能的には、カウンタウエイトの役目も果たす。従
って以降に述べる例機10でのカウンタウエイト14は
重量物なるエンジン、油圧ポンプ、油圧バルブ及び油タ
ンク等を含むものとする。
2A上で旋回軸Jよりも後側の最後部(図示右側端部)
に固設される。尚、図示しないが、サブフレーム12B
上のエンジン、油圧ポンプ、油圧バルブ及び油タンク等
の重量物は、旋回軸Jからカウンタウエイト14までの
領域内に配置されている。そしてこれらは重量物である
から機能的には、カウンタウエイトの役目も果たす。従
って以降に述べる例機10でのカウンタウエイト14は
重量物なるエンジン、油圧ポンプ、油圧バルブ及び油タ
ンク等を含むものとする。
【0022】上記の如く構成された例機10はさらに、
図1に示すように、6個の第1〜第6加速度検出器15
1〜156(尚、図1には第1、第2加速度検出器15
1、152のみ例示してあり、第3〜第6加速度検出器
153〜156は図2、図3に示される)と、各種アク
チュエータ16と、指定モード入力器17と、演算器1
8とを有する。詳しくは次の通り。
図1に示すように、6個の第1〜第6加速度検出器15
1〜156(尚、図1には第1、第2加速度検出器15
1、152のみ例示してあり、第3〜第6加速度検出器
153〜156は図2、図3に示される)と、各種アク
チュエータ16と、指定モード入力器17と、演算器1
8とを有する。詳しくは次の通り。
【0023】第1〜第6加速度検出器151〜156の
夫々はカンチレバー(Canti-lever、片持ち梁)を内蔵
して一方向(上下方向又は水平方向)の加速度を検出す
るカンチ形加速度検出器である。そしていずれもメイン
フレーム12Aの所定位置に固設され、検出した第1〜
第6加速度情報S1〜S6を演算器18に入力する
(尚、図1には加速度情報S1、S2のみ例示してあ
る)。詳しくは次の通り。
夫々はカンチレバー(Canti-lever、片持ち梁)を内蔵
して一方向(上下方向又は水平方向)の加速度を検出す
るカンチ形加速度検出器である。そしていずれもメイン
フレーム12Aの所定位置に固設され、検出した第1〜
第6加速度情報S1〜S6を演算器18に入力する
(尚、図1には加速度情報S1、S2のみ例示してあ
る)。詳しくは次の通り。
【0024】第1加速度検出器151は、図1〜図3に
示す通り、メインフレーム12Aの前部に設けられ、上
下方向の加速度を検出する。
示す通り、メインフレーム12Aの前部に設けられ、上
下方向の加速度を検出する。
【0025】第2加速度検出器152は、図1〜図3に
示す通り、メインフレーム12Aの最後部、かつカウン
タウエイト14の下部に設けられ、上下方向の加速度を
検出する。
示す通り、メインフレーム12Aの最後部、かつカウン
タウエイト14の下部に設けられ、上下方向の加速度を
検出する。
【0026】第3加速度検出器153は、図2、図3に
示す通り、メインフレーム12Aの左部に設けられ、上
下方向の加速度を検出する。
示す通り、メインフレーム12Aの左部に設けられ、上
下方向の加速度を検出する。
【0027】第4加速度検出器154は、図2、図3に
示す通り、メインフレーム12Aの右部に設けられ、上
下方向の加速度を検出する。
示す通り、メインフレーム12Aの右部に設けられ、上
下方向の加速度を検出する。
【0028】第5加速度検出器155は、図2、図3に
示す通り、メインフレーム12Aの左部に第3加速度検
出器153と共に設けられ、左右方向の加速度を検出す
る。
示す通り、メインフレーム12Aの左部に第3加速度検
出器153と共に設けられ、左右方向の加速度を検出す
る。
【0029】第6加速度検出器156は、図2、図3に
示す通り、メインフレーム12Aの右部に第4加速度検
出器153と共に設けられ、左右方向の加速度を検出す
る。
示す通り、メインフレーム12Aの右部に第4加速度検
出器153と共に設けられ、左右方向の加速度を検出す
る。
【0030】アクチュエータ16は、図1に示す通り、
例えば報知器16Aと、油圧制御系16Bと、ブレーキ
16Cと、グラフィックディスプレイ16Dとで構成さ
れる。ここで報知器16Aは例えば警報器や表示灯であ
る。また油圧制御系16Bはアーム式掘削作業機13の
油圧回路上の、例えば方向制御弁や可変リリーフバルブ
である。
例えば報知器16Aと、油圧制御系16Bと、ブレーキ
16Cと、グラフィックディスプレイ16Dとで構成さ
れる。ここで報知器16Aは例えば警報器や表示灯であ
る。また油圧制御系16Bはアーム式掘削作業機13の
油圧回路上の、例えば方向制御弁や可変リリーフバルブ
である。
【0031】指定モード入力器17はキーボード形式で
あり、例機10の使用者等が手入力で指定モードMiを
入力する端末器である。指定モードMiは予め定めら
れ、n個準備される(即ち、i=1〜n)。勿論、n=
1でも良く、またnが少数ならば(例えばn=1〜3程
度)ならば、キーボード形式でなく、切換えスイッチ式
等でも構わない。指定モードMiの詳細例は後述され
る。
あり、例機10の使用者等が手入力で指定モードMiを
入力する端末器である。指定モードMiは予め定めら
れ、n個準備される(即ち、i=1〜n)。勿論、n=
1でも良く、またnが少数ならば(例えばn=1〜3程
度)ならば、キーボード形式でなく、切換えスイッチ式
等でも構わない。指定モードMiの詳細例は後述され
る。
【0032】演算器18はマイコン等で構成され、図1
に示す通り、演算部18Aと、記憶部18Bと、図示し
ないクロック発振器やカウンタ等を有する。記憶部18
Bは詳細を後述する閾値So1、So2、・・・と、同じく
詳細を後述する指定モードMi(i=1〜n)毎の処理
プログラムとを予め記憶している。そして演算器18は
入力側に第1〜第6加速度検出器151〜156と、指
定モード入力器17とが電気的に接続され、出力側にア
クチュエータ16が電気的に接続されている。
に示す通り、演算部18Aと、記憶部18Bと、図示し
ないクロック発振器やカウンタ等を有する。記憶部18
Bは詳細を後述する閾値So1、So2、・・・と、同じく
詳細を後述する指定モードMi(i=1〜n)毎の処理
プログラムとを予め記憶している。そして演算器18は
入力側に第1〜第6加速度検出器151〜156と、指
定モード入力器17とが電気的に接続され、出力側にア
クチュエータ16が電気的に接続されている。
【0033】以下、演算器18における処理の例を、図
4を参照し、第1、第2加速度検出器151、152か
らの夫々の第1、第2加速度情報S1、S2を受けた場
合について代表説明する。
4を参照し、第1、第2加速度検出器151、152か
らの夫々の第1、第2加速度情報S1、S2を受けた場
合について代表説明する。
【0034】(工程1)演算器18は第1加速度検出器
151から第1加速度情報S1を受け、第2加速度検出
器152から第2加速度情報S2を受ける。
151から第1加速度情報S1を受け、第2加速度検出
器152から第2加速度情報S2を受ける。
【0035】(工程2)演算器18の演算部18Aは第
1、第2加速度情報S1、S2の差分ΔS(=S2−S
1又はS1−S2)を算出する。尚、演算部18Aは無
闇に差分ΔSを算出するのではなく、所定時間(例えば
10ミリ秒)をクロック発振器等によって定め、その所
定時間毎の第1、第2加速度情報S1、S2の差分ΔS
を算出する(この処理も通常技術であるから説明を省略
する)。
1、第2加速度情報S1、S2の差分ΔS(=S2−S
1又はS1−S2)を算出する。尚、演算部18Aは無
闇に差分ΔSを算出するのではなく、所定時間(例えば
10ミリ秒)をクロック発振器等によって定め、その所
定時間毎の第1、第2加速度情報S1、S2の差分ΔS
を算出する(この処理も通常技術であるから説明を省略
する)。
【0036】(工程3)演算部18Aは差分ΔSと閾値
So1とを比べ、「ΔS>So1」であるとき、作動指令信
号P1〜P3のいずれか又は総てをアクチュエータ16
に入力する。作動指令信号P1〜P3の選択は予め定め
ておくこととなる。
So1とを比べ、「ΔS>So1」であるとき、作動指令信
号P1〜P3のいずれか又は総てをアクチュエータ16
に入力する。作動指令信号P1〜P3の選択は予め定め
ておくこととなる。
【0037】(工程4)アクチュエータ16は作動指令
信号P1〜P3を受けて、これに基づき作動する。
信号P1〜P3を受けて、これに基づき作動する。
【0038】(工程5)演算器18は、上記工程2にお
ける差分ΔSの算出毎に記憶部18Bに所定数(例えば
50個)だけこの差分ΔSを順次更新しつつ記憶する。
尚、この処理はカウンタ等によって処理される(この処
理も通常技術であるから説明を省略する)。
ける差分ΔSの算出毎に記憶部18Bに所定数(例えば
50個)だけこの差分ΔSを順次更新しつつ記憶する。
尚、この処理はカウンタ等によって処理される(この処
理も通常技術であるから説明を省略する)。
【0039】(工程6)そしてオペレータがある指定モ
ードMiの指定モード入力器17に手入力し、この指定
モードMiを指定モード入力器17を介して演算器18
が受けたとき、演算部18Aはこの指定モードMiに対
応する処理プログラムを記憶部18Bから読み出す。
ードMiの指定モード入力器17に手入力し、この指定
モードMiを指定モード入力器17を介して演算器18
が受けたとき、演算部18Aはこの指定モードMiに対
応する処理プログラムを記憶部18Bから読み出す。
【0040】(工程7)そして演算部18Aは先に記憶
部18Bに記憶した50個の差分ΔSを読み出す。
部18Bに記憶した50個の差分ΔSを読み出す。
【0041】(工程8)そして演算部18Aは50個の
差分ΔSを読み出した処理プログラムに基づき処理す
る。例えばレインフロー頻度解析(統計的解析手法の一
つ)を行い、差分ΔSの頻度分布用のグラフデータを作
成し、このグラフデータP4(作動指令信号P4であ
る)をアクチュエータ16に入力する(指定モードM
1)。また50個の差分ΔSのパレート図(統計的解析
手法の一つ)用のグラフデータを作成し、このグラフデ
ータP4(作動指令信号P4である)をアクチュエータ
16に入力する(指定モードM2)。また各50個の差
分ΔS毎の平均値や最大値を所定数(例えば30個)だ
け順次更新しつつ記憶部18Bで記憶し、30個の平均
値や最大値の管理図(統計的解析手法の一つ)用のグラ
フデータを作成し、このグラフデータP4(作動指令信
号P4である)をアクチュエータ16に入力する。尚、
この予め定めた数(30個)に対する順次更新及び記憶
も、前記同様、カウンタ等によって行われる(指定モー
ドM3)。尚、管理図に第2閾値So2を設け、平均値や
最大値の傾向が第2閾値So2を越えるとき、アクチュエ
ータ16に作動指令信号P1〜P3を入力してもよい
(指定モードM4)。指定モードMiとしては、他に多
数準備できる。
差分ΔSを読み出した処理プログラムに基づき処理す
る。例えばレインフロー頻度解析(統計的解析手法の一
つ)を行い、差分ΔSの頻度分布用のグラフデータを作
成し、このグラフデータP4(作動指令信号P4であ
る)をアクチュエータ16に入力する(指定モードM
1)。また50個の差分ΔSのパレート図(統計的解析
手法の一つ)用のグラフデータを作成し、このグラフデ
ータP4(作動指令信号P4である)をアクチュエータ
16に入力する(指定モードM2)。また各50個の差
分ΔS毎の平均値や最大値を所定数(例えば30個)だ
け順次更新しつつ記憶部18Bで記憶し、30個の平均
値や最大値の管理図(統計的解析手法の一つ)用のグラ
フデータを作成し、このグラフデータP4(作動指令信
号P4である)をアクチュエータ16に入力する。尚、
この予め定めた数(30個)に対する順次更新及び記憶
も、前記同様、カウンタ等によって行われる(指定モー
ドM3)。尚、管理図に第2閾値So2を設け、平均値や
最大値の傾向が第2閾値So2を越えるとき、アクチュエ
ータ16に作動指令信号P1〜P3を入力してもよい
(指定モードM4)。指定モードMiとしては、他に多
数準備できる。
【0042】(工程9)アクチュエータ16は演算器1
8からの作動指令信号P1〜P4に基づき例えば次のよ
うに作動する。
8からの作動指令信号P1〜P4に基づき例えば次のよ
うに作動する。
【0043】上記工程4、工程9での作動指令信号P1
〜P4に基づくアクチュエータ16の作動を、図1を参
照して説明する。
〜P4に基づくアクチュエータ16の作動を、図1を参
照して説明する。
【0044】(1)作動指令信号がP1であれば、報知
器16Aが作動する。報知器16Aが例えば警報器であ
れば、警報を発する。報知器16Aが例えば表示灯であ
れば、例えば赤ランプが点灯する。
器16Aが作動する。報知器16Aが例えば警報器であ
れば、警報を発する。報知器16Aが例えば表示灯であ
れば、例えば赤ランプが点灯する。
【0045】(2)作動指令信号がP2であれば、油圧
制御系16Bが作動する。油圧制御系16Bが例えば方
向制御弁であれば、中立位置に戻して作業を停止させ
る。油圧制御系16Bが例えば可変リリーフバルブであ
れば、リリーフ圧を低くして掘削力を小さくする。
制御系16Bが作動する。油圧制御系16Bが例えば方
向制御弁であれば、中立位置に戻して作業を停止させ
る。油圧制御系16Bが例えば可変リリーフバルブであ
れば、リリーフ圧を低くして掘削力を小さくする。
【0046】(3)作動指令信号がP4であれば、グラ
フィックディスプレイ16Dが作動し、頻度分布(指定
モードM1に対応)、パレート図(指定モードM2に対
応)、管理図(指定モードM3に対応)、・・・をビジ
ュアル表示する。
フィックディスプレイ16Dが作動し、頻度分布(指定
モードM1に対応)、パレート図(指定モードM2に対
応)、管理図(指定モードM3に対応)、・・・をビジ
ュアル表示する。
【0047】上記実施例の作用効果を模式図である図5
〜図7を参照し、分かり易く説明する。
〜図7を参照し、分かり易く説明する。
【0048】図5に例示するように、例機10のバケッ
ト133の刃先134が力Fでもって岩盤に衝突したと
する。ここで力Fが衝突力でなく、徐々に岩盤に加えら
れる力であるならば、カウンタウエイト14に慣性力は
生じない。従って図6に示すように、メインフレーム1
2Aは曲がることなく回転する。つまり第1加速度検出
器151で検出される第1加速度情報S1と、第2加速
度検出器152で検出される第2加速度情報S2とが等
しく、差分ΔSは零(ΔS=0)である。即ち、図6に
示すときは、メインフレーム12A(即ち、車体)に仮
にピッチングが生じても、メインフレーム12Aにこの
ピッチングに基づく捻じり力は生じていない。
ト133の刃先134が力Fでもって岩盤に衝突したと
する。ここで力Fが衝突力でなく、徐々に岩盤に加えら
れる力であるならば、カウンタウエイト14に慣性力は
生じない。従って図6に示すように、メインフレーム1
2Aは曲がることなく回転する。つまり第1加速度検出
器151で検出される第1加速度情報S1と、第2加速
度検出器152で検出される第2加速度情報S2とが等
しく、差分ΔSは零(ΔS=0)である。即ち、図6に
示すときは、メインフレーム12A(即ち、車体)に仮
にピッチングが生じても、メインフレーム12Aにこの
ピッチングに基づく捻じり力は生じていない。
【0049】ところが力Fが岩盤への衝突力であると、
カウンタウエイト14が衝突前の位置を維持しようとす
る慣性力が生じ、図7に示すように、メインフレーム1
2Aのカウンタウエイト14側が曲がる。つまり第1加
速度検出器151で検出される第1加速度情報S1と、
第2加速度検出器152で検出される第2加速度情報S
2とには差が生ずる。そしてカウンタウエイト14の慣
性力がメインフレーム12Aの捻じり力となる。ここ
で、カウンタウエイト14の質量は一定であるから、慣
性力(=質量×加速度)は一方の素因数である加速度、
即ち差分ΔS(=S2−S1又はS1−S2)によって
一義的に決まる。即ち、図7に示される状態では、カウ
ンタウエイト14の質量に差分ΔS(=S2−S1又は
S1−S2)を乗じた慣性力がメインフレーム12Aに
加わり、この慣性力がピッチング力FPとなる。
カウンタウエイト14が衝突前の位置を維持しようとす
る慣性力が生じ、図7に示すように、メインフレーム1
2Aのカウンタウエイト14側が曲がる。つまり第1加
速度検出器151で検出される第1加速度情報S1と、
第2加速度検出器152で検出される第2加速度情報S
2とには差が生ずる。そしてカウンタウエイト14の慣
性力がメインフレーム12Aの捻じり力となる。ここ
で、カウンタウエイト14の質量は一定であるから、慣
性力(=質量×加速度)は一方の素因数である加速度、
即ち差分ΔS(=S2−S1又はS1−S2)によって
一義的に決まる。即ち、図7に示される状態では、カウ
ンタウエイト14の質量に差分ΔS(=S2−S1又は
S1−S2)を乗じた慣性力がメインフレーム12Aに
加わり、この慣性力がピッチング力FPとなる。
【0050】即ち上記実施例によれば、次のような作用
効果を奏する。加速度検出器は上記カンチ形加速度検出
器でなくとも、総じて堅牢であり、しかも瞬間加速度を
検出する。従って例機10が長期に渡って過酷に稼働し
ても、加速度検出器が加速度を検出できなくなる事態は
生じ難い。このような加速度検出器である第1、第2加
速度検出器151、152からの夫々の加速度情報S
1、S2に差ΔSが生ずるとき、その差ΔSは第1、第
2加速度検出器151、152を装着した、メインフレ
ーム12A位置間で質量差があるからである。即ち第1
加速度検出器151を設けたメインフレーム12A側の
質量と前記差ΔSとの乗算結果が当該メインフレーム1
2Aへの力となる。一方、第2加速度検出器152を設
けた、メインフレーム12A側の質量と前記差ΔSとの
乗算値が当該メインフレーム12A側への力となる。こ
こで第1、第2加速度検出器151、152はメインフ
レーム12Aの前後に夫々設けられ、共に上下方向の加
速度情報S1、S2を検出している。従って前記乗算結
果なるメインフレーム12Aへの力はピッチング力FP
に相当する。そしてこのことは、本出願人が例機10の
メインフレーム12Aに従来の歪みゲージを貼付して得
た実測値とよく一致する。そしてここで質量自体は一定
値である。即ち上記説明によれば、差分ΔSを算出し、
この差ΔSを監視するだけでピッチング力FPを把握で
きる。しかも差ΔSは(即ちメインフレーム12Aへの
ピッチング力FPは)誰でも、何時でも、何処でも、ま
た簡単に把握できることになる。尚、上記説明から明ら
かなように、図示しないが、第1加速度検出器151を
車体前部の左右に、一方に第2加速度検出器152を車
体後部の左右に設け、フレーム左右間の差分の差がフレ
ームのピッチングMP方向及びローリングMR方向の捻
じれとなる。
効果を奏する。加速度検出器は上記カンチ形加速度検出
器でなくとも、総じて堅牢であり、しかも瞬間加速度を
検出する。従って例機10が長期に渡って過酷に稼働し
ても、加速度検出器が加速度を検出できなくなる事態は
生じ難い。このような加速度検出器である第1、第2加
速度検出器151、152からの夫々の加速度情報S
1、S2に差ΔSが生ずるとき、その差ΔSは第1、第
2加速度検出器151、152を装着した、メインフレ
ーム12A位置間で質量差があるからである。即ち第1
加速度検出器151を設けたメインフレーム12A側の
質量と前記差ΔSとの乗算結果が当該メインフレーム1
2Aへの力となる。一方、第2加速度検出器152を設
けた、メインフレーム12A側の質量と前記差ΔSとの
乗算値が当該メインフレーム12A側への力となる。こ
こで第1、第2加速度検出器151、152はメインフ
レーム12Aの前後に夫々設けられ、共に上下方向の加
速度情報S1、S2を検出している。従って前記乗算結
果なるメインフレーム12Aへの力はピッチング力FP
に相当する。そしてこのことは、本出願人が例機10の
メインフレーム12Aに従来の歪みゲージを貼付して得
た実測値とよく一致する。そしてここで質量自体は一定
値である。即ち上記説明によれば、差分ΔSを算出し、
この差ΔSを監視するだけでピッチング力FPを把握で
きる。しかも差ΔSは(即ちメインフレーム12Aへの
ピッチング力FPは)誰でも、何時でも、何処でも、ま
た簡単に把握できることになる。尚、上記説明から明ら
かなように、図示しないが、第1加速度検出器151を
車体前部の左右に、一方に第2加速度検出器152を車
体後部の左右に設け、フレーム左右間の差分の差がフレ
ームのピッチングMP方向及びローリングMR方向の捻
じれとなる。
【0051】即ち上記実施例によれば、閾値So1を例え
ばメインフレーム12Aの捻じり剛性の許容限界値に予
め設定するか、又はこの閾値So1が数千回生ずるならば
メインフレーム12Aに亀裂等の好ましくない結果が生
ずる値として予め設定すると、例機10は上記第4工程
によってアクチュエータ16から使用者に対して報知器
16Aによって報知でき、また油圧制御系16Bによっ
て過負荷作業を自動回避できる。
ばメインフレーム12Aの捻じり剛性の許容限界値に予
め設定するか、又はこの閾値So1が数千回生ずるならば
メインフレーム12Aに亀裂等の好ましくない結果が生
ずる値として予め設定すると、例機10は上記第4工程
によってアクチュエータ16から使用者に対して報知器
16Aによって報知でき、また油圧制御系16Bによっ
て過負荷作業を自動回避できる。
【0052】また工程5〜工程9によれば、メインフレ
ーム12Aへの力の履歴を統計的回折手法等を用いてビ
ジュアル表示できる。
ーム12Aへの力の履歴を統計的回折手法等を用いてビ
ジュアル表示できる。
【0053】尚、上記演算器18での処理説明(工程1
〜工程9)は、第1、第2加速度検出器151、152
からの第1、第2加速度情報S1、S2に対してのみ処
理されたものとして説明したが(即ちピッチング力FP
に対してのみ処理された説明としたが)、上記例機10
では第3、第4加速度検出器153、154からの第
3、第4加速度情報S3、S4に対しても(即ちローリ
ング力FRに対しても)、また第5、第6加速度検出器
155、156からの第5、第6加速度情報S5、S6
に対しても行っている(即ちヨーイング力FYに対して
も行っている)。そして指定モードMiの中には、ピッ
チング力FP、ローリング力FR及びヨーイング力FY
を個別に、又は組合わせでアクチュエータ16に出力で
きる処理プログラムも有している。勿論、例えばダンプ
トラック等のように、フレームの捻じり強度が主にピッ
チング力FPとローリング力FRとを主に対象として設
計されているような自走車両では、第1、第2加速度検
出器151、152からの第1、第2加速度情報S1、
S2と、第3、第4加速度検出器153、154からの
第3、第4加速度情報S3、S4に対してのみ処理する
ような構成としても構わない。
〜工程9)は、第1、第2加速度検出器151、152
からの第1、第2加速度情報S1、S2に対してのみ処
理されたものとして説明したが(即ちピッチング力FP
に対してのみ処理された説明としたが)、上記例機10
では第3、第4加速度検出器153、154からの第
3、第4加速度情報S3、S4に対しても(即ちローリ
ング力FRに対しても)、また第5、第6加速度検出器
155、156からの第5、第6加速度情報S5、S6
に対しても行っている(即ちヨーイング力FYに対して
も行っている)。そして指定モードMiの中には、ピッ
チング力FP、ローリング力FR及びヨーイング力FY
を個別に、又は組合わせでアクチュエータ16に出力で
きる処理プログラムも有している。勿論、例えばダンプ
トラック等のように、フレームの捻じり強度が主にピッ
チング力FPとローリング力FRとを主に対象として設
計されているような自走車両では、第1、第2加速度検
出器151、152からの第1、第2加速度情報S1、
S2と、第3、第4加速度検出器153、154からの
第3、第4加速度情報S3、S4に対してのみ処理する
ような構成としても構わない。
【0054】つまり上記例機10によれば、例機10の
使用者が例機10のメインフレーム12A(サブフレー
ム12Bも含む)への力を何時でも、何処でも、また簡
単に把握できる。
使用者が例機10のメインフレーム12A(サブフレー
ム12Bも含む)への力を何時でも、何処でも、また簡
単に把握できる。
【図1】実施例の制御ブロック図である。
【図2】実施例の要部側面図である。
【図3】実施例のフレームの斜視図である。
【図4】実施例の制御フローチャートである。
【図5】実施例の模式側面図である。
【図6】実施例の静的力による模式変化図である。
【図7】実施例の瞬間力による模式変化図である。
【図8】自走車両の走行時の捻じりモーメントの説明図
である。
である。
10 例機(自走車両) 151 第1加速度検出器 152 第2加速度検出器 153 第3加速度検出器 154 第4加速度検出器 155 第5加速度検出器 156 第6加速度検出器 16 アクチュエータ 17 指定モード入力器 18 演算器 J 旋回軸 Mi 指定モード MP ピッチング MR ローリング MY ヨーイング S1 第1加速度情報 S2 第2加速度情報 S3 第3加速度情報 S4 第4加速度情報 S5 第5加速度情報 S6 第6加速度情報 ΔS 差分
Claims (5)
- 【請求項1】 (1) 車体前部に設けた上下方向の加速度
を検出する第1加速度検出器と、(2) 車体後部に設けた
上下方向の加速度を検出する第2加速度検出器と、(3)
第1、第2加速度検出器から夫々の加速度情報を受け、
これらの差分を算出する演算器とを有することを特徴と
する自走車両。 - 【請求項2】 (1) 車体左部に設けた上下方向の加速度
を検出する第3加速度検出器と、(2) 車体右部に設けた
上下方向の加速度を検出する第4加速度検出器と、(3)
第3、第4加速度検出器から夫々の加速度情報を受け、
これらの差分を算出する演算器とを有することを特徴と
する自走車両。 - 【請求項3】 (1) 車体中心から見て車体の一方に設け
た左右方向の加速度を検出する第5加速度検出器と、
(2) 車体中心から見て車体の他方に設けた左右方向の加
速度を検出する第6加速度検出器と、(3) 第5、第6加
速度検出器から夫々の加速度情報を受け、これらの差分
を算出する演算器とを有することを特徴とする自走車
両。 - 【請求項4】 請求項1、2又は3記載の自走車両にお
いて、(1) アクチュエータを有し、(2) 演算器は差分が
予め記憶した閾値を越えるとき、予め記憶した作動指令
信号をアクチュエータに入力することを特徴とする自走
車両。 - 【請求項5】 請求項1、2、3又は4記載の自走車両
において、(1) 指定モードを外部から入力される指定モ
ード入力器を有し、(2) 演算器は差分を所定数だけ順次
記憶し、指定モード入力器から指定モードを受けたと
き、予め記憶した処理プログラムの中から指定モードに
対応する処理プログラムを読み出し、読み出した処理プ
ログラムに基づき夫々の差分を処理し、処理結果を作動
指令信号としてアクチュエータに入力することを特徴と
する自走車両。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13169197A JPH10307146A (ja) | 1997-05-06 | 1997-05-06 | 自走車両 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13169197A JPH10307146A (ja) | 1997-05-06 | 1997-05-06 | 自走車両 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10307146A true JPH10307146A (ja) | 1998-11-17 |
Family
ID=15063962
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13169197A Pending JPH10307146A (ja) | 1997-05-06 | 1997-05-06 | 自走車両 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10307146A (ja) |
-
1997
- 1997-05-06 JP JP13169197A patent/JPH10307146A/ja active Pending
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20060217 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20060801 |